JP6679276B2 - 移動式軌道整備装置及び軌条走行用の車両ユニット - Google Patents

移動式軌道整備装置及び軌条走行用の車両ユニット Download PDF

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Description

本発明は、移動式軌道整備装置及び軌条走行用の車両ユニットに関するものであり、特に、軌条を走行して軌道整備を行うための軌条走行用の車両ユニットと、この車両ユニットを積載する移動式軌道整備装置に関するものである。
従来、軌条(レール)や枕木、バラスト(砕石)等からなる軌道を整備するために、例えば道床突き固め装置や軌道バラスト整備装置など、軌道整備を行うための設備を搭載した輸送車両が用いられる。この種の輸送車両は、道路など地上を走行可能なゴムタイヤからなる地上走行用の車輪と、レール等の軌条を走行可能な鉄製の軌条走行用の車輪を備えている(特許文献1)。
輸送車両は、地上走行用の車輪を用いて作業現場近くの踏切までの道のりを走行し、踏切から軌道に進入して車輪を軌条走行用の車輪に切り替える。そして、作業現場まで軌条上を軌条走行用の車輪により走行する。
輸送車両が作業現場に到着すると、搭載された軌道整備のための設備を用いて道床突き固めや軌道バラスト整備などの作業を行う。
特開2006−307437号公報
通常、軌道整備のための設備は輸送車両に固定された状態で取り付けされているため、軌道整備を請け負う事業者は、複数の異なる種類の作業からなる一連の軌道整備作業を行うために、作業ごとに専用の輸送車両を保有している。しかし、各輸送車両の稼働日数は年に数日から数十日にすぎず、各輸送車両の稼働率は非常に低いため、すべての輸送車両を有効に活用しているとは言えなかった。また、事業者は複数の輸送車両を保有する必要があるため、広い駐車スペースを確保することが必要であるという問題があった。
また、輸送車両に取り付けられた軌道整備のため設備が例えば道床突き固め装置の場合、突き固め用の爪を輸送車両上から軌道に向けて降下させる必要があるが、輸送車両の下には車輪、エンジンなどが配置されているため、爪を輸送車両上から真っすぐ降ろして軌道に位置させることができない。このため、突き固め用の爪を輸送車両の後方に突出させて降下させ、突き固め作業を行っており、爪を後方まで移動させるための軌道整備のため設備の構造や輸送車両の構造が複雑なものになっていた。
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、軌道整備のための設備を輸送車両の荷台に積み卸し可能として輸送車両を共通化することで、輸送車両の稼働率を上げ、事業者の輸送車両の保有数を減らして駐車スペースの縮小化を図るとともに、輸送車両の車輪やエンジンなどに制限されずに簡単な構造で軌道整備のため設備を使用することのできる移動式軌道整備装置及び軌条走行用の車両ユニットを提供することを目的とする。
第1の発明の移動式軌道整備装置は、軌道整備のための異なる設備がそれぞれの車体に搭載されている複数種類の軌条走行用の車両ユニットと、選択されたいずれかの前記車両ユニットが積み卸し可能に積載される荷台を備えた輸送車両とからなるもので、前記車両ユニットは、前記車体の少なくも前後位置に軌条の幅と一致する間隔をあけて設けられる左右一対の軌条走行用の車輪と、前記車体の少なくとも前後位置に設けられ前記車体を地面に対して上方へ持ち上げるジャッキ機構とを備えており、上記の目的はこの移動式軌道整備装置により達成される。
本発明の移動式軌道整備装置は、軌道整備のための異なる設備が搭載された車両ユニットを複数備えており、輸送車両は各車両ユニットに対して共通化され汎用性を有しているので、事業者は軌道整備作業の種類に応じて輸送車両に車両ユニットを積み換えることが可能である。従って、事業者は車両ユニット毎に輸送車両を保有する必要がないため、輸送車両の保有数を減らすことができ、一台当たりの輸送車両の稼働率を上げることができる。また、輸送車両の保有数を減らすことができるため、車両ユニットが固定的に取り付けられた輸送車両を保管する場合に比べて広い駐車スペースを必要としない。
