JP6690565B2 - 磁力選別方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粒状の磁選対象物から磁着性粒子を磁力選別する技術に関するものであり、鉄鋼製造プロセスで発生した鉄鋼スラグから鉄分を選別回収する場合や、鉱山において鉄鉱石から高品位鉱石を選別する場合などに有用な技術である。
工業材料の素材や、工業プロセスの副産物が磁性体と非磁性体との混合物であることは多い。この混合物中の磁性体を異物として取り除く場合或いは資源として回収する場合、磁力選別機を用いるのが一般的である。
磁力選別機には、回転ドラム内に固定磁石を配置した形式(ドラム型)、ベルトコンベアのプーリ内部に磁石を配置した形式(プーリ型)、ベルトコンベアのベルト軌道の内側に磁石を配置して磁選対象物を吊り上げる形式(吊下げ型)などがあり、工業分野で広く用いられている。
また、一般に磁力選別される対象物の多くは、所定の粒径以下に破砕・粉砕され、粒度調整された粒状物(粉体)として磁力選別機に投入される。
製鉄所において製銑・製鋼工程で発生する鉄鋼スラグには20〜50mass%程度の鉄分が含まれており、この鉄鋼スラグから鉄分を分離し、製銑・製鋼工程でリサイクルしている。スラグから鉄分を分離する手法としては、上述した磁力選別が一般的であるが、スラグ粉のように小粒径(0−5mm)のものでは、大量処理をしようとすると多層になった状態(層厚が大きい状態)で処理しなければならないため、磁着性粒子(磁性体)が非磁着性粒子(非磁性体)を抱き込むように団子状に磁着することによって、磁着側に含まれる非磁着性粒子が多くなり、磁選品位が低下するという問題がある。
従来、このような課題を解決するために、いくつかの提案がなされている。
例えば、特許文献1には、磁選対象物をらせん状のスライダに通して、中心からの遠心力により非磁着物を磁石側から引き剥がす方法が提案されている。
また、特許文献2には、磁石を備えた吊り下げ型の磁力選別機を用いる方法において、原料の供給コンベヤと磁石との距離を大きくすることで、非磁着物の巻き込みを防ぐようにした方法が提案されている。
特開平7−155639号公報 特開2004−351858号公報
しかし、特許文献1のように、遠心力により非磁着性粒子を磁石側から引き離す手法では、磁着性粒子にも非磁着性粒子と同様に遠心力が働き、非磁着側に磁着性粒子がロスする問題がある。
また、特許文献2のように、磁石との距離を大きくして、磁着性粒子を吸着する手法においても、原料を多層の状態(層厚が大きい状態)に供給すると、下層側の磁着性粒子が非磁着性粒子に抱き込まれて非磁着側にロスする問題がある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、粒状の磁選対象物を磁力選別する方法において、磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込みを抑え、磁着性粒子と非磁着性粒子を精度よく分離して高品位の磁着物を得ることができる方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような磁力選別方法の実施に好適な装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、磁選対象物に、当該磁選対象物の平均粒径よりも大きい粒径の磁着性粒子からなる撹拌促進粒子を混合した上で磁力選別することにより、磁選対象物中の磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込みが適切に抑えられ、磁着性粒子と非磁着性粒子を精度よく分離できることを見出した。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]粒状の磁選対象物(A)を磁力選別する方法において、磁選対象物(A)に、当該磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい粒径の磁着性粒子からなる撹拌促進粒子(x)を混合した上で磁力選別することを特徴とする磁力選別方法。
