以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る供給装置について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施形態の集積装置10の構成について説明する。図1は、集積装置10の上面図である。なお、本図及び以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。そして、本図及び以降の各図において、部材の大きさ、形状、厚み等を適宜誇張して表現する。
本実施形態の集積装置10は、搬送手段11と、排出手段13と、供給手段15と、各種センサー(図示省略)と、制御ユニット(図示省略)等を有し、供給手段15から供給される物品XA1を複数積層し、集積体ZA1を形成する装置である。
集積装置10の各部は、制御ユニットによって統括的に制御される。すなわち、集積装置10の各部は、制御ユニットの制御下において動作して、その動作状況が制御ユニットによって管理されている。制御ユニットは、各種センサーで取得したデータに基づいて集積装置10の各部の動作を制御して調整する。
制御ユニットは、CPU、RAM、及びROM等から構成され、各種制御を実行する。CPUは、いわゆる中央演算処理装置であり、各種プログラムが実行されて各種機能を実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMは、CPUで実行される基本OSやプログラムを記憶する。
物品XA1は、一例として個々に包装済みのピロー包装体(例えば、ウエットシートなど)であり、集積装置10にて複数(例えば、3段)に積層(段積み)されて排出され、複数まとめた状態の集積体ZA1として下流の工程においてさらに包装等が行われる。なお、物品XA1は段積みされるものであればこの例に限らず、ピロー包装体でなくてもよい。
供給手段15は、例えば、ベルトコンベア又はローラーコンベアなどからなる供給用搬送コンベア15である。供給用搬送コンベア15は、例えば、サーボモーター(図示省略)を有してなり、当該サーボモーターにより動力が与えられることで、搬送面15aが同図に示すY方向に沿って、連続走行している。供給用搬送コンベア15の搬送面15a上には上流の工程から物品XA1が1個ずつ互いの間隔をあけてこの例では図の下方から上方に送り出されており(同図(a))、供給用搬送コンベア15は、これらの物品XA1を搬送手段11の供給領域11iに順次供給する(同図(b))。
搬送手段11は、例えば、物品XA1が収容される複数の収容手段(例えば、バケット)12を有する縦型サーボループコンベア(バケットコンベア)11である。この縦型サーボループコンベア11は、供給用搬送コンベア15の下流端に配置され、バケット12を上下方向(縦方向、鉛直方向)に循環させることで、バケット12に収容された物品XA1を上下方向に順次搬送するとともに、縦型サーボループコンベア11の供給領域11iと排出領域11oにおける物品XA1の姿勢を反転させる。なお、一例として、バケット12のY方向の幅(供給方向の幅、排出方向に対して直交する方向の幅)は、物品XA1より狭いものとする。
排出手段13は、縦型サーボループコンベア11の排出領域11o側に配置され、上面視において略C字状を呈する引き出し部13aと、引き出し部13aの駆動手段13bを有する。駆動手段13bは、例えば、シリンダーやモータ等であり、供給用搬送コンベア15の搬送方向(同図に示すY方向)に対して交差する方向(同図に示すX方向)に沿って引き出し部13aを進退させる。すなわち、排出手段13は、縦型サーボループコンベア11の排出領域11oにおいてバケット12を内包するように引き出し部13aを進出させ(同図(a))、退行する際に、バケット12の両端から突出した物品XA1を引っ掛けて(保持して)引き出しつつ、複数個積層(段積み)して集積体ZA1として排出部14に排出する(同図(b))。
排出部14は例えば、水平方向に開閉するシャッター(ここでは不図示)が設けられたステージ17Sと、ステージ17Sの下方に配置され、集積体ZA1を下流工程に移送する排出用搬送コンベア18である。排出用搬送コンベア18は例えば、スリットを有する搬送面18bと、スプロケット(不図示)に架け渡されて走行する環状のチェーン(不図示)に等間隔のピッチで取り付けられた複数のフィンガー18aと、動力源となるサーボモーター(不図示)などを備え、当該サーボモーターにより動力が与えられることで、フィンガー18aが同図に示すY方向に沿って連続走行している。集積体ZA1は、搬送面18bの上をフィンガー18aによってこの例では図の上方から下方に押送される。
<搬送手段>
図2および図3を参照して、縦型サーボループコンベア11について更に説明する。図2および図3は縦型サーボループコンベア11の主要部の概要を示す図であり、図2(a)、図3(b)、図3(c)が図1に示す縦型サーボループコンベア11をY方向から見た正面図であり、図2(b)が排出部14をX方向から見た側面図であり、図3(a)が縦型サーボループコンベア11をY方向から見た駆動部を示す概略図であり、バケット12を取り除いた図である。
まず、図2(a)に示すように、縦型サーボループコンベア11は、駆動用のスプロケット20と、従動用のスプロケット21と、これらスプロケット20,21に架け渡されて間欠的に走行する環状のチェーン22と、このチェーン22に等間隔のピッチで取付られた複数のバケット12と、動力源となるサーボモーター(図示省略)と、等を備えている。
