JP6697900B2 - 自動車灯具用反応性ホットメルト組成物及び自動車灯具 - Google Patents

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本発明は、自動車の灯具部分を構成するハウジング部と、その前面を覆うポリカーボネート樹脂製等のレンズ部との接着に使用する、自動車灯具用反応性ホットメルト組成物及び該組成物にてハウジング部とレンズ部が接着された自動車灯具に関する。
従来、自動車の灯具部分を構成するハウジング部とその前面を覆うレンズ部には、衝撃強度等の機械的強度が大きく熱に安定であり、耐候性に優れ且つ透明度に優れている等の特性からポリカーボネート樹脂が広く用いられている。該ポリカーボネート樹脂製のレンズ部と、ハウジング部との接着に使用される反応性ホットメルト接着剤としては、例えば、結晶性脂肪族ポリエステルジオール(a1)および脂肪族ポリエーテルポリオール(a2)を含むポリオール(a)と、ポリイソシアネート(b)を反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)、モルホリン環含有化合物(B)およびカルボキシル基を有する化合物(C)を含有してなることを特徴とする反応性ホットメルト接着剤が提案されている(特許文献1)。
特開2009−286883号公報
しかしながら、該反応性ホットメルト接着剤は、自動車の灯具部分を構成するハウジング部と、その前面を覆うポリカーボネート樹脂製等のレンズ部の接着に使用すると、該ポリカーボネート樹脂製等のレンズの内側表面が白く曇って全体として透明性が低下するフォギング現象が発生することがあるという課題がある。
特に、該課題については、上記反応性ホットメルト接着剤を構成する化学材料が多種類に及ぶため、容易にはその原因物質を特定することが出来ず、長年の解決できない課題であった。本出願に係る発明者は、該課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、上記フォギング現象を引き起こす原因を究明し、本発明を完成するに至った。
本発明が解決しようとする課題は、自動車の灯具部分を構成するハウジング部と、その前面を覆うポリカーボネート樹脂製等のレンズ部の接着に使用しても、該ポリカーボネート樹脂製カバーの内側表面が白く曇って全体として透明性が低下するフォギング現象が発生することが無い自動車灯具用反応性ホットメルト組成物および自動車灯具を提供することにある。
上記課題を解決するため本出願に係る請求項1記載の発明は、ポリイソシアネートと、ポリエステルポリオールと、ポリエーテルポリオールと、少なくともアクリルポリオールとアクリル樹脂のいずれかと、から成り、アクリルポリオール及びアクリル樹脂はアクリルモノマーを2,2´−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルである重合開始剤と、分子量200〜1000の連鎖移動剤とによって重合し、重量平均分子量が15000〜60000であることを特徴とする自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を提供する。
また請求項2記載の発明は連鎖移動剤は、メルカプト基含有化合物であることを特徴とする請求項1記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を提供する。
また請求項3記載の発明は、アクリルポリオールは、水酸基価が2〜20mgKOH/gであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を提供する。
また請求項4記載の発明は、アクリルポリオールは少なくともメタクリル酸メチル(MMA)又はメタクリル酸ブチル(BMA)又はメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−HEMA) のいずれかをモノマー成分として重合され、アクリル樹脂は少なくともメタクリル酸メチル(MMA)又はメタクリル酸ブチル(BMA)のいずれかをモノマー成分として重合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を提供する。
また請求項5記載の発明は、ポリエステルポリオールと、アクリルポリオール又はアクリル樹脂の重量比率が10/100〜100/10であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を提供する。
また請求項6記載の発明は、ポリエステルポリオールと、ポリエーテルポリオールの重量比率が10/100〜100/10であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を提供する。

また請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物でレンズ部とハウジング部が接着されていることを特徴とする自動車灯具を提供する。
本発明に係る自動車灯具用反応性ホットメルト組成物は、自動車の灯具部分を構成するハウジング部と、その前面を覆うポリカーボネート樹脂製等のレンズ部の接着に使用しても、上記フォギング現象が発生することがないという効果がある。
また本発明に係る自動車灯具用反応性ホットメルト組成物は、低粘度であるため塗工性に優れると共に初期接着性が良好であるという効果がある。
