JP6694293B2 - 電装部品防水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電装部品防水構造に関する。
従来、燃料噴射装置等を制御するECU(Engine Control Unit)には、種々の防水対策が施されている。この種の防水対策としては、例えばECU全体をカバーで覆うものが知られている。
カバーには内外を連通する貫通部が形成されており、ECUに接続したハーネスを貫通部からカバー外に出して、各種装置やセンサ等に接続している。この場合、貫通部とハーネスとの間からカバー内への水の浸入を防止するために、貫通部とハーネスとの間にグロメットやコルゲートチューブ等のシール材を挟み込むことが一般的に行われている(例えば特許文献1参照)。
登録実用新案第2553323号公報
しかし、当該従来技術では、シール材と貫通部に寸法や形状の誤差が生じたり、シール材と貫通部との組付誤差が生じたりするため、シール材と貫通部との間に隙間が不可避的に生じる。本出願の発明者によれば、この隙間からカバー内に水が浸入することが確認されている。水の浸入量が多い場合には、ECUが被水する虞がある。
なお、このような問題は、ECU以外の各種電装部品にも共通して当てはまる問題である。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、防水性を向上させることができる電装部品防水構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る電装部品防水構造は、電装部品本体と、前記電装部品本体を外側から覆うと共に内外を貫通する貫通部を有する被覆部材と、前記電装部品本体に接続され前記貫通部から前記被覆部材外に露出するハーネスと、前記ハーネスを収容する中空状のホルダと、を備えている。前記ホルダは、前記貫通部から前記被覆部材内に挿入される挿入部を有している。前記挿入部と前記貫通部との間には、ラビリンス部が設けられている。
本発明によれば、ホルダの挿入部と被覆部材の貫通部との間にラビリンス部が設けられ、ラビリンス部が高いシール性能を発揮するため、被覆部材内への水の浸入を抑制することができる。これにより、電装部品の防水性を向上させることができる。
また、前記挿入部の外周面には、周方向に延びる凹溝部が形成され、前記貫通部の内周面には、前記凹溝部内に位置する凸状部が突設されていることが好ましい。この場合、前記凹溝部と前記凸状部とで前記ラビリンス部が構成される。また、前記凹溝部の少なくとも一部は、前記ハーネスへ向けて他の部位よりも凹ませた段部からなるとよい。
このようにすると、凹溝部の一部又は全部がハーネスへ向けて凹む段部となるため、段部によってハーネスのガタつきを抑えることができる。
また、段部内に凸状部を深く位置させることが可能となるため、貫通部と挿入部との間の隙間を狭くすることができる。これにより、被覆部材内への水の浸入を抑制することができる。
また、前記ハーネスは、前記被覆部材外に露出する曲折部を有しており、前記凹溝部は、前記曲折部よりも前記被覆部材側に位置していることが好ましい。
ハーネスに曲折部を設けると、ハーネスが複数本の場合には曲折部付近でハーネスがばらけるという不具合が生じる。これに対して本発明によれば、凹溝部が曲折部よりも被覆部材側に位置することにより、段部によってハーネスの曲折部付近のガタつきを抑えることができるため、前記不具合を解消することができる。加えて、電装部品本体に設置されるコネクタとホルダとを連結することで、ハーネス束の曲げ反力(特に長さバラツキがMAX時の曲げ反力)によるホルダの組み付けにくさを抑制し、被覆部材へのホルダの組付性を改善することができる。
また、前記段部の開口縁には、縁部リブが径外方向へ突設されていることが好ましい。
このようにすると、挿入方向手前側の縁部リブによって凹溝部内への水の浸入を抑制することができる。また、挿入方向手前側の縁部リブを乗り越えて凹溝部内に水が浸入したとしても、挿入方向奥側の縁部リブによって凹溝部よりも更に奥側への水の浸入を抑制することができる。
また、前記挿入部は、上下に2分割された上側挿入部と下側挿入部とで構成されており、前記上側挿入部と前記下側挿入部の分割面同士の間には、前記挿入部内外を連通する連通部が前記凹溝部に対応する位置に形成されていることが好ましい。この場合、前記下側挿入部の前記連通部に隣接する部位には、水平リブが径外方向へ突設されるとよい。
このようにすると、上側挿入部の凹溝部内に浸入した水は自重作用により凹溝部に沿って下方へ流れるが、その途中で下側挿入部の水平リブに当たるため、水の勢いを抑制することができる。また、水平リブによって連通部から挿入部内へ水を誘導できるため、ホルダ内を利用してホルダ外へ排水することが可能となり、被覆部材内への水の浸入を抑制することができる。
