JP6670869B2 - レーザガスリサイクルシステムおよびその方法 - Google Patents

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本発明は、エキシマレーザの発振チャンバーから排出される(あるいはエキシマレーザ発振装置の系外に排出される)排ガスから所定の不純物を除去し、例えば、エキシマレーザ発振装置に必要な希ガスであるクリプトン含有ネオンガス、キセノンおよびアルゴン含有ネオンガス、キセノン含有ネオンガス、高純度ネオンガスを回収し、リサイクルガスとして再利用することが可能なレーザガスリサイクルシステムおよびその方法に関する。
従来のエキシマレーザ発振装置から排出される排ガスのリサイクルシステムとして、低温分離等の様々な分離技術を用いて、その排ガスから不純物を除去し、ネオンガスが99%以上の高純度ネオンガスを取り出す技術がある。
また、希ガス成分であるアルゴン、ネオン以外の所定の不純物を触媒や吸着剤などを用いて取り出し再利用する技術がある(特許文献1参照)。
また、エキシマレーザ発振装置から系外に排出された排ガスを再利用する工程において、フッ素化合物を除去する方法がある(特許文献2参照)。フッ素化合物除去の処理剤として、ゼオライトと酸化カルシウムの組合せ、およびゼオライトと水酸化カルシウムの組合せの群から選択された少なくとも1の処理剤が開示されている。
また、キセノン−塩素系ガスを使用するエキシマレーザ発振装置からネオンガスを回収する方法がある(特許文献3参照)。塩化水素はソーダライム等の吸着剤で除去される。水素成分は触媒で酸素を反応し水が生成され、水分や炭酸ガスは吸着剤で除去される。
また、クリプトンやキセノンを使用する各種プロセスの排ガスに含まれる微量不純物を除去でき、エキシマレーザ発振装置の近くに設置して希ガス(クリプトン、キセノン)のみを分離回収し、再利用する希ガス分離回収装置がある(特許文献4参照)。特許文献4は、水素及びアンモニアを酸素及び窒素酸化物の少なくともいずれか一方の存在下で酸化反応により水蒸気及び窒素酸化物を含有するガス混合物に転化可能な還元性物質除去工程と、還元性物質除去工程を終了したガス混合物中に含まれる窒素酸化物及び酸素をアンモニアの存在下で脱硝触媒反応により窒素と水蒸気とに転化可能な脱硝工程と、脱硝工程を終了したガス混合物中のアンモニア及び水蒸気を除去可能な乾燥工程を開示している。また、脱硝工程と乾燥工程の間に、ガス混合物中の水素を酸素の存在下で水素酸化反応により水蒸気に転化可能な水素酸化工程を設けた方法を開示している。
また、エキシマレーザ発振装置から系外に排出されたレーザガス(排ガス)からハロゲンを除去し、所定の精製処理後にレーザガス成分を補充して、再びエキシマレーザ発振装置へ送り込み、再利用する構成がある(特許文献5参照)。特許文献5は、ハロゲンガスを吸着剤(銅や亜鉛を主成分とする金属を活性炭に担持させた吸着剤)で除去すること、また、窒素ガスを低温吸着法あるいは低温液化精留法により分離することを開示している。
また、KrFエキシマレーザ発振装置から系外に排出された、不純物が多く含まれた主成分ネオンガスの排ガスから高純度のネオンガスのみを回収する方法がある(特許文献6参照)。特許文献6は、不純ネオンガスから吸着剤(例えばソーダライム)でフッ素を除去し、次に触媒を用いて酸素を除去し、次に吸着法により二酸化炭素及び水分を除去し、次に低温吸着法によりクリプトンを除去し、その後、不純ネオンガスを冷却して窒素及び一酸化炭素を低温吸着法で除去することを開示している。
特許第6175471号公報 特開2010−92920号公報 特開2008−168169号公報 特開2004−161503号公報 特開平11−54851号公報 特開2001−232134号公報
しかしながら、上記低温分離方法において、エキシマレーザ発振装置器から排出された排ガス中のネオンガスを高純度ネオンとして取り出すため(アルゴン、クリプトンを分離するため)には−100℃以下になるような極低温技術が必要であった。また、極低温技術を使用しない場合は昇圧機等による高圧化と吸着技術による分離方法が提案されている。しかし極低温技術、および排ガスの高圧化と吸着技術は、多大なエネルギーを必要とし、また、システムの肥大化を招き、小スペース化のニーズにも適さず、簡単に実施することは難しかった。
また、特許文献1〜6で開示されているネオン以外の成分除去技術では、主に触媒や吸着剤を用いていたが、それらよりも高性能でメンテナンス性に優れ、高寿命の除去技術が求められていた。
本発明の目的は、エキシマレーザ発振装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから(エキシマレーザ発振装置系内または系外に)排出された排ガス(あるいは使用済みレーザガス)から、所定の不純物を除去した精製ガス(再利用可能レーザガス)を得ることができる、レーザガスリサイクルシステムおよびその方法を提供することである。
本発明のレーザガスリサイクルシステムは、エキシマレーザ発振装置の筐体内に全部の構成または一部の構成が配置されてもいてもよく、エキシマレーザ発振装置とは別体として配置されていてもよい。
本発明のレーザガスリサイクルシステムは、エキシマレーザ発振装置と別体として配置される場合に、1つのエキシマレーザ発振装置、または1つ以上のエキシマレーザ発振装置から排出された排ガスに対し、リサイクル処理を行ってもよい。
本発明のレーザガスリサイクルシステムは、エキシマレーザ発振装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガス(リサイクルガス)を得るためのレーザガスリサイクルシステムであって、
被処理ガス(排ガスまたは第一精製ガス)からネオン以外の励起用希ガス(クリプトン、アルゴン、キセノン)を膜分離するNe分離膜装置と、
前記Ne分離膜装置で透過(または非透過)した処理済みガス(高濃度ネオン含有ガス)から所定の不純物を除去する第一不純物除去装置と、を備える。
ここで、処理済みガスが高濃度ネオン含有ガスの場合に、「高濃度ネオン」とはNe分離膜装置に投入される前の被処理ガス中のネオン濃度よりも高い濃度であることを意味する。
排ガスは、例えば、クリプトン含有ネオンガス、アルゴン含有ネオンガス、アルゴン・キセノン含有ネオンガスまたはキセノン含有ネオンガスのレーザガスと、所定の不純物とが含まれるガスである。
第一精製ガスは、例えば、膜分離装置よりも上流で排ガスから所定の不純物を除去する処理が施されたガスである。
上記レーザガスは、励起用希ガス、ハロゲン、バッファガスを含む構成である。
本発明によれば、ネオン以外の励起用希ガス成分、例えば、キセノン、クリプトン、アルゴンをNe分離膜装置で除去し、窒素、水分、酸素などを第一不純物除去装置で除去することで、高純度ネオンガスを得ることができる。得られた精製ガス中の高純度ネオンガスの濃度は、下限が99%以上、99.3%以上、好ましくは99.5%以上、より好ましくは99.8%以上、特に好ましくは99.9%以上であり、上限が100%である。
上記発明は、エキシマレーザ発振装置に応じて必要なレーザガスを生成するように、前記第一不純物除去装置を通過した精製ガス(高純度ネオンガス)に所定の添加用ガスを混合するリサイクルガス生成部を備えてもよい。
添加用ガスは、例えば、ハロゲンおよび希ガス含有ネオンガス、希ガス含有ネオンガス、ハロゲンおよび希ガス、希ガスである。ここでの希ガスはキセノン、クリプトン、アルゴンのいずれか一種またはキセノンおよびアルゴンの混合ガスである。
これにより、得られた高純度ネオンガス(第一リサイクルガス)に添加用ガス(例えば励起用希ガス)などを混合して、エキシマレーザ発振装置に応じた必要なレーザガス(第二リサイクルガス)を生成することが可能になる。
他の本発明のレーザガスリサイクルシステムは、エキシマレーザ装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガス(リサイクルガス)を得るためのレーザガスリサイクルシステムであって、
被処理ガス(排ガスまたは第一精製ガス)からアルゴンおよびネオン以外の励起用希ガス(キセノン)を除去するAr・Ne分離膜装置と、
前記Ar・Ne分離膜装置で透過(または非透過)した処理済みガス(高濃度アルゴン・ネオン含有ガス)から所定の不純物を除去する第二不純物除去装置と、を備える。
ここで、処理済みガスが高濃度アルゴン・ネオン含有ガスの場合に、「高濃度アルゴン・ネオン」とはAr・Ne分離膜装置に投入される前の被処理ガス中のアルゴン・ネオンガス濃度よりも高い濃度であることを意味する。
排ガスは、例えば、アルゴン・キセノン含有ネオンガスのレーザガスと、所定の不純物とが含まれるガスである。
第一精製ガスは、例えば、膜分離装置よりも上流で排ガスから所定の不純物を除去する処理が施されたガスである。
上記レーザガスは、励起用希ガス、ハロゲン、バッファガスを含む構成である。
本発明によれば、アルゴンおよびネオン以外の励起用希ガス成分、例えば、キセノンをAr・Ne分離膜装置で除去し、窒素、水分、酸素などを第二不純物除去装置で除去することで、アルゴン含有高純度ネオンガスを得ることができる。得られた精製ガス中のアルゴン含有高純度ネオンガスの濃度は、下限が99%以上、99.3%以上、好ましくは99.5%以上、より好ましくは99.8%以上、特に好ましくは99.9%以上であり、上限が100%である。
上記発明は、エキシマレーザ発振装置に応じて必要なレーザガスを生成するように、前記第二不純物除去装置を通過した精製ガス(アルゴン含有高純度ネオンガス)に所定の添加用ガスを混合するリサイクルガス生成部を備えてもよい。
添加用ガスは、例えば、ハロゲンおよび希ガス含有ネオンガス、希ガス含有ネオンガス、ハロゲンおよび希ガス、希ガスである。ここでの希ガスは、例えば、アルゴンおよび/またはキセノンである。
これにより、得られたアルゴン含有高純度ネオンガス(第一リサイクルガス)に添加用ガス(励起用希ガス)などを混合して、エキシマレーザ発振装置に応じた必要なレーザガス(第二リサイクルガス)を生成することが可能になる。