また本発明に係る自動車灯具用反応性ホットメルト組成物で自動車の灯具部分を構成するハウジング部と、その前面を覆うポリカーボネート樹脂製等のレンズ部が接着された自動車灯具は、上記同様フォギング現象が発生することがないという効果がある。
以下本発明の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物及び自動車灯具について詳細に説明する。
本発明の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物は、ポリイソシアネートと、ポリエステルポリオールと、ポリエーテルポリオールと、少なくともアクリルポリオールとアクリル樹脂のいずれかと、から成り、アクリルポリオール及びアクリル樹脂はアクリルモノマーを70℃のアゾ分解物蒸発速度が20〜100mg/hr・cmのアゾ重合開始剤と、分子量200〜1000の連鎖移動剤とによって重合した自動車灯具用反応性ホットメルト組成物であり、その他必要により、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、その他の粘着付与剤、着色剤、顔料、充填剤、脱泡剤、発泡抑制剤、触媒等を添加することが出来る。
ポリイソシアネート
本発明に使用されるポリイソシアネートとしては、2官能以上のポリイソシアネートで、C(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート、C2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、C4〜15の脂環含有ポリイソシアネート、C8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート、またはこれらのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種類以上の混合物を使用することが出来る。
芳香族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート[1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等]、3官能以上のポリイソシアネート[4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、クルードTDI、クルードMDI等]等を挙げることが出来る。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、等]、トリイソシアネート[2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等]等を挙げることが出来る。
脂環含有ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネート等]、トリイソシアネート[ビシクロヘプタントリイソシアネート等]等を挙げることが出来る。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート[m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等]等を挙げることが出来る。
また、ポリイソシアネートの変性物としては、変性(ウレタン変性、カルボジイミド変性、トリヒドロカルビルホスフェート変性等)MDI、ウレタン変性TDI、ビウレット変性HDI、イソシアヌレート変性HDI、イソシアヌレート変性IPDI等のポリイソシアネートの変性物、およびこれらの2種以上の混合物[例えば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート基含有プレポリマー)との併用]が挙げられる。
以上のポリイソシアネートの中では接着性の点でHDI、IPDI、TDI、MDI、XDI、TMXDI、水添MDI、水添TDIが好ましく、HDI、MDIおよびこれらの混合物が、より好ましい。
ポリエステルポリオール
本発明に使用されるポリエステルポリオールとしては、脂肪族2価アルコールと脂肪族(飽和もしくは不飽和)ジカルボン酸との縮合により形成されるものを使用することが出来る。
脂肪族2価アルコールとしては、{炭素数(以下Cと略記)2〜20、例えば脂肪族[エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−、1,3−および1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−、1,4−、1,6−および2,5−ヘキサンジオール、1,2−および1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等]、アルキル(C1〜3)ジアルカノールアミン等}を挙げることが出来る。これらのうち接着性の点で、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオールが好ましい。
