以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、説明の便宜上、画像形成装置10が使用可能な設置状態(図1に示される状態)で鉛直方向を上下方向D1と定義する。また、前記設置状態において図1に示される給紙カセット22が挿抜される面を前面として前後方向D2を定義する。また、前記設置状態の画像形成装置10の前面を基準として左右方向D3を定義する。
本発明の実施形態に係る画像形成装置10は、少なくとも印刷機能を備えている。画像形成装置10は、例えばタンデムタイプのカラープリンターである。
図1及び図2に示されるように、画像形成装置10は筐体11(装置本体の一例)を備える。筐体11は、全体として略直方体形状である。筐体11の内部に、画像形成装置10を構成する各構成要素が設けられている。なお、図1では、筐体11の右側面のカバーが外された状態が示されている。
図2に示されるように、画像形成装置10は、複数の画像形成ユニット15(15Y,15C,15M,15K)、中間転写ユニット16、光走査装置17、一次転写ローラー18、二次転写ローラー19、定着装置20、シートトレイ21、給紙カセット22、搬送路24、及び画像形成装置10の各部を制御する制御基板26などを備える。また、画像形成装置10は、筐体11の内部に着脱可能に構成されたトナーコンテナ3(図1参照)を備えている。本実施形態では、画像形成装置10は4つの画像形成ユニット15を備えている。
図3は、画像形成ユニット15の中央部分の断面図である。画像形成ユニット15は、電子写真方式に基づいてトナー像を形成する。図3に示されるように、画像形成ユニット15各々は、ドラムユニット31、帯電装置32、現像装置33などを備えている。
図2に示されるように、画像形成ユニット15は、筐体11の内部において前記前後方向D2に沿って並設されており、所謂タンデム方式に基づいてカラー画像を形成する。具体的に、画像形成ユニット15Yではイエロー色のトナー像が形成される。また、画像形成ユニット15C,15M,15Bのそれぞれでは、シアン色のトナー像、マゼンタ色のトナー像、黒色のトナー像がそれぞれ形成される。中間転写ユニット16の転写ベルト35の移動方向(矢印D10方向)の下流側から順に、イエロー用の画像形成ユニット15Y、シアン色用の画像形成ユニット15C、マゼンタ色用の画像形成ユニット15M、黒色用の画像形成ユニット15Kがその順番で一列に配置されている。
図3に示されるように、各ドラムユニット31は、感光体ドラム41、ドラムクリーニング装置42(ドラムクリーニング部)、排出ガイド部43(図17参照)、及びこれらを支持するハウジング44を備える。ハウジング44は、前記左右方向D3に長い形状である。感光体ドラム41は、現像装置33によって現像されるトナー像を保持するものであり、筒状に形成された部材である。感光体ドラム41は、ハウジング44に回転可能に支持されている。
画像形成ユニット15各々において、感光体ドラム41は帯電装置32によって所定の電位に一様に帯電されると、光走査装置17により感光体ドラム41各々の表面に画像データに基づくレーザー光が照射される。これにより、感光体ドラム41各々の表面に静電潜像が形成される。そして、その静電潜像は現像装置33によってトナー像として現像(可視像化)される。感光体ドラム41に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラー18各々によって転写ベルト35に順に重ね合わせて転写される。次に、転写ベルト35上のカラー像は、二次転写ローラー19によって印刷用紙に転写される。印刷用紙に転写されたカラー像は、定着装置20によって印刷用紙に定着され、その後、シート排出口28からシートトレイ21に排出される。
ドラムクリーニング装置42は、転写後の感光体ドラム41に残留するトナーを除去する。ドラムクリーニング装置42は、感光体ドラム41の後方側に配置されている。ドラムクリーニング装置42は、感光体ドラム41ごとに設けられている。各ドラムクリーニング装置42は、クリーニング部材であるクリーニングブレード45、スパイラル部材46を備えている。クリーニングブレード45及びスパイラル部材46は、前記左右方向D3に長い形状である。クリーニングブレード45及びスパイラル部材46がハウジング44に支持されている。クリーニングブレード45は、感光体ドラム41とほぼ同じ長さを有する。クリーニングブレード45の先端は感光体ドラム41の表面に接触して又は近接して配置されている。スパイラル部材46は、トナー搬送部材であり、軸周りに螺旋形状の羽根を有する。スパイラル部材46は、ハウジング44内で回転可能に支持されている。
スパイラル部材46の支軸に回転駆動力が入力されることによってスパイラル部材46が回転する。クリーニングブレード45は、感光体ドラム41が回転されると、一次転写ローラー18による転写後に感光体ドラム41の表面に残留した使用済みトナーを取り除く。この取り除かれたトナーは、廃棄対象のトナーであることから、一般に廃トナーと称されている。前記廃トナーは、回転するスパイラル部材46によって一方向へ搬送される。具体的には、前記廃トナーは、感光体ドラム41の軸方向(長手方向)の一方側(本実施形態では右側)へ搬送される。
図17は、画像形成装置10の右端部付近の構造を示す断面図である。図17に示されるように、排出ガイド部43は、ハウジング44の右端部に設けられている。排出ガイド部43によって、前記廃トナーは下方へ案内されて、後述の排出口431を通って、トナーコンテナ3の下側収容部72(図5参照)に排出される。なお、排出ガイド部43については後述する。
図3に示されるように、現像装置33は、ハウジング50、第1撹拌部材52、第2撹拌部材53、現像ローラー54などを備えている。ハウジング50の底部にトナー(現像剤)が収容されており、このトナーが第1撹拌部材52及び第2撹拌部材53によって撹拌されつつ搬送される。第1撹拌部材52の上部に位置するハウジング50の壁面51には、補給口56が形成されている。補給口56は、壁面51の右端部に形成されている。トナーコンテナ3から排出されたトナーは、補給口56からハウジング50の内部に補給される。現像ローラー54は、内蔵される磁極によって、第2撹拌部材53からトナーを汲み上げて、そのトナーを外周面に保持する。現像ローラー54上に保持されたトナーは、現像ローラー54と感光体ドラム41との間に印加された電位差によって、感光体ドラム41上の静電潜像に付着される。
