JP6694881B2 - ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6694881B2
JP6694881B2 JP2017523116A JP2017523116A JP6694881B2 JP 6694881 B2 JP6694881 B2 JP 6694881B2 JP 2017523116 A JP2017523116 A JP 2017523116A JP 2017523116 A JP2017523116 A JP 2017523116A JP 6694881 B2 JP6694881 B2 JP 6694881B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
surface area
specific surface
rubber composition
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017523116A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016199429A1 (ja
Inventor
孝一 斉藤
孝一 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Publication of JPWO2016199429A1 publication Critical patent/JPWO2016199429A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6694881B2 publication Critical patent/JP6694881B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • C08K3/36Silica
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/20Oxides; Hydroxides
    • C08K3/22Oxides; Hydroxides of metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L21/00Compositions of unspecified rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/20Oxides; Hydroxides
    • C08K3/22Oxides; Hydroxides of metals
    • C08K2003/2227Oxides; Hydroxides of metals of aluminium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K2201/00Specific properties of additives
    • C08K2201/002Physical properties
    • C08K2201/006Additives being defined by their surface area
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/02Ingredients treated with inorganic substances

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ゴム組成物及びタイヤに関する。
ゴム組成物が適用されるゴム製品のうちの一種であるタイヤは、複数の性能を同時に満たし得る高い性能を有することが要求される。その中でも、トレッドのようなタイヤ用部材には、タイヤの転がり抵抗を抑えつつ、耐摩耗性に優れることが強く望まれる。ただし、これらの性質は二律背反の関係にあることから、現在まで多くの試行錯誤が行われている。
タイヤのトレッドに適用するゴム組成物においては、補強用充填剤の一つとして含水ケイ酸が用いられている(例えば特許文献1を参照。)が、一般にシリカの配合量を増加させると、タイヤの耐摩耗性はある程度向上できるものの転がり抵抗は悪化するおそれがある。また、場合によっては、未加硫ゴムの粘度が必要以上に上昇して加工性が悪化するおそれもある。
こうした中、上記問題点を解決すべく、シリカの製造時にアルミを投入することで、耐摩耗性、低ロス性及び加工性の改善を図る技術が開発されている(例えば特許文献2を参照。)。
特開平6−248116号公報 特開2001−294711号公報
しかしながら、特許文献1では耐摩耗性、特許文献2の技術では低ロス性について、一定の改善効果が得られるものの、未加硫粘度の低減、耐摩耗性及び低ロス性のいずれについても向上する技術はなく、さらなる改善が望まれていた。
そのため、本発明は、未加硫粘度を低減できるとともに、優れた耐摩耗性及び低ロス性を有する、ゴム組成物及びタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、シリカを含むゴム組成物について、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、シリカの洗浄前及び洗浄後のpHを特定範囲に調整することによって、混練工程において分散に有利なシリカ表面状態を形成でき、さらに、シリカが特定の含有量でAl2O3を含むことによって、混練工程において分散に有利なシリカ表面状態が形成される結果、未加硫粘度を低減できるとともに、優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
本発明のゴム組成物は、シリカを含むゴム組成物であって、該シリカは、洗浄前のpHが10.0以下で且つ洗浄後のpHが4.0以上であり、Al2O3を含有し、該Al2O3の含有量(質量%)と、前記シリカのBET比表面積(m2/g)及びCTAB比表面積(m2/g)とが下記の関係を満たすことを特徴とする。
Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−11.0
上記構成を採用することで、未加硫粘度を低減できるとともに、優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
