JP6674161B2 - 重合性液晶組成物、その重合体、光学異方体、及び表示素子 - Google Patents

重合性液晶組成物、その重合体、光学異方体、及び表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP6674161B2
JP6674161B2 JP2019527476A JP2019527476A JP6674161B2 JP 6674161 B2 JP6674161 B2 JP 6674161B2 JP 2019527476 A JP2019527476 A JP 2019527476A JP 2019527476 A JP2019527476 A JP 2019527476A JP 6674161 B2 JP6674161 B2 JP 6674161B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
liquid crystal
crystal composition
polymerizable
polymerizable liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019527476A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019102922A1 (ja
Inventor
桑名 康弘
康弘 桑名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp filed Critical DIC Corp
Publication of JPWO2019102922A1 publication Critical patent/JPWO2019102922A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6674161B2 publication Critical patent/JP6674161B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/13363Birefringent elements, e.g. for optical compensation
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F9/00Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/8791Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light

Description

本発明は、種々の光学特性を要する光学異方性を有する重合体、フィルムの構成部材として有用な重合性液晶組成物、及び該重合性液晶組成物からなる光学異方体、位相差膜、光学補償膜、反射防止膜、レンズ、レンズシート、該重合性液晶組成物を用いた液晶表示素子、有機発光表示素子、照明素子、光学部品、偏光フィルム、着色剤、セキュリティ用マーキング、レーザー発光用部材、印刷物、構造材、修復材、物品等に関する。
メソゲン骨格を有する重合性液晶組成物は光学異方体の構成部材として有用であり、光学異方体は例えば位相差フィルムとして種々の表示素子に応用されている。位相差フィルムは、メソゲン骨格を有する重合性液晶組成物を基材に塗布して、配向膜等により前記重合性液晶組成物中のメソゲン骨格、及び、重合性基を有する液晶性分子を配向させた状態で加熱、あるいは活性エネルギー線を照射して前記液晶性分子を反応させることにより得られる。
通常、塗布するための前記重合性液晶組成物は、溶剤に溶解した溶液状態で使用されるため、基材に塗布した後、溶剤を加熱等で除去する乾燥過程が必要となる。乾燥過程で溶剤が除去された後、重合性液晶組成物中の重合性液晶化合物が基板上に配向させる必要があるが、位相差フィルムを得るプロセスは多様であるため、より広い温度範囲で長い時間、欠陥なく良好に配向する必要がある。また、前記溶液を輸送する際、様々な環境下に放置されるため、より広い温度範囲で長い時間、溶液状態を保持する必要がある。特に低温下においては、前記液晶性分子が析出しやすいため、溶液状態を様々な環境下で保持できる重合性液晶組成物が望まれていた。
そこで、重合性液晶化合物の溶剤への溶解性を改善する技術としては、化合物の構造により溶解性を改善した例(特許文献1,2)はあるものの、化合物の構造が限定されていることと、低温下での保存性という観点では特性が不十分なものであった。また、環状ケトン構造を持つ有機溶剤と環状エーテル構造を持つ有機溶剤とを組み合わせて、溶解性を改善した例(特許文献3)はあるものの、低温での保存安定性が不十分となる他、溶液粘度が低くなるために、低粘度であっても塗工可能な塗工プロセスに限定されてしまい、多様な塗工方法に対応できず、用途に一定の制限を受けざるを得ないものあった。また、重合性液晶化合物の溶剤溶解性を改善したその他の例としては、有機溶剤としてジアセテート溶媒とケトン溶媒とを併用する技術が知られている(特許文献4)。然しながら、斯かる混合溶媒系はある程度の溶剤溶解性の改善効果や塗工性の改善は認められるものの未だ充分なレベルになく、低温での保存後の配向性に劣るものであった。
特開2008−127336号公報 特開2013−067603号公報 特開2011−068833号公報 特開2017−146575号公報
本発明が解決しようとする課題は、溶解性が良好で、かつ、低温での保存安定性が良好であり、また、重合後の膜状重合物におけるムラが少なく、良好な配向が得られる重合性液晶組成物、及び、ムラが少なく配向に優れた重合体、該重合体を用いた光学異方体、及び表示素子を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、重合性化合物が溶剤に溶解する際の温度、低温での保存条件、及び、使用する溶剤の沸点や構造に着目し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を提供するに至った。
即ち本発明は、
少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物を1種以上、重合開始剤、及び、少なくとも1種以上の溶剤を含む重合性液晶組成物であって、
1)該重合性液晶組成物が25℃で溶液状態であり、かつ、E型粘度計(20℃)での溶液粘度が4〜500mPa・sの範囲あり、
2)0℃以下の温度環境下で、1週間以上の透明性を保持し、かつ、析出物を生じない、
ことを特徴とする重合性液晶組成物に関する。
本発明は、更に、前記重合性液晶組成物の不揮発成分を硬化してなる重合体に関する。
本発明は、更に、前記重合性液晶組成物の不揮発成分を硬化してなる光学異方体に関する。
本発明は、更に、前記光学異方体を用いた表示素子に関する。
本発明によれば、溶解性が良好で、かつ、低温での保存安定性が良好であり、また、重合後の膜状重合物におけるムラが少なく、良好な配向が得られる重合性液晶組成物、及び、ムラが少なく配向に優れた重合体、該重合体を用いた光学異方体、及び表示素子を提供できる。
特に、本発明に重合性液晶組成物は、70℃以下の加温条件下であっても前記液晶性化合物を勇気溶剤に良好に相溶化させることができ、また、得られた重合性液晶組成物は少なくとも0℃以下で、かつ、1週間以上変化しない、という低温保存安定性に優れるものである。
以下に本発明による重合性液晶組成物の実施の形態について説明するが、本発明において「液晶性化合物」とは、メソゲン性骨格を有する化合物を示すことを意図するものであり、化合物単独では、液晶性を示さなくてもよい。なお、重合性液晶組成物を紫外線等の光照射、あるいは加熱によって重合処理を行うことでポリマー化(フィルム化)することができる。
本発明の重合性液晶組成物は、前記した通り、少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物を1種以上、重合開始剤、及び、少なくとも1種以上の溶剤を含む重合性液晶組成物であって、
1)該重合性液晶組成物が25℃で溶液状態であり、かつ、E型粘度計(20℃)での溶液粘度が4〜500mPa・sの範囲あり、
2)0℃以下の温度環境下で、1週間以上の透明性を保持し、かつ、析出物を生じない、
ことを特徴とするものである。
ここで、前記1)の「該重合性液晶組成物が25℃で溶液状態であり、かつ、E型粘度計(20℃)での溶液粘度が4〜500mPa・sの範囲」なる条件は、重合性液晶組成物としては比較的粘度の高い領域を意味するものであり、これにより塗布性が良好なものとなる他、適度に高粘度な組成物となることから多様な塗工手段に対応することができる。通常、溶液状態の重合性液晶組成物の粘度を高めにシフトさせるには溶液中の不揮発分濃度を高める必要があるが、この場合、相溶性が損なわれ低温保存時に液晶化合物の析出を招き易くなる。よって、本発明におけるE型粘度計(20℃)での溶液粘度が4〜500mPa・sの範囲あって、かつ、0℃以下の温度環境下で、1週間以上の透明性を保持し、かつ、析出物を生じない、という要件は、溶解性、低温保存安定性、塗工性を改善するための要件であって、長期低温保存後に重合体を製造した場合の配向性やムラを改善させることができるものである。斯かる観点から、重合性液晶組成物のE型粘度計(20℃)での溶液粘度は、5〜180mPa・sの範囲であることが特に好ましい。
[A]少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物
本発明の重合性液晶組成物は、少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物を必須成分として含有する。
本発明の少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物は、メソゲン性骨格を有する重合性化合物であればよく、前記化合物単独では、液晶性を示さなくてもよい。
例えば、Handbook of Liquid Crystals(D.Demus,J.W.Goodby,G.W.Gray,H.W.Spiess,V.Vill編集、Wiley−VCH社発行,1998年)、季刊化学総説No.22、液晶の化学(日本化学会編,1994年)、あるいは、特開平7−294735号公報、特開平8−3111号公報、特開平8−29618号公報、特開平11−80090号公報、特開平11−116538号公報、特開平11−148079号公報、等に記載されているような、1,4−フェニレン基1,4−シクロヘキレン基等の構造が複数繋がったメソゲンと呼ばれる剛直な部位と、ビニル基、アクリル基、(メタ)アクリル基といった重合性官能基を2つ以上有する棒状重合性液晶化合物、あるいは特開2004−2373号公報、特開2004−99446号公報に記載されているようなマレイミド基を有する2つ以上の重合性基を有する棒状重合性液晶化合物が挙げられる。中でも、2つ以上の重合性基を有する棒状液晶化合物が、液晶温度範囲として室温前後の低温を含むものを作りやすく好ましい。
前記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物は、具体的には以下の一般式(1)〜一般式(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006674161

