JP6689845B2 - パール柄付き樹脂板の製造方法、並びに、成形品の製造方法 - Google Patents

パール柄付き樹脂板の製造方法、並びに、成形品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6689845B2
JP6689845B2 JP2017526180A JP2017526180A JP6689845B2 JP 6689845 B2 JP6689845 B2 JP 6689845B2 JP 2017526180 A JP2017526180 A JP 2017526180A JP 2017526180 A JP2017526180 A JP 2017526180A JP 6689845 B2 JP6689845 B2 JP 6689845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pearl pattern
pearl
resin plate
resin
syrup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017526180A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017002359A1 (ja
Inventor
修二 磯井
修二 磯井
正和 亀田
正和 亀田
真吾 古澤
真吾 古澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Publication of JPWO2017002359A1 publication Critical patent/JPWO2017002359A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6689845B2 publication Critical patent/JP6689845B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C39/00Shaping by casting, i.e. introducing the moulding material into a mould or between confining surfaces without significant moulding pressure; Apparatus therefor
    • B29C39/02Shaping by casting, i.e. introducing the moulding material into a mould or between confining surfaces without significant moulding pressure; Apparatus therefor for making articles of definite length, i.e. discrete articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C39/00Shaping by casting, i.e. introducing the moulding material into a mould or between confining surfaces without significant moulding pressure; Apparatus therefor
    • B29C39/22Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C39/24Feeding the material into the mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C51/00Shaping by thermoforming, i.e. shaping sheets or sheet like preforms after heating, e.g. shaping sheets in matched moulds or by deep-drawing; Apparatus therefor
    • B29C51/10Forming by pressure difference, e.g. vacuum
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/02Ingredients treated with inorganic substances
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C08L33/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
    • C08L33/10Homopolymers or copolymers of methacrylic acid esters

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

本発明は、パール柄付き樹脂板とその製造方法、並びに、成形品とその製造方法に関するものである。
メタクリル系樹脂は、メチルメタクリレート等のアルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体を用いて重合されたアルキルメタクリレート系重合体を含む樹脂である。メタクリル系樹脂は、透明性、着色性、成形性、および耐候性などに優れており、それらの特性を活かして、看板、装飾材、照明カバー、自動車部品、およびグレージング材等として、種々の分野で広く用いられている。さらに、近年ではメタクリル系樹脂の用途拡大に伴って、浴槽、浴室、および洗面所等のサニタリー分野、並びにシステムキッチンの天板等の厨房分野等でも使用されるようになっている。
サニタリー分野および厨房分野等に用いられる成形品は、平面から構成されることの多い看板などとは異なり、湾曲部が多い。そのため、これらの用途に用いられるメタクリル系樹脂に対しては、曲げ加工あるいは深絞り加工等が容易に行えるより高度な成形加工性が要求される。
メタクリル系樹脂はもともと熱可塑性樹脂であるため、加熱により曲げ加工は可能であるが、流動しやすく、深絞り加工等が難しい樹脂である。架橋アルキルメタクリレート系重合体を用いることで、成形加工性が改善され、深絞り加工等が可能となる。例えば、特許文献1〜3は、サニタリー用等として好適な架橋アルキルメタクリレート系重合体成形品およびその製造方法に関する。
ところで、サニタリー分野および厨房分野等に用いられる成形品においては、高級感を出すために、パール光沢等の高度な意匠性が求められる場合がある。一般的に、パール柄材を用いることで、パール光沢を有する樹脂組成物、並びに、これを用いた樹脂板および成形品を製造することができる。パール柄材を用いた樹脂組成物/樹脂板/成形品に関する従来技術としては例えば、以下の特許文献4〜9がある。
特許文献4には、イオン重合硬化性の透光性樹脂成形体に異方性顔料が添加されており、前記異方性顔料同士は前記成形体中において略一方向を向いていることを特徴とする偏光性樹脂成形体が開示されている(請求項1)。
特許文献4にはまた、透光性樹脂成形基体上に偏光性被覆層が形成されており、前記被覆層はイオン重合硬化性樹脂中に異方性顔料が添加されてなり、前記異方性顔料同士は前記樹脂中において略一方向を向いていることを特徴とする偏光性樹脂成形体が開示されている(請求項2)。
特許文献4において、異方性顔料としては、偏光パールまたは偏光メタリック顔料が挙げられている(請求項4)。
特許文献4において、異方性顔料の添加量は、好ましくは透光性樹脂成形体中の樹脂100質量部に対して0.1〜30質量部であり、より好ましくは1〜10質量部である(請求項5、6)。
特許文献5には、透明または半透明の合成樹脂より表面層が形成され、該表面層の中に偏光パールまたは偏光メタリック顔料を添加したことを特徴とする偏光性樹脂成形体が開示されている(請求項1)。
特許文献5にはまた、透明または半透明の合成樹脂より表面層が形成され、該表面層の裏面に偏光パールまたは偏光メタリック顔料を含む偏光層を設けたことを特徴とする偏光性樹脂成形体が開示されている(請求項2)。
