JP6660198B2 - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

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Description

本発明は、可視光透過率、ヘイズ等の光学特性を確保しつつ、アップコンバージョン機能を付与することができ、ムラのない画像を表示することが可能な合わせガラス用中間膜及び合わせガラスに関する。
赤外線等の長波長の光を、可視光や紫外線等の短波長の光へと変換する「アップコンバージョン」機能を有する無機微粒子は、バイオマーカー等の医療用途への応用が期待されている。また、このような無機微粒子をマトリックス材料中に分散させることにより、アップコンバージョン機能を付与した高機能化材料が近年着目を浴びている。
アップコンバージョン機能を有する無機微粒子としては、主にランタノイド元素を含有するものが知られており、これら元素のエネルギー準位差による「多光子励起」という現象を利用している。
一方、ランタノイド元素を含有するガラスに赤外線を照射して、短波長側である可視領域にアップコンバージョン蛍光を発生させることができることが知られている。例えば、特許文献1には、TeO、Ga、PbO、Bi、GeO等の重金属酸化物と希土類元素酸化物としてErを含有するアップコンバージョンガラスにより560〜565nm付近にピークを有する発光が得られることが記載されている。
また、2枚の透明板の間に、アップコンバージョン機能を有するランタノイド含有無機微粒子を含む中間層が積層された合わせガラスが検討されている。このような合わせガラスでは、特定の波長の赤外光を照射することで情報を表示できるとしている。
しかしながら、粒子添加による可視光透過率、ヘイズなど光学特性の悪化が起きてしまい、また上記以外の問題点として情報を表示させる位置によって発行強度にばらつきがあり、画像にムラができることがあった。
特開平3−295828号公報
本発明は、上記現状に鑑み、可視光透過率、ヘイズ等の光学特性を確保しつつ、アップコンバージョン機能を付与することができ、ムラのない画像を表示することが可能な合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを提供することを目的とする。
本発明は、アップコンバージョン機能を有するランタノイド含有無機微粒子と、バインダー樹脂と、分散剤とを含有する合わせガラス用中間膜である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の合わせガラス用中間膜は、アップコンバージョン機能を有するランタノイド含有無機微粒子を含有する。
上記ランタノイド含有無機微粒子を含有することで、本発明の合わせガラス用中間膜は、赤外線等の長波長の光を、可視光や紫外線等の短波長の光へと変換する「アップコンバージョン」機能が付与される。これにより、紫外線等を用いることがなく、安全性の高い赤外線等の長波長の光によって、短波長の光を生じさせることが可能となり、その結果、合わせガラスに高コントラストな画像等を表示させることが可能となる。
なお、本発明において、「アップコンバージョン機能」とは、赤外線等の長波長の光を、可視光や紫外線等の短波長の光へと変換する機能のことをいう。
上記ランタノイド含有無機微粒子を構成するランタノイドとしては、所定の範囲内の波長の光により励起されてアップコンバージョン発光することが可能な希土類元素であれば特に限定されるものではないが、例えば、イットリウム(Y)、エルビウム(Er)、ホルミウム(Ho)、プラセオジウム(Pr)、ツリウム(Tm)、ネオジウム(Nd)、ガドリニウム(Gd)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)、サマリウム(Sm)、セリウム(Ce)等が挙げられる。これらのランタノイドは、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
なかでも、得られる波長が可視光域であるエルビウム、ホルミウム、ツリウム、イッテルビウムからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。更に、10000cm−1
付近に強い吸収を有するイッテルビウムと、イッテルビウムからのエネルギー移動を受けて発光し、その得られる波長が可視光域であるエルビウム、ホルミウム及びツリウムから選ばれる少なくとも1種との組み合わせが好ましい。
上記ランタノイド含有無機微粒子が、イッテルビウムと、エルビウム、ホルミウム及びツリウムから選ばれる少なくとも1種とを含む場合、上記ランタノイド無機微粒子中のイッテルビウムの含有量(A)と、エルビウム、ホルミウム及びツリウムから選ばれる少なくとも1種の含有量(B)との比(A/B)は、原子組成比で好ましい下限が1、より好ましい下限が5、好ましい上限が50、より好ましい上限が40である。
上記ランタノイド無機微粒子中のイッテルビウムの含有量(A)と、エルビウム、ホルミウム及びツリウムから選ばれる少なくとも1種の含有量(B)との比(A/B)が、上記好ましい下限以上、且つ、好ましい上限以下であることにより、イッテルビウムと、エルビウム、ホルミウム及びツリウムから選ばれる少なくとも1種のランタノイドとを組み合わせて用いる際、イッテルビウムで吸収したエネルギーを過不足なく均一にランタノイド含有無機微粒子内におけるエルビウム、ホルミウム及びツリウムから選ばれる少なくとも1種のランタノイドに移動できるため、得られるアップコンバージョン発光の効率は高いものとなる。
上記ランタノイド含有無機微粒子は、上記ランタノイドを含有する物質で構成されていれば特に限定されないが、例えば、上記ランタノイドの酸化物、ハロゲン化物等からなるものが好ましい。上記ハロゲン化物としては、フッ化物が好ましい。更に、上記ランタノイド含有無機微粒子は、ナトリウム塩、カリウム塩であることが好ましい。
上記ランタノイド含有無機微粒子の粒子径としては、一次粒子の平均粒子径の好ましい下限が5nm、好ましい上限が5μmである。上記平均粒子径が5nm未満であると、実質的に作製することが困難となることがあり、5μmを超えると、透明性を維持することが困難となることがある。
上記「平均粒子径」は、体積平均粒子径を示す。平均粒子径は、粒度分布測定装置(日機装社製「UPA−EX150」)、動的光散乱解析装置(PSS−NICOMP社製、380DLS)等を用いて測定できる。
また、上記ランタノイド含有無機微粒子には、上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素又はその化合物を含有していても良い。上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素の化合物は、酸化物又はハロゲン化物であることが好ましい。
