JP6701995B2 - 磁界測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測定対象物に作用する磁界を発生する磁界発生部と、上記測定対象物から発生した磁界を測定するマグネトインピーダンスセンサとを備える磁界測定装置に関する。特に、磁界発生部から強い磁界がマグネトインピーダンスセンサに作用しても、測定対象物の磁界を高い精度で測定できる磁界測定装置に関する。
従来から、測定対象物に作用する磁界である測定用磁界を発生する磁界発生部と、マグネトインピーダンスセンサ(以下、MIセンサとも記す)とを備えた、磁気検査装置等の磁界測定装置が知られている(下記特許文献1参照)。この磁界測定装置では、上記測定用磁界を上記測定対象物に作用させ、この測定対象物を磁化させたり、測定対象物内に渦電流を流したりしている。これによって測定対象物の周囲に発生した磁界を、MIセンサによって測定することにより、測定対象物の有無等を検出するように構成されている。磁界測定装置は、例えば、食品等に含まれる、金属や磁性体からなる異物を検出する異物検出装置や、金属製の歯車(図8参照)の回転速度を算出する回転速度算出装置として用いられる。
MIセンサは、アモルファスワイヤからなる感磁体と、該感磁体に巻回した検出コイルとを備える。検出コイルは、感磁体に作用する磁界に対応した出力電圧を出力する。MIセンサは、この出力電圧を測定することにより、上記測定対象物から発生した磁界の強さを測定するよう構成されている。
特開2015−10902号公報
しかしながら、上記磁界測定装置では、磁界発生部から比較的強い測定用磁界を発生しているため、この測定用磁界は、感磁体にも作用することとなる。MIセンサは、感磁体の感磁方向(軸方向)に直交する方向へ強い磁界が作用しても、他の磁気センサとは異なり、センサの特性上、出力電圧は飽和しない。そのため、感磁体に直交する方向に強い測定用磁界が作用する状態であっても、MIセンサを問題なく使用することが可能である。しかし、測定用磁界が、感磁方向に直交する方向に作用し、感磁方向には作用しないように、意識してMIセンサを配置しても、何らかの調整のズレにより感磁方向に測定用磁界が作用してしまう場合が生じる。MIセンサは、感磁方向に測定用磁界が作用すると、上記調整のズレ量が比較的小さくても、作用させている測定用磁界が強いため、出力電圧が飽和してしまうことがある。そのため、測定対象物から発生した磁界を正確に測定できなくなるおそれがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、磁界発生部から発生した磁界がMIセンサの感磁体の感磁方向に作用しても、MIセンサの位置調整を行うことなく、MIセンサの出力が飽和しないように調整可能な磁界測定装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、測定対象物に作用する磁界である測定用磁界を発生する磁界発生部と、
上記測定用磁界が作用することによって上記測定対象物から発生した磁界である被測定磁界を測定するマグネトインピーダンスセンサとを備え、
該マグネトインピーダンスセンサは、感磁体と、該感磁体に巻回した検出コイルと、該検出コイルの出力電圧を測定する測定回路とを有し、
上記マグネトインピーダンスセンサは、上記感磁体に上記測定用磁界が作用する位置に配されており、
上記感磁体には、上記検出コイルと共に打消コイル巻回されており、該打消コイルへの通電によって発生した磁界により、上記感磁体に作用する上記測定用磁界の、上記感磁体の感磁方向における成分を打ち消すよう構成されており、
上記検出コイルと上記打消コイルとのうちの一方のコイルは、上記感磁体の感磁方向において、上記検出コイルと上記打消コイルとのうちの他方のコイルの両端部よりも内側に収まるように配置されていることを特徴とする磁界測定装置にある(請求項1)。
上記磁界測定装置では、上記感磁体に、測定用磁界の感磁方向成分を所定量キャンセル可能な上記打消コイルを巻回してある。
そのため、感磁体に作用する上記測定用磁界の上記感磁方向における成分を、打消コイルへの通電によって発生した磁界により打ち消すことができる。したがって、感磁体に感磁方向へ磁界が作用しても、その作用分を打消コイルによってキャンセルすることにより、MIセンサの位置を調整しなくても、MIセンサの出力が飽和しないように、調整することができる。そのため、測定対象物から発生した磁界をMIセンサによって正確に測定することが可能になる。なお、本発明で言う「打ち消す」とは、必ずしも完全に0にすることまでは意味しない。勿論完全に0にしても問題ないが、MIセンサの出力が飽和しない程度に打ち消せば問題なく測定が可能となるからである。