図1に示されるように、筐体11の内部には、複数のトナーコンテナ3(3Y,3C,3M,3K)が取り付けられている。具体的には、4つのトナーコンテナ3が筐体11の内部の各装着部58(図4参照)に取り付けられている。また、本実施形態では、複数のトナーコンテナ3が前記前後方向D2に沿って並んだ状態で装着されており、最も後方の位置に、黒色用のトナーコンテナ3Kが配置されている。
各トナーコンテナ3は、上側収容部71(第1トナー収容部の一例)と、下側収容部72(第2トナー収容部の一例)とを有している。上側収容部71は、内部にトナーを収容可能な収容空間85(図6参照)を有しており、この収容空間85に補給用の未使用トナーが収容される。下側収容部72は、内部にトナーを収容可能な収容空間86(図6参照)を有しており、この収容空間86にドラムクリーニング装置42から排出された前記廃トナーが収容される。トナーコンテナ3が装着部58に装着された状態で、各トナーコンテナ3の上側収容部71から前記未使用トナーが現像装置33の内部に補給される。また、各ドラムクリーニング装置42から排出された前記廃トナーが、排出ガイド部43(図17参照)を通ってトナーコンテナ3の下側収容部72に収容される。図1に示されるように、本実施形態では、4つのトナーコンテナ3は、画像形成ユニット15の右側であって、筐体11の右側カバー(不図示)の内側に設けられている。各トナーコンテナ3は、筐体11の右側において前記前後方向D2に並んで設けられている。トナーコンテナ3の詳細については後述する。
図2に示されるように、中間転写ユニット16は、4つの画像形成ユニット15の上側に、より詳細には、各感光体ドラム41の上側に設けられている。中間転写ユニット16は、転写ベルト35、駆動ローラー36、従動ローラー37、ベルトクリーニング装置38(ベルトクリーニング部)、中継ガイド部39(図17参照)、を備える。なお、一次転写ローラー18は、中間転写ユニット16のフレーム(不図示)に支持されている。
転写ベルト35は、環状のベルト部材であり、前記前後方向D2に延在するように駆動ローラー36と従動ローラー37とによって張架されている。各ドラムユニット31は、転写ベルト35に沿って前記前後方向D2に配置されている。転写ベルト35は、感光体ドラム41から一次転写されたトナー像を表面に保持する。転写ベルト35が回転駆動されて矢印D10の方向へ移動する際に、各感光体ドラム41に保持された各色のトナー像が重ね合わさるように順次に転写ベルト35に転写される。
ベルトクリーニング装置38は、定着装置20の近傍に設けられている。詳細には、ベルトクリーニング装置38は、転写ベルト35の上側であって、筐体11の後方側に設けられている。ベルトクリーニング装置38の下方には、黒色用の画像形成ユニット15Kが配置されている。つまり、複数の画像形成ユニット15のうち、黒色用の画像形成ユニット15Kに最も近い位置にベルトクリーニング装置38が設けられている。
ベルトクリーニング装置38は、転写ベルト35の表面に残留した使用済みトナーを除去し、除去された廃トナーをトナーコンテナ3Kの下側収容部72へ向けて搬送する。ベルトクリーニング装置38は、前記左右方向D3に長いクリーニングローラー381、前記廃トナーを搬送する搬送部材としてのスパイラル部材382、これらを収容するハウジング383等(図1参照)を備えている。クリーニングローラー381は、転写ベルト35の表面に接触して回転することにより、転写ベルト35の表面に残留した使用済みトナーを除去する。除去された使用済みトナー(以下「廃トナー」という。)は、回転するスパイラル部材382によって一方向へ搬送される。具体的には、前記廃トナーは、転写ベルト35の幅方向(左右方向D3に一致する方向)の一方側(本実施形態では右側)へ搬送される。
図17に示されるように、中継ガイド部39は、ハウジング383の右端部に設けられている。中継ガイド部39によって、廃トナーは下方へ案内されて、最も後方に位置するドラムユニット31Kの排出ガイド部43Kを通って、トナーコンテナ3Kの下側収容部72に搬送される。なお、中継ガイド部39については後述する。
図17は、画像形成ユニット15のドラムユニット31の右端部の断面構造を示す部分拡大図である。図17には、マゼンタ色用のドラムユニット31Mおよび黒色用のドラムユニット31Kそれぞれの断面構造が示されている。説明の便宜上、図17には、ドラムユニット31Kに対応する現像装置33が破線で示されている。図17に示されるように、ドラムユニット31Mのハウジング44の右端部に排出ガイド部43Mが設けられている。つまり、排出ガイド部43Mは、ドラムユニット31Mに設けられている。なお、イエロー色及びシアン色それぞれのドラムユニット31にも、排出ガイド部43Mと同じ構造の排出ガイド部43が設けられている。
排出ガイド部43Mは、ドラムユニット31Mにおいてドラムクリーニング装置42によって除去されてハウジング44の右端部へ搬送された前記廃トナーをトナーコンテナ3Mの下側収容部72の導入口114に案内する。排出ガイド部43Mの内部空間は、前記廃トナーが通る通路117である。排出ガイド部43Mは、排出ガイド部43Mの上側から斜め下方へ延びており、その下端には、導入口114に接続される排出口431が形成されている。
通路117には、スパイラル部材46の右側の端部461が配置されている。端部461は、排出ガイド部43Mに回転可能に支持されている。端部461に回転駆動力が伝達されることにより、スパイラル部材46が回転して、廃トナーが排出ガイド部43Mの通路117に搬送される。