また、本発明のゴム組成物は、前記シリカのCTAB比表面積が130m2/g以上であることが好ましく、175m2/g以上であることがより好ましく、200m2/g以上であることがさらに好ましい。
上記構成を採用することで、分散性改良効果が大きくなり、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
また、本発明のゴム組成物は、前記シリカのBET比表面積が、130m2/g以上であることが好ましく、200m2/g以上であることがより好ましい。
上記構成を採用することで、分散性改良効果が大きくなり、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
さらに、本発明のゴム組成物は、前記シリカのBET比表面積(m2/g)及びCTAB比表面積(m2/g)とが、下記の関係を満たすことが好ましく、
Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−10.3
下記の関係を満たすことがより好ましい。
Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−9.5
上記構成を採用することで、混練工程において分散に有利なシリカ表面状態が形成される結果、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
さらにまた、本発明のゴム組成物は、前記シリカ中の前記Al2O3の含有量が、0.2〜5質量%であることが好ましい。
上記構成を採用することで、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
また、本発明のゴム組成物は、前記シリカの含有量が、ゴム成分100質量部に対して5〜200質量部であることが好ましく、15〜150質量部であることがより好ましく、25〜120質量部であることが特に好ましい。
上記構成を採用することで、シリカが適量となるため、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
さらに、前記シリカは、アルカリ金属ケイ酸塩及び酸性剤を用いる一方、塩基性剤を用いずにpH調整した湿式法により製造されることが好ましい。
また、前記シリカは、シリカ粒子の生成反応終了後、及び、水洗して得られたシリカのケークを乳化した際に、アルミン酸塩を添加する工程を経て得られたことが好ましい。
上記構成を採用することで、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
本発明のタイヤは、上述した本発明のゴム組成物を用いることを特徴とする。
上記構成を採用することで、未加硫粘度を低減できるとともに、優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
本発明のゴム組成物によれば、未加硫粘度を低減できるとともに、優れた耐摩耗性及び低ロス性を有する、ゴム組成物及びタイヤを提供できる。
以下、本発明について具体的に説明する。
(ゴム組成物)
本発明のゴム組成物は、シリカを含むゴム組成物である。
・ゴム成分
前記ゴム組成物に含まれるゴム成分については、特に限定はされない。優れた耐摩耗性を得る点からは、天然ゴム又はジエン系合成ゴムを単独で、又は、天然ゴムとジエン系合成ゴムを併用して用いることが好ましい。
かかるジエン系合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)等が挙げられる。なかでも、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)が好ましい。なお、これらジエン系合成ゴムは、1種単独で用いてもよいし、2種以上のブレンドとして用いてもよい。
・シリカ
シリカはゴム組成物中に配合する。そして本発明では、かかるシリカについて、洗浄前のpHが10.0以下で且つ洗浄後のpHが4.0以上範囲となるように調整する。
シリカの洗浄前及び洗浄後のpHを上記特定範囲とすることによって、混練工程において分散に有利なシリカ表面状態を形成することが可能となり、シリカの分散性が大きく向上する結果、ゴム組成物の未加硫粘度を低減できるとともに、優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。ここで、前記洗浄前のpHを10.0以下としたのは、pHが10.0を超えると架橋形態が変化してゴムの耐摩耗性が悪化するためであり、また、洗浄後のpHを4.0以上としたのは、pH4.0以下では十分な分散改良効果が得られないためであり、いずれの場合もゴム組成物に有利なシリカ表面状態を形成することができない。
前記シリカの種類については、特に限定はされない。例えば、湿式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。
その中でも、前記シリカは、湿式シリカであることが好ましく、沈降シリカであることがより好ましい。これらのシリカは、分散性が高く、ゴム組成物の補強性を向上できるためである。なお、沈降シリカとは、製造初期に、反応溶液を比較的高温、中性〜アルカリ性のpH領域で反応を進めてシリカ一次粒子を成長させ、その後酸性側へ制御することで、一次粒子を凝集させる結果得られるシリカのことである。
また、上述したように、前記シリカの洗浄前及び洗浄後のpHを一定の領域にコントロールすることで、ゴム中での分散に有利なシリカ表面状態を形成することができるが、前記シリカの洗浄前のpHは9.0以下であることが好ましく、8.0以下であることがより好ましい。また、前記シリカの洗浄後のpHは4.3以上であることが好ましく、4.6以上であることがより好ましい。前記シリカのpHを上記範囲とすることで、より優れた、未加硫粘度低減効果、耐摩耗性効果及び低ロス性を得ることができる。
なお、前記シリカの洗浄前pHを測定する方法としては、例えば、ISO 787−9に準拠した方法によって測定できる。具体的には、目盛り付きpH計(1/100まで読み取り精度)、複合ガラス電極、200mlビーカー、100ml測定用シリンダー、0.01gまでの精度の秤を用意し、その後、シリカ5gを0.01g精度で200mlビーカー中に量り取った後、このシリカ粉末に、目盛り付き測定用シリンダーから計量した蒸留水95mlを加え、得られた懸濁液を10分間激しく撹拌し(電磁式撹拌)、pH測定を実施することができる。
