JP6657862B2 - 補償方法、プログラム、補償装置、及び補償システム - Google Patents

補償方法、プログラム、補償装置、及び補償システム Download PDF

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Description

本発明は、補償方法、プログラム、補償装置、及び補償システムに関する。
記録ヘッドに備えられた複数の吐出ヘッドから夫々インク滴を吐出して、記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方式の画像形成装置が知られている。インクジェット式の画像形成装置においては、記録ヘッドのノズル面の乾燥やインクの増粘等が原因で、インク滴の飛翔経路が曲がることによりインク滴が記録媒体上の正しい位置に着弾しない吐出不良や、ノズルからインク滴が全く吐出されない不吐出を引き起こす場合がある。
そこで、インク滴を正常に吐出できない不良吐出ノズルがあっても良好な画像を形成するために、不良吐出ノズルが記録するべき画素に隣接した画素にドットを追加したり、隣接した画素のドットサイズを補正するハーフトーン処理技術が知られている。
特許文献1には、2値化処理に使用するディザマスクとして通常のディザマスクと不吐出対応のディザマスクとを備え、不吐出ノズル部分において通常のディザマスクを不吐出対応ディザマスクに入れ替える発明が開示されている。この発明によれば、不吐出ノズルによって発生する画素抜けや中間調での階調性悪化を防止できる。
しかし、上記従来技術において、ドットの追加やドットサイズの補正が過剰である場合には、インク付着量が過多となり、当該部分が逆に目立ってしまうという問題がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、複数の吐出ノズルから夫々吐出されるインク滴等の液体が形成する画素等の単位素によって構成される画像等の形成対象物を適切に補償することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を補償する補償方法であって、位置検知手段が、不良吐出ノズルが形成する不良単位素の位置を検知するステップと、補償手段が、正常吐出ノズルが形成し、且つ前記不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償するステップと、を含み、前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、前記不良単位素の連続数は、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二処理マスクを使用する場合の方が少なく、前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする。
本発明によれば、複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を適切に補償することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略構成図である。 記録ヘッドの構成を説明する図であり、(a)は記録ヘッドのキャリッジへの搭載状況を示す図であり、(b)は記録ヘッドの拡大図である。 不吐出画素の補償処理について説明する模式図であり、(a)は補償処理前を示し、(b)は補償処理後を示す図である。 (a)〜(c)は、不吐出画素の補償処理が過剰な場合に生じる黒スジの発生原理を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る画像補償装置の機能構成を説明するブロック図である。 (a)、(b)は、欠損ノズルの検知方法を説明する図である。 (a)、(b)は、欠損ノズルの検知方法を説明する図である。 ドット配置データ上で不吐出画素の連続数を計数する方法について説明する図である。 (a)〜(c)は、欠損ノズルの組み合わせから不吐出画素の連続数を計数する方法について説明する図である。 不吐出画素の連続数と、欠損ノズルの組み合わせのパターン情報を記憶するテーブルの一例を示す図である。 (a)〜(c)は、マスクパターンによるドットの置き換えについて説明する図である。 (a)〜(c)は、マスクパターンによるドットの置き換えについて説明する図である。 マスクパターンの切り替えについて説明する図である。 本発明の一実施形態に係る画像補償処理を示したフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る画像補償処理を示したフローチャートである。 本発明の更に他の実施形態に係る画像補償処理を示したフローチャートである。
本発明の実施の形態をインクジェット式記録装置の例により説明する。本発明は、不吐出画素に隣接する位置の画素にドットを追加したり、ドットサイズを大きくすることで不吐出画素を補正する技術に際して、以下の特徴を有する。要するに、不吐出画素の連続数、又は印刷設定の情報に応じて、不吐出画素に対応する位置の補正マスクパターンを最適なマスクパターンへ切り替えることが特徴になっている。
上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
以下の説明において、記録シートと記録用紙は同義であり、記録媒体の一例である。また、欠損ノズルと不吐出ノズルは同義であり、不良吐出ノズルの一例である。また、不吐出画素は不良画素の一例である。
〔インクジェット式記録装置〕
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略構成図である。
画像形成装置の一例であるインクジェット式記録装置1は、インクジェットヘッドを記録シートの幅方向に走査させながら画像を形成し、1回あるいは複数回の走査が終了した後に記録シートを搬送し、次の記録ラインを形成する、いわゆるシリアル型インクジェット式記録装置である。なお、図1中、矢印A方向はインクジェット式記録装置及び記録シートの幅方向であり、矢印A方向と直交する矢印B方向は記録シートの搬送方向である。
インクジェット式記録装置1は、画像形成手段である画像形成部2と、記録シートの搬送手段であるシート搬送部3と、記録シートとしてのロール紙を収容するロール紙収容部4を含んで構成され、これら各部は装置本体1aの内部に配置されている。
画像形成部2は、シート搬送部3によって搬送された記録シート(記録媒体)に画像を形成する部位であり、装置本体1aの幅方向両端部に位置する両側板に掛け渡されたガイドロッド13およびガイドレール14を備える。これらのガイドロッド13およびガイドレール14によってキャリッジ15が矢印A方向に往復移動可能に保持されている。
キャリッジ15には、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のインク滴(液滴、液体)を吐出する記録ヘッド15a(吐出ヘッド:図2参照)が搭載されている。各記録ヘッドには、各記録ヘッドにインクを供給するサブタンクが一体的に設けられている。
