JP6653080B2 - クレーンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機により駆動される巻上げ装置と横行装置とを備えたクレーンの制御装置に関するものである。
図6は、特許文献1に記載された従来のクレーンの制御装置を示している。
図6において、速度指令値変換回路102は、速度指令器101または後述する速度演算回路113の出力に基づき、誘導電動機203に対する速度指令値Nを指令する。単一積分器103は、予め定めた加速勾配(増加値/単位時間)または減速勾配(減少値/単位時間)により、速度指令値Nに達する(N=N)まで増加または減少させる速度設定値Nを出力する。
速度調節器104は、速度設定値Nと速度検出器107による速度検出値nとの偏差を零にするようなトルク指令値τを出力する。また、磁束指令値演算器105は、速度検出値nから磁束指令値φを演算して出力する。
ベクトル演算器106では、トルク指令値τ及び磁束指令値φから、インバータ202をベクトル制御する制御信号を出力する。これにより、交流電源201の電力がインバータ202により所望の電圧及び周波数の交流電力に変換されて誘導電動機203に供給され、電動機203の可変速制御が行われる。
図7は、速度指令値Nと速度設定値Nとの関係を示すタイムチャートである。
図7において、時刻Tで正転方向の速度指令値Nが発せられると、時刻T〜Tの期間は、単一積分器103に設定された加速勾配に基づいて速度設定値Nを正転方向に増加させ、時刻TでN=Nとなる。時刻Tから速度指令値Nが零となる時刻Tまでの期間は、単一積分器103がN(=N)を出力し、時刻T〜Tの期間は、単一積分器103に設定された減速勾配に基づいて速度設定値Nの正転方向の値を減少させ、時刻TでN=0となる。
時刻Tから、速度指令値Nが逆転方向の値となる時刻Tまでの期間は、単一積分器103がN(=0)を出力し、時刻T〜Tの期間は、減速勾配に基づいて速度設定値Nの逆転方向の値を増加させ、時刻TでN=Nとなる。時刻Tから速度指令値Nが零になる時刻Tまでの期間は、単一積分器103がN(=N)を出力し、時刻T〜Tの期間は、加速勾配に基づいて速度設定値Nの逆転方向の値を減少させ、時刻TでN=0となる。
図8は、図6に示した制御装置により、誘導電動機203の負荷204として、減速機を介して巻上機204b及び荷重m(その重さもmとする)を駆動するシステムの動作説明図である。また、図9は上記システムの全体構成図であり、204aは減速機を示す。
図8において、(a)は巻上機の状態、(b)は巻上機を昇降させる誘導電動機203の速度、(c)は巻上機の昇降に伴う誘導電動機203の出力トルクを示している。
時刻T以前では、荷重mは地上にある。このとき、誘導電動機203は停止しており(速度=0)、ブレーキにより制動されている。巻上機204bは時刻Tから巻上げを開始するが、図8(a)の左端は時刻Tの巻上機の状態であり、ブレーキを開放した後、時刻T〜Tの期間に単一積分器103に設定された加速勾配で巻上機204bの巻上げ速度vを増加させる。
時刻Tにおいて、速度指令値Nと速度設定値Nとが一致し、時刻T〜Tの期間は巻上げ速度vが一定である。時刻T〜Tの期間は、単一積分器103に設定された減速勾配で巻上げ速度vを減少させる。時刻T〜Tの期間は、誘導電動機203が停止しており、ブレーキによって制動されている。この期間は、図8(a)の中央に示すように、荷重mは空中に停止している。
次に、時刻T〜Tの期間は、単一積分器103に設定された減速勾配で巻上機204bの巻下げ速度vを増加させる。時刻Tにおいて、速度指令値Nと速度設定値Nとが一致し、時刻T〜Tの期間は巻下げ速度vが一定になる。
時刻T〜Tの期間は、単一積分器103に設定された加速勾配で巻下げ速度vを減少させる。時刻T以降の期間では、荷重mは地上にある。このとき、誘導電動機203は停止しており、ブレーキにより制動されている。図8(a)の右端は、時刻Tにおける巻上機204bの状態を示している。
図8(c)は、上述した一連の動作における、巻上機204bの一定走行に必要な誘導電動機203の出力トルク(図示のτ)と、巻上機204bの加速または減速に必要な誘導電動機203の出力トルク(図示のτ±τ)とを示している。