[2]上記[1]の磁力選別方法において、磁選対象物(A)を磁力選別して得られた磁着物(a)を、磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい目開きの篩で篩い分けし、その篩上の磁着性粒子を撹拌促進粒子(x)として用いることを特徴とする磁力選別方法。
[3]上記[1]又は[2]の磁力選別方法において、磁力選別手段が、プーリ型磁力選別機、ドラム型磁力選別機、吊下げ型磁力選別機のいずれかであることを特徴とする磁力選別方法。
[4]粒状の磁選対象物(A)を磁力選別する装置において、磁力選別手段(1)と、磁選対象物(A)に、当該磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい粒径の磁着性粒子からなる撹拌促進粒子(x)を混合した後、磁力選別手段(1)に装入する装入手段(2)を有することを特徴とする磁力選別装置。
[5]上記[4]の磁力選別装置において、さらに、磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい目開きを有し、磁選対象物(A)を磁力選別して得られた磁着物(a)を篩い分けする篩装置(3)と、該篩装置(3)における篩上の磁着性粒子を撹拌促進粒子(x)として装入手段(2)に供給する供給手段(4)を有することを特徴とする磁力選別装置。
[6]上記[4]又は[5]の磁力選別装置において、磁力選別手段(1)が、プーリ型磁力選別機、ドラム型磁力選別機、吊下げ型磁力選別機のいずれかであることを特徴とする磁力選別装置。
[7]上記[1]〜[3]のいずれかの磁力選別方法により、磁選対象物(A)である鉄鋼スラグ又は鉄鉱石を磁力選別し、その磁着物(a)の少なくとも一部を製鉄原料として回収することを特徴とする製鉄原料の製造方法。
本発明によれば、磁選対象物Aに混合された粒径が大きい撹拌促進粒子xにより、磁力選別中の磁選対象物Aの大きな撹拌力が得られ、磁選対象物Aの撹拌が促進されるため、磁選対象物A中の磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込みが適切に抑えられる。このため、磁着性粒子と非磁着性粒子を精度よく分離して高品位の磁着物を得ることができる。また、処理量が増えても磁力選別が可能となるため、従来法に較べて処理量を飛躍的に高めることができる。
また、磁選対象物Aを磁力選別して得られた磁着物aを、磁選対象物Aの平均粒径よりも大きい目開きの篩で篩い分けし、その篩上の磁着性粒子を撹拌促進粒子xとして再利用することにより、撹拌促進粒子xの消費量が抑えられ、磁力選別を低コストに実施することができる。
本発明の一実施形態を模式的に示す説明図 本発明法による磁力選別の原理を模式的に示す説明図 従来法の磁力選別において抱き込み現象が生じる状況を模式的に示す説明図 本発明の他の実施形態を模式的に示す説明図 本発明の他の実施形態を模式的に示す説明図 本発明の他の実施形態を模式的に示す説明図 本発明の他の実施形態を模式的に示す説明図
図1は、本発明の磁力選別方法及装置の一実施形態を模式的に示す説明図であり、この磁力選別装置は、プーリ型磁力選別機からなる磁力選別手段1と、この磁力選別手段1に磁選対象物Aを装入する装入手段2を有している。
磁力選別手段1は、磁石プーリ5aとプーリ5b間にコンベアベルト6が張設されたプーリ型磁力選別機からなる。本実施形態のプーリ型磁力選別機は、磁石プーリ5aがコンベア終端側のプーリであり、上方からコンベアベルト6上に供給され、コンベアベルト6で搬送された磁選対象物Aが、コンベア終端側で払い出される際に磁石プーリ5aで磁力選別されるようにしている。
磁石プーリ5aは、プーリ外殻を構成し、コンベアベルト6を案内する回転可能なプーリ本体7と、このプーリ本体7の内側に配置される固定式の磁石8を備えており、この磁石8はプーリ本体7から独立して設けられている。磁石8は、コンベアベルト6が巻き付くプーリ半周分に沿ってN極とS極が交互に配置された複数極(例えば12極)からなる。この磁石プーリ5aによる磁力選別部の磁力は、例えばベルト表面で1000ガウス程度とするのが好ましい。
