本開示の一実施形態による承認制御装置の機能は、図1及び図2に示すHCU(HMI(Human Machine Interface)Control Unit)20によって実現されている。HCU20は、自動運転ECU(Electronic Control Unit)50及び車両制御ECU80等の電子制御ユニットと共に車両Aに搭載されている。HCU20、自動運転ECU50、及び車両制御ECU80等は、互いに電気的に接続されており、通信バスを介して相互に通信可能な車載ネットワーク1を構成している。車両Aは、自動運転ECU50及び車両制御ECU80の作動により、自動運転機能を備える。
自動運転ECU50は、ロケータ71、ライダ72、ミリ波レーダ73、カメラユニット74、及びV2X受信器75等と電気的に接続されている。自動運転ECU50は、これらの構成(71〜75)から自動運転に必要な自車両周囲の走行環境に係る情報を取得する。
ロケータ71は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信器71a、慣性センサ71b、及び地図データベース71c等を含む構成である。GNSS受信器71aは、複数の人工衛星から送信された測位信号を受信する。慣性センサ71bは、車両Aに作用する加速度を計測する。ロケータ71は、GNSS受信器71aで受信した測位信号と、慣性センサの計測結果とを組み合わせることにより、車両Aの位置を測位する。
地図データベース71cは、多数の地図情報を格納した記憶媒体を有している。地図情報には、道路の形状情報及び車線本数の情報等が含まれている。ロケータ71は、計測した車両Aの位置情報と、地図データベース71cから読み出した車両Aの周囲及び進行方向の地図情報とを、自動運転ECU50へ向けて逐次提供する。
ライダ72、ミリ波レーダ73、及びカメラユニット74は、歩行者及び他の車両等の移動物体、さらに路上の落下物、交通信号、ガードレール、縁石、道路標識、道路標示、及び区画線等の静止物体を検出する自律センサである。ライダ72、ミリ波レーダ73、及びカメラユニット74はそれぞれ、検出した移動物体及び静止物体に係る検出物情報を、自動運転ECU50へ向けて逐次出力する。
ライダ72は、車両Aの進行方向へ向けてレーザ光を照射し、進行方向に存在する移動物体及び静止物体等で反射されたレーザ光を受信することにより、検出物情報を取得する。ミリ波レーダ73は、車両Aの進行方向へ向けてミリ波を照射し、進行方向に存在する移動物体及び静止物体等で反射されたミリ波を受信することにより、検出物情報を取得する。ミリ波レーダ73は、ライダ72よりも遠方の物体を検出可能である。
カメラユニット74は、車両Aの前方領域を撮影する単眼式又は複眼式の前方カメラと、前方カメラによって撮像された前方領域の画像を解析する画像処理部とを有している。カメラユニット74は、前方領域の画像に写る移動物体及び静止物体を抽出することにより、検出物情報を取得する。
V2X受信器75は、他の車両に搭載された車載通信器及び道路脇に設置された路側器との間で、無線通信によって情報を送受信する。V2X受信器75は、車車間通信及び路車間通信によって、他の車両の位置情報、一時的な交通規制情報、混雑情報、及び気象情報等を受信可能である。V2X受信器75は、受信した種々の情報を、自動運転ECU50へ向けて逐次出力する。
自動運転ECU50は、車両制御ECU80との連携によって車両Aの加減速制御及び操舵制御を行うことにより、運転者による車両Aの運転操作を代行可能な自動運転機能を発揮する。自動運転ECU50及び車両制御ECU80の連携作動によれば、車両Aは、定速巡航、先行車への追従走行、車線内自動走行、及び自動車線変更等を行うことができる。
自動運転ECU50は、CPU51、GPU52、RAM53、記憶媒体54、及び入出力インターフェース55を有するコンピュータを主体に構成されている(図3参照)。自動運転ECU50は、記憶媒体54に記憶された自動運転プログラムをCPU51及びGPU52によって実行可能である。自動運転ECU50は、自動運転プログラムに基づき、走行環境認識部61、走行計画生成部62、ECU通信部64、及びHCU通信部65を自動運転に係る機能ブロックとして構築する。
走行環境認識部61は、ロケータ71から取得した位置情報及び地図情報、並びに各自律センサから取得した検出物情報等を組み合わせることで、車両Aの走行環境を認識する。走行環境認識部61は、特に各自律センサの検出範囲内について、車両Aの周囲の物体の形状及び移動状態を、各検出物情報の統合結果に基づいて認識し、位置情報及び地図情報と組み合わせることで、実際の走行環境を三次元で再現した仮想空間を生成する。
走行計画生成部62は、走行環境認識部61によって認識された走行環境に基づき、自動運転機能によって車両Aを自動走行させるための走行計画を生成する。走行計画には、長中期の走行計画と、短期の走行計画とが含まれている。加えて走行計画生成部62は、走行環境認識部61によって認識された駐車スペースに、自動で車両Aを駐車させるための駐車計画も生成可能である。
