JP2023138849A - 提示制御装置及び提示制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】自動運転についての利便性を確保可能な提示制御装置等の提供。【解決手段】HCUは、ドライバによる周辺監視義務のないアイズオフ自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置として機能する。HCUは、辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、自動運転機能での実施の状態を把握する。そして、HCU100は、周辺監視義務のないアイズオフ自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に、実施パターンの状態変化を報知する。【選択図】図6
Description
この明細書における開示は、自動運転に関連する情報を提示する提示制御装置及び提示制御プログラムに関する。
特許文献1に開示の自動運転システムでは、スマートフォンの操作及びテレビの視聴等のセカンドタスクの実施が自動運転中にドライバに許可される。そして、自動運転システムの信頼度が低くなると、自動運転の継続が可能でないと判定され、ドライバに対しての警告が行われる。
特許文献1に開示のように、セカンドタスクの実施がドライバに許可される自動運転は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転となる。近年、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転として、複数の実施パターンを設定することが検討されている。このように、周辺監視義務のない自動運転に複数の実施パターンが設定された場合、自動運転システムによる自動運転が継続される一方で、その実施パターンの状態が変化するシーンが発生し得る。こうしたシーンでは、現在の実施パターンの状態をドライバが知覚できないことに起因して、自動運転についての利便性が損なわれる懸念があった。
本開示は、自動運転についての利便性を確保可能な提示制御装置及び提示制御プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、自動運転機能での実施の状態を把握する状態把握部(72)と、周辺監視義務のない自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に、実施パターンの状態変化を報知する状態報知部(77)と、を備え、状態報知部は、実施パターンの状態変化を報知するよりも前に、実施パターンの状態変化の予定を事前報知する提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、自動運転機能での実施の状態を把握する状態把握部(72)と、周辺監視義務のない自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に、実施パターンの状態変化を報知する状態報知部(77)と、を備え、状態把握部は、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御から、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御への実施パターンの切り替わりを把握し、状態報知部は、渋滞限定制御からエリア限定制御に切り替わる場合に、実施パターンの状態変化を報知する提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、自動運転機能での実施の状態を把握する状態把握部(72)と、周辺監視義務のない自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に、実施パターンの状態変化を報知する状態報知部(77)と、を備え、状態把握部は、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御から、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御への実施パターンの切り替わりを把握し、状態報知部は、渋滞限定制御からエリア限定制御に切り替わる場合に、実施パターンの状態変化を報知する提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、自動運転機能での実施の状態を把握し(S51)、周辺監視義務のない自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に、実施パターンの状態変化を報知し(S58~S60)、実施パターンの状態変化を報知するよりも前に、実施パターンの状態変化の予定を事前報知する(S55)、ことを含む処理を実施させる提示制御プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、自動運転機能での実施の状態を把握し(S51)、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御から、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御への実施パターンの切り替わりを把握し(S57)、周辺監視義務のない自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に、実施パターンの状態変化を報知し(S58~S60)、渋滞限定制御からエリア限定制御に切り替わる場合に、実施パターンの状態変化を報知する、ことを含む処理を実施させる提示制御プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、自動運転機能での実施の状態を把握し(S51)、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御から、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御への実施パターンの切り替わりを把握し(S57)、周辺監視義務のない自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に、実施パターンの状態変化を報知し(S58~S60)、渋滞限定制御からエリア限定制御に切り替わる場合に、実施パターンの状態変化を報知する、ことを含む処理を実施させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様によれば、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に複数の実施パターンが含まれていても、ドライバ等の乗員は、自動運転機能による現在の実施パターンの状態を知覚できる。以上によれば、どのような自動運転が行われるかの把握が容易となるため、自動運転についての利便性が確保可能になる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御と、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御とを実施パターンに含む自動運転について、自動運転機能による実施の状態を把握する状態把握部(72)と、エリア限定制御及び渋滞限定制御の一方から他方に自動運転の実施パターンが切り替わる場合に、ドライバに周辺監視を促す報知を実施する監視促進部(77)と、を備える提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、少なくとも一つの処理部(11)に、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御と、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御とを実施パターンに含む自動運転について、自動運転機能による実施の状態を把握し(S51)、エリア限定制御及び渋滞限定制御の一方から他方に自動運転の実施パターンが切り替わる場合に、ドライバに周辺監視を促す報知を実施する(S58~S60)、ことを含む処理を実施させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様によれば、特定エリアに限定して実施されるエリア限定制御と、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御との間で自動運転の実施パターンが変化した場合には、ドライバ等の乗員に周辺監視の実施が促される。周辺監視義務がない中で、あえて周辺監視を促す報知が実施されれば、乗員は、現在の実施パターンの状態を知覚し易くなる。その結果、実施パターンの状態変化に起因した車両挙動の変化に対し、乗員は、柔軟に対応し得る。したがって、自動運転についての利便性が確保可能になる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンのうちで実施対象となる実施パターンの切り替わり予定を把握する状態把握部(72)と、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握するエリア把握部(74)と、周辺監視義務のない自動運転での走行中に実施パターンの切り替わり予定が把握されたことをドライバに示す切替事前報知を実施する報知制御部(77)と、を備え、報知制御部は、渋滞状態にある不許可エリアを走行している場合、許可エリアへの移動予定が把握されたことをドライバに示すエリア事前報知の態様を、切替事前報知の態様と異ならせる提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、少なくとも一つの処理部(11)に、周辺監視義務のない自動運転に含まれる複数の実施パターンのうちで実施対象となる実施パターンの切り替わり予定を把握し(S51,S53)、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握し(S71,S72)、周辺監視義務のない自動運転での走行中に実施パターンの切り替わり予定が把握されたことをドライバに示す切替事前報知を実施し(S55)、渋滞状態にある不許可エリアを走行している場合、許可エリアへの移動予定が把握されたことをドライバに示すエリア事前報知の態様を、切替事前報知とは異なる態様とする(S77~S79)、ことを含む処理を実施させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様では、許可エリアへの移動予定をドライバに示すエリア事前報知の態様が、自動運転の実施パターンの切り替わり予定をドライバに示す切替事前報知の態様が異なるため、エリア事前報知は、切替事前報知と区別され得る。故に、渋滞状態にある不許可エリアを走行中に実施されるエリア事前報知が、周辺監視義務のない自動運転を使用可能になったと誤解される事態は、回避される。以上により、自動運転の状態把握が容易となることで、自動運転についての利便性が確保可能になる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握するエリア把握部(74)と、不許可エリアを走行中に許可エリアへの移動予定が把握され、かつ、自車周囲が渋滞状態にある場合、渋滞中であることを示しつつ、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていないことを示す不許可エリア報知を実施する報知制御部(77)と、を備える提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、少なくとも一つの処理部(11)に、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握し(S71,S72)、不許可エリアを走行中に許可エリアへの移動予定が把握され、かつ、自車周囲が渋滞状態にある場合、渋滞中であることを示しつつ、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていないことを示す不許可エリア報知を実施する(S74)、ことを含む処理を実施させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様では、渋滞状態にある不許可エリアを走行中に許可エリアへの移動予定が把握された場合、不許可エリア報知により、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない状態であることがドライバに明示される。故に、許可エリアへの進入前であるにも関わらず、渋滞状態となったことで、周辺監視義務のない自動運転での走行が可能になったと誤認される事態は、回避される。以上により、自動運転の状態把握が容易となることで、自動運転についての利便性が確保可能になる。