脂肪族ジカルボン酸としては、飽和脂肪族ジカルボン酸として、C2〜24、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、メチルコハク酸、ジメチルマロン酸、β−メチルグルタル酸、エチルコハク酸、イソプロピルマロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、トリデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸およびエイコサンジカルボン酸が、不飽和脂肪族ジカルボン酸として、C4〜24、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸およびメサコン酸を挙げることが出来る。これらのうち接着性及び結晶性の点で、アジピン酸及びセバシン酸が好ましい。
ポリエーテルポリオール
本発明使用されるポリエーテルポリオールとしては、脂肪族ポリエーテルポリオールが好ましく、例えば、水またはアルコールにアルキレンオキシドを付加したもの、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールを挙げることが出来る。
ポリエステルポリオールと、アクリルポリオール又はアクリル樹脂の重量比率は、10/100〜100/10が好ましく、10/100未満では粘度が高く作業性が悪くなり、100/10超では強度が低下する傾向がある。より好ましくは10/100〜100/100であり、10/100未満では粘度が高くなる傾向があり、100/100超では強度が低下する傾向がある。
ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールの重量比率は、10/100〜100/10が好ましく、10/100未満では強度が低下し、100/10超では粘度が高くなる。より好ましくは10/100〜100/100であり、10/100未満では強度が低下する傾向があり、100/100超では強度が低下する傾向がある。
本発明の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物は、過剰のポリイソシアネートと、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、及びポリエーテルポリオールを反応させることにより得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマーを構成成分とする。ポリイソシアネートとこれらのポリオールのウレタン化反応におけるイソシアネート基と水酸基の当量比は、1/1〜2/1が接着性と溶融粘度の点から好ましく、1.3/1〜1.7/1がより好ましい。
過剰のポリイソシアネートと、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、及びポリエーテルポリオールとの反応は、まずポリエステルポリオールとアクリルポリオールとポリエーテルポリオールを十分に混合した後、該混合物をポリイソシアネートと反応させることにより行う。
アクリルポリオール
本発明に使用されるアクリルポリオール及びアクリル樹脂は、アクリルモノマーを70℃のアゾ分解物蒸発速度が20〜100mg/hr・cmのアゾ重合開始剤と、分子量200〜1000の連鎖移動剤とによって重合されたアクリルポリオール又はアクリル樹脂である。アゾ分解物蒸発速度(dM/dt)は、アゾ重合開始剤10mgをTG−DTA(示差熱・熱重量同時測定装置)の測定セルSUS(5mmφ×5mm:底面積:0.196cm)に均一に広げ、昇温速度10℃/hrにて重量変化(mg/hr・cm:dM/dt)を逐次測定し、以下の式にて蒸発速度式を求めた後(直線回帰(最小二乗法)により傾きB及び切片Aを算出)、得られた蒸発速度式に70℃(絶対温度K343℃)を代入して求めた数値である。
蒸発速度式:log(dM/dt)=A−B/T A、B:係数、T:絶対温度(K)
該アゾ重合開始剤及び分子量200〜1000の連鎖移動剤によって重合されたアクリルポリオール及びアクリル樹脂のGPC法による重量平均分子量は15000〜60000であり、より好ましくは15000〜40000である。重量平均分子量が15000未満ではフォギングが発生する場合があり60000超では組成物の粘度が高くなり塗付作業性が不良となる。40000超では塗付作業性が不良となる傾向がある。
またアクリルポリオールは、(メタ)アクリル酸[アルキル(C1〜30)]エステル[メチル(メタ)アクリレート等]と水酸基含有アクリルモノマー[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等]との共重合体等であり、好ましくは、少なくともメタクリル酸メチル(MMA)又はメタクリル酸ブチル(BMA)又はメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−HEMA) のいずれかをモノマー成分として重合される。その水酸基価は2〜20mgKOH/gが好ましい。2mgKOH/g未満では接着力が不足し、20mgKOH/g超では、硬化物が硬くなりすぎる場合がある。アクリル樹脂は、粘着性を付与するために使用され、少なくとも、アルキルまたはアルケニル(メタ)アクリレートとアクリル酸等の(共)重合体を使用することが出来、好ましくは、少なくともメタクリル酸メチル(MMA)又はメタクリル酸ブチル(BMA)のいずれかをモノマー成分として重合される。
アゾ重合開始剤は、上記アゾ分解物蒸発速度が20〜100mg/hr・cmが好ましく、20mg/hr・cm未満ではフォギングが発生し、100mg/hr・cm超では重合時の作業性が不良と成る。アゾ分解物蒸発速度が20〜100mg/hr・cmの重合開始剤としては、2,2´−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(アゾ分解物蒸発速度:25mg/hr・cm)がある。