長中期の走行計画は、運転者によって設定された目的地に車両Aを向かわせるための経路を規定している。長中期の走行計画には、地図情報に含まれる道路の形状情報、及びV2X受信器75にて受信される一時的な交通規制情報等が反映される。
短期の走行計画は、走行環境認識部61にて生成された車両Aの周囲の仮想空間を用いて、長中期の走行計画に従った走行を実現するための予定走行軌跡を規定している。具体的に、短期の走行計画では、車線変更のための操舵、道路形状に沿って車線内走行をするための操舵、速度調整のための加減速、及び衝突回避のための急制動等の実行が決定される。
ECU通信部64は、車両制御ECU80へ向けた情報の出力処理と、車両制御ECU80からの情報の取得処理とを行う。具体的に、ECU通信部64は、走行計画生成部62によって策定された予定走行軌跡又は駐車計画に従う内容の車両制御情報を生成し、自動運転機能の作動情報と共に、車両制御ECU80へ向けて逐次出力する。作動情報は、自動運転機能が作動しているか否かを示す情報である。ECU通信部64は、車載アクチュエータ群90の制御状態を車両制御ECU80から逐次取得し、車両制御情報の内容を補正可能である。
HCU通信部65は、HCU20へ向けた情報の出力処理と、HCU20からの情報の取得処理とを行う。HCU通信部65は、運転者による承認操作(後述する)の操作情報をHCU20から取得可能である。またHCU通信部65は、例えば走行計画生成部62にて生成された各走行計画等を、自動運転機能の作動情報と共に、HCU20へ向けて逐次出力する。
車両制御ECU80は、車両Aに搭載された車載アクチュエータ群90と電気的に接続されている。車載アクチュエータ群90には、例えばスロットルアクチュエータ、インジェクタ、ブレーキアクチュエータ、駆動用のモータジェネレータ、及び操舵アクチュエータ等が含まれている。車両制御ECU80は、車載アクチュエータ群90へ向けて出力する制御信号により、車両Aの加減速及び操舵を統合的に制御する。
車両制御ECU80は、少なくとも一つ以上のプロセッサ81、RAM83、記憶媒体84、及び入出力インターフェース85等を有するコンピュータを主体として構成されている(図3参照)。車両制御ECU80には、パワーユニットECU、ブレーキECU、ステアリングECU、及び統合ECU等が含まれる。車両制御ECU80は、記憶媒体84に記憶された車両制御プログラムをプロセッサ81によって実行することにより、車両制御に係る機能ブロックとして、アクチュエータ制御部80aを構築する。
アクチュエータ制御部80aは、車両制御ECU80から車載アクチュエータ群90へ向けて出力される制御信号を生成する。アクチュエータ制御部80aは、自動運転機能が作動している状態において、自動運転ECU50から車両制御情報を取得し、車両制御情報に基づいた制御信号を生成する。またアクチュエータ制御部80aは、自動運転機能が停止している状態において、運転者により入力された運転操作に従った内容の制御信号を生成し、車載アクチュエータ群90へ向けて出力する。
HCU20は、運転者によって入力された操作情報の取得と、運転者への情報提示とを統合的に制御する。HCU20は、運転者へ向けて情報を通知する複数の報知機器10、及びステアリングスイッチ15と電気的に接続されている。
報知機器10は、HCU20によって出力される制御信号に基づき、車両Aに係る種々の情報を、運転者を含む車両Aの乗員へ向けて報知する構成である。報知機器10は、車両Aに予め搭載された構成であってもよく、又は車両Aの乗員によって車室内に持ち込まれることにより、車両Aに一時的に搭載される構成であってもよい。複数の報知機器10には、例えばメータ装置11及びヘッドアップディスプレイ装置12等の表示デバイスに加えて、スピーカ13等の音声出力デバイス、及びアクティブフットレスト14等の触覚提示デバイス等が含まれている。
メータ装置11は、車両Aの車室内にて運転席17の前方に配置されている。メータ装置11は、液晶ディスプレイを有している。液晶ディスプレイには、運転席17に着座する運転者によって視認可能な表示画面11aが形成されている。表示画面11aは、メータ装置11のマルチインフォメーションディスプレイ(Multi Information Display)として機能する。メータ装置11は、HCU20から取得した制御信号に基づいて、種々の画像を含む表示を表示画面11aに表示する。
ヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display,HUD)装置12は、メータ装置11と同様に、視覚を通じて運転者への報知を行う。HUD装置12は、HCU20から取得した制御信号に基づき、投影領域12aへ向けて画像の光を投影する。投影領域12aは、ウインドシールド18の車室内側の面に設けられている。投影領域12aによって車室内側に反射された画像の光は、運転席17に着座した運転者によって知覚される。運転者は、HUD装置12によって投影された画像の虚像を、車両Aの前方の外界風景と重ねて視認可能となる。HUD装置12による虚像表示の内容は、メータ装置11の画像表示の内容と関連付けられている。