また、前記下側挿入部の底壁の内面は、前記挿入部の挿入方向に対して直交する方向の断面視において水平状に形成されていることが好ましい。
仮に、下側挿入部を下方に凸となる曲線状(円弧状)にした構造では、ホルダ内の水は下側挿入部の最も下側に位置する1つの頂部に集中して流れることになる。このため、多量の水がホルダ内に流入すると、挿入方向奥側にも水が流入する虞がある。
これに対し本発明では、下側挿入部の底壁内面が挿入方向に対して直交する方向の断面視において水平状に形成されるため、ホルダ内の水は表面張力作用により底壁内面の両端部に位置する2つの隅部に沿って分散して流れることになる。これにより、挿入方向奥側への水の流入を抑制することが可能となり、被覆部材内への水の浸入を抑制することができる。
また、前記下側挿入部の底壁の内面は、挿入方向奥側から手前側へ向かうにつれて下り傾斜していることが好ましい。
このようにすると、ホルダ内の水を挿入方向手前側に誘導しやすくなるため、ホルダ外へ排水されやすくなる。これにより、被覆部材内への水の浸入を抑制することができる。
また、前記被覆部材は、前記被覆部材外に排水する排水部と、前記ラビリンス部と前記電装部品本体との間に配置され、前記排水部へ水をガイドするガイド部と、を有していることましい。
このようにすると、水がラビリンス部よりも挿入方向奥側に浸入したとしても、ガイド部によって排水部へガイドされ、排水部から被覆部材外に排水される。これにより、電装部品本体の被水を抑制することができる。
本発明に係る電装部品防水構造によれば、防水性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るECUを備えた自動車の概略平面図である。 ECUの組付状態を示す斜視図である。 ECUの分解斜視図である。 図2に示すECUから上カバーを取り外した状態を示す部分拡大斜視図である。 挿入部を後方から見た正面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 図6の矢印Y方向から見た一部破断矢視図である。 後カバーを示す裏面図である。 (a)はECUのステー及び係合部材付近を示す部分拡大斜視図であり、(b)はステーと係合部材の係合状態を示す側面図である。 本発明の変形例に係るリレーボックスの断面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態では、本発明の電装部品防水構造を車両のECUに適用した場合を例示して説明する。
なお、方向を説明する際は、運転者からみた前後左右上下に基づいて説明する。また、「車幅方向」は「左右方向」と同義である。
図1に示すように、車両である自動車Vは、車体前部Vaに設けられた機器搭載室Vbに、ECU1、エンジン2等の機器を備えている。ECU1は、エンジン2の左前方に配置されている。また、機器搭載室Vbには、前後方向に延設された左右一対のサイドフレーム3,3と、サイドフレーム3,3の車幅方向内側に接合された左右一対のダンパハウジング4,4が配置されている。
ECU1は、各種センサの検知結果に基づいてエンジン2の各種装置を制御する機器である。図2、図3に示すように、ECU1は、ECU本体30と、ECUコネクタ40と、複数本のハーネス50と、複数のカバー20と、補強材60と、ホルダ10(図2参照)とを備えている。なお、各図では、複数本のハーネス50を模式的に一本で描画している。
図3に示すように、電装部品本体であるECU本体30は、制御基板、制御基板を収容するケース、ベントフィルター部31等を含んで構成されている。ECU本体30は、略直方体状を呈している。
ECUコネクタ40は、ECU本体30の上面に設置されており、ECU本体30に電気的に接続されている。ECUコネクタ40には、ホルダ10を上昇又は下降させるためのレバー41が付設されている。この点については後に詳述する。
ハーネス50は、ECUコネクタ40と各種装置やセンサとを電気的に接続するものである。ハーネス50は、後記する貫通部24からカバー20外に露出している。ハーネス50は、ECUコネクタ40から横方向へ直線状に延びた後、後斜め下方へ延びるように曲折されている。ハーネス50の曲折部51は、カバー20外に露出している。
カバー20は、ECU本体30及びECUコネクタ40の全体を外側から覆う被覆部材である。カバー20は、例えば樹脂材料等からなる。カバー20は、上カバー21と前カバー22と後カバー23とで構成されている。