通路117において、端部461から排出口431に至る部分に2つのパドル部118,119が設けられている。パドル部118,119の回転軸は、いずれも、排出ガイド部43Mに回転可能に支持されている。パドル部118,119の回転軸それぞれには、不図示のギヤ伝達機構を介して、スパイラル部材46の回転駆動力が伝達される。スパイラル部材46が回転されると、その回転駆動力が前記ギヤ伝達機構を介してパドル部118,119に伝達し、パドル部118,119を回転させる。パドル部118,119が回転することにより、通路117に運ばれた前記廃トナーは、パドル部118,119によって通路117を排出口431へ搬送され、更に、導入口114、及びトナーコンテナ3Mの第2搬送ガイド部107を経て、トナーコンテナ3Mの下側収容部72の内部に案内される。
図17に示されるように、ドラムユニット31Kのハウジング44の右端部に排出ガイド部43Kが設けられている。つまり、排出ガイド部43Kは、ドラムユニット31Kに設けられている。排出ガイド部43Kは、ドラムユニット31Kにおいてドラムクリーニング装置42によって除去されてハウジング44の右端部へ搬送された前記廃トナーをトナーコンテナ3Kの下側収容部72の導入口114に案内するものであり、排出ガイド部43Mと共通する構成を有する。したがって、排出ガイド部43Mと共通する構成については、同符号を付し示すことによりその説明を省略する。
排出ガイド部43Kが排出ガイド部43Mと異なるところは、排出ガイド部43Kの上面に受入口120が形成されている点である。受入口120は、ベルトクリーニング装置38から排出された前記廃トナーを受け入れる開口である。受入口120は、後述の中継ガイド部39の排出口391と連結される。受入口120に入り込んだ前記廃トナーは、ドラムクリーニング装置42から排出された前記廃トナーとともに、排出ガイド部43Kによって、トナーコンテナ3Kの下側収容部72の導入口114に案内される。
図17に示されるように、ベルトクリーニング装置38の右端部に中継ガイド部39が設けられている。中継ガイド部39は、ベルトクリーニング装置38においてスパイラル部材382によってハウジング383を右端部へ搬送された前記廃トナーを排出ガイド部43Kに案内する。中継ガイド部39の下部に排出口391が形成されており、この排出口391が排出ガイド部43Kの受入口120に接続されている。これにより、ベルトクリーニング装置38から排出された前記廃トナーは、中継ガイド部39を通って下方へ移動して、排出口391から受入口120に案内される。受入口120に案内された廃トナーは、排出ガイド部43Kを通って、各パドル部118,119によって更に下方へ運ばれ、排出口431、導入口114、及びトナーコンテナ3Kの第2搬送ガイド部107を経て、トナーコンテナ3Kの下側収容部72の内部に案内される。
図4に示されるように、筐体11の右端部には、トナーコンテナ3を着脱可能に支持するための4つの装着部58が設けられている。各装着部58は、筐体11の右端部に設けられた支持板49に固定されている。各装着部58は、各トナーコンテナ3を支持するためのブラケット59を有している。各トナーコンテナ3は、対応するブラケット59に着脱可能に支持される。
以下、適宜図面を参照して、マゼンタ色用のトナーコンテナ3Mの構成について説明する。図5及び図6には、トナーコンテナ3Mと、これに隣接するトナーコンテナ3Kが示されている。
トナーコンテナ3Kは、使用量の多い黒色のトナーを収容するためにトナーコンテナ3Mよりも外形及び容量が大きく形成されているが、この点を除き、双方とも概ね同じ構成である。したがって、トナーコンテナ3Kの構成については、トナーコンテナ3Mの構成と同じ符号を付すことによりその説明を省略する。また、トナーコンテナ3Y,3Cは、トナーコンテナ3Mと同じ構成であるため、これらの構成の説明は省略する。
なお、各図には、トナーコンテナ3が装着部58(図4参照)に装着されたときの装着姿勢を基準にして、前記上下方向D1、前記前後方向D2、及び前記左右方向D3を示している。以下、前記装着姿勢のトナーコンテナ3に対して、前記上下方向D1をトナーコンテナ3の高さ方向D11と定義し、前記前後方向D2をトナーコンテナ3の幅方向D12と定義し、前記左右方向D3をトナーコンテナ3の奥行き方向D13と定義する。
図5及び図6に示されるように、トナーコンテナ3Mは、容器本体75を有する。容器本体75は、合成樹脂を射出成形して得られた樹脂成形品である。容器本体75は、前記高さ方向D11に長い形状に形成されており、前記幅方向D12に広く、前記奥行き方向D13に浅い形状に形成されている。
容器本体75は、上側に形成された上部ケース78(第1トナー収容部の筐体の一例)と、下側に形成された下部ケース79と、蓋体76(蓋部材の一例)とを有している。つまり、容器本体75の前記高さ方向D11(長手方向)の一方側(上側)に上部ケース78が形成され、容器本体75の前記高さ方向D11(長手方向)の他方側(下側)に下部ケース79が形成さている。容器本体75は、上部ケース78及び下部ケース79を一体に形成されている。上部ケース78の内部には、前記未使用トナーが収容可能な収容空間85が区画されている。つまり、上部ケース78によって上側収容部71の内部の収容空間85が区画されている。また、下部ケース79の内部には、前記廃トナーが収容可能な収容空間86が区画されている。つまり、下部ケース79によって下側収容部72の内部の収容空間86が区画されている。
上部ケース78の右側面に開口部81が形成されており、下部ケース79の右側面にも開口部82が形成されている。各開口部81,82は、同一面上に形成されている。各開口部81,82の開口縁には、フランジ83が形成されている。
蓋体76は、合成樹脂を射出成形して得られた樹脂成形品である。図5に示されるように、蓋体76は、開口部81及び開口部82を覆っている。開口部81及び開口部82が蓋体76によって覆われることによって、蓋体76の表面(第2壁面の一例)が容器本体75の側面となる。本実施形態では、蓋体76の表面は、後述の第1搬送ガイド部94の下面(第1壁面の一例)に直交している。蓋体76は、平板状の部材であり、フランジ83の外周形状に合致する形状に形成されている。蓋体76の外周縁761がフランジ83に合わせられた状態で、外周縁761とフランジ83とが溶着される。
開口部81及び開口部82が1つの蓋体76によって閉塞されることにより、上側の収容空間85を有する上側収容部71が構成され、下側の収容空間86を有する下側収容部72が構成される。