特許文献5において、偏光パールまたは偏光メタリック顔料の添加量は好ましくは樹脂100質量部に対して0.1〜30質量部であり、より好ましくは1〜10質量部である(請求項11)。
特許文献6には、
虹彩を発現する粒子(a)と基材樹脂(c)とからなる樹脂成形品であって、
樹脂成形品の有意面における粒子(a)の表面積の占有率が0.001〜50%であり、
有意面における基材樹脂(c)の無彩色である部分の表面積と有彩色であり且つマンセル明度2以下の部分の表面積とを合わせた表面積の占有率が50〜99.999%である意匠性のある樹脂成形品が開示されている(請求項1)。
特許文献7には、金属酸化物で天然マイカを被覆して成る無機パール顔料を含有したアクリル樹脂板から得られることを特徴とするパール柄付きアクリル樹脂成形品が開示されている(請求項1)。特許文献7において、樹脂組成物中の無機パール顔料の添加量は、好ましくは、0.1〜5質量%である(段落0013)。
特許文献8には、微薄片状でその厚みが0.05〜2.0μmである雲母の表面上に30〜500μmの範囲の膜厚で二酸化チタンを被覆し、該二酸化チタンの一部を還元することにより黒色酸化チタン層とし、再度30〜500μmの範囲の膜厚で二酸化チタンを被覆した粒子を透明プラスチック中に分散させて成膜したことを特徴とする意匠性シートが開示されている(請求項1)。
特許文献9には、扁平無機顔料含有アクリル樹脂層の少なくとも一面に透明性アクリル樹脂層を配し、該顔料の厚み方向が板厚方向と実質的に平衡であることを特徴とする真珠光沢を有するアクリル樹脂押出板が開示されている(請求項1)。
特開平10−237260号公報 特開平10−237132号公報 特開平9−302100号公報 特開2002−212448号公報 特開2002−046229号公報 特開2001−261980号公報 特開平11−286563号公報 特開平04−068030号公報 特開平01−242223号公報
より上品で美しい外観が得られることから、パール光沢を有する成形品においては、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢が奥行き性を有していることが好ましい。さらに、表面にぎらつきがないことが好ましい。しかしながら、特許文献4〜9では、パール光沢の奥行き性に着目されたものはなく、奥行き方向のパール柄材の好適な分布について、開示されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢が奥行き性を有する成形品を製造することが可能なパール柄付き樹脂板とその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明のパール柄付き樹脂板は、
基材樹脂(R)とパール柄材(E)とを含むパール柄付き樹脂板であって、
パール柄材(E)は長径が30μm以上であるパール柄材(EL)を含み、
板厚をtとし、一方の板面から厚み方向に見て、0.2t〜0.4tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をNとし、0.8t〜0.98tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をNとしたとき、N/Nが0.1〜0.9を充足するものである。
本発明のパール柄付き樹脂板は、前記一方の板面から厚み方向に見て、0.02t〜0.2tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をNとしたとき、N/Nが0.1以下を充足することが好ましい。
本明細書において、「パール柄付き樹脂板」は単に「樹脂板」と略記する場合がある。
本発明のパール柄付き樹脂板は、公知成形法によって製造される一次成形品である。
本発明のパール柄付き樹脂板は、好ましくはキャスト成形法によって製造される。
キャスト成形法で製造された樹脂板では、鋳型の底面側であった面が「裏面」であり、その反対側の面が「表面」である。
樹脂板の表面と裏面が判別できない場合、少なくとも一方の板面から厚み方向に見て、上述のN/Nが0.1〜0.9を充足すればよい。
本発明の樹脂板は、板状のまま、使用することができる。この場合、使用者の視認側の面が、樹脂板の表面である。
本発明の樹脂板は、真空成形法等の公知の成形方法にて、任意形状の成形品に二次成形することができる。この場合、樹脂板において、二次成形品の表面となる面(使用者の視認側の面)が、樹脂板の表面である。
本明細書において、特に明記しない限り、「N/N」および「N/N」は、以下の方法にて測定するものとする。
図1および図2を参照して、説明する。図1は裁断前の板片の模式斜視図であり、図2は試料の模式斜視図である。
はじめに、製造された樹脂板を裁断して、平面視50mm角の板片10を得る(図1)。このとき、製造された樹脂板の側面が板片10に含まれないよう、製造された樹脂板の中央部から板片を切り出す。
ダイヤモンドブレードを装着したマイクロカッタ(株式会社マルトー社製「MC−201」)を用い、上記板片10の一側面10S(図示例では、手前側の側面)から1mm離れたところを一側面10Sに沿って厚み方向に裁断して、横50mm×縦t×奥行き1mmの直方体状の試料20を得る(図2)。
研磨剤(石原薬品(株)社製「ユニコンFMC830−P(超極細コンパウンド)」)を布に付着させた研磨布を用いて、試験者が上記試料20の裁断面20Cを研磨する。裁断面20Cについては、図1を参照されたい。
上記試料20の研磨面をデジタルマイクロスコープ((株)キーエンス社製「VHX−900」)を用いて撮影し、50倍の画像を得る。
得られた画像において、一方の板面(表裏が明確な場合は、表面)20Sから厚み方向に見て、0.02t〜0.2tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数N11、0.2t〜0.4tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数N12、および、0.8t〜0.98tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数N15を目視にて数える。
図2には、試料20において、一方の板面20Sから深さ0.2t、0.4t、0.6t、0.8tの位置を破線で示してある。
なお、パール柄材(EL)の個数N11を求める際、境界線上(一方の板面20Sから厚み方向に見て、0.02tの深さ線上および0.2tの深さ線上)に位置するパール柄材(EL)は、個数N11に含めるものとする。N12およびN15についても、同様である。
次に、N/Nとして、N11/N15を求める。同様に、N/Nとして、N12/N15を求める。
なお、本発明者らは、ある任意の深さ位置におけるパール柄材(EL)の個数分布は、画像の横方向と奥行き方向との間で有意な差はないことを確認している。したがって、N/N=N11/N15、N/N=N12/N15と見なせる。
本発明のパール柄付き樹脂板において、パール柄材(E)は、原料段階で、長径が10〜500μmであり、厚みが0.5〜5μmであるパール柄材(EM)を含むことが好ましい。
本発明のパール柄付き樹脂板において、基材樹脂(R)100質量部に対して、パール柄材(E)の含有量が0.001〜0.1質量部であることが好ましい。
本発明のパール柄付き樹脂板において、パール柄材(E)は、表面が金属および/または金属酸化物で被覆されたマイカであることが好ましい。
本発明のパール柄付き樹脂板において、基材樹脂(R)はメタクリル系樹脂を含むことが好ましい。
本発明のパール柄付き樹脂板において、基材樹脂(R)は架橋アルキルメタクリレート系重合体を含むことが好ましい。
本発明の成形品は、上記の本発明のパール柄付き樹脂板を成形してなる二次成形品である。
本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法は、
上記の本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法であって、
少なくとも1種の重合体と少なくとも1種の単量体と重合開始剤(A)とパール柄材(E)とを含むシラップ(S)を鋳型に注入し、重合硬化するものである。