また、重合の際に使用する連鎖移動剤は分子量が200〜1000が好ましく、分子量が200未満ではフォギングが発生し、1000超では重合時の作業性が不良となる。分子量が200〜1000の連鎖移動剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(分子量488)がある。
なお、請求項7記載の自動車灯具は、上記材料からなる請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物で自動車等のヘッドランプやリアランプ等のレンズ部とこれを支えるハウジング部とが接着された自動車灯具である。
以下、実施例及び比較例にて本出願に係る自動車灯具用反応性ホットメルト組成物について具体的に説明する。
実施例及び比較例
ポリイソシアネートとしてMDIであるミリオネートMT(商品名、東ソー製、NCO重量%:33.6重量%)を、ポリエステルポリオールとして、HS 2H−451A(商品名、豊国製油社製、アジピン酸と1,6ヘキサンジオールとのエステル化反応により得られた結晶性ポリエステルポリオール、分子量:4500)を、ポリエーテルポリオールとして、アデカポリエーテルP-2000(商品名、アデカ製、分子量:2000)使用した。また、アクリル樹脂及びアクリルポリオールは、以下の手順により作成したアクリル樹脂A、アクリル樹脂B、アクリル樹脂C、アクリル樹脂D、アクリル樹脂E、アクリルポリオールA、アクリルポリオールBを使用し、表1及び表2に示す配合にて、ポリイソシアネート以外の材料を、撹拌装置、温度制御装置、真空ポンプを取り付けたセパラブルフラスコに投入し、120℃減圧下で2時間撹拌し脱水し、次にポリイソシアネートを加え、110℃、窒素雰囲気下で2時間撹拌して反応させ、常温で固体の実施例及び比較例の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を得た。
<アクリル樹脂A>
メチルメタアクリレート 70.32重量部、n−ブチルメタクリレート 29重量部、メタアクリル酸 0.68部、重合開始剤として2,2´−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(アゾ分解物蒸発速度:25mg/hr・cm) 5重量部、連鎖移動剤として、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(分子量488)2重量部を混合溶解しモノマー溶液を作製する。次に、攪拌機、還流冷却器を備えたセパラブルフラスコに水190重量部、アニオン界面活性剤 プライサーブA210G(商品名、第一工業製薬社製、ポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤)0.01重量部、及び懸濁重合用分散剤として第三リン酸カルシウム10重量%スラリー50重量部を加え均一に混合する。次に、上記モノマー溶液を添加し攪拌機でモノマーを分散する。顕微鏡で粒径を確認しながら撹拌速度を上げ目的の粒径になったら撹拌速度を下げ加熱を開始する。70℃で2時間反応させ、重合による発熱が収まったことを確認した後、85℃で3時間さらに加熱し重合を終了させる。重合終了後40℃まで冷却し、濃塩酸10部を加えて第三リン酸カルシウムを溶解させる。脱水して粒子を取り出した後70℃12時間乾燥させ、粒子状のアクリル樹脂Aを得た。得られたアクリル樹脂AのGPC法による重量平均分子量は32000、重量平均分子量/数平均分子量は1.6であった。
<アクリル樹脂B>
アクリル樹脂Aの重合の際に使用した連鎖移動剤の代わりにチオサリチル酸(分子量154)を使用したこと以外はアクリル樹脂Aの重合と同様にして得た粒子状のアクリル樹脂Bを得た。得られたアクリル樹脂BのGPC法による重量平均分子量は35000、重量平均分子量/数平均分子量は1.6であった。
<アクリル樹脂C>
アクリル樹脂Aの重合の際に使用した重合開始剤の代わりにベンゾイルパーオキサイドを使用したこと以外はアクリル樹脂Aの重合と同様にして得た粒子状のアクリル樹脂Cを使用した。得られたGPC法によるアクリル樹脂Cの重量平均分子量は35000、重量平均分子量/数平均分子量は1.6であった。
<アクリル樹脂D>
アクリル樹脂Aの重合の際に使用した連鎖移動剤の代わりにテトラエチレングリコール ビス(3−メルカプトプロピオネート)(分子量372)を1.7重量部使用したこと以外はアクリル樹脂Aの重合と同様にして得た粒子状のアクリル樹脂Dを得た。得られたGPC法によるアクリル樹脂Dの重量平均分子量は28000、重量平均分子量/数平均分子量は1.6であった。
<アクリル樹脂E>
アクリル樹脂Aの重合の際に使用した連鎖移動剤の代わりに2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート(分子量218)を1.3重量部使用したこと以外はアクリル樹脂Aの重合と同様にして得た粒子状のアクリル樹脂Eを得た。得られたGPC法によるアクリル樹脂Eの重量平均分子量は26000、重量平均分子量/数平均分子量は1.9であった。
<アクリルポリオールA>