上記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置は、分離膜が1つまたは複数で構成されていてもよい。複数の場合に、異なる種類の分離膜でもよく、同じ種類の分離膜でもよい。
上記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置が複数で構成されている場合に、並列配置、直列配置、循環配置、並列でかつ一列が多段(直列配置、循環配置)に配置されていてもよい。
複数の分離膜が多段に構成されている場合に、透過ガスを一つ後段の分離膜へ供給する構成でもよい。
複数の分離膜が多段に構成されている場合に、非透過ガスを一つ前段の分離膜に再供給する構成でもよい。
複数の分離膜が多段に構成されている場合に、最終段の分離膜から出た透過ガスを、それよりも前段の分離膜のいずれかに再供給する構成でもよい(循環型ともいう)。
複数の分離膜が多段に構成されている場合に、分離膜のガス供給ラインに(分離膜の上流に)、バッファタンク、昇圧部(ブースターまたはコンプレッサー)が配置されていてもよい。
複数の分離膜が多段に構成されている場合に、分離膜の透過ガスラインに(分離膜の透過ガス出口より下流に)、圧力調整部(背圧弁でもよい)、昇圧部(ブースターまたはコンプレッサー)、流量調整部(MFMまたはMFC)が配置されていてもよい。
上記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置が多段に配置される場合に(複数の分離膜が多段に構成されている場合に)、分離膜のガス供給側ラインから透過ガスラインに至るラインにおいて、バッファタンク、昇圧部(ブースターまたはコンプレッサー)、分離膜、圧力調整部(背圧弁でもよい)、昇圧部(ブースターまたはコンプレッサー)、流量調整部(MFMまたはMFC)がユニット単位として設けられており、このユニットが直列に多段に接続される構成であってもよい。このユニットにおいて、流量調整部、バッファタンクはあってもなくてもよい。
上記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置が多段に配置される場合に(複数の分離膜が多段に構成されている場合に)、分離膜の非透過ガスラインに(分離膜の非透過ガス出口より下流に)、圧力調整部(背圧弁でもよい)および/または流量調整部(MFMまたはMFC)が設けられていてもよく、両方がなくてもよい。本発明において、圧力調整部は背圧弁に限定されず、流量調整部はマスフローメーターあるいはマスフローコントローラに限定されない、以下同様である。
上記分離膜は、有機膜、無機膜が例示される。有機膜としては、例えばポリエチレン、シリコンで作製されていてもよい。無機膜としては、例えばセラミック、モノキュラーシープを用いて作製されていてもよい。
本発明は、Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置で分離された非透過ガスラインを流れる非透過ガスを回収する回収ラインおよび/または系外に排出する排出ラインを備えてもいてもよい。非透過ガスは、必要に応じて不純物の除去処理をし、添加用ガスとして再利用してもよい。非透過ガスは、例えば、高濃度希ガス含有ガスである。本発明において、「高濃度」は、分離膜装置(分離膜)に供給される前の排ガス中の希ガス濃度よりも高いことを意味する。
本発明において、分離膜が、希ガス(Kr,Xe,Ar)を選択的に分離する構成でもよく、膜透過の速度差(膜の前後の圧力差)で希ガス(Kr,Xe,Ar)を分離する構成でもよい。
本発明において、分離膜による希ガスの分離は、排ガス(あるいは第一精製ガス)中の他の成分も一緒に分離されてもよい。
分離膜に投入される被処理ガス(排ガスまたは第一精製ガス)から所定の希ガスを選択的にあるいは他成分よりも多く分離させるために、本発明において、膜透過の速度差で希ガス(Kr,Xe,Ar)を分離してもよい。
例えば、被処理ガス(クリプトン含有ネオンガス、アルゴン含有ネオンガス、またはキセノン含有ネオンガス)から希ガス(クリプトン、アルゴン、またはキセノン)を非透過ガスとして分離し、透過ガスと供給ガスとして後段の分離膜に送る。この場合に、分離膜を通過する被処理ガスの流速を、分離膜より上流に配置された上流昇圧部および/または下流に配置された圧力調整部および/または下流昇圧部でコントロールすることができる。上流昇圧部によって分離膜より上流位置のガス(供給ガス)の圧力を上流圧力とし、分離膜より下流位置の透過ガスの圧力を圧力調整部および/または下流昇圧部によって上流圧力よりも小さい圧力の下流圧力とし、圧力差(上流圧力−下流圧力)を設ける。この圧力差が希ガス分離設定値(クリプトン分離設定値、アルゴン分離設定値、またはキセノン分離設定値)よりも大きい場合に希ガス(クリプトン、アルゴン、またはキセノン)が供給ガス(被処理ガス)から分離される。一段目の分離膜で希ガス(クリプトン、アルゴン、またはキセノン)が分離されない場合に、多段に構成した分離膜で希ガス(クリプトン、アルゴン、またはキセノン)を徐々に分離してもよい。後段の分離膜も前段のそれと同様に、分離膜を通過する被処理ガスの流速を、分離膜より上流に配置された上流昇圧部および/または下流に配置された圧力調整部および/または下流昇圧部でコントロールすることができ、圧力差によって希ガス(クリプトン、アルゴン、またはキセノン)を分離する。
単一の分離膜で循環する場合であっても、分離膜より上流に配置された上流昇圧部および/または下流に配置された圧力調整部および/または下流昇圧部でコントロールすることができる。以下同様である。
また、被処理ガス(アルゴン・キセノン含有ネオンガス)からアルゴン・キセノンを非透過ガスとして分離し、透過ガスを供給ガスとして後段の分離膜に送る。この場合に、分離膜を通過する被処理ガスの流速を、分離膜より上流に配置された上流昇圧部および/または下流に配置された圧力調整部および/または下流昇圧部でコントロールすることができる。上流昇圧部によって分離膜より上流位置の供給ガスの圧力を上流圧力とし、分離膜より下流位置の透過ガスの圧力を圧力調整部および/または下流昇圧部によって上流圧力よりも小さい圧力の下流圧力とし、圧力差(上流圧力−下流圧力)を設ける。この圧力差がアルゴン・キセノン分離設定値よりも大きい場合にアルゴン・キセノンが供給ガス(被処理ガス)から分離される。一段目の分離膜でアルゴン・キセノンが分離されない場合に、多段に構成した分離膜でアルゴン・キセノンを徐々に分離してもよい。後段の分離膜も前段のそれと同様に、分離膜を通過する被処理ガスの流速を、分離膜より上流に配置された上流昇圧部および/または下流に配置された圧力調整部および/または下流昇圧部でコントロールすることができ、圧力差によってアルゴン・キセノンを分離する。
分離膜の種類によって、ネオンガスに対するアルゴンの分離係数比とキセノンの分離係数比が異なる場合に、分離しにくい成分を基準にした圧力差を設定することが好ましい。分離しにくい成分を基準にした圧力差にすることで、他方の分離しやすい成分も同時に分離されるからである。
また、被処理ガス(アルゴン・キセノン含有ネオンガス)からアルゴンは分離せずに、キセノンを非透過ガスとして分離する場合は、アルゴンが分離しにくい分離膜を用い、アルゴンが分離せずにキセノンが分離するように、被処理ガスの流速を、分離膜より上流に配置された上流昇圧部および/または下流に配置された圧力調整部および/または下流昇圧部でコントロールすることが好ましい。
本発明において、最終段の分離膜を通過した被処理ガス(透過ガス)を前方の分離膜のいずれかに供給して循環させる場合に、最終段の分離膜を通過した被処理ガスを、分離膜装置より下流の不純物除去装置に送る第二精製ガスライン(L4)と、第二精製ガスライン(L4)から分岐して前方の分離膜のいずれかの供給ラインに接続されるリターンライン(R1、R2)と、リターンラインおよび/または第二精製ガスライン(L4)に設けられる弁とを備える。弁の開閉により、被処理ガスを循環させるように、および/または下流の不純物除去装置に送るように制御できる。
前記第一、第二不純物除去装置は、酸素を除去する第一除去部(酸素除去部)および/または酸素以外の不純物を除去する第二除去部を有してもよい。第二除去部はゲッターであってもよい。ゲッターで除去される酸素以外の不純物は、例えば、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、CHなどである。
本発明において、前記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置より上流に配置され、酸素を除去する上流側酸素除去部を備えていてもよい。第一、第二不純物除去装置の一構成要素として酸素除去部を備えていない場合に、上流側酸素除去部を備えていることが好ましい。
本発明において、不純物除去機能を有する構成要素の配置として、Ar・NeまたはNe分離膜装置、第一・第二不純物除去装置(酸素除去部、ゲッター)の順に配置されていてもよく、上流側酸素除去部、Ar・NeまたはNe分離膜装置、ゲッターの順に配置されていてもよい。
本発明は、前記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置より上流および/または下流に配置され、所定圧力に昇圧するためのおよび/または排ガスを下流へ送りこむための昇圧部(例えばコンプレッサー)を備えてもよい。
本発明は、前記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置の回収ラインおよび/または排出ラインに昇圧部(例えばコンプレッサー)を備えていてもよい。
本発明は、前記第一、第二不純物除去装置より上流および/または下流に配置され、所定圧力に昇圧するためのおよび/または排ガスを下流へ送りこむための昇圧部(例えばコンプレッサー)を備えてもいてもよい。
本発明は、前記上流側酸素除去部より上流または下流に昇圧部(例えばコンプレッサー)を配置してもよい。
