JP6673162B2 - 振動素子および振動板 - Google Patents

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Description

本発明は、振動素子および振動板に関する。
電磁力で振動する振動板は、通常、コイルが形成されるコイル部と、このコイル部を振動可能状態に支持する支持部とを備える。支持部には、コイルに対して電気的に導通する導体パターンが形成される。
例えば特許文献1には、振動板のコイル部に形成されるコイルと導通接続し、コイル部と一体で形成される引出線を、コイル部よりも細く形成することが示されている。
国際公開第2006/098243号
コイルが導体パターンで形成されるコイルを有する振動板において、電磁力を高めるために、導体パターンが形成されるコイル部の積層数を増やすと、コイル部と一体で形成され、コイルと導通接続する支持部の厚みが厚くなって支持部が変形し難くなる。これに対応するために支持部の幅をより細く形成すると、振動の際にコイル部が捩れやすくなる。また支持部の積層数を減らして支持部を形成すると、支持部が形成された層と形成されていない層との間で層間剥離が発生し易くなるという課題があった。
本発明の目的は、複数層の導体パターンを含むコイル部を有する振動板と磁石を有する振動素子であって、コイル部の層間剥離の発生が抑制される振動素子を提供することにある。
本発明の第1態様は、コイルが形成されるコイル部および複数の支持部を有する振動板と、前記支持部が接合される筺体と、前記コイル部のコイル軸方向に配置され、前記筐体に収容される磁石と、を備える振動素子であって、
前記振動板は、積層された複数の樹脂基材を含み、
前記コイルは、前記樹脂基材上に配置される導体パターンを含んで形成され、
前記支持部は、前記樹脂基材の面に平行な方向に前記コイル部よりも幅が狭く引き出されて形成され、
前記支持部は、前記コイルに導通する導体パターンを有する第1支持部および前記導体パターンを有しない第2支持部からなり、
前記支持部の少なくとも2つは、それぞれ異なる樹脂基材に形成されている振動素子である。
本発明の第2態様は、コイルが形成されるコイル部および複数の支持部を有し、積層された複数の樹脂基材を含む振動板であって、
前記コイルは、前記樹脂基材上に配置される導体パターンを含んで形成され、
前記支持部は、前記樹脂基材の面に平行な方向に前記コイル部よりも幅が狭く引き出されて形成され、
前記支持部は、前記コイルに導通する導体パターンを有する第1支持部および前記導体パターンを有しない第2支持部からなり、
前記支持部の少なくとも2つは、それぞれ異なる樹脂基材に形成されている振動板である。
本発明によれば、複数層の導体パターンを含むコイル部を有する振動板と磁石を有する振動素子であって、コイル部の層間剥離の発生が抑制される振動素子を提供することができる。
第1実施形態の振動素子を構成する振動板を示す分解斜視図である。 第1実施形態の振動素子の構成を示す概略図である。 第1実施形態の振動素子の一例を振動板の厚み方向から見た平面図である。 第1実施形態の振動素子の一例を振動板の面に平行な方向からみた断面図である。 第2実施形態の振動素子を構成する振動板を示す分解斜視図である。 第2実施形態の振動素子の一例を振動板の厚み方向から見た平面図である。 第3実施形態の振動素子を構成する振動板を示す分解斜視図である。 第3実施形態の振動素子の一例を振動板の厚み方向から見た平面図である。 第3実施形態の振動素子の一例を振動板の面に平行な方向からみた断面図である。
本発明の第1態様は、コイルが形成されるコイル部および複数の支持部を有する振動板と、前記支持部が接合される筺体と、前記コイルのコイル軸方向に配置され、前記筐体内に収容される磁石と、を備える振動素子であって、前記振動板は、積層された複数の樹脂基材を含み、前記コイルは、前記樹脂基材上に配置される導体パターンを含んで形成され、前記支持部は、前記樹脂基材の面に平行な方向に前記コイル部よりも幅が狭く引き出されて形成され、前記支持部は、前記コイルに導通する導体パターンを有する第1支持部と前記導体パターンを有しない第2支持部とを含み、前記支持部の少なくとも2つは、それぞれ異なる樹脂基材に形成されている振動素子である。
上記構成により、異なる樹脂基材から引き出された支持部を複数有することで、支持部の厚みを抑えつつ、支持部を有する層とそれに隣接する層との間の応力集中が緩和され、層間剥離の発生が抑制される。また複数の支持部がそれぞれ筐体に接合されていることで、運動に伴う振動板の捩れが抑制される。
前記支持部は、前記振動板の重心を基準にして対称に配置されていることが好ましい。これにより、振動板の捩れをより効果的に抑制できる。
