JP5239892B2 - 発光分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スパーク放電、アーク放電などのいわゆる火花放電により試料を励起発光させ、その発光光を分光測定する発光分析装置に関する。
発光分析装置では、一般に、金属や非金属である固体試料にスパーク放電やアーク放電などによりエネルギーを与え、該試料を蒸発気化及び励起発光させる。そして、その発光光を分光器に導入して各元素に特有な波長を有するスペクトル線を取り出し、その強度を検出して、その検出結果に基づいて試料中の元素の同定や試料中の不純物の定量などを行う。こうした発光分析装置は精度の高い分析が可能であるため、例えば鉄鋼材や非鉄金属材などの生産工場等において、生産された金属体中の組成分析を行うためなどに広く利用されている。
上記発光分析装置は、特許文献1などに開示されているように、複数の元素にそれぞれ特有な波長のスペクトル線を得るために、各波長の波長分散光が到達する位置に配置されたスリットを通過した光を検出する複数の光検出器(通常、光電子増倍管)、各光検出器から出力される光電流を放電単位で積分する複数の積分器、各積分器で積分された信号を適宜切り替える切替部、切替部により選択された信号をデジタル値に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換器、などを含む測光部を備えている。また、特許文献2などに開示されているように、試料に対する放電を行う放電部には点弧部からの制御放電の発光を検知する受光部が付設され、この受光部による検知信号に基づいて実際の放電のタイミングに同期したパルス信号により測光部の積分動作が実行されるようになっている。
上記のような発光分析装置では、測光部に含まれるA/D変換器や、積分器に用いられるコンデンサなどの回路部品には個体差があるため、測光部の入力と出力との比(以下、これを「ゲイン」と呼ぶ)は装置毎に相違する。つまり、図3に示すように、測光部には各装置毎に固有ゲインが存在し、この固有ゲインと設計上のゲインとの誤差(ゲインのずれ)が装置毎に相違する。こうしたゲインずれのために、測光部の入力が大きくなるほど、設計上の出力と実際の出力とのずれは大きくなる。
そこで、従来、ゲインずれの影響を軽減するために、製造メーカ側で求めた個別の装置毎のゲインずれ量に応じて、測定データを補正するようにしている。即ち、発光分析装置の製造メーカでは、装置の最終調整段階などにおいて、積分器の入力に固定値を与えた状態で放電を実施して測光部の出力を得ることにより、装置毎に固有の測光部のゲインを測定する。そして、この固有ゲインからゲインずれを補正するための補正データを求めて記憶させておき、試料に対して取得された測定データを上記補正データを用いて補正するようにしている。
しかしながら、こうした従来のゲインずれ補正方法では次のような問題がある。
(1)従来、装置固有のゲインは製造時にのみ測定される。そのため、装置の設置環境(周囲温度など)に依存する変動、部品の経時変化などは考慮されず、実際の試料の測定時に十分に高精度な補正が行えない場合がある。
(2)装置製造メーカでは、装置1台毎に実際に放電を行いながら各波長に対応した積分器毎に固有ゲインを求める必要があるため、調整作業が面倒で手間が掛かる。
(3)固有ゲインを測定する際に実際に放電が実施されるため、その放電の際に発光光を集光するためのレンズに装置内部の塵埃などが焼き付き、装置出荷前にその汚れを除去するクリーニング作業が必要になる。また、調整のために無用な放電を繰り返すことで、放電部の継電器などの電気部品の寿命が短くなるおそれがある。
また上述したゲインずれ補正のみならず、測光部のオフセット補正についても同様の問題がある。即ち、光検出器の暗電流などにより、試料からの発光光が全くない状態でも測光部の出力には微小の値が現れ、これがオフセット誤差となる。このようなオフセット誤差を軽減するために、従来、上記固有ゲインと同じように、装置製造メーカ側で装置の最終調整段階において、測定感度をできるだけ低く設定するとともに測定時間をできるだけ短く設定し、光検出器への入射光がほぼゼロであるとみなせる条件の下で放電を実施して、測光部の出力を得ることによりオフセット量を測定する。そして、このオフセット量からオフセットを補正するための補正データを求め、試料に対して取得された測定データを上記補正データを用いて補正するようにしている。しかしながら、ゲインずれの補正方法として上に挙げた(1)〜(3)の問題はオフセット補正についても同様である。
