JP6668778B2 - 供給装置、画像形成システム、被搬送物検査システム - Google Patents

供給装置、画像形成システム、被搬送物検査システム Download PDF

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Description

本発明は、供給装置、画像形成システム、被搬送物検査システムに関する。
複写機やプリンタ等の画像形成システムや検査装置等に被搬送物を供給する供給装置において、載置された複数の被搬送物のうち最上方の被搬送物を空気吸着方式の吸引手段で吸引し、搬送手段によって給送方向に搬送するものが知られている。例えば、被搬送物の前端側から分離風を後端側に向かって吹き、被搬送物の前端側と後端側に配置した複数の空気吸着方式の吸引手段で被搬送物を吸引して搬送するものが提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1の構成では、被搬送物の後端側にも空気吸着方式の吸引手段を配置しているので、被搬送物を広範囲で吸引することは可能であるが、空気吸着方式の場合、分離手段との組み合わせでなければ十分な吸引力が生み出し難く、被搬送物の分離性については改善の余地がある。
本発明は、被搬送物の分離性に優れた新たな供給装置を提供することを、その目的とする。
本発明に係る供給装置は、吸引チャンバ部と、吸引チャンバ部から空気を排出する吸引羽と、吸引羽を回転駆動させる第一駆動手段とを有し、載置部に積載された被搬送物の上方に配置された、被搬送物を吸引する第一吸引手段と、基板及基板から起立する複数の壁部を具備する回転羽と、回転羽を回転させる第二駆動手段とを有し、載置部に積載された被搬送物の上方に配置されて、壁部が起立している面が被搬送物に向けられて渦流を発生させる、被搬送物を吸引する第二吸引手段と、被搬送物の供給環境条件に応じて第一吸引手段による単独供給処理を実行するか又は第一吸引手段及び第二吸引手段による共同供給処理を実行するかを判定する判定部と、判定部による判定結果に応じて吸引手段の作動を制御する制御部と、を備え、第一吸引手段は、第二吸引手段よりも載置部における被搬送物の給送方向下流側に配置されており、判定部は、被搬送物のサイズが相対的に小さい場合、被搬送物のサイズは相対的に大きいが、被搬送物の供給速度が相対的に遅い場合、又は被搬送物の供給間隔が相対的に長い場合に、単独供給処理を実行すると判定することを特徴としている。
本発明によれば、判定部により単独供給処理と判定される供給環境条件としては、被搬送物のサイズが相対的に小さい場合、被搬送物のサイズは相対的に大きいが、被搬送物の供給速度が相対的に遅い場合、又は被搬送物の供給間隔が相対的に長い場合である。このような被搬送物の場合には、第一吸引手段のみを作動せることで、第二吸引手段を作動させることで発生する騒音や、第二吸引手段の吸引が作用することによるバタつきによる供給時の姿勢変化を抑制することができ、安定した被搬送物の供給を行うことができる。これにより、被搬送物の分離性に優れた新たな供給装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る供給装置の構成を模式的に示す図。 載置部の構成を説明する斜視図。 第一吸引手段と搬送手段の一形態を説明する斜視図。 第一吸引手段の別な形態を説明する模式図。 分離手段の構成を示す斜視図。 第二吸引手段の一形態を説明する斜視図。 (a)は第一吸引手段の作動による空気流を説明する模式図、(b)は第一吸引手段作動による空気流の解析結果を示す流速線図。 (a)は第二吸引手段の作動による空気流である渦風を説明する模式図、(b)は第二吸引手段作動による空気流の解析結果を示す流速線図。 本実施形態に係る制御系の構成を説明するブロック図。 制御系の主要部の一構成例を示すブロック図。 本実施形態に係る供給装置における各部の動作タイミングチャート。 本実施形態に係る供給装置の制御の一形態を示すフローチャート。 第一吸引手段による供給処理内容を示すフローチャート。 (a)から(d)は第一吸引手段による供給処理時の被搬送物の分離から吸着までの動作と工程を示す模式図。 第一吸引手段及び第二吸引手段による供給処理内容を示すフローチャート。 (a)から(c)は、第一吸引手段及び第二吸引手段による供給処理時の被搬送物の分離から吸着までの動作と工程を示す模式図。 (a)から(c)は、第一吸引手段及び第二吸引手段による供給処理時の2枚目の被搬送物の分離から吸着までの動作と工程を示す模式図。 本発明に係る画像形成システムの一形態を模式的に示す図。 本発明に係る被搬送物検査システムの一形態を模式的に示す図。 (a)から(d)は、1つの吸引手段を備えた供給装置の分離から搬送までで動作と工程を示す模式図。 (a)から(d)は、第一吸引手段を複数備えた供給装置の分離から搬送までで動作と工程を示す模式図。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。実施形態において、同一の機能や構成を有するものには同一の符号を付し、重複説明は適宜省略する。図面は、一部構成の理解を助けるために部分的に省略する場合もある。
従来の供給装置では、複数の空気吸着方式の吸引手段で被搬送物を吸着して搬送する際に、分離手段から吹き出される分離風が被搬送物の後端側まで抜けるのを待ち、搬送を開始していた。これは、被搬送物の分離を終える前に被搬送物を搬送すると、分離しきれていない被搬送物同士の摩擦によって連れ送りが発生してしまうためである。しかし、分離空気が被搬送物の後端を抜けるまで搬送を待つことは、供給性の遅滞につながり、効率の向上の妨げになることが想定される。また、分離性や供給性は、被搬送物のサイズや種類、供給時の温湿度などの供給環境条件に応じても異なることから、供給環境条件に対応するのが望ましい。