スピーカ13は、車両Aにおいて、例えば左右のフロントピラーに設置されている。スピーカ13は、少なくとも運転席17に着座した運転者に聞き取り可能に、各種の通知音及びメッセージ音声等を再生する。
アクティブフットレスト14は、運転者の左足が置かれるフットレスト部分の姿勢を変更できる。アクティブフットレスト14は、フットレスト部分の姿勢を前後左右に傾斜させることにより、例えば車両Aに予定された挙動の変化を、運転者に予告通知する。
ステアリングスイッチ15は、ステアリングホイールのスポーク部分に複数配置されている。ステアリングスイッチ15には、例えば自動運転機能による車線変更等の実施を承認する承認操作等が入力される。ステアリングスイッチ15に入力された承認操作等の操作情報は、HCU20に取得されて、自動運転ECU50に逐次伝達される。
HCU20は、CPU21、GPU22、RAM23、記憶媒体24、及び入出力インターフェース25を有するコンピュータを主体として構成されている(図3参照)。HCU20は、記憶媒体24に記憶されたHMI制御プログラムをCPU21及びGPU22によって実行可能である。HCU20は、HMI制御プログラムに基づき、情報提示に係る機能ブロックとして、走行計画取得部31、承認処理部32、ガイダンス処理部33、プロセス策定部34、及び機器制御部35を構築する。
走行計画取得部31は、走行計画生成部62によって生成された長中期の走行計画及び短期の走行計画をHCU通信部65から取得する。加えて走行計画取得部31は、車両Aの現在の位置情報、車両Aの周囲の地図情報、及び予定された経路上の交通情報等を、HCU通信部65から取得できる。走行計画取得部31の取得する長中期の走行計画では、隣接車線への車線変更、分岐点でのランプウェイへの分岐、合流地点での本線車道への合流、目的地又は経由地での駐車等、自動運転機能によって実施可能な種々の操作制御が予定されている。
承認処理部32は、機器制御部35との協働により、承認プロセス(図6参照)を実施する。承認プロセスでは、自動運転機能による操作制御の実行の承認が、運転者に要求される。承認プロセスの具体的なスケジュールは、走行計画取得部31にて取得された自動運転機能による操作制御の実施予定に基づき、プロセス策定部34によって組み立てられる。
承認プロセスにおいて、運転者は、「Yes」に関連付けられた特定のステアリングスイッチ15を押圧する操作により、車線変更の実施を承認できる。また運転者は、「No」に関連付けられた特定のステアリングスイッチ15を押圧する操作により、操作制御の実施を否認できる。承認処理部32は、運転者による承認操作及び否認操作の操作情報を取得し、操作制御の実施の可否を自動運転ECU50へ向けて出力する。
ガイダンス処理部33は、機器制御部35との協働により、ガイドプロセス(図6参照)を実施する。ガイドプロセスでは、自動運転機能によって実施される操作制御の経過情報が運転者に通知される。ガイドプロセスの具体的なスケジュールは、走行計画取得部31にて取得された長中期の走行計画に基づき、プロセス策定部34によって組み立てられる。ガイダンス処理部33は、短期の走行計画に基づき、車両Aの挙動変化に合わせてガイドプロセスを実施する。運転者は、例えばスピーカ13による音声案内、及びアクティブフットレスト14による触覚提示等によって、車両Aに予定された挙動の変化を予め知ることができる。
プロセス策定部34は、承認処理部32により実施される承認プロセス、及びガイダンス処理部33により実施されるガイドプロセスについて、各スケジュールを具体的に策定する。プロセス策定部34は、取得した各走行計画に基づいて、各スケジュールを調整可能である。こうしたスケジュールの調整により、承認処理部32は承認プロセスを短縮化でき、ガイダンス処理部33はガイドプロセスを簡素化できる。
プロセス策定部34は、承認プロセスの短縮化のため、長中期の走行計画にて予定された連続する複数の操作制御について、運転者による承認を得るための応答時間が個別に確保可能か否かを判定する。応答時間を個別に確保できないと判定した場合、プロセス策定部34は、複数の操作制御についての承認要求を一括して行うスケジュールを生成する。こうした承認要求の態様の変更により、プロセス策定部34は、承認処理部32による承認プロセスの短縮を可能にする。
プロセス策定部34は、承認プロセスが短縮された場合に、簡素化されたガイドプロセスのスケジュールを生成する。プロセス策定部34は、ガイドプロセスにて予定された経過情報の通知の一部を省略することにより、ガイダンス処理部33によるガイドプロセスの簡素化を可能にする。簡素化されたガイドプロセスでは、一つの操作制御の完了を案内する通知が省略される。
