JP6170374B2 - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

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Description

本発明は、光線が照射されることにより、コントラストが高い画像を表示し、変色を抑制しながら、接着性を制御でき、かつ耐湿性に優れる合わせガラス用中間膜に関する。また、本発明は、該合わせガラス用中間膜を含む合わせガラスに関する。
合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損してもガラスの破片が飛散することが少なく安全であるため、自動車等の車両のフロントガラス、サイドガラス、リアガラスや、航空機、建築物等の窓ガラス等として広く使用されている。合わせガラスとして、少なくとも一対のガラス間に、例えば、液状可塑剤とポリビニルアセタール樹脂とを含む合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させた合わせガラス等が挙げられる。
近年、自動車用のフロントガラスについて、このフロントガラスと同じ視野内に自動車走行データである速度情報等の計器表示をヘッドアップディスプレイ(HUD)として表示させようとする要望が高まっている。
HUDとしては、これまでに数々の形態が開発されている。最も一般的なHUDとしてコントロールユニットから送信される速度情報等をインストゥルメンタル・パネルの表示ユニットからフロントガラスに反射させることにより、運転者がフロントガラスと同じ位置、すなわち、同一視野内で速度情報等を視認できるHUDがある。
HUD用の合わせガラス用中間膜として、例えば、特許文献1には、所定の楔角を有する楔形合わせガラス用中間膜等が提案されており、合わせガラスにおいて計器表示が二重に見えるというHUDの欠点を解決することが提案されている。
特許文献1に記載された合わせガラスは、合わせガラスの面内の一部の領域であれば、計器表示が二重に見えるというHUDの欠点を解決することができる。即ち、合わせガラスの面内の全面において、計器表示が二重に見えるという問題は解決されていない。
特許文献2には、2枚の透明板の間に、ヒドロキシテレフタレートを含む中間層が積層された合わせガラスが開示されている。特許文献2に記載された合わせガラスは、光線が照射されることにより、コントラストが高い画像を表示することができる。しかし、ヒドロキシルテレフタレートを含む中間層を用いて合わせガラスを製造すると、中間層が変色してしまうという問題があった。
特表平4−502525号公報 国際公開第10/139889号パンフレット
本発明は、光線が照射されることにより、コントラストが高い画像を表示し、変色を抑制しながら、接着性を制御でき、かつ耐湿性に優れる合わせガラス用中間膜を提供することを目的とする。また、本発明は、該合わせガラス用中間膜を含む合わせガラスを提供することを目的とする。
本発明は、ポリビニルアセタールと、テレフタル酸エステル構造を有する発光材料とを含み、かつ、マグネシウム元素の濃度が80ppm以下である発光層と、上記発光層の一方の面に配置され、かつ、ポリビニルアセタールと、接着力調整剤と、耐湿性向上剤とを含む第1の樹脂層とを有する合わせガラス用中間膜である。
本発明者らは、ポリビニルアセタールと、テレフタル酸エステル構造を有する発光材料(以下、化合物Aともいう。)とを含み、かつ、マグネシウム元素の濃度が80ppm以下である発光層と、上記発光層の一方の面に配置され、かつ、ポリビニルアセタールと、接着力調整剤と、耐湿性向上剤とを含む第1の樹脂層とを併用することにより、光線が照射されることにより、コントラストが高い画像を表示し、変色を抑制しながら、接着性を制御でき、かつ耐湿性に優れる合わせガラス用中間膜が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の合わせガラス用中間膜は、ポリビニルアセタールと、上記化合物Aとを含み、かつ、マグネシウム元素の濃度が80ppm以下である発光層を有する。一般的に、合わせガラス用中間膜とガラスとの接着性を調整するために、合わせガラス用中間膜は、接着力調整剤としてマグネシウム元素を含む化合物を含有する。本発明者らは、上記化合物Aとマグネシウム元素を含む化合物とを併用すると、合わせガラス用中間膜が変色してしまうという問題を見出した。ポリビニルアセタールと、上記化合物Aとを含む発光層のマグネシウム元素の濃度を特定の範囲とすることにより、コントラストが高い画像を表示できるだけでなく、変色を抑制できる。更に、上記発光層に加えて、ポリビニルアセタールと接着力調整剤とを含む、第1の樹脂層を有することにより、合わせガラス用中間膜の接着性を制御することができる。しかしながら、接着力調整剤を含む上記第1の樹脂層は耐湿性が高くないという問題がある。そこで、接着力調整剤と耐湿性向上剤とを併用することで、本発明の合わせガラス用中間膜の接着性を制御できるだけでなく、耐湿性を高くすることができることを見出した。
本発明の合わせガラス用中間膜は、上記発光層と、上記発光層の一方の面に配置されている第1の樹脂層を有する。
