JP6674198B2 - マスキング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、飲食品や経口医薬品の苦味、渋味、エグ味等の雑味や、飲食品や経口医薬品の風味としては強すぎる風味を、その食感や基本風味バランスを変えることなく、極少量の添加でマスキングすることのできるマスキング剤に関する。
飲食品には、その飲食品毎に好ましい基本風味バランスがある。
しかし、飲食品の製造時における加熱殺菌や保存料添加等の食品加工工程中や、該飲食品の保存期間中に、苦味や渋味、或いはエグ味等のその風味バランスを崩す風味、すなわち雑味が生成してしまうことがある。
このような場合、それらの雑味を取り除く加工、例えば蒸留や溶出等をすればよいが、そのような操作は、微量成分を取り除くことであるから極めて煩雑で、また、飲食品の基本風味まで減少させてしまうおそれがある。
また、飲食品の中には、特定の風味だけが極めて強く、その飲食品の好ましい基本風味バランスを崩してしまっている場合もある。
このような場合は、その特定の風味を有する食品成分を配合しない、或は取り除く加工をすればいいが、他の風味まで削ることになってしまい、飲食品の風味バランスをさらに崩してしまうことになってしまう。
そのため、雑味を有する飲食品にあっては、飲食品の基本風味のバランスを大きく崩すことなく、上記雑味を感じなくさせることができ、また特定の風味だけが極めて強い飲食品にあっては、極少量の成分を添加するだけで、その強すぎる特定の風味を弱めることができる、いわゆるマスキング剤の提案が各種行なわれてきた。
例えば、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(例えば特許文献1参照)、ステビア抽出物(例えば特許文献2参照)、乾燥したアミ類、及び/又はオキアミ類抽出物(例えば特許文献3参照)、グルコン酸の非毒性塩(例えば特許文献4参照)等が提案されているが、特許文献1のマスキング剤は、乳化剤であるため、物性に影響を与えてしまうことが多く、また、その風味自体が悪いという問題があり、特許文献2のマスキング剤は、苦味・渋味を有する飲食品にしか効果がなく、また、強い甘味をもつため添加量が制限されるという問題があり、特許文献3のマスキング剤は、苦味にしか効果がないことに加え、添加量を比較的多く必要とするという問題があり、特許文献4のマスキング剤は、添加量を比較的多く必要とするという問題があった。
また、これらの問題を解決可能なマスキング剤として乳清ミネラルが提案されている。(例えば特許文献5及び6参照)しかし、この乳清ミネラルは添加量によっては若干の呈味が感じられる場合がある。
ここで特に最近、マスキングの課題として目立つのが、肉製品における畜肉臭である。
この畜肉臭は上記のような雑味でもなく、また、強すぎる特定の風味でもないが、これが課題となってきたのは、最近、畜肉や魚介類の生臭さが敬遠され、臭いの少ない風味が好まれる傾向にあるためである。
この傾向は畜肉や魚介類に限らず、チーズや牛乳等の乳くささ、ビーフエキスや酵母エキス類等のエキス臭、さらには呉汁や豆乳等の大豆臭等のように本来、その食品の主要な風味ともいえる風味についても問題になることがある。
さらに畜肉や乳製品においては、その産地や飼育環境、特に飼料により風味に差を生じるものであるところ、日本においては外国産の畜肉、とくに牧草のみで飼育されたグラスフェッドビーフの肉や乳製品で、牧草臭ともいわれる独特の臭いが気になるという声も多くなってきている。
これらの風味のマスキングには従来から広くスパイスやハーブの添加が行われてきたが、この方法は単に強い風味で弱い風味を覆い隠すだけの方法であるため、食肉製品や畜肉加工食品、乳製品、大豆食品、それ自体の風味を味わう目的では不適当である。
そのため、肉製品や乳製品のマスキング剤としてスクラロース(特許文献7)、昆布抽出液(特許文献8)、アルギニン(特許文献9)、アリイン(特許文献10)、特定の酵母エキス(特許文献11)等が提案されている。
しかし、スクラロースは甘味が感じられる問題、昆布抽出液は品質が安定しない問題、アルギニン、アリインや特定の酵母エキスは強い特定の風味が感じられてしまうという問題があった。
また、これらのマスキング剤の効果は弱いものであるため、必要とする添加量がやや多く、食感に影響を与える場合があった。
特開2002−065177号公報 特開2005−336078号公報 特開平10−179077号公報 再公表00−048475 特開2008−054664号公報 特開2008−054667号公報 特開2000−157184号公報 特開2007−282516号公報 特開2011−254762号公報 特開2012−070647号公報 特開2014−000088号公報
