JP6696458B2 - 発光分光分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料を励起発光させ、その発光光を分光測定する発光分光分析装置に関する。
発光分光分析装置では、一般に、金属又は非金属である固体試料にアーク放電やスパーク放電などによりエネルギーを与えることによって該試料を蒸発気化及び励起発光させ、その発光光を分光器に導入して各元素に特有な波長を有するスペクトル線を取り出して検出する(例えば、特許文献1を参照)。特に、励起源にスパーク放電を用いる発光分光分析装置は、精度の高い分析が可能であるため、例えば鉄鋼材や非鉄金属材などの生産工場において、生産された金属体中の組成分析を行うために広く利用されている。
こうした発光分光分析装置における分光器は、特許文献1などに開示されているように、複数の元素にそれぞれ特有な波長のスペクトル線を得るために、試料からの光を波長分散させるための回折格子と、各波長のスペクトル線が到達する位置に配置されたスリットと、各スリットを通過した光を検出する複数の光検出器(通常は、光電子増倍管)とを有している。また、近年では、上記のようなスリット及び光検出器に代えて、多数の受光素子を有するリニアCCDセンサなどのマルチチャンネル型光検出器を複数備えた方式の分光器も広く用いられている。このような方式の分光器を備えた発光分光分析装置では、前記回折格子で波長分散された光のうち所定の波長範囲の光が前記マルチチャンネル型光検出器によって一斉に検出される。
こうした発光分光分析装置では、測定の正確度を確保するために、通常、測定にあたって標準試料を用いた校正作業が行われる。校正作業においては、まず目的元素を所定濃度で含む標準試料を励起発光させ、そのときの光検出器による受光光度の測定値が基準値からどれだけずれているかを調べ、該ずれを補正するための校正情報(例えば校正係数等)を導出する。なお、前記基準値としては、例えば、その発光分光分析装置がユーザに納入される段階で設定されている初期値等が用いられる。上記のような校正情報は、検出対象とする元素(又はスペクトル線)毎に求められ、メモリ等の記憶装置に記憶される。そして、その後に目的元素を未知濃度で含む目的試料を測定した際に、該目的元素(又はスペクトル線)に関する校正情報が前記記憶装置から読み出され、該校正情報を用いて前記目的試料の測定で得られた信号強度の測定値が補正される。
また、上述のようなマルチチャンネル型光検出器によるスペクトル線の検出を行う方式の発光分光分析装置では、分析環境条件(典型的には室温)により、分光器を構成する各構成要素間の距離が変化し、これに伴って光検出器の受光面上における各スペクトル線の入射位置が変動する。すなわち、マルチチャンネル型光検出器の受光面上に配列された各受光素子と該受光素子によって検出される光の波長との対応関係にずれが生じる。
そこで、こうした方式の発光分光分析装置では、上記のような検出器感度の校正に加え、各受光素子による検出波長の校正(以下、波長校正とよぶ)が実施される。具体的には、まず目的元素を含む標準試料を測定し、マルチチャンネル型光検出器に含まれる各受光素子で受光された光の強度から、該検出器の受光面上における目的元素のスペクトル線の入射位置を特定する。こうした入射位置の特定は、例えば、受光面上のなるべく離れた位置に入射する2本のスペクトル線(波長が既知のもの)について行われ、各スペクトル線の波長とその入射位置から受光面上の各位置(すなわち各受光素子)に入射する光の波長が特定される。こうした受光素子と入射光の波長との対応関係の情報は、分光器に設けられた複数のマルチチャンネル型検出器のそれぞれについて求められ、波長校正情報としてメモリ等の記憶装置に記憶され、以降の測定に使用される。
特開2001-83096号公報
上記のような発光分光分析装置では、一度の校正作業において標準試料の測定が繰り返し実行され、測定値が安定したとオペレータが判断した時点で標準試料の測定を終了し、校正係数等の校正情報を算出している。このとき、測定値が十分に安定する前に標準試料の測定を終了した場合には、適切な校正情報が得られないことになる。一方、必要以上に多くの回数に亘って標準試料の測定を行った場合、校正作業に要する時間的及び経済的負担が増大することとなる。特に、放電によって固体試料を励起する固体発光分光分析装置では、測定時に放電室内をアルゴンガスでパージするため、多数回の測定を行うと高価なアルゴンガスを多量に消費してしまうことになる。しかしながら、上記のようなオペレータの判断による測定終了タイミングの決定は基準が曖昧であるため、熟練したオペレータでない限り、標準試料の測定を適切な回数だけ行うことは困難であった。
本発明は上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、未熟練者であっても、校正のための標準試料の測定を適切な回数だけ行うことのできる発光分光分析装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る発光分光分析装置は、