本発明は、前記酸素除去部および/または前記ゲッターより上流に昇圧部(例えばコンプレッサー)を配置してもよい。
本発明は、Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置より、またはそれよりも上流側配置の昇圧部(例えばコンプレッサー)より上流に、排ガスを貯めるためのバッファタンク(あるいは回収容器)を1つまたは1つ以上備えてもいてもよい。
本発明は、前記第一、第二不純物除去装置より下流に、精製ガスを貯めるためのバッファタンク(あるいは回収容器)を1つまたは1つ以上備えてもよい。
本発明は、Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置より、またはそれよりも上流側配置の昇圧部(例えばコンプレッサー)より上流に、下流へ流れる排ガスの圧力を調整する圧力調整部(背圧弁でもよい)および/または排ガスの流量を調整する流量調整部を備えてもよい。本発明において、圧力調整部は背圧弁に限定されず、流量調整部はマスフローメーターあるいはマスフローコントローラに限定されない、以下同様である。
前記リサイクルガス生成部は、
第一、第二不純物除去装置から下流に配置される精製ガスライン(第一リサイクルガスライン)と、
前記精製ガスライン(第一リサイクルガスライン)に配置される、精製ガスの圧力を調整する圧力調整部(背圧弁でもよい)および/または精製ガスの流量を調整する流量調整部と、
添加用ガスを供給する添加用ガスラインと、
前記添加用ガスラインに配置される、前記添加用ガスの圧力を調整する調整する圧力調整部(背圧弁でもよい)および/または前記添加用ガスの流量を調整する流量調整部と、
前記精製ガスライン(第一リサイクルガスライン)と前記添加用ガスラインが合流する合流ポイント(P)と、を有する。
前記添加用ガスは、例えば、ガスボンベ、シリンダ、バッファタンクなどに貯留されていてもよい。
前記添加用ガスがアルゴン・キセノン含有ネオンガスの場合、例えば、アルゴン濃度が100%〜7%、キセノン濃度が3000ppm〜20ppmである。なお、アルゴン濃度100%の時にはネオンガス濃度は0%である。
前記添加用ガスがクリプトン含有ネオンガスの場合、例えば、クリプトン濃度が100%〜2.5%である。なお、クリプトン濃度100%の時にはネオンガス濃度は0%である。
前記添加用ガスがキセノン含有ネオンガスの場合、例えば、キセノン濃度が100%〜20ppmである。なお、クリプトン濃度100%の時にはネオンガス濃度は0%である。
前記合流ポイントは、精製ガスラインまたは添加用ガスラインの配管同士が合流するものでもよく、バッファタンクを介して両者が合流するものでもよい。
本発明において、前記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置を通らないように下流へ迂回するバイパスラインを設けてもよい。上流側酸素除去部を通らないように下流へ迂回するバイパスラインを設けてもよい。第一、第二不純物除去部(酸素除去部および/またはゲッター)を通らないように下流へ迂回するバイパスラインを設けてもよい。
本発明は、Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置よりも上流または下流に、不純物の一種であるフッ素化合物を除去するフッ素化合物除去部を有していてもよい。
本発明は、不純物の一種であるフッ化炭素(CF等)を分解し、分解副生成物にする分解装置を有していてもよい。
本発明は、前記分解装置で生成された分解副生成物を所定の反応剤と反応させて前記排ガスから除去する分解副生成物除去部を有していてもよい。フッ化炭素が分解された時の分解副生成物は、例えば、フッ素化合物である。
本発明は、フッ素化合物除去部を有さず、分解装置および分解副生成物除去部を有していてもよい。
本発明は、前記Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置よりも上流に、前記排ガス中の不純物濃度を測定する不純物濃度測定部を有していてもよい。不純物濃度測定部は、前記フッ素化合物除去部の上流あるいは下流に設定されていてもよい。
不純物濃度測定部は、前記分解装置より上流に設置されて、分解装置で不純物を除去するか否かの判断に利用されてもよい。また、不純物濃度測定部は、前記分解装置より下流に設置されて、分解装置で処理された後の不純物の濃度を測定するものでもよい。
不純物濃度測定部は、排ガス中の不純物として、CF、N、Heの内いずれか1種あるは複数種の濃度を測定してもよい。
本発明は、前記分解装置より上流および/または下流に、排ガスを貯めるためのバッファタンク(あるいは回収容器)を有していてもよい。
本発明は、前記分解副生成物除去部より上流および/または下流に、排ガスを貯めるためのバッファタンク(あるいは回収容器)を有していてもよい。
本発明は、前記不純物濃度測定部より上流および/または下流に、排ガスを貯めるためのバッファタンク(あるいは回収容器)を有していてもよい。
本発明は、前記フッ素化合物除去部より上流および/または下流に、排ガスを貯めるためのバッファタンク(あるいは回収容器)を有していてもよい。
上記発明において「系内」とは、エキシマレーザ発振装置が単一の筐体であれば筐体内および筐体に接続される構成要素(筐体から突出した要素を含む)であり、エキシマレーザ発振装置が複数の筐体で構成されている場合に、それら筐体が接する配置または近傍に配置される構成を含む。
本発明において、特に明記しないかがり、「上流」および「下流」はガス(排ガス、精製ガス、リサイクルガス、原料レーザガスなど)の流れ方向における配置関係を意味する。以下同様である。
エキシマレーザ発振装置は、ガスレーザの一種であり、紫外線域の光を発振する。発振チャンバーにおいて、励起ガスに少なくとも一対の電極で高電圧(高電圧パルス放電)を印加することで、励起状態のエキシマ−が発生し、誘導放出を起こして光(紫外線)が得られる。
発振チャンバーから出射された光は、例えば、挟帯域化モジュール(プリズム、グレーティングを有して構成される)によって特定の波長幅に調整されてもよい。挟帯域化モジュールから発振チャンバーに戻された光は、一対の電極間を通過することで増幅される。また、発振チャンバーを通過するように挟帯域化モジュールと出力ミラーとが光路ラインで繋がり、挟帯域化モジュールと出力ミラーとの間で光が往復するたびに、一対の電極間を通過することで、光が増幅される。挟帯域化モジュールと出力ミラーとで共振器の機能が実現される。出力ミラーを透過した光は出力レーザ光として、例えば露光装置へ出力される。
発振チャンバー内に充填されているレーザガスは、例えば、ネオンガス等のバッファガス(例えば90〜95%)と、希ガス(Kr,Ar,Xe)(例えば5〜9%)およびハロゲンガス(F)(例えば1〜5%)からなる励起ガスとを有する。例えば、励起ガスとして、KrF、ArF、XeF、Ar/XeFなどがある。
前記エキシマレーザ発振装置は、
1または1以上のレーザガスを前記発振チャンバーへ供給する1または1以上のレーザガス供給ラインと、
前記レーザガス供給ラインからレーザガスが供給される前記発振チャンバーと、
前記発振チャンバーから排出されるレーザガス(排ガス)を、レーザガスリサイクルシステムへ送るための排ガスラインと、を有していてもよい。
排ガスラインと、レーザガス供給ラインには、制御弁、ガス圧力調整部あるいはガス圧力計、および/またはガス流量調整部あるいはガス流量計が設置されていてもよい。
前記エキシマレーザ発振装置は、排出用のポンプを有していてもよい。
前記エキシマレーザ発振装置は、前記発振チャンバー内のレーザガスの圧力を測定するレーザガス圧力計を有していてもよい。
前記エキシマレーザ発振装置は、発振チャンバーへレーザガスを所定圧、所定量の供給と、発振チャンバーからレーザガスの所定量の排出を行うために、制御弁、ガス圧力調整部あるいはガス圧力計、および/またはガス流量調整部あるいはガス流量計が設置され、レーザガス供給・排出制御部によって制御されていてもよい。
発振チャンバー内のガス圧力およびレーザガスの供給圧力(第一圧力)は、エキシマレーザ発振装置の仕様に対応して設定されるが、通常大気圧よりも高い圧力であり、例えば、ゲージ圧で300KPa以上〜700KPaの範囲、好ましくは400KPa以上〜700KPaの範囲、より好ましくは500KPa以上〜700KPaの範囲が例示される。
発振チャンバーから排出される排ガスの圧力は、大気圧以上であって前記供給圧力(第一圧力)以下であり、例えば、ゲージ圧で50KPa〜200KPaの範囲が挙げられる。
Ne分離膜装置および/またはAr・Ne分離膜装置の上流または下流の昇圧機で所定圧に昇圧された排ガスの圧力は、前記第一圧力よりも大きい値であり、例えば、第一圧力との差がゲージ圧で50KPa〜150KPaの範囲である。
本発明は、前記不純物濃度測定部で測定された結果に基づいて、前記排ガスを前記フッ素化合物除去部および/または、前記分解装置および前記分解副生成物除去部へ送るための分解除去処理ラインを有していてもよい。分解除去処理ラインは、発振チャンバーと接続される排ガスラインと接続されていてよく、排ガスラインを兼ねていてもよい。
本発明は、前記不純物濃度測定部で測定された結果に基づいて、前記排ガスを系外(大気中)へ放出するための放出ラインを有していてもよい。
本発明は、前記不純物濃度測定部で測定された結果に基づいて、前記排ガスを前記分解装置および前記分解副生成物除去部へ送らずに後段のプロセス(分離膜装置)へ送るためのバイパスラインを有していてもよい。
本発明は、(1)分解除去処理ラインのみ、(2)分解除去処理ラインおよび放出ライン、(3)分解除去処理ラインおよびバイパスライン、(4)分解除去処理ライン、放出ライン、バイパスラインのいずれかを備えるライン構成であってもよい。この(2)から(4)のライン構成に応じて、後述する処理選択部は、第一処理、第二処理、第三処理を選択する構成であってもよい。