次に、図6の加速度演算回路108、加速トルク演算回路110、トルク設定回路109、荷重推定回路111、トルク演算回路112、速度演算回路113、及び速度指令値変換回路102により、吊り荷の荷重mに対して運転可能な誘導電動機203の最大回転速度を演算する方法について説明する。
図9において、誘導電動機203が回転速度n[r/min]で回転する時、減速機204aを介して巻上機204bが回転し、荷重mは速度v[m/min]で上昇、下降する。速度設定値Nが増加または減少している加減速時において、速度調節器104から出力されるトルク指令値τ、走行トルクτ、及び加減速必要トルクτの間には、数式1の関係がある。
[数式1]
τ=τ+τ
数式1における走行トルクτは、数式2の右辺に示す2つの成分に分解される。
[数式2]
τ=τ01+τ02
ここで、τ01:荷重mに対する走行トルク,τ02:機械損補償トルク
また、加減速必要トルクτは、数式3の右辺に示す2つの成分に分解される。
[数式3]
τ=τ11+τ12
ここで、
τ11:荷重mに対する加減速必要トルク,
τ12:電動機203及び巻上機204bに対する加減速必要トルク
上記τ01,τ11,τ12のそれぞれは、このシステムの機械仕様から数式4〜数式6によって表すことができる。
[数式4]
τ01=mv/(2πn) [kgfm]
[数式5]
τ11=(mv/2π)・(1/375)・Δn [kgfm]
[数式6]
τ12=(GD/375)・Δn [kgfm]
このシステムの機械損補償トルクτ02は、減速機204aの効率に基づくものが大部分を占めるので、下記の数式7によって得られる値をトルク設定回路109に予めプリセットする。
[数式7]
τ02={減速機定格出力×(1−減速機効率)/電動機定格出力}×電動機定格トルク [kgfm]
なお、図10に示すように、機械損補償トルクτ02は誘導電動機203の回転方向によって極性が異なるので、トルク設定回路109には速度検出値nを取り込み、極性を持った機械損補償トルクτ02を出力する。
数式6に示した加減速必要トルクτ12は、予め設定可能な電動機軸換算全はずみ車効果GDと、後述の加速度演算回路108により得られる加速度Δnとを、加速トルク演算回路110により乗算して求める。
加速度演算回路110では、数式8の演算を行う。
[数式8]
Δn=(n−n(k−1))/T [r/min/s]
ここで、
:今回の電動機速度検出値[r/min],
(k−1):前回の電動機速度検出値[r/min], T:検出周期[s]
なお、速度調節器104により速度設定値Nと速度検出値nとの偏差が常に零になるように制御されているので、数式8の加速度Δnには、単一積分器103に設定されている値を用いることもできる。
トルク設定回路109から出力される機械損補償トルクτ02と加速トルク演算回路110から出力される加減速必要トルクτ12とを、前記数式1〜数式3に代入することにより、数式9が得られる。
[数式9]
τ01+τ11=τ−τ02−τ12
すなわち、前記数式4,数式5,数式9には、数式4+数式5=数式9の関係があるので、この関係式に基づいて、荷重推定回路111は荷重mを演算する。
また、トルク演算回路112では、荷重推定回路111から出力される荷重mと数式4とに基づいて走行トルクτ01を演算し、同様に数式5から加減速必要トルクτ11を演算する。
次に、速度演算回路113による運転可能最大速度指令値N の演算について説明する。
まず、加速トルク演算回路110の演算値τ12と、トルク設定回路109による設定値τ02と、トルク演算回路112の演算値τ01,τ11と、巻上機204bの加減速に必要な誘導電動機203の出力トルクの最大値τM1との間には、数式10の関係がある。
[数式10]
τM1=|τ01+τ02|+|τ11+τ12
次いで、図11(第1象限のみを図示)に示す誘導電動機203の短時間運転許容トルク−回転速度の特性図における、τM1に対応する電動機203の速度値N01 を、数式11によって求める。
[数式11]
01 =(τ/τM1)・N
ここで、
:電動機203の定格速度,
τ:電動機203の定格速度における短時間運転許容トルク