従って、本発明の目的は、飲食品の雑味や、飲食品の風味としては強すぎる風味、さらには肉製品における畜肉臭や牧草臭、或いは乳製品における牧草臭を、飲食品の食感や基本風味バランスを変えることなく、極少量の添加でマスキングすることのできるマスキング剤、及びマスキング方法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、特定のアミン類が上記問題を解決可能であることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、エタノールアミンを有効成分として含有するマスキング剤を提供するものである。
また本発明は、上記マスキング剤を使用した飲食品を提供するものである。
また本発明は、上記マスキング剤を飲食品に添加することを特徴とする飲食品のマスキング方法を提供するものである。
本発明のマスキング剤を使用することにより、飲食品の雑味や、飲食品の風味としては強すぎる風味、特に畜肉食品や畜肉加工食品における畜肉臭や牧草臭、或いは乳製品における牧草臭を、飲食品の食感や基本風味バランスを変えることなく、極少量の添加でマスキングすることができる。
以下、本発明について好ましい実施形態に基づき説明する。
先ず、本発明のマスキング剤で使用するエタノールアミンについて詳述する。
エタノールアミンとは2−アミノエタノール、或いはモノエタノールアミンともいい、アミン類の一種であり、一級アミンと一級アルコールの両方を含有するという特徴を有する。
本発明で使用するエタノールアミンとしては、エタノールアミンそのものを使用しても良いし、また、脱乳糖脱蛋白チーズホエーのRO膜処理画分やその乾燥物、或いはチーズホエーをイオン交換処理して得られるエタノールアミン含有組成物等を利用することができる。
本発明のマスキング剤は、上記エタノールアミンを有効成分として含有するものである。
本発明のマスキング剤では、上記エタノールアミンをそのまま単独で使用してもよく、また各種の添加剤と混合して、常法により粉体、顆粒状、錠剤、液剤等の形状に製剤化して用いてもよい。これらの製剤中の上記エタノールアミンの含有量は、純分として、好ましくは0.05〜100質量%、より好ましくは1〜90質量%、更に好ましくは3〜70質量%、最も好ましくは5〜50質量%である。
粉体、顆粒状、錠剤等の形状に製剤化するための添加剤としては、アルギン酸類、ペクチン、海藻多糖類、カルボキシメチルセルロース等の増粘多糖類や、乳糖、でんぷん、二酸化ケイ素等の賦形剤、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、ソルビトール、ステビア等の甘味料、微粒二酸化ケイ素、炭酸マグネシウム、リン酸二ナトリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の固結防止剤、ビタミン類、香料、酸化防止剤、光沢剤等が挙げられ、これらの一種又は二種以上のものが適宜選択して用いられる。
液剤の形状に製剤化する場合は、液体に溶解又は分散させることにより得られる。そのような液体としては、水、エタノール、プロピレングリコール等が挙げられる。
本発明のマスキング剤は、様々な雑味や強すぎる風味のマスキングに適用でき、例えば苦味、渋味、収れん味、辛味及び酸味のマスキング、また、缶詰臭、レトルト臭、畜肉臭、魚臭、牧草臭、大豆臭、酵母エキス臭等のマスキングにも適しており、中でも本発明のマスキング剤は食肉製品や畜肉加工食品における畜肉臭や牧草臭、或いは乳や乳製品における牧草臭のマスキングに特に適している。
ここで上記食肉製品や畜肉加工食品としては、畜肉、獣肉又は魚肉を使用した食品や加工食品、具体的には、生ハム、焼肉、ステーキ、煮物、蒸物、から揚げ、竜田揚げ、素揚げ、くんせい、豚の角煮、ローストビーフ、ハンバーグ、ミートボール、肉団子、ミートローフ、ミートパテ、チキンナゲット、ミートコロッケ、メンチカツ、チキン南蛮、シュウマイの具、餃子の具、肉まんの具、牛丼の具、つくね、ハム、ハムステーキ、ソーセージ、刺身、焼き魚、煮魚、魚フライ、干魚、かまぼこ、つみれ、ちくわ、はんぺん、魚肉ソーセージ、塩辛、佃煮、珍味等があげられる。
上記畜肉又は獣肉の種類としては牛、豚、鶏、羊、馬、鹿、兎、猪、熊等の畜肉や獣肉を挙げることができ、魚肉の種類としてはサケ、スケトウダラ、ホキ、タイ、マグロ、カジキ、イワシ、サバ、アジ、サンマ、ウナギ、ハモ、タチウオ、コイ、フナ等の魚類をはじめ、アザラシ、鯨等の海獣類等の海産魚介類、タコ、イカ等の軟体動物類、オキアミ、イセエビ、エビ等の海産甲殻類等を挙げることができる。