第1の樹脂層は、上記発光層の一方の面に配置されていてもよく、上記発光層の一方の面に直接積層されていてもよい。上記発光層と第1の樹脂層との間に他の層が積層されていてもよい。また、合わせガラス用中間膜の接着性をより一層制御できることから、上記発光層の他方の面に、ポリビニルアセタールと接着力調整剤とを含む、第2の樹脂層が配置されていることが好ましく、ポリビニルアセタールと接着力調整剤と耐湿性向上剤とを含む、第2の樹脂層が配置されていることがより好ましい。第2の樹脂層は、上記発光層の他方の面に配置されていてもよく、上記発光層の他方の面に直接積層されていてもよい。上記発光層と第2の樹脂層との間に他の層が積層されていてもよい。本発明の合わせガラス用中間膜は、第1の樹脂層と上記発光層と第2の樹脂層とがこの順に積層されていることが好ましい。
上記発光層は上記ポリビニルアセタールを含む。
上記ポリビニルアセタールは、ポリビニルアルコールをアルデヒドでアセタール化して得られるポリビニルアセタールであれば特に限定されないが、ポリビニルブチラールが好適である。また、必要に応じて2種以上のポリビニルアセタールを併用してもよい。
上記ポリビニルアセタールのアセタール化度の好ましい下限は40モル%、好ましい上限は85モル%であり、より好ましい下限は60モル%、より好ましい上限は75モル%である。
上記ポリビニルアセタールは、水酸基量の好ましい下限が15モル%、好ましい上限が35モル%である。水酸基量が15モル%以上であると、合わせガラス用中間膜の成形が容易になる。水酸基量が35モル%以下であると、得られる合わせガラス用中間膜の取り扱いが容易になる。
なお、上記アセタール化度及び水酸基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
上記ポリビニルアセタールは、ポリビニルアルコールをアルデヒドでアセタール化することにより調製することができる。上記ポリビニルアルコールは、通常、ポリ酢酸ビニルを鹸化することにより得られ、鹸化度70〜99.8モル%のポリビニルアルコールが一般的に用いられる。
上記ポリビニルアルコールの重合度の好ましい下限は500、好ましい上限は4000である。上記ポリビニルアルコールの重合度が500以上であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が高くなる。上記ポリビニルアルコールの重合度が4000以下であると、合わせガラス用中間膜の成形が容易になる。上記ポリビニルアルコールの重合度のより好ましい下限は1000、より好ましい上限は3600である。
上記アルデヒドは特に限定されないが、一般には、炭素数が1〜10のアルデヒドが好適に用いられる。上記炭素数が1〜10のアルデヒドは特に限定されず、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−バレルアルデヒドが好ましく、n−ブチルアルデヒドがより好ましい。これらのアルデヒドは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記発光層は、上記化合物Aを含む。
上記化合物Aは、光線が照射されることにより発光する。上記光線は上記化合物Aを励起し発光させることができれば特に限定されず、例えば、紫外線や赤外線等が挙げられる。上記化合物Aは、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物であることが好ましい。
Figure 0006170374
上記一般式(1)中、Rは有機基を表し、xは1又は2である。上記有機基は炭化水素基であることが好ましく、炭素数が1〜10の炭化水素基であることがより好ましく、炭素数が1〜5の炭化水素基であることが更に好ましく、炭素数が1〜3の炭化水素基であることが特に好ましい。上記炭化水素基の炭素数が10以下であると、上記化合物Aを合わせガラス用中間膜に容易に分散させることができる。上記炭化水素基はアルキル基であることが好ましい。
上記化合物Aとして、例えば、ジエチル−2,5−ジヒドロキシルテレフタレート、ジメチル−2、5−ジヒドロキシテレフタレート等が挙げられる。なかでも、コントラストがより一層高い画像を表示できることから、上記化合物Aはジエチル−2,5−ジヒドロキシルテレフタレート(Aldrich社製、「2,5−ジヒドロキシテレフタル酸ジエチル」)であることが好ましい。
上記化合物Aの含有量は特に限定されないが、上記ポリビニルアセタール100重量部に対する好ましい下限は0.001重量部、好ましい上限は15重量部である。上記化合物Aの含有量が0.001重量部以上であると、光線が照射されることにより、コントラストがより一層高い画像を表示することができる。上記化合物Aの含有量が15重量部以下であると、合わせガラス用中間膜の透明性がより一層高くなる。上記化合物Aの含有量のより好ましい下限は0.01重量部、より好ましい上限は10重量部、更に好ましい下限は0.05重量部、更に好ましい上限は5重量部、特に好ましい下限は0.1重量部、特に好ましい上限は1重量部である。