機器制御部35は、報知機器10を制御する機能ブロックである。機器制御部35は、サブ機能ブロックとして、表示制御部36、音声制御部37、及び触覚提示制御部38を有している。
表示制御部36は、メータ装置11及びHUD装置12へ向けて制御信号を出力することにより、表示画面11a及び投影領域12aの表示を制御する。表示制御部36は、表示画面11aに表示させる表示物、及び投影領域12aに投影される表示物の各画像を生成する。表示制御部36は、承認プロセス及びガイドプロセスにおいて、承認処理部32及びガイダンス処理部33の各処理に従い、表示画面11a及び投影領域12aにガイダンス表示40(図4及び図5も参照)を表示させる。ガイダンス表示40は、自動運転機能の操作制御に係る情報を運転者に提供する。
音声制御部37は、スピーカ13へ向けて制御信号を出力することにより、スピーカ13によるメッセージ音声等の再生を制御する。音声制御部37は、承認プロセス及びガイドプロセスにおいて、承認処理部32及びガイダンス処理部33の各処理に従い、運転者に承認を要求するメッセージ音声、及び操作制御の経過情報を運転者に通知するメッセージ音声等を再生させる。
触覚提示制御部38は、アクティブフットレスト14へ向けて制御信号を出力することにより、フットレスト部分の姿勢を制御する。触覚提示制御部38は、ガイドプロセスにおいて、フットレスト部分の姿勢を予定走行軌跡に基づいて変化させる。その結果、アクティブフットレスト14による挙動変化の予告通知が実現される。
次に、ガイダンス表示40の詳細を、図4及び図5に基づいて説明する。図4及び図5には、所定時間内に分岐を繰り返すシーンにて、複数回(二回)の操作制御の一括承認のために、運転者に提示されるガイダンス表示40が示されている。ガイダンス表示40は、操作制御を承認するにあたって運転者に必要とされる情報を、エリア通知画像46及び内容通知画像41の組み合わせによって運転者に提供する。
図4に示すエリア通知画像46は、ガイダンス表示40を構成する表示コンテンツとして、表示画面11aに表示される。エリア通知画像46は、自動運転機能による操作制御、即ち分岐の実施が予定されているエリアの全体像を、運転者に示すことができる。エリア通知画像46は、地図背景47及び予定経路線48等によって構成されている。
地図背景47は、道路形状を模式的に示す画像部である。地図背景47は、地図データベース71c(図1参照)によって提供された地図情報に基づいて描画される。エリア通知画像46に表示される地図背景47の範囲は、車両A(図2参照)の現在位置と、一括承認の対象である全ての操作制御の実施予定地点とを包含するように規定される。
予定経路線48は、地図背景47に重ねて表示される線状の画像部である。予定経路線48は、長中期の走行計画に基づき、道路形状に沿って湾曲した形状に描画されることで、車両A(図1参照)に予定されている走行経路を示している。予定経路線48のうちで、一括承認の対象とされた複数の操作制御の実施予定区間は、他の区間とは異なった表示色で表示される。エリア通知画像46は、予定経路線48の色分けにより、承認要求の対象である各操作制御の実施予定範囲を、運転者に明示できる。尚、図4での予定経路線48の色分けは、ドット部分と白抜き部分とによって示されている。
図5に示す内容通知画像41は、ガイダンス表示40を構成する表示コンテンツとして、投影領域12aに投影され、運転者の前景中に虚像表示される。内容通知画像41は、一括承認の対象となっている複数の操作制御の具体的な内容を、運転者に示すことができる。内容通知画像41は、制御概説アイコン42、制御詳細アイコン43、及び制御ポイント通知バー44等によって構成されている。
制御概説アイコン42は、承認要求の対象とされた操作制御の内容を象徴化した画像部である。投影領域12aの中央には、複数種類の制御概説アイコン42が選択的に投影される。本線車道からランプウェイへの分岐が予定されている場合、分岐先へ向けて車線変更を行う車両Aの挙動を模式的に示した制御概説アイコン42が表示される。ランプウェイから本線車道に合流する場合の制御概説アイコン42、隣接車線に車線変更する場合の制御概説アイコン42、目的地等に車両Aを駐車させる場合の制御概説アイコン42等が予め設定されている。
制御詳細アイコン43は、個々の操作制御の内容を、制御概説アイコン42よりも詳細に通知する画像部である。制御詳細アイコン43は、車両Aの左右の移動方向を、矢印の向きによって示すことができる。複数の操作制御に対する承認要求が一括で行われる場合、投影領域12aには、複数の制御詳細アイコン43が上下方向に並べて表示される。下方に位置する制御詳細アイコン43ほど、先に実施される操作制御の内容を示している。以上のように、複数の制御詳細アイコン43は、連続して実施を予定された複数の操作制御の内容を、一覧で提示する。