Figure 0006674161
上記式中、P11〜P74は各々独立して重合性基を表し、
11〜S72は各々独立してスペーサー基を又は単結合を表すが、S11〜S72が複数存在する場合それらは各々同一であっても異なっていても良く、
11〜X72は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X11〜X72が複数存在する場合それらは各々同一であっても異なっていても良く(ただし、各P−(S−X)−結合には−O−O−を含まない。)、
MG11〜MG71は各々独立してメソゲン性基を表し、
11、及び、R31は各々独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、
m1〜m7、n2〜n7、l4〜l6、k6は各々独立して0から5の整数を表す。
上記S11〜S72で表されるスペーサー基は、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基は1つ以上のハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、または重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキル基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−CH(OH)−、CH(COOH)、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−−C≡C−、或いは式(S−1)、又は式(S−2)
Figure 0006674161
により置き換えられていても良い。これらのスペーサー基のうち、配向性の観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基の一部が−O−で置き換えられた炭素原子数5〜14の直鎖、あるいは分岐アルキレン基、アルキレン基の一部が−COO−、もしくは−OCO−で置き換えられた炭素数5〜14の直鎖、あるいは分岐アルキレン基が好ましい。
また、P11〜P74で表される重合性基は、下記式(P−1)〜式(P−20)
Figure 0006674161
が好ましく、これらの重合性基のうち、重合性および保存安定性を高める観点から、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)、又は式(P−13)が好ましく、式(P−1)、式(P−7)、式(P−12)がより好ましい。
MG21〜MG71で表されるメソゲン性基は、下記式(8−a)
Figure 0006674161
(式中、
81、A82は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上の上記Lによって置換されても良いが、A81及び/又はA82が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良く、
81及びZ82は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Z81及び/又はZ82が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良く、
81は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ナフチレン−1,4−ジイル基、ナフチレン−1,5−ジイル基、ナフチレン−1,6−ジイル基、ナフチレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基から選ばれる基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のLによって置換されても良く、
Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、
j81及びj82は各々独立して0から5の整数を表すが、j81+j82は1から5の整数を表す。)で表される。)で表される基、あるいは式(8−b)
Figure 0006674161
(式中、
83、A84は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のLによって置換されても良いが、A83及び/又はA84が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良く、
Mは下記の式(M−81)から式(M−813)
Figure 0006674161
から選ばれる基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のLによって置換されても良く、
Gは下記の式(G−81)から式(G−86)
Figure 0006674161
(式中、Rは水素原子、又は、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基を表すが、当該アルキル基、及び、アルケニル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、
81は少なくとも1つの芳香族基を有する、炭素原子数5から30の基を表すが、当該基は無置換又は1つ以上のLによって置換されても良く、
82は水素原子、又は、炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良く、若しくは、W82はW81と同様の意味を表しても良く、また、W81及びW82は互いに連結し同一の環構造を形成しても良い。)から選ばれる基を表し、
83、W84はそれぞれ独立してハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、スルファモイル基、少なくとも1つの芳香族基を有する炭素原子数5から30の基、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数3から20のシクロアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基、炭素原子数3から20のシクロアルケニル基、炭素原子数1から20のアルコキシ基、炭素原子数2から20のアシルオキシ基、炭素原子数2から20の又は、アルキルカルボニルオキシ基を表すが、前記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、
但し、上記Mが式(M−81)〜式(M−812)から選択される場合Gは式(G−81)〜式(G−85)から選択され、Mが式(M−813)である場合Gは式(G−86)を表し、
Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良く、j83及びj84は各々独立して0から5の整数を表すが、j83+j84は1から5の整数を表す。)で表される。
さらには、上記一般式(1)〜一般式(7)は、下記一般式(1−a)、一般式(1−b)、一般式(2−a)、一般式(2−b)、一般式(3−a)、一般式(3−b)、一般式(4−a)、一般式(4−b)、一般式(5−a)、一般式(5−b)、一般式(6−a)、一般式(6−b)、一般式(7−a)、一般式(7−b)で表される。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
上記一般式(1−a)、一般式(1−b)、一般式(2−a)、一般式(2−b)、一般式(3−a)、一般式(3−b)、一般式(4−a)、一般式(4−b)、一般式(5−a)、一般式(5−b)、一般式(6−a)、一般式(6−b)、一般式(7−a)、一般式(7−b)において、重合性基P11〜P74は各々独立して下記の式(P−1)から式(P−20)
Figure 0006674161
から選ばれる基を表すことが好ましく、これらの重合性基のうち、重合性および保存安定性を高める観点から、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)、又は式(P−13)が好ましく、式(P−1)、式(P−7)、式(P−12)がより好ましい。
一般式(1−a)、一般式(1−b)、(2−a)、一般式(2−b)、一般式(3−a)、一般式(3−b)、一般式(4−a)、一般式(4−b)、一般式(5−a)、一般式(5−b)、一般式(6−a)、一般式(6−b)、一般式(7−a)、一般式(7−b)において、S11〜S72は各々独立してスペーサー基又は単結合を表すが、S11〜S72が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。また、スペーサー基としては、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基は1つ以上のハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、または重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキル基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−CH(OH)−、CH(COOH)、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。これらのスペーサー基のうち、配向性の観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基の一部が−O−で置き換えられた炭素原子数5〜14の直鎖、あるいは分岐アルキレン基、アルキレン基の一部が−COO−、−OCO−で置き換えられた炭素原子数5〜14の直鎖、あるいは分岐アルキレン基が好ましい。
一般式(1−a)、一般式(1−b)、一般式(2−a)、一般式(2−b)、一般式(3−a)、一般式(3−b)、一般式(4−a)、一般式(4−b)、一般式(5−a)、一般式(5−b)、一般式(6−a)、一般式(6−b)、一般式(7−a)、一般式(7−b)において、X11〜X72は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X11〜X72がそれぞれ複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い(ただし、各P−(S−X)−には−O−O−結合を含まない。)。また、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、各々独立して−O−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、X11〜X72がそれぞれ複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
一般式(1−a)、一般式(1−b)、一般式(2−a)、一般式(2−b)、一般式(3−a)、一般式(3−b)、一般式(4−a)、一般式(4−b)、一般式(5−a)、一般式(5−b)、一般式(6−a)、一般式(6−b)、一般式(7−a)、一般式(7−b)において、A11〜A72は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良いがA11〜A72が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。A11〜A72は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイルを表すことが好ましく、各々独立して下記の式(A−1)から式(A−11)
Figure 0006674161
から選ばれる基を表すことがより好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−8)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−4)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(1−a)、一般式(1−b)、一般式(2−a)、一般式(2−b)、一般式(3−a)、一般式(3−b)、一般式(4−a)、一般式(4−b)、一般式(5−a)、一般式(5−b)、一般式(6−a)、一般式(6−b)、一般式(7−a)、一般式(7−b)において、Z11〜Z72は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Z11〜Z72が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。Z11〜Z72は化合物の液晶性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、各々独立して単結合、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−CFCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、Z11〜Z72は各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表すことがより好ましく、Z11〜Z72は各々独立して−CHCH−、−COO−、−OCO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、各々独立して−CHCH−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
一般式(1−a)、一般式(1−b)一般式(3−a)、一般式(3−b)において、R11、及び、R31は各々独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。R31は液晶性及び合成の容易さの観点から水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表すことが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
一般式(1−b)、一般式(2−b)、一般式(3−b)、一般式(4−b)、一般式(5−b)、一般式(6−b)、一般式(7−b)において、Mは下記の式(M−81)から式(M−813)
Figure 0006674161
から選ばれる基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い。Mは原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い式(M−81)又は式(M−82)若しくは無置換の式(M−83)から式(M−86)から選ばれる基を表すことが好ましく、無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い式(M−81)又は式(M−82)から選ばれる基を表すことがより好ましく、無置換の式(M−81)又は式(M−82)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(1−b)、一般式(2−b)、一般式(3−b)、一般式(4−b)、一般式(5−b)、一般式(6−b)、一般式(7−b)において、Gは式(G−81)から式(G−86)から選ばれる基を表す。
Figure 0006674161
式中、Rは水素原子、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基、あるいは炭素原子数2から20の直鎖状又は分岐状アルケニル基を表すが、当該アルキル基、あるいはアルケニル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、
81は少なくとも1つの芳香族基を有する、炭素原子数5から30の基を表すが、当該基は無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良く、
82は水素原子、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、W82はW81と同様の意味を表しても良く、また、W81及びW82は一緒になって環構造を形成しても良い。
は液晶性及び合成の容易さの観点から、任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基、あるいは炭素原子数2から16の直鎖状又は分岐状アルケニル基を表すことが好ましく、任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基、あるいは炭素原子数2から16の直鎖状又は分岐状アルケニル基を表すことがより好ましく、炭素原子数1から12の直鎖状アルキル基、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−によって置換されても良い炭素原子数2から16の直鎖状アルケニル基を表すことが特に好ましい。
83、W84はそれぞれ独立してハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、スルファモイル基、少なくとも1つの芳香族基を有する炭素原子数5から30の基、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数3から20のシクロアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基、炭素原子数3から20のシクロアルケニル基、炭素原子数1から20のアルコキシ基、炭素原子数2から20のアシルオキシ基、炭素原子数2から20の又は、アルキルカルボニルオキシ基を表すが、前記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い。
81に含まれる芳香族基は芳香族炭化水素基又は芳香族複素基であっても良く、両方を含んでいても良い。これらの芳香族基は単結合又は連結基(−OCO−、−COO−、−CO−、−O−)を介して結合していても良く、縮合環を形成しても良い。また、W81は芳香族基に加えて芳香族基以外の非環式構造及び/又は環式構造を含んでいても良い。W81に含まれる芳香族基は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−1)から式(W−19)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、これらの基から選ばれる2つ以上の芳香族基を単結合で連結した基を形成しても良く、Qは−O−、−S−、−NR−(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)又は−CO−を表す。これらの芳香族基中の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、−CH−は各々独立して−O−、−S−、−NR−(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)又は−CO−に置き換えられても良いが、−O−O−結合を含まない。)で表される基が好ましい。式(W−1)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−1−1)から式(W−1−8)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良い。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−7)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−7−1)から式(W−7−7)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良い。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−10)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−10−1)から式(W−10−8)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−11)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−11−1)から式(W−11−13)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−12)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−12−1)から式(W−12−19)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、Rが複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−13)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−13−1)から式(W−13−10)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、Rが複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−14)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−14−1)から式(W−14−4)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−15)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−15−1)から式(W−15−18)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、Rが複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−16)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−16−1)から式(W−16−4)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−17)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−17−1)から式(W−17−6)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−18)で表される基としては、無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−18−1)から式(W−18−6)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、Rが複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−19)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−19−1)から式(W−19−9)
Figure 0006674161
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、Rが複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましい。W81に含まれる芳香族基は、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い式(W−1−1)、式(W−7−1)、式(W−7−2)、式(W−7−7)、式(W−8)、式(W−10−6)、式(W−10−7)、式(W−10−8)、式(W−11−8)、式(W−11−9)、式(W−11−10)、式(W−11−11)、式(W−11−12)又は式(W−11−13)から選ばれる基を表すことがより好ましく、無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い式(W−1−1)、式(W−7−1)、式(W−7−2)、式(W−7−7)、式(W−10−6)、式(W−10−7)又は式(W−10−8)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。さらに、W81は下記の式(W−a−1)から式(W−a−6)
Figure 0006674161
(式中、rは0から5の整数を表し、sは0から4の整数を表し、tは0から3の整数を表す。)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
82は水素原子、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、W82はW81と同様の意味を表しても良く、また、W81及びW82は一緒になって環構造を形成しても良い。W82は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、水素原子、若しくは、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、水素原子、若しくは、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、水素原子、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖状アルキル基を表すことが特に好ましい。また、W82がW81と同様の意味を表す場合、W82はW81と同一であっても異なっていても良いが、好ましい基はW81についての記載と同様である。また、W81及びW82が一緒になって環構造を形成する場合、−NW8182で表される環状基は無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−b−1)から式(W−b−42)
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い式(W−b−20)、式(W−b−21)、式(W−b−22)、式(W−b−23)、式(W−b−24)、式(W−b−25)又は式(W−b−33)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
また、=CW8182で表される環状基は無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い下記の式(W−c−1)から式(W−c−81)
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、Rが複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い式(W−c−11)、式(W−c−12)、式(W−c−13)、式(W−c−14)、式(W−c−53)、式(W−c−54)、式(W−c−55)、式(W−c−56)、式(W−c−57)又は式(W−c−78)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
81及びW82に含まれるπ電子の総数は、波長分散特性、保存安定性、液晶性及び合成の容易さの観点から4から24であることが好ましい。
83、W84はそれぞれ独立してハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、スルファモイル基、少なくとも1つの芳香族基を有する炭素原子数5から30の基、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数3から20のシクロアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基、炭素原子数3から20のシクロアルケニル基、炭素原子数1から20のアルコキシ基、炭素原子数2から20のアシルオキシ基、炭素原子数2から20の又は、アルキルカルボニルオキシ基を表すが、前記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、W83はシアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基から選択される基がより好ましく、シアノ基、カルボキシル基、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基で選択される基が特に好ましく、W84はシアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基から選択される基がより好ましく、シアノ基、カルボキシル基、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基で選択される基で選択される基が特に好ましい。
Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。液晶性、合成の容易さの観点から、Lはフッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基、あるいは上記式(1−c)で表される基を表すことが好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
一般式(1−b)、一般式(2−b)、一般式(3−b)、一般式(4−b)、一般式(5−b)、一般式(6−b)、一般式(7−b)において、Gは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましい。
一般式(1−a)、一般式(2−a)、一般式(3−a)、一般式(4−a)、一般式(5−a)、一般式(6−a)、一般式(7−a)において、M11〜M71は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ナフチレン−1,4−ジイル基、ナフチレン−1,5−ジイル基、ナフチレン−1,6−ジイル基、ナフチレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基から選ばれる基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のLによって置換されても良く、M11〜M71は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換であるか又は1つ以上のLによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ナフチレン−1,4−ジイル基、又はナフチレン−2,6−ジイル基が好ましく、無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基から選ばれる基を表すことがより好ましい。
Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。液晶性、合成の容易さの観点から、Lはフッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
一般式(1−a)、一般式(1−b)、一般式(2−a)、一般式(2−b)、一般式(3−a)、一般式(3−b)、一般式(4−a)、一般式(4−b)、一般式(5−a)、一般式(5−b)、一般式(6−a)、一般式(6−b)、一般式(7−a)、一般式(7−b)において、 m1〜m7、n2、n4〜n7、l4、l6、k6は、各々独立して0から5の整数を表すが、液晶性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から0から4の整数を表すことが好ましく、0から2の整数を表すことがより好ましく、0又は1を表すことがさらに好ましい。
また、前記一般式(1−a)〜(7−b)において、j11、j12、j21、j22、j31、j32、j41、j42、j51、j52、j61、j62、j71及びj72は各々独立して0から5の整数を表すが、j11+j12は1から5の整数を表し、j21+j22は1から5の整数を表し、j31+j32は1から5の整数を表し、j41+j42は1から5の整数を表し、j51+j52は1から5の整数を表し、j61+j62は1から5の整数を表し、j71+j72は1から5の整数を表す。液晶性、合成の容易さ及び保存安定性の観点から、j11、j12、j21、j22、j31、j32、j41、j42、j51、j52、j61、j62、j71及びj72は各々独立して1から4の整数を表すことが好ましく、1から3の整数を表すことがより好ましく、1又は2を表すことが特に好ましい。j11+j12、j21+j22、j31+j32、j41+j42、j51+j52、j61+j62、j71+j72はそれぞれ、1から4の整数を表すことが好ましく、2又は3を表すことが特に好ましい。
上記一般式(1−a)で表される化合物として具体的には、下記の式(1−a−1)から式(1−a−39)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161

Figure 0006674161

Figure 0006674161

Figure 0006674161

Figure 0006674161
上記式中、m11、n11はそれぞれ独立して1〜10の整数を表し、R111及びR112は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は、フッ素原子を表し、R113は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。
一般式(1−b)で表される化合物として具体的には、下記の式(1−b−1)から式(1−b−26)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161

Figure 0006674161
これらの液晶化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(2−a)で表される化合物として具体的には、下記の式(2−a−1)から式(2−a−33)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜18の整数を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、全部が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの液晶化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
一般式(2−b)で表される化合物として具体的には、下記の式(2−b−1)から式(2−b−23)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、nは1〜10の整数を表す。)これらの液晶化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(3−a)で表される化合物として具体的には、下記の式(3−a−1)から式(3−a−16)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
一般式(3−b)で表される化合物として具体的には、下記の式(3−b−1)から式(3−b−11)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(4−a)で表される化合物として具体的には、下記の式(4−a−1)から式(4−a−29)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜10の整数を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、全部が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
一般式(4−b)で表される化合物として具体的には、下記の式(4−b−1)から式(4−b−6)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161

Figure 0006674161

Figure 0006674161
(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜10の整数を表す。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。