また、昇降距離の長いシステムに適用する場合には、巻上機204bを定速で昇降させる時間も長くなることから、巻上機204bの定速運転に必要な誘導電動機203の出力トルクの最大値τM2は、数式12によって求められる。
[数式12]
τM2=|τ01+τ02
また、図12(第1象限のみを図示)に示す誘導電動機203の連続運転許容トルク−回転速度の特性図における、τM2に対応する電動機203の速度値N02 を、数式13によって求める。
[数式13]
02 =(τ/τM2)・N
ここで、
:電動機203の定格速度,
τ:電動機203の定格速度における連続運転許容トルク
すなわち、速度演算回路113では、前記N01 またはN02 の何れか小さい方を誘導電動機203の運転可能最大速度指令値N として出力する。または、このシステムの動作モードに合わせて、該当する前記N01 またはN02 の何れか一方を選択し、運転可能最大速度指令値N として出力する。
更に、速度指令値変換回路102では、速度指令器101による指令値Nまたは速度演算回路113による演算値N の何れか大きい方を新たな速度指令値Nとして、単一積分器103に出力する。
つまり、図6の従来技術では、荷重推定回路111により推定した荷重、誘導電動機203の短時間及び連続の許容トルク−速度特性等に基づいて誘導電動機203の運転可能最大速度を算出し、この最大速度に従って誘導電動機203を運転する。このため、クレーンに設けられた巻上げ装置を駆動するシステムにこの制御装置を適用した場合、巻上げ装置を軽荷重で昇降させる際には高速で昇降させることによりクレーンの運転効率を改善することができる。
特開2001−157479号公報(段落[0002]〜[0038]、図8〜図10等)
図6に示した従来技術では、クレーンの運転効率を改善する方法として、軽負荷時における巻上機の速度を変更している。
ここで、図13は、巻上げ装置と横行装置とを備えたクレーンの全体構成図であり、1はトロリー、2はガーター、3は巻上げ装置、4は横行装置、5は吊り荷である。
図13において、吊り荷5の任意の移動軌跡を指定して巻上げ装置3及び横行装置4を制御する場合、例えば図14に示すように、吊り荷5を始点のA点からG点へ移動させる巻上げ動作と、G点からH点へ移動させる横行動作と、H点から終点のF点へ移動させる巻下げ動作とを連続的に行うことが考えられる。この時、巻上げ装置3及び横行装置4の速度パターンは図15に示すようになり、各動作は時間軸に沿って互いに独立している。
従って、このクレーンの制御に従来技術を適用する場合には、巻上げ速度、巻下げ速度、横行速度をそれぞれ制御すれば良いため、特に問題は生じない。
しかしながら、図16に示すように、吊り荷5をA点からB点へ移動させる巻上げ動作と、B点からC点へ巻上げながら横行させる動作と、C点からD点へ移動させる横行動作と、D点からE点へ巻下げながら横行させる動作と、E点からF点へ移動させる巻下げ動作とを連続的に行う場合には、図17に示すように、B点からC点への移動時、D点からE点への移動時に、巻上げ動作と横行動作とが同時に行われることになる。
吊り荷5がC点及びE点を通過するためには、巻上げ装置3及び横行装置4の速度を用いてD点及びE点の位置を設定するか、あるいは、D点及びE点を通過するような巻上げ装置3及び横行装置4の速度を設定する必要がある。
ここで、従来技術では、巻上げ装置3の動作の途中で吊り荷5の荷重mによって巻上げ速度が変更されるため、上記のように巻上げ動作と横行動作とが同時に行われるような自動運転を実現する場合、D点及びE点を通過させるのが困難になるという問題があった。
また、図16におけるB点からE点に至る移動軌跡は、その内側に存在する障害物に対する衝突を回避するように設定したものである。このため、吊り荷の推定荷重に応じて巻上げ速度を変更した場合に、速度変更に伴う移動軌跡の変化によって障害物に衝突するリスクが増加してはならないが、従来技術ではそのリスクを回避することが困難であった。