また、車両ユニットは軌条走行用の車輪とジャッキ機構とを備えているので、作業現場に移動式軌道整備装置が到着すると、ジャッキ機構により車両ユニットを輸送車両から持ち上げた後、輸送車両を車両ユニットの下方から脱出させて移動させることができる。次に、ジャッキ機構により車両ユニットを降下させて軌条走行用の車輪を軌条に乗せると、車両ユニットは軌条走行用の車輪により軌条上を移動することが可能である。
このように、本発明の移動式軌道整備装置は、車両ユニット単体で軌道整備の作業を行い、車両ユニットの車体の下方には従来の輸送車両のようにエンジン等の設備がないため、車両ユニットに例えば道床突き固め装置などの爪を備えた設備を積載している場合、車両ユニットの床面に開口部を設けて爪を軌道に向けて真下に突出させることが可能となり、従来のように輸送車両の車輪やエンジンなどによって構造が制限されず、移動式軌道整備装置を簡単な構造とすることができる。
また、輸送車両がなくても車両ユニット単体で軌道整備の作業を行うことができるため、作業現場では軌道整備作業に必要なスペースを小さくできる。
好ましい実施形態では、前記輸送車両は、地上走行用の車輪と、前記荷台の少なくも前後位置に設けられた左右一対の軌条走行用の車輪とを備え、地上走行用の車輪と軌条走行用の車輪とは上下の相対位置関係が反転可能であり、前記軌条走行用の車輪は軌条の幅と一致する間隔をあけて設けられている。
上記の構成によれば、輸送車両は地上走行用の車輪と軌条走行用の車輪とを切り替えることができるため、作業現場付近の踏切までの道のりは地上走行用の車輪で走行することが可能である。
また、輸送車両は軌条走行用の車輪を備えているため、車両ユニットによって軌道整備の作業が行われている間、車両ユニットから切り離された輸送車両は作業現場から離れた軌条上で待機することが可能である。道路などの地上に輸送車両を待機させる場合には、道路の使用許可や警備員などの配置が必要になるが、軌条上に輸送車両を待機させることで煩雑な手続きや警備の手間を省くことができる。
前記輸送車両は、荷台の少なくとも前後位置に車両ユニットを荷台に固定するための固定機構が設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、輸送車両と車両ユニットとを確実に固定することができる。
なお、固定機構としては、ツイストロックが好適である。
第2の発明の車両ユニットは、輸送車両に積み卸し可能に積載されるものであり、軌道整備のための設備が搭載される車体と、前記車体の少なくも前後位置に軌条の幅と一致する間隔をあけて設けられる左右一対の軌条走行用の車輪と、前記車体の少なくとも前後位置に設けられ前記車体を地面に対して上方へ持ち上げるジャッキ機構とを備えおり、本発明の目的はこの車両ユニットによって達成される。
上記の構成によれば、輸送車両から車両ユニットを切り離すために、車両ユニットを持ち上げることが可能であるとともに、車両ユニットは軌条上を移動することが可能である。
好ましい実施形態では、前記ジャッキ機構は、地面に対して伸縮可能な左右一対の脚を備え、各脚の下端が地面に押し当ったときの地面からの反力により前記車体が持ち上げられる。
好ましい実施形態の車両ユニットでは、前記ジャッキ機構の各脚を支持して車体の両側面に対して内側位置から外側位置まで移動させる往復動可能な支持機構をさらに備えている。
上記の構成によれば、支持機構によりジャッキ機構を車両ユニットの車体の左右方向の両側よりも外側まで移動させ、ジャッキ機構の脚を伸ばして車両ユニットを輸送車両から持ち上げる。そして、輸送車両を車両ユニットの下方から脱出させて移動させた後、脚を縮めて車両ユニットを降下させ、軌条走行用の車輪を軌条に乗せる。このように、車両ユニットはジャッキ機構により輸送車両から切り離され、軌条走行用の車輪により車両ユニット単体で軌条上を走行して軌道整備の作業を行うことができる。
また、ジャッキ機構を車体の左右方向の両側よりも外側まで移動させるので、輸送車両は車両ユニットの下方から脱出する際にジャッキ機構の脚に当たることがない。
前記車両ユニットの前記軌条走行用の車輪は、車体に搭載された駆動機構により駆動されるのが望ましい。