本発明は、前記不純物濃度検知部で測定された結果に基づいて、排ガスを外気へ排出する第一処理と、不純物の除去処理を実行する第二処理と、後段のプロセス(分離膜装置)に排ガスを送る第三処理とのいずれかを選択する処理選択部を有していてもよい。
前記処理選択部で前記第一処理が選択された場合に、前記放出ラインで、前記排ガスを外気へ放出し、
前記処理選択部で前記第二処理が選択された場合に、前記分解除去処理ラインに設けられた前記フッ素化合物除去部および/または、前記分解装置および前記分解副生成物除去部に前記排ガスを送り、排ガス中の不純物を分解除去し、
前記処理選択部で前記第三処理が選択された場合に、前記バイパスラインで、前記排ガスを後段のプロセス(分離膜装置)に送ってもよい。
前記第一処理が選択された場合に前記放出ラインへ前記排ガスを放出し、前記第二処理が選択された場合に前記分解除去処理ラインへ前記排ガスを送り、前記第三処理が選択された場合に前記バイパスラインへ前記排ガスを送るように、弁の開閉を制御する弁制御部を有していてもよい。
前記分解装置は、例えば、無声放電装置、短波長光発振装置であってもよい。短波長光としては、エキシマレーザ光、UVレーザ光などが挙げられる。分解装置は、分解チャンバーを有してもよい。発振チャンバーから分解チャンバーへ排ガスが送られ、分解チャンバー内でエキシマレーザ光を照射して排ガス中の不純物(CF)を分解してもよい。CFは分解して分解副生成物(F、その他のフッ素化合物)となり、前記分解副生成物は、分解副生成物除去部において、所定の反応剤と反応して吸収除去されてもよい。
本発明において、上記「所定の反応剤」は、例えば、金属系反応剤またはガス吸収系反応剤などである。金属系反応剤としては、例えば、Ag系、Cu系の反応剤が挙げられる。ガス吸収系反応剤として、例えば酸性ガス吸収反応剤が挙げられ、例えば、ソーダライムに代表される酸素含有物質を反応剤に使用することが挙げられる。
前記フッ素化合物は、例えば、SiF,COFである。
前記フッ化炭素は、例えば、CFである。
前記分解除去処理ラインは、例えば、配管と自動開閉弁を有して構成されていてもよい。
前記バイパスラインは、例えば、配管と自動開閉弁を有して構成されていてもよい。
前記放出ラインは、例えば、配管、外気排出用のベント装置、自動開閉弁などを有して構成されていてもよい。
前記不純物濃度測定部は、例えば分解除去処理ラインなどの配管に配置されていてもよく、濃度測定を行える空間に配置されていてもよく、バッファタンクに配置されていてもよい。
本発明において、「精製ガス」および「リサイクルガス」は、例えば、高純度ネオンガス、または希ガス(例えば、Ar)を含む主成分ネオンガスである。
本発明において、排ガス中の不純物は、例えば、CF、N、He、酸素、水分のうちいずれか1種または複数種を含む。希ガス(例えば、アルゴン、クリプトン、キセノン)およびネオンなどのバッファガスは、特に不純物と明示しないかぎり不純物ではない。
本発明において、不純物濃度測定部を有する場合に、発振チャンバーから送られた排ガス中の不純物(例えば、CF)濃度を測定し、測定結果に応じて排ガスに対し各種の処理を行うことができる。
本発明では、例えば、不純物濃度が所定濃度範囲(例えば、10ppm〜120ppm)よりも高い高濃度の場合に外気へ放出し、不純物濃度が所定濃度範囲(例えば、10ppm〜120ppm)であれば不純物を分解除去し、不純物濃度が所定濃度範囲(例えば、10ppm〜120ppm)未満であればそのまま後段のプロセス(分離膜装置のプロセス)へ排ガスを送り込むように構成することができる。
そして、エキシマレーザ発振装置の系外に限らず系内においても、排ガスのリサイクル処理(実施形態によっては、一部不純物の除去処理、全不純物の除去処理)を行える。例えば、ArFエキシマレーザ発振装置やKrFエキシマレーザ発振装置の系外に限らず系内においても、排ガスから不純物を除去して、高純度ネオンガスまたはアルゴン含有の高純度ネオンガスを精製し、リサイクルガスとして再利用することができる。
また、本発明では極低温処理、1MPaG以上の高圧化処理が不要となる。
また、分離膜をコンパクトな装置構成にできることで、エキシマレーザ発振装置の系内(筐体)に組み込むことも可能となる。
上記の発明において、前記不純物濃度検知部が前記排ガス中のCFの濃度を測定する場合に、
CFの濃度が第一閾値以上の場合に、前記処理選択部が前記第一処理を選択し、
CFの濃度が前記第一閾値よりも小さい第二閾値より大きく、かつ前記第一閾値未満の場合に、前記処理選択部が前記第二処理を選択し、
CFの濃度が前記第二閾値未満の場合に、前記処理選択部が前記第三処理を選択する制御を行ってもよい。
上述したように、分解除去処理ライン、放出ライン、バイパスラインのライン構成によって、それに応じた処理が選択される構成である。
上記発明において、「第一閾値」は、例えば、80ppm〜110ppmの間の任意の数値、好ましくは90ppm〜100ppmの間の任意の数値であり、より好ましくは、100ppmである。
上記発明において、「第二閾値」は、例えば、5ppm〜15ppmの間の任意の数値、好ましくは8ppm〜12ppmの間の任意の数値であり、より好ましくは10ppmである。
本発明において、特に質量または重量を明示している場合を除き、濃度は体積濃度を意味する。
前記排ガスは、主成分がネオンであり、希ガス(クリプトン、キセノン、アルゴン)が総量に対し1〜10%、好ましくは1〜8%である。排ガス中の不純物として、例えばCF、N、Heなどが挙げられる。排ガス中のCF濃度は1ppm〜500ppmの範囲が想定される。
CF濃度が第一閾値(例えば100ppm)以上の場合には前記処理選択部が第一処理を選択する。前記第一処理は、排ガスを前記放出ラインにより系外に排出する。
一定量(例えば100ppm)以上のCFが分解装置に導入されると、排ガス中に含まれるCFの一部が分解されず、完全に除去できなくなるが、このような構成とすれば、CF除去が不十分となる可能性のある排ガスを予め系外に出すことにより完全な除去を行うことができる。
また、高濃度のCFの場合に、前記分解装置で生じた分解副生成物の量が増加し、所定の反応剤(例えば、金属系反応剤、ガス吸収系反応剤)の交換頻度が高まり、配管、弁等の腐食が進行するといった問題が生ずるため、第一閾値以上の濃度のCFが分解装置に導入されないようにしてこれらの問題を低減する。第一閾値の値は分解装置の能力に応じて設定してもよい。
CF濃度が第一閾値よりも小さい第二閾値(例えば10ppm)より大きく、かつ前記第一閾値未満の場合には前記第二処理を選択する。第2処理は、前記分解装置に前記分解除去処理ラインから排ガスを導入する。分解装置ではCFは、例えばUVレーザ光、エキシマレーザ光あるいはプラズマ分解により分解副生成物(F、その他のフッ素化合物)となり、前記分解副生成物は所定の反応剤(例えば、金属系反応剤、ガス吸収系反応剤)との反応により除去される。
CF濃度が第二閾値未満である場合には前記第三処理を選択し、第三処理は前記分解装置をバイパスし、後段の膜分離装置へ排ガスをそのまま導入する。
前記不純物濃度測定部が、前記排ガス中のCF、NおよびHeの濃度を測定する場合において、
(a)He濃度が第三閾値以上である、
(b)CF若しくはNのいずれかが前記第一閾値(例えば、80ppm〜110ppmの間の任意の数値、好ましくは90ppm〜100ppm)以上である、または、
(c)He濃度が第三閾値未満であって、CF若しくはNのいずれかが前記第二閾値(例えば、5ppm〜15ppmの間の任意の数値、好ましくは8ppm〜12ppm)以上前記第一閾値未満であり、かつ濃度の大小関係がN>(1/2)×CFである場合に、前記処理選択部が前記第一処理を選択する。
(d)He濃度が第三閾値未満の場合であって、N若しくはCFの濃度が前記第二閾値以上前記第一閾値未満、かつ濃度の大小関係がN<(1/2)×CFである場合に、前記処理選択部が前記第二処理を選択する。
(e)He濃度が第三閾値未満の場合であって、N若しくはCFの濃度が前記第二閾値未満の場合に、前記処理選択部が前記第三処理を選択する制御を行ってもよい。
上記発明において、「第三閾値」は、例えば、0.5%〜1.5%の間の任意の値、好ましくは0.8%〜1.2%の間の任意の値、より好ましくは1.0%である。
前記排ガス中の不純物として、CF、NおよびHeの濃度を測定することもできる。前記排ガス中のCFおよびN濃度は1ppm〜500ppmの範囲、He濃度は0.01〜5.0%の範囲が想定される。
CFまたはN濃度が、例えば100ppm以上となるか、またはHe濃度が、例えば1%以上の場合には、レーザ強度が落ちるため、CFまたはN濃度が第1閾値(例えば100ppm)以上の場合またはHe濃度が第三閾値(例えば1%)以上の場合には、前記処理選択部が第一処理を選択し、前記第一処理は排ガスを前記放出ラインにより系外に排出する。
He濃度が第三閾値未満であって、CFおよびN濃度が第一閾値よりも小さい第二閾値(例えば10ppm)より大きく、かつ前記第一閾値未満の場合であっても、N濃度がCF濃度の2倍以上となる場合には、前記分解装置の分解過程において発生するイオン量が炭素イオン量に対して窒素イオン量が有利となる。この場合、前記分解装置で分解生成された窒素イオンが炭素イオンよりも排ガス中に含まれる酸素または酸素イオンと優先的に反応し、窒素酸化物を生成する。このため、N濃度がCF濃度の2倍以上となる場合には、前記処理選択部が第一処理を選択し、前記第一処理は排ガスを前記放出ラインにより系外に排出する。
一方、He濃度が第三閾値未満であり、CFおよびN濃度が第二閾値以上第一閾値未満、かつ、N濃度がCF濃度の2倍未満である場合には、分解装置により分解が可能であり、この分解による窒素酸化物発生量も少ないため、前記第二処理を選択する。第二処理において、前記分解装置に前記排ガスを前記分解除去処理ラインを通じて導入する。
He濃度が第三閾値未満であって、CFおよびN濃度が第二閾値未満である場合には、前記第三処理を選択する。第三処理は、前記分解装置をバイパスし、後段の膜分離装置へ排ガスをそのまま導入する。