そこで、本発明の解決課題は、巻上げ動作と横行動作とが同時に行われるような場合でも、吊り荷を任意の軌跡に沿って確実に移動させ、しかも障害物に衝突するおそれのないクレーンの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、巻上げ用電動機により巻上げ機構を駆動する巻上げ装置と、横行用電動機により横行機構を駆動する横行装置と、を備えたクレーンの制御装置であって、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機を制御して前記巻上げ機構及び前記横行機構を駆動することにより吊り荷を所定の移動軌跡に沿って移動させるための制御装置において、
前記吊り荷が任意の目標地点を通過するように、前記吊り荷の移動軌跡を生成する軌跡生成手段と、
前記移動軌跡に基づいて前記各電動機の回転位置及び速度をそれぞれ制御する電動機制御手段と、
前記巻上げ用電動機の状態量から前記吊り荷の荷重を推定する荷重推定手段と、
前記荷重推定手段により推定した前記吊り荷の荷重と機械損失トルクと加速トルクとから、前記各電動機の運転可能最大速度指令値をそれぞれ演算する速度演算手段と、を備え、
前記軌跡生成手段は、前記クレーンの動作中に、前記運転可能最大速度指令値に基づいて前記移動軌跡を再計算するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載したクレーンの制御装置において、
前記巻上げ装置と前記横行装置とは同時に動作可能であり、前記軌跡生成手段は、前記移動軌跡の始点及び終点を少なくとも含むパラメータと、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機の速度とに基づいて、前記移動軌跡を再計算するものである。
請求項3に係る発明は、巻上げ用電動機により巻上げ機構を駆動する巻上げ装置と、横行用電動機により横行機構を駆動する横行装置と、を備えたクレーンの制御装置であって、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機を制御して前記巻上げ機構及び前記横行機構を駆動することにより吊り荷を所定の移動軌跡に沿って移動させるための制御装置において、
前記吊り荷が任意の目標地点を通過するように、前記吊り荷の移動軌跡を生成する軌跡生成手段と、
前記移動軌跡に基づいて前記各電動機の回転位置及び速度をそれぞれ制御する電動機制御手段と、
前記巻上げ用電動機の状態量から前記吊り荷の荷重を推定する荷重推定手段と、
前記荷重推定手段により推定した前記吊り荷の荷重と機械損失トルクと加速トルクとから、前記各電動機の運転可能最大速度指令値をそれぞれ演算する速度演算手段と、を備え、
前記軌跡生成手段は、前記運転可能最大速度指令値に基づいて各電動機に対する逐次位置指令を修正するものである。
請求項4に係る発明は、巻上げ用電動機により巻上げ機構を駆動する巻上げ装置と、横行用電動機により横行機構を駆動する横行装置と、を備えたクレーンの制御装置であって、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機を制御して前記巻上げ機構及び前記横行機構を駆動することにより吊り荷を所定の移動軌跡に沿って移動させるための制御装置において、
前記吊り荷が任意の目標地点を通過するように、前記吊り荷の移動軌跡を生成する軌跡生成手段と、
前記移動軌跡に基づいて前記各電動機の回転位置及び速度をそれぞれ制御する電動機制御手段と、
前記巻上げ用電動機の状態量から前記吊り荷の荷重を推定する荷重推定手段と、
前記荷重推定手段により推定した前記吊り荷の荷重と前記巻上げ装置の機械損失トルクと加速トルクから前記巻上げ用電動機の最大速度を演算する巻上げ最大速度演算手段と、
前記吊り荷の目標地点までの横行距離と加減速時間とに基づいて前記横行用電動機の最大速度を演算する横行最大速度演算手段と、を備え、
前記巻上げ装置の速度が前記巻上げ用電動機の最大速度を超えず、かつ、前記横行装置の速度が前記横行用電動機の最大速度を超えない条件で前記巻上げ用電動機と前記横行用電動機との速度比が一定となるように前記各電動機の運転可能最大速度指令値をそれぞれ演算し、
前記軌跡生成手段は、前記各運転可能最大速度指令値に基づいて各電動機に対する逐次位置指令を修正するものである。