そこで、本実施形態に係る供給装置は、吸引チャンバ部と、吸引チャンバ部から空気を排出する吸引羽と、吸引羽を回転駆動させる第一駆動手段とを有し、載置部に積載された被搬送物の上方に配置された第一吸引手段と、基板及び基板から起立する複数の壁部を有する回転羽と、回転羽を回転させる第二駆動手段とを有し、載置部に積載された前記被搬送物の上方に配置されて、壁部が起立している面が被搬送物に向けられて渦流を発生させる第二吸引手段と、被搬送物の供給環境条件に応じて第一吸引手段による単独供給処理または第一吸引手段及び前記第二吸引手段による共同供給処理かを判定する判定部と、判定部による判定結果に応じて吸引手段の作動を制御する制御部を備えている。
このため、被搬送物を吸引する複数の吸引手段として、第一吸引手段と、渦流を発生させる第二吸引手段を備えているので、被搬送物への吸引性能を高められ、被搬送物の分離性に優れた新たな供給装置を提供することができる。被搬送物の供給環境条件に応じて、判定部により第一吸引手段による単独供給処理または第一吸引手段及び第二吸引手段による共同供給処理かを判定されると、判定結果に応じて吸引手段の作動が制御部によって制御されるので、被搬送物の供給可能条件に応じた吸着を行え、被搬送物の分離性に優れた新たな供給装置を提供することができる。
また、従来構成に比べて、第二吸引手段の作用によって最上方の被搬送物への吸引性能と分離性の双方を高められ、被搬送物の分離性に優れるとともに、分離時間の短縮、被搬送物の連れ送りの防止を図ることができる新たな供給装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る供給装置100の構成を説明する。
供給装置100は、図1に示すように、シート状の被搬送物101が積載される載置部110と、第一吸引手段120と、搬送手段130と、第二吸引手段140と、分離手段としての送風部150と、図9に示す制御部200を筐体内に備えている。
第一吸引手段120は、吸引チャンバ121に負圧を発生させて最上方の被搬送物101を吸引するものである。搬送手段130は、被搬送物101を矢印Aで示す給送方向へ搬送し、給送方向Aに位置する別なシステムに搬送するものである。第二吸引手段140は、被搬送物101を渦風により吸引するものである。つまり、本実施形態に係る供給装置100は、2つの異なる形式の吸引手段を備えている。
載置部110は、複数の被搬送物101を積載するためのものである。載置部110は、図2に示すように、その積載枚数(残量)に応じて昇降機構によって昇降する昇降トレイ111を備えていて、最上方の被搬送物101Aが一定の高さに維持されるように構成されている。載置部110は、矢印Wで示す被搬送物101の幅方向のサイズに応じてその幅方向Wの間隔が可変される一対のサイドフェンス112,112、被搬送物101の端部を突き当て、先端位置を合わせる突き当て部材113を備えている。矢印Wは、給送方向Aと交差する方向である。
第一吸引手段120は、図1、図3に示すように、吸引チャンバ121、吸引ダクト122、吸引羽123、第一駆動手段124を備えている。第一吸引手段120は、載置部110に積載された被搬送物101の上方に配置されている。第一吸引手段120は、第一駆動手段124を駆動して吸引羽123を回転させることで吸引チャンバ121に負圧を発生させる空気吸引方式(以下、「チャンバ方式」と記す)の吸引手段である。第一吸引手段120は、積載された被搬送物101の最上方の被搬送物101Aを、発生した負圧によって吸引するものである。
吸引チャンバ121は、搬送手段130の内部に設置されていて、その底部121aに形成された開口121bが、搬送手段130に形成された多数の小径孔131aを介して下方の空間に連通するように形成されている。吸引チャンバ121は、その幅方向Wの一方側に形成された穴部121cが吸引ダクト122を介して吸引羽123、第一駆動手段124に接続されている。
第一吸引手段120では、第一駆動手段124で吸引羽123を回転することで、搬送手段130の下方から空気が吸引されて、吸引された空気が吸引チャンバ121、吸引ダクト122、吸引羽123、第一駆動手段124によって第一吸引手段120の外部へ排出される。図中、符号awは、第一吸引手段120の作動で発生する空気流(吸引空気)を示す。
第一吸引手段120には、吸引ダクト122もしくは吸引チャンバ121を開閉する電動式のシャッタ機構126が設けられている。このシャッタ機構126は、シャッタ駆動部171によって開閉動作される。第一吸引手段120は、第一駆動手段124が作動状態(駆動状態)において、シャッタ駆動部171が作動されることで、空気流awよる吸引力が被搬送物101A(の先端部101Aa側)に作用する。無論、シャッタ機構126やシャッタ駆動部171を設けることなく、第一駆動手段124のオン/オフによって吸引力を被搬送物101Aに作用させても良いが、吸引羽123が回転を開始して、被搬送物101Aを吸引する吸引力(負圧)が発生するまでにはタイムラグがある。このため、第一駆動手段124は駆動したままシャッタ駆動部171によってシャッタ機構126をオン/オフして吸引力の作用するタイミングを調整する方が、高速対応する上では好ましい。
第一吸引手段120としては、図1、図3のものに限定されるものではなく、別な形態のものであっても良い。例えば、図4に示す第一吸引手段120Aは、図3に示す第一吸引手段120に対して、吸引ダクト122がない構成である。この第一吸引手段120Aの場合、吸引羽123を第一駆動手段124により回転させることで、図4中、吸引羽123よりも下方から空気を吸引し、図4中上方へ排出して吸引チャンバ121内に負圧を発生させ被搬送物101Aを吸引することができる。
搬送手段130は、図1に示すように、被搬送物101を第一吸引手段120で発生する負圧である吸引力により吸着して搬送する搬送ベルト131と、搬送ベルト131を回転走行させるベルト駆動源としてのベルト駆動モータ132等を備えている。搬送ベルト131には、多数の小径孔131aが形成されていて、第一吸引手段120により発生する空気流awが通過可能とされている。搬送ベルト131は、少なくとも二つのローラ133、134によって張架・支持されており、ベルト駆動モータ132により一方のローラが回転駆動されることにより、図1、図3において時計回り方向に回転走行する。本実施形態では、ベルト駆動モータ132によってローラ133が回転駆動される。