具体的に、左方向への分岐と右方向への分岐とが連続で予定されている場合、左側を向いた矢印を含む制御詳細アイコン43の上方に、右側を向いた矢印を含む制御詳細アイコン43が表示される。ガイドプロセスにて、一つの操作制御が完了すると、完了した操作制御に対応する制御詳細アイコン43は、表示を終了される。その結果、次に実施予定の操作制御を示した制御詳細アイコン43が、表示を終了された制御詳細アイコン43に代わって、投影領域12aの下縁近傍に投影されるようになる。
制御ポイント通知バー44は、操作制御の開始ポイントを明示する画像部である。制御ポイント通知バー44は、上下方向に延伸する棒状の本体部分、及び本体部分に付属する三角形状のポインタ等によって構成されている。制御ポイント通知バー44の本体部分は、予定経路線48(図4参照)と概ね同一の比率及び配色にて、上下に色分けされている。制御ポイント通知バー44のポインタは、本体部分との接触位置により、操作制御の開始ポイントを示している。制御ポイント通知バー44は、承認プロセスからガイドプロセスへの移行に伴って表示を終了される。尚、図5でも、図4の予定経路線48の色分けと同様に、制御ポイント通知バー44の色分けは、ドット部分と白抜き部分とによって示されている。
次に、承認プロセス及びガイドプロセスの具体的な内容と、各プロセスの短縮化及び簡素化の詳細を、図6に基づいて説明する。図6に示すシーンは、自動運転機能によって走行中の車両Aに、左方向への分岐と右方向への分岐とが連続で予定された場面である。
図6Aには、初回の分岐地点と二回目の分岐地点との間に十分な距離がある場合の各プロセスの経過が示されている。この場合、プロセス策定部34は、自動運転機能による二回目の分岐の操作制御(以下、「分岐制御」)について共に応答時間が確保できると判定し、通常の承認プロセス及びガイドプロセスを、各分岐制御のそれぞれで実施するスケジュールを策定する。
初回の分岐制御に係る承認プロセスは、この分岐地点に到達するまでに所定の応答時間が確保されたタイミングで開始される。所定の応答時間は、予め設定された値である。応答時間の長さは、運転者によって手動で調整されてもよく、プロセス策定部34による運転者への適合により、自動で調整されてもよい。また、初回の応答時間は、二回目以降の応答時間よりも長く設定されていてもよい。
承認プロセスでは、まず「左へ分岐しますか。分岐する場合はYesのスイッチを押して下さい。」というメッセージ音声が再生される。メッセージ音声に基づく運転者の承認操作が入力されると、初回の分岐制御に係る承認プロセスは終了され、ガイドプロセスが開始される。
承認プロセスから移行したガイドプロセスでは、初回の分岐地点にて分岐が開始される直前に、「左へ分岐します。」というメッセージ音声が再生される。そして、自動運転機能による左への分岐制御が完了すると、「分岐が完了しました。」というメッセージ音声が再生される。以上の音声通知の完了により、初回の分岐制御に係るガイドプロセスは終了される。
さらに、二回目の分岐地点に到達するまでに所定の応答時間が確保されたタイミングで、二回目の分岐制御に係る承認プロセスは開始される。この場合も、初回と同様の承認プロセス及びガイドプロセスが実施される。具体的に、承認プロセスの開始に伴い、まず「右へ分岐しますか。分岐する場合はYesのスイッチを押して下さい。」というメッセージ音声が再生される。運転者による承認操作が入力されると、承認プロセスからガイドプロセスへの移行が実施される。
二回目のガイドプロセスによれば、二回目の分岐地点にて分岐が開始される直前に、「右へ分岐します。」というメッセージ音声が再生される。そして、自動運転機能による右への分岐制御が完了すると、「分岐が完了しました。」というメッセージ音声が再生される。以上の音声通知の完了により、二回目の分岐制御に係るガイドプロセスは終了される。尚、上記の各ガイダンスプロセスにおいて、分岐の完了を通知するメッセージ音声の後に、「車線維持支援を行います」というメッセージ音声がさらに再生されてもよい。
図6Bには、初回の分岐地点と二回目の分岐地点との間に十分な距離が無い場合に、通常の各プロセスを行うとした場合の経過が示されている。この場合、プロセス策定部34は、初回のガイドプロセスと二回目の承認プロセスとの重複により、二回目の分岐制御の承認要求について応答時間が確保できないと判定する。そのため、プロセス策定部34は、図6Cに示すように、承認プロセスを短縮すると共に、ガイドプロセスを簡素化した一連のスケジュールを策定する。この場合のスケジュールによれば、複数(二回)の分岐制御についての承認は、初回の分岐制御の開始前に一括で運転者に対し要求される。
具体的に、承認要求を一括で行う承認プロセスは、初回の分岐地点に到達するまでに所定の応答時間が確保されたタイミングで開始される。承認プロセスの開始に伴い、まず「××ジャンクション方面へ分岐しますか。分岐する場合はYesのスイッチを押して下さい。」というメッセージ音声が再生される。この場合のメッセージ音声は、纏められた分岐制御の全体像を運転者にイメージさせる内容とされる。運転者による承認操作が入力されると、複数の分岐制御についての承認プロセスは終了され、ガイドプロセスが開始される。