駆動用のスプロケット20は、サーボモーターの駆動によって間欠的に回転する。従動用のスプロケット21は、駆動用のスプロケット20の真上に間隔を空けて設けられている。この従動用のスプロケット21は、チェーン22の間欠走行によって、駆動用のスプロケット20に連動して間欠的に回転する。チェーン22は、駆動用のスプロケット20の間欠的な回転によって循環するように間欠的に走行する。複数のバケット12は、チェーン22の間欠走行によって、当該チェーン22と一体となって間欠走行する。
縦型サーボループコンベア11は、物品XA1が供給される供給領域11iと物品XA1を排出する排出領域11oを有する。供給領域11iは、一例として複数のバケット12が上下方向に並ぶ領域であって、供給用搬送コンベア15の搬送面15aから物品XA1の受け入れる領域であり、排出領域11oは、一例として複数のバケット12が上下方向に並ぶ領域であって、同図の破線で示すように排出手段13の進出によって内包された物品XA1が排出される領域である。
バケット12は、供給用搬送コンベア15からの物品XA1の供給方向(図1のY方向)、および排出手段13への物品XA1の排出方向(図1のX方向と逆の方向)が開放するコの字状を有する箱状体であり物品XA1を把持することなく、その内部に物品XA1を載置することによって、これを保持する。また、各バケット12内の間隔(収容厚みDD)は、一例として収容が想定される物品XA1の1個分の最大厚みに設定される。
なお、後に詳述するが、本実施形態の集積装置10は、厚みの異なる物品XA1を集積する場合において兼用される。つまり、集積する物品XA1の厚みが薄い場合には、1つのバケット12に複数の物品XA1が収容される場合がある。
図2においては、一例として、各バケット12に同数(ここでは2個)の物品XA1が収容されている場合を示している。しかしながら、本実施形態では、各バケット12に収容される物品XA1の数はそれぞれ同数または異なる数である。つまり、同図に示すように各バケット12に(1つのバケット12に対して)同数(例えば、2個)の物品XA1が収容されるものであってもよいし、各バケット12に(1つのバケット12に対して)異なる数の物品XA1が収容されるものであってもよい。
また、本実施形態では、上下方向に連続する複数のバケット12に収容された複数の物品XA1によって、一組の集積体ZA1が形成される。つまり、上下方向に連続する複数のバケット12にはそれぞれ、一組の集積体ZA1を構成する同数または異なる数の物品XA1が収容可能であり、「各バケット12に(1つのバケット12に対して)異なる数の物品XA1が収容される」場合も、一組の集積体ZA1を構成する複数のバケット12毎に、その異なる数の組合せが繰り返される。詳細は後述するが、具体的に「各バケット12に(1つのバケット12に対して)異なる数の物品XA1が収容される」場合の一例を挙げると、上下方向に連続する2つのバケット12について、下方のバケット12には1個の物品XA1が収容され、上方のバケット12には2個の物品XA1が収容されており、この2つのバケット12の組合せが上下方向に繰り返されるものである。また、バケット12には「0個」の物品XA1が収容される場合があってもよく、具体的には、上下方向に連続する2つのバケット12について、下方のバケット12には0個の物品XA1が収容され、上方のバケット12には2個の物品XA1が収容されてその2つのバケット12の組合せが上下方向に繰り返される場合も、本実施形態における「各バケット12に(1つのバケット12に対して)異なる数の物品XA1が収容される」構成に含まれる。
縦型サーボループコンベア11は、供給領域11iに位置する各バケット12で、供給用搬送コンベア15から順次供給される物品XA1を一つずつ受け入れて、上方向に搬送してから折り返すことで物品XA1の姿勢を上下(表裏)反転させて、下方向に搬送し、排出領域11oに位置する複数のバケット12から一括して複数の物品XA1を排出部14に排出して集積体ZA1とする。
排出部14は例えば、同図(a)、(b)に示すように、水平方向に開閉するシャッター17が設けられたステージ17Sと、ステージ17Sの下方に配置され、集積体ZA1を下流工程(同図(b)では左方向)に移送する排出用搬送コンベア18である。同図(b)に示すように、排出用搬送コンベア18は例えば、スリットを有する搬送面18b(図1参照)と、駆動用のスプロケット18cと、従動用のスプロケット(図示省略)と、これらスプロケットに架け渡されて走行する環状のチェーン18dと、このチェーン18dに等間隔のピッチで取り付けられた複数のフィンガー18aと、動力源となるサーボモーター(図示省略)などを備えている。また、搬送面18a上の物品XA1を側方からガイドするサイドガイド(図示省略)が設けられている。
図3(a)は、縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dを示す概略図であり、同図(b)に示す縦型サーボループコンベア11を背面側から見た図(背面図)である。当該駆動機構11Dは従来公知の構成であるので詳細は省略し、概略を以下に説明する。同図(b)、(c)は、図1に示す縦型サーボループコンベア11をY方向から見た正面図である。
縦型サーボループコンベア11は、図3(a)に示す駆動機構11Dにより供給領域11i付近ではバケット12を一つずつ上方向に所定量移動させ、排出領域11o付近(手前)においては複数のバケット12を一端貯留し、一括して下方向に所定量移動するように制御される。
縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dは、機枠26を備え、該機枠26には、その長手方向に沿って所定範囲で略垂直に往復移動可能に移動体25が配設されている。そしてこの移動体25の移動方向(矢印で示す)に所定間隔離間して一対の軸体27が略水平方向に起立するように配設してある。各軸体27の水平方向の一端にはそれぞれスプロケット20A、21Aが連結し、スプロケット20A、21Aは少なくとも一方の軸体27に対して一体的に回転するように構成されている。また軸体27の水平方向の他端にはそれぞれスプロケット20、21(同図(b)参照)が連結している。
機枠26には、独立して回転制御される2基の駆動手段(不図示)が設けられている。駆動手段は例えば、正逆回転可能なサーボモータ(モータ)であり、その出力軸にそれぞれ駆動用スプロケット24が取り付けられる。両駆動用スプロケット24にはチェーン28が巻掛けられている。サーボモータにより各駆動用スプロケット24が独立して回転駆動されることで、縦型サーボループコンベア11の供給領域11iに対するバケット12の移動・停止と、排出領域11oに対するバケット12の移動・停止とを独立したタイミングで行うことができる。なお、機枠26には、各駆動用スプロケット24を挟む両側位置に、チェーン28に噛合するテンション用スプロケット23が夫々回転可能に配設され、チェーン28を常に駆動用スプロケット24に押付けるようになっている。
移動体25の移動に伴い、スプロケット20、21に掛け回されたチェーン22およびバケット12も移動する。すなわち、チェーン22は、移動体25の移動に伴い、同図(b)に示すMIN位置と同図(c)に示すMAX位置との間で移動可能に設定されている。移動体25(チェーン22およびバケット12)の移動は、各駆動用スプロケット24を駆動する各サーボモータに配設されたエンコーダからの信号に基づき制御される。
縦型サーボループコンベア11は更に、供給領域11iへの物品XA1の供給を検出する不図示の入側検出器(センサー)が配設され、入側検出器の検出信号により駆動機構11Dのサーボモータが回転制御されるよう構成される。すなわち、入側検出器が物品XA1の供給を検出すると、供給領域11i側のサーボモータのみを正転方向に独立して回転制御し、駆動用スプロケット24を正転方向に所定量回転駆動する。これにより、移動体25が図示の上方に移動し、バケット12が1個分(1ピッチ分)上方に移動して供給領域11iにおいて空のバケット12が停止される(同図(b))。
また、排出側においては、引き出し部13aが縦型サーボループコンベア11の排出領域11oに進出すると、縦型サーボループコンベア11の排出領域11o側のサーボモータのみを正転方向に独立して回転制御し、駆動用スプロケット24を正転方向に所定量回転駆動する。これにより、移動体25が図示の下方に移動し、一組の集積体ZA1を構成する複数個のバケット12(例えば2個、2ピッチ分)が下方に移動して停止される(同図(c))。つまり、排出手段13が排出領域11oに進出すると、そこに一組の集積体ZA1を構成できる数のバケット12が下降して引き出し部13aに内包される(同図(c))。
そして、図2に示すように、引き出し部13aが水平移動(後退)して、バケット12に保持されていた集積体ZA1を、ステージ17Sのシャッター17上に載置する。フィンガーコンベア18への供給タイミングに合わせてシャッター17を開き、シャッター17の上に載置された集積体ZA1をシャッター17下方のフィンガーコンベア18に供給し、その後シャッター17を閉じる。
その後、図3(b)に示すように、引き出し部13aは再び縦型サーボループコンベア11の排出領域11oに進出すると、縦型サーボループコンベア11の排出領域11o側のサーボモータのみを正転方向に独立して回転制御し、駆動用スプロケット24を正転方向に所定量回転駆動する。これにより、移動体25が図示の下方に移動し、一組の集積体ZA1を構成する複数個のバケット12(例えば2個、2ピッチ分)が下方に移動して停止される。
このように本実施形態では、それぞれに0以上の物品XA1が収容された連続する複数のバケット12から物品XA1を重ねて取り出し、集積体ZA1を形成する。
また、各バケット12の収容厚みDDは、収容される物品XA1の1個分の想定される最大厚みに設定されており、これにより、バケット12を交換することなく、物品XA1の厚みの変更や、集積体ZA1の集積数の変更に対応可能となる(詳細は後述する)。
<供給手段>
次に図4を参照して、供給用搬送コンベア15について更に説明する。同図は、図1のX方向から見た供給用搬送コンベア15と、縦型サーボループコンベア11の供給領域11i付近の側面概要図である。
供給用搬送コンベア15は、同図に示すように縦型サーボループコンベア11の供給領域11iにあるバケット12に物品XA1を1個ずつ順次供給する手段であり、搬送面15a上で搬送される物品XA1を(高速で)バケット12の収納スペースに投入(投下)して供給する。このため、その搬送面15aは、物品XA1が供給されるバケット12の載置面と同等以上の高さに位置するよう設定される。すなわち、縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dは、供給用搬送コンベア15からの物品XA1の受け入れに先立ち、物品XA1を受け入れるバケット12の物品XA1の載置面が、供給用搬送コンベア15の搬送面15aと同等以下の高さ(搬送面15aと同等かそれより下方)になるように、バケット12を移動させる。