試料にエネルギーを与えて励起発光させ、その発光光を波長分散して得られた複数のスペクトル線を複数の検出器で検出する発光分光分析装置であって、
a)前記複数の検出器のそれぞれについて、標準試料の複数回の測定における測定値のばらつきを算出する算出手段と、
b)前記複数の検出器の全てにおいて前記ばらつきが予め定められた許容値以内であった場合には前記標準試料の追加測定は不要であると判定し、前記複数の検出器の少なくとも一つにおいて前記ばらつきが前記許容値を超えていた場合は前記標準試料の追加測定が必要であると判定する判定手段と、
c)前記判定手段による判定結果をオペレータに通知する通知手段と、
d)前記標準試料の測定が予め定められた回数行われた時点で、前記算出手段によるばらつきの算出及び前記判定手段による判定を行い、該判定手段により追加測定が必要であると判定された場合には、その後、追加測定が1回行われる度に前記算出手段によるばらつきの算出及び前記判定手段による判定を行うよう、前記算出手段及び前記判定手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴としている。
ここで、前記算出手段は、前記ばらつきとして、例えば、標準偏差、分散、又は変動係数を算出するものなどとすることができるが、これらに限定されるものではない。
上記構成から成る発光分光分析装置によれば、校正作業において標準試料が予め定められた回数(例えば3回)実行された時点で、前記算出手段により測定値のばらつきが算出される。そして、前記判定手段により該ばらつきが許容値以内であるか否かが判定され、その結果に基づいて前記判定手段により追加測定の要否が判定される。ここで、全ての検出器について測定値のばらつきが十分に小さく追加測定が不要である(すなわち全ての検出器について測定終了条件が満たされた)と判断された場合には、その旨が前記通知手段によりオペレータに通知される。一方、少なくとも一つの検出器について測定値のばらつきが大きく、追加測定が必要と判断された場合にも、その旨が前記通知手段によりオペレータに通知されるため、オペレータは標準試料の追加測定を発光分光分析装置に実行させることができる。その後は、標準試料の測定(追加測定)が1回行われる毎に、算出手段によるばらつきの算出及び判定手段による判定が実行され、該判定結果がオペレータに通知される。これにより、オペレータは測定値が安定した時点で直ちに校正作業を終了することができる。その結果、測定値が安定する前に標準試料の測定を終了してしまったり、測定値が安定した後も標準試料の測定を繰り返してしまったりするのを防ぐことができる。
但し、前記算出手段において、標準試料の測定を開始してから現在までに得られた全ての測定値に基づいてばらつきを算出すると、該ばらつきが前記許容値以内となるまでに長時間を要する場合がある。
そこで、前記本発明における算出手段は、前記標準試料を複数回測定して得られた測定値のうち、予め定められた個数の測定値に基づいて前記ばらつきを算出するものであって、該予め定められた個数の測定値を、前記ばらつきの値が最小となるように選択するものとすることが望ましい。
このようなばらつきの算出及び該算出結果に基づく追加測定の要否の判定について、図7及び図8を参照して詳しく説明する。なお、ここでは、前記制御手段における「予め定められた回数」が「3回」であり、前記算出手段における「予め定められた個数」が「3個」であるものとする。
図7及び図8は、校正作業の開始後における、或るスペクトル線の強度の時間変化を模式的に示したものであり、図中の黒丸は測定を行ったタイミング及びそのときの前記スペクトル線に対応した検出器の受光強度を表している。更に、図中の白矢印は、ばらつきの値が最小となるように前記予め定められた個数(ここでは3個)の測定値を選出した場合において、該3個の測定値のばらつきの値が許容値内となったタイミングを示しており、図中の点線で囲んだ黒丸は、このとき選択された3個の測定値を示している。なお、ここでは便宜上、一定の時間間隔で測定が行われるものとしたが、実際の測定の時間間隔は必ずしも一定とは限らない。
ここで、或る検出器に対応したスペクトル線の強度が、図7に示すように、時間経過と共に一方向(この例では強度が大きくなる方向)に変化し、やがて収束するような場合、追加測定(ここでは4回目以降の測定)が行われる毎に、標準偏差が最小となるような3個の測定値を選択することとすると、常に直近の3個の測定値が判定に使用されることになる。そして、スペクトル線の強度が或る程度収束した時点(図中の白矢印で示す時点)で該3個の測定値の標準偏差が許容値内となり、この検出器について測定終了条件が満たされたと判定される。
一方、図8に示すように、或る検出器に対応したスペクトル線の強度が時間経過と共に一定の振幅で振動し且つ収束しないような場合には、直近の3個の測定値を選択しても必ずしも標準偏差は最小とならない。しかし、最新の1個の測定値と、測定開始から現在までに得られた測定値のうち2個の測定値についての標準偏差が許容値内となれば、その時点(図中の白矢印で示す時点)で、この検出器については測定終了条件が満たされたと判定される。