複数の分岐制御に係るガイドプロセスでは、初回の分岐地点にて分岐制御が開始される直前に、「左へ分岐します。」というメッセージ音声が再生される。そして、自動運転機能による一回目の分岐制御が完了した後、二回目の分岐地点にて分岐制御が開始される直前にて、「このまま右へ分岐します。」というメッセージ音声が再生される。以上のように、簡素化されたガイドプロセスでは、一回目の分岐制御の完了を案内する音声通知は省略される。
自動運転機能による二回目の分岐制御が完了すると、「車線維持支援を行います」というメッセージ音声が再生される。二回目の分岐の完了時でも、一回目の場合と同様に、分岐制御の完了を案内する音声通知は省略される、以上により、複数の分岐制御に係るガイドプロセスは終了される。そして、車両Aは、所謂ACC及LKA等の自動運転機能の制御により、再びレーン内走行を開始する。
次に、自動走行中の車両Aにて、複数の操作制御の承認要求が一括で行われる他のシーンを、図7及び図8に基づいて説明する。
図7に示すシーンは、ETC(Electronic Toll Collection,登録商標)ゲート直後の分岐点にて、目的地までの経路に沿ったランプウェイを選択し、ランプウェイから本線車道に合流する場面である。この場合、プロセス策定部34は、ランプウェイが短いことに起因して、本線車道への合流を行う操作制御(以下、「合流制御」)についての応答時間が確保できないと判定する。その結果、プロセス策定部34は、承認プロセスを短縮すると共に、ガイドプロセスを簡素化した一連のスケジュールを策定する。以上のスケジュールによれば、連続する分岐制御及び合流制御についての承認は、最初に実施を予定された分岐制御の開始前に、一括で運転者に対し要求される。
承認要求を一括で行う場合の承認プロセスでは、まず「××方面へ合流しますか。合流する場合はYesのスイッチを押して下さい。」というメッセージ音声が再生される。この場合のメッセージ音声は、連続する分岐制御及び合流制御の全体像を運転者にイメージさせる内容とされる。運転者による承認操作が入力されると、一連の分岐制御及び合流制御に係る承認プロセスは終了され、ガイドプロセスが開始される。
一連の分岐制御及び合流制御に係るガイドプロセスでは、分岐地点にて分岐制御が開始される直前に、「××方面へ分岐します。」というメッセージ音声が再生される。自動運転機能による分岐制御が完了すると、合流地点にて合流制御が開始される手前で、「このまま本線へ合流します。」というメッセージ音声が再生される。そして、自動運転機能による合流制御が完了すると、「車線維持支援を行います」というメッセージ音声が再生され、一連のガイドプロセスは終了される。以上のガイドプロセスでも、分岐制御及び合流制御の完了を案内する音声通知の省略により、簡素化が実現されている。
図8に示すシーンは、乗員の休憩のために本線車道からサービスエリア(以下、「SA」)又はパーキングエリア(以下「PA」)に入り、駐車スペースに停車する場面である。この場合も、プロセス策定部34は、本線車道とSA又はPAとを接続する道路区間が短いことに起因して、自動駐車を行う操作制御(以下、「駐車制御」)についての応答時間を確保できないと判定する。その結果、プロセス策定部34は、承認プロセスを短縮すると共に、ガイドプロセスを簡素化した一連のスケジュールを策定する。以上によれば、連続する分岐制御と駐車制御についての承認は、最初に実施を予定された分岐制御の開始前に、一括で運転者に対し要求される。
この場面での承認プロセスでは、まず「××PAへ入りますか。入る場合はYesのスイッチを押して下さい。」というメッセージ音声が再生される。このメッセージ音声に基づいて、運転者による承認操作が入力されると、一連の分岐制御及び駐車制御に係る承認プロセスは終了され、ガイドプロセスが開始される。
ガイドプロセスでは、PAへ向けた分岐制御が開始される直前に、「××PAへ入ります。」というメッセージ音声が再生される。自動運転機能による分岐制御が完了すると、空き情報を取得した駐車スペースの手前にて、「このまま駐車スペースに駐車します。」というメッセージ音声が再生される。そして、自動運転機能による自動駐車が完了すると、「××PAに到着しました。」というメッセージ音声が再生される。以上により、一連の分岐制御及び駐車制御についてのガイドプロセスは、終了される。以上のガイドプロセスでも、分岐制御及び駐車制御の完了を案内する音声通知の省略により、簡素化が実現されている。
以上のような承認プロセスの短縮を可能にする承認制御方法、及びガイドプロセスの簡素化を可能にするガイド制御方法、を共に実現するためのプロセス策定処理の詳細を、図9に基づき、図2及び図4を参照しつつ説明する。図9に示す処理は、自動運転機能が作動状態となったことに基づき、HCU20によって開始され、自動運転機能が停止されるまで、繰り返し実施される。