図8及び図12に示されるように、トナーコンテナ3Mの下側収容部72は、上側収容部71よりも、前記奥行き方向D13のサイズが大きく形成されている。つまり、トナーコンテナ3Mの下側収容部72の前記奥行き方向D13のサイズは、上側収容部71の前記奥行き方向D13のサイズよりも大きい。また、上側収容部71の前記高さ方向D11のサイズは、下側収容部72の前記高さ方向D11のサイズよりも大きく、また、前記幅方向D12のサイズは概ね同じサイズである。
図6に示されるように、上側収容部71は、撹拌部材91、及び第1搬送部92を有する。具体的には、上側の収容空間85の内部にパドル状の撹拌部材91が設けられている。撹拌部材91は、収容空間85の内部で回転可能なように上部ケース78に支持されている。また、第1搬送部92は、収容空間85の内部のトナーを現像装置33に搬送するためのものである。
図7及び図8に示されるように、第1搬送部92は、上部ケース78の左側の壁面781(第3壁面の一例)の下部に設けられている。第1搬送部92は、上部ケース78の壁面781から外側へ延出する筒状の第1搬送ガイド部94(トナーガイド部の一例)と、第1搬送ガイド部94の内部に設けられたスパイラル部材95(図11参照)とを有している。つまり、第1搬送ガイド部94は、壁面781の下部に設けられている。第1搬送ガイド部94は、上部ケース78に一体に形成されており、スパイラル部材95の回転中心と同じ中心を有する円筒形状に形成されている。ここで、壁面781は、装着部58に対するトナーコンテナ3Mの前記奥行き方向D13の一方側に位置しており、装着部58にトナーコンテナ3Mが装着されたときに対向される面である。なお、前記奥行き方向D13は、装着部58に対するトナーコンテナ3Mの着脱方向に一致している。
スパイラル部材95は、上側収容部71の内部に回転可能に設けられており、図11に示されるように、前記高さ方向D11に直交する前記奥行き方向D13へ延びている。スパイラル部材95は、収容空間85の内部にある前記未使用トナーを第1搬送ガイド部94の内部を通って装着部58(図4参照)側へ搬送する搬送部材である。また、第1搬送ガイド部94は、スパイラル部材95によって搬送される前記未使用トナーを現像装置33に案内するガイド部材である。
図11に示されるように、スパイラル部材95は、回転軸96の軸周りに螺旋形状の羽根97を有する。スパイラル部材95の回転軸96の蓋体76側の端部961は、蓋体76の内面762に一体に形成された軸受け部99によって回転可能に支持されている。また、スパイラル部材95は、第1搬送ガイド部94の内部に挿通された状態で、回転軸96の反対側の部分が第1搬送ガイド部94によって回転可能に支持されている。具体的には、回転軸96の反対側の端部962には、外部から入力される回転駆動力の伝達を受ける第1入力部98が一体に形成されている。また、第1搬送ガイド部94の先端部には貫通孔941が形成されている。第1入力部98が貫通孔941から外部に突出した状態で、端部962が貫通孔941に回転可能に支持されている。
図15は、図11において二点鎖線で囲まれた要部XVの拡大図である。図15に示されるように、回転軸96の端部961は、回転軸96の蓋体76側の端面から反対側へ軸方向に沿って延びる内孔178を有する。つまり、端部961は、内部に内孔178を有する筒状に形成された筒部である。内孔178は、後述の第1伝達部191の第1連結部1912が挿通可能なサイズに形成されている。端部961の蓋体76側の端面には、内孔178よりも外径が大きい円弧形状の支持部179が形成されている。なお、端部961の外周面には、後述の第1連結部1912が内孔178に挿通されたときに後述の第1係合部197が係合される係合口9611が形成されている。この係合口9611は、端部961の内孔178に貫通している。
また、上述したように、蓋体76の内面762に軸受け部99が設けられている。軸受け部99は、蓋体76の内面762から垂直に突出するボス180を有する。ボス180が端部961の支持部179の内側に挿入されることにより、端部961がボス180によって支持される。なお、ボス180の突出端の中心には、後述の第1伝達部191の第1連結部1912が挿通可能な円環状の貫通孔181が形成されている。
このように軸受け部99及び端部961が構成されているため、スパイラル部材95の回転軸96に回転駆動力が入力されると、スパイラル部材95は、収容空間85内で一方向に回転される。本実施形態では、第1入力部98に回転駆動力が入力されると、スパイラル部材95は、図13に示される回転方向D30に回転される。これにより、収容空間85内の前記未使用トナーが収容空間85から第1搬送ガイド部94の内部を通って、第1搬送ガイド部94の先端部へ向けて搬送される。
上部ケース78には、収容空間85に収容されたトナーを外部に排出するためのトナー排出口100が形成されている。図11に示されるように、トナー排出口100は、第1搬送ガイド部94の下側の外周面(以下、下面と略称する。)に形成されている。第1搬送ガイド部94の下面は、本発明の第1壁面の一例である。トナー排出口100は、第1搬送ガイド部94の下面を構成する外周壁を鉛直下方に貫通する貫通口である。トナー排出口100は、概ね正方形状に形成されている。本実施形態では、トナー排出口100は、第1搬送ガイド部94の下面においてもっとも第1入力部98側の端部に形成されている。
また、第1搬送ガイド部94の下面には、トナー排出口100を開閉するためのシャッター部材101(開閉部材の一例)が設けられている。シャッター部材101は、第1搬送ガイド部94の下面を第1搬送ガイド部94の長手方向(図11の左右方向)へスライド可能に第1搬送ガイド部94に支持されている。
本実施形態では、トナーコンテナ3Mが装着部58(図4参照)に装着されたときに、シャッター部材101は、トナー排出口100を閉塞する閉位置からトナー排出口100を開ける開位置に移動される。