上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素としては、上記ランタノイド以外の希土類元素が挙げられ、その化合物としては上記ランタノイド以外の希土類元素の酸化物、ハロゲン化物等が挙げられる。
上記ランタノイド以外の希土類元素としては、例えば、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)等が挙げられる。上記ランタノイド以外の希土類元素の化合物としては、例えば、イットリウム(Y)及びスカンジウム(Sc)の、酸化物又はハロゲン化物などが挙げられる。なかでも、ランタノイド含有無機微粒子においてランタノイド間のエネルギー移動に関して高い効率が期待でき、発光効率の向上が期待できることから、上記ランタノイド含有無機微粒子には、イットリウム(Y)、イットリウムの酸化物又はイットリウムのハロゲン化物を含むことが好ましい。イットリウムの酸化物としては、Yであることが好ましく、イットリウムのハロゲン化物としては、NaYFであることが好ましい。
上記ランタノイド含有無機微粒子は、上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素の化合物として、Y又はNaYFを含有し、上記ランタノイドとして、イッテルビウムと、エルビウム、ホルミウム及びツリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有することが好ましい。
上記ランタノイド含有無機微粒子を構成するランタノイドの含有量の合計は、上記ランタノイド含有無機微粒子中に含まれる上記ランタノイドと、上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素の原子組成比との合計100原子%に対し、2原子%以上であることが好ましく、2.5原子%以上であることがより好ましく、50原子%以下であることが好ましく、25原子%以下であることがより好ましい。上記ランタノイド含有無機微粒子を構成するランタノイドの含有量の合計が、上記好ましい下限以上、且つ、上記好ましい上限以下であることにより、ランタノイド含有無機微粒子中におけるランタノイドが、ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素によって構成される結晶構造を崩すことなく置換及びドープできるため、ランタノイド含有無機微粒子内におけるエネルギー移動の効率を損なうことなく保持することができる。上記ランタノイド含有無機微粒子を構成するランタノイドの含有量は、例えば、蛍光X線分析装置(島津製作所社製、EDX−800HS)を用いて測定することができる。
上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素の含有量は、上記ランタノイド含有無機微粒子中に含まれる上記ランタノイドと、上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素の原子組成比との合計100原子%に対し、5原子%以上であることが好ましく、10原子%以上であることがより好ましく、98原子%以下であることが好ましく、80原子%以下であることがより好ましい。上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素の含有量が、上記好ましい下限以上、且つ、上記好ましい上限以下であることにより、上記ランタノイドをドープするホスト材料として結晶構造の規則配列構造を形成でき、ランタノイド含有無機微粒子内におけるエネルギー移動の効率を高くすることができ、発光効率が向上する。上記ランタノイドと類似のイオン半径や結晶化時の構造を有する元素の含有量は、例えば、蛍光X線分析装置(島津製作所社製、EDX−800HS)を用いて測定することができる。
本発明の合わせガラス用中間膜における上記ランタノイド含有無機微粒子の含有量は特に限定されないが、上記バインダー樹脂100質量部に対して、上記ランタノイド含有無機微粒子の含有量の好ましい下限は0.0001質量部、より好ましい下限は0.01質量部、好ましい上限は20質量部、より好ましい上限は10質量部である。上記ランタノイド含有無機微粒子の含有量が上記好ましい範囲内であると、特定の波長の光を照射したときに充分にコントラストの高い発光が得ることができる。
また、本発明の合わせガラス用中間膜100質量%中、ランタノイド含有無機微粒子の含有量は、好ましくは0.00007質量%以上、より好ましくは0.007質量%以上、好ましくは12.5質量%以下、より好ましくは6.7質量%以下である。本発明の合わせガラス用中間膜におけるランタノイド含有無機微粒子の含有量が上記好ましい範囲内であると、特定の波長の光を照射したときに充分にコントラストの高い発光が得ることができる。
本発明の合わせガラス用中間膜は、バインダー樹脂を含有する。
上記バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、具体的には、ポリビニルアセタール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、ポリウレタン樹脂及びポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。また、これら以外の熱可塑性樹脂を用いてもよい。
なかでも、上記バインダー樹脂としては、汎用性が高いことから、ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、例えば、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化することにより製造できる。上記ポリビニルアルコールは、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化することにより得られる。上記ポリビニルアルコールのけん化度は、一般に80〜99.8モル%の範囲内である。
上記ポリビニルアルコールの重合度の好ましい下限は200、より好ましい下限は500、好ましい上限は3,000、より好ましい上限は2,500である。上記重合度が200以上であることで、合わせガラスの耐貫通性を向上させることができる。上記重合度が3,000以下であることで、合わせガラス用中間膜の成形性が良好となる。
