JP6658404B2 - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用乗員拘束装置に関する。
近年、自動車における緊急時のシートベルト装置の拘束性能を向上させるため、乗員を拘束するシートベルトに沿ってエアバッグをガスで膨張させる車両用乗員拘束装置(エアベルト)が提案されてきている。
ただし、エアベルトを膨張させるため乗員の体に対する拘束圧力が増加する。このため、ショルダベルトが肋骨を強く圧迫し、胸部に大きな変形(以下、「胸たわみ」という)を生じさせるおそれがある。
そこで、例えば、特許文献1には、エアベルトにおいて乗員の肩部(主膨張部)における前後方向膨張幅が胸部(ガス供給路)における前後方向膨張幅よりも大きくなるように設定されたものが提案されている。これにより、エアベルトが膨張した場合に、乗員に生ずる圧力を人体の骨格の中で相対的に強度が高い肩部で受け止めることができると記載されている。
特開2015−123915号公報
しかし、上記先行技術で、エアベルト上における主膨張部及びガス供給路の位置が固定されているため、乗員の体格によっては主膨張部が胸部を拘束するおそれがある。また、肩部(主膨張部)と比較すれば拘束圧力が低いものの、エアベルトの膨張による拘束圧力が胸骨付近にも作用するため、大きな胸たわみが発生するおそれがある。
したがって、上記先行技術は、胸たわみを抑制する点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、前面衝突時に3点式シートベルトのショルダベルト側から乗員の胸骨付近に作用する押圧力を低減する車両用乗員拘束装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、乗員が着座する車両用シートを構成するシートバックの車幅方向外側上方に位置するショルダアンカから車幅方向内側下部のバックルに向けて延在するショルダベルトを含む3点式シートベルトと、前記シートバックの上面において車幅方向外側に設けられ、前記ショルダベルトが挿通されるベルトガイドと、前記ショルダベルトが挿通されると共に、前記ベルトガイドに一端が固定され、前記ベルトガイドから前記バックル側に前記乗員の肩部の範囲に亘って前記ショルダベルトに沿って設けられ、前面衝突時に前記乗員側に膨らむ膨出手段と、を備え、前記膨出手段は、前記ショルダベルトに沿って設けられ前記ショルダベルトが挿通されるベルト挿通部と、前記ベルト挿通部と所定距離離間されて前記ベルト挿通部と平行に乗員側に設けられ前記ベルト挿通部よりも剛性の低い樹脂板と、前記ベルト挿通部と前記樹脂板とにそれぞれ端部が固定されたガイド部材と、前面衝突時に前記ガイド部材を変位させて前記ベルト挿通部と樹脂板とを離間させる駆動部と、を有する
この構成によれば、3点式シートベルトのショルダベルトは、シートバックの上面の車幅方向外側に配設されたベルトガイドが挿通されている。乗員が3点式シートベルトに拘束された場合に、ショルダベルトに沿ってベルトガイドからバックル側に乗員の肩部の範囲に亘って設けられた膨出手段は、シートバックに対して一定の位置に配設されるため、乗員の体型にかかわらず、乗員の肩部に対向する位置に配設される。
この状態で前面衝突すると、膨出手段が乗員側に膨らむ。これにより、乗員の肩部が膨出手段に高い圧力で押圧され、拘束されることになる。一方、膨出手段が膨らむことで、ショルダベルトは肩部(乗員)から離間する。したがって、乗員の肩部のバックル(車両下方)側に隣接している胸骨付近でもショルダベルトは乗員と離間した状態となる。このように、前面衝突時にショルダベルトに沿って設けられた膨出手段が膨らむことにより、人体において相対的に強度の高い肩部に高い押圧力を付与すると共に、相対的に強度の低い胸骨付近からショルダベルトを離間させることにより胸骨付近に押圧力が作用することを低減又は防止できる。