車両ユニットが駆動機構を備えることで、輸送車両を必要とせずに軌条上を自走行できる。
本発明によれば、事業者は軌道整備作業の種類に応じて輸送車両に車両ユニットを積み換えることが可能である。従って、事業者は各車両ユニット毎に輸送車両を保有する必要がないため、輸送車両の保有数を減らすことができ、一台当たりの輸送車両の稼働率を上げることができる。また、輸送車両の保有数を減らすことができるため、車両ユニットが固定的に取り付けられた輸送車両を保管する場合に比べて広い駐車スペースを必要としない。
また、車両ユニット単体で軌道整備の作業を行うことができるため、従来のように輸送車両の車輪やエンジンなどによって構造が制限されず、移動式軌道整備装置や車両ユニットを簡単な構造とすることができる。
本発明の一実施形態に係る移動式軌道整備装置を示す斜視図である。 輸送車両の側面図である。 輸送車両の軌条走行用の車輪の動作を説明するための側面図であり、(A)は車輪が上方に位置する側面図、(B)は車輪が下方に位置する側面図である。 ツイストロックの動作を説明するための斜視図であり、(A)はロックピンヘッドの係合解除位置を示す斜視図、(B)はロックピンヘッドの係合位置を示す斜視図である。 移動式軌道整備装置の動作を説明する図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。 移動式軌道整備装置の動作を説明する図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。 移動式軌道整備装置の動作を説明する図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。 移動式軌道整備装置の動作を説明する図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。 移動式軌道整備装置の動作を説明する図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。 (A)はジャッキ機構と支持機構の側面図であり、(B)は(A)のA−A線に沿う断面図である。 車両ユニットにボイラーユニットが搭載された移動式軌道整備装置の側面図である。 車両ユニットにベッセルが搭載された移動式軌道整備装置の側面図である。 車両ユニットにバキュームユニットが搭載された移動式軌道整備装置の側面図である。
図1〜図13は、本発明の移動式軌道整備装置10と、その装置10を構成する軌条走行用の車両ユニット30の一実施形態を示す。
また、以下の説明では、移動式軌道整備装置10の進行方向に平行な方向を前後方向、前後方向に直交する方向であり移動式軌道整備装置10の幅方向を左右方向、移動式軌道整備装置10の前後方向及び左右方向と直交する方向を上下方向としている。
移動式軌道整備装置10は、図1に示すように、軌条(レール)や枕木、バラスト(砕石)等からなる鉄道等の軌道を整備するためのもので、輸送車両20と軌条走行用の車両ユニット30とを備える。
本発明の移動式軌道整備装置10は、異なる設備がそれぞれの車体31に搭載されている複数種類の軌条走行用の車両ユニット30を含み、輸送車両20の荷台21には、選択されたいずれかの車両ユニット30が積み卸し可能に積載される。
輸送車両20は、図1、図2に示すように、車両ユニット30が積み卸し可能に積載される荷台21と運転席22とを備えている。
輸送車両20の少なくも前後位置(本実施形態では前後位置と中央位置の計3箇所)に左右一対の地上走行用の車輪23が設けられている。対をなす地上走行用の車輪23の間隔は軌条Rの幅L1より大きい(図5(B))。地上走行用の車輪23は、例えばゴムタイヤ製である。さらに、荷台21の少なくとも前後位置(本実施形態では前後位置に2箇所)に、左右一対の軌条走行用の車輪24が設けられている。軌条走行用の車輪24の間隔は軌条Rの幅L1と一致している(図5(B))。軌条走行用の車輪24は例えば鉄製の車輪である。
なお、軌条走行用の車輪24は、荷台21の前後位置に加え、中央位置にさらに設けても良い。