本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法において、シラップ(S)の重合開始温度における粘度を10〜600mPa・sとすることが好ましい。
本明細書において、特に明記しない限り、シラップ(S)の重合開始温度における粘度は、以下の方法にて測定するものとする。
粘度計としては、E型粘度計(東機産業(株)社製「TV−25」、タイプH)を用いる。
はじめに、重合開始温度に保温された恒温器内に、上記粘度計の測定用カップとロータとを載置する。粘度計の測定用カップとロータとが恒温器の保温温度に到達した後、粘度測定を行う。シリンジを用いて1.1mlのシラップを上記測定用カップの中央部に入れた後、この測定用カップを粘度計に取り付け、ロータ回転数が30rpmの条件で粘度を測定する。
重合開始温度は例えば、65℃程度である。したがって、本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法において、シラップ(S)の65℃における粘度を10〜600mPa・sとすることが好ましい。
本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法において、シラップ(S)は、少なくとも1種の非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体と少なくとも1種のアルキルメタクリレートとを含むことが好ましい。
シラップ(S)はさらに架橋剤(B)を含むことが好ましい。
本発明の成形品の製造方法は、基材樹脂(R)が架橋アルキルメタクリレート系重合体を含む上記の本発明のパール柄付き樹脂板を加熱して軟化させ、軟化させた前記パール柄付き樹脂板に対して型を押圧し、真空成形するものである。
本明細書において、特に明記しない限り、「重合体の重量平均分子量(MW)」は、以下の方法にて測定するものとする。
試料5gをクロロホルム200mlで抽出処理し、濾過して採取した濾液にメタノールを添加して沈殿物を生成させる。この沈殿物を真空乾燥した後、その0.12gをテトラヒドロフラン20mlに溶解して、測定サンプルを得る。分子量測定装置として、島津製作所製「LC−9A」を用い、カラムとして島津製作所製「GPC−802」、「HSG−30」および「HSG−50」および昭和電工株式会社製「Shedex A−806」を用いて、GPCによる分子量の測定を行う。
本発明によれば、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢が奥行き性を有する成形品を製造することが可能なパール柄付き樹脂板とその製造方法を提供することができる。
裁断前の板片の模式斜視図である。 試料の模式斜視図である。
「パール柄付き樹脂板」
本発明は、基材樹脂(R)とパール柄材(E)とを含むパール柄付き樹脂板に関する。
パール柄材(E)は、表面がパール光沢性を有する鱗片状粒子である。
本発明のパール柄付き樹脂板は、公知成形法によって製造される一次成形品である。本発明のパール柄付き樹脂板は、好ましくはキャスト成形法によって製造される。
本発明において、パール柄材(E)は、長径が30μm以上であるパール柄材(EL)を含む。
本発明のパール柄付き樹脂板は、以下の規定を充足する。
板厚をtとし、一方の板面(表裏が明確な場合は、表面)から厚み方向に見て、0.2t〜0.4tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をNとし、0.8t〜0.98tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をNとしたとき、N/Nが0.1〜0.9を充足する。N/Nは、好ましくは0.1〜0.7である。
/Nが0.1〜0.9、好ましくは0.1〜0.7のとき、パール柄材(E)が厚み方向に良好に分布し、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢の奥行き性が上品で美しいパール柄付き樹脂板を提供することができる。
本発明のパール柄付き樹脂板を二次成形することで、任意形状の二次成形品を得ることができる。本発明によれば、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢の奥行き性が上品で美しい二次成形品を提供することができる。
なお、長径が30μm未満のパール柄材(ES)は、パール効果の発現に対する寄与が比較的小さく、個数のカウントも難しいため、本発明では、長径が30μm以上であるパール柄材(EL)の個数分布で規定してある。
一方の板面(表面)から厚み方向に見て、0.02t〜0.2tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をNとしたとき、N/Nが0.1以下であることが好ましい。N/Nは、特に好ましくは0である。N/Nが0.1以下、特に好ましくは0のとき、表面およびその近傍にパール柄材(EL)が充分に少なく、表面にぎらつきがなく、より良好な階調で表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢の奥行き性がより上品で美しいパール柄付き樹脂板を提供することができる。
詳細については後記するが、製造方法を工夫することで、パール柄材(E)の厚み方向の個数分布を制御することができる。
(基材樹脂(R))
基材樹脂(R)としては特に制限されず、(メタ)アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、不飽和エステル系樹脂 、飽和エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、およびメラミン系樹脂等の透光性樹脂が好ましい。基材樹脂(R)は、1種または2種以上用いることができる。
基材樹脂(R)は、(メタ)アクリル系樹脂を含むことが好ましく、メタクリル系樹脂を含むことがより好ましい。(メタ)アクリル系樹脂は、アルキル(メタ)アクリレートを含む少なくとも1種の単量体を重合して得られた少なくとも1種のアルキル(メタ)アクリレート系重合体を含む樹脂である。メタクリル系樹脂は、アルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体を重合して得られた少なくとも1種のアルキルメタクリレート系重合体を含む樹脂である。
一般的に、メタクリル系樹脂は、透明性、着色性、成形性、および耐候性などに優れており、それらの特性を活かして、看板、装飾材、照明カバー、自動車部品、およびグレージング材等として、種々の分野で広く用いられている。さらに、近年ではメタクリル系樹脂の用途拡大に伴って、浴槽、浴室、および洗面所等のサニタリー分野、並びにシステムキッチンの天板等の厨房分野等でも使用されるようになっている。
サニタリー分野および厨房分野等に用いられる成形品は、平面から構成されることの多い看板などとは異なり、湾曲部が多い。そのため、これらの用途に用いられるメタクリル系樹脂に対しては、曲げ加工あるいは深絞り加工等が容易に行えるより高度な成形加工性が要求される。
メタクリル系樹脂はもともと熱可塑性樹脂であるため、加熱により曲げ加工は可能であるが、流動しやすく、深絞り加工等が難しい樹脂である。架橋アルキルメタクリレート系重合体を用いることで、成形加工性が改善され、深絞り加工等が可能となる。したがって、サニタリー分野および厨房分野等の用途においては、基材樹脂(R)として、架橋アルキルメタクリレート系重合体を含むメタクリル系樹脂が好ましく用いられる。
(パール柄材(E))
パール柄材(E)としては特に制限されず、公知のものを使用することができる。
パール柄材(E)は、表面がパール光沢性を有する鱗片状粒子である。
パール柄材(E)としては、表面が金属および/または金属酸化物で被覆されたマイカが好ましく、表面が酸化チタンおよび/または酸化鉄等で被覆されたマイカが好ましい。
パール柄材(E)としては、市販品を用いることができる。市販のパール柄材(E)としては、メルク(株)社製の「Iriodin(登録商標)」シリーズ等が挙げられる。