請求項1記載の発明の車両用乗員拘束装置は、上記構成としたので、前面衝突時に三点式シートベルトで拘束された乗員の胸骨付近に作用する押圧力を低減又は防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用乗員拘束装置が設けられた車両用シートを示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両乗員拘束装置における乗員に対するシートベルトの拘束状態を示す図であり、(A)は初期状態の正面図であり、(B)は初期状態の側面図であり、(C)は膨出完了状態を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る膨出装置の初期状態を示す(A)は要部拡大断面図であり、(B)は(A)のJ−J線断面図である。 本発明の第1実施形態に係る膨出装置の膨出開始状態を示す図3(A)に対応する図である。 本発明の第1実施形態に係る膨出装置の膨出完了状態を示す(A)は図3(A)に対応する図であり、(B)は(A)のK−K線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る膨出装置の初期状態を示す図3(A)に対応する図である。 本発明の第2実施形態に係る膨出装置の膨出完了状態を示す図5(A)に対応する図である。 本発明の第3実施形態に係る膨出装置の初期状態を示す図3(A)に対応する図である。 本発明の第3実施形態に係る膨出装置の膨出完了状態を示す図5(A)に対応する図である。 本発明の第4実施形態に係る膨出装置の初期状態を示す図3(A)に対応する図である。 本発明の第4実施形態に係る膨出装置の膨出完了状態を示す図5(A)に対応する図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る車両用乗員拘束装置について図1〜図5を参照して説明する。また、各図は模式的なものであり、本発明と関連性の低いものは図示を省略している。さらに、図1では、後述する乗員Pの図示を省略している。なお、図1〜図5において矢印FRは車両前方、矢印OUTは車幅方向外側、矢印UPは車両上方をそれぞれ示す。また、本実施形態では、シート前方、シート幅方向、シート上方は、それぞれ車両前方、車幅方向、車両上方と略一致しているため、車両前方、車幅方向、車両上方に統一して記載する。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る自動車の車両用乗員拘束装置10は、キャビンにおける車両前席右側の運転手席側の車両用シート12に設けられたものである。
車両用シート12は、乗員が着座するシートクッション14と、シートクッション14の後端部で着座乗員の背部を支持するシートバック16と、シートバック16の上端部に配置されて着座乗員の頭部を支持するヘッドレスト(不図示)と、を備えている。
シートバック16の上面16Aにおける(ヘッドレストの)車幅方向外側には、後述するシートベルト22が挿通されて案内されるベルトガイド18が形成されている。
車両用シート12に対して設けられたシートベルト装置20は、いわゆる3点式シートベルトであって、シートベルト22と、シートベルト22の一端が係止されるアンカプレート24と、シートベルト22の他端が係止されると共にシートベルト22に所定の張力を付与するプリテンショナ機能付きのリトラクタ26と、車両用シート12の車幅方向外側上部(ピラー)でシートベルト22を折り返すショルダアンカ28と、シートベルト22に挿通されたタングプレート30が嵌合されることにより固定されるバックル32とを備えている。
シートベルト22のうち、ショルダアンカ28からバックル32にかけての部分をショルダベルト部22Aといい、バックル32からアンカプレート24にかけての部分をラップベルト部22Bという。
ショルダベルト部22Aは、図2(A)、(B)に示されるように、乗員Pの車幅方向外側上部の肩部Sから車幅方向内側下部の腰部Lにかけて斜めに且つ前方から乗員Pを拘束するようになっている。
さらに、図1に示されるように、車両用乗員拘束装置10には、本発明が特徴とする膨出装置40が設けられている。膨出装置40は、ベルトガイド18に一端が固定され、ショルダベルト部22Aに沿って、ベルトガイド18からバックル32側に乗員Pの肩部Sの範囲に亘って配設されている。
膨出装置40は、図3(A)に示されるように、ショルダベルト部22Aに沿って配設され、前面衝突時にショルダベルト部22A側から乗員P側に膨出する膨出部42と、膨出部42を膨出変形させる駆動部44とを備えている。