前記シリカの洗浄後pHは以下の方法により測定できる。シリカ2gを0.01g精度で200mlビーカー中に量り取った後、このシリカ粉末に目盛り付き測定用シリンダーから計量した蒸留水30mlを加え、得られた懸濁液を室温で撹拌しながらpH測定を開始し、0.05mol/Lに調整した塩酸及び蒸留水を加えることによってpH2.3〜2.7の懸濁液を100ml作製する。前記懸濁液の撹拌を停止し30分間静置した後、傾斜法により上澄み液を捨て沈殿物を得る。その後以下の操作(A)を繰り返す。
−操作(A):直前の操作によって得られた沈殿物に目盛り付き測定用シリンダーから計量した蒸留水100mlを加え、得られた懸濁液を10分間撹拌した後30分間静置し、傾斜法により上澄み液を90ml以上捨て、得られた沈殿物に複合ガラス電極を挿入し沈殿物のpHを測定する。
上述の操作(A)を繰り返し、得られた沈殿物のpHを0.1の精度で記録していき、連続して3回同一のpHを示した場合、前記沈殿物を150℃で2時間乾燥し、シリカが1.6g以上であることを確認した後、前記pHを洗浄後pHとする。
ここで、前記シリカのCTAB比表面積(セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積)は、130m2/g以上であることが好ましい。シリカ表面のpHを調整することで分散に有利な表面状態を形成するため表面積は高いほど良く、CTAB比表面積を130m2/g以上とすることで、より優れた低摩耗性及び低ロス性を得ることができ、より未加硫粘度を低減できるからである。一方、前記CTAB比表面積が130m2/g未満の場合、十分な未加硫粘度の低減、耐摩耗性及び低ロス性が得られないおそれがある。また、同様の観点から、前記CTAB比表面積は、175m2/g以上であることがより好ましく、200m2/g以上であることがさらに好ましい。
なお、前記CTAB比表面積は、ASTM D3765−92に準拠して測定された値を意味する。ただし、シリカ表面に対するセチルトリメチルアンモニウムブロミド(以下、CTAB)1分子当たりの吸着断面積を0.35nm2として、CTABの吸着量から算出される比表面積(m2/g)をCTAB比表面積とする。
ここで、前記シリカのBET比表面積は、130m2/g以上であることが好ましい。シリカ表面のpHを調整することで分散に有利な表面状態を形成するため表面積は高いほど良く、BET比表面積を130m2/g以上とすることで、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。一方、前記BET比表面積が130m2/g未満の場合、十分な未加硫粘度の低減、耐摩耗性及び低ロス性が得られないおそれがある。また、同様の観点から、前記BET比表面積は、200m2/g以上であることがより好ましい。
なお、前記BET比表面積は、BET法により求めた比表面積のことであり、本発明では、ASTM D4820-93に準拠して測定することができる。
そして、前記シリカは、Al成分としてAl2O3を含有し、該Al2O3の含有量(質量%)と、前記シリカのBET比表面積(m2/g)及びCTAB比表面積(m2/g)とが下記の関係式:
Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−11.0
を満たすことを要し、
Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−10.3
を満たすことが好ましく、
Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−9.5
を満たすことがより好ましい。
BET比表面積/CTAB比表面積は値が大きいほどシリカの細孔が多いことを示し、またシリカ中のAl2O3含有量を増やすことで細孔は増えやすい傾向にある。シリカの細孔に対してAl2O3含有量を増やすことで、シリカ表面により多くの不均一構造が形成され、ゴム分子と相互作用しやすくなり、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。
また、前記シリカ中のAl2O3の含有量は、0.2〜5質量%であることが好ましく、1〜3質量%であることがより好ましい。Al2O3含有量を増やすことで、シリカ表面により多くの不均一構造が形成され、ゴム分子と相互作用しやすくなり、未加硫粘度をより低減できるとともに、より優れた耐摩耗性及び低ロス性を実現できる。前記シリカ中のAl2O3の含有量が0.2質量%未満の場合、Al2O3の含有量が少ないため、シリカ表面の不均一構造が十分に形成されない。一方、前記シリカ中のAl2O3の含有量が5質量%を超えると、Al2O3が多くなりすぎるため、ゴムの架橋形態が変化し耐摩耗性が悪化するためであり、いずれも、ゴム組成物に有利なシリカ表面状態を形成することができない。
なお、前記シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して5〜200質量部であることが好ましく、15〜150質量部であることがより好ましく、25〜120質量部であることが特に好ましい。前記シリカの含有量が5質量部未満の場合、シリカの含有量が少なすぎるため、十分な未加硫粘度低減効果、耐摩耗性効果及び低ロス性を得ることができないおそれがあり、一方、前記シリカの含有量が200質量部を超えると、シリカが多くなりすぎるため、ゴム組成物の加工性及び転がり抵抗が低下するおそれがあるからである。
また、前記ゴム成分と前記シリカとを混練する方法については特に限定されない。例えば、ロール等の開放式混練機や、バンバリーミキサー等の密閉式混練機等を用いて、両者を混練することが可能である。
ここで、前記シリカの製造方法については、特に限定はされず、上述した条件を満たすシリカを得ることができる方法であれば公知の製造方法を採用することできる。
ただし、洗浄前pH及び洗浄後pHを容易にコントロールするために、アルカリ金属ケイ酸塩及び酸性剤を用いる一方、塩基性剤を用いずにpH調整した湿式法によって製造することが好ましい。