具体的には、同図(a)に示すように、1つのバケット12に1つの物品XA1を供給する場合は、搬送面15aの高さh1とバケット12の物品XA1の載置面の高さh2は、同等の高さに設定される(縦型サーボループコンベア11はそのようにバケット12を移動制御する)。なお、同図(a)では、物品XA1の厚みがバケット12の収容厚みDDと同程度の場合を示しているが、1つのバケット12に供給する物品XA1が1個の場合は、バケット12の収容厚みDDに対して物品XA1の厚みが薄い場合においても、搬送面15aとバケット12の位置関係は同様である。
一方、同図(b)、(c)に示すように、1つのバケット12に複数(この例では2個)の物品XA1を供給する場合は、バケット12の物品XA1の載置面の高さh2は、搬送面15aの高さh1より下方とする。より詳細には、バケット12の物品XA1の載置面の高さh2と搬送面15aの高さh1の差D1が、物品XA1の厚みD2以上となり、且つ、バケット12内に先に収容された物品XA1の上面とバケット12の上面との間隔D3が物品XA1の厚みD2以上となる位置に、バケット12を移動する。
これにより、1つのバケット12に2個の物品XA1を供給する場合には、同図(b)に示すように先の物品XA1を搬送面15aからバケット12内に投入(投下)し、その後、同図(c)に示すように既に供給されている物品XA1の上面に、後続の物品XA1を投入することができる。
なお、この例では1つのバケット12に2個の物品XA1を供給する例を示したに過ぎず、搬送面15aとバケット12の位置関係は、1つのバケット12に収容する物品XA1の数により変化する。例えば、1つのバケット12に3個の物品XA1を供給する場合には、同図(b)に示す、バケット12の載置面の高さh2と搬送面15aの高さh1の差D1は、物品XA1の厚みD2の2倍以上となり、且つ、バケット12内に先に収容された物品XA1の上面とバケット12の上面との間隔D3が物品XA1の厚みD2以上となる位置に、バケット12を移動する。
<排出手段>
次に、図5を参照して排出手段13について説明する。同図は、排出領域11o付近の縦型サーボループコンベア11と排出手段13の概要を抜き出して示す上面図である。
既述のように排出手段13は、引き出し部13aと引き出し部13aを進退させるシリンダーやモータ等の駆動手段13bを含む。引き出し部13aは、一例として同図に示すように上面視において進退方向の前方に開放部OPが設けられた略C字状の板状体により構成される。開放部OPの幅(Y方向における幅)は、少なくともバケット12のY方向の幅よりも大きく、また、引き出し部13aの鉛直方向の高さ(一組の集積体ZA1を構成できる数のバケット12に対応する高さ)は、図2に示すように、縦型サーボループコンベア11の連続する複数のバケット12(図2では2つのバケット12)を内包できる高さを有している。
同図(a)に示すように、排出手段13は、物品XA1の排出前においては引き出し部13aをバケット12から離間する方向に待避させている(引き出し部13aは待避位置にある)。
そして、縦型サーボループコンベア11の出側検出器が、排出領域11oの手前(直前)において、排出可能な個数の物品XA1(一組の集積体ZA1を構成できる数のバケット12)の貯留を検出すると、同図(b)に示すように排出手段13が排出領域11oに進出する。そして縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dが、排出領域11oに一組の集積体ZA1を構成できる数(例えば2個)のバケット12を移動させる。つまり、排出領域11oで待機する引き出し部13aの内側に向かって、複数のバケット12を下降させる。これにより、同図(b)に示すように、複数(例えば2個)のバケット12に収容された複数(例えば、4個)の物品XA1が一括して引き出し部13aに内包される。
その後、排出手段13の駆動手段13bは引き出し部13aをX方向の逆方向に移動させ、待避位置に退行させる。引き出し部13aは退行に伴い、その前方においてバケット12の両端から突出した複数の物品XA1を一括して引っ掛けるように保持し(同図(c))、そのまま複数の物品XA1を一括して引き出す同図(d)。これにより、上下方向に連続する複数(ここでは2個)のバケット12にそれぞれ収容された物品XA1を、一組の集積体ZA1として一括して排出することができる(図2および図3参照)。
<集積方法>
図6および図7を参照して、本実施形態の集積装置10における物品XA1の集積方法について説明する。本実施形態の集積装置10は、供給領域11iにおける物品XA1の供給方法および排出領域11oにおける物品XA1の排出方法を工夫することによって、汎用的且つ、安定した集積を可能とするものである。つまり以下に説明する本実施形態の集積方法は、物品XA1の供給方法および排出方法ということもできる。
図6および図7は、図2などに示す縦型サーボループコンベア11の、供給領域11iおよび排出領域11oを抜き出して併記した正面概要図である。両図において左側の図は、供給領域11iにおいて供給用搬送コンベア15から物品XA1が供給された直後の状態を示しており、右側の図は、排出領域11oにおいて、排出手段13によって排出する状態(複数のバケット12が内包された状態)、およびそれにより得られる集積体ZA1を示している。