上カバー21は、ECU本体30及びECUコネクタ40を上方から覆う蓋状部材である。上カバー21の右端部には、上方に凸となる略円弧状の膨出部21aが横方向に膨出形成されている。
前カバー22は、ECU本体30及びECUコネクタ40を前方、下方、左右側方から覆う板状部材である。前カバー22は、折曲形状や切り欠きが施された所定の複雑形状に形成されている。前カバー22の右端部の上縁22aには、下方に凹となる所定形状の第1切欠部22bが切り欠かれている。
後カバー23は、ECU本体30及びECUコネクタ40を後方、下方、左右側方から覆う板状部材である。後カバー23は、折曲形状や切り欠きが施された所定の複雑形状に形成されている。後カバー23の中央下側には、ベントフィルター部31が収容される収容凹部23cが凹設されている。後カバー23の右端部の上縁23aには、下方に凹となる所定形状の第2切欠部23bが切り欠かれている。膨出部21aと第1切欠部22bと第2切欠部23bは、カバー20内外を貫通する貫通部24を構成している。貫通部24については後に詳述する。
補強材60は、後カバー23の後面に固定される板状部材である。補強材60は、鋼板に折曲形状や切り欠きが施されることで所定の複雑形状に形成されている。
図4に示すように、ホルダ10は、ハーネス50を収容する中空状部材である。ホルダ10内は、カバー20内に浸入した水を排水する排水路としても機能する。ホルダ10は、例えば樹脂材料等からなる。ホルダ10は、貫通部24からカバー20内に挿入され車幅方向に直線状に延びる挿入部11と、カバー20外に配置され挿入部11の右端部から後斜め下へ延びる立下部12とを有している。挿入部11については後に詳述する。
次に、図5乃至図7を参照して、貫通部24、挿入部11及びこれらの周辺構造について詳述する。
図6、図7に示すように、貫通部24は、膨出部21aと第1切欠部22bと第2切欠部23bとに囲まれて形成されている。膨出部21aの内周面には、周方向に延びる円弧状リブ21bが径内方向へ突設されている。円弧状リブ21bと前カバー22の上縁22aと後カバー23の上縁23aは、上下方向において対応する位置に形成され、ラビリンス部の凸状部25を構成している。
図5乃至図7に示すように、挿入部11は、上下に2分割された上側挿入部13と下側挿入部14とで構成されている。上側挿入部13は、上方に凸となる円弧状を呈している。下側挿入部14は、上方に開口する溝状を呈している。
図6に示すように、挿入部11の外周面には、周方向に延びる凹溝部15が形成されている。凹溝部15内には凸状部25が位置しており、凹溝部15と凸状部25とでラビリンス部が構成されている。
凹溝部15のうち上側挿入部13に形成された部位(以下「上側凹溝部15a」という。)は、ハーネス50へ向けて他の部位よりも凹ませた段部からなる。換言すると、上側凹溝部15aに対応する位置において上側挿入部13の周壁がハーネス50へ向けて他の部位よりも突出している。この上側凹溝部15aの段部により挿入部11の内部空間が部分的に狭小となるため、ハーネス50を上下に挟み込むことが可能となる。上側凹溝部15aは、曲折部51よりもカバー20側に位置しており、曲がり始める直前のハーネス50を上方から押さえている。上側凹溝部15aの挿入方向手前側と奥側の縁部には、縁部リブ16,17が径外方向へそれぞれ突設されている。上側凹溝部15a内には、円弧状リブ21bが位置している。
凹溝部15のうち下側挿入部14に形成された部位(以下「下側凹溝部15b」という。)は、挿入方向で相互に離間する2つの壁部を下側挿入部14の外周面から径外方向へ突出させることによって形成されている。下側凹溝部15b内には、前カバー22の上縁22aと後カバー23の上縁23aが位置している。図6に示す下側挿入部14の底壁14aの内面14dは、挿入方向奥側から手前側へ向かうにつれて下り傾斜している。
挿入部11内には、ECUコネクタ40の端部が凹溝部15の手前付近まで挿入されている。挿入部11の挿通方向奥側ではハーネス50が挿入部11外に露出しており、上側挿入部13とハーネス50とECUコネクタ40はタイバンド90で縛られて一体化されている。
図7に示すように、上側挿入部13と下側挿入部14の分割面同士の間には、挿入部11内外を連通する上下方向の隙間Cが形成されている。隙間Cは、上側凹溝部15aと下側凹溝部15bとの境目に位置していて、凹溝部15に対応する位置にある。下側挿入部14において隙間Cに隣接する部位には、水平リブ18,18が径外方向へ突設されている。水平リブ18は、隙間Cよりも下方に配置されている。水平リブ18は、凹溝部15を上下に分断している。隙間Cは、特許請求の範囲における「連通部」に相当する。なお、隙間Cに替えて、上側挿入部13の下端部に形成した孔(切欠)を連通部としてもよい。