なお、本発明に係る発光分光分析装置は、前記通知手段に加えて又は代えて、前記判定手段により標準試料の追加測定が必要であると判定された場合に、前記標準試料の追加測定を実行する追加測定実行手段を有するものとすることが望ましい。
なお、本発明において、前記ばらつきの算出に用いられる「測定値」は、典型的には前記検出器における受光強度であるが、このほか例えば、該受光強度と予め定められた基準値とのずれを校正するための校正係数を算出して該校正係数を前記ばらつきの算出に使用する「測定値」としてもよい。また、前記検出器がマルチチャンネル型検出器である場合には、前記ばらつきの算出に用いられる「測定値」を、該マルチチャンネル型検出器の受光面上における所定のスペクトル線の入射位置とすることもできる。
また、本発明に係る発光分光分析装置は、前記判定手段が、更に、予め定められた最大回数に亘り前記標準試料の測定が行われても、前記複数の検出器の少なくとも一つにおいて前記ばらつきが前記許容値を超えていた場合は校正エラーであると判定するものとすることが望ましい。
以上の通り、上記本発明に係る発光分光分析装置によれば、未熟練者であっても、校正のための標準試料の測定を適切な回数だけ行うことが可能となる。
本発明の実施形態1に係る発光分光分析装置の概略構成図。 同実施形態の装置における制御・処理部の構成を示すブロック図。 同実施形態の装置における校正用標準試料の測定手順を示すフローチャート。 本発明の実施形態2に係る発光分光分析装置の概略構成図。 同実施形態の装置における制御・処理部の構成を示すブロック図。 同実施形態の装置における校正用標準試料の測定手順を示すフローチャート。 スペクトル線の強度変化の一例を示す図。 スペクトル線の強度変化の別の例を示す図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
[実施形態1]
図1は本発明の一実施形態に係る発光分光分析装置の概略構成図である。この発光分光分析装置は、固体試料を励起発光させる励起部110と、前記試料からの発光光を波長分散して検出する分光部120と、各部の制御及びデータ処理を行う制御・処理部130とを含んでいる。
励起部110は、放電発生部111、電極棒112、放電室113、試料載置板114、及び集光レンズ115を備えている。放電室113には、斜め上方に向けて空いた分析開口と放電室113から光を取り出すための導光穴113aが設けられており、放電室113の上部には前記分析開口を覆うように試料載置板114が着脱自在に取り付けられている。試料載置板114は、試料Sよりも小さな中央開口114aを有しており、試料Sをその中央開口114aを覆うようにして試料載置板114に載置することにより、試料Sの下面(被分析面)の一部が放電室113の内部に露出するようになっている。放電室113の内部には放電のための電極棒112がその先端を前記中央開口114aに向けた状態で配設されている。
放電発生部111は、所定周波数(例えば400 Hz)に同期してパルス状の高電圧を電極棒112に印加する。試料Sの分析時には、図示しないガス導入機構により放電室113の内部にアルゴンガスが導入され、鉄又は非鉄金属などの試料Sは、電極棒112からのスパーク放電によってアルゴンガス雰囲気下で励起発光する。この発光光は放電室113に設けられた導光穴113aを通過し、集光レンズ115で集光されて分光部120に導入される。
分光部120は、入口スリット121、回折格子122、ローランド円上に並設された出口スリット123a、123b、123c、光電子増倍管である検出器124a、124b、124cを含んでいる。この分光部120は、いわゆるパッシェンルンゲ型の分光器である。各出口スリット123a、123b、123c及び検出器124a、124b、124cは、回折格子122で分散される各波長の光のうち、それぞれ特定の元素に特有の波長を有するスペクトル線を検出するように配設されている。例えば、各検出器124a、124b、124cはそれぞれ、炭素(C)、シリコン(Si)、マンガン(Mn)のスペクトル線を検出する位置に配置される。勿論、実際にはこれら3つの元素のみならず、更に多数の別の元素によるスペクトル線を検出するように構成することができる。
各検出器124a、124b、124cによる検出信号は、A/D変換器125を介して制御・処理部130に入力され、所定のデータ処理が行われることによって或る含有量を有する或る元素のスペクトル線の強度が求められ、それに基づいて各元素に対する定量分析などが実行される。
