JP6696188B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
また、特許文献1では、この圧縮機のモータの起動時において、スイッチング信号(PWM信号)を生成するために用いられるキャリア信号の周波数を、モータの回転数が所定の閾値より低い時は低く、また、回転数が閾値以上になった時点で高くしている。これにより、モータの回転数が所定の閾値より低い時にキャリア信号の周波数を低下せることでスイッチング信号のオン時間を長くしてモータの巻線に発生する誘起電圧から生成されるモータの回転位置信号のパルス幅を広くして回転位置を検出することで、脱調を防止して確実にモータを起動するようになっている。
室外機80は、図示しない交流電源が接続される入力端1と入力端2に接続された整流器4と、整流器4の出力側に接続されたコンバータ5と、コンバータ5の出力端に接続されるインバータ6と、インバータ6の出力端に接続された圧縮機のモータ7と、室内機50からの指示により室外機80全体を制御する室外機制御部9と、インバータ6を駆動する駆動信号を出力する駆動回路8を備えている。また、モータ7は図示しないU相、V相、W相の巻線を備えている。
そして、キャリア信号発生部10は、キャリア周波数切替指示部70が出力する周波数切替信号が入力され、この周波数切替信号がハイレベルの時に4kHz、ローレベルの時に2kHzの周波数のキャリア信号を出力する。
従って、後で説明するようにキャリア周波数を2kHzから4kHzに切り替えるタイミングが遅くなることでキャリア周波数が2kHzの期間が長くなり、これに対応して騒音の発生期間が長くなる。この動作を図6を用いて説明する。なお、この騒音については後で詳細に説明する。
モータ7の内部ではモータ7の巻線に流れる電流の変化による騒音が発生しており、この騒音の大きさはスイッチング信号のキャリア周波数が高い場合に比較してキャリア周波数が低い場合に大きくなる傾向がある。
図7はキャリア周波数の違いによる騒音の違いを説明する説明図である。図7の横軸は時間である。縦軸において図7(1)はキャリア周波数が4kHzでデューティーが50%の時のスイッチング信号を、図7(2)はキャリア周波数が2kHzでデューティーが50%の時のスイッチング信号をそれぞれ示している。なお、図7において破線はモータ7の巻線に流れるリップル電流を示している。
モータ7の巻線に流れる電流の変化が大きいと、この電流変化による巻線の振動も大きくなり、この巻線の振動により騒音が発生する。
従って、このリップル電流の変化によるモータ7の巻線の振動(騒音)は、キャリア周波数が2kHzの時が4kHzの時の場合よりも大きい。つまり図6において回転数上昇速度が速い場合は、キャリア周波数が低い起動開始のt0からt2まではこの騒音が大きく、回転数上昇速度が遅い場合はキャリア周波数が低い起動開始のt0からt3までこの騒音が大きい。
しかしながら、インバータ制御部3が出力するスイッチング信号のオンデューティー時間と回転位置検出部11で回転位置を検出可能な誘起電圧の時間幅とは単純な比例関係になく、検出可能な誘起電圧の時間幅はオンデューティー時間と共に回転数にも依存するため、過剰なマージンを避けることを目的とした場合、前述したオンデューティー時間を監視する方法は採用できない。
図4(1)は回転位置検出部11の内部回路を示すブロック図であり、図(2)はその動作を説明する説明図である。
回転位置検出部11の内部には、モータ7のU相、V相、W相の各巻線に発生する誘起電圧の仮想中性点の電圧を検出する抵抗11a〜11dと、ノイズ除去用のコンデンサ11hと、コンパレータ11fと、基準電圧発生源11eと、積分回路11gが備えられている。
抵抗11a〜11cの一端はモータ7の巻線のU相、V相、W相にそれぞれ接続され、抵抗11a〜11cの他端は抵抗11dの一端と共に共通に接続され、抵抗11dの他端はグランドに接続されている。また、抵抗11dと並列にコンデンサ11hが接続されている。
前記モータを起動可能と判定するための前記スイッチング信号のオンデューティー時間であるオンデューティー時間閾値を前記制御手段が出力する前記エラー通知信号を基に生成して出力するオンデューティー時間閾値生成手段と、