プーリ5bは、コンベアベルト6を案内する一般のプーリ(すなわち磁石プーリではない)であり、通常、このプーリ5bが駆動プーリとなり、磁石プーリ5aのプーリ本体7は自由回転する従動プーリとなる。
装入手段2は、ホッパー10を有する電磁フィーダー9からなり、ホッパー10に入れられた磁選対象物Aが電磁フィーダー9によりコンベアベルト6上に供給されるようになっている。
磁石プーリ5aの下方には、磁着物と非磁着物の各落下空間を仕切るための仕切11が設けられている。
本発明では、磁選対象物Aに、当該磁選対象物Aの平均粒径よりも大きい粒径の磁着性粒子からなる撹拌促進粒子xを混合した上で磁力選別するものであり、このため、ホッパー10には、ベルトコンベアなどからなる2つの供給系から磁選対象物Aと撹拌促進粒子xが投入され、ホッパー10内で混合された状態となる。このように撹拌促進粒子xが混合された磁選対象物Aが、電磁フィーダー9から磁力選別手段1(プーリ型磁力選別機)に装入され、磁力選別される。
ここで、磁選対象物Aの平均粒径は、粒子直径の算術平均値であり、篩分け法によって粒度分布を求め、粒径毎の質量%より篩目開きで表したものとする。
また、撹拌促進粒子xの粒径が磁選対象物Aの平均粒径よりも大きいとは、例えば、目開きが磁選対象物Aの平均粒径よりも大きい篩にかけた際に篩上になる粒径を有することをいう。
撹拌促進粒子xの磁選対象物Aに対する混合量に特別な制限はないが、磁力選別部での磁選対象物Aの撹拌促進効果の観点と、磁選対象物Aの処理量の確保及び撹拌促進粒子xのコストなどの観点から、撹拌促進粒子xの混合量は磁選対象物A量の1〜30mass%程度とするのが好ましい。
また、撹拌促進粒子xの粒度も特に制限はないが、粒径があまりに大きいと動きにくくなって撹拌促進効果が低下するおそれがあるので、撹拌促進粒子xの粒径は磁選対象物Aの平均粒径の20倍以下程度とするのが好ましい。
図2は、本発明法による磁力選別の原理を、図1の実施形態を例に模式的に示したものであり、図3は、従来法の磁力選別において抱き込み現象が生じる状況を模式的に示したものである。
従来法により粒状の磁選対象物Aを磁力選別した場合、図3に示すように磁着性粒子が非磁着性粒子を抱き込む現象が生じ、この抱き込みによって多くの非磁着性粒子が磁着側に混入してしまう。一方、磁選対象物Aは磁力選別部を通過する際に不均一な磁場中を移動していくので、磁着性粒子(磁性体)から見ると磁場の大きさと向きが変化する。磁着性粒子に作用する磁場の大きさと向きが変化すると、磁着性粒子に作用する磁力の大きさと向きが変わるので、微視的には磁着性粒子自身に振動、自転などの動きが生じる。抱き込み現象が起きているときにこの振動、自転が起きると、巨視的には粒状の磁選対象物Aが撹拌され、抱き込まれていた非磁着性粒子(非磁性体)が解放され、磁力選別による分離が正しく起きる。本発明では、図2に示されるように、磁選対象物Aに混合された粒径の大きい磁着性粒子(磁選対象物Aの平均粒径よりも粒径が大きい磁着性粒子)からなる撹拌促進粒子xが、磁界中で大きく動くことで上記のような撹拌が促進され、その結果、磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込みが効果的に解消され、磁着性粒子と非磁着性粒子を精度よく分離して高品位の磁着物を得ることができる。
図4は、本発明の磁力選別方法及装置の他の実施形態を模式的に示す説明図であり、この磁力選別装置も、プーリ型磁力選別機からなる磁力選別手段1と、この磁力選別手段1に磁選対象物Aを装入する装入手段2を有するものであるが、磁石プーリ5aが、プーリ外殻を構成し、コンベアベルト6を案内するプーリ本体12と、このプーリ本体12の内側に設けられ、プーリ本体12に対して独立して回転駆動する磁石ロール13を備えている。この磁石ロール13の磁石は、プーリ全周に沿ってN極とS極が交互に配置された複数極(例えば24極)からなる。この磁石プーリ5aによる磁力選別部の磁力は、例えばベルト表面で2500ガウス程度とするのが好ましい。磁石ロール13が回転駆動する方向は、プーリ本体12と同一方向でもよいし、反対方向でもよい。なお、以上のようなプーリ型磁力選別機の構成は、例えば、再公表特許WO2014/061256の図7などに示されるように公知のものである。