前記第1支持部は、前記振動板の面に平行な方向において2つの前記第2支持部の間に配置されていることが好ましい。これにより、第1支持部と筐体との接合部に掛かる応力が緩和され、接続不良の発生を抑制することができる。
前記支持部は、積層方向から見て重なる部分を有することが好ましい。これにより支持部の強度と可撓性とのバランスに優れ、耐久性がより向上する。
前記振動板は、前記樹脂基材が直接積層されてなることが好ましい。これにより樹脂基材間の接着強度をより高めることができ、層間剥離の発生がさらに抑制される。
前記振動板は、前記引出部を有する樹脂基材と引出部を有さない樹脂基材との直接積層部を含むことが好ましい。これにより引出部を有する樹脂基材どうしが直接積層している場合よりも応力集中が緩和され、層間剥離の発生がさらに抑制される。
第2態様は、コイル部および複数の支持部を有し、複数の樹脂基材を積層して含む多層基板から形成され、前記コイル部は、前記樹脂基材上に配置される導体パターンを含んで形成され、前記支持部は、前記樹脂基材の面に平行な方向に前記コイル部よりも幅が狭く引き出されて形成され、前記支持部は、前記コイル部に導通する導体パターンを有する第1支持部と前記導体パターンを有しない第2支持部とを含む、振動板である。
前記支持部は、前記振動板の重心を基準にして対称に配置されていることが好ましい。これにより、コイル部の捩れをより効果的に抑制できる。
前記第1支持部が、前記振動板の面に平行な方向において2つの前記第2支持部の間に配置されていることが好ましい。これにより、第1支持部を筐体に電気的に接合した場合に、第1支持部と筐体との接合部に掛かる応力が緩和され、接続不良の発生を抑制することができる。
前記支持部は、複数の前記引出部が積層されてなることが好ましい。これにより支持部の強度と変形容易性とのバランスに優れ、耐久性がより向上する。
前記振動板は、前記樹脂基材が直接積層してなることが好ましい。これにより樹脂基材間の接着強度をより高めることができ、層間剥離の発生がさらに抑制される。
前記振動板は、前記支持部を有する樹脂基材と支持部を有さない樹脂基材との直接積層部分を含むことが好ましい。これにより支持部を有する樹脂基材どうしが直接積層している場合よりも、応力集中が緩和され、層間剥離の発生がさらに抑制される。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の実施形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。第2実施形態以降では第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の振動素子に用いられる振動板100の分解斜視図である。図1では、下から順に、コイルを形成する導体パターン40が表面上に配置される樹脂基材15の3層と、第1支持部20Aを形成する導体パターン30が表面上に配置される樹脂基材15の1層からなる計4層が、樹脂基材の厚み方向に積層されて、コイル部10および複数の支持部を有する振動板100が形成される。振動板100は、樹脂基材の積層方向と平行な厚み方向と、積層方向に直交する面に平行な方向とを有し、電磁力によって厚み方向に運動し得るように構成される。
図1では、それぞれの樹脂基材15は、その長手方向の両側に、コイルが形成されるコイル部10の幅すなわち樹脂基材15の短手方向の幅よりも狭い幅で引き出された引出部である支持部20A、20Bを有している。またそれぞれの樹脂基材15の引出部は、樹脂基材15を積層したときに、互いに重ならない位置に形成されている。そのため、樹脂基材15を積層して振動板100を形成すると、それぞれの支持部20A、20Bは、樹脂基材15の引出部の1つからなり、長手方向の片側について振動板100の厚み方向に沿って異なる位置に配置される。また、それぞれの支持部20A、20Bは、振動板100の厚み方向から見たときに互いに重複しないように配置される。
図1では、支持部20A、20Bは樹脂基材15の長手方向に引き出されているが、短手方向に引き出されていてもよく、長手方向と短手方向の両方に引き出されていてもよい。また図1では、それぞれの支持部20A、20Bは1層の樹脂基材15の引出部から形成されているが、複数の樹脂基材の引出部が積層されて支持部20A、20Bを形成していてもよく、積層される引出部は、隣接する樹脂基材15が有するものであってもよく、他の樹脂基材15を介して積層された樹脂基材15が有するものであってもよい。また、それぞれの樹脂基材15の引出部は、すべて同じ長さで引き出されていてもよく、それぞれ異なる長さで引き出されていてもよい。例えば、筐体に接合されたときに筐体から遠い樹脂基材15の引出部は、筐体から近い樹脂基材15の引出部よりも、樹脂基材15の厚み等に応じて長く引き出されていてもよい。