膨出部42は、図3(A)、(B)に示されるように、内部にシートベルト22(ショルダベルト部22A)が変位自在に挿通される貫通孔46が形成された断面矩形のベルト挿通部48と、ベルト挿通部48から下方(乗員側)に所定距離離間して平行に配設された樹脂板50と、樹脂板50の下面に接合されたクッション材52と、ベルト挿通部48の車幅方向の両側面に一端が接合されると共に、クッション材52の車幅方向の両端面に他端が接合された一対の壁部54、54とを備えている。なお、樹脂板50は、クッション材52の車両前方側のみ接合されている。
膨出部42の側面を構成する壁部54は、図3(B)に示されるように、ベルト挿通部48及びクッション材52に接合された部分がそれぞれ直線状に形成された直線部56とされており、直線部56間の中間部分が初期状態で波線状とされた折畳部58とされている。
また、膨出部42には、ベルト挿通部48、クッション材52(樹脂板50)と一対の壁部54(折畳部58)で囲まれた孔部60がシートベルト22の延在方向に形成されている。
駆動部44は、図3(A)に示されるように、樹脂板50のベルトガイド18側の端部をジョイント62で先端に固定した第1シャフト64を備える。また、二枚組みの樹脂製のガイド板67、68からなるガイド部材66が先端に配置された第2シャフト70が設けられている。
第1シャフト64、第2シャフト70は、ベルトガイド18においてシートベルト22の下部に配置された筐体71内に設けられた駆動源72によって車両前後方向に進退自在に設けられている。なお、駆動源72は、インフレータやモータ、あるいはバネ等、前面衝突時に所定時間以内に膨出部42を膨出可能なものであれば、特に限定されない。
図3(A)に示されるように、駆動源72は、衝突ECU74に接続されている。衝突ECU74には、衝突センサ76が電気的に接続されている。衝突センサ76は、自動車に対する衝突の有無、衝突の形態に応じた信号を衝突ECU74に出力し、衝突ECU74は、前面衝突(の不可避)を検出したときに駆動信号を駆動源72に出力する構成である。なお、他の図では、衝突ECU74と衝突センサ76の図示は省略している。
一方、第2シャフト70の先端に配設されたガイド部材66のガイド板67、68は、一端がジョイント78で相対的に回転可能に連結されている。また、ガイド板67の他端はベルト挿通部48の下面48Aに固定されている。さらに、ガイド板68の他端は樹脂板50の上面50Aに固定されている(図3〜図5では固定位置を×印で示している)。
なお、ガイド板67、68は、第2シャフト70の進退で変形しない曲げ剛性を有する。また、樹脂板50は、ベルト挿通部48よりも低い曲げ剛性とされている。
また、ガイド部材66は、第2シャフト70の先端に配設されているだけなので、後述する膨出部42の膨出変形後に第2シャフト70の先端に復帰するためのワイヤ79(図5参照)が、ジョイント78と第2シャフト70の間に配設されている。なお、ワイヤ79は、初期状態で第2シャフト70の内部に収容されている。
(作用)
このように構成された車両用乗員拘束装置10の作用について説明する。
車両用乗員拘束装置10を構成する衝突センサ76からの入力信号に基づいて衝突ECU74が自動車への前面衝突(の不可避)を検出した場合には、膨出装置40の駆動源72に駆動信号が出力される。
図4に示されるように、この駆動信号によって駆動源72は、第1シャフト64と第2シャフト70を同期させて車両前方に移動させる。これにより、樹脂板50の車両後方側は車両前方に移動するが、クッション材52に固定されている車両前方側は移動しない。この結果、樹脂板50は、車両前後方向距離が縮められ、車両後方側が撓む。
この際、第2シャフト70の先端に配設されたガイド部材66は、ジョイント78が車両前方に移動する。しかしながら、ベルト挿通部48に固定されているガイド板68の端部は移動しない。したがって、ガイド部材66は、ガイド板67、68が相互に開くように移動し、ガイド板67、68の固定位置でベルト挿通部48と樹脂板50を離間させるように変形させる。この際、ベルト挿通部48は、樹脂板50よりも高い曲げ剛性を有するため、樹脂板50が車両下側に撓み変形する。