その他の構成は、図1の実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態においても、図1の実施形態と同様に、ホッパー10に、2つの供給系から磁選対象物Aと撹拌促進粒子xが投入され、ホッパー10内で混合された状態となり、このように撹拌促進粒子xが混合された磁選対象物Aが、電磁フィーダー9から磁力選別手段1(プーリ型磁力選別機)に装入され、磁力選別される。その際、撹拌促進粒子xによる上述したような撹拌促進効果が得られるため、磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込みが効果的に解消され、磁着性粒子と非磁着性粒子を精度よく分離して高品位の磁着物を得ることができる。
図5は、本発明の磁力選別方法及装置の他の実施形態を模式的に示す説明図であり、この磁力選別装置は、ドラム型磁力選別機からなる磁力選別手段1と、この磁力選別手段1に磁選対象物Aを装入する装入手段2を有するものである。
磁力選別手段1であるドラム型磁力選別機は、回転ドラム14を構成する回転可能なドラム本体15(外殻)の内側に、固定式の磁石16がドラム本体15から独立して設けられている。磁石16は、磁選対象物Aが滑り落ちるドラム半周分に沿ってN極とS極が交互に配置された複数極(例えば12極)からなる。この回転ドラム14による磁力選別部の磁力は、例えばドラム表面で600ガウス程度とするのが好ましい。
その他の構成は、図1の実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態においても、図1の実施形態と同様に、ホッパー10に、2つの供給系から磁選対象物Aと撹拌促進粒子xが投入され、ホッパー10内で混合された状態となり、このように撹拌促進粒子xが混合された磁選対象物Aが、電磁フィーダー9から磁力選別手段1(ドラム型磁力選別機)に装入され、磁力選別される。その際、撹拌促進粒子xによる上述したような撹拌促進効果が得られるため、磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込みが効果的に解消され、磁着性粒子と非磁着性粒子を精度よく分離して高品位の磁着物を得ることができる。
図6は、本発明の磁力選別方法及装置の他の実施形態を模式的に示す説明図であり、この磁力選別装置は、吊下げ型磁力選別機からなる磁力選別手段1と、この磁力選別手段1に磁選対象物Aを装入する装入手段2を有するものである。
磁力選別手段1である吊下げ型磁力選別機は、図4の実施形態と同様のプーリ型磁力選別機を吊下げ型としたものであり、磁石プーリ17aとプーリ17b間にコンベアベルト18が張設された磁力選別機である。
装入手段2は、磁石プーリ17aの下方位置に磁選対象物Aを搬送するベルトコンベア19と、このベルトコンベア19上に磁選対象物Aを供給する電磁フィーダー20及びホッパー21を備えている。
本実施形態の吊下げ型磁力選別機は、磁石プーリ17aがコンベア始端側のプーリであり、ベルトコンベア19により下方向から供給される磁選対象物Aが磁石プーリ17aで磁力選別される。その際、非磁着物は磁石プーリ17aに吸引されることなくベルトコンベア19から払い出されて下方に落下し、磁着物は磁石プーリ17aに吸引されながら、コンベアベルト18により搬送されてコンベア上部側に移動し、コンベア終端側で磁着物回収部22に払い出される。
図4の磁石プーリ5aと同様、本実施形態の磁石プーリ17aも、プーリ外殻を構成し、コンベアベルト18を案内するプーリ本体23と、このプーリ本体23の内側に設けられ、プーリ本体23に対して独立して回転駆動する磁石ロール24を備えている。この磁石ロール24の磁石は、プーリ全周に沿ってN極とS極が交互に配置された複数極(例えば24極)からなる。この磁石プーリ17aによる磁力選別部の磁力は、例えばベルト表面で2000ガウス程度とするのが好ましい。磁石ロール24が回転駆動する方向は、プーリ本体23と同一方向でもよいし、反対方向でもよい。なお、このような吊下げタイプのプーリ型磁力選別機の構成は、例えば、再公表特許WO2014/061256の図2などに示されるように公知のものである。