上記一般式(5−a)で表される化合物として具体的には、下記の式(5−a−1)から式(5−a−26)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、nはそれぞれ独立して1〜10の整数を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、全部が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
一般式(5−b)で表される化合物として具体的には、下記の式(5−b−1)から式(5−b−7)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、nは炭素原子数1〜10を示す。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(6−a)で表される化合物として具体的には、下記の式(6−a−1)から式(6−a−23)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、k、l、m及びnはそれぞれ独立して1〜10の整数を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、全部が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
一般式(6−b)で表される化合物として具体的には、下記の式(6−b−1)から式(6−b−7)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、k、l、m及びnはそれぞれ独立して炭素原子数1〜10を表す。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(7−a)で表される化合物として具体的には、下記の式(7−a−1)から式(7−a−25)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、全部が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる
一般式(7−b)で表される化合物として具体的には、下記の式(7−b−1)から式(7−b−6)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161

[B]溶剤
本発明の重合性液晶組成物に使用し得る溶剤は、下記1)及び2)の条件、
1)該重合性液晶組成物が25℃で溶液状態であり、かつ、E型粘度計(20℃)での溶液粘度が4〜500mPa・sの範囲あり、
2)0℃以下の温度環境下で、1週間以上の透明性を保持し、かつ、析出物を生じない、
を満たすものであればよく、とりわけ、前記1)の条件を満たすためには、70℃以下の温度条件で前記液晶性化合物[A]を溶解できるものであることが好ましい。
斯かる溶剤としては、分子内に環状構造を有するものであって、かつ、その沸点が170℃以上の溶剤(a)(以下、「高沸点溶剤(a)」と略記する。)であることが好ましく、具体的には、少なくとも1つの−O−、−CO−、−COO−、−OH、−CONR−からなる基を含有することが好ましい。例えば、等の芳香族炭化水素、酢酸シクロヘキシル、γ−ブチロラクトン、安息香酸メチル、炭酸エチル等のエステル系溶剤、メトキシトルエン、ベラトロール等のエーテル溶剤、イソホロン、アセトフェノン等のケトン系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等のアミド系溶剤 が挙げられる。前記高沸点溶剤(a)は、前記液晶性化合物[A]を70℃以下の温度で溶解させることができ、かつ、該溶解させた添え遺物を、溶解後0℃以下で1週間以上変化がなければ、1種で用いることができるが、前記溶剤を2種以上用いてもよい。
また、本発明では、上記1)及び2)を充足させるために、前記高沸点溶剤(a)に加え、前記高沸点溶剤(a)より沸点が低い溶剤を併用することが好ましく、用いる有機溶剤として特に限定はないが、少なくとも1つのの−O−、−CO−、−COO−、−OH、−CONR−、−CNからなる基を有することが特に好ましい。また、前記溶剤は、環状構造を有しても非環状構造を有してもよいが、配向性の観点から非環状構造のもの(以下、この前記高沸点溶剤(a)より沸点が低く、かつ、非環状構造の溶剤を「低沸点溶剤(b)」と略記する。)がより好ましい。
そのような低沸点溶剤(b)としては、例えば、トルエン、キシレン、クメン、メシチレン、等の芳香族系炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸3−ブトキシメチル、乳酸エチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶剤、ジイソブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、等のアミド系溶剤、シクロヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメせチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びクロロベンゼン等が挙げられる。これらケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤及び芳香族炭化水素系溶剤のうちのいずれか1種類以上を用いることが溶液安定性の点から好ましい。
斯かる、低沸点溶剤(b)は、組み合わせて用いられる前記高沸点溶剤(a)よりも沸点が低いものであればよいが、170℃未満であることがより好ましい。
前記沸点が170℃以上の溶剤と前記溶剤より沸点が低い溶剤の重量比率は、本発明の重合性液晶組成物の低温での保存性や塗布性を損なわない限り特に制限はないが、100/0〜5/95であることが好ましく、80/20〜10/90であることが更に好ましく、70/30〜15/85であることが特に好ましい。
本発明の重合性液晶組成物中の溶剤の重量比率は、本発明に用いられる重合性液晶組成物が通常塗布により行われることから、塗布した状態を著しく損なわない限りは特に制限はないが、少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物[A]と溶剤[B]の質量比率は、1/99〜99/1であることが好ましく、10/90〜80/20であることが更に好ましく、20/80〜70/30であることが特に好ましい。また、最終的に得られる重合性液晶組成物の固形分濃度が10〜80質量%、特に20〜70質量%であることが塗工性、低温での保存安定性が良好であり、また、重合後の膜状重合物におけるムラが少なく、配向性に優れる点から好ましい。
また、有機溶剤に前記重合性液晶性化合物を溶解する際には、均一に溶解させるために、加熱攪拌することが好ましい。加熱攪拌時の加熱温度は、用いる重合性液晶化合物の有機溶剤に対する溶解性を考慮して適宜調節すればよいが、生産性の点から15℃〜70℃が好ましく、30℃〜65℃が更に好ましく、40℃〜60℃が特に好ましい。
[C]開始剤
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて開始剤[C]を含有することができる。本発明の重合性液晶組成物で用いられる重合開始剤は、本発明の重合性液晶組成物を重合させるために用いる。重合を光照射によって行う場合に使用する光重合開始剤としては、特に限定はないが、前記1つの重合性基を有し、かつ、式(I)を満たす重合性化合物、前記少なくとも2つ以上の重合性基を有する重合性液晶性化合物の配向状態を阻害しない程度で公知慣用のものが使用できる。
例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン「オムニラッド184」、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン「オムニラッド1173」、2−メチル−1−[(メチルチオ)フェニル]−2−モリホリノプロパン−1「オムニラッド907」、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン「オムニラッドBDK」、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン「オムニラッド369」)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリノ−フェニル)ブタン−1−オン「オムニラッド379」、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド「オムニラッドTPO」、2,4,6−トリメチルベンゾイル−フェニル−フォスフィンオキサイド「オムニラッド819」(IGM Resins株式会社製)、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)],エタノン「イルガキュアOXE01」)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)「イルガキュアOXE02」、「イルガキュアOXE04」(BASF株式会社製)、「アデカアークルズNCI−831」、「アデカアークルズNCI−930」、「アデカアークルズN−1919」(ADEKA社製)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワ−ドプレキンソップ社製「カンタキュア−ITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物、「エサキュア ONE」、「エサキュアKIP150」、「エサキュアKIP160」、「エサキュア1001M」、「エサキュアA198」、「エサキュアKIP IT」、「エサキュアKTO46」、「エサキュアTZT」(lamberti株式会社製)、「スピードキュアBMS」、「スピードキュアPBZ」、「ベンゾフェノン」(LAMBSON社製)等が挙げられる。さらに、光カチオン開始剤としては、光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としてはジアゾジスルホン系化合物、トリフェニルスルホニウム系化合物、フェニルスルホン系化合物、スルフォニルピリジン系化合物、トリアジン系化合物及びジフェニルヨードニウム化合物などが挙げられる。
光重合開始剤の含有率は、上記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対し、0.1〜10質量%が好ましく、1〜7質量%が特に好ましい。これらは、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
また、熱重合の際に使用する熱重合開始剤としては公知慣用のものが使用でき、例えば、メチルアセトアセテイトパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パ−オキシジカーボネイト、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、メチルエチルケトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパ−オキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、p−ペンタハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネイト、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾニトリル化合物、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオン−アミヂン)ジハイドロクロライド等のアゾアミヂン化合物、2,2’アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等のアゾアミド化合物、2,2’アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアルキルアゾ化合物等を使用することができる。熱重合開始剤の含有利量は0.1〜10質量が好ましく、1〜6質量%が特に好ましい。これらは、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
[D]重合禁止剤
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて重合禁止剤を含有することができる。用いる重合禁止剤としては、特に限定はなく、公知慣例のものが使用できる。
例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、3.5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2.2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2.2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4.4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4−メトキシ−1−ナフトール、4,4’−ジアルコキシ−2,2’−ビ−1−ナフトール、等のフェノール系化合物、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、p−ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン、tert−ブチル−p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニルベンゾキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、アントラキノン、ジフェノキノン、等のキノン系化合物、p−フェニレンジアミン、4−アミノジフェニルアミン、N.N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−i−プロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1.3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、N.N'−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−フェニル−β−ナフチルアミン、4.4'−ジクミル−ジフェニルアミン、4.4'−ジオクチル−ジフェニルアミン、等のアミン系化合物、フェノチアジン、ジステアリルチオジプロピオネート、等のチオエーテル系化合物、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソフェニルナフチルアミン、N−ニトロソジナフチルアミン、p−ニトロソフェノール、ニトロソベンゼン、p−ニトロソジフェニルアミン、α−ニトロソ−β−ナフトール等、N、N−ジメチルp−ニトロソアニリン、p−ニトロソジフェニルアミン、p−ニトロンジメチルアミン、p−ニトロン−N、N−ジエチルアミン、N−ニトロソエタノールアミン、N−ニトロソジ−n−ブチルアミン、N−ニトロソ−N −n−ブチル−4−ブタノールアミン、N−ニトロソ−ジイソプロパノールアミン、N−ニトロソ−N−エチル−4−ブタノールアミン、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、N−ニトロソモルホリン、N−二トロソーN−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、二トロソベンゼン、2,4.6−トリーtert−ブチルニトロンベンゼン、N−ニトロソ−N−メチル−p−トルエンスルホンアミド、N−ニトロソ−N−エチルウレタン、N−ニトロソ−N−n−プロピルウレタン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、1−ニトロソ−2−ナフトール−3,6−スルホン酸ナトリウム、2−ニトロソ−1−ナフトール−4−スルホン酸ナトリウム、2−ニトロソ−5−メチルアミノフェノール塩酸塩、2−ニトロソ−5−メチルアミノフェノール塩酸塩、等のニトロソ系化合物が挙げられる。
重合禁止剤の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜1.0質量%であることがより好ましい。
[E]酸化防止剤
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて酸化防止剤等を含有することができる。そのような化合物として、ヒドロキノン誘導体、ニトロソアミン系重合禁止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等が挙げられ、より具体的には、tert-ブチルハイドロキノン、和光純薬工業社の「Q−1300」、「Q−1301」、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート「IRGANOX1010」、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート「IRGANOX1035」、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート「IRGANOX1076」、「IRGANOX1135」、「IRGANOX1330」、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール「IRGANOX1520L」、「IRGANOX1726」、「IRGANOX245」、「IRGANOX259」、「IRGANOX3114」、「IRGANOX3790」、「IRGANOX5057」、「IRGANOX565」(以上、BASF株式会社製)、株式会社ADEKA製のアデカスタブAO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−80、住友化学株式会社のスミライザーBHT、スミライザーBBM−S、およびスミライザーGA−80等々があげられる。
酸化防止剤の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる、少なくとも1の重合性基を有する液所う製化合物の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜1.0質量%であることがより好ましい。
[F]紫外線吸収剤及び/又は光安定剤
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて紫外線吸収剤や光安定剤を含有することができる。用いる紫外線吸収剤や光安定剤は特に限定はないが、光学異方体や光学フィルム等の耐光性を向上させるものが好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール「チヌビン PS」、「チヌビン 99−2」、「チヌビン 109」、「TINUVIN 213」、「TINUVIN 234」、「TINUVIN 326」、「TINUVIN 328」、「TINUVIN 329」、「TINUVIN 384−2」、「TINUVIN 571」、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール「TINUVIN 900」、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール「TINUVIN 928」、「TINUVIN 1130」、「TINUVIN 400」、「TINUVIN 405」、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン「TINUVIN 460」、「チヌビン 479」、「TINUVIN 5236」(以上、BASF株式会社製)、「アデカスタブLA−32」、「アデカスタブLA−34」、「アデカスタブLA−36」、「アデカスタブLA−31」、「アデカスタブ1413」、「アデカスタブLA−51」(以上、株式会社ADEKA製)等が挙げられる。