また上記乳や乳製品としては、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、クリームチーズ、バター、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類、ホイップクリーム、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、はっ酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料等、脱脂粉乳、蛋白質濃縮ホエイパウダー、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム、カゼインマグネシウム、ホエープロテインコンセートレート、トータルミルクプロテイン等が挙げられる。
本発明のマスキング剤はもちろん上記食肉製品や畜肉加工食品、乳や乳製品以外のさまざまな飲食品に使用することができる。具体的には、例えば、味噌、醤油、めんつゆ、たれ、だし、パスタソース、ドレッシング、マヨネーズ、トマトケチャップ、ウスターソース、とんかつソース、ふりかけ等の調味料、お吸い物の素、カレールウ、ホワイトソース、お茶漬けの素、スープの素等の即席調理食品、味噌汁、お吸い物、コンソメスープ、ポタージュスープ等のスープ類、漬物等の野菜加工品、ポテトチップス、煎餅等のスナック類、食パン、菓子パン、クッキー等のベーカリー食品類、煮物、揚げ物、焼き物、カレー、シチュー、グラタン、ごはん、おかゆ、おにぎり等の調理食品、パスタ、うどん、ラーメン等の麺類食品、マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、風味ファットスプレッド等の油脂加工食品、フラワーペースト、餡等の製菓製パン用素材、パン用ミックス粉、ケーキ用ミックス粉、フライ食品用ミックス粉等のミックス粉、チョコレート、キャンディ、ゼリー、アイスクリーム、ガム等の菓子類、饅頭、カステラ等の和菓子類、コーヒー、コーヒー牛乳、紅茶、ミルクティー、豆乳、栄養ドリンク、野菜飲料、食酢飲料、ジュース、コーラ、ミネラルウォーター、スポーツドリンク等の飲料、ビール、ワイン、カクテル、サワー等のアルコール飲料等を挙げることができる。
本発明のマスキング剤の飲食品に対する添加量は、特に限定されず、使用する飲食品、求めるマスキング効果の強さに応じて適宜決定される。
好ましい添加量は、一般的には、飲食品100質量部に対し、マスキング剤に含まれるエタノールアミンの純分として、好ましくは0.000001〜0.1質量部、より好ましくは0.000005〜0.05質量部、さらに好ましくは0.000005〜0.01質量部である。
飲食品が食肉製品や畜肉加工食品である場合の好ましい添加量は、飲食品100質量部に対し、マスキング剤に含まれるエタノールアミンの純分として、好ましくは0.000001〜0.05質量部、より好ましくは0.000005〜0.01質量部、さらに好ましくは0.00005〜0.005質量部である。
また、飲食品が乳や乳製品である場合の好ましい添加量は、飲食品100質量部に対し、マスキング剤に含まれるエタノールアミンの純分として、好ましくは0.00001〜0.1質量部、より好ましくは0.00005〜0.05質量部、さらに好ましくは0.0001〜0.01質量部である。
次に本発明の飲食品について述べる。
本発明の飲食品は、本発明のマスキング剤を使用した飲食品である。
尚、飲食品の種類、飲食品における上記本発明のマスキング剤の添加量は、上述のとおりである。
飲食品における上記本発明のマスキング剤の添加方法は特に制限されず、飲食品の製造時、加工時、調理時、飲食時等に、飲食品又はその素材に混合、散布、噴霧、溶解等、任意の手段により行なわれる。
ここで、上記飲食品が畜肉、獣肉又は魚肉を使用した食肉製品や畜肉加工食品である場合を例に挙げて、具体的に述べる。
上記畜肉、獣肉又は魚肉の種類、さらには上記食肉製品や畜肉加工食品の種類については上述の通りである。
また、上記畜肉、獣肉又は魚肉の形態としては、ブロック、スライス、切り身、サイの目、ミンチ、スティック、細切、スリ身その他の肉塊や骨付きの肉塊等が用いられるが、高い効果が得られる点から、ブロック、スライス、サイの目、スティック、細切であることが好ましく、特に好ましくは表面から内部まで均質なマスキング効果が得られる点でスライス品を使用する。
また、上記畜肉、獣肉又は魚肉は、生肉に限られず、冷凍品、冷凍解凍品、冷蔵品、チルド品であってもよく、また、成形肉や脂肪注入肉であってもよい。また、上記畜肉、獣肉又は魚肉は、2種以上の畜肉、獣肉又は魚肉を混合して用いてもよい。