搬送手段130は、第一吸引手段120で上方に吸引された最上方の被搬送物101Aを、被搬送物101Aと対向する搬送ベルト131の吸着面131Aで吸着し、ベルト駆動モータ132が駆動(作動)されることで、吸着面131Aに吸着された被搬送物101Aを吸着した状態で給送方向Aに搬送する。
送風部150は、図1に示すように、第一吸引手段120によって載置部110における最上方の被搬送物101Aが吸引されるタイミングに合わせて、被搬送物の端部側である最上方の被搬送物101Aの給送方向先端部(以下「先端部」と記す)側101Aaに分離風となる空気流fwを吹き出すものである。送風部150は、最上方の被搬送物101Aの先端部101Aa側に向かって空気流fwを吹き付けることで、被搬送物101Aとその下方に位置する被搬送物101との間に空気流fwを導入して搬送手段130に向けて浮上させるようにするものである。なお、符号101Abは、被搬送物101Aにおける給送方向上流側端部(以下「後端部」と記す)側を示す。
この送風部150は、図1、図5に示すように、駆動部としてのファン駆動モータ155によって回転駆動される送風ファン151、一端152aが送風ファン151と連通する送風ダクト152、送風ダクト152の他端152bと連通された送風ノズル153等を備えている。送風部150は、送風ファン151が回転駆動されることで、送風ファン151の開口部151Aから外気を取り込み、送風ダクト152を介して送風ノズル153から空気流fwとして噴出する。そして、その空気流fwが最上方の被搬送物101A(及び、その下方に重なる被搬送物101)の先端部101Aa側に吹き付けられることで、空気流fwの正圧によって最上方の被搬送物101Aが下方の被搬送物101から分離されて上方に浮上することになる。被搬送物101Aの上方には、第一吸引手段120が配置され、第一吸引手段120による吸引が行われることで、最上方の被搬送物101Aは、搬送手段130の搬送ベルト131の吸着面131Aに向けて吸着が促進されることなる。
送風部150には、図1に示すように、送風ダクト152もしくは送風ノズル153を開閉する電動式のシャッタ機構156が設けられている。このシャッタ機構156は、ファンシャッタ駆動部172によって開閉動作される。送風部150は、ファン駆動モータ155が作動状態(駆動状態)において、ファンシャッタ駆動部172がオン/オフ作動されることで、空気流awが送風ノズル153から吹き出されるように構成されている。無論、シャッタ機構156やファンシャッタ駆動部172を設けることなく、ファン駆動モータ155のオン/オフによって空気流fwを被搬送物101Aの先端部101Aa側に吹き付けるようにしても良いが、送風ファン151が回転を開始して、被搬送物101Aを分離するのに必要な空気流量が発生するまでにはタイムラグがある。このため、ファンシャッタ駆動部172によってシャッタ機構156を開閉することで空気流fwを吹き出すタイミングを調整するのが好ましい。
つまり、送風部150は、第一吸引手段120側に配置されていて、吸引前の被搬送物101,101Aの端部(先端部101Ab)に向かって分離風である空気流fwを吹き出すものである。
吸引手段としての第二吸引手段140は、回転羽143、回転羽143を回転駆動する駆動手段としての第二駆動手段141、回転羽143の外周を覆うハウジング142を有している。図6に示すように、ハウジング142は、一方に開口部142aが形成されている。回転羽143は、平面状の基板1431と、基板1431の一方の面1431aに複数の壁部としての複数のリブ状の羽1432が放射状に配置されて形成されている。
第二吸引手段140は、回転羽143の開口部142aを、図1に示すように吸引対象物である被搬送物101の方向に向けて配置されている。本実施形において、開口部142aは、載置部110上に配置された被搬送物101の最上方の被搬送物101Aに上方から臨むように配置されている。
第二吸引手段140は、第二駆動手段141の駆動によって回転羽143が回転されると、空気の渦流である渦風bwを発生させ、回転羽143の中央部143a付近に発生する負圧により、吸引対象物方向に位置する被搬送物101Aを吸引する渦風吸引方式(以下、「トルネード方式」と記す)の吸引手段である。本実施形態において、第二吸引手段140は、ハウジング142を備えているが、回転羽143の外周に設けたハウジング142がない構成でも渦風bwは発生する。このめた、第二吸引手段140としては、ハウジング142がない構成でもよい。
また、第二吸引手段140に、ハウジング142の開口部142aを開閉するシャッタ機構とそれを開閉駆動する第2シャッタ駆動部等を設け、回転羽143を回転させた状態でシャッタ機構を開閉するようにして、被搬送物101Aに対する渦bwの作用するタイミングを調整するようにしても良い。
図7、図8を用いて、第一吸引手段120と第二吸引手段140による空気の流れについて説明する。
第一吸引手段120は、図7(a)に示すように、吸引羽123が回転駆動することで、吸引チャンバ121に負圧を発生させ搬送手段130の下方の空気を搬送ベルト131の多数の小径孔131aから吸引して空気流(吸引空気)awを発生させ、被搬送物101Aに吸引力を与える。しかし、第一吸引手段120は、搬送手段130の搬送ベルト131の小径孔131aから空気を吸引するため、小径孔131aの周囲の空気を、空間全体から吸引するので、離れた距離にある被搬送物101に及ぼす吸引力は弱くなる。