前記スイッチング信号のオンデューティー時間が前記オンデューティー時間閾値生成手段で生成された前記オンデューティー時間閾値以上になった時に前記スイッチング信号を生成するためのキャリア信号のキャリア周波数を低い周波数から高い周波数に切り替える周波数切替信号を出力するキャリア周波数切替指示手段と、
入力された前記周波数切替信号に応じたキャリア周波数の前記キャリア信号を発生させて前記制御手段へ出力するキャリア信号発生手段とを備え、
前記制御手段が前記モータを起動する際に、
前記キャリア周波数切替指示手段は、前記低い周波数のキャリア信号を選択する前記周波数切替信号を出力し、
前記制御手段は前記回転位置信号を用いたクローズドループ方式を用いて前記オンデューティー時間を徐々に増加させながら前記モータの回転数を上昇させ、
前記オンデューティー時間閾値生成手段は、前記キャリア周波数切替指示手段が前記高い周波数を選択する前記周波数切替信号を出力した後に前記エラー通知信号が入力された場合、前記オンデューティー時間閾値を所定時間だけ増加させて記憶し、増加させた前記オンデューティー時間閾値を前記キャリア周波数切替指示手段に出力すると共に、前記制御手段に前記モータの再起動を実行させることを特徴とする。
室外機40は、図示しない交流電源が接続される入力端1と入力端2に接続された整流器4と、整流器4の出力側に接続されたコンバータ5と、コンバータ5の出力端に接続されるインバータ6と、インバータ6の出力端に接続された圧縮機のモータ7と、室内機50からの指示により室外機40全体を制御する室外機制御部9と、インバータ6を駆動する駆動信号を出力する駆動回路8を備えている。なお、整流器4とコンバータ5で直流電源部12を構成している。また、モータ7は図示しないU相、V相、W相の巻線を備えている。
なお、スイッチング信号のデューティーとは、スイッチング信号のハイレベル期間(オン期間)とローレベル期間(オフ期間)の比を意味するものであり、スイッチング信号のオンデューティー時間とはスイッチング信号のハイレベル期間の時間を意味している。そして、このハイレベル期間にインバータ6内の図示しないスイッチング素子がオンとなる。
このエラー通知信号が入力されるとオンデューティー時間閾値生成部35は、所定時間値(2μS)を記憶されているオンデューティー時間閾値に加算し、この加算結果を記憶すると共にキャリア周波数切替指示部30へ出力する。このようにオンデューティー時間閾値生成部35は、エラー通知信号が入力される都度、オンデューティー時間閾値を2μSづつ増加させる。ただし、オンデューティー時間閾値生成部35は、空気調和機20を初期化するイニシャルリセット時に初期値として24μSのオンデューティー時間閾値を記憶する。
また、オンデューティー時間閾値生成部35は、エラー通知信号が入力されてから所定待ち時間、この実施例では図示しない冷媒回路の圧力が均衡する3分間だけ待機し、この待ち時間が経過した後、インバータ制御部3へ再起動指示信号を出力する。この再起動指示信号が入力されたインバータ制御部3はモータ7の再起動を実行する。
キャリア周波数切替指示部30は、オンデューティー時間算出部31(オンデューティー時間算出手段)と、比較部32(比較手段)を備えている。また、キャリア周波数切替指示部30は、エラー通知信号とオンデューティー時間閾値が入力されており、これらの信号は比較部32に入力されている。
図3の横軸は時間を示しており、縦軸の図3(1)はスイッチング信号のオンデューティー時間(単位:μS)を、図3(2)はエラー通知信号を、図3(3)は周波数切替信号を、図3(4)はモータ7の回転を制御する方式の対象期間を、図3(5)はオンデューティー時間閾値生成部35に記憶されているオンデューティー時間閾値を、図3(6)は再起動指示信号をそれぞれ示している。なお、t10〜t16は時刻である。
一方、オンデューティー時間閾値生成部35は、内部に記憶しているオンデューティー時間閾値(24μS)に所定時間値(2μS)を加算してこの算出結果(26μS)を新たなオンデューティー時間閾値として記憶すると共にキャリア周波数切替指示部30へ出力する。また、オンデューティー時間閾値生成部35は、図3(6)に示すようにエラー通知信号が入力されてから、つまり、インバータ制御部3がモータ7の回転を停止してから3分間が経過したt14で、ハイレベルのパルス信号である再起動指示信号を出力する。
2 入力端
3 インバータ制御部
4 整流器
5 コンバータ
6 インバータ