この状態からさらに、第1シャフト64と第2シャフト70を車両前方に移動させることにより、図5に示されるように、ガイド部材66によって撓み方向を車両下方とされた樹脂板50が大きく車両下方に撓む。この際、樹脂板50にガイド板68の一端が係止されているガイド部材66は、第2シャフト70の先端から離脱する。なお、樹脂板50の撓み変形に伴って壁部54の折畳部58が折畳状態から伸びる(図5(B)参照)ことによって膨出部42の撓み変形を許容する。
このように、車両用乗員拘束装置10は、ショルダベルト部22Aがシートバック16の上部に形成されたベルトガイド18からバックル32側に、ショルダベルト部22Aに沿って乗員Pの肩部Sの範囲に亘って設けられた膨出部42を、駆動部44の駆動によってシートベルト22よりも車両下方(乗員P)側に膨出させている(図2(C)参照)。
したがって、図2(C)に示されるように、乗員Pの肩部Sをシートベルト22(ショルダベルト部22A)から膨出された膨出部42が押圧する。これにより、乗員Pの人体において相対的に強度の高い肩部Sを拘束することができる。
一方、膨らんだ膨出部42がショルダベルト部22Aと乗員Pとの間に介在することによって、シートベルト22は乗員Pの肩部Sから離間する。これによって、乗員Pの肩部Sの下部に位置する胸骨周辺Bでもシートベルト22が乗員Pから離間する。
この結果、前面衝突時に、シートベルト22が乗員Pの胸骨周辺Bから離間することで、シートベルト22から乗員Pの人体において相対的に強度の低い胸骨周辺Bに作用する押圧力が少なくなり、乗員Pの胸たわみを減少又は防止することができる。
特に、車両用乗員拘束装置10は、シートバック16の上面16Aの車幅方向外側にベルトガイド18を設け、ベルトガイド18から乗員Pの肩部Sの範囲に亘って膨出部42を形成している。したがって、膨出部42は、シートバック16に対して一定の位置に配設されていることになり、乗員Pの体格にかかわらず肩部Sを拘束することができる。すなわち、乗員Pの体格に拘らず、乗員Pの胸骨付近に押圧力が作用することを低減又は防止でき、乗員Pの胸たわみを確実に低減又は防止できる。
さらに、膨出装置40は、機械的な構成なので、駆動源72を駆動して第1シャフト64、第2シャフト70を初期位置に戻すと共に、ワイヤ79を第2シャフト70側に巻き取ることにより、ガイド部材66のジョイント78を第2シャフト70の先端位置に復帰させることができる。すなわち、膨出装置40は、機械的な構成なのでエアバッグと異なり再利用することが可能である。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る車両用乗員拘束装置80について図6及び図7を参照して説明する。第1実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第1実施形態と異なるのは、膨出装置82のみなので、その部分のみ説明する。
(構成)
車両用乗員拘束装置80は、図6に示されるように、膨出装置82は、ベルト挿通部48の下面48Aとクッション材52の間に形成された孔部60に、シートベルト22の延在方向に沿って所定間隔をおいて複数の、例えば3枚の直線状の板材84A〜84Cが配設されている。
具体的には、板材84A〜84Cは、シートベルト22の延在方向に沿って所定間隔をおいた固定位置P1〜P3で樹脂板50上に配索されたワイヤ86に一端が固定されている。また、板材84A〜84Cは、シートベルト22の延在方向に沿って所定間隔をおいた固定位置Q1〜Q3でベルト挿通部48の下面48Aに他端が固定されている。この際、ワイヤ86に対する固定位置P1〜P3がそれぞれベルト挿通部48に対する固定位置Q1〜Q3よりも車両前方側(シートベルト延在方向に沿ってバックル32側)となるように、各板材84A〜84Cが配置されている。
なお、樹脂板50上に配索されているワイヤ86は、ベルトガイド18内に形成された筐体71内に配設された巻取装置88から延在している。巻取装置88は、衝突ECU74に電気的に接続されている。したがって、衝突ECU74から巻取装置88に駆動信号が入力されると、ワイヤ86を車両後方側に巻き取る構成である。なお、巻取装置88の駆動手段は特に限定するものではないが、例えば、インフレータやバネ、モータ等が考えられる。
(作用)
このように構成された車両用乗員拘束装置80の作用について説明する。