キャリッジ15を矢印A方向に往復移動させる主走査機構10は、記録シートの幅方向の一方側に配置されるキャリッジ駆動モータ21と、キャリッジ駆動モータ21によって回転駆動される駆動プーリ22と、記録シートの幅方向の他方側に配置された従動プーリ23と、駆動プーリ22と従動プーリ23との間に掛け回されたベルト部材24とを備えている。
従動プーリ23は、テンションスプリングによって外方、すなわち駆動プーリ22に対して離間する方向にテンションがかけられている。
ベルト部材24は、キャリッジ15の背面側に設けたベルト固定部に一部分が固定保持されていることで、記録シートの幅方向にキャリッジ15を牽引する。
また、キャリッジ15の主走査位置を検知するため、エンコーダシート40(図2参照)がキャリッジ15の記録シートの幅方向に沿って配置されている。キャリッジ15の主走査位置は、キャリッジ15に設けられたエンコーダセンサによってエンコーダシートが読取られることにより検知される。
このキャリッジ15における主走査領域のうち、記録領域においては、記録シートであるロール紙30がシート搬送部3によって矢印B方向に間欠的に搬送される。
また、記録シートの幅方向のキャリッジ移動領域外、または主走査領域のうち記録シートの幅方向の一方の端部側領域(図中、右側)には、記録ヘッド15aのサブタンクに供給する各色のインクを収容したメインカートリッジ18が装置本体1aに対して着脱自在に装着されている。
また、キャリッジ移動領域の他方の端部側(図中、左側に位置する空吐出位置)には、空吐出動作によって吐出された画像記録に寄与しないインク滴を受ける空吐出受けが設けられている。空吐出動作は、増粘したインクを排出するために各記録ヘッド15aからインク滴を吐出させる動作である。各記録ヘッド15aは、所定の条件成立時に、吐出性能の維持及び、回復のために上記空吐出位置において空吐出を行うようになっている。
さらに、キャリッジ移動領域の一方の端部側、すなわちキャリッジホーム位置側(図中、右側)には、記録ヘッド15aの維持回復を行う維持回復機構19が配置されている。維持回復機構19は、記録ヘッド15aの各ノズル面を夫々キャッピングするためのキャップや、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレードなどを備えている。
なお、インクジェット式記録装置1の仕様によっては、例えば空吐出受けをキャリッジホーム位置側(図中、右側)に設けて、キャップやワイパーブレードと同様に維持回復機構19に含めた構成としてもよいし、キャリッジホーム位置側および空吐出位置側の両方にそれぞれ空吐出受けを設ける構成であってもよい。
ロール紙収容部4は、給紙手段であり、画像記録用の記録シートとしてロール紙30がセットされるようになっている。このロール紙収容部4には、記録シートの幅方向のサイズが異なる複数種類のロール紙をセット可能である。
ロール紙30は、その紙軸に両側からフランジ31を装着し、このフランジ31をフランジ受け32に載置することによりロール紙収容部4に収容される。
フランジ受け32の内部には、支持コロが設けられ、該支持コロがフランジ31の外周と当接することでフランジ31が回転し、ロール紙30がシート搬送経路に送り出される。
但し装置構成は上記に限ったものではなく、記録シートとして小型のカット紙にのみ対応するシリアル型のインクジェット式記録装置に対して本発明を適用することも可能である。
〔記録ヘッド〕
インク滴を吐出する記録ヘッドの構成について説明する。図2は、記録ヘッドの構成を説明する図であり、(a)は記録ヘッドのキャリッジへの搭載状況を示す図であり、(b)は記録ヘッドの拡大図である。
図2(a)に示すように、ガイドロッド13およびガイドレール14によって主走査方向に往復移動可能に保持されているキャリッジ15には、記録ヘッド15aが搭載されている。また図2(b)に示すように、記録ヘッド15aはK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各色のインク滴を吐出する複数の吐出ノズルを備えたノズル列K1〜K4、C1〜C2、M1〜M2、Y1〜Y2を含んで構成されている。各色の奇数番号のノズル列(K1、K3、C1、M1、Y1)と偶数番号のノズル列(K2、K4、C2、M2、Y2)とは互いにノズルピッチの1/2分ずれた位置に配置されており、このように配置することで1走査あたりの印字解像度を2倍にしている。
ここでKインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドはモノクロ画像の印字速度を向上させるために、縦列(副走査方向)に2つ並んでおり、一方はC、M、Yインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドと並列し、他方は並列しない位置にある。また、C、M、Yインクを吐出するノズル列は、主走査方向への往路移動と復路移動の双方で印字を行う双方向印刷におけるインク色の着弾順による色差(双方向色差)を回避するために主走査方向に対称に配置されている。
尚、記録ヘッドの配置はこれに限ったものではなく、例えばノズル列K3〜K4がK1〜K2に対して副走査方向の逆側に(副走査方向に位置が入れ替わった状態で)備えられている構成としてもいいし、C、M、Yインクの色順も主走査方向に対して対称配置であればC、M、Yの並び順が入れ替わっていてもよい。
〔不吐出画素補償処理によるドット補正〕
図3は、不吐出画素の補償処理について説明する模式図であり、(a)は補償処理前を示し、(b)は補償処理後を示す図である。
インク滴を吐出しない欠損ノズル(不良吐出ノズルの一例)によってインクドットが形成されない画素(以下、不吐出画素、とする)が存在する場合、インク滴を正常に吐出するノズル(正常吐出ノズル)によって形成され、且つ不吐出画素に隣接する画素(正常画素)のドットの補正を行うことにより、不吐出画素を補償することが可能である。ここでは図2記載のK1ノズル列を例として説明する。
図3(a)に示すようにK1ノズル列内に2個の連続する欠損ノズルがある場合、欠損ノズルが形成する不吐出画素によって、記録媒体上には白スジが形成されてしまう。そこで図3(b)に示すように、不吐出画素に隣接する画素のドットサイズを拡張するか、又は本来はドットを形成しない画素位置にドットを追加することによって、白スジ化を抑制することができる。
〔不吐出画素補償処理が過剰な場合に生じる黒スジ〕
上述の補償処理が過剰な場合、記録媒体上に黒スジが形成されてしまうという問題がある。図4(a)〜(c)は、不吐出画素の補償処理が過剰な場合に生じる黒スジの発生原理を説明する図である。
図4(a)は、画素補償処理後の状態を示す模式図である。図4(a)は、図3(a)とは異なり、K1ノズル列内に欠損ノズルが1個しかない場合を示している。また、図4(b)は、記録ヘッドを複数回、主走査方向に移動させながらノズル密度よりも高い記録解像度(高解像度)で記録する「マルチスキャン印字」を実行する場合の画素補償処理後の状態を示す模式図である。図4(a)、(b)のような場合に画素補償処理として図3(b)と同様にドットサイズの拡張とドットの追加を実行したとすると、画素補償処理が過剰となってしまい、逆に画素補償をした箇所が黒スジ化してしまう場合がある。