上記アルデヒドは特に限定されない。上記アルデヒドとして、一般には、炭素数が1〜10のアルデヒドが好適に用いられる。上記炭素数が1〜10のアルデヒドとしては、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド又はn−バレルアルデヒドが好ましく、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド又はイソブチルアルデヒドがより好ましく、n−ブチルアルデヒドが更に好ましい。上記アルデヒドは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜の接着力をより一層高める観点から、上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率(水酸基量)は、15〜40モル%の範囲内であることが好ましい。上記水酸基の含有率のより好ましい下限は18モル%、より好ましい上限は35モル%である。上記水酸基が15モル%以上であると、接着力をより高めることができる。また、上記水酸基が40モル%以下であると、合わせガラス用中間膜の柔軟性が高まり、取扱いが良好となる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率で示した値である。上記水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6726「ポリビニルアルコール試験方法」に準拠して、原料となるポリビニルアルコールの水酸基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度(アセチル基量)の好ましい下限は0.1モル%、より好ましい下限は0.3モル%、さらに好ましい下限は0.5モル%、好ましい上限は30モル%、より好ましい上限は25モル%、さらに好ましい上限は20モル%である。
上記アセチル化度が0.1モル%以上であると、上記ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との相溶性を高めることができる。上記アセチル化度が30モル%以下であると、中間膜の耐湿性が高くなる。
上記アセチル化度は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率で示した値である。上記アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度(ポリビニルブチラール樹脂の場合にはブチラール化度)の好ましい下限は60モル%、より好ましい下限は63モル%、好ましい上限は85モル%、より好ましい上限は75モル%、さらに好ましい上限は70モル%である。
上記アセタール化度が60モル%以上であると、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との相溶性が高くなる。上記アセタール化度が85モル%以下であると、ポリビニルアセタール樹脂を製造するために必要な反応時間を短縮することができる。
上記アセタール化度は、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率で示した値である。
上記アセタール化度は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、アセチル化度(アセチル基量)と水酸基の含有率(ビニルアルコール量)とを測定し、得られた測定結果からモル分率を算出し、ついで、100モル%からアセチル化度と水酸基の含有率とを差し引くことにより算出され得る。
なお、ポリビニルアセタール樹脂がポリビニルブチラール樹脂である場合は、上記アセタール化度(ブチラール化度)及びアセチル化度(アセチル基量)は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により測定された結果から算出され得る。
本発明の合わせガラス用中間膜は、更に、可塑剤を含有してもよい。
上記可塑剤としては通常ポリビニルアセタール樹脂に使用されるものであれば特に限定されず、中間膜用の可塑剤として一般的に用いられている公知の可塑剤を用いることができ、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等の有機系可塑剤;有機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤等が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよく、樹脂との相溶性等を考慮して、ポリビニルアセタール樹脂の種類に応じて使い分けられる。
上記一塩基性有機酸エステル系可塑剤としては特に限定されず、例えば、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール又はトリプロピレングリコール等のグリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)又はデシル酸等の一塩基性有機酸との反応によって得られるグリコール系エステルが挙げられる。なかでも、トリエチレングリコール−ジカプロン酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチル酪酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−n−オクチル酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキシル酸エステル等のトリエチレングリコールの一塩基性有機酸エステルが好適に用いられる。
上記多塩基性有機酸エステル系可塑剤としては特に限定されず、例えば、アジピン酸、セバシン酸又はアゼライン酸等の多塩基性有機酸と、炭素数4〜8の直鎖状又は分枝状アルコールとのエステル等が挙げられる。なかでも、ジブチルセバシン酸エステル、ジオクチルアゼライン酸エステル、ジブチルカルビトールアジピン酸エステル等が好適に用いられる。
上記有機リン酸系可塑剤としては特に限定されず、例えば、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート、トリイソプロピルホスフェート等が挙げられる。
上記可塑剤としては、なかでも、トリエチレングリコール−ジ−エチルブチラート、トリエチレングリコール−ジ−エチルヘキソエート、トリエチレングリコール−ジ−ブチルセバケート等が好適に用いられる。
上記可塑剤の配合量は、バインダー樹脂100質量部に対して20〜60質量部であることが好ましい。20質量部未満であると、得られる中間膜や合わせガラスの衝撃吸収性が不充分となることがあり、60質量部を超えると、可塑剤がブリードアウトして得られる中間膜や合わせガラスの光学歪みが大きくなったり、透明性やガラスと中間膜との接着性等が損なわれたりすることがある。より好ましくは30〜50質量部である。