尚、上記及び特許請求の範囲における括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
本開示の第一実施形態による提示制御装置の機能は、図1に示すHCU(Human Machine Interface Control Unit)100によって実現されている。図1及び図2に示すように、HCU100は、車両Aにおいて用いられるHMI(Human Machine Interface)システムを、複数の表示デバイス、オーディオ装置24及び操作デバイス26等と共に構成している。HMIシステムは、車両Aの乗員(例えばドライバ等)による操作を受け付ける入力インターフェース機能と、ドライバへ向けて情報を提示する出力インターフェース機能とを備えている。
本開示の第一実施形態による提示制御装置の機能は、図1に示すHCU(Human Machine Interface Control Unit)100によって実現されている。図1及び図2に示すように、HCU100は、車両Aにおいて用いられるHMI(Human Machine Interface)システムを、複数の表示デバイス、オーディオ装置24及び操作デバイス26等と共に構成している。HMIシステムは、車両Aの乗員(例えばドライバ等)による操作を受け付ける入力インターフェース機能と、ドライバへ向けて情報を提示する出力インターフェース機能とを備えている。
HCU100は、車両Aに搭載された車載ネットワークの通信バス99に、通信可能に接続されている。HCU100は、車載ネットワークに設けられた複数のノードのうちの一つである。通信バス99には、ドライバモニタ29、周辺監視センサ30、ロケータ35、V2X通信機39、走行制御ECU(Electronic Control Unit)40、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等が接続されている。車載ネットワークの通信バス99に接続されたこれらのノードは、相互に通信可能である。これら装置及びECUのうちの特定のノード同士は、相互に直接的に電気接続され、通信バス99を介することなく通信可能であってもよい。
ドライバモニタ29は、近赤外光源及び近赤外カメラと、これらを制御する制御ユニットとを含む構成である。ドライバモニタ29は、運転席のヘッドレスト部分に近赤外カメラを向けた姿勢にて、例えばステアリングコラム部の上面又はインスツルメントパネル9の上面等に設置されている。近赤外カメラは、後述するメータディスプレイ21又はセンターインフォメーションディスプレイ(以下、CID)22と一体的に構成され、いずれかの画面に設けられていてもよい。
ドライバモニタ29は、近赤外光源によって近赤外光を照射されたドライバの頭部を、近赤外カメラによって撮影する。近赤外カメラによる撮像画像は、制御ユニットによって画像解析される。制御ユニットは、ドライバのアイポイントの位置及び視線方向等の情報を撮像画像から抽出する。ドライバモニタ29は、制御ユニットによって抽出されたドライバステータス情報を、通信バス99を通じてHCU100及び自動運転ECU50b等に提供する。
周辺監視センサ30は、車両Aの周辺環境を監視する自律センサである。周辺監視センサ30は、自車周囲の検出範囲から予め規定された移動物体及び静止物体を検出可能である。周辺監視センサ30は、自車周囲を走行する前方車両、後方車両、及び側方車両等を少なくとも検出可能である。周辺監視センサ30は、自車周囲の物体の検出情報を、通信バス99を通じて運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等に提供する。
周辺監視センサ30には、例えばカメラユニット31及びミリ波レーダ32が含まれている。カメラユニット31は、単眼カメラを含む構成であってもよく、又は複眼カメラを含む構成であってもよい。カメラユニット31は、車両Aの前方範囲を撮影可能なように車両Aに搭載されている。車両Aの側方範囲及び後方範囲を撮影可能なカメラユニット31が、車両Aに搭載されていてもよい。カメラユニット31は、自車周囲を撮影した撮像データ及び撮像データの解析結果の少なくとも一方を、検出情報として出力する。ミリ波レーダ32は、ミリ波又は準ミリ波を自車周囲へ向けて照射する。ミリ波レーダ32は、移動物体及び静止物体等で反射された反射波を受信する処理によって生成した検出情報を出力する。周辺監視センサ30は、ライダ及びソナー等の検出構成をさらに備えていてもよい。
ロケータ35は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機及び慣性センサ等を含む構成である。ロケータ35は、GNSS受信機で受信する測位信号、慣性センサの計測結果、及び通信バス99に出力された車速情報等を組み合わせ、車両Aの自車位置及び進行方向等を逐次測位する。ロケータ35は、測位結果に基づく車両Aの位置情報及び方角情報を、ロケータ情報として通信バス99に逐次出力する。
ロケータ35は、高精度地図データベース(以下、高精度地図DB)36をさらに有している。高精度地図DB36は、多数の3次元地図データ及び2次元地図データを格納した大容量の記憶媒体を主体とする構成である。3次元地図データは、いわゆるHD(High
Definition)マップのデータであり、自動運転制御に必要な道路情報を含んでいる。3次元地図データは、道路の3次元形状情報及び各レーンの詳細情報等、高度運転支援及び自動運転に必要な情報を含んでいる。ロケータ35は、現在位置周辺の地図データを高精度地図DB36から読み出し、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等にロケータ情報と共に提供する。
Definition)マップのデータであり、自動運転制御に必要な道路情報を含んでいる。3次元地図データは、道路の3次元形状情報及び各レーンの詳細情報等、高度運転支援及び自動運転に必要な情報を含んでいる。ロケータ35は、現在位置周辺の地図データを高精度地図DB36から読み出し、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等にロケータ情報と共に提供する。
V2X(Vehicle to Everything)通信機39は、車両Aに搭載された車外通信ユニットである。V2X通信機39は、道路脇に設置された路側機との間で無線通信によって情報を送受信する。一例として、V2X通信機39は、車両Aの現在位置周辺及び進行方向の渋滞情報を路側機から受信する。渋滞情報は、VICS(登録商標)情報等である。V2X通信機39は、受信した渋滞情報を自動運転ECU50b及びHCU100等に提供する。
走行制御ECU40は、マイクロコントローラを主体として含む電子制御装置である。走行制御ECU40は、ブレーキ制御ECU、駆動制御ECU及び操舵制御ECUの機能を少なくとも有している。走行制御ECU40は、ドライバの運転操作に基づく操作指令、運転支援ECU50aの制御指令及び自動運転ECU50bの制御指令のいずれか一つに基づき、各輪のブレーキ力制御、車載動力源の出力制御及び操舵角制御を継続的に実施する。加えて走行制御ECU40は、各輪のハブ部分に設けられた車輪速センサ41の検出信号に基づき、車両Aの現在の走行速度を示す車速情報を生成し、生成した車速情報を通信バス99に逐次出力する。
運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bは、自動運転システム50を構成する車載ECUとして車両Aに搭載されている。自動運転システム50の搭載により、車両Aは、自動運転機能を備えた自動運転車両となる。
運転支援ECU50aは、自動運転システム50において、ドライバの運転操作を支援する運転支援機能を実現させる車載ECUである。運転支援ECU50aは、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおいて、レベル2程度の高度運転支援又は部分的な自動走行制御を可能にする。運転支援ECU50aによって実施される自動運転は、ドライバによる周辺監視義務のある自動運転である。
運転支援ECU50aは、処理部、RAM、記憶部、入出力インターフェース及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。運転支援ECU50aは、処理部によるプログラムの実行により、高度運転支援を実現する複数の機能部を有する。具体的に、運転支援ECU50aは、ACC(Adaptive Cruise Control)機能部、LTC(Lane Trace Control)機能部及びLCA(Lane Change Assist)機能部を有する。
自動運転ECU50bは、自動運転システム50において、ドライバの運転操作を代行可能な自動運転機能を実現させる車載ECUである。自動運転ECU50bは、システムが制御主体となるレベル3以上の自律走行を実施可能である。自動運転ECU50bによって実施される自動運転は、ドライバの目視による自車周辺の監視が不要な周辺監視義務のないアイズオフの自動運転となる。尚、自動運転ECU50bは、レベル4以上の自動運転機能を実施可能であってもよい。
自動運転システム50では、運転支援ECU50aによる周辺監視義務のある自動運転制御と、自動運転ECU50bによる周辺監視義務のない自動運転制御とを少なくとも含む複数のうちで、自動運転機能の走行制御状態が切り替えられる。以下の説明では、運転支援ECU50aによるレベル2以下の自動運転制御を「運転支援制御」と記載し、自動運転ECU50bによるレベル3以上の自動運転制御を「自律走行制御」と記載する場合がある。
自動運転ECU50bは、処理部51、RAM52、記憶部53、入出力インターフェース54及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。自動運転ECU50bは、運転支援ECU50aよりも高い演算能力を備えており、ACC、LTC及びLCAに相当する走行制御を少なくとも実施できる。自動運転ECU50bは、自律走行制御が一時的に中断されるシーンにおいて、運転支援ECU50aに代わって、ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御を実施可能であってよい。自動運転ECU50bは、処理部51によるプログラムの実行により、アイズオフ自動運転(自律走行制御)を実現する複数の機能部として、環境認識部61、行動判断部62及び制御実行部63を有する。
環境認識部61は、ロケータ35より取得するロケータ情報及び地図データと、周辺監視センサ30より取得する検出情報とに基づき、車両Aの走行環境を認識する。具体的に、環境認識部61は、複数レーンのうちで自車が走行する自車レーンの位置、自車レーンのレーン形状、並びに自車周囲の他車両の相対位置及び相対速度等を把握する。尚、自車レーンの位置の特定は、ロケータ35にて実施されてもよい。
環境認識部61は、渋滞認識部65及びエリア認識部66をサブ機能部として有している。渋滞認識部65は、自車両の周囲の渋滞を認識する。渋滞認識部65は、通信バス99から取得する車速情報に基づき、車両Aの走行速度が予め設定された所定速度(以下、渋滞判定速度)以下である場合に、車両Aが渋滞中を走行していると判定する(図3 S11参照)。渋滞判定速度は、例えば10km/h程度に設定される。渋滞認識部65は、検出情報に基づき、前方車両及び側方車両が存在するか否かの判定結果、V2X通信機39によって受信する渋滞情報等を、渋滞判定に用いていてもよい。