すなわち、吸引した空気を多方向に放出することで吸引チャンバ121内に負圧を発生させるチャンバ形式の吸引手段の構成では、離れた位置にある吸引対象物を吸引する力は弱い。このため、第一吸引手段120は、被搬送物101の分離するために送風部150から吹き出される空気流fwによって吸引対象物である最上方の被搬送物101Aが持ち上げられると、被搬送物101Aまでの距離が短くなるので吸引し易くなる。つまり、第一吸引手段120は、送風部150からの空気流fwがアシストすることで、比較的離間されている距離に位置している吸引対象物を吸引することができる。図7(b)は、第一吸引手段120のモデルをコンピュータのソフトウェアで作成し、作成したモデルを解析シュミュレーションソフトで解析した際の空気流awの流速線を示す図である。この流速線図に示されているように、チャンバ方式の吸引手段である第一吸引手段120では、流速線が広く空間全体から吸引チャンバ121に吸引されていることがわかる。
これに対し、第二吸引手段140は、図8(a)に示すように、放射状に配置された羽1432を有する回転羽143が回転することで、回転羽143の下方に渦巻状の空気流である渦風bwを発生させる。このため、渦風bwの中心部分に相当する回転羽143の中央部143に負圧が発生し、最上方の被搬送物101Aを吸引する。この渦風bwは、主に羽1432の直下に発生するため、回転羽143から比較的離れた吸引対象物(被搬送物101A)にも吸引力を与えることができ、第一吸引手段120よりも離れた距離の吸引対象物(被搬送物101A)を、送風部150からの空気流fwのアシストを受けることなく、吸引することが可能である。図8(b)は、第二吸引手段140のモデルをコンピュータのソフトウェアで作成し、作成したモデルを解析シュミュレーションソフトで解析した際の渦風bw(空気流)の流速線を示す図である。この流速線図に示されているように、トルネード方式の吸引手段である第二吸引手段140では、流速線が回転羽143の下方の空間で密度が高く、渦風bwが形成されて吸引されていることがわかる。
図2に示すように、サイドフェンス112、112の一方(図において奥側)には、サイドエアを吹き出すサイドエアノズル180が設けられている。このサイドエアは、積載されている被搬送物101同士の密着した状態を1枚ずつにサバクために被搬送物101の幅方向Wの一方からサイドエアノズル180を介して吹き出されるものである。サイドエアノズル180は、サバキ用送風手段である。サイドエアノズル180には、空気流を発生させるサイドブロア装置190(図9参照)が接続されていて、サイドブロア装置190で発生した空気流がダクトなどを介して供給される。
次に、第1の実施形態の制御部200による制御系の構成と動作タイミングについて説明する。
図9は、第1の実施形態に係る制御部200の機能構成を示すブロック図であり、図10は、制御系の主要部の一構成例を示すブロック図であり、図11は供給装置100の構成の動作タイミングチャートを示す。図9において、制御部200は、CPU201、RAM202、ROM203、タイマ204を備えたコンピュータで構成されている。
制御部200の入力側には、被搬送物101の搬送状態を検知する搬送検知センサ158と、供給開始信号を入力する供給開始スイッチ159、サイズ検出部205、種類検出部206、温湿度検出センサ207、供給速度設定部208、供給間隔設定部209が信号線を介して接続されている。搬送検知センサ158は、第一吸引手段の下流側に配置されていて、光学的に被搬送物101Aを検知するセンサで構成されている。
サイズ検出部205は、例えば載置部110に積載されている被搬送物101の大きさであるサイズを検出しサイズ情報(L)を出力するサイズ検出部である。
種類検出部206は、被搬送物101の種類を検出して種類情報(E)を出力するものである。本実施形態では、被搬送物101の種類として厚さを検出するものとする。無論、種類情報(E)としては、厚さではなく、厚さと相関する被搬送物101の製造番号や銘柄等であっても良い。
温湿度検出センサ207は、供給装置100の装置内部または装置外部(設置環境)の温湿度を検出し、温湿度情報(T)を出力する温湿度検出部である。
供給速度設定部208は、被搬送物101の単位時間当たりの供給枚数(搬送速度)を設定するためのスイッチである。
供給間隔設定部209は、最初に供給された被搬送物101と次に搬送される被搬送物101との供給間隔を設定するスイッチである。これら供給速度設定部208と供給間隔設定部209は、オペレータ(装置使用者)によって操作されることで、供給速度や供給間隔等の供給指示条件を任意に設定する供給条件指示部である。
制御部200の出力側には、第一駆動手段124、ベルト駆動モータ132、第二駆動手段141、ファン駆動モータ155、シャッタ駆動部171とファンシャッタ駆動部172、サイドブロア装置190が信号線を介して接続されている。これら第一駆動手段124、ベルト駆動モータ132、第二駆動手段141、ファン駆動モータ155、シャッタ駆動部171とファンシャッタ駆動部172、サイドブロア装置190の作動は、制御部20のROMに記憶されている動作タイミングによってオン/オフ制御される。
特に本実施形態に係る制御においては、図10に示すように、被搬送物101の供給環境条件に応じて第一吸引手段120による単独供給処理または第一吸引手段120及び第二吸引手段140による共同供給処理かを判定する判定部210を備えている。そして、制御部200は、判定部210による判定結果に応じて各吸引手段の作動を制御する。すなわち、制御部200は、判定部210での判定結果が単独供給処理の場合には、第一吸引手段120のみを作動すべく第一駆動手段124を駆動し、判定部210での判定結果が共同供給処理の場合には、第一吸引手段120と第二吸引手段140の双方を作動すべく、第一駆動手段124と第二駆動手段141とを駆動する。
判定部210は、被搬送物101の供給環境条件である被搬送物101のサイズ情報Lと種類情報(E)と温湿度情報(T)とから得られる供給可能条件と、被搬送物101の供給指示条件である供給速度と供給間隔とから、第一吸引手段120による単独供給処理または第一吸引手段120及び第二吸引手段140による共同供給処理かを判定する。
制御部200が有するROM203には、サイズ情報Lと種類情報(E)と温湿度情報(T)とから供給可能条件である供給速度と供給間隔が関連付けてデータテーブルとして記憶されている。このデータテーブルは、ROM203とは個別に設ける記憶部に記憶させても良い。