制御・処理部130の実態は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータであり、図2に示すように、中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)131にメモリ132、LCD(Liquid Crystal Display)等から成るモニタ(表示部)133、キーボードやマウス等から成る入力部134、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置から成る記憶部140が互いに接続されている。記憶部140には、OS(Operating System)141及び校正情報作成プログラム142が記憶されると共に、測定条件記憶部143、測定値記憶部144、基準値記憶部145、及び校正情報記憶部146が設けられている。制御・処理部130は、更に、外部装置との直接的な接続や、外部装置等とのLAN(Local Area Network)などのネットワークを介した接続を司るためのインターフェース(I/F)135を備えており、該I/F135よりネットワークケーブルNW(又は無線LAN)を介して励起部110及び分光部120に接続されている。
図2においては、校正情報作成プログラム142に係るように、設定入力受付部151、測定制御部152、ばらつき算出部154、判定部155、通知部156、校正情報算出部157、及び前記ばらつき算出部154及び判定部155を制御するための算出・判定制御部153が示されている。これらは、いずれも基本的にはCPU131が校正情報作成プログラム142をメモリ132に読み出して実行することによりソフトウエア的に実現される機能手段である。なお、校正情報作成プログラム142は必ずしも単体のプログラムである必要はなく、例えば励起部110及び分光部120を制御するための制御プログラムの一部に組み込まれた機能であってもよく、その形態は特に問わない。
以下、本実施形態に係る発光分光分析装置において、標準試料を用いた校正作業の実行手順について、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、オペレータが入力部134から所定の指示を入力することにより校正情報作成プログラム142を起動する。すると、設定入力受付部151が表示部133を制御することにより、所定の入力受付画面を表示部133に表示させ、標準試料の測定に関する各種測定条件をオペレータに入力させる(ステップS101)。ここで入力される測定条件は、例えば、測定値のばらつきの許容値、最低測定回数Nmin、及び最高測定回数Nmaxであり、入力されたこれらの値は、測定条件記憶部143に記憶される。なお、以下では最低測定回数Nminを「3」、最高測定回数Nmaxを「10」と設定した場合について説明する。
続いて、校正情報作成プログラム142は、標準試料の測定回数を示す変数nを1に設定し(ステップS102)、標準試料Sを励起部110にセットするようオペレータに促すメッセージを表示部133に表示させる(ステップS103)。オペレータが目的元素を所定濃度で含む標準試料Sを励起部110の試料載置板114に載置し、入力部134から測定の開始を指示すると、測定制御部152が励起部110を制御することにより標準試料Sの測定を実行する(ステップS104、S105)。これにより、電極棒112からスパーク放電が発生して標準試料Sが励起発光され、その発光光が分光部120で分光されて、上記3つの元素(C、Si、Mn)のスペクトル線が検出器124a、124b、124cにより検出される。このとき各検出器124a、124b、124cで得られた検出信号は、A/D変換器125を経て制御・処理部130へ送られ、該検出信号の強度が各検出器124a、124b、124cにおける測定値として測定値記憶部144に記憶される。
1回の測定が完了すると、校正情報作成プログラム142は、前記変数nが最低測定回数Nminに等しいか否かを判定し(ステップS106)、等しくなかった場合には、前記変数nをインクリメントして(ステップS107)、標準試料Sの位置変更を促すメッセージを表示部133に表示させる(ステップS108)。該メッセージを見たオペレータは、前記標準試料Sの下面のうち、既に測定に供された領域とは異なる領域が試料載置板114の中央開口114aから露出するように、試料載置板114上における標準試料Sの位置や向きを変更する。その後はステップS104に戻り、ステップS106で変数nが最低測定回数Nminに等しくなるまでステップS104〜S108を繰り返し実行する。
その後、ステップS106において変数nが最低測定回数Nminに等しくなると、すなわち標準試料Sの測定が3回行われると、該3回の測定で得られた受光強度の測定値の標準偏差が許容値内であるか否かが判定される(ステップS109)。具体的には、まず測定値記憶部144から前記標準試料Sの測定3回分の各検出器124a、124b、124cにおける測定値が読み出され、ばらつき算出部154により、該測定値の標準偏差が検出器124a、124b、124c毎に算出される。続いて、判定部155により前記標準偏差の値が、検出器124a、124b、124cの全てにおいて、ステップS101で設定された許容値内であるか否かが判定される。