請求項1に係る発明によれば、軌跡生成手段が、巻上げ装置及び横行装置に対する運転可能最大速度指令値を用いて移動軌跡を再計算することにより、吊り荷が軽荷重の場合には巻上げ装置及び横行装置を高速で動作させながら、吊り荷が予め設定した目標地点を通過するように制御することができる。
請求項2に係る発明によれば、軌跡生成手段が、移動軌跡の始点及び終点等のパラメータと巻上げ用電動機及び横行用電動機の速度に基づいて移動軌跡を生成することができる。
請求項3に係る発明によれば、巻上げ用電動機と横行用電動機の速度比が一定になるように運転可能最大速度指令値を演算して吊り荷の逐次移動量を修正することにより、吊り荷が軽荷重の場合には、高速で巻上げ装置及び横行装置を動作させつつ、事前に設定した目標地点を吊り荷が通過するように動作することができる。
請求項4に係る発明によれば、巻上げ最大速度を得た際に、クレーンの目標地点までの横行距離と加減速時間との関係で実現し得る横行最大速度を求めた上で、それらを満たしつつ速度比が変わらないように巻上げ運転可能最大速度指令値及び横行運転可能最大速度指令値を変更するため、横行距離等の条件に関わらず、事前に設定した目標地点を吊り荷が通過するように動作させることができる。
本発明の実施形態を示すブロック図である。 本発明の実施形態における吊り荷の移動軌跡の一例を示す図である。 本発明の実施形態における速度判定修正手段の動作を示すフローチャートである。 横行・巻上げ動作における速度及びトルクの一例を示すタイムチャートである。 巻上げ運転可能最大速度指令値及び横行運転可能最大速度指令値を決定する処理のフローチャートである。 従来技術を示すブロック図である。 速度指令値と速度設定値との関係を示すタイムチャートである。 誘導電動機により巻上機及び荷重を駆動するシステムの動作説明図である。 誘導電動機により巻上機及び荷重を駆動するシステムの全体構成図である。 誘導電動機の回転速度と機械損補償トルクとの関係を示す特性図である。 誘導電動機の回転速度と短時間運転許容トルクとの関係を示す特性図である。 誘導電動機の回転速度と連続運転許容トルクとの関係を示す特性図である。 巻上げ装置及び横行装置を有するクレーンの説明図である。 吊り荷の移動軌跡を示す図である。 巻上げ装置速度及び横行装置速度を示すタイムチャートである。 吊り荷の移動軌跡を示す図である。 巻上げ装置速度と横行装置速度との関係を示すタイムチャートである。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。図1は、この実施形態に係る制御装置のブロック図である。
図1において、11は吊り荷を水平方向に移動させるトロリーを駆動するための横行機構、12はクレーンの吊り荷を上下方向に移動させるロープの巻上げ機構、13,14は横行機構11及び巻上げ機構12をそれぞれ駆動する横行用電動機及び巻上げ用電動機、15,16は各電動機13,14の回転角や速度をそれぞれ検出するロータリーエンコーダやレゾルバ等の位置検出手段である。
ここで、横行機構11は変速機及びドラム等を備え、ドラムにてロープを送り出してトロリーを横行動作させるものである。また、巻上げ機構12は変速機及びドラム等を備え、ドラムにてロープを巻き取りまたは繰り出して吊り荷を上下動させるものである。
なお、50は横行機構11及び横行用電動機13からなる横行装置、60は巻上げ機構12及び巻上げ用電動機14からなる巻上げ装置を示す。
次に、17は、各電動機13,14を制御するための電動機制御手段である。
この電動機制御手段17において、18,19は、速度指令値n ,t [rad/s]を入力として電動機13,14をそれぞれ可変速駆動するインバータ、20,21は、電動機13,14の検出位置(吊り荷の位置に相当)p,p[rad]をフィードバックして逐次位置指令p ,p [rad]に追従するように速度指令値n ,n [rad/s]をそれぞれ出力する位置制御手段である。インバータ18,19には、交流電源22に接続されたコンバータ23から直流電力が供給されており、吊り荷の巻下げ時に発生するエネルギーは、コンバータ23を介して交流電源22に回生可能である
なお、速度や位置に関する記号において、添字tは横行方向の値を示し、添え字hは巻上げ方向の値を示す。