また、本発明者らの実験によれば、図4(c)に示すように記録用紙の種類によって、吐出ノズルから吐出される基準量の液体が形成する記録紙表面上のドットサイズが変わることが判明している。例えばコート紙のようにドットサイズが小さくなる傾向にある用紙と同様の補正処理を、普通紙のようにドットサイズが大きくなる傾向にある用紙において実行すると、後者の画素補償が過剰となってしまう。
そこで、本発明の実施形態に示す以下の画像補償装置を含む画像補償システムにおいては、画素補償が過剰となってしまうことが予測される場合に、ドットサイズの拡張やドットの追加を抑制することによって補償処理に起因する黒スジの発生を防止する。
即ち、画像補償処理は、例えば図12(a)や図13(a)に示すマスクパターン(処理マスク)を用いて、パターンマッチングを行うことにより実施される。本実施形態においては、画像補償が過剰となってしまうことが予測される場合に、ドットサイズの拡張やドットの追加を抑制するマスクパターンに切り替えてパターンマッチングを行うことにより画像補償処理に起因する黒スジの発生を防止する。
〔画像補償システム〕
図5は、本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図示するように、画像形成装置としてのインクジェット式記録装置1には、画像補償装置としてのパーソナルコンピュータ等のホストPC90がLANやWAN等のネットワーク、又はパラレルケーブル等を介して双方向通信可能に接続されている。インクジェット式記録装置1とホストPC90とによって画像補償システムが形成されている。
<インクジェット式記録装置のハードウェア構成>
インクジェット式記録装置1の制御部100は、装置全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)101と、CPU101が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM(Read Only Memory)102と、画像データ等を一時格納するRAM(Random Access Memory)103と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM:Non Volatile RAM)104と、各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。
また、この制御部100は、本発明に係る画像補償装置を構成するパーソナルコンピュータ等のホストPC90側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F106と、記録ヘッド15aを駆動制御するための駆動波形を生成する駆動波形生成部107及びヘッドドライバ108と、主走査モータ110を駆動するための主走査モータ駆動部111と、副走査モータ112を駆動するための副走査モータ駆動部113と、帯電ローラ34にACバイアスを供給するACバイアス供給部114、環境温度及び/又は環境湿度を検出する環境センサ118、環境センサ118や欠損ノズル検知部119からの検知信号を入力するためのI/O116などを備えている。なお、主走査モータ110は図1に示すキャリッジ駆動モータ21に相当し、回転駆動することによりキャリッジ15を主走査方向に進退移動させる。また、副走査モータ112は回転駆動することにより、ロール紙30を副走査方向(搬送方向)に搬送する搬送ベルト33を走行させる。
また、この制御部100には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル117が接続されている。
ここで、制御部100は、ホストPC90側から、画像データを含む印刷データ等をケーブル或いはネットワークを介してI/F106で受信する。なお、制御部100は、ホストPC90以外にも、イメージスキャナに代表される画像読み取り装置、デジタルカメラに代表される撮像装置などから画像データを含む印刷データ等をI/F106により受信してもよい。
本例において制御部100に対する印刷データの生成と出力は、ホストPC90側のプリンタドライバによって行うようにしている。
そして、CPU101は、I/F106に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC105にてデータの並び替え処理等を行って駆動波形生成部107に画像データを転送する。
なお、画像を出力するための印刷データのビットマップデータへの変換は、ホストPC90側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしているが、例えばROM102にフォントデータを格納して行っても良い。
駆動波形生成部107は、駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器等で構成され、1の駆動パルス(駆動信号)又は複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形をヘッドドライバ108に対して出力する。
ヘッドドライバ108は、シリアルに入力される記録ヘッド15aの1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて駆動波形生成部107から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド15aの圧力発生手段に印加して記録ヘッド15aを駆動する。
例えば、ヘッドドライバ108は、クロック信号及びシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで、駆動波形生成部107からの駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的に記録ヘッド15aの圧力発生手段に印加して記録ヘッド15aを駆動する。
ここでは、駆動波形を複数の駆動パルスで構成して、1又は複数の駆動パルスを与えることによって、大滴、中滴、小滴、滴なしの4種類の階調を再現できるようにしている。
欠損ノズル検知部119(位置検知手段)は、欠損ノズル(不良吐出ノズル)を検知する手段である。欠損ノズル検知部119は、例えば図1に示すインクジェット式記録装置1のキャリッジ移動領域の左側に位置する空吐出位置に配置されたスキャナユニットやフォトセンサ等から構成され、検知した欠損ノズルの検知信号をI/O116から制御部100に出力する。欠損ノズル検知部119からの検知信号を取得した制御部100のCPU101(位置判定手段)は、検知信号に基づいて、ノズルが正常か欠損しているかを判定することにより、欠損ノズルの位置を特定する。また、欠損ノズルの位置に関する情報(欠損情報、不良吐出ノズル情報)は、制御部100からホストI/F106を通じてホストPC90のプリンタドライバに送信される。