光安定剤としては例えば、「TINUVIN 111FDL」、「TINUVIN 123」、「TINUVIN 144」、「TINUVIN 152」、「TINUVIN 292」、「TINUVIN 622」、「TINUVIN 770」、「TINUVIN 765」、「TINUVIN 780」、「TINUVIN 905」、「TINUVIN 5100」、「TINUVIN 5050」、「TINUVIN 5060」、「TINUVIN 5151」、「CHIMASSORB 119FL」、「CHIMASSORB 944FL」、「CHIMASSORB 944LD」(以上、BASF株式会社製)、「アデカスタブLA−52」、「アデカスタブLA−57」、「アデカスタブLA−62」、「アデカスタブLA−67」、「アデカスタブLA−63P」、「アデカスタブLA−68LD」、「アデカスタブLA−77」、「アデカスタブLA−82」、「アデカスタブLA−87」(以上、株式会社ADEKA製)等が挙げられる。
紫外線吸収剤の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる、少なくとも1の重合性基を有する液所う製化合物の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜1.0質量%であることがより好ましい。
[G]レベリング剤
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じてレベリング剤を含有することができる。用いるレベリング剤は特に限定はないが、光学異方体や光学フィルム等の薄膜を形成する場合に膜厚むらを低減させるためものが好ましい。 前記レベリング剤としては、アルキルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルスルホン酸塩、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルリン酸塩、フルオロアルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン誘導体、フルオロアルキルエチレンオキシド誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、アルキルアンモニウム塩、フルオロアルキルアンモニウム塩類等が挙げられる。
具体的には、「メガファックF−251」、「メガファックF−281」、「メガファックF−430」、「メガファックF−444」、「メガファックF−472SF」、「メガファックF−477」、「メガファックF−510」、「メガファックF−552」、「メガファックF−553」、「メガファックF−554」、「メガファックF−555」、「メガファックF−556」、「メガファックF−557」、「メガファックF−558」、「メガファックF−559」、「メガファックF−560」、「メガファックF−561」、「メガファックF−562」、「メガファックF−563」、「メガファックF−565」、「メガファックF−568」、「メガファックF−569」、「メガファックF−570」、「メガファックR−40」、「メガファックR−41」、「メガファックR−94」、「メガファックRS−72−K」、「メガファックRS−75」、「メガファックRS−76−E」、「メガファックRS−76−NS」、「メガファックRS−90」、「メガファックDS−21」(以上、DIC株式会社製)、
「フタージェント100」、「フタージェント100C」、「フタージェント150」、「フタージェント150CH」、「フタージェント300」、「フタージェント400SW」、「フタージェント251」、「フタージェント215M」、「フタージェント212M」、「フタージェント250」、「フタージェント212D」、「FTX−218」、「フタージェント209F」、「フタージェント245F」、「フタージェント208G」、「フタージェント212P」、「フタージェント220P」、「フタージェント228P」、「フタージェント601AD」、「フタージェント602A」、「フタージェント650A」、「フタージェント750FM」、「FTX-730FM」、「フタージェント730FL」、「フタージェント710FS」、「フタージェント710FM」、「フタージェント710FL」、「フタージェント750LL」、「FTX-730LS」、「フタージェント730LM」、(以上、株式会社ネオス製)、
「BYK−300」、「BYK−302」、「BYK−306」、「BYK−307」、「BYK−310」、「BYK−315」、「BYK−320」、「BYK−322」、「BYK−323」、「BYK−325」、「BYK−330」、「BYK−331」、「BYK−333」、「BYK−337」、「BYK−340」、「BYK−344」、「BYK−370」、「BYK−375」、「BYK−377」、「BYK−350」、「BYK−352」、「BYK−354」、「BYK−355」、「BYK−356」、「BYK−358N」、「BYK−361N」、「BYK−357」、「BYK−390」、「BYK−392」、「BYK−UV3500」、「BYK−UV3510」、「BYK−UV3570」、「BYK−Silclean3700」(以上、BYK株式会社製)、
「TEGO Rad2100」、「TEGO Rad2200N」、「TEGO Rad2250」、「TEGO Rad2300」、「TEGO Rad2500」、「TEGO Rad2700」、「TEGO Flow300」、「TEGO Flow370」、「TEGO Flow425」、「TEGO Flow ATF2」、「TEGO Flow ZFS460」、「TEGO Glide100」、「TEGO Glide130」、「TEGO Glide410」、「TEGO Glide415」、「TEGO Glide432」、「TEGO Glide440」、「TEGO Glide450」、「TEGO Glide482」、「TEGO Glide B1484」、「TEGO Glide ZG400」、「TEGO Twin4200」、「TEGO Wet KL245」、「TEGO Wet260」、「TEGO Wet270」、「TEGO Wet500」、(以上、エボニック・インダストリーズ株式会社製)、
「FC−4430」、「FC−4432」(以上、スリーエムジャパン株式会社製)、
「ユニダインNS」(以上、ダイキン工業株式会社製)、
「サーフロンS−241」、「サーフロンS−242」、「サーフロンS−243」、「サーフロンS−420」、「サーフロンS−611」、「サーフロンS−651」、「サーフロンS−386」(以上、AGCセイミケミカル株式会社製)、
「ディスパロン1970」、「ディスパロン230」、「ディスパロンLF−1980」、「ディスパロンLF−1982」、「ディスパロンLF−1983」、「ディスパロンLF−1084」、「ディスパロンLF−1985」、「ディスパロンLHP−90」、「ディスパロンLHP−91」、「ディスパロンLHP−95」、「ディスパロンLHP−96」、「ディスパロンOX−715」、「ディスパロン1930N」、「ディスパロン1933」、「ディスパロン1934」、「ディスパロン1711EF」、「ディスパロン1751N」、「ディスパロン1761」、「ディスパロンLS−009」、「ディスパロンLS−001」、(以上、楠本化成株式会社製)、
「PF−151N」、「PF−636」、「PF−6320」、「PF−656」、「PF−6520」、「PF−652−NF」、「PF−3320」(以上、OMNOVA SOLUTIONS社製)、
「ポリフローNo.7」、「ポリフローNo.50E」、「ポリフローNo.50EHF」、「ポリフローNo.54N」、「ポリフローNo.75」、「ポリフローNo.77」、「ポリフローNo.85」、「ポリフローNo.85HF」、「ポリフローNo.90」、「ポリフローNo.90D−50」、「ポリフローNo.95」、「ポリフローNo.99C」、「ポリフローKL−400K」、「ポリフローKL−400HF」、「ポリフローKL−402」、「ポリフローKL−403」、「ポリフローKL−100」、「ポリフローLE−604」、」(以上、共栄社化学株式会社製)、
「L−7001」、「L−7002」、「8032ADDITIVE」、「57ADDTIVE」、「L−7064」、「FZ−2110」、「FZ−2105」、「67ADDTIVE」、「8616ADDTIVE」(以上、東レ・ダウシリコーン株式会社製)
「KP−124」、「KP−341」、「KP−323」、「KP−327」、「KP−611」、「KP−369」、「KP−625」(以上、信越化学工業株式会社製)
等の例を挙げることができる。
レベリング剤の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる、本発明の重合性液晶組成物に用いる、少なくとも1の重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜0.5質量%であることがより好ましい。
また、上記レベリング剤を使用することで、本発明の重合性液晶組成物を光学異方体とした場合、空気界面のチルト角を効果的に減じることができるものもある。
[H]配向制御剤
本発明の重合性液晶組成物は、液晶性化合物の配向状態を制御するために、配向制御剤を含有することができる。用いる配向制御剤としては、液晶性化合物が、基材に対して実質的に水平配向、実質的に垂直配向、実質的にハイブリッド配向するものが挙げられる。また、キラル化合物を添加した場合には実質的に平面配向するものが挙げられる。前述したように、界面活性剤によって、水平配向、平面配向が誘起される場合もあるが、各々の配向状態が誘起されるものであれば、特に限定はなく、公知慣用のものを使用することができる。
そのような配向制御剤としては、例えば、光学異方体とした場合の空気界面のチルト角を効果的に減じる効果を持つ、下記一般式(8)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量が100以上1000000以下である化合物が挙げられる。
Figure 0006674161
(式中、R11、R12、R13及びR14はそれぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基中の水素原子は1つ以上のハロゲン原子で置換されていても良い。)
また、フルオロアルキル基で変性された棒状液晶性化合物、円盤状液晶性化合物、分岐構造を有してもよい長鎖脂肪族アルキル基を含有した重合性化合物、等も挙げられる。
光学異方体とした場合の空気界面のチルト角を効果的に増加させる効果を持つものとしては、硝酸セルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、複素芳香族環塩変性された棒状液晶性化合物、シアノ基、シアノアルキル基で変性された棒状液晶性化合物、等が挙げられる。
[I]連鎖移動剤
本発明の重合性液晶組成物は、重合体や光学異方体と基材との密着性をより向上させるため、連鎖移動剤を含有することができる。連鎖移動剤としては、芳香族炭化水素類、クロロホルム、四塩化炭素、四臭化炭素、ブロモトリクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、
オクチルメルカプタン、n―ブチルメルカプタン、n―ペンチルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメル、n―ドデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン、t―ドデシルメルカプタン等のメルカプタン化合物、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等のチオール化合物、ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のスルフィド化合物、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジビニルアニリン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマー、アクロレイン、アリルアルコール、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルビネン、ジペンテン、等が挙げられるが、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、チオール化合物がより好ましい。
具体的には下記一般式(9−1)〜(9−12)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
式中、R95は炭素原子数2〜18のアルキル基を表し、該アルキル基は直鎖であっても分岐鎖であっても良く、該アルキル基中の1つ以上のメチレン基は酸素原子、及び硫黄原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−OCO−、−COO−、又は−CH=CH−で置換されていてもよく、R96は炭素原子数2〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ以上のメチレン基は酸素原子、及び硫黄原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−OCO−、−COO−、又は−CH=CH−で置換されていてもよい。
連鎖移動剤は、重合性液晶化合物を有機溶剤に混合し加熱攪拌して重合性溶液を調製する工程において添加することが好ましいが、その後の、重合性溶液に重合開始剤を混合する工程において添加してもよいし、両方の工程において添加してもよい。
連鎖移動剤の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる、上記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、0.5〜10質量%であることが好ましく、1.0〜5.0質量%であることがより好ましい。
更に物性調整のため、重合性でない液晶化合物等も必要に応じて添加することも可能である。液晶性のない重合性化合物は、重合性化合物を有機溶剤に混合し加熱攪拌して重合性溶液を調製する工程において添加することが好ましいが、重合性でない液晶化合物等は、その後の、重合性溶液に重合開始剤を混合する工程において添加してもよいし、両方の工程において添加してもよい。これらの化合物の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる、上記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更により好ましい。
[J]赤外線吸収剤
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて赤外線吸収剤を含有することができる。用いる赤外線吸収剤は、特に限定はなく、配向性を乱さない範囲で公知慣用のものを含有することができる。
前記赤外線吸収剤としては、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、ジチオール化合物、ジインモニウム化合物、アゾ化合物、アルミニウム塩等が挙げられる。
具体的には、ジインモニウム塩タイプの「NIR−IM1」、アルミニウム塩タイプの「NIR−AM1」(以上、ナガセケムテック株式会社製)、「カレンズIR−T」、「カレンズIR−13F」(以上、昭和電工株式会社製)、「YKR−2200」、「YKR−2100」(以上、山本化成株式会社製)、「IRA908」、「IRA931」、「IRA955」、「IRA1034」(以上、INDECO株式会社)等が挙げられる。
[K]帯電防止剤
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて帯電防止剤を含有することができる。用いる帯電防止剤は、特に限定はなく、配向性を乱さない範囲で公知慣用のものを含有することができる。
そのような帯電防止剤としては、スルホン酸塩基またはリン酸塩基を分子内に少なくとも1種類以上有する高分子化合物、4級アンモニウム塩を有する化合物、重合性基を有する界面活性剤等が挙げられる。
中でも重合性基を有する界面活性剤が好ましく、例えば、重合性基を有する界面活性剤の内、アニオン系のものとして、「アントックスSAD」、「アントックスMS−2N」(以上、日本乳化剤株式会社製)、「アクアロンKH−05」、「アクアロンKH−10」、「アクアロンKH−20」、「アクアロンKH−0530」、「アクアロンKH−1025」(以上、第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープSR−10N」、「アデカリアソープSR−20N」(以上株式会社ADEKA製)、「ラテムルPD−104」(花王株式会社製)、等のアルキルエーテル系、「ラテムルS−120」、「ラテムルS−120A」、「ラテムルS−180P」、「ラテムルS−180A」(以上、花王株式会社製)、「エレミノールJS−2」(三洋化成株式会社製)、等のスルフォコハク酸エステル系、「アクアロンH−2855A」、「アクアロンH−3855B」、「アクアロンH−3855C」、「アクアロンH−3856」、「アクアロンHS−05」、「アクアロンHS−10」、「アクアロンHS−20」、「アクアロンHS−30」、「アクアロンHS−1025」、「アクアロンBC−05」、「アクアロンBC−10」、「アクアロンBC−20」、「アクアロンBC−1025」、「アクアロンBC−2020」(以上、第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープSDX−222」、「アデカリアソープSDX−223」、「アデカリアソープSDX−232」、「アデカリアソープSDX−233」、「アデカリアソープSDX−259」、「アデカリアソープSE−10N」、「アデカリアソープSE−20N」(以上、株式会社ADEKA製)、等のアルキルフェニルエーテルあるいはアルキルフェニルエステル系、「アントックスMS−60」、「アントックスMS−2N」(以上、日本乳化剤株式会社製)、「エレミノールRS−30」(三洋化成株式会社製)、等の(メタ)アクリレート硫酸エステル系、「H−3330P」(第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープPP−70」(株式会社ADEKA製)、等のリン酸エステル系が挙げられる。
一方、重合性基を有する界面活性剤の内、ノニオン系のものとして、例えば、「アントックスLMA−20」、「アントックスLMA−27」、「アントックスEMH−20」、「アントックスLMH-20、「アントックスSMH−20」(以上、日本乳化剤株式会社製)、「アデカリアソープER−10」、「アデカリアソープER−20」、「アデカリアソープER−30」、「アデカリアソープER−40」(以上、株式会社ADEKA製)、「ラテムルPD−420」、「ラテムルPD−430」、「ラテムルPD−450」(以上、花王株式会社製)、等のアルキルエーテル系、「アクアロンRN−10」、「アクアロンRN−20」、「アクアロンRN−30」、「アクアロンRN−50」、「アクアロンRN−2025」(以上、第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープNE−10」、「アデカリアソープNE−20」、「アデカリアソープNE−30」、「アデカリアソープNE−40」(以上、株式会社ADEKA製)、等のアルキルフェニルエーテル系もしくはアルキルフェニルエステル系、「RMA−564」、「RMA−568」、「RMA−1114」(以上、日本乳化剤株式会社製)等の(メタ)アクリレート硫酸エステル系が挙げられる。
その他の帯電防止剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記帯電防止剤は、1種類のみで使用することも2種類以上組み合わせて使用することもできる。 前記帯電防止剤の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる、上記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量%がより好ましい。