コイル部10には、それぞれの樹脂基材15上に配置される導体パターン40が層間接続導体50を介して一連に接続されてコイルが形成される。図1では、3層の導体パターン40が層間接続導体50を介して一連に接続されて、3層に渡るコイルが形成されている。一連に接続される導体パターン40の層数、導体パターンの幅、形状等は、必要に応じて適宜選択することができる。コイルの両端はそれぞれ、層間接続導体50を介して第1支持部20Aに配置される導体パターン30に接続されている。導体パターン30、40は、例えば、樹脂基材15上に積層された銅箔が、フォトリソグラフィ等の方法で所望の形状にパターニングされてなる。
図1では、コイル部10の平面形状が矩形に形成されているが、コイル部10の平面形状は矩形に限られず、多角形、円形、楕円形等のいずれであってもよい。また図1では、ミアンダパターンを含む多連コイルが形成されているが、コイル形状はこれに限られず、通常用いられるコイル形状から適宜選択できる。
層間接続導体50は、樹脂基材15を厚み方向に貫通して形成され、隣接する樹脂基材上に配置される導体パターン30、40間を導通接続する。層間接続導体50は、例えば、樹脂基材15の所定の位置に形成される貫通孔(図示せず)に、加熱により固化する導電性ペーストが埋設されて形成される。また層間接続導体は、所定の位置に形成されるスルーホールから形成されていてもよい。
振動板100は、導体パターン30、40が配置される複数の樹脂基材15の積層体と樹脂基材15の貫通孔に埋設される導電性ペーストとが、例えば、加熱プレスされることで、樹脂基材15どうしが接着されるとともに導電性ペーストが固化して導体パターン間が導通接続され、一体に積層された多層基板として形成される。
振動板を構成する樹脂基材15は、可撓性絶縁基材であり、例えば、液晶ポリマー(LCP)等の熱可塑性樹脂を含んでなる。熱可塑性樹脂を含むことで、樹脂基材どうしが強固に接着して一体化し、振動板の層間剥離がより効果的に抑制される。
図1では、複数の樹脂基材15が、接着層等の異なる種類の樹脂層を介在させることなく直接積層されている。これにより、異なる樹脂層間の界面が形成されず、層間剥離がより抑制される振動板が構成される。
図2は、第1実施形態の振動素子105の製造方法の一例を示す概略図である。図2(a)は、コイル部10と複数の支持部20A、20Bを有する振動板100を、導体パターン30を有する支持部20Aの側から見た概略斜視図である。図2(a)では、支持部20A、20Bは、振動板100の長手方向の片側について、厚み方向に沿って異なる位置に配置されている。また、それぞれの支持部20A、20Bは、振動板100の厚み方向から見たときに互いに重複しないように配置されている。
図2(b)では、支持部20Aの導体パターン30が筐体60と対向するように、振動板100を長手方向の軸まわりに反転し、支持部20A、20Bをそれぞれ筐体60に接合する。筐体60は振動板100のコイル部10を筐体内に収容可能に配置される壁部と、壁部に包囲される開口部とを有している。開口部の底部には磁石(図示せず)が配置される。磁石はコイルのコイル軸方向に配置され、磁界の向きがコイルを形成する導体パターンと略直交している。筐体60の壁部の振動板100に対向する面には、振動素子105を外部回路に接続可能な接続導体パターン70が配置されている。図2では、支持部20Aの導体パターン30は筐体60の接続導体パターン70と、例えば、はんだで接合される。また支持部20Bは、筐体60の壁部の振動板100に対向する面上に、例えば、接着材80で接合される。
図3は、第1実施形態の振動素子105を振動板100が筐体60に配置される側から見た概略平面図である。振動板100は、コイル部10が筐体60の壁部に包囲される開口部に収容可能に配置されている。これにより振動板100のコイル部10が筐体60の壁部と干渉することなく、厚み方向に運動することができる。なお、コイル部10の下方の筐体の底部には、コイルの軸方向に磁界の向きが沿うように磁石が配置されている(図示せず)。図3では、振動板100の支持部20A上の導体パターン(図示せず)が、接続導体パターン70に、例えば、はんだで接合され、支持部20Bが、接着材80を介して筐体60の壁部に接合されている。図3では、支持部20A、20Bは振動板100の重心を基準として対称に配置されている。これにより、振動板100が電磁力によって厚み方向に運動する際に振動板100に捩れが発生することが抑制される。図3では、筐体60および開口部の平面形状が矩形に形成されているが、筐体60および開口部の平面形状は矩形に限られず、多角形、円形、楕円形等であってもよい。