S101では、自動運転ECU50から長中期の走行計画を取得し、S102に進む。加えてS101では、V2X受信器75等によって受信された予定経路の混雑情報等も取得可能である。
S102では、S101にて取得した長中期の走行計画を分析することにより、進行方向の特定の範囲に、操作制御の実施予定が有るか否かを判定する。S102にて、操作制御の実施予定が無いと判定した場合、S101に戻る。一方、S102にて、操作制御の実施予定があると判定した場合、各プロセスのスケジュールを生成するために、S103に進む。
S103では、所定時間内又は所定距離内に複数の操作制御の実施が予定されているか否かを判定する。S103にて、連続した操作制御の実施が予定されていないと判定すると、S106に進む。一方、S103にて、所定時間内に複数の操作制御の連続実施が予定されていると判定すると、S104に進む。
S104では、連続する複数の操作制御について、確保可能な応答時間を算出し、S105に進む。S105では、S104にて算出した時間に基づき、予め設定された閾値時間との比較により、特に二つ目以降の操作制御について、応答時間が確保可能か否かを判定する。S105にて、応答時間の確保が可能であるあと判定した場合、S106に進む。S106では、通常の態様で承認プロセス及びガイドプロセスの各スケジュールを生成し、S101に戻る。
一方、S105にて、応答時間の確保が困難であると判定した場合、S107に進む。S107では、複数の操作制御について一括で承認要求が行われるよう、承認要求の態様を変更した短縮版の承認プロセスのスケジュールを生成し、S108に進む。S108では、簡素化したガイドプロセスのスケジュールを生成し、S101に戻る。
ここまで説明した本実施形態にて承認プロセスを制御するHCU20は、走行計画の取得により、実施を予定された連続する複数の操作制御のスケジュールを予め把握できる。加えてHCU20は、走行計画に基づくことにより、連続する複数の操作制御の応答時間を個別に確保可能か否かも、予め判定可能になる。故に、応答時間が個別に確保できない場合には、一連の操作制御に係る承認プロセスが短縮されることで、運転者への承認要求は、自動運転機能によって連続実施される複数の操作制御に合わせた態様で行われ得る。以上によれば、短時間に複数の操作制御が実施されるシーンにおいても、HCU20は、複数の操作制御に対する運転者の承認を円滑に取得できる。
加えて本実施形態では、複数の操作制御のうちで応答時間を個別に確保できない特定の操作制御、例えば二回目の分岐制御、合流制御、及び駐車制御等の承認要求が、直前の操作制御の承認要求と一括で行われる。このように、運転者に対し行われる承認要求の回数が減らされれば、承認プロセスは、確実に短縮可能となる。さらに、承認プロセスの簡略化によれば、運転者は、自動運転機能による操作制御の開始前に承認操作を円滑に終わらせることができ、且つ、システムからの承認要求を煩わしく感じ難くなる。
さらに本実施形態によれば、実施タイミングの離れた複数の操作制御に係る承認プロセスは、個別に実施される。故に、運転者が認識困難な先の操作制御まで、運転者に対して一括で承認が要求される事態は、回避される。
また本実施形態によれば、一括で承認を要求された複数の操作制御の内容は、投影領域12aに投影された内容通知画像41により、運転者に提示される。以上によれば、運転者は、承認の対象となっている複数の操作制御の内容を、内容通知画像41から把握可能となる。故に、運転者は、状況を迅速に把握したうえで、円滑に承認操作を行うことができる。
加えて本実施形態によれば、一括で承認を要求された複数の操作制御の各実施場所は、表示画面11aに表示されたエリア通知画像46により、まとめて運転者に提示される。以上によれば、運転者は、承認を要求されている各操作制御の各実施場所をエリア通知画像46から把握し、一連の操作制御の全体像を認識したうえで、円滑に承認操作を行うことができる。
また本実施形態では、複数の操作制御が連続実施される場合に、操作制御の経過情報を通知するガイドプロセスも簡素化される。このようなガイドプロセスの簡素化によれば、HCU20は、連続する操作制御の実施に合わせて、最適なタイミングで経過情報を運転者に提供できる。加えて、ガイドプロセスの簡素化及び承認プロセスの短縮によれば、メッセージ音声及び表示内容が過多になる事態は回避される。故に、HCU20は、運転者に煩わしく感じられ難い情報提供を行うことができる。
さらに本実施形態におけるガイドプロセスの簡素化は、操作制御の完了を案内する通知の省略によって実現されている。その結果、一つの操作制御の完了後には、次のアクションを伝えるメッセージ音声が再生される。こうしたガイドプロセスによれば、HCU20は、複数の操作制御の一つが完了したのみであって、一連の操作制御が依然として継続中である旨を、運転者に誤解無く通知できる。