上記発光層における上記化合物Aの含有量は、上記発光層100重量%中、好ましい下限が0.007重量%、好ましい上限が4.5重量%である。上記化合物Aの含有量が0.007重量%以上であると、コントラストがより一層高い画像を表示することができる。上記化合物Aの含有量が4.5重量%以下であると、合わせガラス用中間膜の透明性がより一層高くなる。上記化合物Aの含有量のより好ましい下限は0.01重量%、より好ましい上限は4重量%、更に好ましい下限は0.1重量%、更に好ましい上限は3.5重量%である。
上記発光層のマグネシウム元素の濃度は80ppm以下である。上記発光層のマグネシウム元素の濃度が80ppm以下であることにより、合わせガラス用中間膜の変色を抑制できる。合わせガラス用中間膜が変色する原因は、上記化合物Aとマグネシウム元素とが錯体を形成するためであると考えられる。上記発光層はマグネシウム元素を含んでいなくてもよい。上記発光層のマグネシウム元素の濃度の好ましい上限は75ppm、好ましい下限は10ppm、より好ましい上限は70ppm、より好ましい下限は20ppmである。上記マグネシウム元素は、例えば、金属マグネシウムやマグネシウム塩として、上記発光層に含まれていてもよい。なお、変色とは、合わせガラス用中間膜が2枚のクリアガラス(厚み2.5mm)の間に積層された合わせガラスのYI値が20を超えることを意味する。YI値は、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、「U−4100」)を使用して、JIS Z 8722に準拠して、測定することができる。上記YI値は、20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましく、10以下であることが更に好ましい。また、上記YI値は、0以上であることが好ましい。
合わせガラス用中間膜の変色をより一層抑制できることから、上記発光層のリチウム元素の濃度は25ppm以下であることが好ましい。上記発光層がリチウム元素を多量に含む場合、合わせガラス用中間膜が変色する原因は、上記化合物Aとリチウム元素とが錯体を形成するためであると考えられる。上記発光層のリチウム元素の濃度のより好ましい上限は20ppm、更に好ましい上限は10ppm以下であり、好ましい下限は0ppm、より好ましい下限は1ppmである。
上記発光層は、更に分散剤を含有することが好ましい。分散剤を含有することにより、上記化合物Aの凝集を抑制でき、より均一な発光が得られる。上記分散剤は、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩等のスルホン酸構造を有する化合物や、ジエステル化合物、リシノール酸アルキルエステル、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバシン酸エステル、リン酸エステル等のエステル構造を有する化合物や、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールやアルキルフェニル−ポリオキシエチレン−エーテル等のエーテル構造を有する化合物や、ポリカルボン酸等のカルボン酸構造を有する化合物や、ラウリルアミン、ジメチルラウリルアミン、オレイルプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンの2級アミン、ポリオキシエチレンの3級アミン、ポリオキシエチレンのジアミン等のアミン構造を有する化合物や、ポリアルキレンポリアミンアルキレンオキシド等のポリアミン構造を有する化合物や、オレイン酸ジエタノールアミド、アルカノール脂肪酸アミド等のアミド構造を有する化合物や、ポリビニルピロリドン、ポリエステル酸アマイドアミン塩等の高分子量型アミド構造を有する化合物等の分散剤を用いることができる。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(塩)や高分子ポリカルボン酸、縮合リシノール酸エステル等の高分子量分散剤を用いてもよい。なお、高分子量分散剤とは、その分子量が1万以上である分散剤と定義される。
上記分散剤を配合する場合に、上記発光層中における化合物A100重量部に対する上記分散剤の含有量の好ましい下限は1重量部、好ましい上限は50重量部である。上記分散剤の含有量がこの範囲内であると、上記化合物Aを発光層中に均一に分散させることができる。上記分散剤の含有量のより好ましい下限は3重量部、より好ましい上限は30重量部であり、更に好ましい下限は5重量部、更に好ましい上限は25重量部である。
上記発光層は、更に、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。上記発光層が紫外線吸収剤を含有することにより、上記発光層の耐光性が高くなる。
なお、上記発光層は紫外線吸収剤を含有していなくともよい。コントラストがより一層高い画像を表示できる合わせガラス用中間膜が得られることから、上記発光層中における上記紫外線吸収剤の含有量は、上記ポリビニルアセタール100重量部に対する好ましい上限は1重量部、より好ましい上限は0.5重量部、更に好ましい上限は0.2重量部、特に好ましい上限は0.1重量部である。