本発明の合わせガラス用中間膜は、分散剤を含有する。上記分散剤としては、例えば、ノニオン性分散剤、アニオン性分散剤、カチオン性分散剤、両性分散剤などが挙げられる。なかでも、透明性が高く、表示させた画像のムラがより一層抑制された合わせガラス用中間膜及び合わせガラスが得られるため、上記分散剤は、ノニオン性分散剤、アニオン性分散剤及びカチオン性分散剤から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。上記ノニオン性分散剤としては、ノニオン性グリセリンエステルが好ましい。上記アニオン性分散剤としては、アニオン性ポリカルボン酸、アニオン性リン酸エステル等が好ましい。
上記ノニオン性グリセリンエステルは特に限定されず、例えば、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリントリステアリン酸エステル、デカグリセリンデカステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンジステアリン酸エステル、ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンペンタステアリン酸エステル、テトラグリセリンモノステアリン酸エステル、テトラグリセリントリステアリン酸エステル、テトラグリセリンペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステル、グリセロールモノステアレート、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンデカオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンペンタオレイン酸エステル、テトラグリセリンモノオレイン酸エステル、テトラグリセリンペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、グリセロールモノオレエート、2−エチルヘキサン酸トリグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、カプリン酸トリグリセライド、ミリスチン酸モノグリセライド、ミリスチン酸トリグリセライド、デカグリセリンモノカプリル酸エステル、ポリグリセリンカプリル酸エステル、カプリル酸トリグリセライド、デカグリセリンモノラウリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、テトラグリセリンモノラウリン酸エステル、ポリグリセリンラウリン酸エステル、デカグリセリンヘプタベヘニン酸エステル、デカグリセリンドデカベヘニン酸エステル、ポリグリセリンベヘニン酸エステル、デカグリセリンエルカ酸エステル、ポリグリセリンエルカ酸エステル、テトラグリセリン縮合リシノール酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノール酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル等が挙げられる。
上記ノニオン性グリセリンエステルのうち市販品としては、例えば、SYグリスターCR310(阪本薬品工業社製、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル)、レオドールV430(花王社製、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル)などが挙げられる。
上記アニオン性ポリカルボン酸は特に限定されず、例えば、ポリカルボン酸重合体、ポリカルボン酸無水物、ポリカルボン酸重合体の塩、ポリカルボン酸無水物の塩等が挙げられる。また、上記ポリカルボン酸重合体及びポリカルボン酸無水物としては、主鎖に対しカルボキシル基を有する直鎖分岐鎖が櫛状に多数存在している櫛形ポリカルボン酸及び櫛形ポリカルボン酸無水物が好ましい。また、上記ポリカルボン酸重合体の塩及びポリカルボン酸無水物の塩としては、主鎖に対しカルボキシル基を有する直鎖分岐鎖が櫛状に多数存在している櫛形ポリカルボン酸の塩及び櫛形ポリカルボン酸無水物の塩が好ましい。
上記櫛形ポリカルボン酸及び櫛形ポリカルボン酸無水物としては、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル単位を有する重合体であることが好ましい。上記櫛形ポリカルボン酸の塩及び櫛形ポリカルボン酸無水物の塩としては、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル単位を有する重合体の塩であることが好ましい。上記ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル単位を有する重合体の塩としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸塩が好ましい。上記ポリカルボン酸のうち市販品としては、例えば、日油社製マリアリムシリーズAFB−0561、AKM−0531、AFB−1521、AEM−3511、AAB−0851、AWS−0851、AKM−1511−60や、第一工業製薬株式会社製プライサーフシリーズ M208F等が挙げられる。
上記カチオン性分散剤としては、カチオン性アンモニウム塩であることが好ましく、特に、カチオン性4級アンモニウム塩であることが好ましい。上記カチオン性の4級アンモニウム塩としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)が好ましい。上記カチオン性4級アンモニウム塩のうち市販品としては、例えば、サニゾールC、サニゾールB−50(花王社製)等が挙げられる。
上記アニオン性分散剤としては、アニオン性リン酸エステルであることが好ましく、特に、アニオン性ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステルであることが好ましい。上記アニオン性のポリオキシエチレンアルキルリン酸エステルとしては、ポリオキシエチレンアルキル(C12,13)エーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C10)エーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C8)エーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
上記分散剤としては、より一層透明性が高く、表示させた画像のムラが更により一層抑制された合わせガラス用中間膜及び合わせガラスが得られるため、ノニオン性グリセリンエステル、アニオン性ポリカルボン酸及びカチオン性アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