判定部210は、これら供給可能条件である供給速度及び供給間隔と、供給速度設定部208で設定された供給速度と供給間隔設定部209で設定された供給間隔とを比較して単独供給処理か共同供給処理かを判定する。本実施形態において、判定部210は制御部200のCPU201によって達成される。
図12は、第1の実施形態に係る供給装置100の制御部200による吸着搬送制御のフローチャートを示し、図13は単独供給処理の内容を示すフローチャートを示し、図14(a)〜(d)、単独供給処理での供給装置100による分離から搬送までの動作と工程を示す。また、図15は、共同供給処理の内容を示すフローチャートを示し、図16(a)〜(c)、図17(a)〜(c)は、共同供給処理での供給装置100による分離から搬送までの動作と工程を示す。なお、図17(a)〜(c)は、図16(c)の動作の次に行われる動作を示すものである。
制御部200は、図12のステップST11において、供給開始スイッチ159が操作されて供給開始信号が入力されると、ステップST12において、被搬送物101とのサイズ情報(L)と種類情報(E)とをサイズ検出部205と種類検出部206とから取得する。制御部200は、ステップST13において、温湿度情報(T)を温湿度検出センサ207から取得する。制御部200は、ステップST14において、供給速度設定部208で設定された供給速度と、供給間隔設定部209で設定された供給間隔とを取得する。なお、ステップST12〜ステップST14の順序は、この順序に限定されるものではなく、入れ替わってサイズ情報(L)と種類情報(E)と温湿度情報(T)を取得してもよい。
制御部200は、ステップST15において、第一吸引手段120が単独で吸引可能な条件であるか否かを判定部210として機能するCPU201によって判定する。そして、第一吸引手段120単独で吸引可能と判定した場合には、ステップST16において、第一吸引手段120による単独供給処理を実行してこの制御を終え、第一吸引手段120単独での吸引が不可と判定した場合には、ステップST17において第一吸引手段120と第二吸引手段140による共同供給処理を実行してこの制御を終える。
次に、図13に示すフローチャートと図14(a)〜(d)を用いて単独供給処理について説明する。
制御部200は、図13のステップST21において、第一駆動手段124、ファン駆動モータ155を作動し、ステップST22に進む。制御部200は、ステップST22においてサイドブロア装置190、シャッタ駆動部171とファンシャッタ駆動部172を作動する。すると、図14(a)に示すように、送風部150の送風ノズル153からは空気流fwが被搬送物101の先端部101Aa側に吹き付けられるとともに、サイドエアノズル180からは被搬送物101の側端にサイドエアが吹き付けられる。また、第一吸引手段120では空気流awが生成されてそれぞれで負圧による吸引力が発生する。
すると、図14(b)に示すように、被搬送物101の先端部101Abと側部が浮上し、搬送ベルト131の吸着面131Aに吸着されて、最上方の被搬送物101Aと下方に位置する被搬送物101とが分離される。
被搬送物101の吸引開始後、制御部200は、ステップST23においてベルト駆動モータ132を作動する。このタイミングが最上位の被搬送物101A(1枚目)の給送開始となる。ベルト駆動モータ132を作動すると、図14(c)、図14(d)に示すように、搬送ベルト131が時計回り方向に回転移動して、吸着面131Aに吸着されている被搬送物101Aが給送方向Aに向かって給送され、第一吸引手段120よりも給送方向下流側に配置されている搬送ローラ対102に先端部101Aaが受け渡される。このような動作が、指定枚数分の被搬送物101が供給され終わるまで実行される。
単独供給処理が選択される条件としては、例えば被搬送物101のサイズが小さい場合、被搬送物101のサイズは大きいが、供給速度が遅い場合あるいは供給間隔が長い場合が挙げられる。このような被搬送物101の場合には、第一吸引手段120のみを作動せることで、第二吸引手段140を作動させることで発生する騒音や、被搬送物101の種類情報である厚さが薄い場合に起こる、バタつきによる供給時の姿勢変化を抑制することができ、安定した被搬送物101の供給を行うことができる。
次に、図15に示すフローチャートと図16(a)〜(c)、図17を(a)〜(c)用いて共同供給処理について説明する。
制御部200は、図15のステップST31において、第一駆動手段124、ファン駆動モータ155を作動し、ステップST32に進む。制御部200は、ステップST32においてサイドブロア装置190、シャッタ駆動部171とファンシャッタ駆動部172を作動するとともに第二駆動手段141を作動する。すると、図16(a)に示すように、送風部150の送風ノズル153からは空気流fwが被搬送物101の先端部101Aa側に吹き付けられるとともに、サイドエアノズル180からは被搬送物101の側端にサイドエアが吹き付けられる。また、第一吸引手段120では空気流awが、第二吸引手段140では渦風bwが生成されて、それぞれで負圧による吸引力が発生する。
本実施形態では、第一駆動手段124のシャッタ駆動部171と第二駆動手段141の作動タイミングを、図11に示すように、同時期に作動させているが、シャッタ駆動部171の作動前に第二駆動手段141を作動して回転羽143を回転させて被搬送物101Aの後端部101Ab側を吸引するようにしても良い。