上記紫外線吸収剤は、例えば、マロン酸エステル構造を有する化合物、シュウ酸アニリド構造を有する化合物、ベンゾトリアゾール構造を有する化合物、ベンゾフェノン構造を有する化合物、トリアジン構造を有する化合物、ベンゾエート構造を有する化合物、ヒンダードアミン構造を有する化合物等の紫外線吸収剤が挙げられる。
上記発光層は、必要に応じて、更に可塑剤を含有してもよい。上記可塑剤は特に限定されず、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等の有機エステル可塑剤、有機リン酸可塑剤、有機亜リン酸可塑剤等のリン酸可塑剤等が挙げられる。上記可塑剤は液状可塑剤であることが好ましい。
上記一塩基性有機酸エステルは特に限定されないが、例えば、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の一塩基性有機酸との反応によって得られたグリコールエステル等が挙げられる。なかでも、トリエチレングリコールジカプロン酸エステル、トリエチレングリコールジ−2−エチル酪酸エステル、トリエチレングリコールジ−n−オクチル酸エステル、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキシル酸エステル等が好適である。
上記多塩基性有機酸エステルは特に限定されないが、例えば、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の多塩基性有機酸と、炭素数4〜8の直鎖又は分岐構造を有するアルコールとのエステル化合物が挙げられる。なかでも、ジブチルセバシン酸エステル、ジオクチルアゼライン酸エステル、ジブチルカルビトールアジピン酸エステル等が好適である。
上記有機エステル可塑剤は特に限定されず、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコールジ−n−オクタノエート、トリエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート、エチレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,3−プロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,4−ブチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、ジプロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルペンタノエート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジカプリエート、アジピン酸ジヘキシル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ヘキシルシクロヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ヘプチルノニル、セバシン酸ジブチル、油変性セバシン酸アルキド、リン酸エステルとアジピン酸エステルとの混合物、アジピン酸エステル、炭素数4〜9のアルキルアルコール及び炭素数4〜9の環状アルコールから作製された混合型アジピン酸エステル、アジピン酸ヘキシル等の炭素数6〜8のアジピン酸エステル等が挙げられる。
上記有機リン酸可塑剤は特に限定されず、例えば、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート、トリイソプロピルホスフェート等が挙げられる。
上記可塑剤のなかでも、ジヘキシルアジペート(DHA)、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート(3GH)、テトラエチレングリコールジ−2−エチルブチレート(4GH)、テトラエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート(4G7)及びトリエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート(3G7)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
更に、上記可塑剤として、加水分解を起こしにくいため、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート(3GH)、テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)、ジヘキシルアジペート(DHA)を含有することが好ましく、テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)を含有することがより好ましく、特にトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエートを含有することが更に好ましい。
上記発光層における上記可塑剤の含有量は特に限定されないが、上記ポリビニルアセタール100重量部に対する好ましい下限が30重量部、好ましい上限が70重量部である。上記可塑剤の含有量が30重量部以上であると、合わせガラス用中間膜の溶融粘度が低くなるため、合わせガラス用中間膜を容易に成形できる。上記可塑剤の含有量が70重量部以下であると、合わせガラス用中間膜の透明性が高くなる。上記可塑剤の含有量のより好ましい下限は35重量部、より好ましい上限は63重量部である。