上記発明において、分解除去処理ラインに、フッ素化合物除去部、不純物濃度測定装部、バッファタンク、分解装置、分解副生成物除去部が、この順に配置されていてもよい。
上記発明において、分解副生成物除去部で処理された排ガス(第一精製ガスという)から不純物を除去する。
上記発明において、各分離膜装置および第一、第二不純物除去装置で処理された排ガス(第二精製ガスという)をリサイクルガス(添加用ガスを混合してもよい)としてエキシマレーザ発振装置または発振チャンバーに戻す。
各バイパスラインにはそれぞれ、仕切弁が配置されている。バイパス処理時に仕切弁が開放される構成である。
前記各分離膜装置は、少なくともその上流側に仕切弁を有していてもよい。
前記上流側酸素除去部は、少なくともその上流側に仕切弁を有していてもよい。
前記第一、第二不純物除去装置(酸素除去部および/またはゲッター)は、少なくともその上流側に仕切弁を有していてもよい。
(方法)
本発明のレーザガスリサイクル方法は、エキシマレーザ装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガス(リサイクルガス)を得るためのレーザガスリサイクル方法であって、
被処理ガスからネオン以外の励起用希ガス(例えば、クリプトン、アルゴン、キセノン)を分離膜で除去するNe分離工程と、
分離膜で分離された非透過ガス(高濃度希ガス含有ネオンガス)を回収する回収工程および/または系外に排出する排出工程と、
前記分離膜を透過した高濃度ネオン含有ガスから所定の不純物を除去する不純物除去工程と、
エキシマレーザ発振装置に応じて必要なレーザガスを生成するように、前記不純物除去工程で精製された精製ガス(高純度ネオンガス)に所定の添加ガスを混合するリサイクルガス生成工程と、を含む。
他の本発明のレーザガスリサイクル方法は、エキシマレーザ装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガス(リサイクルガス)を得るためのレーザガスリサイクル方法であって、
被処理ガスからアルゴンおよびネオン以外の励起用希ガス(例えばキセノン)を分離膜で除去する第二分離膜工程と、
分離膜で分離された非透過ガス(高濃度キセノン含有ネオンガス)を回収する回収工程および/または系外に排出する排出工程と、
前記分離膜を透過した透過ガスから所定の不純物を除去する不純物除去工程と、
エキシマレーザ発振装置に応じて必要なレーザガスを生成するように、前記不純物除去工程で精製された精製ガス(高純度ネオンガス)に添加用ガスを混合するリサイクルガス生成工程と、を含む。
実施形態1のレーザガスリサイクルシステムの構成例を示す図である。 実施形態2のレーザガスリサイクルシステムの構成例を示す図である。 分離膜部の構成例を示す図である。 分離膜部の構成例を示す図である。 分離膜部の構成例を示す図である。
(実施形態1)
図1に示す実施形態1のレーザガスリサイクルシステム1は、ハロゲン系ガス精製部200、ガス精製部100、リサイクルガス供給部310、添加用ガス供給部320を有する。実施形態1のレーザガスリサイクルシステム1は、複数のエキシマレーザ発振装置400の系外に接続されている。
各エキシマレーザ発振装置400は、例えば、クリプトン・フッ素(KrF)エキシマレーザ発振装置、アルゴン・フッ素(ArF)エキシマレーザ発振装置、アルゴン・キセノン・フッ素(Ar/Xe・F)エキシマレーザ発振装置である。本実施形態において、1または1以上のエキシマレーザ発振装置400から排ガスがレーザガスリサイクルシステム1に送られ、リサイクルガスとして再び1または1以上のエキシマレーザ発振装置400に供給される構成である。なお、単一のエキシマレーザ発振装置400がレーザガスリサイクルシステム1と接続される構成であってもよい。
エキシマレーザ発振装置410は、ハロゲンガス(例えば、フッ素)、希ガス(例えば、クリプトン、アルゴン、キセノン)、バッファガス(例えば、ネオン、ヘリウム、塩素)を有するレーザガスを内部に充填している発振チャンバー402を有する。
発振チャンバー402には、所定圧、所定量のレーザガスが充填されている。この状態で、高電圧パルス生成器401が高電圧パルス放電を、発振チャンバー402内のレーザガス(励起ガス)に対し、少なくとも一対の電極に印加することで、励起状態のエキシマ−が発生し、誘導放出を起こして光が得られる。発振チャンバー402から出射された光は、不図示の挟帯域化モジュールによって特定の波長幅に調整される。挟帯域化モジュールから発振チャンバー402に戻された光は、上記の一対の電極間を通過することで増幅される。発振チャンバー402を通過するように挟帯域化モジュールと出力ミラーとが光路ラインで繋がり、挟帯域化モジュールと出力ミラーとの間で光が往復するたびに、一対の電極間を通過することで、光が増幅される。出力ミラーを透過した光は出力レーザ光として、例えば露光装置へ出力される。ここでは、挟帯域化モジュールと出力ミラーとで共振器の機能が実現されるが、他構成で共振器の機能を実現してもあってもよい。
発振チャンバー402内に充填されているレーザガスは、例えば、ネオンガスあるいはヘリウム等のバッファガス(例えば90〜95%)と、希ガス(Kr,Ar,Xe)(例えば5〜9%)およびハロゲンガス(F)(例えば1〜5%)からなる励起ガスとを有する。例えば、励起ガスとして、KrF、ArF、XeF、Ar/XeFなどがある。
本実施形態において、発振チャンバー402へリサイクルガスとして戻すのは、レーザガス成分と同じ成分の希ガス(例えば、クリプトン、アルゴン、アルゴン・キセノン)を含む主成分バッファガス(例えば、ネオン)である。ハロゲンガス含有主成分バッファガスとリサイクルガスとが混合された後で、発振チャンバー402へ送られてもよい。
エキシマレーザ発振装置400は、発振チャンバー402へ第一レーザガスを送り込むための第一レーザガス供給ラインと、第二レーザガスを送り込むための第二レーザガス供給ラインと、リサイクルガスを送り込むリサイクルガスラインとを、有していてもよい。
第一レーザガスが、ハロゲンガス含有主成分バッファガスまたは希ガスおよびハロゲンガス含有主成分バッファガスであってもよい。
第二レーザガスが、ハロゲンガス含有主成分バッファガスまたは希ガスおよびハロゲンガス含有主成分バッファガスであってもよい。
第一レーザガス供給ライン、第二レーザガス供給ラインは、それぞれ、制御弁、ガス流量計、ガス流量調整部、圧力計、圧力調整部(例えば減圧弁)などが配置され、発振チャンバー402へレーザガスを供給する際に、それらが制御装置によって制御され、所定圧、所定流量のレーザガスが発振チャンバーへ供給される。
図1において、供給容器10からレーザガスが供給ラインL1を通じてエキシマレーザ発振装置400へ所定圧(第一圧力)で供給される。供給ラインL1は、定流量弁CFV1、ゲート弁GV1が設けられている。なお、これに限定されず各種弁が1または1以上設けられていてもよく、弁が設けられていなくてもよい。供給ラインL1には、ガス流量調整部、ガス圧力調整部が配置されていてもよい。「第一圧力」は、エキシマレーザ発振装置400の仕様に応じて設定され、例えば300KPa〜700KPaである。
供給ラインL1は、各エキシマレーザ発信装置に接続された供給配管(不図示)に接続される。また、図示しないが、各エキシマレーザ発信装置に接続された排ガス用配管(不図示)がそれぞれ排ガスラインL2に接続される。また、供給配管、排ガス用配管、供給ラインL1、排ガスラインL2には所定の弁が1または1以上設けられていてもよい。
(ハロゲン系ガス精製部)
ハロゲン系ガス精製部200は、発振チャンバー402から排出された排ガス中の所定の不純物を除去する。
発振チャンバー402から排出された排ガスは、排ガスラインL2を通ってハロゲン系ガス精製部200へ送られる。排ガスは、大気圧以上であって上記第一圧力以下である第二圧力で排出される。この第二圧力もエキシマレーザ発振装置400の仕様に応じて設定される。なお、排ガスラインL2に排出用ポンプ(不図示)が配置され、排ガスの排出を実行する(あるいは促進する)構成であってもよい。
「第二圧力」としては、例えば50〜100KPaである。排出される排ガスには、不純物が混じっている。不純物としては、例えば、窒素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、CF、He、CHなどが挙げられる。
レーザガスリサイクルシステム1あるいはエキシマレーザ発振装置400の制御装置(不図示)は、レーザガス供給・排出制御部(不図示)を有し、レーザガス供給・排出制御部は、制御弁、ガス流量計、ガス流量調整部、ガス減圧弁などを制御し、所定のルール(例えば、稼働時間に基づく定期的なタイミング)に従って、発振チャンバー402からレーザガス(排ガス)を排出し、この排出された量に対応した量のレーザガス、リサイクルガスの内いずれか一方または両方(新しいレーザガスとリサイクルガスとの混合ガス)を供給する。
排ガスラインL2は、ハロゲン系ガス精製部200において分解除去処理ラインとも呼ぶ。
まず、排ガスはフッ素化合物除去部201に送られ、不純物の一部であるフッ素化合物が除去される。
次いで、バッファ空間BT1に送られて排ガスが一定量になるように貯留される。バッファ空間BT1は、所定量の排ガスを貯めて、後述の不純物濃度検知部202による不純物測定を安定的に行う機能を有する。
バッファ空間BT1の内部に配置された不純物濃度測定部201により、排ガス中の不純物濃度が測定される。ここでは、不純物として例えばCFの濃度が測定される。不純物濃度検知部201としては、例えば、ガスクロマトグラフィー、熱伝導式濃度センサー、半導体式濃度センサーなどを用いることができる。
バッファ空間BT1から排ガスを外気へ放出するための放出ラインL21が設けられている。放出ラインL21は、例えば、配管、外気排出用のベント装置、定流量弁CFV2(他種の弁でもよい)を有して構成されている。