軌条走行用の車輪24の荷台21への取り付け構造を図3(A)(B)により説明すると、荷台21のフレームから支持板211が下方に延びており、支持板211の先端部に、ブラケット241が支持軸242により回転可能に軸支されている。ブラケット241の下縁には軌条走行用の車輪24が取り付けられている。荷台21のフレームにはピストンシリンダ243が取り付けられ、ピストンシリンダ243のロッドの先端がブラケット241に連結されている。
図3(A)に示すように、ピストンシリンダ243のロッドが縮んだ状態では、軌条走行用の車輪24は荷台21に近い上方の位置にある。図3(B)に示すように、ピストンシリンダ24のロッドを伸ばすと、ブラケット241は支持軸242を中心に回転し、軌条走行用の車輪24が下方に移動して地上走行用の車輪23の下方に突き出て軌条R上に乗る。すなわち、軌条走行用の車輪24と地上走行用の車輪23との上下の相対位置関係が反転する。これにより、移動式軌道整備装置10は軌条R上を走行可能となる。
図2に示すように、輸送車両20の荷台21には、前後位置に、車両ユニット30を荷台21に固定するための固定機構として左右一対のツイストロック25が設けられている。図4(A)(B)に示すように、ツイストロック25は、ベース体251と、回転軸252と、ロックピンヘッド253と、ハンドル254とを備えている。なお、図4(A)においては、ベース体251を破線で示している。
ベース体251は、矩形状の補強板251bの上面に直方体状の支持台251aが固定されたものである。補強板251bの下面が荷台21のフレームの上面に固定されることで、ツイストロック25が荷台21に取り付けられている。ベース体251には、補強板251bと支持台251aとを上下方向に貫通する挿通孔251cが形成されており、挿通孔251cに回転軸252が挿通されて回転自在に支持されている。支持台251aから突出する回転軸252の上端にはロックピンヘッド253が固定されており、回転軸252と一体的に回転する。ロックピンヘッド253は上方に向かって先細りする直方錐体状であり、底部は支持台251aの外形とほぼ同形状に形成されている。回転軸252の下端にはハンドル254が固定されている。
ハンドル254を回転させることにより、ロックピンヘッド253は、図4(A)に示す係合解除位置と、図4(B)に示す係合解除位置から略90°回転した係合位置との間で回転する。
車両ユニット30を荷台21上に固定するには、まず、ツイストロック25が係合解除位置に設定された状態(図4(A))で、ロックピンヘッド253及び支持台251aを車両ユニット30の車体31の床面311に設けられた隅金具の孔311bに進入させる。そして、ハンドル254を回して、ロックピンヘッド253を係合解除位置から係合位置に回転させると、ロックピンヘッド253が隅金具の孔311bの周縁と係合し、車両ユニット30が荷台21に固定される(図4(B))。
なお、本発明の輸送車両20において、エンジンやミラー等、従来の輸送車両20が走行のために当然に有している機構については説明を省略する。
図1、図5〜図10に示すように、軌条走行用の車両ユニット30は、輸送車両20の荷台21に積み卸し可能に積載されるものであり、軌道整備のための設備が搭載される車体31と、車体31の前後位置に軌条Rの幅L1(図5(B))と一致する間隔をあけて設けられる左右一対の軌条走行用の車輪32と、車体31の少なくとも前後位置に設けられ車体31を地面Pに対して上方へ持ち上げるジャッキ機構33と、ジャッキ機構33を支持する支持機構34とを備えている。
車体31は、本実施形態では直方体のコンテナであるが、軌道整備のための設備が搭載できればどのような形状でもよく、床面だけを備えたものであってもよい。
図示例の車体ユニット30には、図5〜図10に示すように、軌道整備のための設備として道床突き固め装置35が搭載されている。道床突き固め装置35は左右一対の突き固め用の爪351を備えている。車体31の床面311には開口部311aが設けられており、軌道整備の作業時には、開口部311aより爪351を床面311の下に降下させて軌道に位置させる。