第二駆動手段141が作動すると、第二吸引手段140においては、第一吸引手段120よりも強い吸引力が発生する。また、第二吸引手段140、第一吸引手段120よりも給送方向上流側に配置されている。このため、載置部110における最上方の被搬送物101Aの後端部101Ab側には、第二吸引手段140の吸引力が作用し、図16(b)に示すように、被搬送物101Aの後端部101Ab側が浮上して吸引される。この後端部101Ab側の浮上とともに、図16(c)に示すように、第一吸引手段120の吸引力と、送風部150から先端部101Aa側に向かって吹きつけられた空気流fw並びにサイドエアノズル180から空気流が吹きつけられる。これらによって、被搬送物101の先端部101Abと側部が浮上して搬送ベルト131の吸着面131Aに吸着されて、最上方の被搬送物101Aと下方に位置する被搬送物101とが分離される。このとき、被搬送物101Aの後端部101Ab側は、第二吸引手段140により吸引されているため、送風部150から吹きつけられた空気流fwが通る空気流路Rが、最上方の被搬送物101Aと下方に位置する被搬送物101の間に形成されるため、後端部101Abに到達するまで待つ必要がなく、分離時間を短縮することができる。なお、最初の被搬送物(一枚目の被搬送物101A)は吸着した状態で待機することができ、生産性に余り寄与しないため、一枚目の被搬送物101Aに対しては、第一吸引手段120で先に吸着してもよい。
被搬送物101の吸引開始後、制御部200は、ステップST33においてベルト駆動モータ132を作動する。このタイミングが最上位の被搬送物101A(1枚目)の給送開始となる。ベルト駆動モータ132を作動すると、図16(c)、図17(a)に示すように、搬送ベルト131が時計回り方向に回転移動して、吸着面131Aに吸着されている被搬送物101Aが給送方向Aに向かって給送され、第一吸引手段120よりも給送方向下流側に配置されている搬送ローラ対102に先端部101Aaが受け渡される。このとき、第二吸引手段140は、吸引を停止せず常に作動としており、図17(b)に示すように、1枚目の被搬送物101Aの後端部101Abが第二吸引手段140を通過(搬送検知センサ158がオンして一定時間経過)すると、その直後、2枚目の最上方の被搬送物101Aの後端部101Ab側が吸引される。
つまり、制御部200は、ステップST34において搬送検知センサ158がオンであるか否かを判定する。ここで、オンしている場合には、一定時間経過後、1枚目の被搬送物101Aが正常に給紙されたものとして、ステップST35、ST36へと進む。
制御部200は、ステップST35において、第一吸引手段120のシャッタ駆動部171の作動を停止し、ステップST36において、ベルト駆動モータ132の作動を停止し、ステップST37において搬送検知センサ158がオフであるか否かを判定する。制御部200は、ステップST37において搬送検知センサ158がオフである場合には、ステップST38に進む。つまり、ステップST34からステップST37までの間において、1枚目の被搬送物101Aの後端部101Abの位置を検知し、後端部101Abが吸引チャンバ121を通過する前(搬送検知センサ158がオンしてからの時間経過)に、第一吸引手段120のシャッタ駆動部171の作動を停止してシャッタ機構126を閉じて吸引を停止する。これは、2枚目の被搬送物101Aが吸引されて同時に搬送されることを防ぐためである。
また、制御部200は、1枚目の被搬送物101Aの後端部Abが搬送手段130を通過したか否かをステップST37において判定し、搬送検知センサ158がオフである場合には、1枚目の被搬送物101Aの後端部Abが搬送手段130を通過したものと判定し、ステップST38に進む。
制御部200は、ステップST38において、第一吸引手段120のシャッタ駆動部171を作動する。このため、図17(c)に示すように、第一吸引手段120による被搬送物101Aの先端部101Aa側の吸引を再開する。
このような動作を繰り返すことで連れ送りを発生させることなく、従来構成より生産性をより向上させることができる。
第一吸引手段120による吸引の再開は、第一駆動手段124の作動を開始するのではなく、シャッタ駆動部171を駆動してシャッタ機構126を開いて吸引力を被搬送物101Aに作用させている。これは、第一駆動手段124の作動の有無で吸引の開始と停止を全て制御しようとすると、吸引羽123が回転して所定の負圧が発生するまでに時間を要するためである。このため、供給開始信号入力後の1枚目の被搬送物101Aを吸引する場合は、第一駆動手段124を作動させて吸引力を作用させるが、第一駆動手段124の作動後は、シャッタ機構126の開閉で吸引力の停止と再開を行うのが好ましい。
図20は、本実施形態における第一吸引手段120と搬送手段130と送風部150を備え、第一吸引手段120と搬送手段130を被搬送物101の先端部101Aa側の上方に配置し、下位の被搬送物101との分離を行うようにした吸引手段を備えた従来構成の1つである。この構成の場合、図20(a)、(b)に示すように、分離用の空気流fwを送風部150から吹き付けつつ第一吸引手段120で発生する空気流awによる吸引力で被搬送物101Aの先端部101Aaを吸引している。このため、空気流fwが被搬送物101Aの後端部101Abに達して分離が完全に終わる前に、搬送手段130を作動させてしまうと、下位の被搬送物101が搬送手段130で搬送される被搬送物101Aの移動につられて移動する連れ送りが発生してしまう。このため、連れ送りを防止するためには、空気流fwが図20(c)に示すように被搬送物101Aの後端部101Abに達して分離が完全に終わるまで、搬送手段130を作動させることができず、図20(d)に示すように、被搬送物101Aを給送することができず、生産性の点では改善の余地があった。
このような構成と、第1の実施形態の構成とを比較した場合、第1の実施形態では、予め吸引力の強い第二吸引手段140によって被搬送物101Aの後端部101Ab側を吸引するので、空気流路Rが形成され、送風部150からの空気流fwが後端部101Abに到達する前には後端部101Ab側の分離は終わっている。このため、搬送手段130を早く作動することができ、吸引性能を高めつつも分離時間の短縮を図ることができ、生産性を高めることができる。
図21(a)〜(d)に示すように、特許文献1にも被搬送物の先端部側と後端部の上方にそれぞれ吸引手段を配置して被搬送物を吸引するようにしている。しかしこれら吸引手段は、本実施形態でいうところのチャンバ―方式の吸引手段(第一吸引手段120相当)のため、離れた位置からの被搬送物101Aの吸引が難しく、被搬送物101Aの後端部101Ab側を先端部101Aa側よりも先に浮上させることが難しい。