特開平6−281580号公報(図1、段落0008〜0009) 特開平8−210980号公報(図4、段落0018)
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、測光部の固有ゲインと設計上のゲインとの差異や測光部のオフセットを高い精度で補正するとともに、そうした補正のための製造段階での面倒な測定や調整作業が不要になり、さらには放電の実施に伴う不具合も回避することができる発光分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された発明は、試料面上の所定領域に放電を行う放電部と、光検出器と積分器とを含み、前記放電により試料から発せられた光を分光し測光する測光部と、を具備し、前記放電部での実際の放電に応じて該放電部から出力される放電通知信号に同期して前記光検出器の出力を前記積分器で積分する発光分析装置において、
a)前記放電通知信号に相当する擬似放電通知信号を前記測光部へ送出する制御手段と、
b)前記積分器に前記光検出器の出力に代えて固定的な入力を与える積分入力設定手段と、
c)前記固定的な入力に対し前記擬似放電通知信号に同期して前記測光部で得られる出力を用いて、該測光部の固有のゲインを求める固有ゲイン取得手段と、
d)前記固有ゲイン取得手段により得られた固有ゲインと設計上のゲインとの差異に基づいて、試料に対する実測定により得られた信号を補正する補正手段と、
を備え、前記制御手段は擬似放電通知信号を所定回数繰り返し送出し、前記積分入力設定手段は異なる複数の入力値を順に前記積分器に与え、前記固有ゲイン取得手段は、同一の測定条件に基づいて前記異なる複数の入力値に対する測定をそれぞれ実行し、その結果に基づいて前記測光部の固有ゲインを求めることを特徴としている。
発明に係る発光分析装置では、実際に放電を行うことなく、制御手段から与えられた擬似放電通知信号に同期して、測光部の積分器は積分入力設定手段により与えられた固定的な入力の積分を実行する。この固定的な入力と測光部の出力との関係から測光部の固有ゲインが求まるから、この固有ゲインと設計上のゲインとの差異、つまりゲインずれも求まり、補正手段は、そのゲインずれを解消するように試料の実測定により得られた信号を補正する。
特に本発明に係る発光分析装置では、前記積分入力設定手段は異なる複数の入力値を順に与え、前記固有ゲイン取得手段は、同一の測定条件に基づいて、異なる入力値に対する測定をそれぞれ実行し、その結果に基づいて固有ゲインを求める構成としているので、測光部の入力と出力との関係に非線形性がある場合でも、その非線形性を反映した固有ゲインを求め、ゲインずれを良好に補正することができる。
発明に係る発光分析装置では、好ましくは、試料に対する実測定の条件(放電条件など)が設定された後でその試料に対する測定の実行前に前記固有ゲイン取得手段による固有ゲインの取得を行い、該固有ゲインと設計上のゲインとの差異に基づいて、引き続き実行される試料に対する実測定により得られた信号の補正を行うようにするとよい。
この構成によれば、試料に対する実測定が実行される毎にそれに先立って最新の固有ゲインが取得されるので、装置の設置環境や回路などの経時的な変化の状態を反映したゲインずれの補正が行われる。
発明に係る発光分析装置では、前記制御手段は擬似放電通知信号を所定回数繰り返し送出し、前記固有ゲイン取得手段は、同一条件に基づいて1つの固定的な入力値に対する複数の測定を実行し、その結果に基づいてその1つの入力値に対する測定結果を得る構成としてもよい。
この構成によれば、固定的な入力値に対する測光部の出力値のばらつきが軽減されるので、ゲインずれの補正を一層正確に行うことができる。
発明に係る発光分析装置によれば、製造メーカ側ではなくユーザ側において、実際に放電を実施することなく実測定時と同様の条件の下で測光部の固有ゲインやオフセットを測定し、ゲインずれやオフセットの補正を行うことができる。即ち、測光部の固有ゲインやオフセットを取得するために実際に放電部を放電させる必要はなく、一般にマイクロコンピュータやハードウエア回路で構成される制御手段から擬似放電通知信号を出力すればよいだけであるので、放電に伴う不具合、例えば塵埃などの焼き付きによる集光レンズの汚れや放電のための継電器の寿命短縮などを回避することができる。また、経時変化が比較的大きいような低廉な電気部品を採用し易くなるため、装置のコストダウンに有利である。