上記発光層は、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、青色顔料、青色染料、緑色顔料、緑色染料等の添加剤を含有してもよい。
優れた耐光性を得ることができることから、上記発光層は、酸化防止剤を含有することが好ましい。上記酸化防止剤は特に限定されず、フェール構造を有する酸化防止剤、硫黄を含む酸化防止剤、リンを含む酸化防止剤等が挙げられる。
上記フェノール構造を有する酸化防止剤はフェノール骨格を有する酸化防止剤である。上記フェノール構造を有する酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,3’−t−ブチルフェノール)ブチリックアッシドグリコールエステル、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]等が挙げられる。上記硫黄を含む酸化防止剤は硫黄原子を含有する酸化防止剤である。上記リンを含む酸化防止剤はリン原子を含有する酸化防止剤である。上記酸化防止剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記発光層の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は50μm、好ましい上限は1000μmである。上記発光層の厚さがこの範囲内であると、特定の波長の光線を照射したときに充分にコントラストの高い発光が得られる。上記発光層の厚さのより好ましい下限は80μm、より好ましい上限は500μmである。
上記発光層は、本発明の合わせガラス用中間膜の全面に配置されていてもよく、一部にのみ配置されていてもよい。上記発光層が一部にのみ配置されている場合には、該一部を発光エリア、他の部分を非発光エリアとして、発光エリアにおいてのみ情報を表示できるようにすることができる。
本発明の合わせガラス用中間膜は、ポリビニルアセタールと、接着力調整剤と、耐湿性向上剤とを含む第1の樹脂層を有する。第1の樹脂層を有することにより、合わせガラス用中間膜の接着力を調整し、耐湿性を高くすることができる。本発明の合わせガラス用中間膜は、上記発光層と第1の樹脂層とを有する。合わせガラス用中間膜の接着力を容易に調整し、耐湿性を高め、かつ、コントラストが高い画像を表示し、変色を抑制できることから、上記発光層の一方の面に、第1の樹脂層が配置され、上記発光層の他方の面に、第2の樹脂層が配置されていることが好ましい。第2の樹脂層はポリビニルアセタールと、接着力調整剤と、耐湿性向上剤とを含むことが好ましい。また、第1、2の樹脂層はそれぞれ合わせガラス用中間膜の最外層であることが好ましい。例えば、第1の樹脂層と上記発光層と第2の樹脂層とがこの順に配置されていることが好ましく、第1の樹脂層と上記発光層と第2の樹脂層とがこの順に積層されていることがより好ましい。第1の樹脂層と上記発光層との間、又は、第2の樹脂層と上記発光層との間には、他の層が積層されていてもよい。上記他の層として、ポリエチレンテレフタレートやポリビニルアセタール等の熱可塑性樹脂を含む層が挙げられる。また、上記他の層は紫外線吸収剤を含有する紫外線遮断層であってもよい。上記紫外線遮断層に用いる紫外線吸収剤として、上述の発光層に用いる紫外線吸収剤を用いることができる。
第1の樹脂層はポリビニルアセタールを含む。第2の樹脂層はポリビニルアセタールを含むことが好ましい。第1、2の樹脂層に含まれるポリビニルアセタールとして、上記発光層に含まれるポリビニルアセタールを用いることができる。第1、2の樹脂層に含まれるポリビニルアセタールと上記発光層に含まれるポリビニルアセタールとは同一であってもよく、異なっていてもよい。
第1の樹脂層は接着力調整剤を含む。第2の樹脂層は接着力調整剤を含むことが好ましい。上記接着力調整剤は特に限定されず、金属塩であることが好ましく、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びマグネシウム塩からなる群から選択される少なくとも1種の金属塩であることが好ましい。上記金属塩は、カリウム及びマグネシウムの内の少なくとも1種の金属を含むことが好ましく、カリウムを含むことがより好ましい。上記金属塩は、炭素数1〜16の有機酸のアルカリ金属塩又は炭素数1〜16の有機酸のアルカリ土類金属塩であることがより好ましく、炭素数2〜16のカルボン酸マグネシウム塩又は炭素数1〜16のカルボン酸カリウム塩であることが更に好ましい。上記炭素数2〜16のカルボン酸マグネシウム塩及び上記炭素数1〜16のカルボン酸カリウム塩としては特に限定されないが、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸カリウム、プロピオン酸マグネシウム、ギ酸カリウム、プロピオン酸カリウム、2−エチルブタン酸マグネシウム、2−エチルブタン酸カリウム、2−エチルヘキサン酸マグネシウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等が挙げられる。