図4は、第1実施形態の振動素子105の、図3の切断線における概略断面図である。図4では、支持部20Aの導体パターン30が、層間接続導体50を介してコイルと接続されている。また支持部20Aの導体パターン30は、筐体60の壁部62に配置される接続導体パターン70とはんだ75を介して接合され、支持部20Bは筐体60の壁部62に接着材80を介して接合されている。筐体60の壁部62に包囲される開口部の底部66には、磁石90がコイルの軸方向に磁界の向きが沿うように配置されている。図4では、複数の磁石90が、隣接する磁石の磁界の向きが互いに逆向きになるように配置されている。また磁石90は、振動板100の厚み方向から見たときに、コイル形状に対応させて、コイルを構成する導体パターン40で部分的に囲まれるように配置される。すなわち、図4の断面図で導体パターン40の直下に配置されている磁石90は、振動板100の方向から見たときに導体パターン40と重ならないように紙面の奥側に配置されている。振動板100と磁石90の間には、振動板100の運動幅よりも大きい空隙が設けられる。図4では、筐体60の壁部62は一体のものとして描かれているが、筐体60の底面に平行な面で分離可能に構成されていてもよい。
筐体60は、接続導体パターン70に電気的に接続される端子(図示せず)を備えていてもよい。振動素子105が電子機器に組み込まれた際、この端子が電子機器の回路に接続される。接続導体パターン70を介して振動板100のコイルに駆動電流が流れることにより、振動板100は図4中に両矢印で示す方向に運動する。
第1実施形態によれば、例えば以下の効果が得られる。
(a)支持部20A、20Bは、積層されたコイル部10よりも薄く、狭幅に引き出されて良好な可撓性を有するので、振動板100の電磁力による運動が阻害されない。
(b)支持部20A、20Bは、それぞれ振動板100の厚み方向の異なる位置から引き出されているので、運動に伴う応力集中が緩和され、振動板100の層間剥離が抑制される。
(c)支持部20A、20Bは、振動板100の重心に対して対称配置されているので、振動板100の運動に伴う捩れの発生が効果的に抑制される。
(d)コイル部10は、複数の樹脂基材15の積層体であるので、複数層に形成された導体パターン40を含むコイルを備えることになり、小型、薄型でありながら高い電磁力が得られる振動板100が構成される。
(e)第1支持部20Aの導体パターン30は、複数の樹脂基材15を貫通して層間接続する層間接続導体50に接続されているので、第1支持部20Aの応力集中部が補強されて層間剥離がより効果的に抑制される。
<第2実施形態>
図5は第2実施形態の振動素子に用いられる振動板200の分解斜視図である。第2実施形態では、振動板200を構成する支持部220Bの数が第1実施形態よりも少なくなっている。支持部の数が異なること以外、振動板200は第1実施形態の振動板と同様の構成を有している。すなわち図5では、下から順に、導体パターン240が配置され、第2支持部220Bが長手方向に引き出された樹脂基材215と、導体パターン240がそれぞれ配置され、引出部を有さない2層の樹脂基材215と、導体パターン230が配置された第1支持部220Aが長手方向に引き出された樹脂基材215とが積層されて振動板200を構成する。導体パターン240は層間接続導体250を介して一連に接続されてコイルを形成し、コイルの両端は層間接続導体250を介して第1支持部220Aの導体パターン230にそれぞれ接続されている。
図5では、支持部220A、220Bがそれぞれ引き出される2層の樹脂基材215が、支持部を有さない2層の樹脂基材215を介して積層されている。これにより支持部を有する樹脂基材が直接積層している場合よりも、振動板の運動に伴う応力集中が緩和されて層間剥離がより効果的に抑制される。
図6は、第2実施形態の振動素子205を振動板200が配置される側から見た概略平面図である。第2実施形態の振動素子205は、振動板200を構成する支持部の数が第1実施形態よりも少なくなっていること以外は、第1実施形態の振動素子と同様の構成を有している。すなわち図6では、振動板200は、コイル部210が筐体260の壁部に包囲される開口部に収容可能に配置されている。振動板200の支持部220Aの導体パターン(図示せず)は、接続導体パターン270に、例えば、はんだで接合され、支持部220Bが、接着材280を介して筐体260の壁部に接合されている。図6では、支持部220A、220Bは振動板200の重心を基準として対称に配置されている。