また、前記シリカの製造方法については、アルミン酸塩を添加する工程を具えることが好ましい。該アルミン酸塩を添加するタイミングとしては、(1)反応槽において、シリカ粒子の生成反応が終了した後、及び、(2)後工程において、水洗して得られたシリカのケークを乳化した状態であるとき、が好ましい。シリカ粒子の生成後でなく、生成中にアルミン酸塩を添加すると、アルミン酸塩がシリカ粒子中に取り込まれるために、シリカ表面に十分な不均一構造が形成されないおそれがある。
・シランカップリング剤
本発明のゴム組成物は、前記シリカに加え、シランカップリング剤をさらに含むことが好ましい。前記シリカを含有する効果をさらに向上させ、ゴム組成物の低発熱性及び耐摩耗性等の物性をさらに向上させることができるからである。
また、前記シランカップリング剤は、前記シリカ100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは3〜16質量部、特に好ましくは5〜12質量部含まれる。前記シランカップリング剤をシリカ100質量部に対して1質量部以上の量で配合することで、含水ケイ酸配合の効果をさらに向上させ、ゴム組成物の低発熱性及び低摩耗性等の物性をさらに向上させることができる一方、20質量部を超えた量で配合しても、物性をさらに向上させることはできず、コスト高となるおそれがあるからである。
なお、前記シランカップリング剤としては、次式(IV);
m3-mSi−(CH2a−Sb−(CH2a−SiAm3-m・・・(IV)
[式(IV)中、AはCn2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数である。但し、mが1の時、Bは互いに同一であっても異なっていてもよく、mが2又は3の時、Aは互いに同一であっても異なっていてもよい。]で表される化合物、次式(V);
m3-mSi−(CH2c−Y・・・(V)
[式(V)中、A、B、Y、m、及びcは上記で定義した通りである]で表される化合物、次式(VI);
m3-mSi−(CH2a−Sb−Z・・・(VI)
[式(VI)中、A、B、Z、m、a、及びbは上記で定義した通りである]で表される化合物、及び次式(VII);
1 x2 y3 zSi−R4−S−CO−R5・・・(VII)
[式(VII)中、R1は、R6O−、R6C(=O)O−、R67C=NO−、R67NO−、R67N−及び−(OSiR67)n(OSiR567)から選択され、かつ炭素数が1〜18であり(但し、R6及びR7は、それぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され、かつ炭素数が1〜18であり、nは0〜10である);
2は、水素、又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され;
3は、−[O(R8O)m]0.5−(但し、R8は、アルキレン基及びシクロアルキレン基から選択され、かつ炭素数が1〜18であり、mは1〜4である)であり;
x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たし;
4は、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基から選択され、かつ炭素数が1〜18であり;
5は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基及びアラルキル基から選択され、かつ炭素数が1〜18である。]で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である]で表される化合物が好ましく、これらシランカップリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記式(IV)で表される化合物としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド等が挙げられる。
また、上記式(V)で表される化合物としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。これらの市販品としては、例えば、エボニック・デグッサ社製の商品名「VP Si363」が挙げられる。
さらに、上記式(VI)で表される化合物としては、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリロイルモノスルフィド等が挙げられる。
また、上記式(VII)で表される化合物については、式(VII)中、R2、R5、R6及びR7において、アルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。また、アルケニル基も、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、メタニル基等が挙げられる。さらに、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等が、シクロアルケニル基としては、シクロヘキセニル基、エチルシクロヘキセニル基等が、アリール基としては、フェニル基、トリル基等が挙げられる。またさらに、R5において、アラルキル基としては、フェネチル基等が挙げられる。
上記式(VII)中、R4及びR8において、アルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等が挙げられる。また、シクロアルキレン基としては、シクロヘキシレン基等が挙げられる。またさらに、R4において、アルケニレン基は、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルケニレン基としては、ビニレン基、プロペニレン基等が挙げられる。また、シクロアルキルアルキレン基としては、シクロヘキシルメチレン基等が、アリーレン基としては、フェニレン基等が、アラルキレン基としては、キシリレン基等が挙げられる。
また、上記式(VII)中、R3において、−[O(R8O)m]0.5−基としては、1,2-エタンジオキシ基、1,3−プロパンジオキシ基、1,4−ブタンジオキシ基、1,5-ペンタンジオキシ基、1,6−ヘキサンジオキシ基等が挙げられる。
上記式(VII)で表される化合物は、特表2001−505225号に記載の方法と同様に合成することができ、また、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名「NXT」(式(VII)のR1=C25O、R4=C36、R5=C715、x=3、y=0、z=0:3−オクタノイルチオ−プロピルトリエトキシシラン)等の市販品を利用することもできる。