[L]色素
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて色素を含有することができる。用いる色素は、特に限定はなく、配向性を乱さない範囲で公知慣用のものを含有することができる。
前記色素としては、例えば、2色性色素、蛍光色素等が挙げられる。そのような色素としては、例えば、ポリアゾ色素、アントラキノン色素、シアニン色素、フタロシアニン色素、ペリレン色素、ペリノン色素、スクアリリウム色素等が挙げられるが、添加する観点から、前記色素は液晶性を示す色素が好ましい。
例えば、米国特許第2,400,877号公報、DreyerJ. F., Phys. and Colloid Chem., 1948, 52, 808., "The Fixing of MolecularOrientation"、Dreyer J. F., Journal de Physique, 1969, 4, 114., "LightPolarization from Films of Lyotropic Nematic Liquid Crystals"、及び、J.Lydon, "Chromonics" in "Handbook of Liquid Crystals Vol.2B: Low MolecularWeight Liquid Crystals II", D. Demus,J. Goodby, G. W. Gray, H. W. Spiessm,V. Vill ed, Willey-VCH, P.981-1007(1998) 、Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display A.V.lvashchenko
CRC Press、1994年、および「機能性色素市場の新展開」、第一章、1頁、1994年、CMC株式会社発光、等に記載の色素を使用することができる。
2色性色素としては、例えば、以下の式(d−1)〜式(d−9)
Figure 0006674161
Figure 0006674161
が挙げられる。前記2色性色素等の色素の添加量は、本発明の重合性液晶組成物に用いる、上記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、0.001〜20重量%が好ましく、0.01〜10重量%がより好ましい。
[M]フィラー
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じてフィラーを含有することができる。用いるフィラーは、特に限定はなく、得られた重合物の熱伝導性が低下しない範囲で公知慣用のものを含有することができる。
前記フィラーとしては、例えば、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレイ、マイカ、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、ガラス繊維等の無機質充填材、銀粉、銅粉などの金属粉末や窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ガリウム、炭化ケイ素、マグネシア(酸化アルミニウム)、シリカ、結晶性シリカ(酸化ケイ素)、溶融シリカ(酸化ケイ素)、グラファイト、カーボンナノファイバーを含む炭素繊維等などの熱伝導性フィラー、銀ナノ粒子等が挙げられる。
具体的には、アルミナとしてDAM−70、DAM−45、DAM−07、DAM−05、DAW−45、DAW−05、DAW−03、ASFP−20(以上、電気化学工業株式会社製)、AL−43−KT、AL−47−H、AL−47−1、AL−160SG−3、AL−43−BE、AS−30、AS−40、AS−50、AS−400、CB−P02、CB−P05(以上、昭和電工株式会社製)、A31、A31B、A32、A33F、A41A、A43A、MM−22、MM−26、MM−P、MM−23B、LS−110F、LS−130、LS−210、LS−242C、LS−250、AHP300(以上、日本軽金属株式会社製)、AA−03、AA−04、AA−05、AA−07、AA−2、AA−5、AA−10、AA−18(以上、住友化学株式会社製)、チタンホワイトとしてG−1、G−10、F−2、F−4、F−6(以上、昭和電工株式会社製)、TAF−520、TAF−500、TAF−1500、TM−1、TA−100C、TA−100CT(以上、富士チタン工業株式会社製)、MT−01、MT−10EX、MT−05、MT−100S、MT−100TV、MT−100Z、MT−150EX、MT−100AQ、MT−100WP、MT−100SA、MT−100HD、MT−300HD、MT−500SA、MT−600SA、MT−700HD(以上、テイカ株式会社製)、TTO−51(A)、TTO−51(C)、TTO−55(A)、TTO−55(B)、TTO−55(C)、TTO−55(D)、TTO−S−1、TTO−S−2、TTO−S−3、TTO−S−4、MPT−136、TTO−V−3(以上、石原産業株式会社製)、水酸化アルミニウムとしてB−309、B−309(以上、巴工業株式会社製)、BA173、BA103、B703、B1403、BF013、BE033、BX103、BX043(以上、日本軽金属株式会社)、タルクとしてナノエースD−1000、ナノエースD−800、ミクロエースSG−95、ミクロエースP−8、ミクロエースP−6(以上、日本タルク株式会社製)、FH104、FH105、FL108、FG106、MG115、FH104S、ML112S(以上、富士タルク工業株式会社製)、マイカとしてY−1800、TM−10、A−11、SJ−005(以上、株式会社ヤマグチマイカ製)、チタン酸バリウムとしてBT−H9DX、HF−9、HF−37N、HF−90D、HF−120D、HT−F(以上、共立マテリアル株式会社製)、BT−100、HPBTシリーズ(以上、富士チタン工業株式会社製)、BTシリーズ(堺化学工業株式会社製)、パルセラムBT(日本化学工業株式会社製)、酸化亜鉛としてFINEX−30、FINEX−30W−LP2、FINEX−50、FINEX−50S−LP2、XZ−100F(以上、堺化学工業株式会社製)、FZO−50(石原産業株式会社製)、MZ−300、MZ−306X、MZY−505S、MZ−506X、MZ−510HPSX(以上、テイカ株式会社製)、ガラス繊維としてCS6SK−406、CS13C−897、CS3PC−455、CS3LCP−256(以上、日東紡績株式会社)、ECS03−615、ECS03−650、EFDE50−01、EFDE50−31(以上、セントラル硝子株式会社)、ACS6H−103、ACS6S−750(以上、日本電気硝子株式会社製)、銀粉として球状銀粉AG3、AG4、フレーク銀粉FA5、FA2(以上、DOWAハイテック株式会社製)、SPQ03R、SPN05N、SPN08S、Q03R(以上、三井金属鉱業株式会社製)、AY−6010、AY−6080(以上、田中貴金属株式会社製)、ASP−100(相田化学工業株式会社)、Agコート粉末AG/SP(三菱マテリアル電子化成株式会社製)、銅粉としてMA−O015K、MA−O02K、MA−O025K(以上、三井金属鉱業株式会社製)、電解銅粉#52−C、#6(以上、JX日鉱日石金属株式会社製)、10%AgコートCu−HWQ(福田金属箔粉工業株式会社製)、銅粉Type−A、Type−B(以上、DOWAエレクトロニクス株式会社製)、UCP−030(住友金属鉱山株式会社製)、
窒化アルミニウムとしてHグレード、Eグレード、H−Tグレード(以上、トクヤマ株式会社製)、TOYAL TecFiller TFS−A05P、TOYAL TecFiller TFZ−A02P(以上、東洋アルミニウム株式会社製)、ALN020BF、ALN050BF、ALN020AF、ALN050AF、ALN020SF(以上、巴工業株式会社製)、FAN−f05、FAN−f30(以上、古河電子株式会社製)、窒化ホウ素としてデンカボロンナイトライドSGP、デンカボロンナイトライドMGP、デンカボロンナイトライドGP、デンカボロンナイトライドHGP、デンカボロンナイトライドSP−2、デンカボロンナイトライドSGPS(以上、電気化学工業株式会社製)、UHP−S1、UHP−1K、UHP−2、UHP−EX(以上、昭和電工株式会社製)窒化ケイ素としてSN−9、SN−9S、SN−9FWS、SN−F1、SN−F2(以上、電気化学工業株式会社製)、CF0027、CF0093、CF0018、CF0033(以上、日本フリット株式会社製)、炭化ケイ素として、GMF−Hタイプ、GMF−H2タイプ、GMF−LCタイプ(以上、太平洋ランダム株式会社)、HSC1200、HSC1000、HSC059、HSC059I、HSC007(以上、巴工業株式会社製)、シリカとしてサイシリア(富士シリシア化学株式会社)、AEROSIL R972、AEROSIL R104、AEROSIL R202、AEROSIL 805、AEROSIL R812、AEROSIL R7200(以上、日本エアロジル株式会社製)、レオシールシリーズ(トクヤマ株式会社製)、結晶性シリカ(酸化ケイ素)としてCMC−12、VX−S、VX−SR(以上、株式会社龍森社製)、溶融シリカ(酸化ケイ素)としてFB−3SDC、FB−3SDX、SFP−30M、SFP−20M、SFP−30MHE、SFP−130MC、UFP−30(以上、電気化学工業株式会社製)、エクセリカシリーズ(トクヤマ株式会社製)、酸化アルミニウムとしてAEROXIDE Alu C、AEROXIDE Alu 65(以上、日本エアロジル株式会社製)、炭素繊維やグラファイトとしてトレカミルドファイバーMLD−30、トレカミルドファイバーMLD−300(以上、東レ株式会社製)、CFMP−30X、CFMP−150X(以上、日本ポリマー産業株式会社製)、XN−100、HC−600(以上、日本グラファイトファイバー株式会社製)、SWeNT SG65、SWeNT SGi、IsoNanoTubes−M、IsoNanoTubes−S、PureTubes、Pyrograf PR−25−XT−PS、PR−25XT−LHT(以上、シグマアルドリッチ株式会社製)、等が挙げられる。
前記フィラーは、1種類のみで使用することも2種類以上組み合わせて使用することもできる。 前記フィラーの添加量は、本発明の重合性液晶組成物用いる、上記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、総量に対して、0.01〜80重量%が好ましく、0.1〜50重量%がより好ましい。
[N]キラル化合物
本発明の重合性液晶組成物には、キラルネマチック相を得ることを目的としてキラル化合物を含有してもよい。前記キラル化合物は、それ自体が液晶性を示す必要はなく、また、重合性基を有していても、有していなくてもよい。また、キラル化合物の螺旋の向きは、重合体の使用用途によって適宜選択することができる。
重合性基を有しているキラル化合物としては、特に限定はなく、公知慣用のものが使用できるが、らせんねじれ力(HTP)の大きなキラル化合物が好ましい。また、重合性基は、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基、アリルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、グリシジル基、オキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基、グリシジル基、オキセタニル基が特に好ましい。
キラル化合物の配合量は、化合物の螺旋誘起力によって適宜調整することが必要であるが、重合性基を有する液晶性化合物及びキラル化合物の総量に対して、0.5〜80質量%含有することが好ましく、3〜50質量%含有することがより好ましく、5〜30質量%含有することが特に好ましい。
キラル化合物の具体例として、下記一般式(10−1)〜式(10−4)で表される化合物を挙げることができるが、下記の一般式に限定されるわけではない。
Figure 0006674161
上記式中、Sp5a、Sp5bはそれぞれ独立して、炭素原子数0〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基は1つ以上のハロゲン原子、CN基、又は重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキル基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良く、
A1、A2、A3、A4、A5及びA6はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,4−ナフチレン基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基を表し、n、l及びkはそれぞれ独立して、0又は1を表し、0≦n+l+k≦3となり、
m5は0又は1を表し、
Z0、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6はそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2 CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、−CONH−、−NHCO−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、
5a及びR5bは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜18のアルキル基を表すが、該アルキル基は1つ以上のハロゲン原子又はCNにより置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良く、あるいはR5a及びR5bは一般式(10−a)
Figure 0006674161
(式中、P5aは重合性官能基を表し、Sp5aはSpと同じ意味を表す。)
5aは、下記の式(P−1)から式(P−20)で表される重合性基から選ばれる置換基を表す。
Figure 0006674161
上記キラル化合物のさらなる具体的例としては、下記一般式(10−5)〜式(10−38)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
上記式中、m、nはそれぞれ独立して1〜10の整数を表し、Rは水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は、フッ素原子を表すが、Rが複数存在する場合は、それぞれ同一であっても、異なっていても良い。
重合性基を有していないキラル化合物としては、具体的には、例えば、キラル基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、キラル基として2−メチルブチル基を有するビーディーエイチ社製の「CB−15」、「C−15」、メルク社製の「S−1082」、チッソ社製の「CM−19」、「CM−20」、「CM」、キラル基として1−メチルヘプチル基を有するメルク社製の「S−811」、チッソ社製の「CM−21」、「CM−22」などが挙げられる。
キラル化合物を添加する場合は、本発明の重合性液晶組成物の重合体の用途によるが、得られる重合体の厚み(d)を重合体中での螺旋ピッチ(P)で除した値(d/P)が0.1〜100の範囲となる量を添加することが好ましく、0.1〜20の範囲となる量がさらに好ましい。
[O]重合性基を有する非液晶性化合物
本発明の重合性液晶組成物は、重合性基を有するが液晶化合物ではない化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、この技術分野で重合性モノマーあるいは重合性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができる。添加する場合は、、本発明の重合性液晶組成物に用いる、少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールエトキシ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルりん酸、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イロプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等のモノ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクロイルオキシプロピルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、等のジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、等のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、オリゴマー型の(メタ)アクリレート、各種ウレタンアクリレート、各種マクロモノマー、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、等のエポキシ化合物、マレイミド等が挙げられる。これらは単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
[P]配向材料
本発明の重合性液晶組成物は、配向性を向上させるために配向性が向上する配向材料を含有することができる。用いる配向材料は、本発明の重合性液晶組成物に用いられる、重合性基を有する液晶性化合物を溶解させることができる溶剤に可溶であれば、公知慣用のものでよいが、添加することにより配向性を著しく劣化させない範囲で添加することができる。具体的には、本発明の重合性液晶組成物に用いる、上記少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物の総量に対して、0.05〜30重量%が好ましく、0.5〜15重量%がさらに好ましく、1〜10重量%が特に好ましい
配向材料は具体的には、ポリイミド、ポリアミド、BCB(ペンゾシクロブテンポリマー)、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、クマリン化合物、カルコン化合物、シンナメート化合物、フルギド化合物、アントラキノン化合物、アゾ化合物、アリールエテン化合物等、光異性化、もしくは、光二量化する化合物が挙げられるが、紫外線照射、可視光照射により配向する材料(光配向材料)が好ましい。
光配向材料としては、例えば、環状シクロアルカンを有するポリイミド、全芳香族ポリアリレート、特開5−232473号公報に示されているようなポリビニルシンナメート、パラメトキシ桂皮酸のポリビニルエステル、特開平6−287453、特開平6−289374号公報に示されているようなシンナメート誘導体、特開2002−265541号公報に示されているようなマレイミド誘導体等が挙げられる。具体的には、以下の式(12−1)〜式(12−9)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
上記式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、Rは水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基を示すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、末端のCHは、CF、CCl、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基に置換されても良い。nは4〜100000を示し、mは1〜10の整数を示す。