下側挿入部14の底壁14aの内面14dは、挿入方向に直交する断面視にて水平状に形成されている。底壁14aと2つの側壁14b,14bとが交わる部位には、2つの鈍角状の隅部14c,14cが形成されている。
図8に示すように、立下部12の上端部は、貫通部24からカバー20外に露出しており、上下に2分割されて構成されている。立下部12の上半部の下縁には、下半部の上縁の外側に位置するオーバーラップ部19が形成されている。
次に、図6及び図9を参照して、後カバー23について詳述する。
図9に示す後カバー23の右下隅部には、後カバー23外に排水するための排水部23dが形成されている。後カバー23の裏面の右上付近には、ガイド部23eが前方へ向けて突出形成されている。ガイド部23eは、上下方向に延在しており、後カバー23内に浸入した水を排水部23dへガイドする部位である。図6の断面図ではカバー20内におけるガイド部23eの位置を二点鎖線で示しており、ガイド部23eは凹溝部15及び凸状部25からなるラビリンス部とECU本体30との間に配置されている。
次に、図10を参照して、ホルダ10の保持構造について詳述する。
補強材60の右端部には、略上下方向に延在するステー61が取り付けられている。ステー61の上端部には、上方に開口するU字状の係合溝61aが形成されている。ホルダ10の補強材60側に臨む側面には、板状の支持部材70が取り付けられている。支持部材70には、L字状の係合部材80が取り付けられている。
レバー41は、ECUコネクタ40及びホルダ10を上昇又は下降させる図示せぬ移動機構に機械的に連結されている。これにより、レバー41を操作すると、ECUコネクタ40及びホルダ10が一体的に上昇又は下降するようになっている。また、上昇又は下降に伴って、係合部材80が係合溝61a内に挿脱されるようになっている。つまり、ECUコネクタ40及びホルダ10が下降すると、係合部材80が係合溝61a内に差し込まれて係合することによって、カバー20に対するECUコネクタ40及びホルダ10の相対位置が保持される。一方、ECUコネクタ40及びホルダ10が上昇すると、係合部材80が係合溝61a内から抜脱されることによって、ECUコネクタ40及びホルダ10の保持状態が解除される。
本発明の実施形態に係るECU1は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、図6及び図7を主に参照して、カバー20内に浸入した際の水の流れについて説明する。
カバー20外の水は、貫通部24と挿入部11との隙間からカバー20内へ浸入する。このうち、貫通部24と上側挿入部13との隙間から浸入した水は、まず挿入方向手前側の縁部リブ16に到達する(図6の矢印A1参照)。到達した水の一部は、縁部リブ16に沿って下方へ流れることになる。
また、到達した水の一部は、縁部リブ16を乗り越えて上側凹溝部15a内に浸入する(図6の矢印A2参照)。上側凹溝部15a内に浸入した水は、上側凹溝部15aに沿って水平リブ18に向けて下方へ流れることになる(図7の矢印A3参照)。
水平リブ18に到達した水は、径外方向と径内方向に分かれて流れることになる(図7の矢印A4,A5参照)。径外方向に流れた水は、前カバー22や後カバー23の外面に沿ってカバー20外へ排水される。径内方向に流れた水は、隙間Cを通って挿入部11内に浸入する。
挿入部11内に浸入した水の多くは、2つの隅部14c,14cに沿って分散して流れることになる。このとき、下側挿入部14の底壁14aの内面14dが挿入方向奥側から手前側へ向かうにつれて下り傾斜しているため、水が挿入方向手前側に流れやすくなる。
挿入方向手前側に流れた水は、挿入部11内から立下部12内(図6の矢印A6参照)へ流入し、最終的には立下部12の下端部からホルダ10外に排水されることになる。
なお、下側凹溝部15bと後カバー23の上縁23aとからなる下側のラビリンス部によって、貫通部24と下側挿入部14との隙間から水が浸入し難いが、後カバー23の上縁23aを乗り越えて後カバー23内に浸入する場合もある(図6の矢印A7参照)。
この場合には、後カバー23内に浸入した水は、後カバー23のガイド部23eによって排水部23dへガイドされ、排水部23dからカバー20外に排水されることになる(図6,図9の矢印A8参照)。
以上説明した本実施形態によれば、凹溝部15及び凸状部25からなるラビリンス部がホルダ10の挿入部11とカバー20の貫通部24との間に設けられ、ラビリンス部が高いシール性能を発揮するため、カバー20内への水の浸入を抑制することができる。これにより、ECU1の防水性を向上させることができる。