上記畜肉、獣肉又は魚肉に対する、本発明のマスキング剤の具体的な添加方法としては、マスキング剤を添加した浸漬液に畜肉、獣肉又は魚肉を漬けた後に必要に応じミンチやスライス等の加工をした後に焼く、煮る、フライする等の調理を行う方法や、調理前に本発明のマスキング剤を散布、噴霧、注入する方法、フライする際に使用するバッター液中に本発明のマスキング剤を添加しておく方法、煮物を製造する際の煮込み汁に本発明のマスキング剤を添加しておく方法、練製品の製造時に原材料の1つとして本発明のマスキング剤を添加する方法、等が挙げられるが、浸漬液を使用する方法であることが安定した効果が得られる点で好ましい。
また、ミンチ肉や成形肉を製造する際に本発明のマスキング剤を添加する方法、ピックル液に本発明のマスキング剤を添加する方法によっても可能である。
本発明のマスキング剤の添加方法として、浸漬液、バッター液又は煮込み汁を使用する方法の場合、液中のエタノールアミンの濃度は、好ましくは0.00001〜5質量%、より好ましくは0.00005〜2質量%、更に好ましくは0.0002〜0.5質量%である。0.00001質量%未満であると、畜肉、獣肉又は魚肉に上記エタノールアミン含量とすることができず、5質量%を超えると畜肉、獣肉又は魚肉中にエタノールアミンの濃度勾配を生じ、得られる肉製品の食感が均質でなくなってしまうおそれがある。
また、浸漬液、バッター液又は煮込み汁を使用する方法の場合、好ましい接触時間は1分〜24時間であり、より好ましくは10分〜2時間である。
ここで、上記飲食品が乳や乳製品、或いは、乳や乳製品を使用した飲食品である場合を例に挙げて、具体的に述べる。
尚、上記乳や乳製品の種類については上述の通りである。
上記乳や乳製品、或いは、乳や乳製品を使用した飲食品に対する、本発明のマスキング剤の具体的な添加方法としては、乳や乳製品に直接本発明のマスキング剤を添加する方法、乳や乳製品を使用した飲食品の製造時に、本発明のマスキング剤を添加する方法、さらには、乳や乳製品を使用した飲食品に対し、本発明のマスキング剤を散布、噴霧、注入する方法、等が挙げられる。
次に、本発明のマスキング方法について述べる。
本発明のマスキング方法は、飲食品を製造する際に、上記本発明のマスキング剤を添加して製造するものである。
尚、上記マスキング剤の飲食品への添加方法や添加量は上述の通りである。
本発明のマスキング剤は医薬品のマスキングにも使用可能である。
上記医薬品としては、経口医薬品であれば特に限定されるものではなく、例えば、カゼ薬、胃腸薬、頭痛薬、歯磨き剤等があげられる。
医薬品に対する本発明のマスキング剤の添加量、添加方法は上述の飲食品に対する添加量や添加方法と同様である。
<マスキング剤、飲食品の製造・評価>
〔実施例1〜7〕
エタノールアミン及び水を[表1]に記載した配合で溶解・混合し、本発明のマスキング剤A〜Cを調製した。(実施例1〜3)
得られたマスキング剤は下述の評価試験1(ハンバーグ)、評価試験2(クリームチーズソース)、評価試験3(豆乳)、評価試験4(コンソメオニオンスープ)に供した。(実施例4〜7)
Figure 0006674198
〔実施例4〕[評価試験1]
オーストラリア産牛挽肉60質量部、みじん切りローストオニオン25質量部、全卵(正味)6質量部、牛乳6質量部、パン粉2.34質量部、食塩0.6質量部、胡椒0.06質量部、及びマスキング剤A0.005質量部をミキサーボウルに投入し、卓上ミキサーを使用して低速1分混合、160gに分割して楕円形にまるめ、これを固定オーブン(設定温度:190℃)で10分間焼成し、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.00015質量部含有する、本発明の飲食品であるハンバーグAを得た。
同様に、マスキング剤Aの添加量を0.005質量部から0.04質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.0012質量部含有する本発明のハンバーグB、さらに、マスキング剤Aの添加量を0.15質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.0045質量部含有する本発明のハンバーグCを得た。
一方、マスキング剤Aを無添加とした以外は同様の配合・製法で比較用のハンバーグDを得た。
ここで上記本発明のハンバーグA〜Cと、比較用のハンバーグDを比較試食したところ、本発明のハンバーグA〜Cは、比較用のハンバーグDと比べ、いずれも食感や基本風味バランスを変えることなく畜肉臭と牧草臭が低減されており、極めて食べやすいものであった。
〔実施例5〕[評価試験2]
ニュージーランド産クリームチーズ(ニュージーランドクリームチーズ:アンカー社製)75質量部に、牛乳25質量部を少量ずつ加え、なめらかになるまで混合した。ここで、上記マスキング剤Bを0.003質量部添加し、さらに均質になるまで混合し、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.0012質量部含有する、乳・乳製品からなる本発明の飲食品であるクリームチーズソースAを得た。