は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アリルオキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基若しくはそのアルカリ金属塩、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化メトキシ基、ヒドロキシ基、スルホニルオキシ基若しくはそのアルカリ金属塩、アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基又は(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニル基、ビニルオキシ基及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性官能基を表す。
(重合体)
本発明の重合性液晶組成物に開始剤を含有した状態で重合させることにより、本発明の重合体が得られる。本発明の重合体は、光学異方体、位相差フィルム、レンズ、光学部品、偏光フィルム、着色剤、セキュリティー用マーキング、色材、印刷物、構造財、修復材等に利用される。
(基材)
本発明の光学異方体に用いられる基材は、液晶表示素子、有機発光表示素子、その他表示素子、光学部品、着色剤、マーキング、印刷物や光学フィルムに通常使用する基材であって、本発明の重合性液晶組成物溶液の塗布後の乾燥時における加熱に耐えうる耐熱性を有する材料であれば、特に制限はない。そのような基材としては、ガラス基材、金属基材、セラミックス基材、プラスチック基材や紙等の有機材料が挙げられる。特に基材が有機材料の場合、セルロース誘導体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアリレート、ポリエーテルサルホン、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ナイロン又はポリスチレン等が挙げられる。中でもポリエステル、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロース誘導体、ポリアリレート、ポリカーボネート等のプラスチック基材が好ましい。基材の形状としては、平板の他、曲面を有するものであっても良い。これらの基材は、必要に応じて、電極層、反射防止機能、反射機能を有していてもよい。
本発明の重合性液晶組成物の塗布性や重合体との接着性向上のために、これらの基材の表面処理を行っても良い。表面処理として、オゾン処理、プラズマ処理、コロナ処理、シランカップリング処理などが挙げられる。また、光の透過率や反射率を調節するために、基材表面に有機薄膜、無機酸化物薄膜や金属薄膜等を蒸着など方法によって設ける、あるいは、光学的な付加価値をつけるために、基材がピックアップレンズ、ロッドレンズ、光ディスク、位相差フィルム、光拡散フィルム、マイクロレンズシート、カラーフィルター、等であっても良い。中でも付加価値がより高くなるピックアップレンズ、位相差フィルム、光拡散フィルム、カラーフィルターは好ましい。
(配向処理)
また、上記基材には、本発明の重合性液晶組成物溶液を塗布乾燥した際に重合性液晶組成物が配向するように、通常配向処理が施されている、あるいは配向膜が設けられていても良い。配向処理としては、延伸処理、ラビング処理、偏光紫外可視光照射処理、イオンビーム処理、基材へのSiOの斜方蒸着処理、等が挙げられる。配向膜を用いる場合、配向膜は公知慣用のものが用いられる。そのような配向膜としては、ポリイミド、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルホン、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、アゾ化合物、クマリン化合物、カルコン化合物、シンナメート化合物、フルギド化合物、アントラキノン化合物、アゾ化合物、アリールエテン化合物等の化合物、もしくは、前記化合物の重合体や共重合体が挙げられる。ラビングにより配向処理する化合物は、配向処理、もしくは配向処理の後に加熱工程を入れることで材料の結晶化が促進されるものが好ましい。ラビング以外の配向処理を行う化合物の中では光配向材料を用いることが好ましい。
一般に、配向機能を有する基板に液晶組成物を接触させた場合、液晶分子は基板付近で基板を配向処理した方向に沿って配向する。液晶分子が基板と水平に配向するか、傾斜あるいは垂直して配向するかは、基板への配向処理方法による影響が大きい。例えば、インプレーンスイッチング(IPS)方式の液晶表示素子に使用するようなプレチルト角のごく小さな配向膜を基板上に設ければ、ほぼ水平に配向した重合性液晶層が得られる。
また、TN型液晶表示素子に使用するような配向膜を基板上に設けた場合は、少しだけ配向が傾斜した重合性液晶層が得られ、STN方式の液晶表示素子に使用するような配向膜を使うと、大きく配向が傾斜した重合性液晶層が得られる。
(塗布)
本発明の光学異方体を得るための塗布法としては、アプリケーター法、バーコーティング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、フレキソコーティング法、インクジェット法、ダイコーティング法、キャップコーティング法、ディップコーティング法、スリットコーティング法、スプレーコーティング法等、公知慣用の方法を行うことができる。重合性液晶組成物を塗布後、乾燥させる。
塗布後、本発明の重合性液晶組成物中の液晶分子をスメクチック相、あるいはネマチック相を保持した状態で均一に配向させることが好ましい。その方法の1つとして熱処理法が挙げられる。具体的には、本発明の重合性液晶組成物を基板上に塗布後、該液晶組成物のN(ネマチック相)−I(等方性液体相)転移温度(以下、N−I転移温度と略す)以上に加熱して、該液晶組成物を等方相液体状態にする。そこから、必要に応じ徐冷してネマチック相を発現させる。このとき、一旦液晶相を呈する温度に保ち、液晶相ドメインを充分に成長させてモノドメインとすることが望ましい。あるいは、本発明の重合性液晶組成物を基板上に塗布後、本発明の重合性液晶組成物のネマチック相が発現する温度範囲内で温度を一定時間保つような加熱処理を施しても良い。
加熱温度が高過ぎると重合性液晶化合物が好ましくない重合反応を起こして劣化するおそれがある。また、冷却しすぎると、重合性液晶組成物が相分離を起こし、結晶の析出、スメクチック相のような高次液晶相を発現し、配向処理が不可能になることがある。
このような熱処理をすることで、単に塗布するだけの塗工方法と比べて、配向欠陥の少ない均質な光学異方体を作製することができる。
また、このようにして均質な配向処理を行った後、液晶相が相分離を起こさない最低の温度、即ち過冷却状態となるまで冷却し、該温度において液晶相を配向させた状態で重合すると、より配向秩序が高く、透明性に優れる光学異方体を得ることができる。
(重合工程)
乾燥した重合性液晶組成物の重合処理は、一様に配向した状態で一般に可視紫外線等の光照射、あるいは加熱によって行われる。重合を光照射で行う場合は、具体的には420nm以下の可視紫外光を照射することが好ましく、250〜370nmの波長の紫外光を照射することが最も好ましい。但し、420nm以下の可視紫外光により重合性液晶組成物が分解などを引き起こす場合は、420nm以上の可視紫外光で重合処理を行ったほうが好ましい場合もある。
(重合方法)
本発明の重合性液晶組成物を重合させる方法としては、活性エネルギー線を照射する方法や熱重合法等が挙げられるが、加熱を必要とせず、室温で反応が進行することから活性エネルギー線を照射する方法が好ましく、中でも、操作が簡便なことから、紫外線等の光を照射する方法が好ましい。照射時の温度は、本発明の重合性液晶組成物が液晶相を保持できる温度とし、重合性液晶組成物の熱重合の誘起を避けるため、可能な限り30℃以下とすることが好ましい。尚、重合性液晶組成物は、通常、昇温過程において、C(固相)−N(ネマチック)転移温度(以下、C−N転移温度と略す。)から、N−I転移温度範囲内で液晶相を示す。一方、降温過程においては、熱力学的に非平衡状態を取るため、C−N転移温度以下でも凝固せず液晶状態を保つ場合がある。この状態を過冷却状態という。本発明においては、過冷却状態にある液晶組成物も液晶相を保持している状態に含めるものとする。具体的には390nm以下の紫外光を照射することが好ましく、250〜370nmの波長の光を照射することが最も好ましい。但し、390nm以下の紫外光により重合性液晶組成物が分解などを引き起こす場合は、390nm以上の紫外光で重合処理を行ったほうが好ましい場合もある。この光は、拡散光で、かつ偏光していない光であることが好ましい。紫外線照射強度は、0.05mW/cm〜10W/cmの範囲が好ましい。特に、0.2mW/cm〜2W/cmの範囲が好ましい。紫外線強度が0.05mW/cm未満の場合、重合を完了させるのに多大な時間がかかる。一方、2W/cmを超える強度では、重合性液晶組成物中の液晶分子が光分解する傾向にあることや、重合熱が多く発生して重合中の温度が上昇し、重合性液晶のオーダーパラメーターが変化して、重合後のフィルムのリタデーションに狂いが生じる可能性がある。
また、紫外線照射量は、10mJ/cm〜20J/cmの範囲が好ましく、50mJ/cm〜10J/cmがさらに好ましく、100mJ/cm〜5J/cmが特に好ましい。
マスクを使用して特定の部分のみを紫外線照射で重合させた後、該未重合部分の配向状態を、電場、磁場又は温度等をかけて変化させ、その後該未重合部分を重合させると、異なる配向方向をもった複数の領域を有する光学異方体を得ることもできる。
また、マスクを使用して特定の部分のみを紫外線照射で重合させる際に、予め未重合状態の重合性液晶組成物に電場、磁場又は温度等をかけて配向を規制し、その状態を保ったままマスク上から光を照射して重合させることによっても、異なる配向方向をもった複数の領域を有する光学異方体を得ることができる。
本発明の重合性液晶組成物を重合させて得られる光学異方体は、基板から剥離して単体で光学異方体として使用することも、基板から剥離せずにそのまま光学異方体として使用することもできる。特に、他の部材を汚染し難いので、被積層基板として使用したり、他の基板に貼り合わせて使用したりするときに有用である。
得られた光学異方体の耐溶剤特性や耐熱性安定化のために、光学異方体を加熱エージングすることもできる。この場合、前記重合膜のガラス転移点以上で加熱することが好ましい。通常は、50〜300℃が好ましく、80〜240℃がさらに好ましく、100〜220℃が特に好ましい。
(位相差フィルム)
本発明の位相差フィルムは、前記光学異方体を含有しており、液晶性化合物が基材に対して一様に連続的な配向状態を形成して、基材に対して面内、面外、面内と面外の両方、あるいは面内において2軸性を有していればよい。また、接着剤や接着層、粘着剤や粘着層、保護フィルムや偏光フィルム等が積層されていてもよい。
そのような位相差フィルムとしては、例えば、基材に対して棒状液晶性化合物が実質的に水平配向したポジティブAプレート、基材に対して円盤状液晶性化合物が垂直に一軸配向したネガティブAプレート、基材に対して棒状液晶性化合物が実質的に垂直に配向したポジティブCプレート、基材に対して棒状液晶性化合物がコレステリック配向、あるいは、円盤状液晶性化合物が水平に一軸配向したネガティブCプレート、二軸性プレート、基材に対して棒状液晶性化合物がハイブリッド配向したポジティブOプレート、基材に対して円盤状液晶性化合物がハイブリッド配向したネガティブOプレートの配向モードを適用できる。液晶表示素子の光学補償フィルムに用いた場合は、視野角依存性を改善するものであれば、特に限定なく様々な配向モードが適用できる。
例えば、ポジティブAプレート、ネガティブAプレート、ポジティブCプレート、ネガティブCプレート、二軸性プレート、ポジティブOプレート、ネガティブOプレートの配向モードを適用できる。
本発明の位相差フィルムは、波長板として使用することもできる。波長板として使用する場合、本発明の位相差フィルムは、基材に対して重合性液晶性化合物が実質的に水平配向したポジティブAプレートであり、1/2波長板や1/4波長板として使用するのが好ましい。
本発明の位相差フィルムは、偏光反射フィルムや赤外反射フィルムとして使用することもできる。その場合、本発明の位相差フィルムは、基材に対して棒状液晶性化合物が実質的に水平方向にコレステリック配向しており、偏光反射フィルムの場合には、ピッチが可視光領域にあり、赤外反射フィルムの場合には、ピッチが赤外領域にあるのが好ましい。
(レンズ)
本発明の重合性液晶組成物を、基材、あるいは、配向機能を有する基材上に塗布し、もしくは、レンズ形状の金型に注入し、ネマチック相やスメクチック相を保持した状態で均一に配向させ、重合させることによって、本発明のレンズに使用することができる。レンズの形状は単純セル型、プリズム型、レンチキュラー型、等が挙げられる。
(液晶表示素子)
本発明の重合性液晶組成物を、基材、あるいは、配向機能を有する基材上に塗布し、ネマチック相やスメクチック相を保持した状態で均一に配向させ、重合させることにより、本発明の液晶表示素子に使用することができる。使用形態としては、光学補償フィルム、液晶立体表示素子のパターン化された位相差フィルム、カラーフィルターの位相差補正層、オーバーコート層、液晶媒体用の配向膜、等が挙げられる。液晶表示素子は、少なくとも二つの基材に液晶媒体層、TFT駆動回路、ブラックマトリックス層、カラーフィルター層、スペーサー、液晶媒体層に相応の電極回路が最低限狭持されており、通常、光学補償層、偏光板層、タッチパネル層は二つの基材の外側に配置されるが、場合によっては、光学補償層、オーバーコート層、偏光板層、タッチパネル用の電極層が二つの基材内に狭持されてもよい。
液晶表示素子の配向モードとしては、TNモード、VAモード、IPSモード、FFSモード、OCBモード等があるが、光学補償フィルムや光学補償層で用いられる場合には、配向モードに相応する位相差を有するフィルムを作成することができる。パターン化された位相差フィルムで使用される場合には、重合性液晶組成物中の液晶性化合物が基材に対して実質的に水平配向であればよい。オーバーコート層で用いられる場合には、1分子中の重合性基がより多い液晶性化合物を熱重合させればよい。液晶媒体用の配向膜で用いられる場合には、配向材料と重合性基を有する液晶性化合物を混合した重合性液晶組成物を使用することが好ましい。また、液晶媒体中にも混合することが可能であり、液晶媒体と液晶性化合物との比率により、応答速度やコントラスト等、各種の特性を向上させる効果がある。
(有機発光表示素子)
本発明の重合性液晶組成物を、基材、あるいは、配向機能を有する基材に塗布し、ネマチック相やスメクチック相を保持した状態で均一に配向させ、重合させることにより、本発明の有機発光表示素子に使用することができる。使用形態としては、前記重合により得られた位相差フィルムと偏光板と組み合わせることにより、有機発光表示素子の反射防止フィルムとして使用することができる。反射防止フィルムとして使用する場合、偏光板の偏光軸と位相差フィルムの遅相軸のなす角度は45°程度が好ましい。偏光板と前記位相差フィルムは、接着剤や粘着剤等で貼り合わせてもよい。また、偏光板上にラビング処理や光配向膜を積層した配向処理等により、直接積層してもよい。このとき使用する前記偏光板は、偏光機能を有するフィルムであればよく、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素や二色性色素を吸着させて延伸したフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムを延伸してヨウ素や二色性染料あるいは、二色性色素を吸着させたフィルム、二色性染料を含有する水溶液を基板上に塗布して偏光層を形成したフィルム、ワイヤーグリッド偏光子等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができ、ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系原反フィルムの厚みは特に限定されないが、例えば10〜150μm程度である。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は、通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。二色性色素として二色性染料を用いる場合は、通常、水溶性二色性染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。
二色性染料を含有する水溶液を基板上に塗布して偏光層を形成したフィルムの場合、塗布する二色性色素の例としては、使用する基材の種類によって異なるが直接染料、酸性染料等の水溶性染料及びそれらのア旦ン塩及び分散染料、油溶性頗料等の水不溶性色素等があげられる。これら色素は、通常、水及び有機溶媒に溶解し、場合によっては、界面活性剤を添加してラビング、コロナ処理の行なわれた基材に塗布される。有機溶媒は、基材の耐溶剤性により異なるが、一般的には、メタノール、エタノール、イソプロビルアルコール等のアルコール類、メチルセロソルプ、エチルセロソルブ等のセロソルプ類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン頬、ジメチルホルムアミド、N−メチルビロリドン等のアミド類、ベンゼン、トルエン等の芳香族有機溶媒が挙げられる。色素の塗布量は色素の偏光性能により異なるが、一般的には0.05〜1.0g/ポ、好ましくは0.1〜0.8g/rrfである。色PfJ液を基材に塗布する方法としては、バーコーダーコーティングスプレーコーティング、ロールコπティング、グラビアコーター等の種々コ一ティング方法が挙げられる。
ワイヤーグリッド偏光子を用いる場合は、Al、Cu、Ag、Cu、Ni、Cr、及びSiなどの導電材料で形成されたものを使用することが好ましい。
(照明素子)
本発明の重合性液晶組成物を、ネマチック相やスメクチック相、あるいは、配向機能を有する基材上に配向させた状態で重合させた重合体は照明素子、特に発光ダイオード素子の放熱材料として使用することもできる。放熱材料の形態としては、プリプレグ、重合体シート、接着剤、金属箔付きシート、等が好ましい。
(光学部品)
本発明の重合性液晶組成物を、ネマチック相やスメクチック相を保持した状態、あるいは、配向材料と組み合わせた状態で重合させることにより、本発明の光学部品として使用することができる。
(着色剤)
本発明の重合性液晶組成物は、染料や有機顔料等の着色剤を添加して、着色剤として使用することもできる。
(偏光フィルム)
本発明の重合性液晶組成物は、2色性色素、リオトロピック液晶やクロモニック液晶等と組み合わせる、あるいは添加して、偏光フィルムとして使用することもできる。
(セキュリティー用マーキング)
本発明の重合性液晶組成物は、キラル化合物、2色性色素、染料、フィラー、磁性粉、蛍光色素、等と組み合わせる、あるいは添加して、セキュリティー用マーキング、印刷物として使用することができる。
以下に本発明を実施例、及び、比較例によって説明するが、もとより本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(重合性液晶組成物(1)の調製)
式(A−1)で表される化合物40部、式(A−2)で表される化合物25部、式(A−3)で表される化合物20部、p−メトキシフェノール(MEHQ)0.1部、メガファックR−40(R−40:DIC株式会社製)0.2部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)172部、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に加えた後、60℃に加温、撹拌して溶解させ、溶解が確認された後、室温に戻し、イルガキュア907(BASF株式会社製)5部を加えて、さらに撹拌を行い、溶液を得た。溶液は、透明で均一であった。得られた溶液を0.20μmのメンブランフィルターでろ過し、実施例1等に用いる重合性液晶組成物(1)を得た。
(重合性液晶組成物(2)〜(83)、比較用重合性液晶組成物(C1)〜(C23)の調製)
下記の各表1〜11に示す各化合物をそれぞれ下記各表1〜11に示す割合に変更した以外は実施例1の重合性液晶組成物(1)の調整と同一条件で、実施例2〜83に用いる重合性液晶組成物(2)〜(83)及び比較例1〜23の重合性液晶組成物(C1)〜(C23)を得た。
なお、各組成物における各成分は以下の通りである。
(重合性液晶化合物)
Figure 0006674161
Figure 0006674161