具体的には、図14に示されるように、装着部58には、トナーコンテナ3Mが装着部58に装着されたときに、シャッター部材101の端部1011(図13参照)を押し付ける突起片581が設けられている。この突起片581がシャッター部材101の端部1011を装着方向とは逆方向へ押すことにより、シャッター部材101が前記閉位置から前記開位置に移動する。また、突起片581は、装着部58からトナーコンテナ3Mが取り外されたときに、その取り外し動作時にシャッター部材101の端部1011に掛止して、シャッター部材101を前記閉位置から前記開位置に移動させる。
また、トナー排出口100が現像装置33の補給口56(図3参照)に位置合わせされて、トナー排出口100と補給口56とが接続されると、トナー排出口100から補給口56にトナーを補給可能になる。また、第1入力部98が、装着部58に設けられた第1出力ジョイント61(図14参照)に連結されて、モーターなどの駆動源から出力された回転駆動力が第1入力部98に伝達される。この回転駆動力を受けて、スパイラル部材95が回転することにより、収容空間85内のトナーが第1搬送ガイド部94を通じてトナー排出口100から補給口56に搬送されて、現像装置33内に補給される。
なお、第1出力ジョイント61には、断面矩形状の係合孔611(図14参照)が形成されており、この係合孔611に第1入力部98が挿入することにより、第1出力ジョイント61と第1入力部98とが、軸周り方向に係合する。これにより、第1出力ジョイント61からの回転駆動力が第1入力部98に伝達する。
図14に示されるように、第1出力ジョイント61は、装着部58に設けられている。第1出力ジョイント61は、画像形成装置10に設けられたモーターなどの駆動源から出力された回転駆動力を外部に出力するための駆動出力部である。第1出力ジョイント61は、トナーコンテナ3Mが装着部58に装着された場合に、第1入力部98と前記左右方向D3に連結する。
また、装着部58には、第1出力ジョイント61の下側に、スポンジ部材582が設けられている。スポンジ部材582は、弾性を有しており、多孔質の柔軟な樹脂部材である。このスポンジ部材582は、直方体形状に形成されている。スポンジ部材582は、トナーコンテナ3Mが装着部58から取り外される過程で、後述の支持プレート102のフィルム部材217(図15参照)の下面に圧接して収縮した状態でフィルム部材217の第2開口部218を通過する。つまり、スポンジ部材582は、装着部58からトナーコンテナ3Mが取り外される過程で、フィルム部材217(図15参照)の下面を押し付けながら摺接する。また、スポンジ部材582は、トナーコンテナ3Mが装着部58に装着される過程でも、フィルム部材217(図15参照)の下面を押し付けながら摺接する。スポンジ部材582が収縮した状態でフィルム部材217を摺動することによって、第2開口部218の周辺に付着したトナーがスポンジ部材582によって回収される。なお、スポンジ部材582に代えて、トナーを内部に保持することが可能な弾性部材を適用することが可能である。
図5及び図10に示されるように、蓋体76の表面には、ギヤ伝達機構103が設けられている。ギヤ伝達機構103は、蓋体76が開口部81,82を閉塞した状態で、スパイラル部材95の回転軸96と撹拌部材91の回転軸部材911とに連結される。これにより、第1入力部98からスパイラル部材95に伝達した回転駆動力は、ギヤ伝達機構103によって撹拌部材91に伝達する。つまり、ギヤ伝達機構103が設けられているため、回転駆動力が第1入力部98に入力されると、スパイラル部材95及び撹拌部材91が連動して回転される。
以下、図15を参照して、第1搬送部92のシャッター部材101の構成について詳細に説明する。
図15に示されるように、第1搬送部92には、上述した第1搬送ガイド部94及びシャッター部材101の他に、支持プレート102が設けられている。支持プレート102は、第1搬送ガイド部94の延出方向に沿って長い形状に形成されており、第1搬送ガイド部94と概ね同じ長さに形成されている。支持プレート102は、その上面で、シャッター部材101を前記閉位置と前記開位置(図15に示す位置)との間で前記奥行き方向D13へ移動可能に支持する。第1搬送ガイド部94は、その下面を構成する底部943と、底部943よりも上側に一体に形成された円筒形状の筒部944と、を有している。底部943は、前記奥行き方向D13へ延びる板状に形成されている。支持プレート102は、第1搬送ガイド部94とは別部材として構成されており、底部943に着脱可能に取り付けられている。支持プレート102が底部943に取り付けられることによって、支持プレート102は底部943の下面に対向する。なお、トナー排出口100は、底部943に形成されており、筒部944の内部に貫通している。
支持プレート102は、底部943との間に隙間210を空けた状態で底部943に取り付けられている。そして、支持プレート102と底部943との間の隙間210にシャッター部材101が前記奥行き方向D13へ移動可能に配置されている。
支持プレート102には、トナー排出口100よりもサイズの大きい第1開口部211が形成されている。第1開口部211は、支持プレート102において、第1入力部98側の端部1021の近傍に形成されている。本実施形態では、第1開口部211は、トナー排出口100の下方に位置している。
また、支持プレート102には、フィルム部材217が設けられている。フィルム部材217は、例えば、高密度で、極めて微細、且つ均一なセル構造を有した高機能ウレタンフォームで構成されたマイクロセルポリマーシートであり、その厚みは、例えば0.2mm〜0.25mm程度である。もちろん、フィルム部材217は、前記マイクロセルポリマーシート以外の材料で構成されてもよい。
フィルム部材217は、第1開口部211を覆うように支持プレート102に取り付けられている。具体的には、フィルム部材217は、支持プレート102の下面に接着剤などによって貼り付けられている。これにより、フィルム部材217が支持プレート102に固定される。フィルム部材217には、トナー排出口100に対応する位置に正方形状の第2開口部218が形成されている。第2開口部218は、トナー排出口100と同サイズに形成されている。つまり、トナー排出口100と第2開口部218とは、前記高さ方向D11において互いに対向する位置に配置されており、支持プレート102を下方から見たときに、トナー排出口100と第2開口部218とが重なる。