また、両図はいずれも、供給領域11i側および排出領域11o側において、一組の集積体ZA1を構成する複数のバケット12(バケット群BG)を示している。つまり、供給領域11i側(左図)では、供給領域11iとその上方に連続して配置されたバケット12(バケット群BG)によって一組の集積体ZA1が構成され、その複数のバケット12のそれぞれに、同数または異なる数の物品XA1が収容される状態を示している。また、排出領域11o側(右図)では、排出領域11oにおいて連続して配置された一組の集積体ZA1を構成するバケット12(バケット群BG)のそれぞれに、同数または異なる数の物品XA1が収容されている状態(左図のバケット群BGを上下反転させた状態)を示している。
まず、同図(a)は、複数の物品XA1を積層した一組の集積体ZA1を得るために、供給領域11i側において、上下に配置された複数のバケット12(12A,12B)のそれぞれに同数の物品XA1を収容する一例である。
ここでは、2つのバケット12を用いて、物品XA1を4個積み重ねた一組の集積体ZA1を得る場合を示しており、上下に配置された連続する2つのバケット12(12A,12B)が一組の集積体ZA1を得るためのバケット12(バケット群BG)であり、これらのそれぞれに、2個(同数)の物品XA1を収容する。つまり、図4に示すように縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dによって、供給領域11iにおけるバケット12の位置を適宜制御するバケット12の位置制御と、図3に示すバケット12の送り制御を行い、供給用搬送コンベア15が、所定の位置にあるバケット12に対して物品XA1を投入することによって、上下に配置された連続する2つのバケット12(バケット群BG)のそれぞれに、2個(同数)の物品XA1を収容する。
その後、縦型サーボループコンベア11は、バケット12に収容された物品XA1を上方向に順次搬送し、最上部において反転させた後に下方向に搬送し、排出領域11oの手前において一組の集積体ZA1として排出するバケット12を蓄積する。
所定数(ここでは2個)のバケット12が蓄積されると、縦型サーボループコンベア11は当該バケット12(バケット群BG)を排出領域11oに移動する。排出領域11oでは、物品XA1の姿勢が供給領域11iに対して上下(表裏)反転しているとともに、そのバケット12の位置も上下が逆転している。つまり、供給領域11iにおいて一組の集積体ZA1を構成するバケット12(バケット群BG)のうち、上方に位置していたバケット12(12A)が、排出領域11oでは下方に位置し、給領域11iにおいて下方に位置していたバケット12(12B)が、排出領域11oでは上方に位置することになる。
そしてこの状態で、排出手段13は、排出領域11oにおいて連続する2つのバケット12(12A,12B)にそれぞれ収容された2個ずつ(合計4個)の物品XA1を一組の集積体ZA1として一括して排出する。これにより物品XA1を4段積み重ねて一組の集積体ZA1とすることができる。
図6(b)は、複数の物品XA1を積層した一組の集積体ZA1を得るために、供給領域11i側において、上下に配置された複数のバケット12(12A,12B)のそれぞれに異なる数の物品XA1を収容する一例である。
ここでは、2つのバケット12を用いて、物品XA1を3個積み重ねた一組の集積体ZA1を得る場合を示しており、上下に配置された連続する2つのバケット12(12A,12B)が一組の集積体ZA1を得るためのバケット12(バケット群BG)であり、これらのうち一方(バケット12B)に1個、他方(バケット12A)に2個の異なる数の物品XA1をそれぞれ収容する。なお、同図(b)では、物品XA1を3個積み重ねた集積体ZA1の2組分のバケット12(2組のバケット群BG)を示している。
このように、一組の集積体ZA1を得るためのバケット12(バケット群BG)に異なる数の物品XA1を収容する場合、同図(b)に示すように、少ない数(1個)の物品XA1を収容するバケット12Bが排出領域11oにおいて上方に位置するように、すなわち、供給領域11i側においては、一組の集積体ZA1を得るためのバケット12A,12Bのうち、下方、すなわち後から物品XA1が供給されるバケット12Bが小さい数となるように、縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dによって供給領域11iにおけるバケット12の位置制御と送り制御を行い、供給用搬送コンベア15が、所定の位置にあるバケット12に対して物品XA1を投入する。これにより、上下に配置された連続する2つのバケット12(バケット群BG)のうち、先に供給される(供給領域11i付近で上方となる)バケット12Aに2個、後から供給される(供給領域11i付近で下方となる)バケット12Bに1個の物品を収容する。
その後、縦型サーボループコンベア11は、バケット12に収容された物品XA1を上方向に順次搬送し、最上部において反転させた後に下方向に搬送し、排出領域11oの手前において一組の集積体ZA1として排出するバケット12を蓄積する。
所定数(ここでは2個)のバケット12が蓄積されると、縦型サーボループコンベア11は当該バケット12(バケット群BG)を排出領域11oに移動する。排出領域11oでは、物品XA1の姿勢が供給領域11iに対して上下(表裏)反転しているとともに、そのバケット12の位置も上下が逆転している。つまり、供給領域11iにおいて一組の集積体ZA1を構成するバケット12(バケット群BG)のうち、上方に位置していたバケット12(12A)が、排出領域11oでは下方に位置し、供給領域11iにおいて下方に位置していたバケット12(12B)が、排出領域11oでは上方に位置することになる。つまり、2個の物品XA1を収容するバケット12Aが下方に、1個の物品XA1を収容するバケット12Bが上方に位置する。