メチルメタアクリレート 68.25重量部、n−ブチルメタクリレート 27.9重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−HEMA) 2.55重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(アゾ分解物蒸発速度:25mg/hr・cm) 5重量部、連鎖移動剤として、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(分子量488)2重量部を混合溶解しモノマー溶液を作製する。その後アクリル樹脂Aと同様に反応した後、60℃12時間乾燥させて粒子状のアクリルポリオールAを得た。得られたアクリルポリオールAのGPC法による重量平均分子量は26000、重量平均分子量/数平均分子量は1.5であった。
<アクリルポリオールB>
アクリルポリオールAの重合の際に使用した連鎖移動剤の代わりにチオサリチル酸(分子量154)を使用した以外はアクリルポリオールAの重合と同様にして粒子状のアクリルポリオールBを得た。得られたアクリルポリオールBのGPC法による重量平均分子量は28000、重量平均分子量/数平均分子量は1.6であった。
評価項目及び評価方法
評価項目及び評価方法を以下に示す。
粘度
ブルックフィールド粘度計にて、実施例又は比較例の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を15gを120℃に溶融させ、測定温度:120±1℃、スピンドルNo.29、測定時の回転数:10rpmにて、30分間保持した直後の粘度(Pa・s)を測定した。
初期接着性
上方が開放された溝を有し、該開放されている溝幅は5mmで奥行が20mmであって正面視のコの字形状の表面処理されたポリプレピレン製治具の該溝に、実施例又は比較例の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を120℃に加熱して充填し、ただちに該溝の正面視中央に厚さ2mm、奥行き20mm、高さ50mmのポリカーボネート製の平板を上方より溝の底に接するまで溝と並行に挿入する。挿入の際、溝よりはみ出たホットメルト組成物は丁寧に除去する。その後23℃にて168時間養生し、挿入したポリカーボネート製の平板を23℃または90℃で上方に50mm/秒で引き抜き、その際の引張強度(N)を測定した。23℃においては900N以上を○、900N未満を×と評価した。90℃においては100N以上を○、100N未満を×と評価した。
フォギング性
実施例又は比較例の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物を120℃に加熱して厚み2mm、直径80mmのシートを作製し23℃50%RHにて7日間養生する。該シートをフラスコの中に載置し、フラスコの口を穴あきガラス板で封をする。次に該ガラスの穴を厚さ3mmのポリカーボネート板で密閉する。さらにフラスコ下部を120℃24時間加熱し、ポリカーボネート板に揮発物質の付着の有無を目視にて確認する。付着が無い物を○とし、それ以外の固形物及び液状物が付着していた場合×と評価した。
評価結果を表3及び表4に示す。

Claims (7)

  1. ポリイソシアネートと、ポリエステルポリオールと、ポリエーテルポリオールと、少なくともアクリルポリオールとアクリル樹脂のいずれかと、から成り、アクリルポリオール及びアクリル樹脂はアクリルモノマーを2,2´−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルである重合開始剤と、分子量200〜1000の連鎖移動剤とによって重合し、重量平均分子量が15000〜60000であることを特徴とする自動車灯具用反応性ホットメルト組成物。
  2. 連鎖移動剤は、メルカプト基含有化合物であることを特徴とする請求項1記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物。
  3. アクリルポリオールは、水酸基価が2〜20mgKOH/gであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物。
  4. アクリルポリオールは少なくともメタクリル酸メチル(MMA)又はメタクリル酸ブチル(BMA)又はメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−HEMA) のいずれかをモノマー
    成分として重合され、アクリル樹脂は少なくともメタクリル酸メチル(MMA)又はメタクリル酸ブチル(BMA)のいずれかをモノマー成分として重合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物。
  5. ポリエステルポリオールと、アクリルポリオール又はアクリル樹脂の重量比率が10/100〜100/10であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物。
  6. ポリエステルポリオールと、ポリエーテルポリオールの重量比率が10/100〜100/10であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自動車灯具用反応性ホットメルト組成物でレンズ部とハウジング部が接着されていることを特徴とする自動車灯具。
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