上記接着力調整剤の含有量は特に限定されないが、上記ポリビニルアセタール100重量部に対する好ましい下限が0.0005重量部、好ましい上限が0.05重量部である。上記接着力調整剤の含有量が0.0005重量部以上であると、合わせガラスの耐貫通性が高くなる。上記接着力調整剤の含有量が0.05重量部以下であると、合わせガラス用中間膜の透明性が高くなる。上記接着力調整剤の含有量のより好ましい下限は0.002重量部、より好ましい上限は0.02重量部である。
第1、2の樹脂層の耐湿性が高くなることから、第1、2の樹脂層中のアルカリ金属、アルカリ土類金属及びマグネシウムの含有量の合計は300ppm以下であることが好ましい。例えば、上記アルカリ金属、アルカリ土類金属及びマグネシウムは、上記接着力調整剤に由来する金属として含んでもよく、ポリビニルアセタールを合成する際に用いる中和剤に由来する金属として含んでもよい。第1、2の樹脂層中のアルカリ金属、アルカリ土類金属及びマグネシウムの含有量の合計は200ppm以下であることがより好ましく、150ppm以下であることが更に好ましく、100ppm以下であることが特に好ましい。
第1の樹脂層は耐湿性向上剤を含む。第2の樹脂層は耐湿性向上剤を含むことが好ましい。第1、2の樹脂層が接着力調整剤を含む場合、第1、2の樹脂層の耐湿性が低くなるという問題がある。第1、2の樹脂層が接着力調整剤として、炭素数が5以下のカリウム塩を含むと、第1、2の樹脂層の耐湿性が極めて低くなるという問題がある。そのため、第1の樹脂層は耐湿性向上剤を含み、第2の樹脂層は耐湿性向上剤を含むことが好ましい。特に、第1、2の樹脂層が接着力調整剤として、炭素数が5以下のカルボン酸のカリウム塩と、耐湿性向上剤とを含む場合は、合わせガラス用中間膜の接着性を容易に調整し、かつ耐湿性も一層高くなる。上記耐湿性向上剤として、上記接着力調整剤との相溶性に優れる化合物や上記接着力調整剤を捕捉する化合物を用いることにより、上記接着力調整剤の周辺に水が集まりにくくなり、耐湿性が向上すると考えられる。
上記接着力調整剤との相溶性に優れる化合物としては、例えば、アニオン性の官能基を有する化合物等が挙げられる。特に、接着力調整剤としてカリウム塩と、耐湿性向上剤としてアニオン性の官能基を有する化合物とを併用することが好ましい。
上記アニオン性の官能基としては、リン酸(エステル)基、カルボン酸(エステル)基、スルホン酸基等が挙げられる。なかでも耐湿性に優れることから、リン酸(エステル)基であることが好ましい。
上記アニオン性の官能基を有する化合物としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステル、又は、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
上記接着力調整剤を捕捉する化合物としては、例えば、非イオン性の官能基を有する化合物等が挙げられる。特に、接着力調整剤としてカリウム塩と、耐湿性向上剤として非イオン性の官能基を有する化合物とを併用することが好ましい。
上記非イオン性の官能基としては、例えば、エーテル基、ヒドロキシ基等が挙げられる。
上記非イオン性の官能基を有する化合物としては、接着力調整剤を捕捉する効果に優れることから、クラウンエーテルが好ましい。
上記耐湿性向上剤としては、具体的には例えば、上記アニオン性の官能基を有する化合物として下記一般式(2)で表されるリン酸エステル、カルボン酸基を有する分子量100以上の化合物、上記接着力調整剤を捕捉する化合物として18−クラウンエーテル−6等が挙げられる。これらの耐湿性向上剤は、上記分散剤としても機能することがある。
Figure 0006170374
上記一般式(2)中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基を表し、mは1〜300、nは1〜3である。
上記ポリビニルアセタール100重量部に対する上記耐湿性向上剤の含有量の好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は5重量部である。上記耐湿性向上剤の含有量がこの範囲内であると、得られる合わせガラス用中間膜の耐湿性を充分に向上させることができる。上記耐湿性向上剤の含有量のより好ましい下限は0.03重量部、より好ましい上限は1重量部である。
本発明の合わせガラス用中間膜に遮熱性が要求される場合には、上記発光層、第1、2の樹脂層のいずれか1層、いずれか2層、又は、すべての層に熱線吸収剤を含有させてもよい。あるいは、上記発光層、第1、2の樹脂層以外に、更に、熱線吸収剤を含有する熱線遮蔽層を積層してもよい。
上記熱線線吸収剤は、赤外線を遮蔽する性能を有すれば特に限定されないが、錫ドープ酸化インジウム(ITO)粒子、アンチモンドープ酸化錫(ATO)粒子、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)粒子、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)粒子、錫ドープ酸化亜鉛粒子、珪素ドープ酸化亜鉛粒子、6ホウ化ランタン粒子及び6ホウ化セリウム粒子からなる群より選択される少なくとも1種が好適である。