<第3実施形態>
図7は第3実施形態の振動素子に用いられる振動板300の分解斜視図である。第3実施形態では、振動板300を構成する支持部の数および配置が、第1実施形態のものと異なっている。支持部の数および配置が異なること以外、振動板300は第1実施形態の振動板と同様の構成を有している。また第3実施形態では、図9に示すように振動板300が筐体360の空間部に収容された状態で筐体360に接合されている。
図7では、下から順に、コイルを形成する導体パターン340が表面上に配置される第1層から第3層の樹脂基材315と、第1支持部を構成する導体パターン330が表面上に配置される第4層の樹脂基材315とが、樹脂基材315の厚み方向に積層されている。第1層の樹脂基材315は、長手方向の両側にコイル部310よりも狭い幅で引き出される片側2つの第2支持部320Bと、短手方向の両側にコイル部310よりも狭い幅で引き出される片側3つの第2支持部320Bとを有する。長手方向の第2支持部320Bは、コイル部310の重心を通る長手方向の直線および重心を通る短手方向の直線に対してそれぞれ対称な位置から引き出されている。また短手方向の第2支持部320Bは、コイル部310の重心を通る長手方向の直線および重心を通る短手方向の直線に対してそれぞれ対称な位置から引き出されている。第1層上に積層される第2層および第3層の樹脂基材315は引出部を有していない。第4層の樹脂基材315は、第1層の第2支持部320Bに対応する位置に引き出される第2支持部320Bに加えて、長手方向の両側で2つの第2支持部320Bの間に引き出され、導体パターン330が表面上に配置される第1支持部320Aを有する。振動板300は、第1層から第4層の樹脂基材が積層されるコイル部310と、第1層と第4層の対応する第2支持部320Bがそれぞれ積層されてなる第2支持部320Bと、第4層から2つの第2支持部320Bの間に引き出される第1支持部320Aとを有する。
図7の振動板300では、第1支持部320Aを2つの第2支持部320Bの間に有することで、第1支持部320Aに掛かる応力が低減され、接続不良の発生が抑制される。また積層方向の異なる位置から引き出される複数の引出部が積層されて、第2支持部320Bが形成されていることで、応力集中部が補強され、また応力が複数の引出部に分散して、振動板300の層間剥離がより効果的に抑制される。
図7の振動板300では、導体パターン340は層間接続導体350を介して一連に接続されてコイルを形成し、コイルの両端は層間接続導体350を介して第1支持部320Aの導体パターン330にそれぞれ接続されている。
図8は、第3実施形態の振動素子305を振動板300が配置される側から見た概略平面図である。振動板300は、コイル部310が筐体360の壁部および壁部に設けられる張出部に包囲される空間部に収容され、支持部320A、320Bが壁部に設けられる張出部に接合されている。張出部の支持部320A、320Bが接合する面は、筐体の底面に対向している。筐体360の張出部に包囲される開口部は、コイル部310よりも大きく、コイル部310が開口部を通過可能に形成されている。これにより振動板300のコイル部310が筐体360と干渉することなく、振動板300の厚み方向に運動することができる。張出部の筐体360の底面に対向する面には、振動素子305を外部回路に接続可能な接続導体パターン370が配置されている。振動板300は、第1支持部320Aの導体パターン330が接続導体パターン370に対向する向きで配置され、導体パターン330と接続導体370とは、例えば、はんだで接合されている。また第2支持部320Bは、接着材380を介して筐体360の張出部に接合されている。なお、コイル部310の下方の空間部の底面には、コイルのコイル軸方向に、コイル形状に対応して磁石が配置されている(図示せず)。
図9は、図8の切断線における第3実施形態の振動素子305の概略断面図である。振動板300は、開口部を有する筐体360の内部に配置され、電磁力によって図9における矢印の方向に運動する。図9では、筐体360は、筐体の底部366と、底部366に直交して配置される壁部362と、壁部362の底部366側とは反対側で対向する壁部側に、壁部362に直交して配置される張出部364とを有している。筐体360には、底部366、壁部362および張出部364で包囲される空間部と、空間部の底部366側とは反対側に張出部364に包囲される開口部とが形成されている。振動板300の支持部320A、320Bは、張出部364の底部366に対向する面に接合されて、振動板300が、筐体360の空間部に収容されている。