同様に、マスキング剤Bの添加量を0.003質量部から0.009質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.0036質量部含有する本発明のクリームチーズソースB、さらに、マスキング剤Bの添加量を0.003質量部から0.018質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.0072質量部含有する本発明のクリームチーズソースCを得た。
一方、マスキング剤Bを無添加とした以外は同様の配合・製法で比較用のクリームチーズソースDを得た。
ここで上記本発明のクリームチーズソースA〜Cと、比較用のクリームチーズソースDを比較試食したところ、本発明のクリームチーズソースA〜Cは、比較用のクリームチーズソースDと比べ、いずれも食感や基本風味バランスを変えることなく牧草臭が低減されており、極めて食べやすいものであった。
〔実施例6〕[評価試験3]
豆乳(おいしい無調整豆乳:キッコーマン飲料製)100質量部に、上記マスキング剤Cを0.001質量部添加、均質になるまで混合し、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.00001質量部含有する、本発明の飲食品である豆乳Aを得た。
同様に、マスキング剤Cの添加量を0.001質量部から0.015質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.00015質量部含有する本発明の豆乳B、さらに、マスキング剤Cの添加量を0.001質量部から0.1質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.001質量部含有する本発明の豆乳Cを得た。
一方、マスキング剤Cを無添加とした比較用の豆乳Dを用意した。
ここで上記本発明の豆乳A〜Cと、比較用の豆乳Dを比較試食したところ、本発明の豆乳A〜Cは、比較用の豆乳Dと比べ、いずれも食感や基本風味バランスを変えることなく豆臭さが低減されており、極めて飲みやすいものであった。
〔実施例7〕[評価試験4]
洋風スープの素(味の素KKコンソメ(塩分ひかえめ):味の素製)1.25質量部、食塩0.2質量部、塩化カリウム0.55質量部、オニオンパウダー0.35質量部、上白糖0.2質量部、ガーリックパウダー0.1質量部、酵母エキス(ウェルネックスYN−1:富士食品工業製)0.1質量部、グルタミン酸ナトリウム0.04質量部、ホワイトペッパー0.01質量部、マスキング剤A0.01質量部を水97.19質量部に溶解した。これを鍋に入れ沸騰させた後、蒸発分の水を足して100質量部とし、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.0003質量部含有する、本発明の飲食品であるコンソメオニオンスープAを得た。
同様に、マスキング剤Aの添加量を0.01質量部から0.1質量部に、水の添加量を97.19質量部から97.1質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.003質量部含有する本発明のコンソメオニオンスープB、さらに、マスキング剤Aの添加量を0.01質量部から0.3質量部に、水の添加量を97.19質量部から96.9質量部に変更した、飲食品100質量部に対しエタノールアミンを純分として0.009質量部含有する本発明のコンソメオニオンスープCを得た。
一方、マスキング剤Aを無添加とし、水の添加量を97.19質量部から97.2質量部に変更した以外は同様の配合・製法で比較用のコンソメオニオンスープDを得た。
ここで上記本発明のコンソメオニオンスープA〜Cと、比較用のコンソメオニオンスープDを比較試食したところ、本発明のコンソメオニオンスープA〜Cは、比較用のコンソメオニオンスープDと比べ、いずれも食感や基本風味バランスを変えることなく雑味が低減されており、極めて食べやすいものであった。

Claims (2)

  1. エタノールアミンを有効成分とし、飲食品への添加量が、飲食品100質量部に対してマスキング剤に含まれるエタノールアミンの純分として0.000001〜0.1質量部であることを特徴とする、畜肉臭、牧草臭、豆乳の豆臭さ、又はコンソメオニオンスープの雑味のマスキング剤。
  2. 請求項1に記載のマスキング剤を、飲食品100質量部に対してマスキング剤に含まれるエタノールアミンの純分として0.000001〜0.1質量部添加することを特徴とする、畜肉臭、牧草臭、豆乳の豆臭さ、又はコンソメオニオンスープの雑味のマスキング方法。
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