本発明の合わせガラス用中間膜は、遮音性能を向上させる目的で、更に、遮音層を有してもよい。上記発光層、第1、2の樹脂層のいずれか1層に遮音性を付与し、遮音層としてもよく、上記発光層、第1、2の樹脂層以外に、更に、遮音層を積層してもよい。
上記遮音層は、例えば、上記ポリビニルアセタール100重量部に対して上記可塑剤を50〜80重量部含む層等が挙げられる。上記遮音層はポリビニルアセタールを含むことが好ましく、ポリビニルブチラールを含むことがより好ましい。上記遮音層に含まれる上記ポリビニルアセタールは、水酸基量が20〜28モル%の範囲内であることが好ましい。上記遮音層に含まれる上記ポリビニルアセタールは、アセチル基量が8〜30モル%であるポリビニルアセタールA、アセチル基量が0モル%を超え5モル%未満、かつアセタール化度が70〜85モル%であるポリビニルアセタールB、又は、アセチル基量が5モル%以上8モル%未満、かつアセタール化度が65〜80モル%であるポリビニルアセタールCであってもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜は、上記発光層を有することから、特定の波長の光線を照射することにより発光する。この性質を利用することにより、HUDに比べて高いコントラストで情報を表示することができる。
上記特定の波長の光線を照射するための装置として、例えば、スポット光源(浜松ホトニクス社製、「LC−8」)、キセノン・フラッシュランプ(ヘレウス社製、「CWランプ」)、ブラックライト(井内盛栄堂社製、「キャリーハンド」)等が挙げられる。
本発明の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に積層されている合わせガラスもまた、本発明の1つである。
上記ガラス板は、一般に使用されている透明板ガラスを使用することができる。例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入りガラス、線入り板ガラス、着色された板ガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス、グリーンガラス等の無機ガラスが挙げられる。また、ガラスの表面に紫外線遮蔽コート層が形成された紫外線遮蔽ガラスも用いることができる。更に、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート等の有機プラスチックス板を用いることもできる。
上記ガラス板として、2種類以上のガラス板を用いてもよい。例えば、透明フロート板ガラスと、グリーンガラスのような着色されたガラス板との間に、本発明の合わせガラス用中間膜を積層した合わせガラスが挙げられる。また、上記ガラス板として、2種以上の厚さの異なるガラス板を用いてもよい。
本発明によれば、光線が照射されることにより、コントラストが高い画像を表示し、変色を抑制しながら、接着性を制御でき、かつ耐湿性に優れる合わせガラス用中間膜を提供することができる。また、本発明によれば、該合わせガラス用中間膜を含む合わせガラスを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されない。
(実施例1)
(1)発光層を形成する樹脂組成物
トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)60重量部に、テレフタル酸エステル構造を有する発光材料として一般式(1)で表される構造を有する化合物であるジエチル−2,5−ジヒドロキシルテレフタレート(Aldrich社製、「2,5−ジヒドロキシテレフタル酸ジエチル」)0.55重量部を加え、発光性の可塑剤溶液を調製した。得られた可塑剤溶液の全量と、重合度が2300であるポリビニルアルコールをn−ブチルアルデヒドでアセタール化することにより得られたポリビニルブチラール(アセチル基量13モル%、水酸基量22モル%、ブチラール化度65モル%)100重量部とをミキシングロールで充分に混練することにより、発光層を形成する樹脂組成物を調製した。なお、発光層に含まれるマグネシウム元素の濃度は、0ppmであった。
(2)第1、2の樹脂層を形成する樹脂組成物
トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)40重量部に、接着力調整剤としてギ酸カリウム0.051重量部、耐湿性向上剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル(第一工業製薬社製、「プライサーフA208B」)0.13重量部を加え、可塑剤溶液を調整した。得られた可塑剤溶液の全量と、重合度が1700であるポリビニルアルコールをn−ブチルアルデヒドでアセタール化することにより得られたポリビニルブチラール(アセチル基量0.9モル%、水酸基量30.6モル%、ブチラール化度68.5モル%)100重量部とをミキシングロールで充分に混練することにより、第1、2の樹脂層を形成する樹脂組成物を調製した。なお、第1、2の樹脂層に含まれるカリウム元素の濃度は、146ppmであった。
(3)合わせガラス用中間膜の製造