そして、前記標準偏差が全ての検出器124a、124b、124cにおいて許容値内であった場合には、通知部156が測定完了を示すメッセージを表示部133に表示させ(ステップS116)、標準試料Sの測定を終了する。
一方、ステップS109において、前記測定値の標準偏差がいずれかの検出器124a、124b、124cにおいて前記許容値を超えていた場合、校正情報作成プログラム142は、前記変数nが最高測定回数Nmaxに等しいか否かを判定し(ステップS110)、等しくない場合には、前記変数nをインクリメントする(ステップS111)。そして、通知部156が、標準試料Sの位置変更を促すメッセージを表示部133に表示させる(ステップS112)。オペレータが上記と同様にして標準試料Sの位置を変更し、入力部134から測定の開始を指示すると、測定制御部152が励起部110を制御することにより前記標準試料Sの測定を実行する(ステップS113、S114)。
そして、その後は標準試料Sを1回測定する毎にステップS109に戻り、ばらつき算出部154による標準偏差の算出を行うと共に、判定部155によって該標準偏差が許容値内であるか否かを判定する。そして、ステップS109で標準偏差の値が全ての検出器124a、124b、124cについて許容値内である(すなわち全ての検出器について測定終了条件が満たされた)と判定されるか、ステップS110で変数nが最高測定回数Nmaxに等しくなったと判定されるまでステップS109〜S114を繰り返し実行する。
なお、上記のステップS109において、ばらつき算出部154及び判定部155は、それまでに得られた複数回分の測定値の中から予め定められた個数、例えば3個の測定値を、それらの標準偏差が最も小さくなるような組み合わせで選出し、該組み合わせについて求められた標準偏差を前記判定に使用する。すなわち、或る検出器(検出器124a、124b、124cのいずれか)において第1回から第n回(すなわち今回)の測定で得られた複数の測定値のうち、いずれか3個の測定値に関する標準偏差が許容値以内となれば、該検出器については測定終了条件が満たされたと判断する。なお、このとき選出する測定値の個数は、典型的には最低測定回数Nminと同数とするが、これに限定されず、2個以上n(その時点の測定回数)個未満であればいくつであってもよい。
そして、全ての検出器124a、124b、124cについて測定終了条件が満たされた時点で、ステップS116へ進み、通知部156が測定完了を示すメッセージを表示部133に表示させて、標準試料Sの測定を終了する。
また、ステップS110で変数nが最高測定回数Nmaxに等しい(すなわち標準試料Sを10回測定した)と判定された場合には、通知部156が校正エラーを示すメッセージ、及び測定を終了する旨のメッセージを表示部133に表示させ(ステップS115、S116)、標準試料Sの測定を終了する。
以上において、標準試料Sの測定が正常に終了(すなわち校正エラーなしに終了)すると、校正情報算出部157によって、校正係数が算出される。すなわち、前記標準試料Sの測定で得られた各検出器124a、124b、124cにおける測定値(以下「標準試料測定値」とよぶ)と予め基準値記憶部145に記憶されていた各検出器124a、124b、124cに関する基準値とが読み出され、両者のずれを補正するように校正係数が算出される。このとき、例えば、前記標準試料Sの測定で得られた測定値が上述の図7のように収束していた場合には、最後の数回分(例えば3回分)の測定値の平均を前記標準試料測定値として校正係数の算出に使用することが望ましい。また、例えば上述の図8のように、測定値が収束しなかった場合には、標準試料Sの測定開始から終了までに得られた全ての測定値の平均を前記標準試料測定値として校正係数の算出に使用することが望ましい。
ここで、例えば、検出器124aについて基準値記憶部145に記憶されていた基準値がIaであり、該検出器124aについて得られた前記標準試料測定値がIaであったとすると、該検出器124aに関する校正係数Kaは次の式により求められる。
Ka=Ia/Ia
他の検出器124b、124cについても同様に校正係数Kb、Kcが求められ、これらの校正係数Ka、Kb、Kcが、校正情報記憶部146に記憶される。そして、その後に目的元素(ここではC、Si、Mn)を未知濃度で含む目的試料を測定した際に、該目的元素のスペクトル線に対応した検出器に関する校正係数が校正情報記憶部146から読み出され、該校正係数を用いて前記目的試料の測定で得られた信号強度の値が補正される。例えば、該目的試料の測定における検出器124aの信号強度がIaであった場合、補正後の信号強度の値Ia’は校正情報記憶部146に記憶された校正係数Kaにより以下のように表される。
Ia’=Ka・Ia
なお、上記の例は、ブランク試料の強度をゼロとしたときの1点校正であるが、本実施形態に係る発光分光分析装置は、2点校正を行うものとすることもできる。
[実施形態2]