また、試料の実測定に先立って測光部の固有ゲインやオフセットを測定するようにすることで、装置の設置環境や測定感度などの測定条件、回路の経時的変化などを全て反映した最新の固有ゲインやオフセットを測定し、これを補正することができる。それにより、従来よりも高い精度でゲインずれやオフセットの補正を行うことができ、同定や定量の精度向上を図ることができる。
また装置製造メーカにとっては、製造段階において装置1台毎に固有ゲインやオフセットの測定やそれに基づく調整を行う必要がなくなり、製造コストの削減を図ることができる。
本発明の一実施例である発光分析装置の要部の構成図。 本実施例の発光分析装置における測光部の補正動作のための制御・処理フローチャート。 発光分析装置における測光部の固有ゲインと設計上のゲインとの関係を示す概念図。
本発明に係る発光分析装置の一実施例について図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施例の発光分析装置の要部の構成図である。
この発光分析装置において、放電部1はスパーク放電又はアーク放電の一方又は両方を生起可能なものであり、放電条件設定部2により設定された放電条件(印加電圧、電圧印加時間、電圧印加パターンなど)に従って試料S上の所定の微小領域に放電を実施する。図示しないが、放電部1は点弧回路やその点弧火花による発光を受光する受光部を含み、該受光部の検出信号により実際の放電生起タイミングに同期した放電通知信号を出力する。
上記放電により試料S上の微小領域は励起発光され、その発光光は集光レンズ3を介して分光器4に導入され波長分散される。分光器4はパッシェンルンゲ型の構成であり、図示しないが、入口スリット、凹面回折格子、及び、ローランド円上に配設された複数の出口スリット、を含む。複数の出口スリットは、波長分散光のうちのそれぞれ特定の元素に特有の波長光(ここではそれぞれの波長をλ1、λ2、λ3とするが、波長数は4以上でもよい)を通過可能な位置に配置されている。分光器4の各出口スリットから取り出された単一波長光は、測光部13に含まれるそれぞれ別の光検出器5a、5b、5cに導入される。光検出器5a、5b、5cは典型的には光電子増倍管であり、いずれも入射光の強度に応じた光電流を発生する。
各光検出器5a、5b、5cに対応してそれぞれ個別に積分器6a、6b、6cが設けられ、光検出器5a、5b、5cによる電流信号は、この信号と入力値設定部12から設定される固定値とを択一的に選択する切替部7を介して積分器6a、6b、6cに入力される。積分器6a、6b、6cは放電毎に発生する電流信号を積分するものであり、1回の放電に対する積分開始のタイミングと積分終了のタイミングは積分条件設定部9により設定される。積分器6a、6b、6cによる積分値のうちの1つが切替部8により所定順序で択され、A/D変換器11によりデジタル値に変換されてデータ処理部20に入力される。
上記放電部1から与えられる放電通知信号と制御部24から与えられる擬似放電通知信号とが切替部10で選択され、放電のタイミングを知らせる信号として積分条件設定部9に入力される。但し、上述したように放電通知信号は放電部1から試料Sに対して実際に放電が実行されるのに対応した信号であるのに対し、擬似放電通知信号は実際の放電を実施することなく放電時と同様のタイミング信号を擬似的に与えるものである。
データ処理部20は、データ記憶部21、平均化演算部22、補正演算部23などを含む。制御部24はデータ処理部20や前述の各部の動作を制御するものであり、放電条件パラメータや後述する各種パラメータなどをユーザが設定可能な入力部25と、放電プロファイル波形などを表示するための表示部26とが付設されている。このデータ処理部20及び制御部24は例えばパーソナルコンピュータを中心として具現化することができる。
本実施例の発光分析装置では、目的試料に対する分析を実行する際にそれに先立って、測光部13のゲインずれ自動補正及びオフセット自動補正が実行される。この自動補正のための制御・処理手順について図2のフローチャートを参照して説明する。
測定者は、目的試料の分析に必要なパラメータとともに、試料S上の1箇所の微小領域に対する繰り返し測定回数、測定周期、放電パワー、積分時間条件などの各種の測定条件を入力部25より入力設定する。このとき、オフセット取得測定回数n、固有ゲイン取得測定回数mも入力設定する(ステップS1)。なお、オフセット取得測定回数n、固有ゲイン取得測定回数mは予め制御部24又は積分条件設定部9が保持している値としてもよい。