エリア認識部66は、自車両の走行する道路又は走行予定の道路が予め設定された許可エリアSeAであるか否かを判定する(図4 S21参照)。さらに、エリア認識部66は、自車両の走行する道路又は走行予定の道路が予め設定された制限付き許可エリアSeDであるか否かを判定する。許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDは、ドライバによる周辺監視義務のないアイズオフ自動運転が法規的に許可された限定領域(Operational Design Domain,ODD)であってよい。一例として、自動車専用道路を含む高速道路等の本線車道に、許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDが設定される。対して、例えば一般道等、許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDのいずれにも含まれない道路(以下、不許可エリアSeM,図12参照)では、周辺監視義務のないアイズオフ自動運転での走行は、許可されていない。
許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDであるか否かの情報は、高精度地図DB36に格納された地図データに記録されていてもよく、V2X通信機39によって受信する受信情報に含まれていてもよい。エリア認識部66は、現在の位置情報、地図データ及び受信情報等を適宜組み合わせ、許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDであるか否かを判定する。尚、許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDか否かの認識は、エリア認識部66に替えて、ロケータ35によって実施されてもよい。こうした形態では、エリア認識部66は、走行中の道路及び走行予定の道路についてのエリア認識結果をロケータ35から取得する。
行動判断部62は、HCU100と連携し、自動運転システム50及びドライバ間での運転交代を制御する。行動判断部62は、自動運転システム50に運転操作の制御権がある場合、環境認識部61による走行環境の認識結果に基づき、車両Aを走行させる走行プランを生成する。
行動判断部62は、パターン切替部67及び情報連携部68をサブ機能部として有している。パターン切替部67は、アイズオフ自動運転の実施パターンを複数の実施パターンのうちで切り替える。複数の実施パターンには、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御(以下、渋滞時レベル3)と、許可エリアSeA(図6参照)に限定して実施されるエリア限定制御(以下、エリアレベル3)とが含まれている。渋滞時レベル3の自動運転制御では、前方車両との距離を確保しつつ、車両Aを前方車両に追従走行させる走行プランが生成される。エリアレベル3の自動運転制御では、前方車両に車両Aを追従走行させるか、又は自車レーンに沿って車両Aを定速巡航させる走行プランが生成される。一例として、渋滞時レベル3の自動運転制御では、エリアレベル3の自動運転制御よりも狭い車間距離での走行が許可される。一方、エリアレベル3の自動運転制御では、渋滞時レベル3の自動運転制御よりも、高速(最大速度は例えば60km/h)での走行が許容される。
パターン切替部67は、渋滞時レベル3の自動運転の可否を判定する可否判定処理(図3参照)、エリアレベル3の自動運転の許否を判定する可否判定処理(図4参照)、及び自動運転の実施パターンを切り替える制御切替処理(図5参照)を実施する。各可否判定処理は、ドライバ操作に基づくアイズオフ自動運転の起動指示に基づき開始され、アイズオフ自動運転の終了まで繰り返し実施される。各可否判定処理は、不許可エリアSeMを走行中では中断されていてもよい。
渋滞時レベル3の可否判定処理(図3参照)にて、パターン切替部67は、渋滞認識部65による渋滞認識の結果を参照し、自車の走行速度が渋滞判定速度以下か否かを判定する(S11参照)。さらに、パターン切替部67は、情報連携部68によって受信されるドライバステータス情報に基づき、ドライバモニタ29によるドライバの監視が正常に動作しているか否かを判定する(S12参照)。パターン切替部67は、自車の走行速度が渋滞判定速度以下であり、かつ、ドライバモニタ29によるドライバ監視が正常に作動している場合、渋滞時レベル3の自動運転の実施を許可する(S13参照)。一方で、自車の走行速度が渋滞判定速度を超えている場合、又はドライバ監視が正常に動作していない場合、パターン切替部67は、渋滞時レベル3の自動運転の実施を不許可とする(S14参照)。
エリアレベル3の可否判定処理(図4参照)にて、パターン切替部67は、エリア認識部66による許可エリアSeAの認識結果を参照し、自車が許可エリアSeA内を走行中か否かを判定する(S21参照)。パターン切替部67は、自車が許可エリアSeAへの進入予定、及び許可エリアSeAからの退出予定をさらに判定してもよい。パターン切替部67は、情報連携部68によって受信されるドライバステータス情報に基づき、ドライバ監視が正常に動作しているか否かを判定する(S22参照)。パターン切替部67は、自車が許可エリアSeA内を走行しており、かつ、ドライバモニタ29によるドライバ監視が正常に作動している場合、エリアレベル3の自動運転の実施を許可する(S23参照)。一方で、自車が許可エリアSeA外を走行している場合、又はドライバ監視が正常に動作していない場合、パターン切替部67は、エリアレベル3の自動運転の実施を不許可とする(S24参照)。
実施パターンの制御切替処理(図5参照)にて、パターン切替部67は、渋滞時レベル3の可否判定処理での判定結果に基づき、渋滞時レベル3が許可状態にあるか否かを判定する(S31参照)。パターン切替部67は、渋滞時レベル3が許可状態にある場合、渋滞時レベル3をアイズオフ自動運転の実施パターンに設定する(S32参照)。一方、エリアレベル3が許可状態にない場合、パターン切替部67は、エリアレベル3の可否判定処理での判定結果に基づき、エリアレベル3が許可状態にあるか否かを判定する(S33参照)。パターン切替部67は、エリアレベル3が許可状態にある場合、エリアレベル3をアイズオフ自動運転の実施パターンに設定する(S34参照)。対して、渋滞時レベル3及びエリアレベル3が共に不許可である場合、アイズオフ自動運転を終了する(S35参照)。この場合、自動運転システム50は、ドライバによる周辺監視義務のある自動運転に切り替える。
情報連携部68は、自動運転ECU50b及びドライバモニタ29等との情報連携を実施する。情報連携部68は、自動運転システム50での自動運転の実施状態を示す制御ステータス情報を、HCU100へ提供する。具体的に、情報連携部68は、アイズオフ自動運転が継続されるか否か、実施パターンの状態変化の予定、並びに渋滞時レベル3及びエリアレベル3の各可否状態等を、HCU100に出力する。
情報連携部68は、ドライバモニタ29によって検出されたドライバステータス情報を受信する。ドライバステータス情報には、ドライバ監視が正常に動作しているか否かを示す動作情報、及びドライバによる周辺監視が適切に実施されているか否か等の行動情報が含まれている。行動情報は、パターン切替部67によるアイズオフ自動運転の実施パターンの切り替えには影響しない。即ち、ドライバによる周辺監視の不実施が情報連携部68によって把握された場合でも、パターン切替部67は、実施パターンの切り替えを許可する。尚、行動情報の生成は、ドライバモニタ29によって検出された情報に基づき、HCU100(後述のドライバ把握部73)によって実施されてもよい。こうした形態では、情報連携部68は、HCU100との情報連携も可能である。
制御実行部63は、自動運転システム50に運転操作の制御権がある場合、走行制御ECU40との連携により、行動判断部62にて生成された走行プランに従って、車両Aの加減速制御及び操舵制御等を実行する。具体的に、制御実行部63は、走行プランに基づく制御指令を生成し、生成した制御指令を走行制御ECU40へ向けて逐次出力する。
次に、HMIシステムに含まれる複数の表示デバイス、オーディオ装置24、操作デバイス26及びHCU100の各詳細を順に説明する。
複数の表示デバイスには、メータディスプレイ21、CID22及びヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)23等が含まれている。複数の表示デバイスには、電子ミラーシステムの各ディスプレイEMB,EML及びEMR(図2参照)がさらに含まれていてもよい。
メータディスプレイ21、CID22及びHUD23は、ドライバの視覚を通じて情報を提示する。メータディスプレイ21及びCID22は、例えば液晶ディスプレイ又はOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等を主体とする構成である。CID22は、タッチパネルの機能を有しており、ドライバ等による表示画面へのタッチ操作を検出する。HUD23は、ドライバ前方に結像される画像の光を、ウィンドシールドWS等に規定された投影領域PAに投影することで、車両Aの前景と重なる虚像をドライバに視認させる。
オーディオ装置24は、ドライバの聴覚を通じて情報を提示する。オーディオ装置24は、運転席を囲む配置にて車室内に設置された複数のスピーカを有しており、報知音又は音声メッセージ等をスピーカによって車室内に再生させる。
操作デバイス26は、ドライバ等によるユーザ操作を受け付ける入力部である。操作デバイス26には、例えば自動運転機能の作動及び停止に関連するユーザ操作等が入力される。ステアリングホイールのスポーク部に設けられたステアスイッチ、ステアリングコラム部に設けられた操作レバー、及びドライバの発話内容を認識する音声入力装置等が、操作デバイス26に含まれる。
HCU100は、HMIシステムにおいて、メータディスプレイ21、CID22、HUD23及びオーディオ装置24を制御する車載コンピュータである。HCU100は、例えば自動運転に関連する情報等のドライバへ向けた提示を統合的に管理する提示制御装置として機能する。HCU100は、処理部11、RAM12、記憶部13、入出力インターフェース14及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含む構成である。
処理部11は、RAM12と結合された演算処理のためのハードウェアである。処理部11は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含む構成である。処理部11は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、NPU(Neural network Processing Unit)及び他の専用機能を備えたIPコア等をさらに含む構成であってよい。RAM12は、映像データ生成のためのビデオRAMを含む構成であってよい。処理部11は、RAM12へのアクセスにより、本開示の提示制御方法を実現するための種々の処理を実行する。記憶部13は、不揮発性の記憶媒体を含む構成である。記憶部13には、処理部11によって実行される種々のプログラム(提示制御プログラム等)が格納されている。
HCU100は、記憶部13に記憶された提示制御プログラムを処理部11によって実行することで、各表示デバイス及びオーディオ装置24を用いたドライバへの情報提示を統合制御する複数の機能部を有する。具体的に、HCU100には、情報取得部71、自動運転把握部72、ドライバ把握部73及び提供制御部77等の機能部が構築される。
情報取得部71は、車両Aの状態を示す車両情報を、通信バス99から取得する。車両情報には、例えば車速情報及び自動運転機能の状態を示す制御ステータス情報が含まれる。情報取得部71は、ユーザ操作の内容を示す操作情報をCID22及び操作デバイス26等から取得する。情報取得部71は、ドライバの状態を示すドライバステータス情報をドライバモニタ29から取得する。