本実施形態によれば、上側凹溝部15aがハーネス50へ向けて他の部位よりも凹ませた段部となるため、段部によってハーネス50のガタつきを抑えることができる。
また、上側凹溝部15a内に凸状部25の円弧状リブ21bを深く位置させることが可能となるため、貫通部24と上側挿入部13との間の隙間を狭くすることができる。これにより、カバー20内への水の浸入を抑制することができる。
本実施形態によれば、上側凹溝部15aの挿入方向手前側の縁部リブ16によって凹溝部15内への水の浸入を抑制することができる。挿入方向手前側の縁部リブ16を乗り越えて上側凹溝部15a内に水が浸入したとしても、挿入方向奥側の縁部リブ17によって上側凹溝部15aよりも更に奥側への水の浸入を抑制することができる。
本実施形態によれば、上側凹溝部15a内に浸入した水は自重作用により上側凹溝部15aに沿って下方へ流れるが、その途中で水平リブ18に当たるため、水の勢いを抑制することができる。また、水平リブ18によって隙間Cから挿入部11内へ水を誘導できるため、ホルダ10内を利用してホルダ10外へ排水することが可能となり、カバー20内への水の浸入を抑制することができる。
仮に下側挿入部14を下方に凸となる曲線状(円弧状)にした構造では、ホルダ10内の水は下側挿入部14の最も下側に位置する1つの頂部に集中して流れることになる。このため、多量の水がホルダ10内に流入すると、挿入方向奥側にも水が流入する虞がある。これに対し本実施形態では、下側挿入部14の底壁14aの内面14dが挿入方向に対して直交する方向の断面視において水平状に形成されるため、ホルダ10内の水は表面張力作用により底壁14aの内面14dの両端部に位置する2つの隅部14c,14cに沿って分散して流れる。これにより、挿入方向奥側への水の流入を抑制することが可能となり、カバー20内への水の浸入を抑制することができる。
本実施形態によれば、下側挿入部14の底壁14aの内面14dが挿入方向奥側から手前側へ向かうにつれて下り傾斜していることにより、ホルダ10内の水を挿入方向手前側に誘導しやすくなるため、ホルダ10外へ排水されやすくなる。これにより、カバー20内への水の浸入を抑制することができる。
本実施形態によれば、後カバー23内に浸入した水は、後カバー23のガイド部23eによって排水部23dへガイドされ、排水部23dからカバー20外に排水されるため、ECU本体30の被水を抑制することができる。
ハーネス50に曲折部51を設けると、曲折部51付近で複数本のハーネス50がばらけるという不具合が生じる。これに対して本実施形態では、上側凹溝部15aが曲折部51よりもカバー20側に位置することにより、段部によってハーネス50の曲折部51付近のガタつきを抑えることができるため、前記不具合を解消することができる。
本実施形態によれば、ECUコネクタ40とホルダ10とを連結することで、ハーネス50束の曲げ反力(特に長さバラツキがMAX時の曲げ反力)によるホルダ10の組み付けにくさを抑制し、カバー20へのホルダ10の組付性を改善することができる。
以上、本実施形態に係るECU1について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、本発明の電装部品防水構造をECU1に適用した場合を例示したが、ECU1以外の電装部品に対して本発明を適用することもできる。特に車両用の電装部品に対して本発明を適用すると効果的である。例えば図11に示すリレーボックス5に対しても本発明を適用することができる。
リレーボックス5は、複数のリレー100と、複数本のハーネス50と、筐体110と、ホルダ10とを備えている。なお、図11に示すホルダ10やハーネス50は実施形態のホルダ10やハーネス50とほぼ同様の構成であるので相違点のみを説明する。
リレー100は、図示せぬバッテリからECU1(図1参照)やスタータモータ等へ電力供給を行う電力供給ラインに介在する電装部品である。複数のリレー100は、筐体110内に集約されて収容されている。リレー100は、特許請求の範囲における「電装部品本体」に相当する。
変形例のハーネス50は、リレー100とECU1等とを電気的に接続している。
筐体110は、リレー100の全体を外側から覆う箱状部材である。筐体110は、下側に配置されたボックス本体部111と、上側に配置されたボックス蓋部112とに上下に2分割されて構成されている。筐体110は、特許請求の範囲における「被覆部材」に相当する。