なかでも、上記式(IV)、(V)、(VI)又は(VII)で表される化合物のうち、上記式(V)で表される化合物、又は上記式(VII)で表される化合物が好ましく、さらに硫黄元素を含む化合物がより好ましい。
なお、前記ゴム成分及びシリカと、前記シリカとを混練する方法については特に限定されない。例えば、ロール等の開放式混練機や、バンバリーミキサー等の密閉式混練機等を用いて、両者を混練することが可能である。
・その他成分
本発明のゴム組成物には、さらに補強用充填剤としてカーボンブラックを配合することが好ましく、該カーボンブラックの配合量は、前記ゴム成分100質量部に対して80質量部以下であることが好ましく、60質量部以下であることがより好ましい。カーボンブラックの配合量が前記ゴム成分100質量部に対して80質量部を超えると、ゴム組成物の低発熱性が悪化するおそれがある。
また、前記カーボンブラックを配合する場合、該カーボンブラックと前記シリカとの総配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して200質量部以下であることが好ましく、150質量部以下であることがより好ましい。カーボンブラックとシリカとの総配合量を上記ゴム成分100質量部に対して200質量部以下とすることで、ゴム組成物の低発熱性を実現して転がり抵抗性をより向上させることができるからである。
本発明のゴム組成物には、通常のゴム組成物に配合する添加剤を本発明の効果を損なわない程度に配合することができ、例えば、ゴム工業で通常使用されている老化防止剤、加硫促進剤、硫黄、酸化亜鉛、ステアリン酸、オゾン劣化防止剤、界面活性剤等の添加剤を適宜配合することができる。
(架橋ゴム組成物)
なお、本発明によるゴム組成物は、架橋した状態で(架橋ゴム組成物として)用いることもできる。
前記ゴム組成物に施す架橋の条件については、特に限定はされず、一例として、公知の加硫条件(例えば、100℃以上、好ましくは125〜200℃、より好ましくは130〜180℃の温度)によって加硫処理を行うことができる。
(ゴム製品)
上述した本発明のゴム組成物及び架橋ゴム組成物については、タイヤに限らず、種々のゴム製品に用いることができる。例えば、ベルト、ホース、ゴムクローラ、防振ゴム、空気バネ、チャック部材、免震ゴム、各種化成品、フィルム等である。それらゴム製品の中でも、本発明のゴム組成物による耐摩耗性及び低ロス性を効果的に発揮できる点からは、タイヤに用いることが好ましい。
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を、タイヤ材料として用いたことを特徴とする。該タイヤ材料が用いられるタイヤ用部材としては、トレッドが好ましい。本発明のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤは、耐摩耗性及び低ロス性に優れる。なお、本発明のタイヤに充填する気体としては、通常の又は酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスが挙げられる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(製造例:シリカ)
以下の手順に従って、シリカA〜F及び1〜5を用意した。
なお、シリカ1、2及び5については、市販のシリカを購入した。
○シリカA
撹拌機を備えた240リットルのジャケット付きステンレス容器に、水を85リットル及びケイ酸ナトリウム水溶液6.0リットル(SiO2:150g/L、SiO2/Na2O質量比:3.3)を投入し、加熱して温度90℃とした。この時のpHは11.2、SiO2濃度は10.0g/Lであった。本水溶液に、上記同様のケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸(18.4mol/L)とを、温度:90±1℃、pH:11.2を維持しながら100分間で、SiO2濃度が60g/Lとなるように添加して、100分でケイ酸ナトリウム水溶液のみを停止した。続けて同様の硫酸をpHが3となるまで添加して沈澱物を得た。その後得られた反応物を濾過、水洗してケークを得た。
得られたケークを乳化(強い攪拌によりケークを水中に分散させ液状とする)し、この乳化液にアルミン酸ソーダを、ケーク中のケイ酸量に対し、Al2O3/SiO2質量比で2.00%分追加投入した後、乾燥することによって含水ケイ酸(シリカA)を得た。
なお、得られたシリカAのBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpH、Al2O3含有量、Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)の値を、表1に示す。
○シリカB
シリカAと同様の手順によって得られたケークを乳化し、この乳化液にアルミン酸ソーダを、ケーク中のケイ酸量に対し、Al2O3/SiO2質量比で1.00%分追加投入した以外は、シリカAと同様な方法で含水ケイ酸(シリカB)を得た。
なお、得られたシリカBのBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpH、Al2O3含有量、Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)の値を、表1に示す。
○シリカC
撹拌機を備えた240リットルのジャケット付きステンレス容器に、水を85リットル、ケイ酸ナトリウム水溶液6.0リットル(SiO2:150g/L、SiO2/Na2O質量比:3.3)、及びアルミン酸ソーダを反応後に得られるケーク中のケイ酸量に対しAl2O3/SiO2質量比で1.00%分投入し、加熱して温度90℃とした。この時のpHは11.2、SiO2濃度は9.9g/Lであった。本水溶液に、上記同様のケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸(18.4mol/L)とを、温度:90±1℃、pH:11.2を維持しながら100分間で、SiO2濃度が60g/Lとなるように添加して、100分でケイ酸ナトリウム水溶液のみを停止した。続けて同様の硫酸をpHが3となるまで添加して沈澱物を得た。その後得られた反応物を濾過、水洗してケークを得た。