Figure 0006674161
Figure 0006674161

Figure 0006674161
Figure 0006674161

Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(染料)
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(有機溶剤)
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(H−1) 沸点146℃
MIBK:メチルイソブチルケトン(H−2) 沸点117℃
MPA:1−メトキシ−2−プロパノール(H−3)沸点120℃
BA:酢酸ブチル(H−4)沸点126℃
TOL:トルエン(H−5)沸点116℃
THF:テトラヒドロフラン(H−6)沸点66℃
CPN:シクロペンタノン(H−7)沸点131℃
NMP:N−メチル−2−ピロリドン(H−8)沸点202℃
GBL:γ−ブチロラクトン(H−9)沸点204℃
CHA:酢酸シクロヘキシル(H−10)沸点175℃
MBA:安息香酸メチル(H−11)沸点198℃
IPR:イソホロン(H−12)沸点215℃
CRT:2−(エトキシエトキシ)エタノール(H−13)沸点201℃
PGDA:プロピレングリコールジアセテート(H−14)沸点190℃
EGBEA:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(H−15)沸点191℃
(酸化防止剤)
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(I−2)
(重合禁止剤)
p−メトキシフェノール(J−1)
(重合開始剤)
イルガキュア907(BASF株式会社製)(K−1)
イルガキュア819(BASF株式会社製)(K−2)
アデカクルーズNCI−930(株式会社ADEKA社製)(K−3)
アムニラッド184(IGM Resins社製)(K−4)
トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(L−1)
アロニックスM−5700(東亞合成株式会社製)(L−2)
ライトエステルHOB−A(共栄社化学株式会社製)(L−3)
メガファックR−40(DIC株式会社製)(M−1)
メガファックF−554(DIC株式会社製)(M−2)
メガファックRS−75(DIC株式会社製)(M−3)
メガファックDS−21(DIC株式会社製)(M−4)
フタージェントFTX−218(株式会社ネオス社製)(M−5)
フタージェント730LM(株式会社ネオス社製)(M−6)
TEGO Flow ZFS460(エボニック・インダストリーズ株式会社製)
(実施例1)
本発明の重合性液晶組成物(1)の溶解性、保存安定性(保存性)、配向性の評価、及び溶液粘度を測定した。結果を表1に示す。
(溶解性)
○:調整後、透明で均一な状態が目視で確認できる。
△:加温、拡販したときには透明で均一な状態が目視で確認できるが、室温に戻したときに化合物の析出が確認される。
×:加温、撹拌しても化合物が均一溶解できない。
(保存安定性)
本発明の重合性液晶組成物(1)を0℃の恒温槽中に1週間放置した後の状態を目視で観察した。本発明の重合性液晶組成物は、1週間後も透明で均一な状態を保持していた。なお、保存安定性の評価は、
○:0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持される。
△:0℃で3日放置後も透明で均一な状態が保持される。
×:0℃で1日放置後に化合物の析出が確認される。
(配向性)
水平配向膜用ポリイミド溶液を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、100℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得た。得られた塗膜をラビング処理した。ラビング処理は、市販のラビング装置を用いて行った。
ラビングした基材に溶解直後、及び、保存安定性の評価を行った後の本発明の重合性組成物(1)をスピンコート法で塗布し、80℃で2分乾燥した。得られた塗布膜を室温で1分間放置した後、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例1の光学異方体を得た。得られた光学異方体を以下の基準に従って評価したところ、目視で配向欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも配向欠陥が全くなかった。なお、下記基準において◎が最も配向性に優れており、×は全く配向性を示さないことを意図する。
[評価基準]
目視:ライトボックス上に2枚の偏光板をクロスニコル条件になるように配置し、得られた光学異方体を2枚の偏光板の間に置き、前記光学異方体を回しながら、目視で観察した。
偏光顕微鏡観察:倍率を200倍で観察
◎:ナトリウムランプ下での観察でムラがなく、目視でも偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くない。
○:ナトリウムランプ下での観察では若干ムラがあるが、目視でも偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くない。
△:ナトリウムランプ下での観察では若干ムラがあり、目視では欠陥はないが、偏光顕微鏡観察で全体的に無配向部分が存在している。
×:ナトリウムランプ下での観察ではムラが多数あり、目視で一部欠陥が生じており、偏光顕微鏡観察でも全体的に無配向部分が存在している。
(溶液粘度)
本発明の重合性組成物(1)1.5gをE型粘度計のカップに入れた後、前記粘度計のローターを回転させ、表示値の変化がなくなったところを粘度とした。粘度の測定は、本発明の重合性組成物の温度が20℃になる条件で行った。本発明の重合性組成物(1)の粘度は、6.8mPa・sであった。
(実施例2〜56、64〜69)
実施例1と同様にして、実施例2〜56、64〜69の評価を行った。
(実施例57)
垂直配向膜用ポリイミド溶液を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、100℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得た。
得られた基材に溶解直後、及び、保存安定性の評価を行った後の本発明の重合性組成物(57)をスピンコート法で塗布し、80℃で2分乾燥した。得られた塗布膜を室温で1分間放置した後、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例55のホメオトロピック配向を有する光学異方体を得た。得られた光学異方体を以下の基準に従って評価した。
[評価基準]
目視:ライトボックス上に2枚の偏光板をクロスニコル条件になるように配置し、得られた光学異方体を2枚の偏光板の間に置き、前記光学異方体を正面、及び傾けながら、目視で観察した。なお、下記基準において◎が最も配向性に優れており、×は全く配向性を示さないことを意図する。
偏光顕微鏡観察:倍率を200倍で観察
◎:ナトリウムランプ下での観察でムラがなく、目視でも偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くない。
○:ナトリウムランプ下での観察では若干ムラがあるが、目視でも偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くない。
△:ナトリウムランプ下での観察では若干ムラがあり、目視では欠陥はないが、偏光顕微鏡観察で全体的に無配向部分が存在している。
×:ナトリウムランプ下での観察ではムラが多数あり、目視で一部欠陥が生じており、偏光顕微鏡観察でも全体的に無配向部分が存在している。
(実施例58〜60、70〜73)
実施例57と同様にして、実施例58〜60、70〜73の評価を行った。
(実施例61)
配向膜用ポリイミド溶液を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、100℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得た。得られた塗膜をラビング処理した。ラビング処理は、市販のラビング装置を用いて行った。
ラビングした基材に溶解直後、及び、保存安定性の評価を行った後の本発明の重合性組成物(61)をスピンコート法で塗布し、80℃で2分乾燥した。得られた塗布膜を室温で1分間放置した後、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例61の選択反射特性を有する光学異方体を得た。得られた光学異方体を以下の基準に従って評価した。なお、下記基準において◎が最も配向性に優れており、×は全く配向性を示さないことを意図する。
[評価基準]
目視:得られた光学異方体を黒色の板の上に置き、前記光学異方体を正面、及び傾けながら、目視で観察した。
偏光顕微鏡観察:倍率を200倍で観察
◎:ナトリウムランプ下での観察でムラがなく、目視でも偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くない。
○:ナトリウムランプ下での観察では若干ムラがあるが、目視でも偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くない。
△:ナトリウムランプ下での観察では若干ムラがあり、目視では欠陥はないが、偏光顕微鏡観察で全体的に無配向部分が存在している。
×:ナトリウムランプ下での観察ではムラが多数あり、目視で一部欠陥が生じており、偏光顕微鏡観察でも全体的に無配向部分が存在している。
(実施例62、63)
実施例61と同様にして、実施例62、63の評価を行った。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161