車両用乗員拘束装置80を構成する衝突センサ76からの入力信号に基づいて衝突ECU74が自動車への前面衝突(の不可避)を検出した場合には、膨出装置82の巻取装置88に駆動信号が出力される。
これにより、図7に示されるように、巻取装置88が駆動され、ワイヤ86を巻き取る(矢印A参照)ことによりワイヤ86がベルトガイド18(車両後方)側に移動する(矢印B参照)。これにより、固定位置P1〜P3でワイヤ86に一端が固定された板材84A〜84Cは、ベルト挿通部48に対する固定位置Q1〜Q3を中心にして車両下向き(乗員P側)に回転する(矢印C参照)。この結果、ベルト挿通部48に対して樹脂板50が車両下方側に離間するように変形する。すなわち、樹脂板50が車両下側に凸形状となるように変形する。
したがって、車両用乗員拘束装置80は、巻取装置88の駆動によってシートベルト22よりも車両下方側に膨出部42を膨出させることができる。これにより、第1実施形態の車両用乗員拘束装置10と同様の作用効果を奏する。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る車両用乗員拘束装置100について図8及び図9を参照して説明する。第1、第2実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第1、第2実施形態と異なるのは、膨出装置102のみなので、その部分のみ説明する。
(構成)
車両用乗員拘束装置100の膨出装置102は、図8に示されるように、第2実施形態の巻取装置88から延在するワイヤ86に、第1実施形態のガイド部材66を複数、例えば3個取り付けたものである。
具体的には、膨出装置102の膨出部42の孔部60には、複数の、例えば3個のガイド部材66A〜66Cがシートベルト延在方向に沿って所定間隔をおいて配設されている。具体的には、各ガイド部材66A〜66Cのジョイント78A〜78Cがワイヤ86にシートベルト延在方向に沿って所定間隔をおいて固定されている。また、ガイド部材66A〜66Cの各ガイド板67A〜67Cの一端が固定位置Q1〜Q3でベルト挿通部48の下面48Aに固定されていると共に、ガイド板68A〜68Cの一端がS1〜S3で樹脂板50の上面50Aに固定されている。
各ガイド板67A〜67C、68A〜68Cは、初期状態でジョイント78A〜78C側がそれぞれベルト挿通部48に対する固定位置Q1〜Q3及び樹脂板50に対する固定位置S1〜S3よりも車両前方側(シートベルト延在方向に沿ってバックル32側)となるように、配置されている。
(作用)
このように構成された車両用乗員拘束装置100の作用について説明する。
車両用乗員拘束装置100を構成する衝突センサ76からの入力信号に基づいて衝突ECU74が自動車への前面衝突(の不可避)を検出した場合には、膨出装置102の巻取装置88に駆動信号が出力される。
これにより、図9に示されるように、巻取装置88が駆動され、ワイヤ86を巻き取る(矢印A参照)ことによりワイヤ86に固定されたジョイント78A〜78Cがベルトガイド18側に移動する(矢印B参照)。これにより、固定位置Q1〜Q3でベルト挿通部48に一端が固定されていたガイド板67A〜67Cがジョイント78A〜78Cを中心として車両上方側(矢印D方向)に回転されると共に、固定位置S1〜S3で樹脂板50に一端が固定されていたガイド板68A〜68Cがジョイント78A〜78Cを中心として車両下方(乗員P)側(矢印E方向)に回転される。
ここで、ベルト挿通部48は、樹脂板50よりも高い曲げ剛性を有するため、樹脂板50が車両下側に凸形状となるように変形する。
すなわち、車両用乗員拘束装置100は、巻取装置88の駆動によってシートベルト22よりも車両下方(乗員P)側に膨出部42を膨出させることができる。これにより、第1実施形態の車両用乗員拘束装置10と同様の作用効果を奏する。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る車両用乗員拘束装置120について図10及び図11を参照して説明する。第1実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第1実施形態と異なるのは、膨出装置122のみなので、その部分のみ説明する。
