JP6699103B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
(i)加熱処理温度Ta(℃)が、次の条件を満たす。
ただしTmはオレフィン系樹脂組成物(A)の融点(℃)。
(ii)加熱処理時間が、0.1〜600秒。
(1)物性評価方法
以下に、各物性の評価方法を示す。
(1−1)密度
JIS K6922−1(1997年)に準拠し、測定した。
(1−2)フィルム表面の突起数
フィルム表面を超深度形状測定顕微鏡((株)キーエンス製)により観察し、突起部分の最大断面高さを算出して突起の高さを決定した。単位面積における5μm以上の突起数を求め、これを1平方mmあたりに換算した。
(1−3)スリップ性
JIS P8147に準拠して測定した。測定面を外側にして試験片を傾斜版とおもりに各々貼りつけた。測定面同士が接触するようにおもりを傾斜板の上に乗せて徐々に傾斜角を増して行き、おもりが滑り始めた時の傾斜角θを測定した。傾斜角の正接tanθを求め、これを静摩擦係数とした。この値が小さいほど、スリップ性は良好である。
(1−4)フィルム外観
フィルム外観の判定は目視により行い、以下の基準で判定した。
(2)材料
実施例および比較例に用いた材料は、以下のとおりである。
(2−1)オレフィン系樹脂
高圧ラジカル法によるエチレン(共)重合体(LDPE)として、低密度ポリエチレンであるペトロセン222(東ソー(株)製、密度924kg/m3、MFR8g/10分)を使用した(以下PE−1と表記)。
有機微粒子として、架橋シリコーン粒子であるトスパール1100(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製、平均粒径10μm、比重1.2kg/m3)(以下AB1と表記)、架橋ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子であるタフチックFH−S020(東洋紡(株)製、平均粒径20μm、比重1.2kg/m3)(以下AB2と表記)を使用した。
AB−1 0.5重量%とPE−1の粉砕パウダー19.5重量%、PE−1のペレット80重量%を予備混合した後、二軸押出機(東洋精機製作所(株)製2D25)で溶融混練してペレット化した。なお溶融混練の条件は、シリンダー温度180℃、スクリュー回転数60rpm、フィード速度30g/分であった。
〔実施例2〕
加熱処理の時間を30秒とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
〔実施例3〕
加熱処理の温度を90℃とした他、加熱処理時間を30秒とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
〔実施例4〕
PE−1の代わりにPE−2を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
〔実施例5〕
加熱処理の時間を30秒とした以外は、実施例4と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
〔実施例6〕
加熱処理の温度を90℃とした他、加熱処理時間を30秒とした以外は、実施例4と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
〔実施例7〕
PE−1の代わりにPE−3を使用した他、加熱処理温度を110℃とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
〔実施例8〕
AB−1の代わりにAB−2を使用した以外は、実施例7と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
〔実施例9〕
押出ラミネート成形時のライン速度を20m/分としラミネート厚みを10μmとした以外は、実施例8と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性は良好であったが、微粒子が目視で確認できることから表面外観は若干劣った。
〔実施例10〕
AB−1の代わりにAB−3を使用した他、AB−1の配合比率を1.0重量%とPE−1の粉砕パウダーの配合比率を19.0重量%とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表3に示す。スリップ性と表面外観は良好であった。
押出ラミネート成形の材料として無機微粒子および有機微粒子を配合していないPE−1のペレットを使用し、実施例1と同様の操作で押出ラミネートフィルムを製造した。またこの積層体は加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起が存在せず、スリップ性が実施例1〜3と比較して大きく劣った。
〔比較例2〕
比較例1の押出ラミネートフィルムについて、実施例1と同様の方法で130℃で3秒間加熱処理を行った。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起が存在せず、スリップ性が実施例1〜3と比較して大きく劣った。
〔比較例3〕
実施例1と同様の方法で製造した押出ラミネートフィルムについて、加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起がほとんど存在せず、スリップ性が実施例1〜3と比較して大きく劣った。
〔比較例4〕
押出ラミネート成形の材料として無機微粒子および有機微粒子を配合していないPE−2のペレットを使用し、実施例4と同様の操作で押出ラミネートフィルムを製造した。またこの積層体は加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起が存在せず、スリップ性が実施例4〜6と比較して大きく劣った。
〔比較例5〕
実施例4と同様の方法で製造した押出ラミネートフィルムについて、加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起がほとんど存在せず、スリップ性が実施例4〜6と比較して大きく劣った。
〔比較例6〕
押出ラミネート成形の材料として無機微粒子および有機微粒子を配合していないPE−3のペレットを使用し、実施例7と同様の操作で押出ラミネートフィルムを製造した。またこの積層体は加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起が存在せず、スリップ性が実施例7と比較して大きく劣った。
〔比較例7〕
実施例7と同様の方法で製造した押出ラミネートフィルムについて、加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起がほとんど存在せず、スリップ性が実施例7と比較して大きく劣った。
〔比較例8〕
実施例8と同様の方法で製造した押出ラミネートフィルムについて、加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面に突起がほとんど存在せず、スリップ性が実施例8と比較して大きく劣った。
〔比較例9〕
実施例9と同様の方法で製造した押出ラミネートフィルムについて、加熱処理を行わなかった。この積層体の、最外層の表面の突起数、スリップ性および表面外観について評価した。結果を表4に示す。フィルム表面には多数の突起が存在したが、スリップ性が実施例8と比較して大きく劣った。またフィルム外観は微粒子がはっきりと視認できるため劣るものであった。
Claims (5)
- 基材に無機物微粒子もしくは有機物微粒子を0.01〜50重量%を含有する、高圧ラジカル法エチレン(共)重合体または線状エチレン(共)重合体の少なくともいずれかを含むオレフィン系樹脂組成物(A)を押出ラミネート法によって積層した後に、他のフィルムと重ね合わせない状態で加熱処理を施すことにより得られる、
少なくとも最外層及び基材層を含み、前記最外層が無機物微粒子もしくは有機物微粒子を0.01〜50重量%を含有する、高圧ラジカル法エチレン(共)重合体または線状エチレン(共)重合体の少なくともいずれかを含むオレフィン系樹脂組成物(A)からなり、表面に高さ0.5μm以上の突起が1平方mmあたり10個以上存在することを特徴とする積層体の製造方法。 - コールター・カウンター法で測定した前記無機物微粒子および有機物微粒子の粒径が5〜50μmの範囲である、請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 最外層の厚みが、前記無機物微粒子および有機物微粒子の平均粒径以上である、請求項1又は2に記載の積層体の製造方法。
- JIS P8147に準拠して測定した、最外層表面の静摩擦係数tanθが0.50以上0.95以下であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 加熱処理を(i)〜(ii)の条件で行うことを特徴とする、請求項1乃至4いずれか一項に記載の積層体の製造方法。
(i)加熱処理温度Ta(℃)が、次の条件を満たす。
Tm−30≦Ta≦Tm+100
ただしTmはオレフィン系樹脂組成物(A)の融点(℃)。
(ii)加熱処理時間が、0.1〜600秒。
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JP2015153229A JP6699103B2 (ja) | 2015-08-03 | 2015-08-03 | 積層体 |
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JP2017030261A JP2017030261A (ja) | 2017-02-09 |
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JP2015153229A Active JP6699103B2 (ja) | 2015-08-03 | 2015-08-03 | 積層体 |
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