本実施形態においても、図1の実施形態と同様に、ホッパー21に、2つの供給系から磁選対象物Aと撹拌促進粒子xが投入され、ホッパー21内で混合された状態となり、このように撹拌促進粒子xが混合された磁選対象物Aが、電磁フィーダー20からベルトコンベア19に装入された後、このベルトコンベア19で磁力選別手段1の磁石プーリ17aの下方位置に搬送され、磁力選別される。その際、撹拌促進粒子xによる上述したような撹拌促進効果が得られるため、磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込みが効果的に解消され、磁着性粒子と非磁着性粒子を精度よく分離して高品位の磁着物を得ることができる。
図7は、本発明の磁力選別方法及装置の他の実施形態を模式的に示す説明図であり、この磁力選別装置は、図4の実施形態と同様にプーリ型磁力選別機からなる磁力選別手段1と、この磁力選別手段1に磁選対象物Aを装入する装入手段2を有するものであるが、さらに、磁選対象物Aの平均粒径よりも大きい目開きを有する篩装置3と、この篩装置3の篩上粒子を装入手段2に供給する供給手段4を有する。
その他の構成は、図4の実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、磁選対象物Aを磁力選別して得られた磁着物aを、磁選対象物Aの平均粒径よりも大きい目開きの篩装置3で篩い分けし、その篩上の磁着性粒子を供給手段4により装入手段2(ホッパー10)に供給し、撹拌促進粒子xとして再利用するものである。このように撹拌促進粒子xを再利用(循環利用)することにより、低コストに実施することができる。
なお、図2に示したような本発明法の原理からして、本発明は、上述した各実施形態のような磁力選別機以外の種々のタイプのものに適用することができ、例えば、ベルトコンベアのベルト軌道の内側に磁石を配置して磁選対象物を吊り上げる形式(吊下げ型)の磁力選別機にも適用することができる。
以上述べた本発明の磁力選別方法は、鉄鋼製造プロセスで発生した鉄鋼スラグから鉄分を選別回収する場合や、鉱山において鉄鉱石から高品位鉱石を選別する場合などに有用であり、本発明法により磁選対象物Aである鉄鋼スラグや鉄鉱石を磁力選別し、その磁着物aの少なくとも一部を製鉄原料として回収することができる。
[実施例1]
図1に示す設備を用いて、鉄分を30mass%程度含む粒径1mm以下、平均粒径0.5mmの製鋼スラグ(磁選対象物A)を1ton/hの処理量で磁力選別するにあたり、粒径0.7〜1mmの粒鉄(撹拌促進粒子x)を0.1ton/hの割合で製鋼スラグに混合した。磁力選別部の磁力は、ベルト表面で1000ガウスとした。本実施例では、製鋼スラグに混合した粒鉄(撹拌促進粒子x)の撹拌促進効果により、製鋼スラグ中の磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込み現象が大幅に解消され、その結果、粒鉄(撹拌促進粒子x)を混合しない従来法では抱き込み現象によって非磁着物の回収歩留りが50mass%程度であったのに対し、非磁着物の回収歩留りが90mass%以上となり、非磁着物の回収歩留りが大幅に向上した。
[実施例2]
図4に示す設備を用いて、鉄分を30mass%程度含む粒径1mm以下、平均粒径0.5mmの製鋼スラグ(磁選対象物A)を1ton/hの処理量で磁力選別するにあたり、粒径0.7〜1mmの粒鉄(撹拌促進粒子x)を0.1ton/hの割合で製鋼スラグに混合した。磁力選別部の磁力は、ベルト表面で2500ガウスとした。図4の設備は、磁石ロール13を回転させることで磁選対象物Aをより強く撹拌することを狙った方式であるが、抱き込み現象は完全には解消できない。本実施例では、製鋼スラグに混合した粒鉄(撹拌促進粒子x)の撹拌促進効果により、製鋼スラグ中の磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込み現象が大幅に解消され、その結果、粒鉄(撹拌促進粒子x)を混合しない従来法では抱き込み現象によって磁着物中の鉄濃度が70mass%程度であったのに対し、磁着物の鉄濃度が97mass%以上となり、磁着物の品位が大幅に向上した。