欠損ノズルの検知処理は、ホストPC90のプリンタドライバからの欠損ノズルの検知リクエストに基づいて行われる。制御部100は検知リクエストに基づいて、記録ヘッドへ指令を与えてインク滴を吐出させる。欠損ノズル検知部119は、記録ヘッドの各ノズルの応答状態に基づく検知信号を取得する。
<画像補償装置>
図6は、本発明の一実施形態に係る画像補償装置の機能構成を説明するブロック図である。
画像補償装置として機能するホストPC90は、装置全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM(Read Only Memory)と、画像データ等を一時格納するRAM(Random Access Memory)と、画像補償に使用するマスクパターン等を格納するHDD(Hard Disk Drive)等を備えた一般的なパーソナルコンピュータ等から構成されている。また、ホストPC90は、マウスやキーボード等の入力手段や、設定を表示するディスプレイ等の表示手段等を備えている。
ホストPC90のプリンタドライバ91は、アプリケーションソフトなどから与えられた画像データをモニター表示用の色空間(RGB表色系)から記録装置用の色空間(CMYK表色系)へ変換するCMM(Color Management Module)処理部131、濃度補正を行う補正処理部132、画像データを記録装置から噴射するドットのパターン配置に置き換える多値・少値マトリクスを含む中間調処理部(ハーフトーン処理部)133を含んでいる。
中間調処理部133は、入力された多値の画像データをn値(nは2以上の整数)に変換し、大きさの異なるn種類のドットによって画像を形成するためのデータを生成する。例えばn=4の場合、中間調処理部133は、大滴、中滴、小滴、滴なしの4種類のドットによって表現するための画像データを出力する。
プリンタドライバ91は、インクジェット式記録装置1から取得した記録ヘッド15aノズルの欠損情報から、不吐出画素の連続数を計数する不吐出画素連続数計数部134(計数手段)を備えている。不吐出画素連続数計数部134による不吐出画素の連続数の計数処理については後述する。
また、プリンタドライバ91は、インクの付着量の総数を制限する総量規制処理部をさらに備えてもよい。
プリンタドライバ91は、中間調処理部133による中間調処理後の画像に対して、不吐出画素に隣接する画素を補正する隣接画素ドット補正部135(画像補償手段)を備えている。隣接画素ドット補正部135は、不吐出画素連続数計数部134からの情報や、印字モードの情報(設定情報136)に基づいて、使用するマスクパターン137(図14参照)を切り替えて対象画素を補正することにより、欠損ノズルが形成する不吐出画素を補償する。なお、不吐出画素の補償処理については後述する。
以上説明したプリンタドライバ91の機能の全部又は一部をインクジェット式記録装置1に持たせてもよいし、更に他の装置に分割して配置してもよい。例えば、不吐出画素連続数計数部134、隣接画素ドット補正部135、及びマスクパターン137をインクジェット式記録装置1に配置し、その他の部位をプリンタドライバ91に配置してもよい。
上記プリンタドライバ91が提供する上記各機能部は、ホストPC90のCPUがHDD等に格納されたプリンタドライバのプログラムを読み出してRAMに展開して実行することにより実現される。上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供されるか、又は、サーバからネットワークを介してダウンロードされることによって配布される。
〔欠損ノズル検知方法〕
欠損ノズル(不吐出ノズル)の検知方法について説明する。図7、図8は、欠損ノズルの検知方法を説明する図である。
図7(a)に示す不吐出ノズル検出パターンは、ノズルに対応した横線の再現をチェックし、不吐出ノズルを目視判定する場合に使用されるチェックパターンの一例である。この不吐出ノズル検出パターンを使用した場合、例えば図7(b)に示すように3番のノズルが不吐出であると、3番のノズルに対応するドットが欠落したものになる。
図7に示す不吐出ノズル検出パターンを用いる場合、ユーザがホストPC90に備えられたキーボードやマウス等の入力手段から、不吐出ノズルの位置(欠損情報)を入力することになる。
また、図8(a)に示す不吐出ノズル検出パターンは、スキャナユニットやフォトセンサ等(図5に示す欠損ノズル検知部119に相当する)を用いて、図5に示す制御部100が自動的に不吐出ノズルを検出するためのチェックパターンの一例である。この不吐出ノズル検出パターンにおいては、夫々の印字領域が記録ヘッドの特定のノズルのみを使用して印字される。この不吐出ノズル検出パターンを使用した場合、例えば図8(b)に示すように7番のノズルが不吐出であると、7番のノズルに対応するパターンのフォトセンサ等による濃度測定値が正常レベルにならず、このノズルが不吐出であることが判別できる。
欠損ノズルの検知方法はこれらに限ったものではない。例えば、記録ヘッドを駆動してインクを吐出する動作を実行させるとともに、記録ヘッドから吐出されるインクに対してレーザ光を照射し、レーザ光の反射光の有無に基づいてノズルからのインクの吐出状況を検知することにより、不吐出ノズルを特定してもよい。或いは、電極板へ帯電させたインク滴を吐出して、電極板上の電荷の移動の有無に基づいて、不吐出ノズルを特定してもよい。
上述のようにして得られた不吐出ノズルの位置に関する情報(欠損情報)は、ホストPC90が備えるHDDやRAM等に記憶され、ホストPC90のプリンタドライバが実行する画像補償処理において使用される。
〔不吐出画素の連続数の計数方法〕
不吐出画素連続数計数部が不吐出画素の連続数を計数する方法について説明する。
<ドット配置データに基づく計数>
図9は、ドット配置データ上で不吐出画素の連続数を計数する方法について説明する図である。図9においては、入力データをインクドットの配置から計数する方法である。
記録ヘッドの走査方向をX方向、記録用紙の搬送方向をY方向とし、注目画素位置を(X,Y)=(n,n)とする。本計数方法においては、注目画素に隣接する画素位置をY方向に対して計数しながら、注目画素の隣接画素が不吐出画素である場合は、不吐出画素連続数αへカウントアップする。
一方、隣接画素が不吐出画素でない場合は、該方向への計数を終了する。図9の例では、Y方向において注目画素の上流側は(n,n−1)が不吐出画素ではないため、そこで計数を終了する。一方、注目画素のY方向下流側は(n,n+1)と(n,n+2)が不吐出画素であるため、2カウントアップされ、次に計数される(n,n+3)が不吐出画素ではないため、そこで計数が終了する。以上より、注目画素(n,n)における不吐出画素連続数は上流側が0、下流側が2であるため、不吐出画素連続数αは2となる。