尚、第一実施形態では、HCU20が「承認制御装置」に相当し、表示画面11aが「表示領域」に相当し、CPU21及びGPU22が「プロセッサ」に相当し、走行計画取得部31が「計画取得部」に相当する。また、プロセス策定部34が「要求制御部」に相当し、表示制御部36が「提示制御部」に相当し、音声制御部37が「通知制御部」に相当し、地図背景47が「地図画像」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態では、複数の操作制御の承認要求が纏められるシーンとして、都心部における高速道路の連続した分岐時、高速道路への進入時、及びSA又はPAエリアへの停車時を例示した。しかし、上記とは異なるシーンにて、連続する複数の操作制御の承認要求が一括で実施されてよい。例えば、本線車道からの退出のために、三車線以上の道路において複数の車線変更を連続して行う場合に、複数の車線変更についての承認要求は、一括で行われてよい。さらに、上記のような高速道路以外(いわゆる一般道)においても、承認プロセスの短縮化及びガイドプロセスの簡素化は、実施可能である。
上記実施形態では、複数の操作制御に対する承認要求の一括化により、承認プロセスの短縮化が実現されていたが、承認プロセスを短縮する方法は、適宜変更されてよい。また、承認プロセスの最初に再生される承認要求のメッセージ音声は、承認要求を纏められた複数の操作制御の内容を運転者に伝えることができれば、適宜変更可能である。例えば、図6Cに示すシーンでは、「××ジャンクション方面へ二回分岐しますか。」又は「左へ分岐し、そのあと右へ分岐しますか。」等にメッセージ音声の前段部分が変更されてもよい。さらに、図8に示すシーンでは、「××PAへ入り、駐車場に駐車しますか。」等にメッセージ音声の前段部分が変更されてもよい。
上記実施形態のようなガイダンス表示を行う表示デバイスは、適宜変更可能である。例えば、一連の操作制御の内容を一覧表示する内容通知画像は、メータ装置11の表示画面11a、又はセンターディスプレイ16(図1参照)の表示画面に表示されてもよい。さらに、一連の操作制御の実施位置を全体表示するエリア通知画像は、HUD装置12に投影されてもよく、又はセンターディスプレイ16の表示画面に表示されてもよい。
また、内容通知画像及びエリア通知画像の表示態様は、適宜変更可能である。例えば、制御概説アイコン及び制御詳細アイコン等の形状、サイズ、及び表示色は、適宜選択されてよい。さらに、内容通知画像及びエリア通知画像の一方又は両方が表示されることなく、音声のみによって情報提供が実施されてもよい。
上記実施形態では、複数の操作制御に係る承認要求が纏めて行われた場合に、ガイドプロセスの簡素化も合わせて実施されていた。しかし、ガイドプロセスの簡素化は、実施されなくてもよい。また、ガイドプロセスを簡素化する方法は、適宜変更されてよい。さらに、ガイドプロセス及び承認プロセスの各メッセージ音声は、例えば超音波を出力可能な指向性のスピーカを用いることにより、車両Aの乗員のうちで運転者のみに聞こえるよう再生されてもよい。
上記実施形態では、走行計画生成部にて策定の走行計画に基づいて、各プロセスのスケジュールが組み立てられていた。このような走行計画の態様は、適宜変更されてよい。例えば上記実施形態のように、長中期の走行計画と短期の走行計画とが明確に分けられていなくてもよい。自動運転機能にて予定された操作制御の実施場所と制御内容とを規定した種々の情報を、HCUは、走行計画として各プロセスのスケジュール生成に用いることができる。
上記実施形態の承認プロセスにおいて、運転者は、特定のステアリングスイッチの押圧操作により、車線変更の実施について承認又は否認を入力していた。しかし、承認及び否認を入力する構成は、上記のようなステアリングスイッチに限定されない。例えば、ウィンカーレーバ及びACCレバー等の他の構成の操作によっても、運転者は、車線変更の承認及び否認を入力可能である。
上記実施形態では、自動運転ECU及び車両制御ECUの協働により、車両の自動運転機能が実現されていた。しかし、車両の自動運転機能は、外部のコントロールセンターから受信する制御信号に基づく加減速制御及び操舵制御の実行により、実現されていてもよい。
上記実施形態では、HMI制御プログラムを実行するプロセッサとして、HCUのCPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)が用いられていた。しかし、表示制御に係る各機能部は、車両に搭載された種々の電子制御ユニットによって適宜実現されてよい。例えば、自動運転ECUがHCUの機能を兼ねた車載システムであれば、自動運転ECUのCPU51及びGPU52(図3参照)が、HMI制御プログラムを実行してもよい。
さらに、自動運転ECU及びHCUの各CPU及び各GPUが協働でHMI制御プログラムを処理してもよい。また、自動運転ECU及びHCU等に設けられるプロセッサの数は、適宜増減されてよい。そして、フラッシュメモリ及びハードディスク等の種々の非遷移的実体的記憶媒体が、各プロセッサによって実行されるプログラムを格納する構成として採用可能である。