図4は、本発明の別の実施形態に係る発光分光分析装置の概略構成図であり、図5は同実施形態における制御・処理部の構成を示すブロック図である。なお、既に説明した図1及び図2と同一又は対応する構成については下2桁が共通する符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態における分光部220は、実施形態1のようなスリット及び光電子増倍管に代えて、複数の(ここでは3つの)マルチチャンネル型光検出器224a、224b、224cを備えた構成となっている。これらのマルチチャンネル型光検出器224a、224b、224cは、いずれも多数の受光素子から成るリニアCCDセンサである。この分光部220では、励起部210から回折格子222に入射して波長分散された光のうち、所定の波長範囲の光がマルチチャンネル型光検出器224a、224b、224cで一斉に検出される。また、本実施形態における励起部210は、試料載置板214上における試料Sの位置を変更するためのロボットアーム等から成る試料移動機構216と該試料移動機構216を駆動するための試料駆動部217とを備えている。
また、本実施形態における制御・処理部230は、校正情報作成プログラム242の機能ブロックとして、実施形態1と同様の設定入力受付部251、測定制御部252、ばらつき算出部254、判定部255、通知部256、校正情報算出部257、並びに前記ばらつき算出部254及び判定部255を制御するための算出・判定制御部253を有すると共に、波長特定部258(詳細は後述する)を有している。また、本実施形態における制御・処理部230は、実施形態1で設けられていた基準値記憶部145を有していない。
本実施形態に係る発光分光分析装置のようなマルチチャンネル型光検出器224a、224b、224c(以下単に「検出器224a、224b、224c」とよぶ)によるスペクトル線の検出を行う方式の装置では、室温の変化等により、分光部220を構成する各構成要素間の距離が変化し、これに伴って検出器224a、224b、224cの受光面上における各スペクトル線の入射位置が変動することがある。すなわち、検出器224a、224b、224cの受光面上に配列された各受光素子と該受光素子によって検出される光の波長との対応関係にずれが生じることがある。
そこで、本実施形態に係る発光分光分析装置では、装置の起動時等に、図6のフローチャートに示す手順で校正用の標準試料Sを測定することにより、各受光素子と検出波長との対応関係を校正する。
まず、オペレータが入力部234で所定の操作を行って校正情報作成プログラム242を起動させると、設定入力受付部251により標準試料Sの測定のための各種測定条件(例えば、測定値のばらつきの許容値、最低測定回数Nmin、及び最高測定回数Nmax)の入力が受け付けられる(ステップS201)。なお、以下ではこのステップS201において、最低測定回数Nminを「3」、最高測定回数Nmaxを「10」に設定したものとして説明を行う。オペレータによる測定条件の入力が完了すると、校正情報作成プログラム242は測定回数を表す変数nを1に設定し(ステップS202)、標準試料Sのセットをオペレータに促すためのメッセージを表示部233に表示させる(ステップS203)。
オペレータが、試料載置板214の上に含有成分が既知の標準試料Sをセットして測定の開始を指示すると、測定制御部252の制御の下に該標準試料Sの測定が実行される(ステップS204、S205)。すなわち、電極棒212からの放電によって標準試料Sが蒸発気化及び励起発光され、その際生じる発光光が分光部220に導入される。該発光光は回折格子222によって波長分散され、所定の波長範囲の光が検出器224a、224b、224cに一斉に入射する。そして、検出器224a、224b、224cのそれぞれに含まれる複数の受光素子からの検出信号が、A/D変換器225を経て制御・処理部230へと送られる。
制御・処理部230では、前記の各受光素子における信号強度に基づき、波長特定部258にて各検出器224a、224b、224cの受光面の波長分散方向における所定のスペクトル線の入射位置を特定する。こうした入射位置の特定は、例えば、各検出器224a、224b、224cのそれぞれにおいて受光面上のできるだけ離れた位置に入射する2本のスペクトル線に関して行われ、合計6本のスペクトル線の入射位置が測定値として測定値記憶部244に記憶される。1回の測定が終了すると、校正情報作成プログラム242は前記変数nが最低測定回数Nminに等しいか否か判定する(ステップS206)。
そして、変数nがNminに等しくなかった場合には、変数nをインクリメントし(ステップS207)、測定制御部252が試料駆動部217を制御することにより、試料載置板214上における標準試料Sの位置や向きを変更し、これにより前記標準試料Sの下面のうち、未だ測定に供されていない領域が中央開口214aから露出するようにする(ステップS208)。その後はステップS205に戻り、ステップS206で変数nが最低測定回数Nminに等しくなるまでステップS205〜S208を繰り返し実行する。