また、シャッター部材101には、第3開口部213が形成されている。第3開口部213は、トナー排出口100及び第2開口部218それぞれと同じサイズに形成されている。本実施形態では、シャッター部材101が前記開位置に配置された状態で、第3開口部213は、トナー排出口100と第2開口部218との間に配置される。また、シャッター部材101が前記閉位置に配置された状態で、第3開口部213は、トナー排出口100及び第2開口部218から端部1021側(図15において右側)へ移動する。これにより、シャッター部材101によってトナー排出口100が閉塞される。
また、シャッター部材101の下面には、枠縁部214が一体に設けられている。枠縁部214は、第3開口部213の周縁部からシャッター部材101の下面よりも下方へ突出しており、第3開口部213の周囲を囲む部材である。シャッター部材101が隙間210に配置された状態で、シャッター部材101が前記開位置から前記閉位置へ移動されると、枠縁部214の下端がフィルム部材217の上面を摺接する。言い換えると、支持プレート102は、前記開位置から前記閉位置への移動時に枠縁部214の下端がフィルム部材217の上面を摺動するようにシャッター部材101を支持する。
底部943と支持プレート102との間の隙間210には、シール部材221が設けられている。シール部材221は、例えば、弾性を有する軟質ウレタンフォームなどの樹脂部材で構成されている。このシール部材221は、底部943において、トナー排出口100の周縁に設けられている。本実施形態では、シール部材221は、トナー排出口100の周りを囲むように、底部943の下面に接着剤などによって貼り付けられている。これにより、シール部材221によって、トナー排出口100からのトナーの漏れが防止される。また、上述したように、シール部材221は弾性を有しているため、シャッター部材101がトナー排出口100とフィルム部材217との間に配置された状態で、シール部材221は、その弾性によって、シャッター部材101を下方へ付勢する。このため、シャッター部材101に設けられた枠縁部214は、シャッター部材101が前記閉位置と前記開位置との間を移動する際に、常に、フィルム部材217の上面に押し付けられる。これにより、枠縁部214とフィルム部材217との間に隙間が生じず、枠縁部214とフィルム部材217との間からのトナー漏れが防止される。
また、隙間210には、スポンジ部材222が設けられている。スポンジ部材222は、隙間210において、蓋体76側の領域に配置されている。隙間210の蓋体側には、シャッター部材101が配置されない領域が設けられており、この領域にスポンジ部材222が設けられている。スポンジ部材222は、底部943の下面に接着剤などによって貼り付けられている。スポンジ部材222の高さ方向の厚みは、隙間210よりも大きく形成されており、隙間210において圧縮された状態で配置されている。これにより、隙間210において、スポンジ部材222よりも蓋体76側(図15において左側)へ移動しようとするトナーがスポンジ部材222によって止められる。
また、支持プレート102の下面には、貫通開口219が形成されている。この貫通開口219は、支持プレート102において、第1開口部211よりも蓋体76側に隔てた位置に設けられている。つまり、貫通開口219は、支持プレート102の下面において、第1開口部211よりも装着部58から離れる方向(図15の左側)へ所定距離を隔てた位置に設けられている。貫通開口219は、支持プレート102を貫通する貫通口である。隙間210には、貫通開口219の隙間210側の開口を塞ぐように、シャッター部材101が配置されている。本実施形態では、シャッター部材101が前記閉位置と前記開位置との間を移動する過程で、シャッター部材101は貫通開口219閉塞している。上述したように、支持プレート102は、その上面で、シャッター部材101を前記閉位置と前記開位置との間で移動可能に支持するが、貫通開口219の部分においては、シャッター部材101は、支持プレート102の上面から摩擦を受けない。このため、貫通開口219が無い場合に比べて、支持プレート102の上面においてシャッター部材101が円滑に移動できる。
なお、貫通開口219は、トナーコンテナ3Mが装着部58に完全に装着された装着姿勢において、装着部58のスポンジ部材582が入り込む位置に形成されていてもよい。この場合、貫通開口219は、前記装着姿勢においてスポンジ部材582の退避口としての役割を担う。前記装着姿勢において、装着部58のスポンジ部材582が貫通開口219に入り込んだ場合に、収縮していたスポンジ部材582は、貫通開口219の深さ分だけ伸張する。本実施形態では、スポンジ部材582がフィルム部材217に押し付けられて収縮する量が貫通開口219の深さと同じ程度に設定されている。これにより、貫通開口219に入り込んだスポンジ部材582は、元の状態に復元する。
このように、支持プレート102にフィルム部材217が設けられているため、トナーの補給時にフィルム部材217の第2開口部218の縁部にトナーが付着したとしても、その付着量が微量である。そのため、装着部58からトナーコンテナ3Mが取り外されたときに、第2開口部218の縁部に付着したトナーがこぼれ落ちて他の部材を汚すことが軽減する。また、上述したように、装着部58にスポンジ部材582が設けられているため、第2開口部218に付着した微量なトナーは、装着部58からトナーコンテナ3Mが取り外されるときに、スポンジ部材582によって確実に回収される。
また、支持プレート102に貫通開口219が設けられているため、支持プレート102の上面においてシャッター部材101が円滑に移動できる。また、装着部58に対するトナーコンテナ3Mの装着時や取り外し時に受ける衝撃によって、支持プレート102に過剰な力が加えられたとしても、貫通開口219の付近で支持プレート102が撓むことができる。そのため、過剰な力による支持プレート102の破損や変形が防止される。
また、トナーコンテナ3Mが装着部58に装着された装着姿勢において、常にスポンジ部材582が収縮した状態にならず、元の状態に復元するため、スポンジ部材582が収縮した状態で固着することが防止できる。