また、軌条走行用の車両ユニット30に搭載される軌道整備のための設備は、道床突き固め装置35には限定されず、これ以外にも、図11に示すボイラーユニット36、図12に示すベッセル(ダンプ)37、図13に示すバキューム(吸引)ユニット38であってもよく、さらに高所作業台、底平床等であってもよい。これらの設備が搭載された車両ユニット30のうち軌道整備作業に応じて選択された車両ユニット30が輸送車両20に積載される。
車体31の底面311の前後位置に形成された凹部(図示せず)には、駆動軸(図示せず)に取り付けられた左右一対の軌条走行用の車輪32がそれぞれ設けられている。軌条走行用の車輪32は車体31の床面311から下方に突出しており、軌条走行用の車輪32を軌条Rに乗せて車体ユニット30が走行可能となっている。
なお、軌条走行用の車輪32を車体31の凹部内に収め、この収まった状態から、車体31の下方へ突出した状態に定位させるようにしてもよい。この場合、軌条走行用の車輪32の車体31への取り付け構造は、図3に示したものと同様であり、ここでは説明を省略する。車両ユニット30を輸送車両20に積載する際には軌条走行用の車輪32は車両ユニット30の車体31内に収められた状態となっているため、軌条走行用の車輪32が輸送車両20の荷台21のフレームと干渉することがない。
軌条走行用の車輪32は、車体31に搭載された駆動機構(図示せず)により駆動されるもので、これにより軌条走行用の車両ユニット30はそれ自体で軌条Rを走行可能である。
車体31の前端部及び後端部には、図10に示す構成のジャッキ機構33及びジャッキ機構33を支持する支持機構34が設けられている。
支持機構34はアウトリガ構造であり、保持部材341と、左右一対のアーム状の可動部材342と、油圧シリンダ343からなる。保持部材341は、車体31の幅方向(左右方向)に長い長方形状であり、左右方向に断面視矩形状の貫通孔341aが形成されている。この保持部材341の貫通孔341aには一対の可動部材342が車体31の左右方向にスライド可能に支持されている。
貫通孔341aの内部には、一対の油圧シリンダ343が設けられており、各油圧シリンダ343のロッド343aが各可動部材342の基端部に接続されている。可動部材342は、油圧シリンダ343のロッド343aを伸長させることにより、保持部材341に格納された状態から保持部材341より外方へ張り出した状態となる。
なお、可動部材342を往復動させる駆動源は油圧シリンダに限らず、モータであってもよい。また、人手であってもよい。この場合、保持部材341の貫通孔341aの内部に、可動部材342を所定位置に移動させた後、可動部材342を定位させるストッパーを設ける。
各可動部材342の先端にはジャッキ機構33が固定支持されている。支持機構34は、油圧シリンダ343のロッド343aの全長が収縮した状態のとき可動部材342が保持部材341に格納されており、このとき、ジャッキ機構33は、保持部材341の左右方向の側部に近接する位置すなわち車体31の両側面に対して内側に位置する(図5(B))。
支持機構34は、油圧シリンダ343のロッド343aの全長が伸張した状態のとき、可動部材342が保持部材341から突き出た状態にあり、このとき、ジャッキ機構33は、車体31の側面に対して外側に位置するとともに、輸送車両20の地上走行用の車輪23に対して外側に位置する。(図6(B))。ジャッキ機構33が保持部材341から張り出す長さは、25cm以上、45cm以下であるが30cm以上、40cm以下であってもよい。
また、車両の前後位置に設けられた2つの支持機構34の計4つの油圧シリンダ343は、ロッド343aがそれぞれ同時に同じ量だけ伸縮するように制御されるもので、その制御を行うために、油圧シリンダ343に対する作動油の導出入を制御する電磁弁、電磁弁の開閉を制御する制御装置(いずれも図示せず)などが設けられている。
また、本実施形態では1つのロッド343aを1方向へ伸縮動作させる油圧シリンダ343を用いているが、2つのロッドを左右の両方向に同時に伸縮動作させる油圧シリンダを用いてもよい。