測定者が分析開始を指示すると(ステップS2)、制御部24はまずオフセット測定動作を実行するように各部を制御する(ステップS3)。即ち、まず切替部7を光検出器5a、5b、5c側に切り替え、各光検出器5a、5b、5cの出力を積分器6a、6b、6cに対し入力する。また、積分条件設定部9は積分器6a、6b、6cなどを含む測光部13の測定感度をできるだけ低く設定し、積分時間をできるだけ短い状態に設定する(ステップS4)。
それから、切替部10を制御部24側に切り替えた状態で、制御部24は擬似放電通知信号を出力する(ステップS5)。擬似放電通知信号は切替部10を通して積分条件設定部9に入力され、積分条件設定部9は擬似放電通知信号を受けて積分開始指示を各積分器6a、6b、6cに与える。また、積分条件パラメータに従った積分時間が経過すると積分終了指示を各積分器6a、6b、6cに与える。放電部1は放電を実施せず、光検出器5a、5b、5cには光が入射しない状態であるから、各積分器6a、6b、6cは、積分開始指示時点から積分終了指示時点までの期間、各光検出器5a、5b、5cの出力を積分する(ステップS6)。理想的には(光検出器5a、5b、5cへの入射光が完全にゼロである状態では)各光検出器5a、5b、5cにおける暗電流信号を積分することになる。なお、通常、外光の影響がないように出口スリットの通過光以外は光検出器5a、5b、5cに入射しないように構成されているが、さらに遮光性を高めるために機械的なシャッタなどを光検出器5a、5b、5cの直前に設けてもよい。
1回の擬似放電通知信号に対する積分器6a、6b、6bでの積分動作が終了すると、その積分値は切替部8で順次選択されてA/D変換器11でデジタル値に変換され(ステップS7)、データ処理部20のデータ記憶部21に記憶される(ステップS8)。制御部24は積分条件パラメータとして設定された取得回数nだけ繰り返し擬似放電通知信号が出力されたか否かを判定し(ステップS9)、所定回数nに達していなければステップS5へ戻る。したがって、ステップS5〜S9の繰り返しにより、光検出器5a、5b、5cへの入射光がないとみなせる状況の下でのn回の擬似放電通知信号に対するn個の積分値データがデータ記憶部21に格納される。
n個の積分値データが得られると、次に制御部24は固有ゲイン測定動作を実行するように各部を制御する(ステップS11)。即ち、切替部7を入力値設定部12側に切り替え、入力値設定部12から所定の固定値を積分器6a、6b、6cに対し出力する。また、積分条件パラメータを積分条件設定部9に送り、積分条件設定部9は積分条件パラメータを積分条件設定部9にセットする(ステップS12)。
それから、切替部10を制御部24側に切り替えた状態で、制御部24は擬似放電通知信号を出力する(ステップS13)。擬似放電通知信号は切替部10を通して積分条件設定部9に入力され、積分条件設定部9は擬似放電通知信号を受けて積分開始指示を各積分器6a、6b、6cに与える。また、積分条件パラメータに従った積分時間が経過すると積分終了指示を各積分器6a、6b、6cに与える。各積分器6a、6b、6cは、積分開始指示時点から積分終了指示時点までの期間、入力つまり固定値を積分する(ステップS14)。
1回の擬似放電通知信号に対する積分器6a、6b、6bでの積分動作が終了すると、その積分値は切替部8で順次選択されてA/D変換器11でデジタル値に変換され(ステップS15)、データ処理部20のデータ記憶部21に記憶される(ステップS16)。制御部24は積分条件パラメータとして設定された取得回数mだけ繰り返し擬似放電通知信号が出力されたか否かを判定し(ステップS17)、所定回数mに達していなければステップS13へ戻る。したがって、ステップS13〜S17の繰り返しにより、m回の擬似放電通知信号に対するm個の積分値データがデータ記憶部21に格納される。
必要な積分値データがデータ記憶部21に格納されると、平均化演算部22がデータ記憶部21に先に保存されたn個の積分値データを読み出してその平均値を計算し、その平均値データをオフセットデータQ(1)としてデータ記憶部21に保存する(ステップS18)。なお、平均値を計算する際に、n個の積分値データの単純加算平均をとってもよいが、積分値データの値の分布から極端に外れるような極端に過大な又は過小なデータを先に除去し、その上で平均値を計算する等、適宜の変形を加えることができる。
続いて平均化演算部22がデータ記憶部21に保存されたm個の積分値データを読み出してその平均値を計算し、その平均値データを固定入力データP(1)としてデータ記憶部21に保存する。なお、平均値を計算する際に極端に過大な又は過小なデータを先に除去する等の適宜の変形を加えることができることは上述の通りである。