以上のごとく、本態様によれば、磁界発生部から発生した磁界がMIセンサの感磁体の感磁方向に作用した場合であっても、MIセンサの出力が飽和しないように調整可能な磁界測定装置を提供することができる。
実施形態1における、磁界測定装置の概念図。 実施形態1における、マグネトインピーダンス素子の平面図。 実施形態1における、異物が混入していた場合の、検出コイルの出力電圧の時間変化を表したグラフ。 実施形態1における、電磁コイルに流す電流と、打消コイルに流す電流と、感磁体に流す電流と、検出コイルの出力電圧との時間変化を表したグラフ。 実施形態1における、感磁体に作用する磁界の感磁方向成分と、出力電圧との関係を表したグラフ。 実施形態1における、磁界測定装置の概略回路図。 実施形態2における、磁界測定装置の概念図。 実施形態3における、磁界測定装置の概念図。 実施形態4における、マグネトインピーダンス素子の平面図。 実施形態5における、マグネトインピーダンス素子の平面図。 図10のXI-XI断面図。 実施形態6における、磁界測定装置の概念図。 実施形態7における、磁界測定装置の概念図。
上記磁界測定装置では、上記感磁体に作用する上記測定用磁界の、上記感磁方向における成分が、該感磁方向に直交する方向における成分よりも小さくなるように、上記感磁体の向きが定められていることが好ましい(請求項)。
上述しように、磁界測定装置では、本来は、測定用磁界が感磁方向に作用しないように、MIセンサを配置するのが基本である。しかし、本発明では打消コイルを設けているため、打消コイルに流す電流の強さの調整により、仮に、感磁方向に大きな測定用磁界が作用するようにMIセンサを配置した場合であっても、MIセンサの出力電圧が飽和しないように調整することは可能である。しかし、打消コイルに流す電流が大きいと、消費電力が大きくなるという問題がある。これに対し、請求項2の発明のように、感磁体に作用する測定用磁界を調整した場合には、感磁体に作用する測定用磁界の感磁方向成分が小さいため、打消コイルに大きな電流を流さなくても、この感磁方向成分を打ち消すことができる。そのため、磁界測定装置を省電力化することができる。
なお、上述したように、感磁体に、感磁方向に直交する方向へ強い磁界が作用しても、MIセンサの特性上、出力電圧は飽和しないため、特に大きな問題は生じない。
また、上記磁界発生部は電磁コイルであり、該電磁コイルに交流電流を流すよう構成され、該交流電流に同期した電流を上記打消コイルに流すよう構成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、電磁コイルから交流磁界を発生できる。そのため、例えば測定対象物が非磁性体であり、かつ導電性材料である場合、この測定対象物に渦電流を流すことができ、これに伴って発生した磁界をMIセンサによって測定することが可能になる。そのため、測定対象物が磁性体でなくても、測定対象物から発生した磁界を測定することができる。
なお、この場合、感磁体には、電磁コイルから発生した交流磁界(測定用磁界)が作用することになる。つまり、感磁体に、時間的に変化する測定用磁界が作用することになる。しかしながら、上記磁界測定装置では、電磁コイルに流す交流電流と同期した電流を打消コイルに流しているため、感磁体に作用する測定用磁界の感磁方向成分が時間的に変化しても、これを正確に打ち消すことができる。
また、上記磁界発生部は永久磁石であることが好ましい(請求項)。
この場合には、磁界発生部に電力を供給しなくても、磁界を発生することができる。そのため、磁界測定装置を省電力化できる。
また、上記検出コイルと上記打消コイルとを、上記感磁体に同心状に巻回してあることが好ましい(請求項
この場合には、検出コイルと打消コイルとを軸方向に隣り合う位置に形成した場合と比べて、感磁体の軸方向長さを短くすることができる。そのため、MIセンサの製造コストを低減することができる。
(実施形態1)
上記磁界測定装置に係る実施形態につき、図1〜図6を用いて説明する。図1に示すごとく、本形態の磁界測定装置1は、磁界発生部2と、マグネトインピーダンスセンサ3(MIセンサ)とを備える。磁界発生部2は、測定対象物4に作用する磁界である測定用磁界H1を発生する。MIセンサ3は、測定用磁界Hが作用することにより測定対象物4から発生した磁界である被測定磁界H2を測定する。