上記したように、本発明のパール柄付き樹脂板に含まれるパール柄材(E)は、長径が30μm以上であるパール柄材(EL)を含む。なお、上記したように、本発明のパール柄付き樹脂板において、長径が30μm未満のパール柄材(ES)は、パール効果の発現に対する寄与が比較的小さい。
パール柄材(E)は、樹脂板の製造過程において、原料混合時等に粉砕される場合がある。粉砕による小径化を考慮して、パール柄材(E)は、原料段階で、長径が10〜500μmであり、厚みが0.5〜5μmであるパール柄材(EM)を、パール柄材の個数割合で50%以上含むことが好ましい。原料段階で、上記サイズのパール柄材(EM)を含むパール柄材(E)を用いることで、長径が30μm以上であるパール柄材(EL)を含み、パール光沢性が良好なパール柄付き樹脂板を安定的に提供することができる。
なお、本明細書において、パール柄材(EM)の個数割合は、以下の方法にて測定されるものとする。
原料段階のパール柄材を100個程度大小均一に選択し、各々のパール柄材について顕微鏡を用いて長径と厚みを観察し、パール柄材(EM)の個数割合を算出する。
本発明のパール柄付き樹脂板において、パール柄材(E)の含有量は特に制限されない。パール柄材(E)の含有量が過少では、パール光沢性が弱く不充分となる恐れがある。パール柄材(E)の含有量が過多では、パール光沢性が強く、表面にぎらつきが生じる恐れがある。
基材樹脂(R)100質量部に対して、パール柄材(E)の含有量は好ましくは0.001〜0.1質量部、より好ましくは0.005〜0.09質量部、特に好ましくは0.006〜0.08質量部である。基材樹脂(R)100質量部に対するパール柄材(E)の含有量を0.001〜0.1質量部とすることで、表面にぎらつきがなく、上品なパール光沢性を有するパール柄付き樹脂板を安定的に提供することができる。
なお、「背景技術」の項で挙げた特許文献4、5におけるパール柄材の配合量は、基材樹脂100質量部に対して好ましくは0.1〜30質量部であり、より好ましくは1〜10質量部である(特許文献4の請求項5、6、特許文献5の請求項11)。本発明におけるパール柄材(E)の好適な配合量は、「背景技術」の項で挙げた特許文献4、5におけるパール柄材の配合量よりも少ない。
本発明では、パール柄材(E)を奥行き方向に良好に分布させることで、従来よりも少ない量で、上品で良好なパール光沢性を得ることができる。
(パール柄付き樹脂板の製造方法)
基材樹脂(R)とパール柄材(E)とを含む本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法は、特に制限されない。本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法としては、キャスト成形法が好ましい。すなわち、少なくとも1種の重合体と少なくとも1種の単量体と重合開始剤(A)とパール柄材(E)とを含むシラップ(S)を鋳型に注入し、重合硬化する方法が好ましい。
シラップ(S)の調製方法は、特に制限されない。例えば、少なくとも1種の重合体と少なくとも1種の単量体(M1)とを含む予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)に対して、少なくとも1種の単量体(M2)、少なくとも1種の重合開始剤(A)、少なくとも1種のパール柄材(E)、および必要に応じて少なくとも1種の任意成分を配合して、シラップ(S)を調製することができる。
予備重合シラップは、アルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体(M1)を重合開始剤の存在下で予備重合して得られ、非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)と未反応の単量体(M1)とを含む。
溶解シラップは、アルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体を用いて重合された非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)を、アルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体(M1)に溶解したものである。
本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法において、シラップ(S)の重合開始温度における粘度を10〜600mPa・sとすることが好ましく、10〜500mPa・sとすることがより好ましい。シラップ(S)の重合開始温度における粘度が600mPa・s超では、キャスト成形時に裏面側にパール柄材(E)が充分沈降することが難しく、裏面側のパール柄材(E)の量が不充分となる恐れがある。シラップ(S)の重合開始温度における粘度が10mPa・s未満では、キャスト成形時に裏面側にパール柄材(E)が沈降しすぎて、表面側のパール柄材(E)の量が不充分となる恐れがある。シラップ(S)の重合開始温度における粘度を好ましくは10〜600mPa・sとすることで、パール柄材(E)の厚み方向の分布を好適化し、N/Nを0.1〜0.9、好ましくは0.1〜0.7に安定的に調整し、N/Nを好ましくは0.1以下に安定的に調整することができる。
サニタリー分野および厨房分野等の用途に用いて好適な、基材樹脂(R)が架橋アルキルメタクリレート系重合体を含むパール柄付き樹脂板の場合、シラップ(S)の重合開始温度は好ましくは60〜70℃程度であり、例えば65℃程度である。したがって、本発明のパール柄付き樹脂板の製造方法において、シラップ(S)の65℃における粘度を10〜600mPa・sとすることが好ましく、10〜500mPa・sとすることがより好ましい。
シラップ(S)の重合開始温度における粘度は、シラップ(S)の配合組成により調整することができる。シラップ(S)の重合開始温度における粘度は例えば、予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)の種類と量、並びに、予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)に対して添加される少なくとも1種の単量体(M2)の種類と量によって調整することができる。この方法では、シラップ(S)の粘度調整が容易で、好ましい。
シラップ(S)の重合工程は、シラップ(S)を重合開始温度付近で加熱して一次硬化させる工程(一次硬化工程)と、重合開始温度より高い温度で二次硬化させる工程(二次硬化工程)とを含むことが好ましい。
一次硬化工程の重合時間は板厚等に応じて決定され、例えば4mm板の場合、好ましくは1.0〜5時間である。一次硬化工程の重合時間により、樹脂板の深さ方向のパール柄材(E)の個数分布を制御することができる。一次硬化工程の重合時間が長くなる程、底面側に沈降するパール柄材(E)の量が多くなる傾向がある。
二次硬化工程の加熱温度と重合時間は特に制限されず、好ましくは90〜130℃、0.5〜5時間である。二次硬化工程の実施により、樹脂板の重合率が向上し、耐熱性および耐薬品性等の耐久性が向上する。
キャスト成形に用いられる鋳型としては、特に限定されない。例えば、強化ガラス、クロムメッキ板、またはステンレス板等の一対の板状体と軟質塩化ビニル製ガスケットで構成される鋳型;同一方向へ同一速度で走行する一対のエンドレスベルトの相対する面とその両側辺部において両エンドレスベルトと同一速度で走行するガスケットとで構成される鋳型等が挙げられる。
樹脂板の厚みtは特に制限されず、用途に応じて設定される。板厚tは例えば1〜10mmであり、サニタリー分野および厨房分野等の用途用では好ましくは4〜6mmである。
以下、例として、サニタリー分野および厨房分野等の用途に用いて好適であり、基材樹脂(R)が架橋アルキルメタクリレート系重合体を含むパール柄付き樹脂板の製造方法について、説明する。