本実施形態では、図9及び図10に示されるように、トナーコンテナ3Mに封止シート143(封止部材の一例)が設けられている。封止シート143は、可撓性を有する樹脂材料で構成された薄いシート部材であり、トナー排出口100を封止するものである。一般に、装着部58にトナーコンテナ3が装着された状態で画像形成装置10が運搬されると、運搬時の振動によってシャッター部材101の位置がずれて、トナー排出口100とシャッター部材101との間に微小な隙間が生じ、その隙間からトナーが漏れるおそれがある。このため、トナーコンテナ3が装着された状態で画像形成装置10が出荷される場合は、トナーコンテナ3にトナー排出口100を封止するシート状の封止シート143が設けられている。この封止シート143は、トナー排出口100を完全に封止しているため、運搬時に振動が付与されても、トナー排出口100からのトナー漏れは生じない。この封止シート143は、画像形成装置10が初めて使用される前に、ユーザーによって剥がし取られる。
従来の封止部材は、トナーコンテナの側面に密着した状態で設けられているため、ユーザーは封止部材を容易に視認することができず、また、封止部材を容易に掴むことができないものであった。これに対して、本実施形態の封止シート143は、容易に視認することができ、かつ、容易に掴んで剥がし取ることが可能に構成されている。
以下、封止シート143の構成について詳細に説明する。
図16は、封止シート143の構成を示す斜視図である。図16に示されるように、封止シート143は、長尺な帯状に形成されたシート部材である。封止シート143は可撓性を有しており、例えば、厚みの薄い樹脂シートで構成されている。封止シート143は、隙間210に配置されてトナー排出口100を覆ってトナー排出口100を閉塞する閉塞部144と、隙間210から蓋体76側の方向(図15の右方向、第1方向の一例)へ延出して上側収容部71から外部に露出する露出部145とを有している。
封止シート143は、全体的に細幅で長尺な形状に形成されているが、閉塞部144は、露出部145に対して若干幅狭に形成されている。具体的には、閉塞部144は、トナー排出口100を閉塞するに十分なサイズであればよく、トナー排出口100の径に対して若干大きいサイズに形成されている。一方、露出部145は、蓋体76側に露出する部分であり、ユーザーによって封止シート143が剥がし取られる際に掴まれる部分であるため、掴み易いように閉塞部144よりも幅広に形成されている。
図15に示されるように、閉塞部144は、隙間210において、トナー排出口100とシャッター部材101との間に配置されている。より詳細には、シール部材221とシャッター部材101との間に閉塞部144が介在している。本実施形態では、閉塞部144の端部1441がシール部材221とシャッター部材101との間に挟まれるようにして介在している。
図11に示されるように、閉塞部144がトナー排出口100を閉塞した状態で、露出部145は支持プレート102の蓋体76側の端部1022(プレート端部の一例)で屈曲されて、蓋体76の表面に沿って下方(第2方向の一例)へ延出している。この屈曲部1431から下方の部分が露出部145である。露出部145は、端部1022からその延出端1432までの長さが、端部1022から容器本体75の下端までの長さよりも短く形成されている。
本実施形態では、露出部145は、延出部146と取手部147とを有する。延出部146は、屈曲部1431で下方へ屈曲しており、更に下方へ延出している。そして、取手部147は、延出部146に連続しており、延出部146の下端(延出端)から蓋体76の表面に対して外方向(図11の右方向、第3方向の一例)へ屈曲している。露出部145において、延出部146と取手部147との境目には、取手部147を蓋体76の表面に対して外方向へ屈曲させた姿勢を保持するために、折り目加工が施されている。つまり、延出部146と取手部147との境目に、折り目148が形成されている。このように、延出部146に対して取手部147が蓋体76から離れる方向へ屈曲しているため、ユーザーは取手部147を容易に視認することができ、また、蓋体76の表面から浮いた取手部147を容易に掴んで引っ張り出すことができる。
また、取手部147が蓋体76の表面から離れる方向へ屈曲されているが、画像形成装置10の右側面のカバー(不図示)が取り付けられた状態で、取手部147は、蓋体76側に抑えられる。このため、前記カバーが取り外されると、取手部147は、抑えられた状態から再び屈曲状態になる。ユーザーは、前記カバーを取り外したときのこのような状態変化を確認することにより、取手部147を容易に視認することができる。
図9及び図10に示されるように、封止シート143は、端部1022から後述する凹部123へ向けて延出している。このため、ユーザーは、凹部123の空隙に浮いたように位置する露出部145を容易に視認することができる。
本実施形態では、封止シート143は、支持プレート102が第1搬送ガイド部94の底部943から取り外された状態で、閉塞部144がトナー排出口100を塞ぐように底部943の下面にあてがわれて、その後、シャッター部材101を間に挟むようにして、支持プレート102が底部943に取り付けられる。これにより、図16に示されるように、シャッター部材101とシール部材221との間に閉塞部144が挟み込まれた状態で、封止シート143が隙間210に配置される。
図6に示されるように、下側収容部72は、第2搬送部105を有する。具体的には、下側の収容空間86の内部に、マゼンタ色に対応するドラムユニット31から排出された廃トナーを収容空間86に搬送するための第2搬送部105が設けられている。第2搬送部105は、下部ケース79の左壁面791から外側へ延出し、内部にトナーの搬送路を有する筒状の第2搬送ガイド部107と、第2搬送ガイド部107の内部に設けられたスパイラル部材108(図12参照)とを有している。第2搬送ガイド部107は、下部ケース79に一体に形成されている。