MIセンサ3は、図2、図6に示すごとく、感磁体31と、検出コイル32と、測定回路33とを備える。検出コイル32は、感磁体31に巻回されている。測定回路33は、検出コイル32の出力電圧Voを測定する。
図1に示すごとく、MIセンサ3は、感磁体31に測定用磁界H1が作用する位置に配されている。MIセンサ3は、磁界発生部3の直下に配置されている。
図2に示すごとく、感磁体31に、打消コイル34を巻回してある。この打消コイル34への通電により発生した磁界H3により、感磁体31に作用する測定用磁界H1の、感磁体31の感磁方向(軸方向:X方向)における成分(以下、感磁方向成分H1Xとも記す)を打ち消すよう構成されている。
図1に示すごとく、本形態では、磁界発生部2として電磁コイル2Eを用いている。電磁コイル2に交流電流iを流すことにより、電磁コイル2Eから、測定用磁界H1(交流磁界)を発生している。そして、この測定用磁界H1を、食品等の検査対象11に作用させている。検査対象11内に異物(測定対象物4)が混入している場合、測定対象物4の周囲に被測定磁界H2が発生する。すなわち、例えば測定対象物4が磁性体である場合、測定用磁界H1によって測定対象物4が磁化され、周囲に被測定磁界H2が発生する。また、測定対象物4が金属である場合、測定対象物4に渦電流が流れ、その結果、渦電流に起因した磁界(被測定磁界H2)が周囲に発生する。この被測定磁界H2をMIセンサ3によって測定することにより、検査対象11内に異物(測定対象物4)が混入しているか否かを判断するよう構成されている。
本形態では、上記感磁体31を、電磁コイル2Eの中心軸A上に配置してある。電磁コイル2Eから発生する測定用磁界H1は、電磁コイル2Eの中心軸Aに関して完全に対称になることが望ましいが、完全な位置調整は難しい。そのため、感磁体31を中心軸A上に配置しても、微小なズレによって、上記感磁方向成分H1Xは必ず発生する。また、磁界測定装置1を製造すると、感磁体31が中心軸Aからずれた位置に配されることもある。これも、上記感磁方向成分H1Xが発生する要因となる。本形態では、この感磁方向成分H1Xを、上記打消コイル34の磁界H3によって打ち消すことができる。
図6に示すごとく、MIセンサ3は、マグネトインピーダンス素子30(以下、MI素子30とも記す)と、IC35と、これらを載置した配線基板39とを備える。MI素子30は、図2に示すごとく、感磁体31と、検出コイル32と、打消コイル34と、これらを載置したセンサ用基板301とを備える。感磁体31は、零磁歪のアモルファスワイヤからなる。
図4に、電磁コイル2Eに流す電流iと、打消コイル34に流す電流Iと、感磁体31に流す電流IPと、検出コイル32の出力電圧VOとの、時間変化を表したグラフを示す。同図に示すごとく、電磁コイル2Eに流す電流iと、打消コイル34に流す電流Iとは、同期している。打消コイル34に電流Iを流すことにより、磁界H3(図2参照)を発生させ、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xを打ち消している。
また、図4に示すごとく、本形態では、感磁体31にパルス状の電流IPを流している。電流IPが立ち上がるとき(時刻tu)と立ち下がるとき(時刻td)に、検出コイル32に、感磁体31に作用する被測定磁界H2の強さに対応した出力電圧VOが発生する。この出力電圧VOを測定することにより、測定対象物4(異物)の有無を検査している。
図1に示すごとく、ベルトコンベア19によって運ばれる検査対象11内に、測定対象物4(異物)が混入していた場合、検査対象11がMIセンサ3に近づくにつれて、MIセンサ3に作用する被測定磁界H2の強度が高くなる。そのため、図3に示すごとく、出力電圧VOは、所定の時刻t0にピーク値となり、その後、低減する。MIセンサ3は、出力電圧VOが予め定められた閾値Vthを超えた場合、検査対象11内に測定対象物4(異物)が混入していると判断する。
上述したように、本形態では、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xを、打消コイル34への通電によって発生した磁界H3によって打ち消している。そのため、被測定磁界H2に起因する出力電圧VOを正確に測定することができる。すなわち、図5に示すごとく、MIセンサ3の出力電圧VOは、感磁体31に加わる磁界の感磁方向成分HXが小さい場合は、飽和しない。つまり、感磁方向成分HXに比例した出力電圧VOを得ることができる。これに対して、感磁方向成分HXが高くなると、MIセンサ3が飽和領域に入ってしまい、感磁方向成分HXに比例した出力電圧VOを得ることができなくなる。本形態では上述したように、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xを、打消コイル34によって打ち消しているため、MIセンサ3を非飽和領域で使用することができる。したがって、測定対象物4から発生し感磁体31に作用する被測定磁界H2の感磁方向成分を、正確に測定することができる。