ジャッキ機構33は、例えばテレスコシリンダであり、可動部材342の先端部に固定される筒状の支持部材331と、地面Pに対して昇降可能なロッドを脚332として備え支持部材331の内部に支持される油圧シリンダ333と、脚332の下端に上面が固定され下面が地面Pと接する矩形の板状の台部334とを備えている。油圧シリンダ333の脚332は上下方向に伸縮可能であり、縮小した状態では台部334は支持部材331の下端に待機し(図6(B))、脚332が伸びた状態では、ジャッキ機構33の各脚332の台部334が地面Pに押し当たり、このときの地面Pからの反力により車体31を持ち上げる(図7(B))。
なお、地面Pとは台部334が押し当たって車体31を持ち上げる反力を得ることが可能な面を意味しており、軌条Rが敷設された地上面であってもよく、軌条Rが敷設されたバラストからなる面であってもよい。
また、車体31の前後位置に左右一対に設けられた計4つの脚332は、それぞれ同時に地面Pまでの距離に応じた量だけ伸長することができるよう制御されるもので、その制御を行うために、地面Pまでの距離を測定するためのセンサ、油圧シリンダ333に対する作動油の導出入を制御する電磁弁、電磁弁の開閉を制御する制御装置(いずれも図示せず)などが設けられている。
次に、移動式軌道整備装置10の動作について説明する。
まず、移動式軌道整備装置10に搭載する軌道整備のための設備を決定し、その設備を備えた車両ユニット30を、クレーン等により輸送車両20の荷台21上に載置する。そして、ツイストロック25を係合状態として車両ユニット30を荷台21に固定する。
次に、輸送車両20の地上走行用の車輪23により、作業現場付近の踏切までの道のりを走行する。踏切から軌道へ進入すると、図3(A)(B)、図5に示すように、軌道上で輸送車両20の軌条走行用の車輪24を降下させることにより、地上走行用の車輪23と軌条走行用の車輪24との上下の相対位置関係を反転させ、地上走行用の車輪23は地面から浮かせ、軌条走行用の車輪32は軌道上に乗せる。
そして、輸送車両20の軌条走行用の車輪24により、作業現場まで移動式軌道整備装置10を走行させる。
作業現場に到着すると、まず、図6(B)に示すように、支持機構34の油圧シリンダ343を駆動して可動部材342を左右方向に移動させる。これにより、ジャッキ機構33が輸送車両20の地上走行用の車輪23よりも外側に張り出す。
次に、ツイストロック25を係合解除状態とし、図7(A)(B)に示すようにジャッキ機構33の脚332を伸ばす。脚332の台部334が地面Pに押し当ったときの地面Pからの反力により車両ユニット30の車体31が持ち上げられる。
この状態で、図8(A)に示すように、車両ユニット30の下方から輸送車両20を脱出させて移動させる。移動させた輸送車両20は、軌条R上であって軌道整備の作業の邪魔にならない場所に退避させておく。
そして、図9(A)(B)に示すように、車両ユニット30のジャッキ機構33の脚332を縮めることにより、車両ユニット30の車体31が下降し、車体31の下方に備えた軌条走行用の車輪32が軌条R上に乗る。さらに脚332を縮めて台部334を支持部材331の下端まで退避させ、ジャッキ機構33を支持機構34により左右方向に縮めて支持部材331の側部に位置させる。
車両ユニット30は、搭載した設備を使用して軌道整備を行う。また、軌条走行用の車輪32により軌条R上を走行しながら軌道整備を行う。
作業終了後は、移動式軌道整備装置10は上記と逆の動作を行う。すなわち、車両ユニット30のジャッキ機構33を支持機構34により左右方向に張り出させ、ジャッキ機構33の脚332を伸ばして車両ユニット30を持ち上げる。この状態で、輸送車両20を車両ユニット30の下方まで移動させた後、ジャッキ機構33の脚332を縮めて車両ユニット30を荷台21に載置する。ジャッキ機構33の脚332をさらに縮めて台部334を支持部材331の下端に退避させ、支持機構34によりジャッキ機構33を左右方向に縮めて支持部材331の側部に近接する位置に移動させる。最後にツイストロック25を係合状態とし、荷台21に車両ユニット30を固定する。輸送車両20の軌条走行用の車輪24により軌条R上を走行させて作業現場から離れ、踏切で輸送車両20の軌条走行用の車輪24から地上走行用の車輪23に切り替え、道路を走行させる。