そしてこの状態で、排出手段13は、排出領域11oにおいて連続する2つのバケット12(12A,12B)にそれぞれ収容された合計3個の物品XA1を一組の集積体ZA1として一括して排出する。これにより物品XA1を3段積み重ねて一組の集積体ZA1とすることができる。
また、排出手段13によって一括して引き出す際に、バケット群BGの上方のバケット12Bに収容された物品XA1は落下するようにして下段の物品XA1の上に積層される。この場合、例えば、同図(b)の右図(供給領域11i側)におけるバケット12A,12Bのように、下方のバケット12B内の物品XA1の数が少ないと、上方のバケット12A内の物品XA1の落下する距離が大きくなり排出時に崩れるなど、正確な集積ができない場合がある。
本実施形態では、供給領域11i側において一組の集積体ZA1として排出するバケット12(バケット群BG)のうち、下方に小さい数の物品XA1を供給し、上方に大きい数の物品XA1を供給することによって、排出領域11oにおいてバケット群BGの上方のバケット12Bに収容された物品XA1の落差を小さくすることができる。これにより、正確な集積が可能となる。
同図(c)は、複数の物品XA1を積層した一組の集積体ZA1を得るために、供給領域11i側において、上下に配置された複数のバケット12(12A,12B)のそれぞれに異なる数の物品XA1を収容する他の例である。
ここでは、物品XA1を2個積み重ねた一組の集積体ZA1を得る場合を示している。物品XA1の厚みが、バケット12の収容厚みDDよりも大幅に薄い場合、同図に示すように1つのバケット12に一組の集積体ZAを構成する物品XA1を収容することが可能となる。一方、本実施形態の集積装置10は、排出手段13は、常に複数のバケット12の物品XA1を一括して排出するように構成されている。
このため、一組の集積体ZA1を構成する物品XA1が一つのバケット12に収容可能な場合には、同図(c)に示すように空の(物品XA1の収容数が0個の)バケット12Bと、物品XA1が収容されるバケット12Aによってバケット群BGを構成し、そのバケット群BGが交互に配置されるように、物品XA1の供給を制御する。すなわち、そうなるように、駆動機構11Dによってバケット12の位置制御(図4)およびバケット12の送り制御(図3)を行う。
このように、本実施形態のバケット12は、物品XAを収容しない(0個の物品XA1を収容する)場合もあり、「複数のバケット12のそれぞれに異なる数の物品XA1を収容する場合」には、あるバケット12にN個(N>0)、他のバケット12に0個の物品XA1を収容する場合を含む。
つまり、同図(c)の例では、上下に配置された連続する2つのバケット12(12A,12B)が一組の集積体ZA1を得るためのバケット12(バケット群BG)であり、これらのうち一方(バケット12B)に0個、他方(バケット12A)に2個の異なる数の物品XA1をそれぞれ収容する。なお、同図(c)では、物品XA1を2個積み重ねた集積体ZA1の2組分のバケット12(2組のバケット群BG)を示している。
また、一組の集積体ZA1を得るためのバケット12(バケット群BG)に異なる数の物品XA1を収容するため、供給領域11i側においては、一組の集積体ZA1を得るためのバケット12A,12Bのうち、下方、すなわち後から物品XA1が供給されるバケット12Bが小さい数(0個)となり、上方、すなわち先に物品XA1が供給されるバケット12Aが大きい数(2個)となるように、駆動機構11Dによるバケット12の位置制御と送り制御を行う。
その後同図(a)、(b)の場合と同様に、縦型サーボループコンベア11によって排出領域11oまで搬送される。これにより、供給領域11iにおいて一組の集積体ZA1を構成するバケット12(バケット群BG)のうち、上方に位置していたバケット12(12A)が、排出領域11oでは下方に位置し、供給領域11iにおいて下方に位置していたバケット12(12B)が、排出領域11oでは上方に位置する。
そしてこの状態で、排出手段13は、排出領域11oにおいて連続する2つのバケット12(12A,12B)に収容された物品XA1を一組の集積体ZA1として一括して排出する。この場合、下方のバケット12Aに収容された物品XA1のみが引き出されるが、排出手段13は、2つのバケット12(12A,12B)を内包する。これにより物品XA1を2段積み重ねて一組の集積体ZA1とすることができる。
このように一方のバケット12Bが空の場合であっても、物品XA1が収容されている方のバケット12Aを排出領域11oにおいて下方に位置するように制御することによって、排出時の物品XA1の落下を防ぎ、正確な集積が可能となる。
図7(a)は、複数の物品XA1を積層した一組の集積体ZA1を得るために、供給領域11i側において、上下に配置された複数のバケット12(12A,12B)のそれぞれに同数の物品XA1を収容する他の例である。