Figure 0006674161
Figure 0006674161

Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
重合性液晶組成物(2)〜(56)、(64)〜(69)は、0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持されており、かつ、溶解直後、1週間放置後いずれの重合性液晶組成物を用いても配向性の良好な光学異方体が得られた。しかしながら、重合性液晶組成物(C1)〜(C21)は、1週間放置後に析出が観察されるか、各々の重合性液晶組成物から得られた光学異方体に欠陥が観察されるか、また、その両方が観察された。
重合性液晶組成物(57)は、0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持されており、かつ、溶解直後、1週間放置後いずれの重合性液晶組成物を用いても目視で配向欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも配向欠陥が全くなかった。
重合性液晶組成物(58)〜(60)、(70)〜(73)は、0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持されており、かつ、溶解直後、1週間放置後いずれの重合性液晶組成物を用いても配向性の良好な光学異方体が得られた。
重合性液晶組成物(61)は、0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持されており、かつ、溶解直後、1週間放置後いずれの重合性液晶組成物を用いても目視で配向欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも配向欠陥が全くなかった。
重合性液晶組成物(62)〜(63)は、0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持されており、かつ、溶解直後、1週間放置後いずれの重合性液晶組成物を用いても配向性の良好な光学異方体が得られた。
(実施例74)
実施例1と同様にして本発明の重合性液晶組成物74を得た後、水平配向膜用ポリイミド溶液を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、100℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得た。得られた塗膜をラビング処理した。ラビング処理は、市販のラビング装置を用いて行った。
ラビングした基材に本発明の重合性液晶組成物(74)をスピンコート法で塗布し、90℃で2分乾燥した。得られた塗布膜を室温まで2分かけて冷却した後、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例72の光学異方体を得た。得られた光学異方体の偏光度、透過率、及びコントラストをRETS−100(大塚電子株式会社製)で測定したところ、偏光度は95.0%、透過率は42.5%、コントラストは93であり、偏光フィルムとして機能することがわかった。
(実施例75)
実施例1と同様にして、本発明の重合性液晶組成物(75)を得た後、得らえた重合性液晶組成物(75)を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、70℃で2分乾燥した後、さらに100℃で2分乾燥し、313nmの直線偏光を10mW/cmの強度で30秒間照射した。その後、塗布膜を室温まで戻し、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例73の光学異方体を得た。得られた光学異方体の配向性を評価したところ、目視では欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くなかった。また、得られた光学異方体のリタデーションをRETS−100(大塚電子株式会社製)で測定したところ、波長550nmにおける面内位相差(Re(550))は137nmであり、均一性良好な位相差フィルムが得られた。
(実施例76)
実施例1と同様にして、本発明の重合性液晶組成物(76)を得た後、得られた重合性液晶組成物(76)を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、60℃で2分乾燥した後、さらに110℃で2分乾燥し、60℃に戻して313nmの直線偏光を10mW/cmの強度で50秒間照射した。その後、塗布膜を室温まで戻し、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例74の光学異方体を得た。得られた光学異方体の配向性を評価したところ、目視では欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くなかった。また、得られた光学異方体のリタデーションをRETS−100(大塚電子株式会社製)で測定したところ、波長550nmにおける面内位相差(Re(550))は130nmであり、均一性良好な位相差フィルムが得られた。
(実施例77)
実施例1と同様にして、本発明の重合性液晶組成物(77)を得た後、得られた重合性液晶組成物(77)を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、60℃で2分乾燥した後、さらに110℃で2分乾燥し、60℃に戻して313nmの直線偏光を10mW/cmの強度で100秒間照射した。その後、塗布膜を室温まで戻し、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例75の光学異方体を得た。得られた光学異方体の配向性を評価したところ、目視では欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くなかった。また、得られた光学異方体のリタデーションをRETS−100(大塚電子株式会社製)で測定したところ、波長550nmにおける面内位相差(Re(550))は108nmであり、均一性良好な位相差フィルムが得られた。
(実施例78)
実施例1と同様にして、本発明の重合性液晶組成物(78)を得た後、得られた重合性液晶組成物(78)を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、60℃で2分乾燥した後、さらに90℃で2分乾燥し、室温に戻して365nmの直線偏光を10mW/cmの強度で50秒間照射した。その後、塗布膜を室温まで戻し、高圧水銀ランプを用いて、30mW/cmの強度で30秒間紫外線を照射して実施例76の光学異方体を得た。得られた光学異方体の配向性を評価したところ、目視では欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くなかった。また、得られた光学異方体のリタデーションをRETS−100(大塚電子株式会社製)で測定したところ、波長550nmにおける面内位相差(Re(550))は135nmであり、均一性良好な位相差フィルムが得られた。
(実施例79)
実施例1と同様にして、本発明の重合性液晶組成物(79)を得た後、厚さ50μmの一軸延伸PETフィルムを市販のラビング装置を用いてラビング処理した後、本発明の重合性液晶組成物(79)をバーコート法で塗布し、80℃で2分乾燥した。得られた塗布膜を室温まで冷却した後、ランプ出力2kW(80W/cm)のUVコンベア装置(GSユアサ株式会社製)を用いてコンベア速度5m/minで紫外線を照射して、実施例77の光学異方体を得た。
得られた光学異方体の配向性を評価したところ、目視では欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも欠陥が全くなかった。
重合性液晶組成物(79)は、0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持されており、かつ、溶解直後、1週間放置後いずれの重合性液晶組成物を用いても目視で配向欠陥が全くなく、偏光顕微鏡観察でも配向欠陥が全くなかった。
(実施例80〜86)
実施例1と同様にして、本発明の重合性液晶組成物(80)〜(86)をそれぞれ得、実施例79と同様にして光学異方体を得、各種評価を行った。
重合性液晶組成物(80)〜(86)は、0℃で1週間放置後も透明で均一な状態が保持されており、かつ、溶解直後、1週間放置後いずれの重合性液晶組成物を用いても配向性の良好な光学異方体が得られた。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
(比較例1〜23)
実施例1と同様にして比較例1〜23の評価を行った。
Figure 0006674161
Figure 0006674161
Figure 0006674161
本発明の重合性液晶組成物は、光学異方体、位相差膜、光学補償膜、反射防止膜、レンズ、レンズシート、当該重合性液晶組成物を用いた液晶表示素子、有機発光表示素子、照明素子、光学部品、偏光フィルム、着色剤、セキュリティ用マーキング、レーザー発光用部材、色材、印刷物、構造材、修復材等の各種用途において有用である。

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの重合性基を有する液晶性化合物を1種以上、重合開始剤、及び、少なくとも2種以上の溶剤を含む重合性液晶組成物であって、前記2種以上の溶剤のうちの少なくとも一つが、分子内に環状構造を有するものであって、かつ、その沸点が170℃以上の溶剤(a)(以下、「高沸点溶剤(a)」と略記する。)であり、更に、前記高沸点溶剤(a)よりも沸点が低く、かつ、非環状構造を有する、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルイソブチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール、酢酸ブチルから選択される溶剤(b)(以下、「低沸点溶剤(b)」と略記する。)のうちの少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物。
  2. 前記重合性液晶組成物が、
    1)25℃で溶液状態であり、かつ、E型粘度計(20℃)での溶液粘度が4〜500mPa・sの範囲であり、
    2)0℃以下の温度環境下で、1週間以上の透明性を保持し、かつ、析出物を生じない、
    ことを特徴とする請求項1記載の重合性液晶組成物。
  3. 前記高沸点溶剤(a)が、少なくとも1つの−O−、−CO−、−COO−、−OH、−CONR−を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の重合性液晶組成物。
  4. 前記液晶性化合物と前記溶剤の重量比率が、1/99〜90/10であることを特徴する請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
  5. 前記高沸点溶剤(a)が、酢酸シクロヘキシル、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、及び2−ピロリドンからなる群から選択される1つ以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
  6. 前記溶剤として、前記高沸点溶剤(a)、前記低沸点溶剤(b)に加え、更に、前記高沸点溶剤(a)の沸点と、前記低沸点溶剤(b)の沸点との間に沸点を有する溶剤を含む請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
  7. 更に、重合禁止剤、重合開始剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤、レベリング剤、配向制御剤、連鎖移動剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、色素、フィラー、キラル化合物、重合性基を有する非液晶性化合物及び配向材料からなる群から選択される少なくとも1つ以上を含む請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物の不揮発成分を硬化してなる重合体。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物の不揮発成分を硬化してなる光学異方体。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶組成物の不揮発成分を硬化してなる光学異方体を用いた表示素子。
JP2019527476A 2017-11-22 2018-11-15 重合性液晶組成物、その重合体、光学異方体、及び表示素子 Active JP6674161B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017224631 2017-11-22
JP2017224631 2017-11-22
PCT/JP2018/042258 WO2019102922A1 (ja) 2017-11-22 2018-11-15 重合性液晶組成物、その重合体、光学異方体、及び表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019102922A1 JPWO2019102922A1 (ja) 2019-11-21
JP6674161B2 true JP6674161B2 (ja) 2020-04-01

Family

ID=66631923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019527476A Active JP6674161B2 (ja) 2017-11-22 2018-11-15 重合性液晶組成物、その重合体、光学異方体、及び表示素子

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6674161B2 (ja)
WO (1) WO2019102922A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021001973A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 Dic株式会社 重合性液晶組成物、光学異方体及びその製造方法
JP2021001972A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 Dic株式会社 光学異方体、およびその製造方法
CN117551226A (zh) * 2019-09-27 2024-02-13 富士胶片株式会社 偏振器形成组合物、偏振器、层叠体及图像显示装置
JP7317675B2 (ja) * 2019-11-14 2023-07-31 スタンレー電気株式会社 光学装置
CN116323702A (zh) * 2020-09-30 2023-06-23 日产化学株式会社 单层相位差材料的制造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4742217B2 (ja) * 2005-04-13 2011-08-10 Jnc株式会社 有機ケイ素化合物含有重合性液晶組成物
JP2010128270A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Konica Minolta Opto Inc 光学補償フィルムの製造方法、光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置
WO2013094596A1 (ja) * 2011-12-21 2013-06-27 Dic株式会社 ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子
KR102508041B1 (ko) * 2014-08-29 2023-03-08 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 광학 필름의 제조 방법
JP2016200639A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 Jxエネルギー株式会社 位相差板の製造方法、位相差板を備えた積層板、および位相差板を備えた表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019102922A1 (ja) 2019-05-31
JPWO2019102922A1 (ja) 2019-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6172557B2 (ja) 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体
JP6260841B2 (ja) 重合性組成物及び光学異方体
JP6172556B2 (ja) 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体
JP6674161B2 (ja) 重合性液晶組成物、その重合体、光学異方体、及び表示素子
JP6255632B2 (ja) 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体
JP6292355B2 (ja) 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体
JP6531870B2 (ja) 重合性組成物、及び、それを用いた光学異方体
JP6627978B2 (ja) 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体
JP6452012B2 (ja) 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体
WO2018012390A1 (ja) 位相差フィルム、楕円偏光板及びそれを用いた表示装置
WO2018101122A1 (ja) 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体
JP2020160449A (ja) 位相差フィルム、楕円偏光板及びそれを用いた表示装置
WO2019124090A1 (ja) 位相差フィルム、楕円偏光板及びそれを用いた表示装置
TW201930281A (zh) 聚合性組成物及使用其之光學異向體

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190521

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190521

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190521

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190617

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6674161

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154