発光層を形成する樹脂組成物、及び、第1、2の樹脂層を形成する樹脂組成物を、共押出機を用いて共押出し、第1の樹脂層と発光層と第2の樹脂層とがこの順に積層された合わせガラス用中間膜(縦30cm×横15cm)を得た。なお、発光層の厚みは100μm、第1、2の樹脂層の厚みはそれぞれ350μmであり、合わせガラス用中間膜の厚みは800μmであった。
(4)合わせガラスの製造
得られた合わせガラス用中間膜を、縦30cm×横15cmの一対のクリアガラス(厚み2.5mm)の間に積層し、積層体を得た。得られた積層体を、真空ラミネーターにて90℃下、30分保持しつつ真空プレスを行い圧着した。圧着後140℃、14MPaの条件でオートクレーブを用いて20分間圧着を行い、合わせガラスを得た。
(実施例2〜5、比較例1、2)
表1の組成に変更したこと以外は実施例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを得た。
(評価)
得られた合わせガラスについて、以下の方法で評価を行った。結果を表1に示した。
(1)発光性
暗室下にて、得られた合わせガラスの面に対して垂直方向に10cm離れた位置に配したHigh Powerキセノン光源(朝日分光社製、「REX−250」、照射波長405nm)から合わせガラスの全面へ光を照射し、光を照射した合わせガラスの面から45度の角度で35cm離れた位置に配した輝度計(トプコンテクノハウス社製、「SR−3AR」)によって輝度を測定した。
(2)変色
分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、「U−4100」)を使用して、JIS Z 8722に準拠して、得られた合わせガラス(縦5cm×横5cm)の初期イエローインデックス値(初期YI値)を測定した。
(3)接着性
(合わせガラス用中間膜のパンメル値の測定)
得られた合わせガラスを−18℃±0.6℃の温度に16時間調整し、この合わせガラスの中央部(縦150mm×横150mmの部分)を頭部が0.45kgのハンマーで打って、ガラスの粒径が6mm以下になるまで粉砕し、ガラスが部分剥離した後の膜の露出度を測定し、表2によりパンメル値を求めた。
(4)耐湿性
得られた合わせガラスを50℃、湿度95%RHの環境下に8週間静置した後、合わせガラスの各周辺の中央部分からの白化距離をそれぞれ測定した。合わせガラスの各周辺の中央部分からの白化距離のうち、白化距離の最大値を表1に示した。
Figure 0006170374
Figure 0006170374
本発明によれば、光線が照射されることにより、コントラストが高い画像を表示し、変色を抑制しながら、接着性を制御で、かつ耐湿性に優れる合わせガラス用中間膜を提供することができる。また、本発明によれば、該合わせガラス用中間膜を含む合わせガラスを提供することができる。

Claims (8)

  1. ポリビニルアセタールと、テレフタル酸エステル構造を有する発光材料とを含み、かつ、マグネシウム元素の濃度が80ppm以下である発光層と、
    前記発光層の一方の面に配置され、かつ、ポリビニルアセタールと、接着力調整剤と、耐湿性向上剤とを含む第1の樹脂層とを有し
    前記接着力調整剤は、炭素数が5以下のカルボン酸のカリウム塩である
    ことを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. テレフタル酸エステル構造を有する発光材料は、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1記載の合わせガラス用中間膜。
    Figure 0006170374
    一般式(1)中、Rは有機基を表し、xは1又は2である。
  3. 発光層は、ポリビニルアセタール100重量部に対して0.001〜15重量部のテレフタル酸エステル構造を有する発光材料を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の合わせガラス用中間膜。
  4. 発光層のマグネシウム元素の濃度が75ppm以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の合わせガラス用中間膜。
  5. 発光層の一方の面に、第1の樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の合わせガラス用中間膜。
  6. 発光層の他方の面に配置され、かつ、ポリビニルアセタールと、接着力調整剤と、耐湿性向上剤とを含む第2の樹脂層を更に有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の合わせガラス用中間膜。
  7. 発光層の他方の面に、第2の樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項6記載の合わせガラス用中間膜。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に積層されていることを特徴とする合わせガラス。
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