次に、図6を用いて、MIセンサ3の構造をより詳細に説明する。上述したように、本形態のMIセンサ3は、MI素子30と、IC35と、配線基板39とを備える。IC35には、パルス発生回路351と、測定回路33と、同期回路36と、CPU353と、ROM354と、RAM355とが形成されている。パルス発生回路351は、感磁体31に接続している。パルス発生回路351から感磁体31にパルス波(電流IP)を流している。また、測定回路33は、検出コイル32の出力電圧VOを測定する。測定回路33は、出力電圧VOを一定期間保持するサンプルホールド回路(図示しない)と、保持された出力電圧VOをデジタル値に変換するA/Dコンバータ(図示しない)とを備える。
また、図6に示すごとく、電磁コイル2Eは、駆動回路12に接続している。この駆動回路12から電磁コイル2Eへ電流i(交流電流)を流している。IC35内に形成された同期回路36は、電磁コイル2Eに流す電流iと同期した電流Iを、打消コイル34に流す。これにより、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xを打ち消している。
また、ROM354には判断プログラム356が記憶されている。CPU353は、判断プログラム356を読み出して実行する。これにより、検査対象11(図1参照)に異物(測定対象物4)が混入しているか否かを判断するよう構成されている。
次に、本形態の作用効果について説明する。図2に示すごとく、本形態では、感磁体31に打消コイル34を巻回してある。
そのため、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xを、打消コイル34への通電によって発生した磁界H3により打ち消すことができる。したがって、感磁体31に感磁方向へ強い磁界が作用しても、その感磁方向成分をキャンセルすることで、MIセンサ3の出力が飽和しないように調整することができる。そのため、測定対象物4から発生した被測定磁界H2を、MIセンサ3によって正確に測定することが可能になる。
また、本形態では図1に示すごとく、感磁体31に作用する測定用磁界H1の、感磁方向における成分H1Xが、できるだけ0に近づくように、MIセンサ3の位置および向きを調整している。これにより、感磁方向成分H1Xが、感磁方向とは直交する方向(Z方向)における成分(直交方向成分H1Z)よりも小さくなるようにしている。
このようにすると、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xが小さいため、打消コイル31に大きな電流を流さなくても、この感磁方向成分H1Xを打ち消すことができる。そのため、磁界測定装置1を省電力化することができる。
なお、上述したように、感磁体31に、感磁方向に直交する方向へ強い磁界が作用しても、MIセンサ3の出力電圧VOは飽和しないため、特に大きな問題は生じない。
また、図1に示すごとく、本形態の磁界発生部2は電磁コイル2Eであり、該電磁コイル2Eに交流電流iを流すよう構成されている。そして、交流電流iに同期した電流Iを打消コイル34に流すよう構成されている。
そのため、電磁コイル2Eから交流磁界を発生できる。したがって、例えば測定対象物4が非磁性体であり、かつ導電性材料である場合、この測定対象物4に渦電流を流すことができ、これに伴って発生した磁界を、MIセンサ3によって測定することが可能になる。そのため、測定対象物4が磁性体でなくても、測定対象物4から発生した磁界を測定することができる。
なお、この場合、感磁体31には、電磁コイル2から発生した交流磁界(測定用磁界H1)が作用することになる。つまり、感磁体31に、時間的に変化する測定用磁界H1が作用することになる。しかしながら、本形態では、電磁コイル2に流す交流電流iと同期した電流Iを打消コイル34に流しているため、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xが時間的に変化しても、これを正確に打ち消すことができる。
また、図2に示すごとく、本形態のMI素子30は、第1検出コイル32aと第2検出コイル32bとの、2個の検出コイル32を備える。これら2個の検出コイル32a,32bの間に、打消コイル34を形成してある。