ここでは、物品XA1を2個積み重ねた一組の集積体ZA1を得る場合を示しており、バケット12A,12B(バケット群BG)にそれぞれ1個の物品XA1を収容している。この場合、図4(a)に示すような駆動機構11Dによるバケット12の位置制御、およびバケット12の送り制御(図3)を行い、図6の場合と同様の制御によって縦型サーボループコンベア11の排出領域11oまで物品XA1を搬送する。排出手段13によって2つのバケット12(12A,12B)に収容された物品XA1を一組の集積体ZA1として一括して排出し、物品XA1を2段積み重ねた一組の集積体ZA1を得る。
同図(b)は、複数の物品XA1を積層した一組の集積体ZA1を得るためのバケット12の数が3個の場合の一例である。このように、一組の集積体ZA1を得るためのバケット12の数(バケット群BGを構成するバケット12の数)は2より大きくてもよく、その場合は、排出領域11oにおいて排出手段13によって内包されるバケット12の数も3となる。
この例では、物品XA1を5個積み重ねた集積体ZA1を得るために、3個のバケット12(12A,12B,12C)にそれぞれ物品XA1を収容している。具体的には、バケット12Aとバケット12Bにそれぞれ2個、バケット12Cに1個の物品XA1を収容している。この場合も、一組の集積体ZA1を得るためのバケット12(バケット群BG)の少なくとも一部に、異なる数の物品XA1を収容するバケット12を含むため(バケット12Aまたはバケット12Bはバケット12Cと異なる数の物品XA1を収容するため)、供給領域11i側においてバケット12A,12B、12Cのうち、下方、すなわち後から物品XA1が供給されるバケット12Cが小さい数(1個)となるように、駆動機構11Dによるバケット12の位置制御と送り制御を行う。
そして、図6の場合と同様の制御によって縦型サーボループコンベア11の排出領域11oまで物品XA1を搬送する。排出手段13は3つのバケット12(12A,12B、12C)に収容された物品XA1を一組の集積体ZA1として一括して排出し、物品XA1を5段積み重ねた一組の集積体ZA1を得る。
同図(c)は、複数の物品XA1を積層した一組の集積体ZA1を得るためのバケット12の数が2個の場合の一例である。
この例では、物品XA1を5個積み重ねた集積体ZA1を得るために、2個のバケット12(12A,12B)にそれぞれ物品XA1を収容している。具体的には、バケット12Aに3個、バケット12Bに2個の物品XA1を収容している。この場合も、供給領域11i側においてバケット12A,12Bのうち、下方、すなわち後から物品XA1が供給されるバケット12Bが小さい数(2個)となるように、駆動機構11Dによるバケット12の位置制御と送り制御を行う。
そして、図6の場合と同様の制御によって縦型サーボループコンベア11の排出領域11oまで物品XA1を搬送する。排出手段13は2つのバケット12(12A,12B)に収容された物品XA1を一組の集積体ZA1として一括して排出し、物品XA1を5段積み重ねた一組の集積体ZA1を得る。
なお、1つのバケット12に収容される物品XA1の最大数は、4以上であってもよい。
このように、本実施形態によれば、バケット12を交換することなく、縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dによるバケット12の位置制御およびバケット12の送り制御のみで、集積体ZA1の集積数の変更や、バケット12への物品XA1の収容数の変更に容易に対応することができる。特に、図6(a)および図7(a)に示すように、一組の集積体ZA1を得るための複数のバケット12(バケット群BG)について、各バケット12に同数の物品XA1を収容する場合と、図6(b)、(c)、図7(b)、(c)に示すように、各バケット12(少なくとも一部のバケット12)に異なる数の物品XA1を収容する場合とがあっても、バケット12の交換は不要であり、集積装置10を兼用できる(縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dによるバケット12の位置制御およびバケット12の送り制御のみで集積数の変更、バケット12への収容数が可能である)。
また、各バケット12内の間隔(収容厚みDD)は、収容される物品XA1の1個分の想定される最大厚みとすることにより、バケット12を交換することなく、物品XA1の厚みの変更に対応できる。つまり、当該最大厚みまでであれば、物品XA1の厚みによらず、集積装置10を兼用できる(縦型サーボループコンベア11の駆動機構11Dによるバケット12の位置制御およびバケット12の送り制御のみで物品XA1の厚みの変更が可能である)。
したがって、物品XA1の厚みの変更、集積数の変更、および各バケット12の収容数の変更(各バケット12間における数の異同も含む)に対して容易且つ柔軟に複数パターンの集積に対応でき、汎用性の高い集積装置10および集積方法を提供することができる。
なお、例えば物品XA1の厚みやサイズ等が大幅に変更になる場合は、それに対応させたバケット12に変更可能としてもよく、これによって集積装置10の汎用性を更に高めることができる。
また、本実施形態の集積装置10のバケット12は、箱状体であり物品XA1を把持する構成ではないため、例えば柔らかく破損しやすい物品XA1であっても、物品XA1の変形や破損を回避して、集積することができる。
<ガイド手段>