バッファ空間BT1の下流において、分解除去処理ラインL22からバイパスラインL23が分岐する。バイパスラインL23は、例えば、配管、自動開閉のゲート弁GB3を有して構成されている。
分解除去処理ラインL22は、例えば、配管と、ガス流量測定部MFC1と、定流量弁CFV3を有して構成されている。ガス流量測定部MFC1と定流量弁CFV3との前後配置は特に制限なく、図1の逆配置でもよい。ガス流量測定部MFC1は、マスフローコントローラでもよくマスフローメーターでもよい。交換時期判断部(不図示)は、ガス流量測定部MFC1の測定値と不純物濃度検知部201の測定値に基づいて、不純物の量を算出し、分解副生成物除去部205の所定の反応剤の交換時期を求めてもよい。求められた交換時期は、入出力インタフェースなどに出力され、オペレータに知らせてもよい。
また、分解除去処理ラインL22には、ガス流量測定部MFC1より下流側に、バッファ容器203が配置され、ここで所定量の排ガスを貯める構成である。バッファ容器203より下流側に、不純物の一部であるフッ化炭素(CF)を分解し、分解副生成物にする分解装置204が配置される。本実施形態において、分解装置204は、エキシマレーザ光を排ガスに照射する装置である。
分解装置204より下流側に分解副生成物除去部205が配置される。本実施形態において、分解副生成物は、例えば、フッ素化合物であり、分解装置204で生成された分解副生成物を所定の反応剤(例えば、金属系反応剤またはガス吸収系反応剤)と反応させて排ガスから除去する。分解副生成物除去部205を通過した排ガスを第一精製ガスと呼ぶ。第一精製ガスは、ガス処理ラインL3でガス精製部100へ送られる。
また、別実施形態として、ガス流量測定部MFC1はあってもなくてもよい。また、フッ素化合物除去部201はあってもなくてもよい。
本実施形態における処理選択の判断は以下の通りである。
不純物濃度検知部202は、排ガス中のCFの濃度を測定する。この場合において、CFの濃度が第1閾値(例えば100ppm)以上の場合に、処理選択部(不図示)が第1処理を選択し、CFの濃度が第1閾値よりも小さい第2閾値(例えば10ppm)より大きく、かつ第1閾値未満の場合に、処理選択部が第2処理を選択し、CFの濃度が第2閾値未満の場合に、処理選択部が第3処理を選択する。
また、別の実施形態として、不純物濃度検知部202が排ガス中のCF、NおよびHeの濃度を測定する。この場合において、
(a)He濃度が第3閾値(例えば1.0%)以上である、
(b)CF若しくはNのいずれかが前記第1閾値(例えば100ppm)以上である、または、
(c)He濃度が第3閾値未満であって、CF若しくはNのいずれかが前記第2閾値(例えば10ppm)以上第1閾値未満であり、かつ濃度の大小関係がN>(1/2)×CFである場合に、処理選択部が第1処理を選択する。
(d)He濃度が第3閾値未満の場合であって、N若しくはCFの濃度が前記第2閾値以上前記第1閾値未満、かつ濃度の大小関係がN<(1/2)×CFである場合に、処理選択部が第2処理を選択する。
(e)He濃度が第3閾値未満の場合であって、N若しくはCFの濃度が前記第2閾値未満の場合に、処理選択部が第3処理を選択する。
制御装置、処理選択部、各種弁の制御部、交換時期判断部は、CPU(又はMPU)などのハードウエア、回路、ファームウエア、ソフトウエアプログラムを記憶するメモリなどを有し、ソフトウエアとの協働により動作する構成でもよい。
また、別実施形態として、ハロゲン系ガス精製部200はなくてもよく、または、分解除去処理ラインL22の構成を無くし、放出ラインL21とバイパスラインL23とを設けられた構成でもよく、バイパスラインL23の構成を無くし、放出ラインL21と分解除去処理ラインL22とを設けられた構成でもよい。
(ガス精製部)
ガス精製部100は、ハロゲン系ガス精製部200から送られてきた排ガス(第一精製ガス)から所定の不純物を除去し、リサイクルガス(高純度ネオンガス)を得る。ガス処理ラインL3は、例えば、配管、1または1以上の定流量弁CFV4、CFV5、自動開閉弁(不図示)を有して構成されている。
ガス処理ラインL3には、第一精製ガスを貯留するための第一回収容器CC1と、第一回収容器CC1の内圧(ガス圧)を測定する圧力計PG12と、それよりも下流に流れる第一精製ガスの圧力を所定圧に維持するためのバックプレッシャーレギュレータBPR1と、第一貯留ガスを貯留するための第二回収容器CC2と、第二回収容器CC1の内圧(ガス圧)を測定する圧力計PG12と、それよりも下流に第一精製ガスを送り込むための(あるいは所定圧に昇圧するための)第一コンプレッサーCP1と、第一精製ガスから所定の希ガス(ネオン以外の励起用希ガス(クリプトン、アルゴン、キセノン)を分離し第二精製ガス(高濃度ネオン含有ガス(ここで「高濃度」とはNe分離膜装置に投入される前の第一精製ガス中のネオンガス濃度よりも高い濃度であることを意味する。))を得るためのNe分離膜装置110と、それよりも下流に第二精製ガスを送り込むための(あるいは所定圧に昇圧するための)第二コンプレッサーCP2と、第二精製ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスの精製ガス(第一リサイクルガス)を得るための不純物除去装置120とがこの順に配置されている。
本実施形態において、第一回収容器および第二回収容器は、両方あってもよいが、配管内容積に応じていずれか一方があればよく、あるいは両方なくともよい。また、圧力計PG12、PG13は、あってもなくてもよい。
本実施形態において、第一コンプレッサーCP1および第二コンプレッサーCP2は、両方あってもよいが、いずれか一方があればよい。第二コンプレッサーCP2は、不純物除去装置120より下流に配置されてもよい。
また、別実施形態として、Ne分離膜装置110より上流側に、熱交換器、第一精製ガスの流量を調整する調整部、第一精製ガスの流量を測定する流量計、第一精製ガスの圧力を調整する圧力調整部が設けられていてもよい。熱交換器は、第一精製ガスの温度を所定温度に低下させる。コンプレッサーCP1で昇圧されると共に上昇したガス温度(例えば、60〜80℃)を所定温度(例えば15〜35℃)に低下させることができ、例えば、後段の各種除去部における除去作用に適した温度範囲までガス温度を低下させる。
また、別実施形態として、第一不純物除去装置120より下流側に、第一リサイクルガスの流量を調整する調整部、第一リサイクルガスの流量を測定する流量計、第一リサイクルガスの圧力を調整する圧力調整部が設けられていてもよい。
コンプレッサーCP1は、第一精製ガスの圧力を第三圧力へ昇圧する。第三圧力は、例えば、第一圧力よりも50KPa〜150KPaほど高い圧力である。圧力制御部(不図示)は、コンプレッサーCP1に組み込まれた圧力計あるいはコンプレッサーCP1より下流に配置された圧力計の測定値に基づいて第一精製ガスの圧力を制御してもよい。
コンプレッサーCP2は、第二精製ガスの圧力を第三圧力へ昇圧する。圧力制御部(不図示)は、コンプレッサーCP2に組み込まれた圧力計あるいはコンプレッサーCP2より下流に配置された圧力計の測定値に基づいて第二精製ガスの圧力を制御してもよい。コンプレッサーCP1を無くしコンプレッサーCP2で第二精製ガスを下流へ送ることができる。
(分離膜装置)
分離膜装置110の実施形態を図3〜5を用いて説明する。
(直列型)
図3の分離膜装置110は、3段の分離膜M1、M2、M3が直列配置された構成である。
第一精製ガスラインL3と接続された第一分離膜M1の供給ラインF1から第一分離膜M1で透過された透過ガスが通る透過ガスラインF11に至るラインにおいて、バッファタンクBT11、コンプレッサーCP11、第一分離膜M1、圧力調整BPR11、コンプレッサーVP11、流量調整部MFM11がユニットU11として設けられる。透過ガスラインF11はバッファタンクBT21を介して供給ラインF2に接続される。
第一分離膜M1で分離された非透過ガスは非透過ガスラインF12を通って排気/回収ラインL41に送られ、排気または回収される。非透過ガスラインF12に、圧力調整部BPR12、流量調整部MFM12がユニットU12として設けられている。
第二分離膜M2の供給ラインF2から第二分離膜M2で透過された透過ガスが通る透過ガスラインF21に至るラインにおいて、バッファタンクBT21、コンプレッサーCP21、第二分離膜M2、圧力調整BPR21、コンプレッサーVP21、流量調整部MFM21がユニットU21として設けられる。透過ガスラインF21はバッファタンクBT31を介して供給ラインF3に接続される。
第二分離膜M2で分離された非透過ガスは、非透過ガスラインF22を通りバッファタンクBT11を介して供給ラインF1に送られ第一分離膜M1に供給される。非透過ガスラインF22に、圧力調整部BPR22、流量調整部MFM22がユニットU22として設けられている。
第三分離膜M3の供給ラインF3から第三分離膜M3で透過された透過ガスが通る透過ガスラインF31に至るラインにおいて、バッファタンクBT31、コンプレッサーCP31、第三分離膜M3、圧力調整BPR31、コンプレッサーVP31、流量調整部MFM31がユニットU31として設けられる。透過ガスラインF31は流量調整部MFM31を介して第二精製ガスラインL4に接続される。
第三分離膜M3で分離された非透過ガスは、非透過ガスラインF32を通りバッファタンクBT21を介して供給ラインF2に送られ第二分離膜M2に供給される。非透過ガスラインF32に、圧力調整部BPR32、流量調整部MFM32がユニットU32として設けられている。
図3の直列型において、バッファBT11,21、31はあってもなくてもよい。
また、図3は3段の直列構成であるがこれに制限されず、分離される希ガスに応じて1または3以上の分離膜を直列に配置してもよい。
(循環型)
図4の分離膜装置110は、3段の分離膜M1、M2、M3が直列配置され、かつ最終段の第三分離膜M3からでた透過ガスが最前段の第一分離膜M1に供給される構成である。図3と同じ符号は同様の構成であるので、説明を省略する場合がある。図3の構成と異なる特徴を詳述する。