また、24は吊り荷の移動軌跡を生成する軌跡生成手段である。
この軌跡生成手段24は、吊り荷の巻上げ・巻下げ方向とトロリーの移動による横行方向との2次元座標系において、吊り荷移動の終点の座標E(x,y)[m]、移動開始点から終点との間に位置する障害物の座標Z(x,y)[m]、横行開始時の最低高さYAmin[m]、横行終了時の最低高さYDmin[m]、吊り荷の加重が定格値である時の電動機13,14の速度指令値N ,N [rad/s]、運転可能最大速度指令値N ##,N ##[rad/s]、加速度指令値Δn ,Δn [rad/s]を入力とし、位置p,p[rad]に応じて逐次位置指令p ,p [rad]を出力する。
次に、巻上げ用インバータ19から出力される巻上げ速度n及びトルク指令τ等に基づいて、軌跡生成手段24に与える運転可能最大速度指令値N ##,N ##を演算する構成について説明する。
加速度演算手段25は、巻上げ用電動機14の巻上げ速度n[rad/s]から巻上げ加速度Δn[rad/s]を演算する。巻上げ加速トルク演算手段26は、巻上げ加速度Δnから吊り荷の荷重を除いた巻上げ装置60を加減速するのに必要な巻上げ加減速必要トルクτh12[N・m]を演算する。
また、巻上げトルク設定手段27は、巻上げ速度nから、予め設定した巻上げ機械損補償トルクτh02[N・m]を符号判定して出力する。荷重推定手段28は、インバータ19から出力される巻上げ用電動機14のトルク指令τ、巻上げ速度n、巻上げ加速度Δn、巻上げ加減速必要トルクτh12、巻上げ機械損補償トルクτh02から、吊り荷の荷重mを推定して出力する。
巻上げトルク演算手段29は、巻上げ加速度Δn及び荷重mから、荷重mに対する巻上げ加減速必要トルクτh11及び巻上げ走行トルクτh01を演算する。
横行加速トルク演算手段30は、横行加速度指令Δn から吊り荷の荷重を除いた横行装置50を加減速するのに必要な横行加減速必要トルクτt12を演算する。
横行トルク演算手段31は、横行加速度指令Δn 及び荷重mから、荷重mに対する吊り荷横行加減速必要トルクτt11を演算する。
また、32は、巻上げ速度演算手段33、横行速度演算手段34、及び速度判定修正手段35を備えた速度演算手段である。
巻上げ速度演算手段33は、巻上げ加減速必要トルクτh12、巻上げ機械損補償トルクτh02、巻上げ走行トルクτh01、吊り荷加減速必要トルクτh11から、巻上げ最大速度指令値N を演算する。横行速度演算手段34は、横行加減速必要トルクτt12、吊り荷横行加減速必要トルクτt11、及び、外部から設定される横行機械損補償トルクτt02から、横行最大速度指令値N を演算する。
また、速度判定修正手段35は、巻上げ最大速度指令値N 、横行最大速度指令値N 、及び、吊り荷の重量が定格値である時の速度指令値N ,N を、巻上げ速度と横行速度との比を一定に保ちつつ補正することにより運転可能最大速度指令値N ##,N ##を演算し、軌跡生成手段24に向けて出力する。
次に、この実施形態におけるクレーン制御装置の動作について説明する。
電動機制御手段17には、位置検出手段15,16から電動機13,14の速度等の状態量が入力される。位置制御手段20,21は、軌跡生成手段24から入力される逐次位置指令p ,p に対してインバータ18,19から出力される位置p,pがそれぞれ一致するようにフィードバック制御等を行い、速度指令n ,n を出力する。インバータ18,19では、電動機13,14の速度n,nが速度指令n ,n にそれぞれ追従するよう電圧や電流を制御し、電動機13,14のトルクや磁束を制御する。
次いで、軌跡生成手段24の動作について説明する。
軌跡生成手段24は、まず、現時点の吊り荷の位置を始点Oとして、移動の終点の座標E(x,y)、移動開始点から終点に至る経路に存在する障害物の座標Z(x,y)、吊り荷の重量が定格値である時の速度指令値N ,N を入力として、巻上げ方向をy軸、横行方向をx軸として吊り荷が通過する位置を算出することにより、移動軌跡を求める。
図2は、吊り荷の移動軌跡の一例である。図2におけるO,A,B,C,D,Eは、図16、図17におけるA,B,C,D,E,Fをそれぞれ置き換えたものと同等である。