但し、以上説明した不吐出画素の連続数の計数方法の説明は一例であり、不吐出画素連続数の計数方向、カウントアップ方法はこれに限ったものではない。X方向へさらに不吐出画素数を計数しながら連続数をカウントアップしてもいいし、Y方向において上流側、下流側の不吐出画素連続数を説明例のようにトータル数で管理するのではなく、上流側と下流側の不吐出画素連続数を別々に分けて扱ってもよい。
<欠損ノズルの組み合わせに基づく計数>
図9においては、ドット配置データに基づいて不吐出画素の連続数を計数したが、不吐出画素の連続数を計数する方法はこれに限ったものではない。図10は、欠損ノズルの組み合わせから不吐出画素の連続数を計数する方法について説明する図である。ここでは副走査方向(図中上下方向)に不吐出画素連続数が3となる欠損ノズルの組み合わせパターンを例示している。
不吐出画素が連続する場合を欠損ノズルの組み合わせから判断する場合には、図10(a)〜(c)の場合について考慮する必要がある。図10(a)は、単純に1つの記録ヘッド内に千鳥状(交互)に並んでいるノズルが3つ連続で欠損する場合を示している。図10(b)は、記録ヘッドを副走査方向に複数個つなげた場合に、一方の記録ヘッドの欠損ノズルと他方の記録ヘッドの欠損ノズルが連続する場合を示している。さらに図10(c)は、「マルチスキャン印字」で記録する場合に、ある欠損ノズルが1スキャン目において記録する画素位置と、他の欠損ノズルが2スキャン目において記録する画素位置とが連続する場合を示している。
<不吐出画素の連続数と欠損ノズルの組み合わせに関するパターンテーブル>
図11は、不吐出画素の連続数と、欠損ノズルの組み合わせのパターン情報を記憶したテーブルの一例を示す図である。
図10(a)〜(c)に示した不吐出画素の連続数とその発生パターンについては、図11に示すように、不吐出画素の連続数と欠損しているノズル番号(CH:チャネル)との組み合わせのパターン情報としてテーブルとして管理することができる。なお、図11の(a)〜(c)は、夫々図10の(a)〜(c)に対応する。テーブルとして管理することにより、図9のように、不吐出画素の連続数に関する情報が必要な都度、ドット配置データに基づいて計数する必要がなくなり、どのノズルが正常ノズルか欠損ノズルかを判別するだけで、不吐出画素連続数を求めることが可能となる。
〔マスクパターンによるドットの置き換え〕
ホストPCの隣接画素ドット補正部135(図6参照)によるマスクパターンを用いたドットの置き換えについて説明する。図12及び図13は、マスクパターンによるドットの置き換えについて説明する図である。なお、マスクパターンは、例えば不良吐出ノズル周辺のドットの配置に合わせて、ドットの大きさ毎に複数のパターンが形成され、且つ使用される。
図12(a)は、ドットを置き換えるマスクパターンの一例を示す図である。図12(b)はドットの置き換え前の画像(太線が、パターンマッチングの実施範囲)を示す図である。図12(c)は、ドットの置き換え後の画像(太線が、パターンマッチングの実施範囲)を示す図である。
ここで、ホストPC90の中間調処理部133(図6参照)が画像データを変換する場合のn値(n≧2)化のnは、3種類の大きさのドット径と、滴なし、の合計4値(n=4)であるとして説明する。なお、ここでは、ドットの大きさを便宜上「径」で区分しているが、ドットは、例えば大滴、中滴、小滴であればよく、必ずしも円形のものに限定する趣旨ではない。
図12(a)は、「滴あり」の3種類の大きさのドット径のうち2つ目(又は2番目)に小さいドット径を最大のドット径に変換するマスクパターンM1を示している。
マスクパターンM1は、3×4=12個のノズルに対応する。このうち、横線部は不良吐出ノズルに対応しドットなしを、斜線部ではドットの置き換え(図示例では、上段と下段でそれぞれ1ドットおきに置き換えを行う)を、白紙の部分は置き換えを行わないことを意味する。
具体的には、図12(b)に示すn値(ここでは4値)画像データの太線で示すパターンマッチングの実施範囲(つまり、不良吐出ノズルに対応する画素とマスクパターンM1の不良吐出ノズル対応部を合わせた時のマスクパターンM1の範囲)で、図12(a)のマスクパターンM1とn値画像データとのパターンマッチングを行う。
その結果、図12(c)に示すように、図12(b)の画像データのうち、第1の実施範囲A1では上から3段目で左から2番目の2つ目に小さいドットが置き換え対象となり、図12(c)に示すように最大のドットに置き換えられている。つまり、画像データの2つ目に小さいドットの部分が、マスクパターンM1のドットの置き換えを行う部位にマッチングする場合には、当該箇所のドットが最大のドットに置き換えられる。
第2の実施範囲A2ではマスクパターンと画像データが一致しないために置き換えが行われない。第3の実施範囲A3では、上から1段目で左端の2つ目に小さいドットと、3段目の左から2番目と4番目のドットが図12(c)に示すように最大のドットに置き換えられている。
このように、不良吐出ノズルに対応した画素の周りの画素について、画像を補償する効果のあるドットパターンに変換する(図12(c))。ここでは、上述のように、4個のドットが最大のドット径に置き換えられている。
上記のマスクパターンは、n値(n≧2)化に対応した多値誤差拡散処理を行った後のドット配置に対して実施するため、n値後のそれぞれのドットサイズに合わせたマスクパターンを設定することができる。
また、図12(a)に示すマスクパターンM1と同時に、図13(a)に示すマスクパターンM2を使用してドットを置き換えることもできる。このようにすることで、不良吐出ノズルの影響を一層緩和することが出来る。
図13(a)は、最も小さいドットを2番目(2つ目)に小さいドットに変換するマスクパターンM2を示す図である。図13(b)は、ドットの置き換え前の画像(太線が、パターンマッチングの実施範囲)であり、図13(c)は、図12(a)のマスクパターンM1による置き換えと、図13(a)のマスクパターンM2による置き換えをそれぞれ行った後の画像(太線が、パターンマッチングの実施範囲)を示す図である。なお、マスクパターンM2とM1は、そのパターン及びドットの置き換えの際のサイズが異なるだけで、その他は、M1について説明したのと同じである。また、図13(b)に示すドットの置き換え前の画像は、図12(b)と同一である。
ここでは、図12(b)と同じ4値の画像データに対して、マスクパターンM1とM2が同時に適用される。その結果、既に説明した図12(c)に示したマスクパターンM1によるドットの置き換えに加え、さらに、マスクパターンM2によるドットの置き換えが行われて図13(c)のドットが得られる。
具体的には、第1の実施範囲A1では、マスクパターンM2に一致する上から3段目左端と左から3番目のドットが、第2の実施範囲A2では3段目左から3番目のドットが、また第3の実施範囲A3では、一段目の左から2番目と4番目及び3段目の左から3番目のドットが、それぞれ最も小さいドットから2つ目の小さいドットに置き換えられている。
〔マスクパターンの切り替え〕
不吐出画素の連続数、又は印字モードに応じたマスクパターンの切り替えについて説明する。図14は、マスクパターンの切り替えについて説明する図である。