上記の構成によれば、移動式軌道整備装置10は、軌道整備のための異なる設備が搭載された車両ユニット30を複数備えており、輸送車両20は各車両ユニット30に対して共通化され汎用性を有しているので、軌道整備の種類に応じて輸送車両20に車両ユニット30を積み換えることが可能である。従って、事業者は車両ユニット30毎に輸送車両20を保有する必要がないため、輸送車両20の保有数を減らすことができ、一台当たりの輸送車両20の稼働率を上げることができる。また、輸送車両20の保有数を減らすことができるため、車両ユニット30が固定的に取り付けられた輸送車両を保管する場合に比べて広い駐車スペースを必要としない。
また、車両ユニット30は軌条走行用の車輪32により軌条R上を移動可能であり、輸送車両20がなくても軌条R上を進ませて軌道整備の作業を行うことができる。
さらに、車両ユニット30単体で軌道整備の作業を行うので、車両ユニット30に例えば道床突き固め装置35などの下方に爪351等の設備を移動させる必要のある軌道整備のための設備を積載している場合、車両ユニット30の床面311に開口部311aを設けて爪351等を軌道に向けて突出させることが可能となる。従来、輸送車両20に軌道整備のための設備を積載する場合には、軌道整備のための設備は輸送車両20の後部か側部より外側に移動させる必要があったが、本発明の車両ユニット30では軌道整備のため設備を簡単な構造として輸送車両20へ取り付けることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 移動式軌道整備装置
20 輸送車両
21 荷台
23 地上走行用の車輪
24 軌条走行用の車輪
25 ツイストロック(固定機構)
30 軌条走行用の車両ユニット
31 車体
32 軌条走行用の車輪
33 ジャッキ機構
332 脚
34 支持機構
341 保持部材
432 可動部材
R 軌条
P 地面

Claims (7)

  1. 軌道整備のための異なる設備がそれぞれの車体に搭載されている複数種類の軌条走行用の車両ユニットと、
    地上走行用の車輪と、前記荷台の少なくも前後位置に設けられた左右一対の軌条走行用の車輪とを備え、選択されたいずれかの前記車両ユニット全体が積み卸し可能に積載される荷台を備えた輸送車両とからなり、
    前記車両ユニットは、
    前記車体の少なくも前後位置に軌条の幅と一致する間隔をあけて設けられる左右一対の軌条走行用の車輪と、
    前記車体の少なくとも前後位置に設けられ前記車体を地面に対して上方へ持ち上げるジャッキ機構とを備え、地上走行用の車輪を備えていない、移動式軌道整備装置。
  2. 前記輸送車両は、地上走行用の車輪と軌条走行用の車輪とは上下の相対位置関係が反転可能であり、前記軌条走行用の車輪は軌条の幅と一致する間隔をあけて設けられている請求項1に記載の移動式軌道整備装置。
  3. 前記輸送車両は、荷台の少なくとも前後位置に車両ユニットを荷台に固定するための固定機構が設けられている請求項1または2に記載の移動式軌道整備装置。
  4. 地上走行用の車輪と、前記荷台の少なくも前後位置に設けられた左右一対の軌条走行用の車輪とを備える輸送車両に全体が積み卸し可能に積載される軌条走行用の車両ユニットであって、
    軌道整備のための設備が搭載される車体と、
    前記車体の少なくも前後位置に軌条の幅と一致する間隔をあけて設けられる左右一対の軌条走行用の車輪と、
    前記車体の少なくとも前後位置に設けられ前記車体を地面に対して上方へ持ち上げるジャッキ機構とを備え、地上走行用の車輪を備えていない、軌条走行用の車両ユニット。
  5. 前記ジャッキ機構は、地面に対して伸縮可能な左右一対の脚を備え、各脚の下端が地面に押し当ったときの地面からの反力により前記車体が持ち上げられる請求項4に記載の軌条走行用の車両ユニット。
  6. 請求項5に記載の軌条走行用の車両ユニットであって、前記ジャッキ機構の各脚を支持して車体の両側面に対して内側位置から外側位置まで移動させる往復動可能な支持機構をさらに備えている軌条走行用の車両ユニット。
  7. 前記軌条走行用の車輪は、車体に搭載された駆動機構により駆動される請求項4から6のいずれかに記載の軌条走行用の車両ユニット。
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