[実施例3]
図5に示す設備を用いて、鉄分を30mass%程度含む粒径1mm以下、平均粒径0.5mmの製鋼スラグ(磁選対象物A)を1ton/hの処理量で磁力選別するにあたり、粒径1.5mm超の粒鉄(撹拌促進粒子x)を0.1ton/hの割合で製鋼スラグに混合した。磁力選別部の磁力は、ドラム表面で600ガウスとした。本実施例では、製鋼スラグに混合した粒鉄(撹拌促進粒子x)の撹拌促進効果により、製鋼スラグ中の磁着性粒子による非磁着性粒子の抱き込み現象が大幅に解消され、その結果、粒鉄(撹拌促進粒子x)を混合しない従来法では抱き込み現象によって磁着物中の鉄濃度が70mass%程度であったのに対し、磁着物の鉄濃度が97mass%以上となり、磁着物の品位が大幅に向上した。
また、本実施例では、得られた磁着物aを目開きが1.5mmの篩で篩分けし、その篩上の磁着物を撹拌促進粒子xとして磁選対象物Aの供給ホッパーに再投入(返送)することで、撹拌促進粒子xを循環利用した。
1 磁力選別手段
2 装入手段
3 篩装置
4 供給手段
5a 磁石プーリ
5b プーリ
6 コンベアベルト
7 プーリ本体
8 磁石
9 電磁フィーダー
10 ホッパー
11 仕切
12 プーリ本体
13 磁石ロール
14 回転ドラム
15 ドラム本体
16 磁石
17a 磁石プーリ
17b プーリ
18 コンベアベルト
19 ベルトコンベア
20 電磁フィーダー
21 ホッパー
22 磁着物回収部
23 プーリ本体
24 磁石ロール
A 磁選対象物
a 磁着物
x 撹拌促進粒子

Claims (7)

  1. 磁着性粒子と非磁着性粒子の混合物である粒状の磁選対象物(A)から磁着性粒子を磁力選別する方法において、
    磁選対象物(A)に、当該磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい粒径の磁着性粒子からなる撹拌促進粒子(x)を混合した上で磁力選別することを特徴とする磁力選別方法。
  2. 磁選対象物(A)を磁力選別して得られた磁着物(a)を、磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい目開きの篩で篩い分けし、その篩上の磁着性粒子を撹拌促進粒子(x)として用いることを特徴とする請求項1に記載の磁力選別方法。
  3. 磁力選別手段が、プーリ型磁力選別機、ドラム型磁力選別機、吊下げ型磁力選別機のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁力選別方法。
  4. 磁着性粒子と非磁着性粒子の混合物である粒状の磁選対象物(A)から磁着性粒子を磁力選別する装置において、
    磁力選別手段(1)と、
    磁選対象物(A)に、当該磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい粒径の磁着性粒子からなる撹拌促進粒子(x)を混合した後、磁力選別手段(1)に装入する装入手段(2)を有することを特徴とする磁力選別装置。
  5. さらに、磁選対象物(A)の平均粒径よりも大きい目開きを有し、磁選対象物(A)を磁力選別して得られた磁着物(a)を篩い分けする篩装置(3)と、
    該篩装置(3)における篩上の磁着性粒子を撹拌促進粒子(x)として装入手段(2)に供給する供給手段(4)を有することを特徴とする請求項4に記載の磁力選別装置。
  6. 磁力選別手段(1)が、プーリ型磁力選別機、ドラム型磁力選別機、吊下げ型磁力選別機のいずれかであることを特徴とする請求項4又は5に記載の磁力選別装置。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の磁力選別方法により、磁選対象物(A)である鉄鋼スラグ又は鉄鉱石を磁力選別し、その磁着物(a)の少なくとも一部を製鉄原料として回収することを特徴とする製鉄原料の製造方法。
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