得られたケークを乳化し、この乳化液にアルミン酸ソーダを、ケーク中のケイ酸量に対し、Al2O3/SiO2質量比で1.00%分追加投入した後に乾燥して含水ケイ酸(シリカC)を得た。
なお、得られたシリカCのBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpH、Al2O3含有量、Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)の値を、表1に示す。
○シリカD
撹拌機を備えた240リットルのジャケット付きステンレス容器に、水を115リットル及びケイ酸ナトリウム水溶液0.75リットル(SiO2:150g/L、SiO2/Na2O質量比:3.3)を投入し、加熱して温度90℃とした。この時のpHは10.3、SiO2濃度は1.0g/Lであった。本水溶液に、上記同様のケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸(18.4mol/L)とを、温度:90±1℃、pH:10.3を維持しながら、75分間で、SiO2濃度が52g/Lとなるように添加して、75分でケイ酸ナトリウム水溶液のみを停止した。続けて同様の硫酸をpHが3となるまで添加して沈澱物を得た。その後得られた反応物を濾過、水洗してケークを得た。
得られたケークを乳化し、この乳化液にアルミン酸ソーダを、ケーク中のケイ酸量に対し、Al2O3/SiO2質量比で2.00%分追加投入した後に乾燥して含水ケイ酸(シリカD)を得た。
なお、得られたシリカDのBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpH、Al2O3含有量、Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)の値を、表1に示す。
○シリカE
撹拌機を備えた240リットルのジャケット付きステンレス容器に、水を80リットル及びケイ酸ナトリウム水溶液を通常より多い14リットル(SiO2:150g/L、SiO2/Na2O質量比:3.3)を投入し、加熱して温度82℃とした。この時のSiO2濃度は22g/L、pHは11.5になった。本水溶液に、上記同様のケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸(18.4mol/L)とを、温度82±1℃を維持しながら100分間で、SiO2濃度が65g/L、pHが10.9となるように添加して、100分でケイ酸ナトリウム水溶液のみを停止した。尚、上記反応液(反応開始前のpHは11.5)におけるpHが10.9になるようにケイ酸ナトリウム水溶液に対する硫酸の添加量が過剰になるように硫酸添加を行った。
所定の中和反応終了後は同様の硫酸をpHが3となるまで添加して沈澱物を得た。その後得られた反応物を濾過、水洗してケークを得た。得られたケークを乳化し、この乳化液にアルミン酸ソーダを、ケーク中のケイ酸量に対し、Al2O3/SiO2質量比で2.00%分追加投入した後に乾燥して含水ケイ酸(シリカE)を得た。
なお、得られたシリカEのBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpH、Al2O3含有量、Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)の値を、表1に示す。
○シリカF
シリカEと同様の手順によって得られたケークを乳化し、得られたケークを乳化し、この乳化液にアルミン酸ソーダを、ケーク中のケイ酸量に対し、Al2O3/SiO2質量比で3.00%分追加投入した以外は、シリカEと同様な方法で含水ケイ酸(シリカF)を得た。
なお、得られたシリカFのBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpH、Al2O3含有量、Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)の値を、表1に示す。
○シリカ1、2、5
シリカ1、2及び5については、表1に示す市販のシリカを用いた。
なお、用いた各シリカのBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpHの値については、表1に示す。
○シリカ3
シリカEと同様の手順によって得られたケークを乳化し、この乳化液にアルミン酸ソーダを投入せずに乾燥した以外は、シリカEと同様な方法で含水ケイ酸(シリカ3)を得た。
なお、得られたシリカ3のBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpHの値を、表1に示す。
○シリカ4
シリカEと同様の手順によって得られたケークを乳化し、この乳化液にアルミン酸ソーダを、ケーク中のケイ酸量に対し、Al2O3/SiO2質量比で0.70%分追加投入した以外は、シリカEと同様な方法で含水ケイ酸(シリカ4)を得た。
なお、得られたシリカ4のBET比表面積、CTAB比表面積、洗浄前後のpHの値を、表1に示す。
※1:「Nipsil AQ」 東ソー・シリカ社製
※2:「Nipsil NA」 東ソー・シリカ社製
※3:「Zeosil Premium 200 MP」 Solvay社製
(実施例及び参考例1〜12比較例1〜10)
表2A及び表2Bに示す、配合A及びBのうちのいずれかに従って、常法で配合、混練することで、サンプルとなるゴム組成物を作製した。
ここで、各サンプルのゴム組成物において、配合したシリカは、上述したシリカA〜F及び1〜5を用いた。選択した配合及びシリカの条件については表3に示す。
※1:SBR:スチレン−ブタジエンゴム、JSR(株)製「#1500」
※2:登録商標シーストKH(N339)、東海カーボン社製
※3:シリカA〜Cのうちのいずれかであり、選択されたシリカ種を表3に示す
※4:NXT(登録商標)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製
※5:N−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、ノラック6C、大内新興化学工業製
※6:ジフェニルグアニジン、ノクセラーD、大内新興化学工業製