循環型は、同じ分離性能を発揮できることを条件とした場合、直列型よりも分離膜の段数を減らせるが、循環に係る他の構成、制御を必要とする。エキシマレーザ発振装置の系内(例えば筐体内)に配置させる構成は、装置スペースの小型化の点で循環型が好ましい。
第三分離膜M3の透過ガスラインF31は流量調整部MFM31を介して第二精製ガスラインL4に接続される。また、第二精製ガスラインL4から分岐して第一精製ガスラインL3(あるいは第一分離膜M1の供給ラインF1)に接続されるリターンラインR1が設けられる。リターンラインR1および/または第二精製ガスラインL4に弁(不図示)が設けられ、弁の開閉により、第二精製ガス(被処理ガス)を循環させるように、および/または下流の不純物除去装置120に送るように制御する構成である。
図5の分離膜装置110は、3段の分離膜M1、M2、M3が直列配置され、かつ最終段の第三分離膜M3からでた透過ガスが前段の第二分離膜M2に供給される構成である。図3と同じ符号は同様の構成であるので、説明を省略する場合がある。図3の構成と異なる特徴を詳述する。
第一分離膜M1の供給ラインF1から第一分離膜M1で透過された透過ガスが通る透過ガスラインF11に至るラインにおいて、バッファタンクBT11、コンプレッサーCP11、第一分離膜M1、圧力調整BPR11、コンプレッサーVP11、流量調整部MFM11がユニットU11として設けられる。透過ガスラインF11はバッファタンクBT21を介して供給ラインF2に接続される。
第一分離膜M1で分離された非透過ガスは非透過ガスラインF12を通って排気/回収ラインL41に送られ、排気または回収される。非透過ガスラインF12に、圧力調整部BPR12、流量調整部MFM12がユニットU12として設けられている。
第一精製ガスラインL3と接続された第二分離膜M2の供給ラインF2から第二分離膜M2で透過された透過ガスが通る透過ガスラインF21に至るラインにおいて、バッファタンクBT21、コンプレッサーCP21、第二分離膜M2、圧力調整BPR21、コンプレッサーVP21、流量調整部MFM21がユニットU21として設けられる。透過ガスラインF21はバッファタンクBT31を介して供給ラインF3に接続される。
第二分離膜M2で分離された非透過ガスは、非透過ガスラインF22を通りバッファタンクBT11を介して供給ラインF1に送られ第一分離膜M1に供給される。非透過ガスラインF22に、圧力調整部BPR22、流量調整部MFM22がユニットU22として設けられている。
第三分離膜M3の透過ガスラインF31は流量調整部MFM31を介して第二精製ガスラインL4に接続される。また、第二精製ガスラインL4から分岐して第一精製ガスラインL3(あるいは第二分離膜M2の供給ラインF2)に接続されるリターンラインR2が設けられる。リターンラインR2および/または第二精製ガスラインL4に弁(不図示)が設けられ、弁の開閉により、第二精製ガス(被処理ガス)を循環させるように、および/または下流の不純物除去装置120に送るように制御する構成である。
図4、5の循環型において、バッファBT11,21、31はあってもなくてもよい。
また、図4、5は3段の構成であるがこれに制限されず、分離される希ガスに応じて1または3以上の分離膜を備える構成でもよい。
(クリプトン含有ネオンガスからクリプトンを分離する例)
第一、第二、第三分離膜M1、M2、M3を通過する被処理ガスの流速を、各分離膜より上流に配置された上流のコンプレッサーCP11、21、31、その下流に配置された圧力調整部BPR11、21、31および下流のコンプレッサーVP11、21、31で、所定の圧力差(上流圧力−下流圧力)が生じるようにしてコントロールする。この圧力差がクリプトン分離設定値よりも大きくなるようにあるいはそのクリプトン分離設定値を基準に所定範囲内になるように構成してもよい。クリプトン分離設定値は、予め実験した結果で決定されもよく、実稼働によって更新をする設定でもよく、分離膜の種類、サイズに基づいて設定されてもよい。
(キセノン含有ネオンガスからキセノンを分離する例)
第一、第二、第三分離膜M1、M2、M3を通過する被処理ガスの流速を、各分離膜より上流に配置された上流のコンプレッサーCP11、21、31、その下流に配置された圧力調整部BPR11、21、31および下流のコンプレッサーVP11、21、31で、所定の圧力差(上流圧力−下流圧力)が生じるようにしてコントロールする。この圧力差がキセノン分離設定値よりも大きくなるようにあるいはそのキセノン分離設定値を基準に所定範囲内になるように構成してもよい。キセノン分離設定値は、予め実験した結果で決定されもよく、実稼働によって更新をする設定でもよく、分離膜の種類、サイズに基づいて設定されてもよい。
(アルゴン含有ネオンガスからアルゴンを分離する例)
第一、第二、第三分離膜M1、M2、M3を通過する被処理ガスの流速を、各分離膜より上流に配置された上流のコンプレッサーCP11、21、31、その下流に配置された圧力調整部BPR11、21、31および下流のコンプレッサーVP11、21、31で、所定の圧力差(上流圧力−下流圧力)が生じるようにしてコントロールする。この圧力差がアルゴン分離設定値よりも大きくなるようにあるいはそのアルゴン分離設定値を基準に所定範囲内になるように構成してもよい。アルゴン分離設定値は、予め実験した結果で決定されもよく、実稼働によって更新をする設定でもよく、分離膜の種類、サイズに基づいて設定されてもよい。
(アルゴン・キセノン含有ネオンガスからアルゴン・キセノンを分離する例)
第一、第二、第三分離膜M1、M2、M3を通過する被処理ガスの流速を、各分離膜より上流に配置された上流のコンプレッサーCP11、21、31、その下流に配置された圧力調整部BPR11、21、31および下流のコンプレッサーVP11、21、31で、所定の圧力差(上流圧力−下流圧力)が生じるようにしてコントロールする。この圧力差がアルゴン・キセノン分離設定値よりも大きくなるようにあるいはそのアルゴン・キセノン分離設定値を基準に所定範囲内になるように構成してもよい。アルゴン・キセノン分離設定値は、予め実験した結果で決定されもよく、実稼働によって更新をする設定でもよく、分離膜の種類、サイズに基づいて設定されてもよい。分離膜の種類によって、ネオンガスに対するアルゴンの分離係数比とキセノンの分離係数比が異なる場合に、分離しにくい成分を基準にしたアルゴン・キセノン分離設定値を設定する。
(アルゴン・キセノン含有ネオンガスからキセノンを分離する例)
アルゴン・キセノン含有ネオンガスからアルゴンは分離せずに、キセノンを非透過ガスとして分離する場合は、アルゴンが分離しにくい分離膜を用い、アルゴンが分離せずにキセノンが分離するように、アルゴン・キセノン含有ネオンガスの流速を、各分離膜より上流に配置された上流のコンプレッサーCP11、21、31、その下流に配置された圧力調整部BPR11、21、31および下流のコンプレッサーVP11、21、31で、所定の圧力差(上流圧力−下流圧力)が生じるようにしてコントロールする。所定の圧力差は、アルゴンが分離せずにキセノンが分離する圧力差であり、予め実験した結果で決定されもよく、実稼働によって更新をする設定でもよく、分離膜の種類、サイズに基づいて設定されてもよい。
(不純物除去装置)
第二精製ガスラインL4に第二コンプレッサーCP2を介して第一不純物除去装置120が接続されている。第一不純物除去装置120は、第一除去部121と、第二除去部122を有する。
第一除去部121は、第二精製ガスから酸素を除去する、酸化マンガン反応剤あるいは酸化銅反応剤が充填された脱酸素装置である。酸化マンガン反応剤としては、一酸化マンガンMnOなどの反応剤、二酸化マンガンMnOの反応剤、吸着剤をベースとした酸化マンガン反応剤が挙げられる。酸化銅反応剤としては、例えば、酸化銅CuOなどの反応剤、吸着剤をベースとした酸化銅反応剤が挙げられる。
第一除去部121を通過した第二精製ガスは、配管L5を通じて第二除去部122に送られる。
第一除去部121を通過した第二精製ガス中の不純物は、排ガス成分中で最も多く含まれる不純物を除いた成分であり、例えば、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、CF、CH、Heなどが挙げられる。CFは、ハロゲン系ガス除去部200で除去(一部除去、完全除去)されている場合もあれば、バイパスされてガス精製部100へ送られる場合もある。
第二除去部122は、酸素以外の不純物(例えば、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、CH)を除去する、化学吸着剤が充填されたゲッターである。
第二除去部122を通過した精製ガス(第二精製ガスあるいは第一リサイクルガスという)は、高純度ネオンガスである。第一リサイクルガスは配管L6を通じてリサイクルガス供給部310の第一バッファタンクBT311へ送られる。
(リサイクルガス供給部)
第一バッファタンクBT311内の第一リサイクルガスは、リサイクルラインL6を通じて、リサイクルガスとして、供給ラインL1に合流し、エキシマレーザ発振装置400の発振チャンバー402へ送られてもよい。後述するように第一リサイクルガスを添加用ガスと混合してからエキシマレーザ発振装置へ送るように構成してもよい。
リサイクルガス供給部310を構成するリサイクルラインL6には、第一バッファタンクBT311、背圧弁BPV311、圧力計PG311、マスフローコントローラMFC311、定流量弁CFV311(他種の弁でもよい)、第二バッファタンクBT310、定流量弁CFV312(他種の弁でもよい)がこの順に配置されている。
圧力計PG311はあってもなくてもよい。
第二バッファタンクBT312はあってもなくてもよい。
定流量弁CFV311、CFV312はそれぞれ他の弁でもよく、いずれか一方があればよくあるいは両方が無くてもよい。
マスフローコントローラMFC311と背圧弁BPV311とは、両方あってもよくいずれか一方があってもよい。