次に0点と固定入力データP(1)とから測光部13の固有ゲイン(傾き)を波長毎に求め、これを固有ゲインデータP(2)としてデータ記憶部21に保存する(ステップS19)。但し、この2点で固有ゲインを求めるのは、測光部13の固有ゲインが線形性を有するとみなせる場合であり、固有ゲインが非線形性を有する場合には、入力値設定部12に複数の固定値を用意し、固定値を変更しつつそれぞれn回の擬似放電通知信号の出力とそれに応じた積分を実行し、それら積分値データの平均値を計算してその複数の固定入力データから固有ゲインを求めるようにするとよい。
上記のように固有ゲインデータP(2)とオフセットデータQ(1)とが得られたならば、本来の測定条件に従って試料Sの発光分析を実施する(ステップS20)。即ち、切替部7は光検出器5a、5b、5cの出力を選択し、切替部10は放電部1側を選択する。そして、制御部24が放電部1に放電を開始するように指示すると、放電部1は放電条件設定部2により設定されている放電条件に従って、所定の周期で所定回数だけ放電を繰り返す。放電部1が実際に放電を行う際には1回の放電実行毎にそれぞれ放電通知信号が出力されるので、積分条件設定部9はこの放電通知信号に対応した積分開始信号及び積分終了信号を積分器6a、6b、6cに出力し、放電に応じた試料Sからの発光光に基づく電流信号をそれぞれ積分する。
その積分値は切替部8で順次選択されてA/D変換器11でデジタル値に変換され、データ処理部20のデータ記憶部21に記憶される。所定回数の放電に対応した積分値データが収集されると、平均化演算部22がデータ記憶部21に保存された積分値データを読み出してその平均値を計算する。さらに、補正演算部23はデータ記憶部21から固有ゲインデータP(2)とオフセットデータQ(1)とを読み出し、固有ゲインデータと設計値とのゲインずれとオフセットとを補正する演算を実行し、これを最終的な測定データとしてデータ記憶部21に格納する(ステップS21)。波長毎に補正が施された測定データが得られるから、データ処理部20では測定データに基づいた同定や定量分析が実行され、その結果が表示部26に表示される。
なお、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…放電部
2…放電条件設定部
3…集光レンズ
4…分光器
5a、5b、5c…光検出器
6a、6b、6c…積分器
7、8、10…切替部
9…積分条件設定部
11…A/D変換器
12…入力値設定部
13…測光部
20…データ処理部
21…データ記憶部
22…平均化演算部
23…補正演算部
24…制御部
25…入力部
26…表示部

Claims (3)

  1. 試料面上の所定領域に放電を行う放電部と、光検出器と積分器とを含み、前記放電により試料から発せられた光を分光し測光する測光部と、を具備し、前記放電部での実際の放電に応じて該放電部から出力される放電通知信号に同期して前記光検出器の出力を前記積分器で積分する発光分析装置において、
    a)前記放電通知信号に相当する擬似放電通知信号を前記測光部へ送出する制御手段と、
    b)前記積分器に前記光検出器の出力に代えて固定的な入力を与える積分入力設定手段と、
    c)前記固定的な入力に対し前記擬似放電通知信号に同期して前記測光部で得られる出力を用いて、該測光部の固有のゲインを求める固有ゲイン取得手段と、
    d)前記固有ゲイン取得手段により得られた固有ゲインと設計上のゲインとの差異に基づいて、試料に対する実測定により得られた信号を補正する補正手段と、
    を備え、前記制御手段は擬似放電通知信号を所定回数繰り返し送出し、前記積分入力設定手段は異なる複数の入力値を順に前記積分器に与え、前記固有ゲイン取得手段は、同一の測定条件に基づいて前記異なる複数の入力値に対する測定をそれぞれ実行し、その結果に基づいて前記測光部の固有ゲインを求めることを特徴とする発光分析装置。
  2. 請求項1に記載の発光分析装置であって、
    試料に対する実測定の条件が設定された後でその試料に対する測定の実行前に前記固有ゲイン取得手段による固有ゲインの取得を行い、該固有ゲインと設計上のゲインとの差異に基づいて、引き続き実行される試料に対する実測定により得られた信号の補正を行うことを特徴とする発光分析装置。
  3. 請求項1又は2に記載の発光分析装置であって、
    記固有ゲイン取得手段は、同一条件に基づいて1つの固定的な入力値に対する複数の測定を実行し、その結果に基づいてその1つの入力値に対する測定結果を得ることを特徴とする発光分析装置。
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