自動運転把握部72は、情報取得部71にて取得される制御ステータス情報に基づき、自動運転システム50による自動運転の実施状態を把握する。自動運転把握部72は、アイズオフ自動運転に含まれる複数の実施パターン、即ち、渋滞時レベル3及びエリアレベル3のうちで、現在実施されているパターンを把握する。自動運転把握部72は、現在の実施パターンだけでなく、所定時間先までの実施スケジュールをさら把握可能であってよい。具体的に、自動運転把握部72は、渋滞時レベル3からエリアレベル3への実施パターンの変化、及びエリアレベル3から渋滞時レベル3への実施パターンの変化等を把握する。さらに、自動運転把握部72は、渋滞時レベル3の自動運転での許可エリアSeAへの進入及び退出を把握する。
ドライバ把握部73は、情報取得部71にて取得されるドライバステータス情報に基づき、ドライバによる周辺監視の実施の有無を把握する。具体的に、ドライバ把握部73は、アイズオフ自動運転の終了が予定される場合、及びアイズオフ自動運転の実施パターンの切り替え予定に基づく周辺監視報知(後述する)が実施された場合に、ドライバが周辺監視を実施したか否かを把握する。
提供制御部77は、各表示デバイス及びオーディオ装置24を用いたドライバへの情報の提供を統合制御する。提供制御部77は、ドライバへ向けて提示する情報を調停する調停機能と、調停結果に基づき映像データ及び音声データを生成するデータ生成機能とを有している。
提供制御部77は、調停機能として、情報取得部71にて取得される種々の取得情報に基づき、提供候補となる各コンテンツに優先度を設定する。提供制御部77は、優先度が高いと判断したコンテンツを、ドライバへの提供対象に選定する。提供制御部77は、データ生成機能として、コンテンツの選定結果に基づき、各表示デバイスに提供する映像データ及びオーディオ装置24に提供する音声データ等を生成する。
ここで、自動運転ECU50b及びHCU100は、ドライバによる運転以外の行為の実施を一時的に許容する。詳しく説明すると、自動運転ECU50bによるレベル3の自動運転機能によって車両Aが自動走行する自動走行期間にて、ドライバには、運転以外の行為であって、予め規定された特定行為(以下、セカンドタスク)が許可され得る。
セカンドタスクは、自動運転システム50による運転操作の実施要求、即ち、運転交代の要請(Take Over Request,図8 時刻t13参照)が発生するまで、ドライバに法規的に許可され得る。セカンドタスクは、セカンダリアクティビティ又はアザーアクティビティ等とも呼称される。セカンドタスクは、自動運転システム50からの運転操作の引き継ぎ要求にドライバが対応することを妨げてはならないとされる。例えば、動画コンテンツ等のエンターテイメント系のコンテンツの視聴、スマートフォン等の操作、及び食事等の行為が、セカンドタスクとして想定される。
以上のセカンドタスクが許容される期間にて、提供制御部77は、アイズオフ自動運転に関連する情報を提示する自動運転ステータスを表示させる。自動運転ステータスは、動画コンテンツを表示する表示デバイス(例えば、CID22)に表示されてもよく、又は動画コンテンツとは異なる表示デバイス(例えば、メータディスプレイ21)に表示されてもよい。一例として、自動運転ステータスは、自車アイコン、他車アイコン及び車線画像等によって自車周囲の走行環境を再現した画像を主体とする俯瞰表示とされる。提供制御部77は、メッセージウィンド及びアイコン等を自動運転ステータスに追加表示することで、変化報知、事前報知及び周辺監視報知等を実施する。尚、変化報知、事前報知及び周辺監視報知には、オーディオ装置24によるメッセージ又は報知音の再生が含まれていてもよい。
変化報知は、アイズオフ自動運転の実施パターンの状態変化を示す報知である。変化報知は、自動運転が継続されつつ実施パターンの状態が変化する場合に実施される。実施パターンの状態の変化は、エリアレベル3の許可状態下における渋滞時レベル3の許可状態の切り替わり、及び渋滞時レベル3の許可状態下におけるエリアレベル3の許可状態の切り替わりを意味している。そのため、提供制御部77には、実施パターンの状態変化シーンが4つ設定されている。
1つ目のシーン(以下、シーン1)は、エリアレベル3の継続中に渋滞時レベル3が許可状態となり、エリアレベル3から渋滞時レベル3に制御が切り替わるシーンである(図7 時刻t6,図8 時刻t10参照)。2つ目のシーン(以下、シーン2)は、許可エリアSeA内にて渋滞時レベル3が不許可状態となり、渋滞時レベル3からエリアレベル3に制御が切り替わるシーンである(図7 時刻t8参照)。3つ目のシーン(以下、シーン3)は、渋滞時レベル3の継続中に、許可エリアSeAへの進入に伴ってバックグラウンドでエリアレベル3が許可状態に遷移するシーンである(図6 時刻t3参照)。シーン3では、許可エリアSeAへの進入後に、シーン2と同様に渋滞時レベル3からエリアレベル3への制御の切り替わりが予定されている。4つ目のシーン(以下、シーン4)は、渋滞時レベル3の継続中に、許可エリアSeAからの退出に伴ってバックグラウンドでエリアレベル3が不許可状態に遷移するシーンである(図8 時刻t12参照)。提供制御部77は、上述の状態変化のシーン1~4のうちで、エリアレベル3から渋滞時レベル3に制御が切り替わるシーン1において、変化報知を省略する。
事前報知は、変化報知よりも前に、実施パターンの状態変化の予定を示す報知である。事前報知は、変化報知よりも所定時間(例えば数秒程度)だけ早いタイミングで開始され、変化報知の開始以前に終了される。事前報知は、変化報知が省略されるシーン1においても実施される。
周辺監視報知は、ドライバに周辺監視を促す報知を行うコンテンツである。周辺監視報知は、上述の変化報知と同様に、エリアレベル3及び渋滞時レベル3の一方から他方に実施パターンが変化する各シーンにて実施される。提供制御部77は、エリアレベル3から渋滞時レベル3へ実施パターンが変化するシーン1において、渋滞時レベル3からエリアレベル3へ実施パターンが変化するシーン2よりも、周辺監視報知を強調する。さらに、提供制御部77は、渋滞時レベル3を継続しつつ許可エリアSeAから退出するシーン4において、渋滞時レベル3を継続しつつ許可エリアSeAに進入するシーン3よりも、周辺監視報知を強調する。
提供制御部77は、自動運転ステータスに周辺監視報知として追加表示させる渋滞情報の情報量の増加により、周辺監視報知を強調させる。具体的に、シーン1での周辺監視報知の強調では、自動運転ステータスに表示させる他車アイコンの数を増やす表示変化が実施される。シーン4での周辺監視報知の強調では、V2X通信機39にて受信される渋滞情報に基づき、渋滞終了位置を通知する表示変化が実施される。例えば、「まもなく渋滞区間が終了します」等のメッセージが、自動運転ステータスに追加表示される。以上の強調表示では、俯瞰表示の範囲を広げる表示変化等が合わせて実施されてもよい。一方、周辺監視報知を強調しないシーン2及びシーン3では、渋滞情報の情報量が減らされる。こうした表示変化により、提供制御部77は、自動運転ステータスの表示構成を簡素化しつつ、渋滞区間SeJからの退出予定を乗員に示唆する。
次に、アイズオフ自動運転の実施パターンの状態が変化する各シーンでの制御の詳細を、図6~図8に基づき、図1及び図2を参照しつつ、以下説明する。
図6に示す一連のシーンにおいて、車両Aは、制限付き許可エリアSeDにて渋滞区間SeJに進入する(時刻t1)。自動運転ECU50bは、制限付き許可エリアSeDでの渋滞認識部65による渋滞認識に基づき、渋滞時レベル3でのアイズオフ自動運転を開始する。自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3によるアイズオフ自動運転を継続しつつ、許可エリアSeAへ進入する(時刻t3)。自動運転ECU50bは、許可エリアSeAへの進入に基づき、エリアレベル3のアイズオフ自動運転の実施を許可する。自動運転ECU50bは、許可エリアSeA内にて自車周囲の渋滞の解消を認識すると、渋滞時レベル3を不許可にする(時刻t4)。その結果、アイズオフ自動運転の実施パターンは、渋滞時レベル3からエリアレベル3に切り替わる。
以上の実施パターンの状態変化に対応し、提供制御部77は、事前報知、変化報知及び周辺監視報知の各実施タイミングを設定する。提供制御部77は、許可エリアSeAへの進入後に渋滞時レベル3の自動運転が継続される場合、渋滞時レベル3からエリアレベル3に切り替わる時刻t4ではなく、許可エリアSeAに到達する時刻t3を変化報知及び周辺監視報知の開始タイミングとする。言い替えれば、渋滞時レベル3が不許可となる状態変化の報知は、エリアレベル3が許可される状態変化の報知とが纏められて、許可エリアSeAへの進入時に実施される。
さらに、提供制御部77は、事前報知の開始タイミング(時刻t2)を時刻t3以前に設定する。以上により、提供制御部77は、時刻t2にて事前報知を開始した後、時刻t3にて変化報知及び周辺監視報知を開始する。即ち、本来は時刻t4にて実施される変化報知及び周辺監視報知が、時刻t3に早出しされる(シーン3)。時刻t3における変化報知は、実施パターンの状態変化を伝えることに加えて、車両Aが許可エリアSeAに入ったことも伝えることができる。
図7に示す一連のシーンにおいて、車両Aは、許可エリアSeAにて渋滞区間SeJに進入する(時刻t6)。自動運転ECU50bは、渋滞認識部65による渋滞認識に基づき、エリアレベル3から渋滞時レベル3にアイズオフ自動運転の実施パターンを切り替える。さらに、車両Aが渋滞区間SeJから外れるタイミング(時刻t8)にて、自動運転ECU50bは、渋滞認識部65による渋滞解消の認識に基づき、渋滞時レベル3からエリアレベル3にアイズオフ自動運転の実施パターンを切り替える。
提供制御部77は、自動運転把握部72にて把握される上述の実施パターンの状態変化スケジュールに基づき、事前報知、変化報知及び周辺監視報知の各実施タイミングを設定する。具体的に、提供制御部77は、エリアレベル3及び渋滞時レベル3のうちで制御が切り替わる各時刻t6,t8の各所定時間前に、事前報知の開始タイミング(時刻t5,t7)を設定する。こうした設定に基づき、提供制御部77は、時刻t5にて事前報知を開始した後、時刻t6にて強調モードでの周辺監視報知を開始する(シーン1)。この時刻t6では、変化報知は省略される。さらに、提供制御部77は、時刻t7にて事前報知を開始した後、時刻t8にて通常モードでの周辺監視報知を開始する(シーン2)。
図8に示す一連のシーンにおいて、車両Aは、許可エリアSeAにて渋滞区間SeJに進入する(時刻t10)。自動運転ECU50bは、許可エリアSeAでの渋滞認識に基づき、エリアレベル3から渋滞時レベル3にアイズオフ自動運転の実施パターンを切り替える。自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3によるアイズオフ自動運転を継続しつつ、許可エリアSeAから退出する(時刻t12)。さらに、自動運転ECU50bは、制限付き許可エリアSeDにて自車周囲の渋滞の解消を認識すると、アイズオフ自動運転を終了し、周辺監視報知のある自動運転に切り替える(時刻t13)。
提供制御部77は、上述の実施パターンの状態変化スケジュールに基づき、事前報知、変化報知及び周辺監視報知の各実施タイミングを設定する。具体的に、提供制御部77は、エリアレベル3から渋滞時レベル3に制御が切り替わる時刻t10及び許可エリアSeAから退出する時刻t12の各所定時間前に、事前報知の開始タイミング(時刻t9,t11)を設定する。こうした設定に基づき、提供制御部77は、時刻t9にて事前報知を開始した後、時刻t10にて通常モードでの周辺監視報知を開始する(シーン1)。さらに、提供制御部77は、時刻t11にて事前報知を開始した後、時刻t12にて変化報知及び強調モードでの周辺監視報知を開始する(シーン4)。以上の変化報知は、実施パターンの状態変化を伝えることに加えて、車両Aが許可エリアSeAから出たことも伝えることができる。
次に、上述の各報知を制御する報知制御処理の詳細を、図9に基づき、図1,図2及び図6~図8を参照しつつ、以下説明する。報知制御処理は、自動運転ECU50bにてアイズオフ自動運転が開始されたことに基づき、自動運転把握部72及び提供制御部77によって開始され、アイズオフ自動運転が終了されるまで継続される。