第一バッファタンクBT1の下流側に、背圧弁BPV311、マスフローコントローラMFC311が配置されている。
圧力制御部(不図示)は、圧力計PG311の測定値あるいは背圧弁BPV311に基づいて、第一リサイクルガスの圧力を制御する。第一バッファタンクBT311の第一リサイクルガスの圧力は、第三圧力であるため、発振チャンバー402内のレーザガスと同じ圧力(第一圧力)まであるいはそれよりも少し高めに減圧することが好ましい。
マスフローコントローラMFC311は、第一リサイクルガスの流量を制御する。これにより、供給ラインL1へ送り込まれる第一リサイクルガスの供給量を一定に制御できる。なお、マスフローコントローラMFC311は、ガス流量計のみであってもよい。また、マスフローコントローラMFC311あるいはガス流量計と、背圧弁BPV311との配置は逆であってもよい。
(添加用ガス供給部)
定流量弁CFV311の下流側で、あるいは第二バッファタンクBT312の上流側で、リサイクルガスラインL6に合流する添加ガスラインL320が設けられる。添加ガスラインL320には、バッファガス(例えばネオン)、励起用希ガス、ハロゲンなどの混合ガスが充填された容器S321、安全弁SV321、圧力計PG321、背圧弁(圧力調整部)BPV321、圧力計PG322、マスフローコントローラMFC321、定流量弁CFV321がこの順に配置される。
圧力計PG321、PG322は、いずれか一方、あるいは両方があってもなくてもよい。
定流量弁CFV321は他の弁でもよく、無くてもよい。
マスフローコントローラMFC321と背圧弁BPV321とは、両方あってもよくいずれか一方があってもよい。
圧力制御部(不図示)は、添加ガスラインL320の圧力計PG321および/または322の測定値あるいは背圧弁BPV321に基づいて、添加用ガスの圧力を制御してもよい。容器S321内の添加用の圧力が第一圧力よりも大きい場合に、第一圧力になるように減圧される。
マスフローコントローラMFC321は、添加用ガスの流量を制御する。これにより、第一リサイクルラインL6の合流ポイントPに送り込まれる添加用ガスの供給量を一定に制御できる。なお、マスフローコントローラMFC321は、ガス流量計のみであってもよい。また、マスフローコントローラMFC321あるいはガス流量計と、背圧弁BPV321との配置は逆であってもよい。
添加用ガスの流量がマスフローコントローラMFC321によって制御され、第一リサイクルガスの流量がマスフローコントローラMFC311によって制御されて、供給容器10のレーザガスと同じ成分配合になるように混合される。
合流ポイントPにおいて、第一リサイクルガスおよび添加用ガスが混合されるための空間あるいはガス用混合装置が設けられていることが好ましく、混合ガスが一定濃度に安定するように後段にバッファタンクBT312が配置されていてもよい。
(実施形態2)
図2に実施形態2のレーザガスリサイクルシステム1を示す。実施形態1(図1)と同様の構成は、その説明を省略または簡単にする場合がある。
ガス精製部100において、第一コンプレッサーCP1の替わりに、排ガス/回収ラインL41に、昇圧部CP3が配置されている。
特にこの構成であれば、実施形態1よりも、アルゴン・キセノン含有ネオンガスからキセノンを分離することが好ましい。
(別実施形態)
実施形態1、2のレーザガスリサイクルシステム1は、エキシマレーザ発振装置400の筐体内に配置されてもよく、また、エキシマレーザ発振装置の筐体内にその一部(ハロゲン系ガス精製部200、ガス精製部100、リサイクルガス供給部310のいずれか1つまたは2種以上)の構成が配置されてもいてもよい。
また、レーザガスリサイクルシステム1は、エキシマレーザ発振装置400と別体として配置される場合に、1つのエキシマレーザ発振装置、または1つ以上のエキシマレーザ発振装置から排出された排ガスに対し、リサイクル処理を行ってもよい。
上記実施形態1、2において、ハロゲン系ガス精製部200はあってもなくてもよい。
上記実施形態1、2において、ハロゲン系ガス精製部200は、バイパスラインL23および/または分解除去処理ラインが無くてもよい。
(レーザガスリサイクル方法)
レーザガスリサイクル方法は、エキシマレーザ装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガスを得るためのレーザガスリサイクル方法であって、
被処理ガスからネオン以外の励起用希ガス(クリプトン、アルゴン、キセノン)を分離膜で除去するNe分離工程と、
分離膜で分離された非透過ガス(高濃度希ガス含有ネオンガス)を回収する回収工程および/または系外に排出する排出工程と、
前記分離膜を透過した高濃度ネオン含有ガスから所定の不純物を除去する不純物除去工程と、
エキシマレーザ発振装置に応じて必要なレーザガスを生成するように、前記不純物除去工程で精製された精製ガス(高純度ネオンガス)に所定の添加ガスを混合するリサイクルガス生成工程と、を含む。
他のレーザガスリサイクル方法は、エキシマレーザ装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガスを得るためのレーザガスリサイクル方法であって、
被処理ガスからアルゴンおよびネオン以外の励起用希ガス(キセノン)を分離膜で除去する第二分離膜工程と、
分離膜で分離された非透過ガス(高濃度キセノン含有ネオンガス)を回収する回収工程および/または系外に排出する排出工程と、
前記分離膜を透過した透過ガスから所定の不純物を除去する不純物除去工程と、
エキシマレーザ発振装置に応じて必要なレーザガスを生成するように、前記不純物除去工程で精製された精製ガス(高純度ネオンガス)に添加用ガスを混合するリサイクルガス生成工程と、を含む。
上記レーザガスリサイクル方法は、排ガス中の不純物濃度を測定する不純物濃度測定工程をさらに含んでもよい。
上記レーザガスリサイクル方法は、Ne分離工程の前に、不純物の一種であるフッ素化合物を除去するフッ素化合物除去工程をさらに含んでもよい。
上記レーザガスリサイクル方法は、Ne分離工程の前に、不純物の一種であるフッ化炭素(CF4等)を分解し、分解副生成物にする分解工程と、分解工程で生成された分解副生成物を所定の反応剤と反応させて排ガスから除去する分解副生成物除去工程とを有さらに含んでもよい。
(分離膜装置)
分離膜装置は、クリプトン含有ネオンガス、アルゴン・キセノン含有ネオンガスまたはキセノン含有ネオンガスのレーザガスを使用するエキシマレーザ発振装置から排出された排ガスから、ネオン以外の希ガス(クリプトン、アルゴン、キセノン)を除去し、高純度ネオンガスを精製する1または1以上の分離膜を有する。
他の分離膜装置は、アルゴン・キセノン含有ネオンガスのレーザガスを使用するエキシマレーザ発振装置から排出された排ガスから、アルゴンおよびネオン以外の希ガス(キセノン)を除去し、アルゴン含有高純度ネオンガスを精製する1または1以上の分離膜を有する。
1 レーザガスリサイクルシステム
100 ガス精製部
110 分離膜装置
120 不純物除去装置
200 ハロゲン系ガス精製部
310 リサイクルガス供給部
320 添加用ガス供給部
400 エキシマレーザ発振装置
402 発振チャンバー

Claims (9)

  1. エキシマレーザ装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガスを得るためのレーザガスリサイクルシステムであって、
    被処理ガスからネオン以外の励起用希ガスを膜分離するNe分離膜装置と、
    前記Ne分離膜装置で透過または非透過した処理済みガスから所定の不純物を除去する第一不純物除去装置と、
    を備えるレーザガスリサイクルシステム。
  2. エキシマレーザ装置あるいはエキシマレーザの発振チャンバーから排出された排ガスから所定の不純物を除去し高純度ネオンガスを主成分とする精製ガスを得るためのレーザガスリサイクルシステムであって、
    被処理ガスからアルゴンおよびネオン以外の励起用希ガスを除去するAr・Ne分離膜装置と、
    前記Ar・Ne分離膜装置で透過または非透過した処理済みガスから所定の不純物を除去する第二不純物除去装置と、
    を備えるレーザガスリサイクルシステム。
  3. エキシマレーザ発振装置に応じて必要なレーザガスを生成するように、精製ガスに所定の添加用ガスを混合するリサイクルガス生成部を備える、請求項1または2に記載のレーザガスリサイクルシステム。
  4. 複数の分離膜が多段に構成されている場合に、透過ガスを一つ後段の分離膜へ供給する構成である、請求項1または2に記載のレーザガスリサイクルシステム。
  5. 複数の分離膜が多段に構成されている場合に、非透過ガスを一つ前段の分離膜に再供給する、請求項1または2に記載のレーザガスリサイクルシステム。
  6. 複数の分離膜が多段に構成されている場合に、最終段の分離膜から出た透過ガスを、それよりも前段の分離膜のいずれかに再供給する、請求項1または2に記載のレーザガスリサイクルシステム。
  7. 複数の分離膜が多段に構成されている場合に、分離膜の供給ラインから透過ガス排出ラインに至るラインにおいて、少なくとも、第一昇圧部、分離膜、圧力調整部、第二昇圧部をユニットの一単位として、複数の前記ユニットが直列に多段に接続される構成である、請求項1または2に記載のレーザガスリサイクルシステム。
  8. クリプトン含有ネオンガス、アルゴン・キセノン含有ネオンガスまたはキセノン含有ネオンガスのレーザガスを使用するエキシマレーザ発振装置から排出された排ガスから、ネオン以外の希ガス除去し、高純度ネオンガスを精製する1または1以上の分離膜を有する、分離膜装置。
  9. アルゴン・キセノン含有ネオンガスのレーザガスを使用するエキシマレーザ発振装置から排出された排ガスから、アルゴンおよびネオン以外の希ガスを除去し、アルゴン含有高純度ネオンガスを精製する1または1以上の分離膜を有する、分離膜装置。
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