これに対し、第1の実施形態に係る供給装置100では、複数の吸引手段のうち、被搬送物101の後端部101側Ab寄りに配置する第二吸引手段140には、トルネード方式の吸引手段を用いているので、離れた位置から被搬送物101Aの後端部101Abを吸引することができ、吸引性能を高めつつも分離に要する時間の短縮を図れ、分離不足による連れ送りを防止して、生産性の向上を図ることができる。
本実施形態では、判定部210が、供給可能条件である供給速度及び供給間隔と、供給速度設定部208で設定された供給速度と供給間隔設定部209で設定された供給間隔とを比較して単独供給処理か共同供給処理を判定するようにしたが、このようなものに限定するものではない。例えば、サイズ情報(L)と種類情報(E)と温湿度情報(T)とから供給可能な供給速度と供給間隔をデータテーブルから選択し、当該供給可能な供給速度と供給間隔でのみ被搬送物101を給送するようにしても良い。
本実施形態では、サイズ情報(L)と種類情報(E)として、サイズ検出部205と種類検出部206で検出した検出値をそれぞれ用いたが、被搬送物101のサイズを設定するサイズ設定部によって設定されたサイズ情報、被搬送物101の種類を設定する種類設定部によって設定された種類情報を用いても良い。あるいは、サイズ検出部205とサイズ設定部、種類検出部206と種類設定部をそれぞれ備えた構成と、何れかの情報を用いて判定部210での判定に用いても良い。
(第2の実施形態)
本実施形態は、図18に示すように、第1の実施形態で説明した供給装置100を画像形成システムに適用したものである。この画像形成システム400は、被搬送物としての例えば用紙P上に画像を形成する画像形成部401と、画像形成部に用紙Pを給送する例えば供給装置を備え、供給装置として、例えば供給装置100を備えている。画像形成部401としては、ドラム状の像担持体411を備えた複数のプロセスカートリッジユニット412でそれぞれ像担持体411に静電潜像を形成し、当該静電潜像に現像剤であるトナーを付着させてトナー像として現像し、現像されたトナー像を用紙Pに転写部413で転写し、定着部414でトナー像を用紙Pに定着させて排出トレイ415に積載する周知の電子写真方式の画像形成部である。画像形成部401としては、電子写真方式のではなく、インクヘッドから被搬送物としての用紙Pにインクを吐出させて画像を形成するインクジェット方式の画像形成部であっても良い。いずれの方式の画像形成部であっても、供給装置100から第一吸引手段120及び第二吸引手段140で、載置部110に積載された用紙Pの最上方のものを吸着して搬送することで、用紙Pの分離性を確保することができ、連れ送りによる用紙ジャムや重送を防止することができるとともに、分離時間の短縮を図れる。分離時間の短縮を図れることから、プリント時間の短縮や、高速給紙に対応することが可能となり、より大判に対応した生産性の高い画像形成システム400を構築することができる。
また、本実施形態の場合、用紙Pのサイズが小さい場合、あるいは供給速度相当となる給紙速度が遅い場合、供給間隔相当となる給紙間隔が長い場合には、単独給紙処理が実行されるため、用紙Pのばたつきを抑えられるとともに、第二吸引手段140の作動による騒音の発生も抑制することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、図19に示すように、第1の実施形態で説明した供給装置100を被搬送物検査システムに適用したものである。この被搬送物検査システム500は、被搬送物としての例えばプリプレグシートPSを検査する検査部としての検査装置501と、検査装置501にプリプレグシートPSを給送する供給装置と制御部505を備え、供給装置として、例えば供給装置100を備えている。
被搬送物検査システム500は、検査装置501の下方に、プリプレグシートPSを搬送するシート搬送手段502を備えている。供給装置100によって分離されて給送されたプリプレグシートPSは、図19(a)に示すようにもシート搬送手段502によって検査装置501の下方を移動される。検査装置501は、プリプレグシートPSの表面の傷や大きさをラインスキャンして画像情報して検出するものであって、シート搬送手段502によってプリプレグシートPSを搬送しながら表面状態を検出している。
被搬送物検査システム500は、検査装置501よりも搬送方向下流側で、シート搬送手段502の上方に吸着装置503を備えている。吸着装置503は、図19(b)、(c)に示すように、検査装置501によって表面欠陥が検出されたプリプレグシートPS1を吸引するものである。被搬送物検査システム500は、シート搬送手段502よりも搬送方向下流側に積載装置504を備えている。積載装置504は、シート搬送手段502によって搬送されるプリプレグシートPSのうち、表面欠陥のない、すなわち吸着装置503によって吸着されなかったプリプレグシートPSが排出されて積載されるものである。
制御部505には、図19(a)に示すように、検査装置501と、シート搬送手段502の駆動源としての駆動モータ506と、吸着装置503の吸引駆動源507が信号線を介して接続されている。制御部505は、検査装置501から送信される画像情報から良品と不良品とを判断する機能を備えている。制御部505は、検査装置501で検出したプリプレグシートPSが不良品(PS1)の場合、吸着装置503の吸引駆動源507を作動して吸引力をシート搬送手段502上に作用させる。このため、不良品と判断されたプリプレグシートPS1はシート搬送手段502上から、吸着装置503によって取り除かれる。
このように、供給装置100から第一吸引手段120及び第二吸引手段140で積載されたプリプレグシートPSの最上方のものを吸着して搬送することで、プリプレグシートPSの分離性を確保することができ、連れ送りによるプリプレグシートPSのジャムや重送を防止することができるとともに、を図れる。分離時間の短縮を図れることから、プリプレグシートPSの検査時間の短縮や、高速搬送に対応することが可能となり、生産性の高い被搬送物検査システム500を構築することができる。