本発明の合わせガラス用中間膜における上記分散剤の含有量は、ランタノイド含有無機微粒子100質量部に対して、0.1〜100質量部であることが好ましい。より好ましい下限は0.5質量部、より好ましい上限は80質量部、更に好ましい下限は1質量部、更に好ましい上限は50質量部、特に好ましい下限は5質量部、特に好ましい上限は30質量部である。上記分散剤の含有量が上記範囲内であると、上記ランタノイド含有無機微粒子の分散性が向上するため、合わせガラス用中間膜の透明性の向上及び表示画像のばらつきを小さくすることができる。
また、上記分散剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.01〜3.2質量部であることが好ましい。より好ましい下限は0.1質量部、より好ましい上限は1.0質量部、更に好ましい下限は0.2質量部、更に好ましい上限は0.4質量部である。上記分散剤の含有量が上記範囲内であると、透明性が高く発光にムラの無い中間膜が作製できる。
また、上記分散剤の重量平均分子量は100〜8000が望ましい。より好ましい下限は300、より好ましい上限は7000、更に好ましい下限は400、更に好ましい上限は3000である。上記分散剤の重量平均分子量が上記範囲内であると、上記ランタノイド含有無機微粒子の分散性が向上するため、合わせガラス用中間膜の透明性の向上及び表示画像のばらつきをより一層小さくすることができる。
本発明の合わせガラス用中間膜は、紫外線遮蔽剤を含有することが好ましい。上記紫外線遮蔽剤には、紫外線吸収剤が含まれる。従来広く知られている一般的な紫外線遮蔽剤としては、例えば、金属系紫外線遮蔽剤、金属酸化物系紫外線遮蔽剤、ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤、ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤、トリアジン系紫外線遮蔽剤、ベンゾエート系紫外線遮蔽剤、マロン酸エステル系紫外線遮蔽剤及びシュウ酸アニリド系紫外線遮蔽剤等が挙げられる。
上記金属系紫外線遮蔽剤としては、例えば、白金粒子、白金粒子の表面をシリカで被覆した粒子、パラジウム粒子及びパラジウム粒子の表面をシリカで被覆した粒子等が挙げられる。紫外線遮蔽剤は、遮熱粒子ではないことが好ましい。紫外線遮蔽剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤、ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤、トリアジン系紫外線遮蔽剤又はベンゾエート系紫外線遮蔽剤であることが好ましく、ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤であることがより好ましい。
上記金属酸化物系紫外線遮蔽剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン及び酸化セリウム等が挙げられる。さらに、上記金属酸化物系紫外線遮蔽剤として、表面が被覆されていてもよい。上記金属酸化物系紫外線遮蔽剤の表面の被覆材料としては、絶縁性金属酸化物、加水分解性有機ケイ素化合物及びシリコーン化合物等が挙げられる。
上記絶縁性金属酸化物としては、シリカ、アルミナ及びジルコニア等が挙げられる。上記絶縁性金属酸化物は、例えば5.0eV以上のバンドギャップエネルギーを有する。
上記ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(BASF社製「TinuvinP」)、2−(2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール(BASF社製「Tinuvin320」)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(BASF社製「Tinuvin326」)、及び2−(2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール(BASF社製「Tinuvin328」)等のベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤が挙げられる。紫外線を吸収する性能に優れることから、上記紫外線遮蔽剤はハロゲン原子を含むベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤であることが好ましく、塩素原子を含むベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤であることがより好ましい。
上記ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤としては、例えば、オクタベンゾン(BASF社製「Chimassorb81」)等が挙げられる。
上記トリアジン系紫外線遮蔽剤としては、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール(BASF社製、「Tinuvin1577FF」)等が挙げられる。
上記ベンゾエート系紫外線遮蔽剤としては、例えば、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート(BASF社製、「tinuvin120」)等が挙げられる。
上記マロン酸エステル系紫外線遮蔽剤としては、例えば、マロン酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエステル(クラリアントジャパン社製、Hostavin
PR−25)等が挙げられる。
上記シュウ酸アニリド系紫外線遮蔽剤としては、例えば、2−エチル2’−エトキシ−オキサルアニリド(クラリアントジャパン社製、Sanduvor V SU)等が挙げられる。
本発明の合わせガラス用中間膜は、熱線遮蔽粒子を含有していてもよい。
上記熱線遮蔽粒子としては特に限定されないが、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)微粒子、アンチモンドープ酸化錫(ATO)微粒子、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)微粒子、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)微粒子、珪素ドープ酸化亜鉛微粒子、無水アンチモン酸亜鉛及び6ホウ化ランタン微粒子からなる群より選択される少なくとも1種が好適である。
上記熱線遮蔽粒子の配合量としては、バインダー樹脂100質量部に対して好ましい下限が0.005質量部、好ましい上限が3質量部である。0.005質量部未満であると、赤外線遮蔽効果が充分に発揮されず得られる合わせガラス用中間膜や合わせガラスの遮熱性が充分に向上しないことがあり、3質量部を超えると、得られる合わせガラス用中間膜や合わせガラスの可視光線透過性が低下したり、ヘイズが大きくなったりすることがある。