図12、図13にて説明した通りホストPC90の隣接画素ドット補正部135(図6参照)は、マスクパターンを用いてドットを置き換えることにより、不吐出画素の画像補償処理を実行する。
しかし、不吐出画素の連続数が多い場合(図3(a)参照)、記録ヘッド15aが1度の主走査で走査領域の画像を形成する「1パス印字」のように記録解像度が低い場合(低解像度印字モード、図3(a)参照)、又は、コート紙のように記録用紙上のドットサイズが小さくなる傾向がある場合(図4(c)参照)には、補償強度を高めてより白スジ化を抑制する必要がある。
このような場合には、より多くのドット補正が生じるマスクパターンAを使用する。マスクパターンAは、不吐出画素に隣接する全ての画素(不吐出画素の上段と下段に位置する全ての画素)がドットの置き換えを実施する処理対象画素となっている。マスクパターンAは処理対象画素数が多いため、より多くのドットが追加されたり、ドットサイズが拡張されたりする。
逆に、不吐出画素の連続数が少ない場合(図4(a)参照)、記録ヘッド15aが複数回の主走査で走査領域の画像を形成する「マルチスキャン印字」のように記録解像度が高い場合(高解像度記録モード、図4(b)参照)、又は普通紙のように記録用紙上のドットサイズが大きくなる傾向がある場合(図4(c)参照)には、画像の補償強度が高すぎることで黒スジ化してしまう虞がある。
このような場合には、パターンAに比べて補正ドット数を抑制したパターンBを用いる。パターンBは、不吐出画素の上段と下段で夫々1ドットごとに置き換えを行うパターンである。パターンBはパターンAと比較して、処理対象画素数が少ないため、パターンAよりもドットの追加や、ドットサイズの拡張が抑制される。
本実施形態によれば、欠損ノズルが画像に与える影響度に応じて最適なマスクパターンを用いることで、最適な不吐出画素補償処理を行うことが可能となる。
〔画像補償処理フロー〜1〕
図15は、本発明の一実施形態に係る画像補償処理を示したフローチャートである。このフローチャートは、主として隣接画素ドット補正部135の処理を示している。
ステップS1において、隣接画素ドット補正部135は、入力画像データ中の注目画素が、処理対象画素の候補か否かを判定する。ここで、処理対象画素の候補とは、不吐出画素に隣接する注目画素のことである。
注目画素が処理対象画素の候補ではない場合(ステップS1にてNO)は、ステップS5の処理を実行する。注目画素が処理対象画素の候補であると判断された場合(ステップS1にてYES)、ステップS2−1の処理を実行する。
ステップS2−1において、不吐出画素連続数計数部134は、不吐出画素の連続数を計数し、隣接画素ドット補正部135に出力する。
ステップS3−1において、隣接画素ドット補正部135は、不吐出画素連続数αが、所定の閾値以上であるか否かを確認する。
閾値以上である場合(ステップS3−1にてyes)、隣接画素ドット補正部135は、処理対象画素がより多くなる第一処理マスク(図14のパターンAに相当するマスク)を用いて不吐出画素の補償処理を実行する(ステップS4)。
閾値未満である場合(ステップS3−1にてno)、隣接画素ドット補正部135は、処理対象画素がより少なくなる第二処理マスク(図14のパターンBに相当するマスク)を用いて不吐出画素の補償処理を実行する(ステップS5)。
ステップS6において、隣接画素ドット補正部135は、全ての画素について処理を実行したか否かを確認する。
処理すべき画素が残っている場合(ステップS6にてno)は、注目画素を移動させて、ステップS1以降の処理を実行する。
処理すべき画素が残っていない場合(ステップS6にてyes)は、処理を終了する。
このように、隣接画素ドット補正部135は、不吐出画素の連続数に応じて、ドット補正に使用する処理マスクを切り替える。
〔画像補償処理フロー〜2〕
図16は、本発明の他の実施形態に係る画像補償処理を示したフローチャートである。このフローは、記録解像度に着目してドット補正に使用する処理マスクを切り替える例である。以下、図15のフローと異なる部分のみを説明する。
ステップS2−2において、隣接画素ドット補正部135は、設定情報136から記録解像度の情報を取得する。
ステップS3−2において、隣接画素ドット補正部135は、記録解像度が低解像度か否かを確認する。隣接画素ドット補正部135は、低解像度記録モードの場合は第一処理マスクを使用し(ステップS4)、高解像度記録モードの場合は第二処理マスクを使用する(ステップS5)。
〔画像補償処理フロー〜3〕
図17は、本発明の更に他の実施形態に係る画像補償処理を示したフローチャートである。このフローは、記録用紙の種類に着目してドット補正に使用する処理マスクを切り替える例である。以下、図15のフローと異なる部分のみを説明する。
ステップS2−3において、隣接画素ドット補正部135は、設定情報136から記録紙の情報を取得する。
ステップS3−3において、隣接画素ドット補正部135は、記録用紙が、ドットサイズの小さくなる傾向の用紙か否かを確認する。隣接画素ドット補正部135は、記録用紙がコート紙のようにドットサイズの小さくなる傾向にある場合は第一処理マスクを使用し(ステップS4)、記録用紙がコート紙のようにドットサイズの大きくなる傾向にある場合は第二処理マスクを使用する(ステップS5)。
以上のように、上記実施形態によれば、欠損ノズルが画像に与える影響度に応じて、マスクパターンを切り替えることで、不吐出画素の補償処理が不足したり過剰となったりせず、最適な補償処理を行うことが可能となる。
〔本発明の適用対象〕
以上、本発明についてインクジェット式記録装置(画像形成装置)の例により説明したが、本発明は、立体造形装置、処理液塗布装置、噴射造粒装置等の「液体を吐出する装置」について適用可能である。
ここで、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用
紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶
液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装
置などがある。
〔本発明の実施態様例と作用、効果のまとめ〕
<第一の実施態様>
本態様は、複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素(画素)によって構成される形成対象物(画像)を補償する補償方法であって、位置検知手段(欠損ノズル検知部119)が、不良吐出ノズルが形成する不良単位素(不吐出画素)の位置を検知するステップと、補償手段(隣接画素ドット補正部135)が、正常吐出ノズルが形成し、且つ不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって形成対象物を補償するステップと、を含み、補償手段は、不良単位素の位置と単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスク(マスクパターンA)と第二の処理マスク(マスクパターンB)とを切り替えることを特徴とする。