S51では、最新の制御ステータス情報を取得し、自動運転ECU50bにおけるアイズオフ自動運転の実施の状態を把握して、S52に進む。S52では、S51にて把握したアイズオフ自動運転の実施状態に基づき、アイズオフ自動運転が終了するか否かを判定する。S51にて、アイズオフ自動運転が終了すると判定した場合、S61に進む。S61では、表示ディスプレイに表示させていた自動運転ステータスを非表示とし、報知制御処理を終了する。S61では、ドライバへ向けた運転交代の要求が実施されてもよい。
一方、S52にてアイズオフ自動運転が継続すると判定した場合、S53に進む。S53では、実施パターンの状態の連続変化が予定されているか否かを判定する。実施パターンの状態の連続変化が予定されていないと判定した場合、S51に戻る。この場合、S51~S53の繰り返しにより、実施パターンの連続変化の発生を待機する。S53にて、実施パターンの連続変化があると判定した場合、S54に進む。
S54では、状態変化のシーンの判別と、各報知の開始タイミングの設定とを実施し、S55に進む。S55では、S54にて設定された開始タイミングに基づき、事前報知を開始し、S56に進む。S56では、S54でのシーン判別結果に基づき、許可エリアSeAから退出するシーン(シーン4)であるか否かを判定する。S56にて、許可エリアSeAからの退出シーンであると判定した場合、S58に進む。S58では、車両Aが許可エリアSeAから退出するタイミングで変化報知及び強調モードでの周辺監視報知を開始し、S51に戻る。
一方、S56にて、許可エリアSeAから退出するシーンでないと判定した場合、S57に進む。S57では、アイズオフ自動運転の制御がエリアレベル3から渋滞時レベル3に切り替わるシーン(シーン1)であるか否かを判定する。S57にて、エリアレベル3から渋滞時レベル3への切り替わりシーンであると判定した場合、S59に進む。S59では、自動運転の制御が切り替わるタイミングで強調モードでの周辺監視報知を開始し、S51に戻る。エリアレベル3から渋滞時レベル3へと変化する場合には、実施パターンが変わったことを伝える変化報知が行われない。
さらに、S57にて、エリアレベル3から渋滞時レベル3への切り替わりシーンでないと判定した場合、S60に進む。S60では、S54にて設定された開始タイミングに基づき、渋滞時レベル3からエリアレベル3への状態変化を報知する変化報知、及び通常モードでの周辺監視報知を開始し、S51に戻る。S60による変化報知及び周辺監視報知は、許可エリアSeAに車両Aが進入するタイミング(シーン3)、又は許可エリアSeA内で渋滞時レベル3が終了されるタイミング(シーン2)で実施される。
ここまで説明した第一実施形態によれば、ドライバによる周辺監視義務のないアイズオフ自動運転に複数の実施パターンが含まれていても、ドライバ等の乗員は、自動運転システム50における現在の実施パターンの状態を変化報知によって知覚できる。以上によれば、どのような自動運転が行われるかの把握が容易となるため、自動運転についての利便性が確保可能になる。
加えて第一実施形態では、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞時レベル3から、許可エリアSeAに限定して実施されるエリアレベル3への実施パターンの状態変化が報知される(図6 シーン3及び図7 シーン2参照)。故に、渋滞区間SeJからの退出後、車両Aが自動加速する場合でも、乗員は、制御の切り替わりを把握しているため、車両Aの挙動変化に不安を感じ難くなる。
また第一実施形態では、許可エリアSeAへの進入後に渋滞時レベル3によるアイズオフ自動運転が継続される場合、変化報知が早出しされ、渋滞時レベル3の継続期間に、許可エリアSeAへの進入が報知される。具体的には、許可エリアSeAへの進入タイミングで、変化報知が実施される(図6 シーン3参照)。以上の変化報知は、単に実施パターンの状態変化だけでなく、車両Aの許可エリアSeAへの進入を乗員に通知できる。このように、複数の情報を一回の変化報知で知らせることができれば、情報提示の煩わしさが低減され得る。その結果、乗員の実施するセカンドタスクを妨げ難くなるため、利便性がいっそう向上する。
さらに第一実施形態では、エリアレベル3から渋滞時レベル3への実施パターンの状態変化の報知が省略される(図7 シーン1参照)。エリアレベル3から渋滞時レベル3に自動運転の制御が切り替わるシーンでは、低速な自動走行に遷移するのみであるため、乗員の不安は乗じ難い。故に、変化報知を省略して煩わしさの低減を優先すれば、セカンドタスクの継続が容易となる。したがって、利便性のいっそうの向上が可能となる。
加えて第一実施形態では、実施パターンの状態変化を報知する変化報知よりも前に、実施パターンの変化予定が事前報知される。こうした事前報知によれば、乗員は、実施パターンの変化報知を見逃し難くなるため、現在の実施パターンの状態をより確実に知覚し得る。したがって、利便性の高い変化報知が実現される。
また第一実施形態では、許可エリアSeAに限定して実施されるエリアレベル3と、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞時レベル3との間で自動運転の実施パターンが変化した場合には、ドライバ等の乗員に周辺監視の実施が促される。周辺監視義務がない中で、あえて周辺監視を促す報知が実施されれば、乗員は、現在の実施パターンの状態を知覚し易くなる。その結果、実施パターンの状態変化に起因した車両挙動の変化に対し、乗員は、柔軟に対応し得る。したがって、自動運転についての利便性が確保可能になる。
さらに第一実施形態では、実施パターンの変化によって加減速が想定されるシーンで周辺監視の実施が促される。このように、周辺監視の実施によって乗員の意識の一部が運転に向けられれば、加減速に対する不安が惹起され難くなる。
加えて第一実施形態では、ドライバによる周辺監視の不実施が把握された場合でも、自動運転ECU50bでは実施パターンの変化が許可される。このように、周辺監視の実施を推奨に留めておくことで、実施パターンの切替制御が煩雑になるのを回避できる。その結果、利便性の確保された自動運転が実施可能となる。
また第一実施形態では、渋滞時レベル3からエリアレベル3へ変化するシーン2での周辺監視報知よりも、エリアレベル3から渋滞時レベル3へ変化するシーン1での周辺監視報知を強調する。以上によれば、周辺監視報知の見逃しが低減され得るため、乗員は、渋滞区間SeJの走行を知覚し得る。その結果、隣接レーンからの側方車の割り込み等に起因して車両挙動の変化が生じても、乗員の不安を低く抑えることが可能になる。
さらに第一実施形態では、エリアレベル3から渋滞時レベル3へ変化するシーンにおいて、ドライバに提供される渋滞情報の情報量が増やされる。こうした渋滞情報の情報量アップによる強調によれば、ドライバは、自車周囲の走行環境をいっそう認識し易くなる。したがって、利便性の高い周辺監視報知が実現される。
加えて第一実施形態では、渋滞時レベル3からエリアレベル3へ変化するシーンにおいては、ドライバに提供される渋滞情報の情報量が減らされる。こうした渋滞情報の簡素化によれば、ドライバは、周辺監視報知を理解し易くなる。したがって、利便性の高い周辺監視報知が実現される。
さらに第一実施形態では、渋滞時レベル3での自動運転を継続したまま車両Aが許可エリアSeAから退出する場合、提供制御部77は、周辺監視報知の内容を強調する。こうしたシーンでは、許可エリアSeAから退出後、渋滞区間SeJの終了と共に、アイズオフ自動運転は、終了されてしまう。そのため、アイズオフ自動運転の継続中に周辺監視報知を行って乗員の意識を早期に運転へ向けさせることで、運転交代の円滑な実施が可能になる。
尚、上記実施形態において、自動運転把握部72が「状態把握部」に相当し、提供制御部77が「状態報知部」及び「監視促進部」に相当し、許可エリアSeAが「特定エリア」に相当し、HCU100が「提示制御装置」に相当する。さらに、渋滞時レベル3での自動運転制御が「渋滞限定制御」に相当し、エリアレベル3での自動運転制御が「エリア限定制御」に相当する。
(第二実施形態)
図10に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。図10に示す一連のシーンにおいて、自動運転ECU50bは、許可エリアSeAへの進入後に渋滞時レベル3による自動運転を継続し、時刻t4にて、渋滞時レベル3からエリアレベル3に自動運転制御を切り替える。
図10に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。図10に示す一連のシーンにおいて、自動運転ECU50bは、許可エリアSeAへの進入後に渋滞時レベル3による自動運転を継続し、時刻t4にて、渋滞時レベル3からエリアレベル3に自動運転制御を切り替える。
提供制御部77は、渋滞時レベル3からエリアレベル3に実施パターンが切り替わる時刻t4を、変化報知及び周辺監視報知の実施タイミングに設定する。さらに、提供制御部77は、時刻t4の所定時間前である時刻t3aを事前報知の実施タイミングに設定する。
以上により、提供制御部77は、許可エリアSeAに進入するタイミング(時刻t3)での変化報知及び周辺監視報知を実施しない。提供制御部77は、許可エリアSeAへの進入後、時刻t3aにて事前報知を開始する。提供制御部77は、渋滞時レベル3の自動運転が終了されるタイミング(時刻t4)にて、渋滞時レベル3からエリアレベル3への実施パターンの状態変化を報知する変化報知と、周辺監視報知とを実施する。
ここまで説明した第二実施形態では、渋滞時レベル3の状態で許可エリアSeAに進入する場合、第一実施形態のシーン3(図6参照)に相当する報知が省略され、シーン2の報知が実施される。こうした第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、自動運転システム50における現在の実施パターンの状態が乗員に把握され得る。したがって、自動運転についての利便性が確保可能になる。
加えて第二実施形態では、許可エリアSeAへの進入後の変化報知が渋滞時レベル3の終了タイミングで実施される。こうした変化報知は、渋滞時レベル3からエリアレベル3への制御切り替えに伴う車両挙動の変化の発生を、適切なタイミングで乗員に通知し得る。したがって、乗員の安心感につながる利便性の高い情報提示が実現される。
(第三実施形態)
図11~図13に示す本開示の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第三実施形態では、不許可エリアSeMを走行するシーン(図12参照)において、アイズオフ自動運転が可能になったとドライバに誤解させないための情報提示が実施される。こうした情報提示を実現するため、HCU100には、提示制御プログラムに基づく機能部として、エリア把握部74がさらに構築されている。以下、第三実施形態のHCU100に設けられる自動運転把握部72、エリア把握部74及び提供制御部77の詳細を順に説明する。
図11~図13に示す本開示の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第三実施形態では、不許可エリアSeMを走行するシーン(図12参照)において、アイズオフ自動運転が可能になったとドライバに誤解させないための情報提示が実施される。こうした情報提示を実現するため、HCU100には、提示制御プログラムに基づく機能部として、エリア把握部74がさらに構築されている。以下、第三実施形態のHCU100に設けられる自動運転把握部72、エリア把握部74及び提供制御部77の詳細を順に説明する。
自動運転把握部72は、情報取得部71にて取得される制御ステータス情報に基づき、自動運転ECU50bの渋滞認識部65にて、自車周囲の渋滞が認識されているか否かを把握する。さらに自動運転把握部72は、現在実施されている自律走行制御の実施パターンに加えて、所定時間先までの実施スケジュールを、制御ステータス情報に基づき把握する。これにより自動運転把握部72は、アイズオフ自動運転に含まれる複数の実施パターンのうちで、実施対象となる実施パターンの切り替わり予定を把握する。