本発明の合わせガラス用中間膜は、有機酸又は無機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、変成シリコーンオイル等の接着力調整剤;酸化防止剤、光安定剤、界面活性剤、難燃剤、帯電防止剤、耐湿剤、熱線反射剤、熱線吸収剤等の従来公知の添加剤を含有してもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、アップコンバージョン機能を有するランタノイド含有無機微粒子を作製する工程を行った後、得られたアップコンバージョン機能を有するランタノイド含有無機微粒子、ポリビニルアセタール樹脂等のバインダー樹脂、分散剤、及び、必要に応じて添加する各種の添加剤を、押出機、プラストグラフ、ニーダー、バンバリーミキサー、カレンダーロール等を用いて混練し、これを押し出し法、カレンダー法、プレス法等の通常の製膜法によりシート状に製膜する方法等が挙げられる。
上記アップコンバージョン機能を有するランタノイド含有無機微粒子を作製する工程では、例えば、ランタノイドを含有する金属塩溶液にアルカリ溶液を添加して、ランタノイド含有水酸化物微粒子を析出させる析出工程、上記ランタノイド含有水酸化物微粒子を焼成する焼成工程を有する方法を用いることが好ましい。
上記ランタノイドを含有する金属塩としては、例えば、上記ランタノイドの硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、硼酸塩、ケイ酸塩、バナジン酸塩等の酸素酸塩や、上記ランタノイドのカルボン酸塩、スルホン酸塩、フェノール塩、スルフィン酸塩、1,3−ジケトン形化合物の塩、チオフェノール塩、オキシム塩、芳香族スルホンアミドの塩、第一級及び第二級ニトロ化合物の塩等の有機酸塩、上記ランタノイドの塩化物等が挙げられる。
なかでも、硝酸塩が好ましい。
上記ランタノイドを含有する金属塩溶液中の上記ランタノイドを含有する金属塩の含有量は、好ましい下限が0.005モル%、好ましい上限が0.5モル%である。上記含有量が0.005モル%未満であると、アルカリ溶液を添加してもランタノイド含有水酸化物微粒子が析出しないことがある。0.5モル%を超えると、アルカリ溶液滴下時に即座に水酸化物が析出することがあり、得られるランタノイド含有水酸化物微粒子の粒子径制御が困難になることがある。上記含有量のより好ましい下限は0.01モル%、より好ましい上限は0.25モル%である。
上記ランタノイドを含有する金属塩溶液に使用される溶媒としては、例えば、水や、アルコール等の親水性有機溶媒が挙げられる。なかでも、水が好ましい。
上記アルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等を含むものが挙げられる。
また、上記アルカリ溶液の添加量は、上記アルカリ溶液のpHや上記ランタノイドを含有する金属塩溶液の種類、濃度によって適宜選択することができる。
上記析出工程において、難熱分解性有機高分子を更に添加することが好ましい。これにより、ランタノイド含有水酸化物微粒子の表面に上記難熱分解性有機高分子を吸着することから、後の焼成工程において、上記難熱分解性有機高分子が熱分解されたことによって炭化物が生じる。この炭化物は、微粒子間に介在することで、焼成工程後に得られる微粒子の合着を防止することができる。
上記難熱分解性有機高分子としては、可溶性の高分子化合物が挙げられる。具体的には例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとの共重合体、スチレンとマレイン酸無水物との共重合体等が挙げられる。また、上記ポリカルボン酸としては、櫛形ポリカルボン酸が好ましい。
上記難熱分解性有機高分子は、特にカルボキシル基、カルボニル基及びヒドロキシル基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有することが好ましい。これにより、ランタノイド含有水酸化物微粒子の表面に吸着しやすくなり、本発明の効果を充分に発揮することができる。
上記難熱分解性有機高分子は、重量平均分子量が5000〜500000であることが好ましい。上記重量平均分子量が5000未満であると、熱分解時に炭化物として残留しにくく、効果が得られにくくなることがある。500000を超えると、難熱分解性有機高分子の体積が大きくランタノイド含有水酸化物微粒子に均一に吸着しにくくなることがある。上記重量平均分子量のより好ましい下限は10000、より好ましい上限は250000である。
上記難熱分解性有機高分子の添加量は、アルカリ溶液添加後のランタノイドを含有する金属塩溶液全量に対して0.025〜0.25質量%であることが好ましい。上記添加量が0.025質量%未満であると、微粒子間に介在する炭化物量が少なくなるため、充分な効果が得られないことがあり。0.25質量%を超えると、添加したアルカリ溶液を中和してしまい、水酸化物微粒子の析出を阻害することがある。上記添加量のより好ましい下限は0.05質量%、より好ましい上限は0.2質量%である。
上記焼成工程としては特に限定されず、例えば、マッフル炉、トンネル炉等、陶芸用窯、ガス炉、電気炉等を用いて焼成する方法等が挙げられる。なお、上記焼成工程は、大気雰囲気で行うことが好ましい。また、上記焼成工程を行う前に乾燥工程を行ってもよい。
上記焼成工程における焼成温度としては、700〜1200℃とすることが好ましい。
上記焼成温度が700℃未満であると、水酸化物微粒子の熱分解及び酸化が不充分となり、所望の酸化物微粒子を得ることができないことがある。1200℃を超えると、合着が更に促進され、炭化物による介在によっても合着を抑制することができないことがある。
上記焼成工程を行った後、解砕工程を行ってもよい。
上記解砕工程としては、例えば、ビーズミル、高エネルギーボールミル、高速導体衝突式気流型粉砕機、衝突式粉砕機、ゲージミル、媒体攪拌型ミル、高水圧式粉砕装置などを用いる方法等が挙げられる。
本発明の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に挟み込まれている合わせガラスもまた、本発明の1つである。
本発明の合わせガラスに使用するガラスとしては特に限定されず一般に使用されている透明板ガラスを使用することができ、例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス、着色された板ガラス、熱線吸収ガラス等の各種無機ガラス:ポリカーボネート板:ポリメチルメタクリレート板等の有機ガラス等が挙げられる。これらのガラスは、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、熱線吸収ガラスを用いることが好ましい。
なお、本発明の合わせガラスは、本発明の合わせガラス用中間膜を使用して、従来公知の方法により製造することができる。