7 モータ
8 駆動回路
9 室外機制御部
10 キャリア信号発生部
11 回転位置検出部
11a、11b、11c、11d 抵抗
11e 基準電圧源
11f コンパレータ
11g 積分回路
12 直流電源部
20 空気調和機
30 キャリア周波数切替指示部(キャリア周波数切替指示手段)
31 オンデューティー時間算出部(オンデューティー時間算出手段)
32 比較部(比較手段)
35 オンデューティー時間閾値生成部(オンデューティー時間閾値生成手段)
40 室外機
50 室内機
Claims (1)
- 交流電源が接続される入力端と、前記入力端に接続される直流電源部と、同直流電源部の出力端に接続されたインバータと、同インバータの出力端に接続されたモータと、前記モータの回転位置を検出して回転位置信号を出力する回転位置検出部と、指示された回転数指令値に従って前記インバータを駆動するスイッチング信号をPWM制御により生成して出力し、前記モータを120度通電方式で制御し前記回転位置信号が入力されない時にエラー通知信号を出力する制御手段と、
前記モータを起動可能と判定するための前記スイッチング信号のオンデューティー時間であるオンデューティー時間閾値を前記制御手段が出力する前記エラー通知信号を基に生成して出力するオンデューティー時間閾値生成手段と、
前記スイッチング信号のオンデューティー時間が前記オンデューティー時間閾値生成手段で生成された前記オンデューティー時間閾値以上になった時に前記スイッチング信号を生成するためのキャリア信号のキャリア周波数を低い周波数から高い周波数に切り替える周波数切替信号を出力するキャリア周波数切替指示手段と、
入力された前記周波数切替信号に応じたキャリア周波数の前記キャリア信号を発生させて前記制御手段へ出力するキャリア信号発生手段とを備え、
前記制御手段が前記モータを起動する際に、
前記キャリア周波数切替指示手段は、前記低い周波数のキャリア信号を選択する前記周波数切替信号を出力し、
前記制御手段は前記回転位置信号を用いたクローズドループ方式を用いて前記オンデューティー時間を徐々に増加させながら前記モータの回転数を上昇させ、
前記オンデューティー時間閾値生成手段は、前記キャリア周波数切替指示手段が前記高い周波数を選択する前記周波数切替信号を出力した後に前記エラー通知信号が入力された場合、前記オンデューティー時間閾値を所定時間だけ増加させて記憶し、増加させた前記オンデューティー時間閾値を前記キャリア周波数切替指示手段に出力すると共に、前記制御手段に前記モータの再起動を実行させることを特徴とする空気調和機。
Priority Applications (1)
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JP2016012145A JP6696188B2 (ja) | 2016-01-26 | 2016-01-26 | 空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016012145A JP6696188B2 (ja) | 2016-01-26 | 2016-01-26 | 空気調和機 |
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JP2017135798A JP2017135798A (ja) | 2017-08-03 |
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ID=59503010
Family Applications (1)
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JP2016012145A Active JP6696188B2 (ja) | 2016-01-26 | 2016-01-26 | 空気調和機 |
Country Status (1)
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Family Cites Families (3)
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2016
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