スパイラル部材108は、下側収容部72の内部に回転可能に設けられており、図12に示されるように、前記高さ方向D11に直交する前記奥行き方向D13へ延びている。スパイラル部材108は、ドラムユニット31から第2搬送ガイド部107に排出された前記廃トナーを第2搬送ガイド部107の内部を通って収容空間86に搬送する搬送部材である。また、第2搬送ガイド部107は、ドラムユニット31から廃トナーを受け取るとともに、スパイラル部材108によって搬送される前記廃トナーを収容空間86の内部に案内するガイド部材である。
図12に示されるように、スパイラル部材108は、回転軸109の軸周りに螺旋形状の羽根110を有する。スパイラル部材108の回転軸109の蓋体76側の端部1091は、蓋体76の内面762に一体に形成された軸受け部112によって回転可能に支持されている。また、スパイラル部材108は、第2搬送ガイド部107の内部に挿通された状態で、回転軸109の反対側の部分が第2搬送ガイド部107によって回転可能に支持されている。具体的には、回転軸109の反対側の端部1092には、外部から入力される回転駆動力の伝達を受ける第2入力部111が取り付けられている。
図12に示されるように、第2搬送ガイド部107の上面には、廃トナーを収容空間86の内部に導くための導入口114が形成されている。また、第2搬送ガイド部107の上面には、導入口114を開閉するためのシャッター部材115が設けられている。シャッター部材115は、第2搬送ガイド部107の上面を第2搬送ガイド部107の長手方向(図12の左右方向)へスライド可能に第2搬送ガイド部107に支持されている。
本実施形態では、トナーコンテナ3Mが装着部58(図4参照)に装着されたときに、シャッター部材115は、導入口114を閉塞する閉位置から導入口114を開放する開位置に移動される。
また、導入口114が後述の排出ガイド部43の排出口431に位置合わせされて、導入口114とトナー排出口100とが接続し、排出口431から導入口114に廃トナーが搬送可能となる。また、第2入力部111が、装着部58に設けられた第2出力ジョイント62(図14参照)に連結されて、モーターなどの駆動源から出力された回転駆動力が第2入力部111に伝達される。この回転駆動力を受けて、スパイラル部材108が回転することにより、排出口431から排出されて第2搬送ガイド部107内に搬送された廃トナーは、第2搬送ガイド部107を通じて収容空間86に搬送される。
図14に示されるように、第2出力ジョイント62は、装着部58に設けられており、第1出力ジョイント61とは異なる位置に設けられている。第2出力ジョイント62は、画像形成装置10に設けられたモーターなどの駆動源から出力された回転駆動力を外部に出力するための駆動出力部である。第2出力ジョイント62は、トナーコンテナ3Mが装着部58に装着された場合に、第2入力部111と前記左右方向D3に連結する。
図8に示されるように、第1搬送部92及び第2搬送部105は、前記幅方向D12に離間して設けられている。具体的には、第1搬送部92は、上側収容部71の壁面781において前記幅方向D12の一方側の側部(前方側の側部)に寄せて設けられている。また、第2搬送部105は、下側収容部72の左壁面791において前記幅方向D12の他方側の側部(後方側の側部)に寄せて設けられている。
図7及び図10に示されるように、トナーコンテナ3Mは、凹部123を有する把持部122を備えている。把持部122は、ユーザーがトナーコンテナ3Mを持ち運んだり、交換時に掴んだりする部分である。本実施形態では、凹部123は、容器本体75の前記幅方向D12の一方側の側部に形成されている。より詳細には、凹部123は、上側収容部71と下側収容部72との間に形成されており、装着部58に装着された装着姿勢において前方側の側部に形成されている。凹部123は、トナーコンテナ3Mを前記奥行き方向D13に貫通しており、トナーコンテナ3Mを蓋体76側から見たときに矩形状に形成されている。凹部123が設けられることにより、トナーコンテナ3Mにおいて、凹部123が設けられている部分が細く狭まったくびれ状の把持部122が構成される。このように、把持部122は、ユーザーによって持ち易いくびれ状に形成されているため、ユーザーは把持部122に手指を引っ掛け易くなり、ひいては、トナーコンテナ3Mを持ち運び易くなり、交換時の作業を行い易くなる。なお、蓋体76は、容器本体75の形状に合わせて形成されており、把持部122に対応する部分がくびれ状に形成されている。
なお、図5に示されるように、トナーコンテナ3Kにおいては、凹部123は、前記幅方向D12の両方側の側部それぞれに形成されている。
図7に示されるように、凹部123は、下側収容部72の上部(上側の部分)に設けられている。このため、トナーコンテナ3Mのサイズアップができないという制約のもとでは、下側収容部72の収容空間86は、凹部123が設けられた分だけ容積が小さくなる。しかし、下側収容部72は、前記廃トナーが収容される部分であり、収容空間86の上部の空間は、収容空間86が前記廃トナーで満たされない限り埋まることはない。このため、凹部123は、下側収容部72に設けることが好ましい。なお、上側収容部71は、前記未使用トナーが収容される部分であるため、この部分に凹部123が形成されると、上側収容部71の収容空間85において前記未使用トナーの収容容量として必要な規定容量を確保できなくなる。したがって、凹部123を上側収容部71に設けることは好ましくない。
また、凹部123は、第1搬送部92の近傍に形成されており、より詳細には、第1搬送部92が備える支持プレート102の直下に形成されている。言い換えると、第1搬送部92及び第1搬送ガイド部94は、凹部123の上方に設けられている。装着部58に対するトナーコンテナ3Mの着脱動作には、シャッター部材101の開閉を伴い、シャッター部材101の開閉の際に摺動抵抗が生じる。ユーザーは、トナーコンテナ3Mを交換する際に、前記摺動抵抗を負荷として感じるが、凹部123がシャッター部材101の直下に設けられているため、ユーザーは、把持部122を掴んでトナーコンテナ3Mの交換をする際に、把持部122に力を与えやすくなり、また、シャッター部材101にダイレクトに力を伝達することができる。これにより、交換時の作業性が向上する。