架橋アルキルメタクリレート系重合体を含むパール柄付き樹脂板の製造方法としては、少なくとも1種の非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)とアルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体(M1)とを含む予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)に、アルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体(M2)を添加し、重合および架橋を行う方法が好ましい。この方法では、予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)、アルキルメタクリレートを含む少なくとも1種の単量体(M2)、少なくとも1種の重合開始剤(A)、少なくとも1種の架橋剤(B)、パール柄材(E)、および必要に応じて少なくとも1種の任意成分を配合して、シラップ(S)を調製し、このシラップ(S)を鋳型に流し込み、重合反応を行って、樹脂板を製造することができる。
非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)は、少なくとも1種のアルキルメタクリレートの単独重合体または共重合体でもよいし、少なくとも1種のアルキルメタクリレートと他の少なくとも1種の共重合性不飽和単量体との共重合体でもよい。
非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の原料として用いられるアルキルメタクリレートとしては、メタクリル酸の炭素数1〜20のアルキルエステルが好ましく、メタクリル酸の炭素数1〜12のアルキルエステルがより好ましい。アルキルメタクリレートとしては、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、およびシクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の原料として、少なくともメチルメタクリレート(MMA)を用いることが好ましい。
非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の原料として、アルキルメタクリレートと併用し得る他の共重合性不飽和単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、およびシクロヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、および2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸金属塩;塩化ビニル、酢酸ビニル、およびビニルトルエン等のビニル系単量体;アクリロニトニル;アクリルアミド;スチレンおよびα−メチルスチレン等のスチレン系単量体;無水マレイン酸等が挙げられる。
予備重合シラップにおける重合率は特に制限されず、5〜40%が好ましく、5〜30%がより好ましい。重合率が5%未満では、動的粘弾性測定におけるtanδのピーク値が低下して、目的とする高い寸法精度での曲げ加工あるいは深絞り加工等が困難となる恐れがある。
なお、本明細書において、「重合率」とは、仕込みの単量体の量(質量)に対する、重合反応に使用された単量体の量(質量)の割合である。
本明細書において、樹脂(組成物)のtanδのピーク値およびピーク温度は、動的熱機械特性分析法(DMTA法)により測定され、JIS K7244−1及びJIS 7244−4に準拠して、測定されるものとする。
予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)中における非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の濃度は特に制限されず、5〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。
予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)中における非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の重量平均分子量(MW)は特に制限されず、10万〜150万が好ましく、70万〜120万がより好ましい。重量平均分子量(MW)が10万未満では、耐薬品性等の耐久性が低下する恐れがある。
予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)の代わりに、部分架橋アルキルメタクリレート系ゲル状重合体を用いることもできる。部分架橋アルキルメタクリレート系ゲル状重合体については、「背景技術」の項に挙げた特許文献3を参照されたい。
単量体(M2)としては、少なくとも1種のアルキルメタクリレートを用いることができる。単量体(M2)として、少なくとも1種のアルキルメタクリレートと他の共重合性不飽和単量体とを併用できる。
単量体(M2)として用いられるアルキルメタクリレートとしては、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、およびシクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。単量体(M2)として、少なくともメチルメタクリレート(MMA)を用いることが好ましい。
単量体(M2)として、アルキルメタクリレートと併用し得る他の共重合性不飽和単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、およびシクロヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、および2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸金属塩;塩化ビニル、酢酸ビニル、およびビニルトルエン等のビニル系単量体;アクリロニトニル;アクリルアミド;スチレンおよびα−メチルスチレン等のスチレン系単量体;無水マレイン酸等が挙げられる。
重合開始剤(A)としては特に制限されない。例えば、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アセチルシクロヘキシルスホニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシカーボネート、ジ−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ジ−(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、およびジ−(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
架橋剤(B)としては特に制限されず、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する単量体が好ましく用いられる。例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート)、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、1,1−ジメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4−((メタ)アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−((メタ)アクリロキシペンテノキシ)フェニル〕プロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、および下記一般式(X)で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
Figure 0006689845
上記式(X)中、nは4以上の整数であり、4〜14が好ましい。
上記架橋剤の中で、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、および上記式(X)で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が好ましい。
必要に応じて、添加剤として連鎖移動剤(C)および/または紫外線吸収剤(D)を用いることができる。これらは1種または2種以上用いることができる。