エリア把握部74は、情報取得部71にて取得される制御ステータス情報に基づき、走行中の道路及び走行予定の道路が、不許可エリアSeM、制限付き許可エリアSeD及び許可エリアSeAのいずれであるかを把握する。エリア把握部74は、ロケータ35から情報取得部71に提供されるロケータ情報又は3次元地図データに基づき、走行中の道路及び走行予定の道路が上述のいずれのエリアであるのかを把握してもよい。これによりエリア把握部74は、不許可エリアSeMから許可エリアSeA又は制限付き許可エリアSeDへの移動予定を把握する。尚、以下の説明では、許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDの両方を纏めて「許可エリアSeA,SeD等」と記載する場合がある。
提供制御部77は、複数の表示デバイス及びオーディオ装置24に加えて、アンビエントライト25を情報提示に使用可能である。アンビエントライト25は、インスツルメントパネル9(図2参照)及びステアリングホイール等に設けられている。アンビエントライト25は、発光色を変化させるアンビエント表示により、ドライバの周辺視野を利用した情報提示を行う。アンビエントライト25は、例えば発光色の変化により、アイズオフ自動運転が可能になったこと、及びアイズオフ自動運転の終了が予定されたこと等をドライバに報知する。
提供制御部77は、第一実施形態と同様に、アイズオフ自動運転の実施パターンの切り替えに関連した変化報知、事前報知及び周辺監視報知等を実施する。加えて提供制御部77は、許可エリアSeA,SeD等への進入に関連した報知として、レベル3不可能報知、渋滞報知、事前報知及びレベル3可能報知等を実施する。提供制御部77は、メッセージウィンド及びアイコン等を自動運転ステータスに追加表示することで、レベル3不可能報知、渋滞報知、事前報知及びレベル3可能報知等を実施する。これらの報知には、オーディオ装置24によるメッセージ又は報知音の再生が含まれていてもよい。尚、便宜的に、実施パターンの切り替えに先立って実施される事前報知(図6 時刻t2等参照)を「切替事前報知」と記載し、許可エリアSeA,SeD等への接近に伴って実施される事前報知を「エリア事前報知」と記載する。
レベル3不可能報知及び渋滞報知は、車両Aが不許可エリアSeMを走行しており、かつ、許可エリアSeA,SeD等への移動予定が把握された状況下、渋滞認識部65にて自車周囲の渋滞状態が把握された場合に実施される報知である。許可エリアSeA,SeD等への移動予定が把握されても、自車周囲が渋滞状態にない場合、提供制御部77によるレベル3不可能報知及び渋滞報知の実施は省略される。
レベル3不可能報知は、許可エリアSeA,SeD等への進入前であり、依然として不許可エリアSeMを走行中であるため、アイズオフ自動運転での走行が許可されていないことを示す報知である。レベル3不可能報知は、アイズオフ自動運転の機能がまだ使用可能になっていないことをドライバに明示する。レベル3不可能報知では、例えば「2ndタスクは利用できません」等のメッセージが、メータディスプレイ21の自動運転ステータスに追加表示される。レベル3不可能報知は、許可エリアSeA,SeD等に接近するシーンにおいて、アイズオフ自動運転が使用できるようになったとのドライバの誤認を防止する機能を発揮する。
渋滞報知は、レベル3不可能報知と共に実施され、自車周囲が渋滞中であることを示す報知である。渋滞報知は、自動運転システム50が自車周囲の渋滞を正しく認識していることをドライバに明示することで、アイズオフ自動運転が使用できないのは自動運転システム50が渋滞を認識できていないためであるというドライバの疑いを解消する機能を発揮する。
エリア事前報知は、許可エリアSeA,SeD等への移動予定がエリア把握部74にて把握されたことをドライバに示す報知である。提供制御部77は、許可エリアSeA,SeD等への進入予定時刻を把握し、この進入予定時刻よりも所定時間(例えば数秒程度)だけ早いタイミングでエリア事前報知を開始する。提供制御部77は、車両Aが許可エリアSeA,SeD等に進入する以前に、エリア事前報知を終了させる。
提供制御部77は、アイズオフ自動運転の実施パターンの状態が変化する場合の切替事前報知(図6 時刻t2等参照)の態様と、上述のエリア事前報知の態様とを異ならせる。提供制御部77は、エリア事前報知においてドライバに提供する情報量を、切替事前報知においてドライバに提供する情報量よりも多くする。
具体的に、エリア事前報知にて提示されるコンテンツ(画像)の数は、切替事前報知にて提示されるコンテンツの数よりも多くされる。一例として、切替事前報知では、自動運転ステータスに表示するアイコンの変化が、渋滞時レベル3及びエリアレベル3間での実施パターンの切り替えを事前通知する。一方、エリア事前報知では、例えば「まもなく2ndタスクの利用が可能になります」というメッセージウィンドと、セカンドタスクを示す点滅アイコンとが自動運転ステータスに追加表示されることで、許可エリアSeA,SeD等への進入が事前通知される。
加えて提供制御部77は、エリア事前報知の表示継続時間を切替事前報知の表示継続時間よりも長くすることで、エリア事前報知の情報量を切替事前報知の情報量よりも多くする。加えて提供制御部77は、エリア事前報知の開始タイミングを、切替事前報知の開始タイミングよりも遅く設定する。ここまで説明したように、エリア事前報知は、不許可エリアSeMから許可エリアSeA等への進入予定時刻の所定時間(以下、第1開始時間)前に開始され、進入予定時刻の所定時間(以下、第1終了時間)前に終了される。対して、切替事前報知は、許可エリアSeA及び制限付き許可エリアSeDの一方から他方への移動予定時刻の所定時間(以下、第2開始時間)前に開始され、移動予定時刻の所定時間(以下、第2終了時間)前に終了される。提供制御部77は、第1開始時間よりも第2開始時間を長く設定し、かつ、第1終了時間よりも第2終了時間を長く設定する。さらに、提供制御部77は、第1開始時間から第1終了時間までの期間を、第2開始時間から第2終了時間までの期間よりも長く設定する。以上の設定により、エリア事前報知は、切替事前報知よりも遅く開始され、かつ、切替事前報知よりも長く継続される。
レベル3可能報知は、アイズオフ自動運転の機能が使用可能になったことをドライバに示す報知である。提供制御部77は、許可エリアSeA,SeD等への進入把握に基づき、レベル3可能報知を実施する。レベル3可能報知では、例えば「2ndタスクが利用可能になりました」等のメッセージが、メータディスプレイ21の自動運転ステータスに追加表示される。
次に、上述の各報知が実施される具体的なシーンを説明する。図12には、例えば高速道路の入口となるETC(登録商標)ゲートを通過し、高速道路の本線車道へと合流するシーンが記載されている。高速道路の本線車道は、渋滞時レベル3の使用が許可可能な制限付き許可エリアSeDである。本線車道は、許可エリアSeAであってもよい。一方、ETCゲートから本線車道までのランプウェイは、アイズオフ自動運転が禁止された不許可エリアSeMである。
図12に示すシーンにおいて、エリア把握部74は、車両AのETCゲートの通過に基づき、不許可エリアSeMから制限付き許可エリアSeDへの移動予定を把握する。その後、車両Aは、ランプウェイを走行中に渋滞区間SeJに進入する(時刻t1)。このとき、渋滞時レベル3の使用は、禁止されたままである。提供制御部77は、渋滞認識部65による渋滞認識に基づき、レベル3不可能報知及び渋滞報知を開始する(時刻t2)。レベル3不可能報知及び渋滞報知は、所定時間の経過後に終了されてもよく、エリア事前報知の開始まで継続されてもよい。
車両Aが本線車道に接近し、制限付き許可エリアSeDへの進入予定時刻(時刻t4)の第1開始時間前となるタイミングで、提供制御部77は、エリア事前報知を開始する(時刻t3)。エリア事前報知は、進入予定時刻の第1終了時間前となるタイミングまで継続される。尚、エリア事前報知の開始及び終了は、制限付き許可エリアSeDまでの距離に基づいて制御されてもよい。即ち、エリア事前報知は、制限付き許可エリアSeDへの進入位置の所定距離(例えば数百m)だけ手前の位置で開始され、進入位置の所定距離(例えば数十m)だけ手間の位置で終了されてもよい。
さらに、車両Aが本線車道に合流すると、制限付き許可エリアSeDへの進入を把握した自動運転ECU50bにより、渋滞時レベル3の使用が許可される(時刻t4)。提供制御部77は、制御ステータス情報に基づき、渋滞時レベル3の使用が許可されたことを把握し、レベル3可能報知を開始する(時刻t5)。レベル3可能報知の実施後、ドライバ操作に基づき、又は自動的に、渋滞時レベル3による自律走行制御が開始される。
次に、上述の各報知を制御する報知制御処理の詳細を、図13に基づき、図11及び図12を参照しつつ、以下説明する。報知制御処理は、車両Aの走行が開始されたことに基づきHCU100によって開始され、アイズオフ自動運転が実施されていない期間において、継続的に実施される。
S71では、制御ステータス情報又は3次元地図データ等に基づき、走行中の道路及び走行予定の道路について、アイズオフ自動運転が許可されたエリアであるか否かの情報(以下、エリア情報)を取得し、S72に進む。S72では、S71にて取得したエリア情報に基づき、不許可エリアSeMから許可エリアSeA,SeD等への移動予定の有無を判定する。S72にて、許可エリアSeA,SeD等への移動予定がないと判定した場合、S71に戻る。一方、S72にて、許可エリアSeA,SeD等への移動予定が把握されていると判定した場合、S73に進む。
S73では、自車周囲が渋滞状態にあるか否かを判定する。S73にて、自車周囲が渋滞状態にないと判定した場合、S71に戻る。一方、S73にて、自車周囲が渋滞状態にあると判定した場合、S74に進む。S74では、渋滞中であることを示す渋滞報知と、アイズオフ自動運転での走行が許可されていないことを示すレベル3不可能報知とを実施し、S75に進む。
S75では、自動運転レベル2の運転支援制御による走行が実施されているか否かを判定する。S75にて、レベル2の運転支援制御による走行が実施されていない、言い替えれば、自動運転レベル1の運転支援制御が実施されているか又は手動運転中であると判定した場合、S77に進む。S77では、レベル1の運転支援制御又は手動運転が実施されている場合に関連付けられた態様のエリア事前報知(以下、手動運転等用のエリア事前報知)が実施される。
一方、S75にて、レベル2の運転支援制御が実施されていると判定した場合、S76に進む。S76では、実施中の運転支援制御について、ステアリングホイールの把持義務がドライバにないハンズオフ制御であるか否かを判定する。S76にて、ハンズオフ制御が実施中であると判定した場合、S79に進む。S79では、ハンズオフ制御が実施されている場合に関連付けられた態様のエリア事前報知(以下、ハンズオフ用のエリア事前報知)が実施される。対して、S76にて、ステアリングホイールの把持義務がドライバにあるハンズオン制御が実施中であると判定した場合、S78に進む。S78では、ハンズオン制御が実施されている場合に関連付けられた態様のエリア事前報知(以下、ハンズオン用のエリア事前報知)が実施される。
ここで、手動運転等用のエリア事前報知、ハンズオフ用のエリア事前報知及びハンズオン用のエリア事前報知は、互いに様態の異なる報知とされている。例えばハンズオフ用及びハンズオン用の各エリア事前報知は、手動運転等用のエリア事前報知よりも強調された態様とされる。手動運転等用のエリア事前報知は、省略されてもよい。さらに、ハンズオン用のエリア事前報知は、ハンズオフ用のエリア事前報知よりも強調された態様であってもよく、ハンズオフ用のエリア事前報知よりも誘目性を抑えた態様であってもよい。一例として、ハンズオン用及びハンズオフ用の各エリア事前報知のうちで、ハンズオフ用のエリア事前報知でのみ、アンビエントライト25の発光色の変化による報知が実施される。
S80では、最新のロケータ情報に基づき、許可エリアSeA,SeD等に車両Aが進入したか否かを判定する。S80にて、車両Aが許可エリアSeA,SeD等に進入したと判定した場合、S81に進む。S81では、レベル3可能報知が実施される。そして、レベル3可能報知の実施後、一連の報知制御処理は終了される。
ここまで説明した第三実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、自動運転システム50における現在の実施パターンの状態の把握が容易となるため、自動運転につていの利便性が確保可能になる。
具体的に、第三実施形態では、許可エリアSeA,SeD等への移動予定をドライバに示すエリア事前報知の態様が、自動運転の実施パターンの切り替わり予定をドライバに示す切替事前報知の態様が異なっている。そのため、エリア事前報知は、切替事前報知と区別され得る。故に、渋滞状態にある不許可エリアSeM等を走行中に実施されるエリア事前報知が、周辺監視義務のない自動運転を使用可能になったと誤解される事態は、回避される。以上により、自動運転の状態把握が容易となることで、自動運転についての利便性が確保可能になる。
加えて第三実施形態では、エリア事前報知においてドライバに提供される情報量が、切替事前報知においてドライバに提供する情報量よりも多くされる。故に、エリア事前報知は、切替事前報知といっそう区別され易くなり、かつ、内容の理解も容易な情報提示となる。以上によれば、エリア事前報知がアイズオフ自動運転の使用可能になったことを示す報知であると誤認される虞はいっそう低減され得るため、自動運転についての利便性は、損なわれ難くなる。
また第三実施形態では、エリア事前報知の開始タイミングが、切替事前報知の開始タイミングよりも遅く設定される。これにより、エリア事前報知の開始から渋滞時レベル3を使用可能になるまでの時間が短くなる。故に、ドライバが渋滞時レベル3での走行が可能になったと思い込んでおり、エリア事前報知を渋滞時レベル3の使用可能を示す報知であると誤認し続けた場合でも、ドライバの違和感を抑制することが可能になる。
さらに第三実施形態では、渋滞状態にある不許可エリアSeMを走行中に許可エリアSeA,SeD等への移動予定が把握された場合、レベル3不可能報知及び渋滞報知が実施される。そして、レベル3不可能報知及び渋滞報知により、アイズオフ自動運転での走行が許可されていない状態であることがドライバに明示される。故に、許可エリアSeA,SeD等への進入前であるにも関わらず、渋滞状態となったことで、アイズオフ自動運転での走行が可能になったと誤認される事態は、回避される。以上により、自動運転の状態把握が容易となることで、自動運転についての利便性が確保可能になる。
加えて第三実施形態では、自車周囲が渋滞状態にない場合、レベル3不可能報知及び渋滞報知の実施が省略される。このように、ドライバの誤認の可能性が低いシーンでは、各報知の省略により、情報提示の煩わしさが低減され得る。
また第三実施形態では、ハンズオン制御での渋滞追従から渋滞時レベル3へ移行する場合のハンズオン用のエリア事前報知と、ハンズオフ制御にて渋滞追従から渋滞時レベル3へ移行する場合のハンズオフ用のエリア事前報知とが異なる態様で実施される。故に、ハンズオン制御及びハンズオフ制御での各ドライバの状態に応じて、認識され易いエリア事前報知が実施され得る。
尚、第三実施形態では、提供制御部77が「報知制御部」に相当し、レベル3不可能報知及び渋滞報知が「不許可エリア報知」に相当する。さらに、許可エリアSeAに加えて制限付き許可エリアSeDが「許可エリア」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態の変形例1では、自動運転レベル4以上の実施パターンが自動運転ECU50bに設定されている。変形例1では、渋滞時レベル3とエリアレベル3との切り替えだけでなく、レベル3の自動運転とレベル4の自動運転との切り替えも、変化報知によってドライバ等に報知される。
上記実施形態の変形例2では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3以外にも、レベル3の自動運転の実施パターンが設定されている。変形例2の自動運転ECU50bは、車速及びドライバモニタ29の動作情報に加えて、自動車専用道路又は高速道路か否かの判定、並びに中央分離帯の有無の判定等を用いて、アイズオフ自動運転の可否を決定する。自動運転ECU50bは、各判定結果に基づき、複数の実施パターンのうちで実行する実施パターンを選択する。こうした自動運転ECU50bと連携するHCU100は、渋滞時レベル3及びエリアレベル3を含む3つ以上の実施パターンの中での切り替わりを逐次報知する。尚、変形例2では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3の少なくとも一方の実施パターンが省略されていてもよい。
上記実施形態の変形例3では、許可エリアSeA内において、エリアレベル3から渋滞時レベル3に実施パターンが切り替わるシーン1においても、実施パターンの変化報知が実施される。また、上記実施形態の変形例4では、事前報知が省略される。
上記実施形態の変形例5では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3が共に許可状態にある場合、エリアレベル3の制御が優先的に選択される。故に、渋滞時レベル3の自動運転で許可エリアSeAに進入すると、渋滞時レベル3からエリアレベル3へと連続変化する(図6 シーン3参照)。提供制御部77は、渋滞時レベル3からエリアレベル3へと切り替わる時刻t3にて、変化報知及び周辺監視報知を実施する。この変形例4では、バックグラウンドで渋滞時レベル3が不許可状態になる時刻t4での変化報知及び周辺監視報知は、実施されない。
上記実施形態の変形例6では、渋滞情報の増加によるシーン1及びシーン4での周辺監視報知の強調が省略される。加えて変形例6では、シーン2及びシーン3でも、渋滞情報の情報量が維持される。即ち、変形例6の各シーンでは、自動運転ステータスの表示内容が実質的に変更されない。
上記実施形態の変形例7では、エリアレベル3から渋滞時レベル3に実施パターンが切り替わるシーン1での周辺監視報知よりも、渋滞時レベル3からエリアレベル3に実施パターンが切り替わるシーン2での周辺監視報知が強調される。こうした周辺監視報知の強調は、例えば表示色及び表示輝度の変化、アニメーション表示、メッセージウィンドの追加表示、及びメータディスプレイ21からHUD23への表示デバイスの切り替え等によって実施されてよい。以上の変形例7によれば、走行速度が渋滞区間SeJよりも大きく、周辺状況の変化に起因する運転交代の可能性が高いエリアレベル3の自動走行であることが、ドライバに伝わり易くなる。
上記第三実施形態の変形例8では、車両Aが渋滞状態にある不許可エリアSeMを走行しており、かつ、制限付き許可エリアSeDへの移動予定が把握された場合、提供制御部77は、エリア事前報知の実施を省略する。詳記すると、制限付き許可エリアSeDへの移動後、渋滞が直ちに解消となった場合、渋滞時レベル3の自律走行制御の開始が困難となる。変形例8では、渋滞がどの程度継続するか不明であることを考慮し、自車前方の道路が制限付き許可エリアSeDである場合には、エリア事前報知が中止される。以上の変形例8のように、エリア事前報知が中止されることで、エリア事前報知及び切替事前報知が互いに異なる様態とされてもよい。
上記第三実施形態の変形例9では、切替事前報知の情報量が、エリア事前報知よりも多くされる。また、上記第三実施形態の変形例10では、切替事前報知の開始タイミングが、エリア事前報知の開始タイミングよりも遅くされる。さらに、上記実施形態の変形例11では、渋滞状態にある不許可エリアSeMを走行中、許可エリアSeA,SeD等への移動予定が把握された場合に、レベル3不可能報知及び渋滞報知のうちで、レベル3不可能報知のみが実施される。
上記実施形態にて、自動運転ECU及びHCUによって提供されていた各機能は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても提供可能である。さらに、こうした機能がハードウェアとしての電子回路によって提供される場合、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
上述の実施形態の各処理部は、プリント基板に個別に実装された構成であってもよく、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びFPGA等に実装された構成であってもよい。また、提示制御方法を実現可能なプログラム等を記憶する記憶媒体の形態も、適宜変更されてよい。例えば記憶媒体は、回路基板上に設けられた構成に限定されず、メモリカード等の形態で提供され、スロット部に挿入されて、HCUの制御回路に電気的に接続される構成であってよい。さらに、記憶媒体は、HCUへのプログラムのコピー基となる光学ディスク及びのハードディスクドライブ等であってもよい。
HMIシステムを搭載する車両は、一般的な自家用の乗用車に限定されず、レンタカー用の車両、有人タクシー用の車両、ライドシェア用の車両、貨物車両及びバス等であってもよい。さらに、モビリティサービスに用いられるドライバーレス車両に、HCUを含むHMIシステムが搭載されてもよい。
HMIシステムを搭載する車両は、右ハンドル車両であってもよく、又は左ハンドル車両であってもよい。さらに、車両が走行する交通環境は、左側通行を前提とした交通環境であってもよく、右側通行を前提とした交通環境であってもよい。本開示による運転支援のための各コンテンツ表示は、それぞれの国及び地域の道路交通法、さらに車両のハンドル位置等に応じて適宜最適化される。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
[技術的特徴1]
ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握する状態把握部(72)と、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する状態報知部(77)と、
を備える提示制御装置。
[技術的特徴7]
ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、
少なくとも一つの処理部(11)に、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握し(S51)、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する(S58~S60)、
ことを含む処理を実施させる提示制御プログラム。
[技術的特徴1]
ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握する状態把握部(72)と、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する状態報知部(77)と、
を備える提示制御装置。
[技術的特徴7]
ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、
少なくとも一つの処理部(11)に、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握し(S51)、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する(S58~S60)、
ことを含む処理を実施させる提示制御プログラム。
A 車両、SeA 許可エリア(特定エリア)、SeD 制限付き許可エリア(許可エリア)、SeM 不許可エリア、11 処理部、72 自動運転把握部(状態把握部)、73 ドライバ把握部、74 エリア把握部、77 提供制御部(状態報知部,監視促進部,報知制御部)、100 HCU(提示制御装置)