その後、ステップS206において変数nが最低測定回数Nmin(ここでは「3」)に等しいと判定されると、これまでの測定で得られた測定値の標準偏差が許容値内であるか否かが判定される(ステップS209)。具体的には、まず測定値記憶部244から前記標準試料Sの測定3回分の各検出器224a、224b、224cにおける前記各2本のスペクトル線の入射位置の測定値が読み出され、ばらつき算出部254により、該測定値の標準偏差がスペクトル線毎に算出される。続いて、判定部255により前記標準偏差の値が測定対象とした全てのスペクトル線(ここでは6本のスペクトル線)において許容値内であるか、つまり全ての検出器224a、224b、224cにおいて測定値の標準偏差が許容値内であるか否かが判定される。
そして、前記測定値の標準偏差が全ての検出器224a、224b、224cにおいて許容値内であった場合には、通知部256が測定完了を示すメッセージを表示部233に表示させて(ステップS215)、標準試料Sの測定を終了する。
一方、ステップS209において、前記測定値の標準偏差がいずれかの検出器224a、224b、224cにおいて許容値を超えていた場合には、校正情報作成プログラム242は、前記変数nが最高測定回数Nmaxに等しいか否かを判定する(ステップS210)。そして、変数nがNmaxに等しくない場合には、前記変数nをインクリメントして(ステップS211)、試料駆動部217により標準試料Sの位置及び/又は向きを変更した上で、再度測定を実行する(ステップS212、S213)。
その後は標準試料Sを1回測定する毎にステップS209に戻り、ばらつき算出部254による標準偏差の算出を行うと共に、判定部255によって該標準偏差が許容値内か否かを判定する。そして、ステップS209で測定値の標準偏差が全ての検出器224a、224b、224cについて許容値内であると判定されるか、ステップS210で変数nが最高測定回数Nmaxに等しいと判定されるまでステップS209〜S213を繰り返し実行する。
なお、ステップS209において、ばらつき算出部254及び判定部255は、前記各スペクトル線についてそれまでに得られた複数回分の測定値の中から予め定められた個数、例えば3個の測定値を、それらの標準偏差が最も小さくなるような組み合わせで選出し、該組み合わせについて求められた標準偏差を前記の判定に使用する。すなわち、或る検出器(検出器224a、224b、224cのいずれか)で検出対象とする前記2本のスペクトル線について第1回から第n回(すなわち今回)の測定で得られた各n個の測定値のうち、それぞれいずれか3個の測定値の標準偏差が許容値以内となれば、該検出器については測定値の標準偏差が許容値内になったと判断する。なお、このとき選出する測定値の個数は、典型的には最低測定回数Nminと同数とするが、これに限定されるものではなく、2個以上n(その時点の測定回数)個未満であればいくつであってもよい。
そして、全ての検出器224a、224b、224cについて測定値の標準偏差が許容値以内となった時点で、ステップS215へ進み、測定完了を示すメッセージを表示部233に表示させて標準試料Sの測定を終了する。
また、ステップS210で変数nが最高測定回数Nmaxに等しい(すなわち標準試料Sを10回測定した)と判定された場合には、通知部256が校正エラーを示すメッセージ及び測定を終了する旨のメッセージを表示部233に表示させ(ステップS214、S215)、標準試料Sの測定を終了する。
以上において、標準試料Sの測定が正常に終了(すなわち校正エラーなしに終了)すると、前記標準試料Sの測定により各検出器224a、224b、224cについて求められた2本のスペクトル線の入射位置の測定値(以下「標準試料測定値」とよぶ)から該検出器に関する校正情報が生成される。すなわち、校正用の標準試料Sは含有成分が既知であるから、該標準試料Sから生じる各スペクトル線の波長も既知である。そのため、検出器224a、224b、224cの受光面の波長分散方向における前記各2本のスペクトル線の入射位置が分かれば、線形補間により該受光面上の波長分散方向における他の位置に入射する光の波長を求めることができる。つまり、前記標準試料測定値から各検出器224a、224b、224cに含まれる各受光素子と該受光素子が検出する光の波長との対応関係を求めることができる。この対応関係の情報は、波長校正情報として校正情報記憶部246に記憶され、以降の測定に利用される。
なお、ここでは検出器224a、224b、224cのそれぞれについて2本のスペクトル線の入射位置を測定するものとしたが、それぞれ3本以上のスペクトル線を測定するものとしてもよい。この場合、該3本以上のスペクトル線の入射位置の測定値を曲線補間することにより、より高精度な波長校正を行うことができる。
また、本実施形態に係る発光分光分析装置では、上記のような波長校正に加えて、実施形態1と同様の感度校正を行う構成としてもよい。その場合、例えば、ステップS209において所定のスペクトル線の入射位置のみならず、該スペクトル線の受光強度に関しても測定値の標準偏差が許容値内であるか否かを判定し、全ての検出器について該入射位置の測定値の標準偏差及び該受光強度の測定値の標準偏差がそれぞれについて予め定められた許容値内となった時点で標準試料Sの測定を終了するものとすることができる。