不良単位素が形成対象物に与える影響の大きさは、不良単位素の位置や単位素の形成に係る条件によって変化する。ここで、不良単位素の位置に係る条件には不良単位素の連続数を用いることができる。単位素の形成に係る条件には、吐出ノズルから吐出された基準量の液体によって形成される単位素の大きさや、形成対象物を構成する単位素の密度等を用いることができる。
本態様によれば、不良単位素の位置や単位素の形成に係る条件に基づいて補償強度が異なる処理マスクを切り替えることにより、形成対象物を適切に補償することができる。
<第二の実施態様>
本態様に係る補償方法は、計数手段(不吐出画素連続数計数部134)が不良単位素(不吐出画素)の連続数を計数するステップを含み、補償手段(隣接画素ドット補正部135)は、不良単位素の連続数が所定値以上の場合に第一の処理マスク(マスクパターンA)を使用し、所定値未満の場合に第二の処理マスク(マスクパターンB)を使用することを特徴とする。
インクジェット式記録装置の場合、不良単位素の連続数には、複数の吐出ノズルを備える記録ヘッドの移動方向(主走査方向)への連続数、又は主走査方向に直交する副走査方向への連続数の他、主走査方向と副走査方向に隣接する不吐出画素によって構成される画素の集合体に含まれる不吐出画素の個数等を用いることができる。連続数が多い場合には補償処理が過少とならないように補償強度を高める必要があり、少ない場合には補償処理が過多とならないように補償強度を低くする必要がある。
本態様によれば、不良単位素の連続数に基づいて補償強度が異なる処理マスクを切り替えることにより、形成対象物を適切に補償することができる。
<第三の実施態様>
本態様に係る補償方法において、補償手段(隣接画素ドット補正部135)は、吐出ノズルから吐出された基準量の液体によって形成される単位素(画素)の大きさ(画素のドットサイズ)が、所定値以下の場合に第一の処理マスク(マスクパターンA)を使用し、所定値よりも大きい場合に第二の処理マスク(マスクパターンB)を使用することを特徴とする。
インクジェット式記録装置の場合、形成対象物である画像は記録用紙上に形成されるが、吐出ノズルから吐出された基準量のインク滴が形成する画素のドットサイズが記録用紙の種類によって異なることがわかっている。例えばコート紙のようにドットサイズが小さくなる傾向にある用紙と同様の補正処理を、普通紙のようにドットサイズが大きくなる傾向にある用紙において実行すると、後者の画素補償が過剰となってしまう。そこで、コート紙等に対しては、補償処理が過少とならないように補償強度を高める必要があり、普通紙等に対しては補償処理が過多とならないように補償強度を低くする必要がある。
本態様によれば、吐出ノズルから吐出された基準量の液体によって形成される単位素の大きさに基づいて補償強度が異なる処理マスクを切り替えることにより、形成対象物を適切に補償することができる。
<第四の実施態様>
本態様に係る補償方法において、補償手段(隣接画素ドット補正部135)は、形成対象物を構成する単位素(画素)の密度(解像度)が所定値以下の場合に第一の処理マスク(マスクパターンA)を使用し、所定値よりも大きい場合に第二の処理マスク(マスクパターンB)を使用することを特徴とする。
インクジェット式記録装置の場合、記録解像度(画素の密度)を記録ヘッドの主走査方向への往復回数によって調整することができる。記録解像度が低い場合は不良吐出ノズルが形成する白スジの幅が広くなるのに対して、記録解像度が高い場合は同量の不良吐出ノズルが形成する白スジの幅は前者よりも狭くなる。そこで、記録解像度が低い場合は、補償処理が過少とならないように補償強度を高める必要があり、記録解像度が高い場合は補償処理が過多とならないように補償強度を低くする必要がある。
本態様によれば、形成対象物を構成する単位素の密度に基づいて補償強度が異なる処理マスクを切り替えることにより、形成対象物を適切に補償することができる。
<第五の実施態様>
本態様に係る補償方法においては、第一の処理マスク(マスクパターンA)によって補正される正常単位素の数は、第二の処理マスク(マスクパターンB)によって補正される正常単位素の数よりも多いことを特徴とする。
本態様において、補償強度を高める必要がある場合には、補正される正常単位素の数が多くなる処理マスクを使用し、補償強度を低くする必要がある場合には、補正される正常単位素の数が少なくなる処理マスクを使用する。
本態様によれば、不良単位素の位置や単位素の形成に係る条件に基づいて適切な補償強度となる処理マスクを使用することにより、形成対象物を適切に補償することができる。
1…インクジェット式記録装置(画像形成装置)、1a…装置本体、2…画像形成部、3…シート搬送部、4…ロール紙収容部、10…主走査機構、13…ガイドロッド、14…ガイドレール、15…キャリッジ、15a…記録ヘッド、18…メインカートリッジ、19…維持回復機構、21…キャリッジ駆動モータ、22…駆動プーリ、23…従動プーリ、24…ベルト部材、30…ロール紙、31…フランジ、33…搬送ベルト、34…帯電ローラ、40…エンコーダシート、90…ホストPC(補償装置)
特開2004−202795公報

Claims (11)

  1. 複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を補償する補償方法であって、
    位置検知手段が、不良吐出ノズルが形成する不良単位素の位置を検知するステップと、
    補償手段が、正常吐出ノズルが形成し、且つ前記不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償するステップと、を含み、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記不良単位素の連続数は、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二処理マスクを使用する場合の方が少なく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償方法。
  2. 計数手段が、前記不良単位素の連続数を計数するステップを含ことを特徴とする請求項1に記載の補償方法。
  3. 複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を補償する補償方法であって、
    位置検知手段が、不良吐出ノズルが形成する不良単位素の位置を検知するステップと、
    補償手段が、正常吐出ノズルが形成し、且つ前記不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償するステップと、を含み、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記吐出ノズルから吐出された基準量の液体によって形成される前記単位素の大きさは、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二の処理マスクを使用する場合の方が大きく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償方法。