本発明の合わせガラスの用途としては特に限定されず、例えば、自動車のフロントガラス、サイドガラス、リアガラス、ルーフガラス;航空機や電車等の乗り物のガラス部位、建築用ガラス等が挙げられる。なかでも、自動車のフロントガラス等のように、運転中に表示される画像等を視認できる用途に特に好適である。
本発明によれば、可視光透過率、ヘイズ等の光学特性を確保しつつ、アップコンバージョン機能を付与することができ、ムラのない画像を表示することが可能な合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを提供することが可能である。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
参考例1)
(1)合わせガラス用中間膜の製造
トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)10.00gに、ランタノイド含有無機微粒子(シグマアルドリッチ、Sodium yttrium fluoride, ytterbium and erbium doped、粒径1〜5μm)1.0g、分散剤(ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、阪本薬品工業、SYグリスターCR310)0.05g、粒径1mmジルコニアビーズ30gを加え、ロッキングミルRM−01DS(株式会社セイワ技研製)にて、スピード8、30分の条件でビーズミルを行った。この溶液をろ過し、発光溶液を調製した。得られた発光溶液から4.42gを測り取り、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)(アセチル基量0.7モル%、水酸基量31モル%、アセタール化度0.7モル%、平均重合度が1800)10.00gを充分に混練することにより、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートに挟み、厚さ800μmのスペーサを介して、熱プレスにて150℃、100kg/cmの条件で2分間加圧し、厚さ800μmの合わせガラス用中間膜を得た。
なお、上記ランタノイド含有無機微粒子について、X線微小分析システム(Themo Fisher Scientific,Inc.、NORAN System 7)を用いて、上記ランタノイド含有無機微粒子を構成する各元素の組成比率を測定した。なお、各元素の組成比率は、フッ素、ナトリウム、イットリウム、エルビウム、イッテルビウムの原子組成比率の合計を100原子%として算出を行った。上記ランタノイド含有無機微粒子の各元素の組成比率は、フッ素62.1原子%、ナトリウム19.6原子%、イットリウム13.7原子%、エルビウム1.1原子%、イッテルビウム3.5原子%であった。
(2)合わせガラスの製造
得られた合わせガラス用中間膜を縦5cm×横5cmのサイズに切断し、一対のクリアガラスで挟み込み積層した。得られた積層体を、真空ラミネーターにて90℃下、80kPaで50秒保持しつつ真空プレスを行い圧着した。圧着後140℃、13MPaの条件でオートクレーブを用いて20分間圧着を行い、合わせガラスを得た。
参考例2)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の含有量を0.2gに変更し、発光溶液から4.48gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
参考例3)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の含有量を0.3gに変更し、発光溶液から4.52gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
参考例4)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の含有量を0.4gに変更し、分散液から4.56gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(比較例1)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤を配合しなかった以外は参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを得た。
(実施例5)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の種類及び含有量を分散剤(ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸塩、第一工業製薬社製、プライサーフM208F)0.2gに変更し、分散液から4.48gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(実施例6)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、ランタノイド含有無機微粒子の含有量を0.1gに変更し、分散剤の種類及び含有量を分散剤(第一工業製薬社製、プライサーフM208F)0.02gに変更し、分散液から4.048gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(実施例7)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、ランタノイド含有無機微粒子の含有量を0.1gに変更し、分散剤の種類及び含有量を分散剤(花王社製、サニゾールC:アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド[アルキルC8−18])0.02gに変更し、分散液から4.048gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(実施例8)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の種類及び含有量を分散剤(第一工業製薬社製、プライサーフ A−208S:ポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステル)0.2gに変更し、分散液から4.48gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(実施例9)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の種類及び含有量を分散剤(第一工業製薬社製、プライサーフ A−210G:ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル)0.2gに変更し、分散液から4.48gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(実施例10)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の種類及び含有量を分散剤(花王社製、サニゾールB−50:アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド[ラウリル/ミリスチル=2/1])0.2gに変更し、分散液から4.48gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(実施例11)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、分散剤の種類及び含有量を分散剤(花王社製、レオドール430:テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット)0.2gに変更し、分散液から4.48gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(比較例2)
参考例1の「(1)合わせガラス用中間膜の製造」において、ランタノイド含有無機微粒子の含有量を0.1gに変更し、分散剤を添加せず、分散液から4.04gを測り取りとった以外は、参考例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを得た。
(評価)
実施例、参考例及び比較例で得られた合わせガラス用中間膜及び合わせガラスについて以下の方法により評価を行った。
結果を表1及び2に示した。なお、結果については、バインダー樹脂に対するランタノイド含有無機微粒子の含有量が同じ場合で比較した。
(1)可視光透過率の算出
得られた合わせガラスについて、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V−670)を用い、レスポンスFast、バンド幅2.0nm、走査速度2000nm/min、開始波長2500nm、終了波長300nm、データ取り込み間隔1.0nm、近赤外バンド幅8.0nmの条件で透過率測定を行った。測定されたスペクトルからJISR3106−1985に準じて可視光透過率の算出を行った。
(2)ヘイズの測定
ヘイズメーター(東洋精機製、ヘイズガードII)を用い、ヘイズの測定を行った。得られた合わせガラスから無作為に選んだ4点のヘイズを測定し、その平均値を採用した。
(3)発光性
得られた合わせガラスを暗室下、赤外線発生装置(THORLABS社製、L980P300J)を用いて波長980nm、印加電流283.42mAの条件にて合わせガラスへ光を照射し可視光の発光をさせた。このスペクトルを分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ製、F−2700)を用いて蛍光開始波長450nm、蛍光終了波長750nm、スキャンスピード300nm/min、励起側スリット5.0nm、蛍光側スリット5.0nm、ホトマル電圧400Vの条件にて測定を行い、スペクトルの中から、542.5nmのピークトップにおける数値を発光強度として記録した。この作業を合わせガラスの無作為に選んだ10点について行い、標準偏差を算出した。
(4)分子量測定
〜11、参考例1〜4で使用した各分散剤をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、0.2重量%の溶液を調製した。得られた溶液をGel Permeation Chromatography(GPC)装置(日本ウォーターズ社製APCシステム、カラム:日本ウォーターズ社製HSPgel HRMB−M 6.0*150mm 検出器:日本ウォーターズ社製RI、解析装置:EMPOWAR3)により分析した。流量0.5ml/分、カラム温度40℃、注入量10μlの条件で測定を行った。
具体的な測定手順として、まず、分子量が既知であるポリスチレン標準試料(Mw=210000、1090000、427000、190000、37900、18100、5970、2420、500:東ソー株式会社、有機溶媒系サイズ排除クロマトグラフィー用標準ポリスチレンキット PStQuickシリーズ)を用い、0.2重量%のTHF溶液を調製した。得られた分散剤溶液のGPC測定結果から保持時間と分子量の関係を求め、それをGPC較正曲線として用いた。
次に、分散剤をTHFに溶解させ、THF溶液を調製した。得られた分散剤溶液のGPC測定結果より、サンプルから検出された全てのピークを対象として重量平均分子量を算出し、その分散剤の分子量と定義した。
Figure 0006660198
Figure 0006660198
本発明によれば、可視光透過率、ヘイズ等の光学特性を確保しつつ、アップコンバージョン機能を付与することができ、ムラのない画像を表示することが可能な合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを提供することが可能である。

Claims (8)

  1. アップコンバージョン機能を有するランタノイド含有無機微粒子と、バインダー樹脂と、分散剤とを含有し、前記分散剤は、重量平均分子量が100〜3000であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 分散剤は、ノニオン性グリセリンエステル、アニオン性ポリカルボン酸及びカチオン性アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の合わせガラス用中間膜。
  3. ランタノイド含有無機微粒子100質量部に対して、分散剤を0.1〜100質量部含有することを特徴とする請求項1又は2記載の合わせガラス用中間膜。
  4. バインダー樹脂100質量部に対して、分散剤を0.01〜3.2質量部含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の合わせガラス用中間膜。
  5. バインダー樹脂は、ポリビニルアセタール樹脂であることを特徴とする請求項1、2、3記載の合わせガラス用中間膜。
  6. バインダー樹脂100質量部に対して、ランタノイド含有無機微粒子を0.0001〜20質量部含有することを特徴とする請求項1、2、3、4記載の合わせガラス用中間膜。
  7. 更に、可塑剤を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5記載の合わせガラス用中間膜。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6記載の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に挟み込まれていることを特徴とする合わせガラス。
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