以上、具体例を挙げて本発明を実施するための形態について説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で適宜変更が許容される。
例えば、上記実施形態では、本発明に係る発光分光分析装置を、放電によって固体試料を励起発光させ、その発光光を分光測定する固体発光分析装置としたが、これに限らず、例えば液体試料又は気体試料を高温のプラズマで励起発光させて発光光を分光測定する誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)発光分光分析装置などにも本発明を同様に適用可能である。
110、210…励起部
111、211…放電発生部
112、212…電極棒
113、213…放電室
114、214…試料載置板
216…試料移動機構
217…試料駆動部
120、220…分光部
121、221…入口スリット
122、222…回折格子
123a、123b、123c…出口スリット
124a、124b、124c…検出器
224a、224b、224c…マルチチャンネル型光検出器
130、230…制御・処理部
133、233…表示部
134、234…入力部
140、240…記憶部
142、242…校正情報作成プログラム
143、243…測定条件記憶部
144、244…測定値記憶部
145…基準値記憶部
146、246…校正情報記憶部
151、251…設定入力受付部
152、252…測定制御部
153、253…算出・判定制御部
154、254…ばらつき算出部
155、255…判定部
156、256…通知部
157、257…校正情報算出部
258…波長特定部

Claims (7)

  1. 試料にエネルギーを与えて励起発光させ、その発光光を波長分散して得られた複数のスペクトル線を複数の検出器で検出する発光分光分析装置であって、
    a)前記複数の検出器のそれぞれについて、標準試料の複数回の測定における測定値のばらつきを算出する算出手段と、
    b)前記複数の検出器の全てにおいて前記ばらつきが予め定められた許容値以内であった場合には前記標準試料の追加測定は不要であると判定し、前記複数の検出器の少なくとも一つにおいて前記ばらつきが前記許容値を超えていた場合は前記標準試料の追加測定が必要であると判定する判定手段と、
    c)前記判定手段による判定結果をオペレータに通知する通知手段と、
    d)前記標準試料の測定が予め定められた回数行われた時点で、前記算出手段によるばらつきの算出及び前記判定手段による判定を行い、該判定手段により追加測定が必要であると判定された場合には、その後、追加測定が1回行われる度に前記算出手段によるばらつきの算出及び前記判定手段による判定を行うよう、前記算出手段及び前記判定手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする発光分光分析装置。
  2. 前記通知手段に加えて又は代えて、前記判定手段により標準試料の追加測定が必要であると判定された場合に、前記標準試料の追加測定を実行する追加測定実行手段を有することを特徴とする請求項1に記載の発光分光分析装置。
  3. 前記算出手段が、前記標準試料を複数回測定して得られた測定値のうち、予め定められた個数の測定値に基づいて前記ばらつきを算出するものであって、該予め定められた個数の測定値を、前記ばらつきの値が最小となるように選択するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光分光分析装置。
  4. 前記測定値が、前記検出器における受光強度又は該受光強度から算出された校正係数であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光分光分析装置。
  5. 前記検出器がマルチチャンネル型検出器であって、
    前記測定値が、該マルチチャンネル型検出器の受光面上における所定のスペクトル線の入射位置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光分光分析装置。
  6. 前記判定手段が、更に、予め定められた最大回数に亘り前記標準試料の測定が行われても、前記複数の検出器の少なくとも一つにおいて前記ばらつきが前記許容値を超えていた場合は校正エラーであると判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発光分光分析装置。
  7. コンピュータを請求項1〜6のいずれかに記載された発光分光分析装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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