連鎖移動剤(C)としては特に制限されない。例えば、αメチル-スチレンダイマー等のスチレンダイマー類;n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、およびヒオフェノール等のメルカプタン類;チオグリコール酸、チオグリコール酸エチル、およびチオグリコール酸ブチル等のチオグリコール酸またはそのエステル類;β−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸メチル、およびβ−メルカプトプロピオン酸オクチル等のβ−メルカプトプロピオン酸およびそのエステル類等が挙げられる。連鎖移動剤(C)としては、αメチル-スチレンダイマー等のスチレンダイマー類が好ましい。連鎖移動剤(C)として、αメチル-スチレンダイマー等のスチレンダイマー類を使用する場合、その使用量が多い程、得られる樹脂は柔らかめになる傾向がある。
紫外線吸収剤(D)としては特に制限されず、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
必要に応じて、1種または2種以上の他の添加剤を用いることができる。他の添加剤としては特に制限なく、種類の異なる他の樹脂、酸化防止剤、顔料および染料等の着色剤、分散剤、充填剤、樹脂粒状物および天然石粒状等の模様材、可塑剤、および離型剤等を、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
原料の配合比は特に制限されない。
予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)、単量体(M2)、および架橋剤(B)の合計量を100質量部とする。
予備重合シラップまたは溶解シラップ(SP)の量は、30〜98質量部が好ましく、50〜95質量部がより好ましい。
単量体(M2)の量(複数種の場合は合計量)は、70〜2質量部が好ましく、50〜5質量部がより好ましい。
架橋剤(B)の量(複数種の場合は合計量)は、0.01〜1.5質量部が好ましく、0.3〜0.8質量部がより好ましい。架橋剤(B)の量が1.5質量部超では、高い寸法精度での曲げ加工あるいは深絞り加工等が困難となる恐れがある。
連鎖移動剤(C)の量(複数種の場合は合計量)は、0〜0.2質量部が好ましく、0〜0.05質量部がより好ましい。連鎖移動剤(C)の量が0.2質量部超では樹脂板の耐薬品性等の耐久性が低下する恐れがある。
重合開始剤(A)の量(複数種の場合は合計量)は、0.005〜0.3質量部が好ましく、この範囲内で原料の配合比に応じて最適な範囲内に調整することがより好ましい。
紫外線吸収剤(D)の量(複数種の場合は合計量)は、0〜0.2質量部が好ましく、0〜0.1質量部がより好ましい。紫外線吸収剤(D)の量が0.2質量部超では、樹脂板が着色する恐れがある。
シラップ(S)の重合率は特に制限されず、3〜40%が好ましく、5〜30%がより好ましい。重合率が3%未満あるいは40%超では、良好なパール柄を有する樹脂板を製造するのに好適な粘度を実現することが難しい。また、重合率が40%超では、シラップ(S)の気泡が抜けない、鋳型への注入に時間が掛かり樹脂板の生産性が低下する等の恐れもある。
シラップ(S)中における非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の濃度は特に制限されず、3〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
シラップ(S)中における非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の重量平均分子量(MW)は特に制限されず、10万〜150万が好ましく、70万〜120万がより好ましい。重量平均分子量(MW)が10万未満では、耐薬品性等の耐久性が低下する恐れがある。
サニタリー分野および厨房分野等の用途において、樹脂板中の架橋アルキルメタクリレート系重合体の濃度は、60〜95質量%が好ましく、75〜95質量%がより好ましい。
上記用途において、樹脂板中の非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の濃度は、5〜40質量%であることが好ましく、5〜25質量%であることがより好ましい。
また、非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)の重量平均分子量(MW)は10万〜150万が好ましく、70万〜120万がより好ましい。重量平均分子量(MW)が10万未満では、耐薬品性等の耐久性が低下する恐れがある。
なお、本明細書において、特に明記しない限り、架橋アルキルメタクリレート系重合体の濃度の測定法については次の通りである。
樹脂板から樹脂片を採取し、2〜3mmの粒状に砕き、砕いた試料を0.1mgの精度を持つ天秤にて計量する。その後、砕いた試料を円筒ろ紙に入れてソックスレー抽出器でクロロホルムを溶媒に溶質分を抽出し、抽出残渣含む円筒ろ紙を48時間真空乾燥し、不溶分の質量を天秤にて計量する。これにより、架橋アルキルメタクリレート系重合体の濃度を算出できる。
また、同様の手法で、非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体(P)を抽出し、それにより、その濃度および重量平均分子量(MW)を測定することができる。
「二次成形品」
本発明の成形品は、上記の本発明のパール柄付き樹脂板を任意形状に成形してなる二次成形品である。
二次成形方法は特に制限されず、公知方法を適用することができる。上記したように、基材樹脂(R)が架橋アルキルメタクリレート系重合体を含む場合、樹脂板に対して曲げ加工あるいは深絞り加工等を実施して、湾曲部を有する二次成形品を得ることができる。
上記の湾曲部を有する二次成形品の製造方法としては、樹脂板を加熱して軟化させ、軟化させた樹脂板に対して型を押圧し、真空成形する方法が好ましい。樹脂板の加熱軟化温度は特に制限されず、130〜180℃が好ましい。
なお、加熱軟化温度は、非接触式赤外線放射温度計(株式会社チノー社製「IR−TA」)を用いて、測定することができる。
「用途」
本発明のパール柄付き樹脂板およびこれを用いた二次成形品は、良好なパール光沢を有し、高度な意匠性が求められる用途に好ましく用いることができる。
用途としては、広告塔、スタンド看板、袖看板、欄間看板、および屋上看板等の看板部品またはマーキングフィルム;ショーケース、仕切板、および店舗ディスプレイ等のディスプレイ部品;蛍光灯カバー、ムード照明カバー、ランプシェード、光天井、光壁、およびシャンデリア等の照明部品;ゲーム機カバー、および弾球遊技機カバー等のアミューズメント用部品;家具、ペンダント、およびミラー等のインテリア部品;ドア、ドーム、安全窓ガラス、間仕切り、階段腰板、バルコニー腰板、およびレジャー用建築物の屋根等の建築用部品;航空機風防、パイロット用バイザー、オートバイ風防、モーターボート風防、バス用遮光板、自動車用サイドバイザー、リアバイザー、ヘッドウィング、ヘッドライトカバー、自動車内装部材、およびバンパー等の自動車外装部材等の輸送機関係部品;音響映像用銘板、ステレオカバー、テレビ保護マスク、自動販売機、携帯電話、およびパソコン等の電子機器部品;保育器、およびレントゲン部品等の医療機器部品;機械カバー、計器カバー、実験装置、定規、文字盤、および観察窓等の機器関係部品;道路標識、案内板、カーブミラー、および防音壁等の交通関係部品;温室、大型水槽、箱水槽、時計パネル、バスタブ等の浴室部材、サニタリー、デスクマット、遊技部品、玩具、壁紙、および熔接時の顔面保護用マスク等の表面に設けられる加飾フィルム兼保護フィルム等が挙げられる。
上記の湾曲部を有する本発明の二次成形品は、浴槽、浴室、および洗面所等のサニタリー分野、並びにシステムキッチンの天板等の厨房分野等に好ましく利用できる。
以上説明したように、本発明によれば、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢が奥行き性を有する成形品を製造することが可能なパール柄付き樹脂板とその製造方法を提供することができる。
本発明によれば、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢の奥行き性が上品で美しい二次成形品を提供することができる。