また、本実施形態の場合、プリプレグシートPSのサイズが小さい場合、あるいは供給速度が遅い場合、供給間隔が長い場合には、単独給紙処理が実行されるため、第二吸引手段140の作動による騒音の発生を抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本実施形態に係る被搬送物101としては、シートとしての用紙Pや、プリプレグシートPSのような樹脂製のシート材に限定するものではなく、記録紙、記録用紙、フィルム、布等であっても無論構わない。本実施形態においても、被搬送物101とは用紙、記録媒体、OHP、プリプレグ、銅箔等のシート状で吸引可能な搬送物全般を含んでいる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
100 供給装置
101 被搬送物
101A 最上方の被搬送物
101Aa 被搬送物の端部(先端部)
101Ab 被搬送物の端部(後端部)
120 第一吸引手段
121 吸引チャンバ部
123 吸引羽
124 第一駆動手段
130 搬送手段
140 第二吸引手段
141 第二駆動手段
142 ハウジング
142a 開口部
143 回転羽
1431 平面状の基板
1431a 壁部が起立している面
1432 複数の壁部
150 分離手段
200 制御部
205 サイズ検出部
206 種類検出部
207 温湿度検出部
208 供給速度設定部
209 供給間隔設定部
210 判定部
400 画像形成システム
401 画像形成部
500 被搬送物検査システム
501 検査部
A 給送方向
aw 空気流
fw 空気流、分離風
渦流、渦風
P 被搬送物(用紙)
PS 被搬送物(プリプレグ)
L サイズ情報
E 種類情報
T 温湿度情報
特開2014−152023号公報

Claims (14)

  1. 吸引チャンバ部と、前記吸引チャンバ部から空気を排出する吸引羽と、前記吸引羽を回転駆動させる第一駆動手段とを有し、載置部に積載された被搬送物の上方に配置された、前記被搬送物を吸引する第一吸引手段と、
    基板及び前記基板から起立する複数の壁部を具備する回転羽と、前記回転羽を回転させる第二駆動手段とを有し、前記載置部に積載された前記被搬送物の上方に配置されて、前記壁部が起立している面が前記被搬送物に向けられて渦流を発生させる、前記被搬送物を吸引する第二吸引手段と、
    前記被搬送物の供給環境条件に応じて前記第一吸引手段による単独供給処理を実行するか又は前記第一吸引手段及び前記第二吸引手段による共同供給処理を実行するかを判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に応じて前記第一吸引手段と前記第二吸引手段の作動を制御する制御部と、を備え
    前記第一吸引手段は、前記第二吸引手段よりも前記載置部における前記被搬送物の給送方向下流側に配置されており、
    前記判定部は、前記被搬送物のサイズが相対的に小さい場合、前記被搬送物のサイズは相対的に大きいが、前記被搬送物の供給速度が相対的に遅い場合、又は前記被搬送物の供給間隔が相対的に長い場合に、前記単独供給処理を実行すると判定する供給装置。
  2. 前記制御部は、前記判定部での判定結果が前記単独供給処理の場合には、前記第一吸引手段のみを作動し、前記判定部での判定結果が前記共同供給処理の場合には、前記第一吸引手段と前記第二吸引手段を作動するように制御する請求項1に記載の供給装置。
  3. 前記判定部は、前記被搬送物の前記供給環境条件から得られる供給可能条件と、前記被搬送物の供給指示条件とから、前記単独供給処理は前記共同供給処理かを判定することを特徴とする請求項1又は2記載の供給装置。
  4. 前記供給環境条件は、前記被搬送物のサイズ、前記被搬送物の種類、装置内又は装置外部の温度又は湿度の情報の少なくとも1つである請求項1乃至3の何れか1項に記載の供給装置。
  5. 前記被搬送物のサイズを検出するサイズ検出部を有し、
    前記被搬送物のサイズは、前記サイズ検出部で検出されたサイズである請求項4に記載の供給装置。
  6. 前記被搬送物の種類を検出する種類検出部を有し、
    前記被搬送物の種類は、前記種類検出部で検出された種類である請求項4に記載の供給装置。
  7. 前記温度又は湿度の少なくとも一方を検出する温湿度検出部を有し、
    前記供給環境条件である温度又は湿度は、前記温湿度検出部で検出された温度又は湿度である請求項4に記載の供給装置。
  8. 前記供給可能条件は、前記被搬送物を供給可能な供給速度である請求項3に記載の供給装置。
  9. 前記供給可能条件は、前記被搬送物を供給可能な間隔である請求項3に記載の供給装置。
  10. 少なくとも前記第一吸引手段で吸引された状態の前記被搬送物を給送方向に搬送する搬送手段を備える請求項1乃至9の何れか1項に記載の供給装置。
  11. 第一吸引手段側に配置されていて、吸引前の前記被搬送物の端部に向かって分離風を吹き出す分離手段を備える請求項1乃至10の何れか1項に記載の供給装置。
  12. 前記第二吸引手段は、前記第一吸引手段よりも前記被搬送物の給送方向上流側に配置されている請求項1乃至11の何れか1項に記載の供給装置。
  13. 被搬送物上に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部に前記被搬送物を給送する供給装置を備え、
    前記供給装置が、請求項1乃至12の何れか1項に記載の供給装置である画像形成システム。
  14. 被搬送物を検査する検査部と、
    前記検査部に前記被搬送物を給送する供給装置を備え、
    前記供給装置が、請求項1乃至12の何れか1項に記載の供給装置である被搬送物検査システム。
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