そのため、打消コイル34を両側から挟む位置に2個の検出コイル32a,32bを配することができ、MI素子30の対称性を高めることができる。したがって、被測定磁界H2の測定精度を高めることができる。
以上のごとく、本形態によれば、磁界発生部から発生した磁界が作用しても、マグネトインピーダンスセンサの出力が飽和しにくい磁界測定装置を提供することができる。
以下の実施形態においては、図面に用いた符号のうち、実施形態1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施形態1と同様の構成要素等を表す。
(実施形態2)
本形態は、磁界発生部2の構成を変更した例である。図7に示すごとく、本形態では、磁界発生部2として永久磁石2Pを用いている。この永久磁石2Pから発生した測定用磁界H1を検出対象11に作用させている。そして実施形態1と同様に、検出対象11内に存在する異物(測定対象物4)から発生する被測定磁界H2を、MIセンサ3によって測定している。これにより、検出対象11に異物が混入しているか否かを確認するよう構成されている。
上記構成にすると、磁界発生部2として永久磁石2Pを用いているため、磁界発生部2に電力を供給しなくても、測定用磁界H1を発生することができる。そのため、磁界測定装置1を省電力化することができる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態3)
本形態は、磁界測定装置1の使用方法を変更した例である。図8に示すごとく、本形態では、磁界測定装置1を、歯車49(測定対象物4)の回転速度を測定する回転速度測定装置として用いている。歯車49は磁性体からなる。本形態では、磁界発生部2から発生した測定用磁界H1を歯車49に作用させている。これにより、歯車49を磁化させ、歯車49から被測定磁界H2を発生させている。歯車49が回転すると、歯車49の歯48から発生する被測定磁界H2が、MIセンサ3によって周期的に測定される。すなわち、歯車49の歯型の形状に応じて、MIセンサ3の出力電圧Voが周期的に強くなったり弱くなったりする。この出力電圧Voの周期を測定することにより、歯車49の回転速度を検出するよう構成されている。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態4)
本形態は、MI素子30の構成を変更した例である。図9に示すごとく、本形態のMI素子30は、第1打消コイル34aと第2打消コイル34bとの、2個の打消コイル34を備える。これら2個の打消コイル34a,34bの間に、検出コイル32を形成してある。
このようにすると、検出コイル32を両側から挟む位置に2個の打消コイル34a,34bが配置されるため、MI素子30の対称性を高くすることができる。したがって、MI素子30による、被測定磁界H2の検出精度を高めることができる。
(実施形態5)
本形態は、MI素子30の構成を変更した例である。図10、図11に示すごとく、本形態では、検出コイル32と打消コイル34とを、感磁体31に同心状に巻回してある。打消コイル34は、検出コイル32の外側に巻回されている。感磁体31と検出コイル32との間、および検出コイル32と打消コイル34との間には、図示しない絶縁層が介在している。
上記構成にすると、2つのコイル32,34をX方向に隣り合う位置に形成した場合(図2参照)と比べて、感磁体31のX方向長さを短くすることができる。そのため、MI素子30の製造コストを低減することができる。
また、上記構成にすると、実施形態1(図2参照)と比べて、感磁体31のX方向長さを長くすることなく、打消コイル34の巻数を増やすことができる。そのため、感磁体31のX方向長さを長くすることなく、打消コイル34から発生する磁界H3を強くすることができる。従って、感磁体31に、測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xが強く作用しても、これを充分に打ち消すことができ、MIセンサ3が飽和することを抑制できる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態6)
本形態は、MIセンサ3の配置位置を変更した例である。図12に示すごとく、本形態では、MIセンサ3を、磁界発生部2よりもベルトコンベア19に近い位置に配置してある。検査対象11がMIセンサ3に最も接近したときには、MIセンサ3から磁界発生部2までの距離よりも、MIセンサ3から検出対象11までの距離の方が短くなる。