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握するエリア把握部(74)と、不許可エリアを走行中に許可エリアへの移動予定が把握された場合、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていないことを示す不許可エリア報知を実施する報知制御部(77)と、を備える提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握し(S71,S72)、不許可エリアを走行中に許可エリアへの移動予定を把握した場合、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていないことを示す不許可エリア報知を実施する(S74)、ことを含む処理を実施させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様では、不許可エリアを走行中に許可エリアへの移動予定が把握された場合、不許可エリア報知により、周辺監視義務のない自動運転での走行が許可されていない状態であることがドライバに明示される。故に、許可エリアへの進入前であるにも関わらず、周辺監視義務のない自動運転での走行が可能になったと誤認される事態は、回避される。以上により、自動運転の状態把握が容易となることで、自動運転についての利便性が確保可能になる。
Claims (24)
- ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握する状態把握部(72)と、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する状態報知部(77)と、を備え、
前記状態報知部は、前記実施パターンの状態変化を報知するよりも前に、前記実施パターンの状態変化の予定を事前報知する提示制御装置。 - 前記状態把握部は、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御から、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御への前記実施パターンの切り替わりを把握し、
前記状態報知部は、前記渋滞限定制御から前記エリア限定制御に切り替わる場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する請求項1に記載の提示制御装置。 - ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握する状態把握部(72)と、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する状態報知部(77)と、を備え、
前記状態把握部は、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御から、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御への前記実施パターンの切り替わりを把握し、
前記状態報知部は、前記渋滞限定制御から前記エリア限定制御に切り替わる場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する提示制御装置。 - 前記状態把握部は、前記渋滞限定制御による前記自動運転での前記特定エリアへの進入を把握し、
前記状態報知部は、前記特定エリアへの進入後に前記渋滞限定制御による前記自動運転が継続される場合に、前記渋滞限定制御の継続期間に前記特定エリアへの進入を報知する請求項2又は3に記載の提示制御装置。 - 前記状態把握部は、前記渋滞限定制御による前記自動運転での前記特定エリアへの進入を把握し、
前記状態報知部は、前記特定エリアへの進入後に前記渋滞限定制御が終了されるタイミングで、前記実施パターンの状態変化を報知する請求項2~4のいずれか一項に記載の提示制御装置。 - 前記状態把握部は、前記エリア限定制御から前記渋滞限定制御への前記実施パターンの切り替わりを把握し、
前記状態報知部は、前記エリア限定制御から前記渋滞限定制御へ切り替わる場合、前記実施パターンの状態変化の報知を省略する請求項2~5のいずれか一項に記載の提示制御装置。 - ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、
少なくとも一つの処理部(11)に、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握し(S51)、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知し(S58~S60)、
前記実施パターンの状態変化を報知するよりも前に、前記実施パターンの状態変化の予定を事前報知する(S55)、
ことを含む処理を実施させる提示制御プログラム。 - ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、
少なくとも一つの処理部(11)に、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンについて、前記自動運転機能での実施の状態を把握し(S51)、
渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御から、特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御への前記実施パターンの切り替わりを把握し(S57)、
周辺監視義務のない前記自動運転が継続されつつ前記実施パターンの状態が変化する場合に、前記実施パターンの状態変化を報知し(S58~S60)、前記渋滞限定制御から前記エリア限定制御に切り替わる場合に、前記実施パターンの状態変化を報知する、
ことを含む処理を実施させる提示制御プログラム。 - ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御と、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御とを実施パターンに含む前記自動運転について、前記自動運転機能による実施の状態を把握する状態把握部(72)と、
前記エリア限定制御及び前記渋滞限定制御の一方から他方に前記自動運転の前記実施パターンが切り替わる場合に、前記ドライバに周辺監視を促す報知を実施する監視促進部(77)と、
を備える提示制御装置。 - 前記ドライバによる周辺監視の実施の有無を把握するドライバ把握部(73)、をさらに備え、
前記ドライバ把握部によって周辺監視の不実施が把握された場合でも、前記自動運転機能での前記実施パターンの切り替えが許可される請求項9に記載の提示制御装置。 - 前記監視促進部は、前記渋滞限定制御から前記エリア限定制御に前記実施パターンが切り替わるシーンでの報知よりも、前記エリア限定制御から前記渋滞限定制御に前記実施パターンが切り替わるシーンでの報知を強調する請求項9又は10に記載の提示制御装置。
- 前記監視促進部は、前記エリア限定制御から前記渋滞限定制御に前記実施パターンが切り替わるシーンにおいて、前記ドライバに提供する渋滞情報の情報量を増やす請求項11に記載の提示制御装置。
- 前記監視促進部は、前記渋滞限定制御から前記エリア限定制御に前記実施パターンが切り替わるシーンにおいて、前記ドライバに提供する渋滞情報の情報量を維持又は減らす請求項11又は12に記載の提示制御装置。
- 前記監視促進部は、前記エリア限定制御から前記渋滞限定制御に前記実施パターンが切り替わるシーンでの報知よりも、前記渋滞限定制御から前記エリア限定制御に前記実施パターンが切り替わるシーンでの報知を強調する請求項9又は10に記載の提示制御装置。
- 前記監視促進部は、前記渋滞限定制御による前記自動運転を継続したまま前記車両が前記特定エリアから退出した場合、周辺監視を促す報知の内容を強調する請求項9~14のいずれか一項に記載の提示制御装置。
- ドライバによる周辺監視義務のない自動運転を実施可能な自動運転機能を備える車両(A)において用いられ、前記自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
少なくとも一つの処理部(11)に、
特定エリア(SeA)に限定して実施されるエリア限定制御と、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御とを実施パターンに含む前記自動運転について、前記自動運転機能による実施の状態を把握し(S51)、
前記エリア限定制御及び前記渋滞限定制御の一方から他方に前記自動運転の前記実施パターンが切り替わる場合に、前記ドライバに周辺監視を促す報知を実施する(S58~S60)、
ことを含む処理を実施させる提示制御プログラム。 - ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンのうちで実施対象となる前記実施パターンの切り替わり予定を把握する状態把握部(72)と、
周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握するエリア把握部(74)と、
周辺監視義務のない前記自動運転での走行中に前記実施パターンの前記切り替わり予定が把握されたことを前記ドライバに示す切替事前報知を実施する報知制御部(77)と、を備え、
前記報知制御部は、渋滞状態にある前記不許可エリアを走行している場合、前記許可エリアへの前記移動予定が把握されたことを前記ドライバに示すエリア事前報知の態様を、前記切替事前報知の態様と異ならせる提示制御装置。 - 前記報知制御部は、前記エリア事前報知において前記ドライバに提供する情報量を、前記切替事前報知において前記ドライバに提供する情報量よりも多くする請求項17に記載の提示制御装置。
- 前記報知制御部は、前記エリア事前報知の開始タイミングを、前記切替事前報知の開始タイミングよりも遅く設定する請求項17又は18に記載の提示制御装置。
- 前記報知制御部は、渋滞状態にある前記不許可エリアを走行している場合での前記エリア事前報知の実施を省略する請求項17~19のいずれか一項に記載の提示制御装置。
- ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
少なくとも一つの処理部(11)に、
周辺監視義務のない前記自動運転に含まれる複数の実施パターンのうちで実施対象となる前記実施パターンの切り替わり予定を把握し(S51,S53)、
周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握し(S71,S72)、
周辺監視義務のない前記自動運転での走行中に前記実施パターンの前記切り替わり予定が把握されたことを前記ドライバに示す切替事前報知を実施し(S55)、
渋滞状態にある前記不許可エリアを走行している場合、前記許可エリアへの前記移動予定が把握されたことを前記ドライバに示すエリア事前報知の態様を、前記切替事前報知とは異なる態様とする(S77~S79)、
ことを含む処理を実施させる提示制御プログラム。 - ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握するエリア把握部(74)と、
前記不許可エリアを走行中に前記許可エリアへの前記移動予定が把握され、かつ、自車周囲が渋滞状態にある場合、渋滞中であることを示しつつ、周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可されていないことを示す不許可エリア報知を実施する報知制御部(77)と、
を備える提示制御装置。 - 前記報知制御部は、自車周囲が渋滞状態にない場合の前記不許可エリア報知の実施を省略する請求項22に記載の提示制御装置。
- ドライバによる周辺監視義務のない自動運転に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
少なくとも一つの処理部(11)に、
周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可されていない不許可エリア(SeM)から、周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可された許可エリア(SeD,SeA)への移動予定を把握し(S71,S72)、
前記不許可エリアを走行中に前記許可エリアへの前記移動予定が把握され、かつ、自車周囲が渋滞状態にある場合、渋滞中であることを示しつつ、周辺監視義務のない前記自動運転での走行が許可されていないことを示す不許可エリア報知を実施する(S74)、
ことを含む処理を実施させる提示制御プログラム。
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