ここで、速度指令値N ,N の比(速度比)であるαは、数式14で表される。
[数式14]
α=N /N
開始点であるO点からA点までは、巻上げ動作のみであり、A点の位置は横行開始時の最低高さYAminにより数式15で求められる。
[数式15]
A=(X,Y)=(0,YAmin
A点からB点までは、巻上げ動作と横行動作とが同時に行われる。この間の吊り荷の位置は、数式16により求められる。
[数式16]
y=αx+YAmin
また、B点は数式17によって求めることができる。
[数式17]
B=(X,Y
ここで、X=(Y−YAmin), Y=Y
B点からC点までは、吊り荷高さが一定の状態で、横行動作のみである。C点の位置は、D点における横行終了時の最低高さYDminと速度比αと終点の座標Eとを用いて、数式18により求めることができる。
[数式18]
C=(X,Y
ここで、X=X−(Y−YDmin)/α, Y=Y
C点からD点までは、巻下げ動作と横行動作とが同時に行われる。この間における吊り荷の位置は、数式19により求められる。
[数式19]
y=−α(x−X)+YDmin
また、D点の位置は、数式20によって求めることができる。
[数式20]
D=(X,Y)=(X,YDmin
更に、D点からE点までは、横行動作はなく巻下げ動作のみである。E点は外部から入力された座標であり、数式21によって表される。
[数式21]
E=(X,Y
なお、実際の移動軌跡は、加減速を伴うために理想的にはならず、外側に膨らむ。このため、吊り荷は障害物の位置Zの外側を通過することになり、特に問題はない。
図1における加速度演算手段25の動作は、図6における加速度演算回路108と同様であり、電動機制御手段17内のインバータ19から出力された巻上げ速度nから、数式22により巻上げ加速度Δnを求める。
[数式22]
Δn=(n[k]−n[k−1])/T [rad/s
加速度演算手段25は、マイコンやプログラマブルコントローラ等の演算装置によって実現されるため、離散値計算されるものであり、kはサンプリング番号、Tはサンプリング周期[s]である。
巻上げ加速トルク演算手段26の動作は、図6における加速トルク演算回路110と同様であり、数式23により巻上げ加減速必要トルクτh12が求められる。
[数式23]
τh12=Jhm・Δn [N・m]
ここで、Jhmは予め設定可能な電動機や減速機、ドラム、吊り具等の機構を、電動機軸に換算した慣性モーメント[kg・m]である。
巻上げトルク設定手段27の動作は、図6におけるトルク設定回路109と同様であり、数式24により巻上げ機械損補償トルクτh02を設定する。
[数式24]
τh02={減速機定格出力×(1−減速機効率)/電動機定格出力}×電動機定格トルク
従来技術と同様に、巻上げ機械損補償トルクτh02は電動機14の回転方向によって極性が異なるため、巻上げ速度n[rad/s]に基づいて巻上げ機械損補償トルクτh02の極性を変更し、出力する。
荷重推定手段28の動作は、図6における荷重推定回路111と同様であり、数式25、数式26、数式27の関係から吊り荷の荷重mを推定する。
[数式25]
τh01=(V/N)mg [N・m]
ここで、
g:重力加速度,
:巻上げ時の吊り荷の定格速度[m/s],
:巻上げ用電動機14の定格速度[rad/s]
[数式26]
τh11=(V /N )・m・Δn [N・m]
ここで、(V /N )・mは、電動機軸換算で荷重の慣性モーメントに相当する。
[数式27]
τh01+τh11=τ −τh02−τh12 [N・m]
巻上げトルク演算手段29の動作は、図6におけるトルク演算回路112と同様である。すなわち、荷重推定手段28により推定した荷重m及び数式25から巻上げ走行トルクτh01が求まり、同様に荷重m及び数式26から巻上げ加減速必要トルクτh11が求まる。
巻上げ速度演算手段33の動作は、図6における速度演算回路113と同様である。
ここで、τh12,τh02,τh01,τh11と、巻上げ機構12の加減速に必要な巻上げ用電動機14の出力トルク最大値τhM1との間には、数式28の関係がある。
[数式28]
τhM1=|τh01+τh02|+|τh11+τh12