  4. 複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を補償する補償方法であって、
    位置検知手段が、不良吐出ノズルが形成する不良単位素の位置を検知するステップと、
    補償手段が、正常吐出ノズルが形成し、且つ前記不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償するステップと、を含み、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記形成対象物を構成する前記単位素の密度は、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二の処理マスクを使用する場合の方が大きく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償方法。
  5. 請求項1乃至の何れか一項に記載の補償方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. 複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を補償する補償装置であって、
    不良吐出ノズルが形成する不良単位素に隣接し、且つ正常吐出ノズルが形成する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償する補償手段を備え、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記不良単位素の連続数は、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二処理マスクを使用する場合の方が少なく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償装置。
  7. 複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を補償する補償装置であって、
    不良吐出ノズルが形成する不良単位素に隣接し、且つ正常吐出ノズルが形成する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償する補償手段を備え、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記吐出ノズルから吐出された基準量の液体によって形成される前記単位素の大きさは、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二の処理マスクを使用する場合の方が大きく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償装置。
  8. 複数の吐出ノズルから夫々吐出される液体が形成する単位素によって構成される形成対象物を補償する補償装置であって、
    不良吐出ノズルが形成する不良単位素に隣接し、且つ正常吐出ノズルが形成する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償する補償手段を備え、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記形成対象物を構成する前記単位素の密度は、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二の処理マスクを使用する場合の方が大きく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償装置。
  9. 夫々液体を吐出する複数の吐出ノズルを有する吐出ヘッドを備え、前記吐出ノズルから吐出された液体が作成する複数の単位素によって形成対象物を形成する形成手段と、
    不良吐出ノズルが形成する不良単位素の位置を検知する位置検知手段と、
    正常吐出ノズルが形成し、且つ前記不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償する補償手段と、を備える補償システムであって、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記不良単位素の連続数は、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二処理マスクを使用する場合の方が少なく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償システム。
  10. 夫々液体を吐出する複数の吐出ノズルを有する吐出ヘッドを備え、前記吐出ノズルから吐出された液体が作成する複数の単位素によって形成対象物を形成する形成手段と、
    不良吐出ノズルが形成する不良単位素の位置を検知する位置検知手段と、
    正常吐出ノズルが形成し、且つ前記不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償する補償手段と、を備える補償システムであって、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記吐出ノズルから吐出された基準量の液体によって形成される前記単位素の大きさは、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二の処理マスクを使用する場合の方が大きく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償システム。
  11. 夫々液体を吐出する複数の吐出ノズルを有する吐出ヘッドを備え、前記吐出ノズルから吐出された液体が作成する複数の単位素によって形成対象物を形成する形成手段と、
    不良吐出ノズルが形成する不良単位素の位置を検知する位置検知手段と、
    正常吐出ノズルが形成し、且つ前記不良単位素に隣接する正常単位素を、処理マスクを用いて補正することによって前記形成対象物を補償する補償手段と、を備える補償システムであって、
    前記補償手段は、前記不良単位素の位置と前記単位素の形成に係る条件の少なくとも一方に基づいて、前記形成対象物の補償強度が異なる第一の処理マスクと第二の処理マスクとを切り替える手段であり、
    前記形成対象物を構成する前記単位素の密度は、前記補償手段が前記第一の処理マスクを使用する場合よりも、前記補償手段が前記第二の処理マスクを使用する場合の方が大きく、
    前記第一の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数は、前記第二の処理マスクによって補正される前記正常単位素の数よりも多いことを特徴とする補償システム。
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