図8を参照して、縦型サーボループコンベア11のガイド手段16について説明する。同図は、図2等と同様の正面図である。本実施形態の縦型サーボループコンベア11は、該コンベア11に対して着脱または回動可能に構成し、物品XA1の移動を規制する規制位置と、物品XA1を規制しない解除位置とを切り替え可能なガイド手段16を備えるとよい。例えば、縦型サーボループコンベア11のバケット12において物品XA1が詰まってしまったり、破損してしまった場合は、これらの物品XA1の除去、及び良品との交換が必要となるが、ガイド手段16を設けることにより、このような場合における包装ラインの停止時間を短くできる。
ガイド手段16は、例えば縦型サーボループコンベア11のバケット12の開口部を覆うように設けられ、物品XA1の移動(バケット12からの離脱または落下)を規制する。ガイド手段16は、供給領域11iおよび排出領域11oを除き、物品XA1が収容されて搬送される搬送経路上に沿って設けられることが望ましい。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
すなわち、上記実施形態において、各構成の位置、大きさ、長さ、形状、材質、向きなどは適宜変更できる。
例えば、図6(b)などに示すようにバケット群BGの各バケット12に異なる数の物品XA1を収容する場合において、上記の例では、1個の物品XA1を収容したバケット12(12B)と、2個の物品XA1を収容したバケット12(12A)をこの順で組合わせて搬送する例、すなわち物品XA1の収容数の組合せとしては、上方に向かって1個、2個、1個、2個・・・と交互に異なる数を収容する例について説明した。しかしこれに限らず、物品XA1の収容数の組合せとしては、上方に向かって1個、2個、2個、1個、1個、2個(以下繰り返し)・・・というように異なる数を収容するものであってもよい。すなわち、バケット群BG毎に、収容する物品の数が異なるバケット12の並び順が異なるものであってもよい。
また、上記の例では、引き出し部13aを一つの板状体で説明したが、複数の板状体を組合わせて可動体としたり、引き出し部13aを交換可能な構成とするなどして、開口部OPの幅や引き出し部13aの鉛直方向の高さを、バケット12のサイズや一括して内包するバケット12の数に応じて任意に変更可能にしてもよい。
また、引き出し部13aの構成としては、同図に示すように物品XA1の一部を引っ掛けて引き出す構成に限らず、引き出し部13aが例えば水平方向に開閉可能、又は開口部端部が開閉するように回動可能に構成され、開放した状態で排出領域11oに進出し、複数のバケット12に収容された複数の物品XA1を一括して挟持(保持)して引き出すようにしてもよい。またこの場合は、排出領域11oにバケット12が下降した後に、引き出し部13aがバケット12方向に進出するようにしてもよい。
引き出し部13aが同図に示すように物品XA1の一部を引っ掛けて引き出す構成の場合には、複数のバケット12に収容された物品XA1をシャッター17上に載置した後、引き出し部13aが排出領域11oに進出するまでバケット12を下方に移動することができない。
これに対し、引き出し部13aが例えば水平方向に開閉可能な構成であれば、排出領域11oにおける物品XA1が収容されたバケット12の有無によらず(排出領域11oにおいて物品XA1が収容されたバケット12が有っても無くても)、引き出し部13aを排出領域11oに移動させることができるため、縦型サーボループコンベア11の高速化に対応できる。
また、引き出し部13aは水平方向に開閉可能に構成した保持部を上下に配置し、それぞれの保持部を個別に駆動させる構成としてもよい。また、複数のバケット12から物品XA1を取り出した後、先に上側の物品XA1の保持を解除して下方の爪で保持している物品XA1の上に一旦集積した後、下方側の保持を解除するようにしてもよい
また、引き出し部13aは、物品XA1の挟持に限らず、物品XA1を吸着等によって保持して引き出す構成としてもよい。
また、供給用搬送コンベア15から縦型サーボループコンベア11に供給される物品XA1の間隔(搬送面15a上の間隔)は、所定の間隔に限定されず、ランダムな間隔で搬送されるものであってもよい。
また、上記の例では、縦型サーボループコンベア11は供給領域11iから上方に向かって物品XA1を搬送する例を説明したが、供給領域11iから下方に向かって物品XA1を搬送し、最下部において物品XA1を反転させて排出領域11oまで搬送する構成としてもよい。この場合は、排出手段13は、図1に示す供給用搬送コンベア15の搬送方向と同方向(図1のY方向)に進退させて、物品XA1を排出する。また、図4に示すバケット12の位置制御および図3に示すバケット12の送り制御は、バケット12を下方に移動させるように制御する。
バケット12を下方に搬送する構成によれば、特に、バケット12に3個以上の物品XA1を収容する場合に好適となる。つまり、バケット12を下方に搬送する構成の場合、物品XA1の供給領域11iにおいて、図4(a)に示すように、搬送面15aとバケット12の載置面の高さを一致させた状態から、図4(b)に示すように徐々に下方に移動させながら物品XA1をバケット12内に収容できる。バケット12を上方に搬送する構成では、1つのバケット12内の物品XA1の数が多くなると、1つのバケット12内に供給する最初の物品XA1については、搬送面15aからの落差が大きくなるが、バケット12を下方に搬送する構成では、この落差を最小(0)にでき、物品XA1を確実にバケット12内に収容できる。
また、上記の例ではバケット12は、チェーン22に取り付けられている構成を例に説明したが、バケット12をリニア駆動によって独立して(個々に)移動可能に構成してもよい。
また、集積体ZA1は、異なる種類の複数の物品によって形成してもよい。