また、本形態では、MIセンサ3を、電磁コイル2Eの中心軸線Aの延長線上に配置してある。実施形態1と同様に、MIセンサ3内の感磁体31に作用する、測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xは、垂直方向成分H1Zよりも小さい。
本形態の作用効果について説明する。上記構成にすると、被測定物4から発生した被測定磁界H2を、MIセンサ3に強く作用させることができる。したがって、MIセンサ3による、被測定磁界H2の測定感度を高めることができる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態7)
本形態は、MIセンサ3の配置位置を変更した例である。図13に示すごとく、本形態ではMIセンサ3を、電磁コイル2Eの中心軸線Aの延長線上から外れた位置に配置してある。本形態では、MIセンサ3内の感磁体31に作用する測定用磁界H1の、感磁方向成分H1Xが、垂直方向成分H1Zよりも大きくなっている。
本形態の作用効果について説明する。上記構成にすると、MIセンサ3の配置位置の自由度を高めることができる。そのため、磁界測定装置1を設計しやすくなる。なお、本形態では、実施形態1と同様に、感磁体31に打消コイル34を巻回してあるため、感磁体31に作用する測定用磁界H1の感磁方向成分H1Xが大きくても、この感磁方向成分H1Xを充分に打ち消すことができる。そのため、MIセンサ3を任意の場所に配置することができる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
1 磁界測定装置
2 磁界発生部
E 電磁コイル
P 永久磁石
3 マグネトインピーダンスセンサ
31 感磁体
32 検出コイル
33 測定回路
34 打消コイル
4 測定対象物

Claims (7)

  1. 測定対象物に作用する磁界である測定用磁界を発生する磁界発生部と、
    上記測定用磁界が作用することによって上記測定対象物から発生した磁界である被測定磁界を測定するマグネトインピーダンスセンサとを備え、
    該マグネトインピーダンスセンサは、感磁体と、該感磁体に巻回した検出コイルと、該検出コイルの出力電圧を測定する測定回路とを有し、
    上記マグネトインピーダンスセンサは、上記感磁体に上記測定用磁界が作用する位置に配されており、
    上記感磁体には、上記検出コイルと共に打消コイル巻回されており、該打消コイルへの通電によって発生した磁界により、上記感磁体に作用する上記測定用磁界の、上記感磁体の感磁方向における成分を打ち消すよう構成されており、
    上記検出コイルと上記打消コイルとのうちの一方のコイルは、上記感磁体の感磁方向において、上記検出コイルと上記打消コイルとのうちの他方のコイルの両端部よりも内側に収まるように配置されていることを特徴とする磁界測定装置。
  2. 上記検出コイルは、互いに直列接続された第1検出コイルと第2検出コイルとを有し、上記打消コイルは、上記感磁体の感磁方向における上記第1検出コイルと上記第2検出コイルとの間に配されていることを特徴とする、請求項1に記載の磁界測定装置。
  3. 上記打消コイルは、互いに直列接続された第1打消コイルと第2打消コイルとを有し、上記検出コイルは、上記感磁体の感磁方向における上記第1打消コイルと上記第2打消コイルとの間に配されていることを特徴とする、請求項1に記載の磁界測定装置。
  4. 上記感磁体に作用する上記測定用磁界の、上記感磁方向における成分が、該感磁方向に直交する方向における成分よりも小さくなるように、上記感磁体の向きが定められていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁界測定装置。
  5. 上記磁界発生部は電磁コイルであり、該電磁コイルに交流電流を流すよう構成され、該交流電流に同期した電流を上記打消コイルに流すよう構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁界測定装置。
  6. 上記磁界発生部は永久磁石であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁界測定装置。
  7. 上記検出コイルと上記打消コイルとを、上記感磁体に同心状に巻回してあることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の磁界測定装置。
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