※7:ベンゾチアジルジスルフィド、ノクセラーDM−P、大内新興化学工業製
※8:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、ノクセラーNS−P、大内新興化学工業製
(評価)
ゴム組成物の各サンプルについて、常法によって空気入りタイヤを試作し(供試タイヤのサイズ:195/65 R15)、以下の評価を行った。
なお、表3に示す各評価では、実施例・参考例1〜4及び比較例1、2については比較例1を100として指数化し、参考例5〜8及び比較例3、4については比較例3を100として指数化し、実施例9、10及び比較例5〜7については比較例5を100として指数化し、参考例11、12及び比較例8〜10については比較例8を100として指数化している。
(1)未加硫粘度
ゴム組成物の各サンプルについて、JIS K 6300-1に準拠し100℃でムーニー粘度試験を実施することで未加硫粘度の評価を行った。
指数値が小さい程、粘度が低く未加硫ゴムの成型作業が容易であることを示す。
(2)耐摩耗性
試作した各供試タイヤを車両に装着した状態で、2万km走行した後の残溝量を測定することで、耐摩耗性の評価を行った。残溝量の指数化指数値が大きい程、耐摩耗性に優れることを示す。
(3)低ロス性
試作した各供試タイヤに対し、室内の一軸転がり抵抗測定ドラム試験機により、80km/hでの転がり抵抗を測定した。測定した転がり抵抗は、逆数を取って指数化して指数値が大きい程、転がり抵抗が小さく、良好な低ロス性を示す。
表3の結果から、本発明の範囲内である実施例の各サンプルは、比較例のサンプルにくらべて、未加硫粘度の低減、耐摩耗性及び低ロス性のいずれについても優れた結果を示すことがわかった。
産業上の利用性
本発明のゴム組成物によれば、未加硫粘度を低減できるとともに、優れた耐摩耗性及び低ロス性を有する、ゴム組成物及びタイヤを提供できる。

Claims (5)

  1. シリカと、カーボンブラックと、を含むゴム組成物であって、
    前記カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して80質量部以下であり、
    前記シリカは、洗浄前のpHが10.0以下で且つ洗浄後のpHが4.0以上であり、Al2O3を含有し、
    前記シリカ中のAl2O3の含有量が1〜3質量%であり、
    該Al2O3の含有量(質量%)と、前記シリカのBET比表面積(m2/g)及びCTAB比表面積(m2/g)とが下記の関係を満たすことを特徴とする、ゴム組成物。
    Al2O3−10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−9.5
  2. 前記シリカのCTAB比表面積が、130m2/g以上であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記シリカのBET比表面積が、130m2/g以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. シリカの製造方法であって、
    シリカ粒子の生成反応終了後、及び、水洗して得られたシリカのケークを乳化した際に、アルミン酸塩を添加する工程を具え、
    得られたシリカは、洗浄前のpHが10.0以下で且つ洗浄後のpHが4.0以上であり、Al 2 O 3 を含有し、前記シリカ中のAl 2 O 3 の含有量が1〜3質量%であり、
    該Al 2 O 3 の含有量(質量%)と、前記シリカのBET比表面積(m 2 /g)及びCTAB比表面積(m 2 /g)とが下記の関係を満たすことを特徴とする、シリカの製造方法
    Al 2 O 3 −10.9×(BET比表面積/CTAB比表面積)>−9.5
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする、タイヤ。

JP2017523116A 2015-06-12 2016-06-10 ゴム組成物及びタイヤ Active JP6694881B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015119600 2015-06-12
JP2015119600 2015-06-12
PCT/JP2016/002809 WO2016199429A1 (ja) 2015-06-12 2016-06-10 ゴム組成物及びタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016199429A1 JPWO2016199429A1 (ja) 2018-03-29
JP6694881B2 true JP6694881B2 (ja) 2020-05-20

Family

ID=57503385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017523116A Active JP6694881B2 (ja) 2015-06-12 2016-06-10 ゴム組成物及びタイヤ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20180215895A1 (ja)
EP (1) EP3309210B1 (ja)
JP (1) JP6694881B2 (ja)
CN (1) CN107636058A (ja)
WO (1) WO2016199429A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6811750B2 (ja) * 2018-08-10 2021-01-13 東ソー・シリカ株式会社 ゴム補強充填用含水ケイ酸
JP6811751B2 (ja) * 2018-08-10 2021-01-13 東ソー・シリカ株式会社 ゴム補強充填用含水ケイ酸
JP7473350B2 (ja) 2020-02-05 2024-04-23 東ソー・シリカ株式会社 ゴム補強充填剤用含水ケイ酸および含水ケイ酸含有ゴム組成物