本発明に係る実施例および比較例について説明する。
[測定法]
以下の実施例および比較例における測定法は以下の通りである。
(1)重量平均分子量(MW):
重合体の重量平均分子量(MW)は、[課題を解決するための手段]の項に規定する方法にて、測定した。
(2)シラップ(S)の重合開始温度における粘度:
シラップ(S)の重合開始温度における粘度は、[課題を解決するための手段]の項に規定する方法にて、測定した。なお、以下の実施例および比較例では、重合開始温度は65℃とし、65℃でのシラップ(S)の粘度を求めた。
(3)パール柄付き樹脂板のN11、N12、N15、N/N、およびN/N
パール柄付き樹脂板のN11、N12、N15、N/N、およびN/Nは、[課題を解決するための手段]の項に規定する方法にて、測定した。
(4)パール光沢性の評価:
以下の実施例および比較例では基材樹脂(R)として透明樹脂を用いたため、パール光沢性を目視評価しやすくするために、パール柄付き樹脂板の裏面(鋳型の底面側であった面)に、市販のアクリル系白色塗料を20μm厚みで塗工し、常温で硬化させた。上記パール柄付き樹脂板の表側から、表面に対して20°、50°、および90°の角度方向から、目視観察を実施した。なお、樹脂板の表面に対して平行方向が0°方向であり、樹脂板の表面に対して垂直方向が90°方向である。各角度方向からの観察において、パール光沢性およびパール光沢の奥行き性を目視評価し、下記基準にて判定した。
<パール光沢性の判定基準>
○(良):上品で美しいパール光沢性を有する。
△(可):パール光沢が少し弱めである、あるいは、パール光沢が少し強めで少し上品性に欠ける。
×(不可):パール光沢がない、あるいは、パール光沢が強く、表面にぎらつきがある。
<パール光沢の奥行き性の判定基準>
○(良):表面から奥行き方向にパール光沢が増し、かつ、パール光沢の奥行き性が上品で美しい。
△(可):パール光沢の奥行き性が少しある。
×(不可):パール光沢の奥行き性がない。
[実施例1]
(シラップ(S)の製造)
メチルメタクリレート(MMA)に重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを添加し、撹拌しながら加熱し、直鎖状メチルメタクリレート重合体(PMMA)の重量平均分子量(MW)が約80万となるまで重合を行い、予備重合シラップを得た。この予備重合シラップを充分に自然冷却した。次いで、上記の予備重合シラップ75質量部に対して、単量体(M2)として、19.6質量部のMMAと5.0質量部のブチルアクリレート(BA)とを添加し、さらに、0.4質量部の架橋剤(B)を添加し、混合した。架橋剤(B)としては、上記一般式(X)で表され、n=4であるポリエチレングリコールジメタクリレートを用いた。
次いで、予備重合シラップと単量体(M2)と架橋剤(B)との合計100質量部に対して、パール柄材(E)を0.006質量部添加した。パール柄材(E)としては、ゴールドパール(メルク(株)社製「Iriodin(登録商標) 300 Gold Pearl」)を用いた。このパール柄材(E)は、天然マイカの表面が酸化チタンおよび酸化鉄等で被覆されたもので、アスペクト比1.1〜20.0、厚み0.5〜5μm、長径10〜500μmの鱗片状粒子を含む。
さらに、予備重合シラップと単量体(M2)と架橋剤(B)との合計100質量部に対して、重合開始剤(A)として、0.03質量部の2,2’−アゾビス(イソブチルニトリル)と0.025質量部の2,2’−アゾビス(2,4’-ジメチルバレロニトリル)を添加し、シラップ(S)を得た。得られたシラップ(S)の65℃における粘度は、230mPa・sであった。
(パール柄付き樹脂板の製造)
上記で得られたシラップ(S)を脱泡処理した後、一対の強化ガラスと軟質塩化ビニル製ガスケットで構成された鋳型(内寸法:500mm角)に流し込み、65℃で2時間加熱して一次硬化させた。さらに120℃で2時間加熱して二次硬化させ、約60℃に冷却後、鋳型から取り出した。以上のようにして、500mm角、厚さ4mm(t=4mm)のパール柄付き樹脂板(一次成形品)を得た。得られたパール柄付き樹脂板について、N11、N12、N15、N/N、およびN/Nを求めた。また、パール光沢性およびパール光沢の奥行き性の評価を実施した。
[実施例2〜6、比較例1、2]
シラップ(S)の配合組成を変更する以外は実施例1と同様にして、パール柄付き樹脂板を製造した。
[実施例1〜6、比較例1、2の配合組成と評価結果]
実施例1〜6、比較例1、2の各例における配合組成と評価結果を表1に示す。
表1に示すように、シラップ(S)の重合開始温度における粘度を10〜600mPa・s(10〜500mPa・s)とした実施例1〜6では、N/Nが0.1〜0.9(0.1〜0.7)であり、N/Nが0.1以下であるパール柄付き樹脂板を製造することができた。実施例1〜6で得られたパール柄付き樹脂板はいずれも、パール光沢性およびパール光沢の奥行き性を有し、意匠性が良好なものであった。
特に、基材樹脂(R)100質量部に対して、パール柄材(E)の含有量を0.001〜0.1質量部とした実施例1〜4で得られたパール柄付き樹脂板はいずれも、全体的に上品で美しいパール光沢性を有し、かつ、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢の奥行き性が上品で美しいものであった。
基材樹脂(R)100質量部に対して、パール柄材(E)の含有量を0.001質量部未満とした実施例5で得られたパール柄付き樹脂板は、実施例1〜4に比して、パール光沢性が弱めであったが、奥行き方向のパール柄材の分布は良好であった。
基材樹脂(R)100質量部に対して、パール柄材(E)の含有量を0.1質量部超とした実施例5で得られたパール柄付き樹脂板は、実施例1〜4に比して、パール光沢性が強めであったが、奥行き方向のパール柄材の分布は良好であった。
シラップ(S)の重合開始温度における粘度を10〜600mPa・sの範囲外とした比較例1、2で得られたパール柄付き樹脂板は、パール光沢性を有するものの、N/Nが0.1〜0.9の範囲外であり、パール柄材の奥行き方向の分布が不良であった。
シラップ(S)の重合開始温度(65℃)における粘度を600mPa・s超とした比較例1では、キャスト成形時に裏面側にパール柄材(E)が充分に沈降せず、裏面側のパール柄材(E)の量が不充分となった。
シラップ(S)の重合開始温度(65℃)における粘度を10mPa・s未満とした比較例2では、キャスト成形時に裏面側にパール柄材(E)が沈降しすぎて、表面側のパール柄材(E)の量が不充分となった。
[実施例7]
実施例1において得られたパール柄付き樹脂板(500mm角、厚さ4mm)を真空成形機のヒータで180℃に加熱した後、上面に開口部を有する枡状の型(外寸で、縦775mm、横1350mm、高さ530mm)の上に載せ、樹脂板の全周をクランプで把持した。この状態で型を押し上げた後、真空ポンプを用いて型と樹脂板との間の空間内の空気を抜くことで、樹脂板を枡状の型の内形状に沿わせ、上面に開口部を有する箱型に二次成形した。これを送風機を用いて約70℃まで自然冷却し、冷えて固まった二次成形品を型から取り外した。以上のようにして、外寸で、縦775mm、横1350mm、高さ530mmの上面に開口部を有する箱型の二次成形品を得た。得られた二次成形品は、全体的に上品で美しいパール光沢性を有し、かつ、表面から奥行き方向にパール光沢が増し、パール光沢の奥行き性が上品で美しいものであった。

Figure 0006689845
本発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、適宜設計変更が可能である。
この出願は、2015年7月1日に出願された日本出願特願2015−132340号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (6)

  1. 基材樹脂(R)とパール柄材(E)とを含むパール柄付き樹脂板の製造方法であって、
    パール柄材(E)は長径が30μm以上であるパール柄材(EL)を含み、