ボックス本体部111の右側壁の上縁111aには、下方に凹となる所定形状の第3切欠部111bが切り欠かれている。ボックス蓋部112の右側壁の下縁112aには、上方に凹となる所定形状の第4切欠部112bが切り欠かれている。第3切欠部111bと第4切欠部112bは、筐体110内外を貫通する貫通部113を構成している。ボックス本体部111の上縁111aとボックス蓋部112の下縁112aは、ラビリンス部の凸状部114を構成している。
ホルダ10の挿入部11は、貫通部113から筐体110内に挿入されている。挿入部11の外周面に形成された凹溝部15と凸状部114とでラビリンス部が構成されている。本変形例によっても実施形態とほぼ同様の作用効果を奏することができる。
本実施形態では、上側凹溝部15aのみをハーネス50へ向けて凹ませた段部としたが、下側凹溝部15bのみ又は上側凹溝部15aと下側凹溝部15bの両方をハーネス50へ向けて凹ませた段部としてもよい。この場合、下側凹溝部15bの底壁14aの内面14dを下り傾斜させない。
本実施形態では、ハーネス50が複数本である場合を例示したが、ハーネス50が一本である場合にも本発明を適用することができる。
1 ECU(電装部品)
10 ホルダ
11 挿入部
13 上側挿入部
14 下側挿入部
14a 底壁
14c 隅部
14d 内面
15 凹溝部(ラビリンス部)
15a 上側凹溝部
15b 下側凹溝部
16,17 縁部リブ
18 水平リブ
20 カバー(被覆部材)
21 上カバー
22 前カバー
23 後カバー
23d 排水部
23e ガイド部
24 貫通部
25 凸状部(ラビリンス部)
30 ECU本体(電装部品本体)
40 ECUコネクタ
50 ハーネス
51 曲折部
C 隙間
5 リレーボックス(電装部品)
100 リレー(電装部品本体)
110 筐体(被覆部材)
113 貫通部
114 凸状部(ラビリンス部)

Claims (7)

  1. 電装部品本体と、
    前記電装部品本体を外側から覆うと共に、内外を貫通する貫通部を有する被覆部材と、
    前記電装部品本体に接続され、前記貫通部から前記被覆部材外に露出するハーネスと、
    前記ハーネスを収容する中空状のホルダと、を備えた電装部品防水構造であって、
    前記ホルダは、前記貫通部から前記被覆部材内に挿入される挿入部を有しており、
    前記挿入部と前記貫通部との間には、ラビリンス部が設けられており、
    前記挿入部の外周面には、周方向に延びる凹溝部が形成されており、
    前記貫通部の内周面には、前記凹溝部内に位置する凸状部が突設されており、
    前記凹溝部と前記凸状部とで前記ラビリンス部が構成されており、
    前記凹溝部の少なくとも一部は、前記ハーネスへ向けて他の部位よりも凹ませた段部からなり、
    前記段部に対応する部位における前記挿入部の内径寸法は、前記段部に対応する部位以外における前記挿入部の内径寸法よりも小さい
    ことを特徴とする電装部品防水構造。
  2. 前記ハーネスは、前記被覆部材外に露出する曲折部を有しており、
    前記凹溝部は、前記曲折部よりも前記被覆部材側に位置していることを特徴とする請求項に記載の電装部品防水構造。
  3. 前記段部の開口縁には、縁部リブが径外方向へ突設されていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の電装部品防水構造。
  4. 前記挿入部は、上下に2分割された上側挿入部と下側挿入部とで構成されており、
    前記上側挿入部と前記下側挿入部の分割面同士の間には、前記挿入部内外を連通する連通部が前記凹溝部に対応する位置に形成されており、
    前記下側挿入部の前記連通部に隣接する部位には、水平リブが径外方向へ突設されていることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の電装部品防水構造。
  5. 前記下側挿入部の底壁の内面は、前記挿入部の挿入方向に対して直交する方向の断面視において水平状に形成されていることを特徴とする請求項に記載の電装部品防水構造。
  6. 前記下側挿入部の底壁の内面は、挿入方向奥側から手前側へ向かうにつれて下り傾斜していることを特徴とする請求項に記載の電装部品防水構造。
  7. 前記被覆部材は、前記被覆部材外に排水する排水部と、前記ラビリンス部と前記電装部品本体との間に配置され、前記排水部へ水をガイドするガイド部と、を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の電装部品防水構造。
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