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2732328B1 (fr) * 1995-03-29 1997-06-20 Rhone Poulenc Chimie Nouveau procede de preparation de silice precipitee, nouvelles silices precipitees contenant de l'aluminium et leur utilisation au renforcement des elastomeres
DE19840153A1 (de) * 1998-09-03 2000-04-20 Degussa Fällungskieselsäure
FR2818631B1 (fr) * 2000-12-22 2003-09-26 Rhodia Chimie Sa Procede de preparation d'une silice precipitee comprenant deux familles d'agregats et a distribution de tailles de pores monomodale
WO2003106339A1 (de) * 2002-06-14 2003-12-24 Degussa Ag Aluminium-haltige fällungskieselsäure mit einstellbarem bet/ctab-verhältnis
DE102005043202A1 (de) * 2005-09-09 2007-03-15 Degussa Ag Fällungskieselsäuren mit besonderer Porengrößenverteilung
US7960460B2 (en) * 2006-12-28 2011-06-14 Momentive Performance Materials, Inc. Free-flowing filler composition and rubber composition containing same
DE102008017731A1 (de) * 2008-04-07 2009-10-08 Continental Aktiengesellschaft Kautschukmischung
FR2994962B1 (fr) * 2012-08-31 2014-12-26 Rhodia Operations Nouveau procede de preparation de silices precitees, nouvelles silices precipitees et leurs utilisations, notamment pour le renforcement de polymeres
FR2994961B1 (fr) * 2012-08-31 2014-10-03 Rhodia Operations Nouveau procede de preparation de silices precipitee, nouvelles silices precipitees et leur utilisations, notamment pour le renforcement de polymeres

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016199429A1 (ja) 2016-12-15
CN107636058A (zh) 2018-01-26
JPWO2016199429A1 (ja) 2018-03-29
EP3309210A4 (en) 2018-05-30
EP3309210A1 (en) 2018-04-18
US20180215895A1 (en) 2018-08-02
EP3309210B1 (en) 2020-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6053763B2 (ja) ゴム組成物、架橋ゴム組成物及びタイヤ
US8273820B2 (en) Rubber composition and tire
JP2007138069A (ja) ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP6694881B2 (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP5829056B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
WO2012005013A1 (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP5759118B2 (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2008179675A (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP7427488B2 (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP4433073B2 (ja) ゴム組成物
JP5941470B2 (ja) ゴム組成物、架橋ゴム組成物及びタイヤ
JP2002003652A (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP5806590B2 (ja) トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5759144B2 (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2012167182A (ja) ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ
CN110719933A (zh) 橡胶组合物、橡胶组合物的制造方法和轮胎
JP6385655B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP2024008000A (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2007224071A (ja) ゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6694881

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250