    板厚をtとし、一方の板面から厚み方向に見て、0.2t〜0.4tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をN とし、0.8t〜0.98tの深さの範囲内に存在するパール柄材(EL)の個数をN としたとき、N /N が0.1〜0.9であり
    少なくとも1種の重合体と少なくとも1種の単量体と重合開始剤(A)とパール柄材(E)とを含むシラップ(S)を鋳型に注入し、重合硬化するパール柄付き樹脂板の製造方法。
  2. シラップ(S)の重合開始温度における粘度を10〜600mPa・sとする、請求項1に記載のパール柄付き樹脂板の製造方法。
  3. シラップ(S)の65℃における粘度を10〜600mPa・sとする、請求項1に記載のパール柄付き樹脂板の製造方法。
  4. シラップ(S)は、少なくとも1種の非架橋の直鎖状アルキルメタクリレート系重合体と少なくとも1種のアルキルメタクリレートとを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のパール柄付き樹脂板の製造方法。
  5. シラップ(S)はさらに架橋剤(B)を含む、請求項4に記載のパール柄付き樹脂板の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のパール柄付き樹脂板の製造方法により得られたパール柄付き樹脂板を加熱して軟化させ、軟化させた前記パール柄付き樹脂板に対して型を押圧し、真空成形する、成形品の製造方法。
JP2017526180A 2015-07-01 2016-06-28 パール柄付き樹脂板の製造方法、並びに、成形品の製造方法 Active JP6689845B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015132340 2015-07-01
JP2015132340 2015-07-01
PCT/JP2016/003102 WO2017002359A1 (ja) 2015-07-01 2016-06-28 パール柄付き樹脂板とその製造方法、並びに、成形品とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017002359A1 JPWO2017002359A1 (ja) 2018-04-12
JP6689845B2 true JP6689845B2 (ja) 2020-04-28

Family

ID=57609504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017526180A Active JP6689845B2 (ja) 2015-07-01 2016-06-28 パール柄付き樹脂板の製造方法、並びに、成形品の製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6689845B2 (ja)
CN (1) CN107848161B (ja)
WO (1) WO2017002359A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018168954A1 (ja) * 2017-03-17 2018-09-20 株式会社クラレ 注型板とその製造方法、および二次成形品
WO2020022341A1 (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 住友化学株式会社 熱可塑性樹脂製構造体
JP2021102705A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 Dic株式会社 シートモールディングコンパウンド及びその成形品

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5923542B2 (ja) * 1979-07-19 1984-06-02 タキロン・ロ−ランド株式会社 模様形成方法
JPH0720652B2 (ja) * 1988-03-24 1995-03-08 株式会社クラレ 真珠光沢を有するアクリル樹脂押出板およびその製造方法
DE10313663A1 (de) * 2003-03-26 2004-10-07 Merck Patent Gmbh Hochglänzende nichttoxische Perlglanzpigmentpräparation
CN100540293C (zh) * 2006-03-30 2009-09-16 刘建锋 亚克力珠光板及其制备方法
JP5656054B2 (ja) * 2010-08-03 2015-01-21 三菱レイヨン株式会社 アクリル樹脂板の製造方法、アクリル樹脂板、アクリル樹脂積層体及び表示装置
CN102746676B (zh) * 2012-07-12 2014-12-03 青岛益青药用胶囊有限公司 一种明胶珠光空心胶囊及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN107848161A (zh) 2018-03-27
CN107848161B (zh) 2021-03-30
WO2017002359A1 (ja) 2017-01-05
JPWO2017002359A1 (ja) 2018-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104203574B (zh) 共挤出的抗冲改性pmma膜
ES2637218T3 (es) Masas de moldeo termoplásticas de color negro intenso con brillo elevado y su producción
JP6689845B2 (ja) パール柄付き樹脂板の製造方法、並びに、成形品の製造方法
WO2016002750A1 (ja) メタクリル樹脂またはメタクリル樹脂組成物
TW201504317A (zh) 甲基丙烯酸樹脂組成物及其成形體
KR101958051B1 (ko) (메트)아크릴 수지 조성물
JP5844262B2 (ja) 重合体組成物および成形品
JP2022527497A (ja) 3d印刷用のアクリル組成物
TWI618742B (zh) 甲基丙烯酸樹脂組成物及其成形品以及製造方法
JP7033584B2 (ja) 粒子を含む(メタ)アクリル組成物、その調製方法、その使用、及びそれを含む物体
TWI651364B (zh) 聚碳酸酯摻合物物件及生產其之方法
WO2016174591A1 (en) Decorated polymeric material comprising methyl methacrylate for making optical device frames, in particular glass frames and glasses having frames made of such a material
WO2015122174A1 (ja) メタクリル系樹脂および成形品
JP6842456B2 (ja) メタクリル樹脂組成物および射出成形品
TWI568753B (zh) 甲基丙烯酸樹脂組成物
JP2019167509A (ja) メタクリル系人工大理石用接着剤組成物および人工大理石の接着方法
JP5485095B2 (ja) メタクリル系重合体組成物および成形品
JP7422753B2 (ja) メタクリル共重合体ならびにそれの製造方法および成形品
JP7442520B2 (ja) メタクリル共重合体および成形品
JP2022158509A (ja) 樹脂成形体、熱線遮蔽板、屋根材、及び窓材
JPWO2018168954A1 (ja) 注型板とその製造方法、および二次成形品
NZ539666A (en) Acrylic compositions for making thermoformable sheets
JP2017095896A (ja) パネルおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200408

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6689845

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150