筐体360の空間部の底部366上には、磁石390がコイルの軸方向に配置されている。図9では、複数の磁石390が、隣接する磁石の磁界の向きが互いに逆の向きであり、また振動板300のコイル形状に対応させて配置される。振動板300と磁石390の間には、振動板300の運動幅よりも大きい空隙が設けられる。このように振動板300が、筐体360の内部に配置されることで、より小型の振動装置を実現することができる。
以上の各実施形態で示した振動素子は、ポンプ、振動ジャイロ、スピーカ等に適用することができる。
なお、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
100、200、300 振動板
105、205、305 振動素子
10、210、310 コイル部
20A、220A、320A 第1支持部
20B、220B、320B 第2支持部
60、260、360 筐体

Claims (14)

  1. コイルが形成されるコイル部および複数の支持部を有する振動板と、
    前記支持部が接合される筐体と、
    前記コイルのコイル軸方向に配置され、前記筐体に収容される磁石と、
    を備える振動素子であって、
    前記振動板は、積層された複数の樹脂基材を含み、
    前記コイルは、前記樹脂基材上に配置される導体パターンを含んで形成され、
    前記支持部は、前記樹脂基材の面に平行な方向に前記コイル部よりも幅が狭く引き出されて形成され、
    前記支持部は、前記コイルに導通する導体パターンを有する第1支持部および前記導体パターンを有しない第2支持部からなり、
    前記第1支持部の少なくとも1つと、前記第2支持部の少なくとも1つは、それぞれ異なる樹脂基材に形成されている、
    振動素子。
  2. 前記支持部は、前記振動板の重心を基準にして対称に配置されている、
    請求項1に記載の振動素子。
  3. 前記第1支持部が、前記振動板の面に平行な方向において2つの前記第2支持部の間に配置されている、
    請求項1または請求項2に記載の振動素子。
  4. 前記支持部は、積層方向から見て重なる部分を有する、
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の振動素子
  5. 前記振動板は、前記樹脂基材が直接積層されてなる、
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の振動素子。
  6. 前記振動板は、前記支持部を有する樹脂基材と前記支持部を有さない樹脂基材との直接積層部分を含む、
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の振動素子。
  7. コイルが形成されるコイル部および複数の支持部を有し、積層された複数の樹脂基材を含む振動板であって、
    前記コイルは、前記樹脂基材上に配置される導体パターンを含んで形成され、
    前記支持部は、前記樹脂基材の面に平行な方向に前記コイル部よりも幅が狭く引き出されて形成され、
    前記支持部は、前記コイルに導通する導体パターンを有する第1支持部および前記導体パターンを有しない第2支持部からなり、
    前記第1支持部の少なくとも1つと、前記第2支持部の少なくとも1つは、それぞれ異なる樹脂基材に形成されている、
    振動板。
  8. 前記支持部は、前記振動板の重心を基準にして対称に配置されている、
    請求項7に記載の振動板。
  9. 前記第1支持部が、前記振動板の面に平行な方向において2つの前記第2支持部の間に配置されている、
    請求項7または請求項8に記載の振動板。
  10. 前記支持部は、積層方向から見て重なる部分を有する、
    請求項7から請求項9のいずれかに記載の振動板。
  11. 前記振動板は、前記樹脂基材が直接積層されてなる、
    請求項7から請求項10のいずれかに記載の振動板。
  12. 前記支持部を有する樹脂基材と前記支持部を有さない樹脂基材との直接積層部分を含む、請求項7から請求項11のいずれかに記載の振動板。
  13. 前記第1支持部と前記2支持部は、積層方向から平面視して互いに重複しない位置に形成されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の振動素子。
  14. 前記第1支持部と前記2支持部は、積層方向から平面視して互いに重複しない位置に形成されている請求項7から請求項12のいずれかに記載の振動板。
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