(構成)
膨出装置122は、図10に示されるように、ベルト挿通部48の下面48Aに、コイル状の配線パターン124を形成すると共に、樹脂板50の上面50Aにコイル状の配線パターン126を形成するものである。配線パターン124、126は、抵抗128、130を介して筐体71の内部に設けられた通電装置132に接続されている。また、通電装置132には、衝突ECU74が接続されている。なお、図10、図11では、説明の便宜のために、配線パターン124、126をベルト挿通部48の下面48A、樹脂板50の上面50Aから離間させて記載している。
配線パターン124、126は、通電装置132から通電されることにより、逆向きの極性となる磁場を発生するように構成されている。
(作用)
車両用乗員拘束装置120を構成する衝突センサ76からの入力信号に基づいて衝突ECU74が自動車への前面衝突(の不可避)を検出した場合には、膨出装置122の通電装置132に駆動信号が出力される。
これにより、図11に示されるように、通電装置132からコイル状の配線パターン124、126にそれぞれ電流が流される。これにより、それぞれの配線パターン124、126は、相互に逆向きの極性になる。例えば、配線パターン124では、車両下側がS極性となり、配線パターン126では車両上側がS極性となる。この結果、配線パターン124が形成されたベルト挿通部48と配線パターン126が形成された樹脂板50に、相互に離間させる方向の磁力が作用する。ここで、樹脂板50の曲げ剛性がベルト挿通部48の曲げ剛性より低いため、樹脂板50が車両下向きに凸形状となるように変形する。
すなわち、車両用乗員拘束装置100は、通電装置132の通電によってシートベルト22よりも車両下方(乗員P)側に膨出させることができる。これにより、第1実施形態の車両用乗員拘束装置10と同様の作用効果を奏する。
[その他]
なお、第1〜第4実施形態では、車両前席右側(運転席側)の車両用シート12について説明したが、車両前席左側(助手席側)の車両シートについても車両用乗員拘束装置10、80、100を同様に適用することができる。
また、第1〜第4実施形態に係る膨出装置は、シャフトやワイヤの機械的構成、あるいは電磁力による駆動とされていたが、いわゆるエアバッグによるもの、すなわち、インフレータで孔部60に相当する部分を膨張させる構成でも良い。
さらに、第1〜第4実施形態では、ショルダアンカをピラーに設けた構成について説明したが、ショルダアンカ及びリトラクタをシートバックに設けた、いわゆるベルトインシートにも適用可能である。
10、80、100、120 車両用乗員拘束装置
12 車両用シート
16 シートバック
16A 上端面(上面)
18 ベルトガイド
20 シートベルト装置(3点式シートベルト)
22 シートベルト
22A ショルダベルト
28 ショルダアンカ
32 バックル
40、82、102、122 膨出装置(膨出手段)
P 乗員
S 乗員の肩部

Claims (1)

  1. 乗員が着座する車両用シートを構成するシートバックの車幅方向外側上方に位置するショルダアンカから車幅方向内側下部のバックルに向けて延在するショルダベルトを含む3点式シートベルトと、
    前記シートバックの上面において車幅方向外側に設けられ、前記ショルダベルトが挿通されるベルトガイドと、
    前記ショルダベルトが挿通されると共に、前記ベルトガイドに一端が固定され、前記ベルトガイドから前記バックル側に前記乗員の肩部の範囲に亘って前記ショルダベルトに沿って設けられ、前面衝突時に前記乗員側に膨らむ膨出手段と、
    を備え
    前記膨出手段は、前記ショルダベルトに沿って設けられ前記ショルダベルトが挿通されるベルト挿通部と、
    前記ベルト挿通部と所定距離離間されて前記ベルト挿通部と平行に乗員側に設けられ前記ベルト挿通部よりも剛性の低い樹脂板と、
    前記ベルト挿通部と前記樹脂板とにそれぞれ端部が固定されたガイド部材と、
    前面衝突時に前記ガイド部材を変位させて前記ベルト挿通部と樹脂板とを離間させる駆動部と、
    を有する車両用乗員拘束装置。
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