巻上げ用電動機14の短時間運転許容トルク−回転速度特性が前述した図11に示す通りであるとし、出力トルク最大値τhM1に対応する電動機14の短時間運転における最大速度指令値Nh01 を求める。
なお、この速度値N01 は数式29によって表される。
[数式29]
h01 =(τhA/τhM1)・NhB
ここで、
hB:電動機14の定格速度,
τhA:電動機14の定格速度における短時間運転許容トルク
また、連続運転に必要な電動機14の出力トルク最大値τhM2は、数式30によって表される。
[数式30]
τhM2=|τh01+τh02| [N・m]
このとき、従来技術と同様に、図12の連続運転許容トルク−回転速度特性における前記τhM2に対応する電動機14の最大速度値Nh02 を求める。
この連続運転時における最大速度値Nh02 は、数式31によって表される。
[数式31]
h02 =(τhB/τhM2)・NhB [rad/s]
ここで、
τhB:電動機14の定格速度の連続運転許容トルク
巻上げ速度演算手段33は、図6の速度演算回路113と同様に、N01 とNh02 とを比較し、低い方の速度を巻上げ最大速度指令値N として出力する。
横行加速トルク演算手段30は、数式32により横行加減速必要トルクτt12を演算する。
[数式32]
τt12=Jtm・Δn [N・m]
ここで、Jtmは、吊り荷の荷重mを除いた、予め設定可能な電動機や減速機、ドラム、吊具等の機構を電動機軸に換算した慣性モーメント[kg・m]である。
横行トルク演算手段31は、数式33により、吊り荷の荷重m及び横行加速度指令Δn を用いて吊り荷横行加減速必要トルクτt11を演算する。
[数式33]
τt11=V /N ・m・Δn [N・m]
ここで、
tB:トロリーの定格速度[m/s],
tB:電動機13の定格速度[rad/s]
なお、V /N ・mは、吊り荷の荷重mを電動機軸の等価慣性モーメントに変換する式である。
次に、横行速度演算手段34について説明する。
横行速度演算手段34は、横行加減速必要トルクτt12、吊り荷横行加減速必要トルクτt11、及び、外部から設定される横行機械損補償トルクτt02を入力として、吊り荷を含んだトロリーの横行加減速に必要な電動機13の出力トルクの最大値τtM1を数式34によって演算する。
[数式34]
τtM1=τt02+τt11+τt12
更に、巻上げ動作と同様に、図11の短時間運転許容トルク−回転速度特性図において、前記τtM1に対応する電動機13の最大速度指令値N を求める。
なお、この速度値N は、数式35によって表される。
[数式35]
=(τtA/τtM1)・NtB
ここで、
τtA:電動機13の定格速度の短時間運転許容トルク
なお、連続運転に必要な電動機13の出力トルクの最大値τtM2は、数式36に示すように、横行機械損補償トルクτt02相当の値となる。
[数式36]
τhM2-=τh02 [N・m]
次に、図1における速度判定修正手段35について説明する。
速度判定修正手段35では、図3に示すように、横行時及び巻上げ時の最大速度指令値N ,N 、並びに、定格時の速度指令値N ,N を入力として、それぞれの増速率γ,γを算出する(ステップS1)。速度を変化させつつ図2の移動軌跡におけるB点及びD点を通過するためには、数式14に示した速度比αを一定に保つ必要がある。
そこで、増速率γ,γの大小関係を比較し(ステップS2)、小さい方の増速率に合わせるように最大速度指令値N ,N を修正し、運転可能最大速度指令値N ##,N ##として出力する(ステップS3,S4)。
速度判定修正手段35から運転可能最大速度指令値N ##,N ##が確定出力されると、軌跡生成手段24では、逐次位置指令p ,p を運転可能最大速度指令値N ##,N ##まで加速するように修正する。
図4は、横行・巻上げ動作における速度及びトルク波形の一例を示している。
巻上げ装置60及び横行装置50の速度において、破線は定格速度のまま運転した速度波形である。また、実線は、本実施形態を適用した場合の速度波形であり、巻上げ動作の加速時に吊り荷の荷重を推定し、運転可能最大速度指令値N ##,N ##が確定される。
巻上げ動作時の逐次位置指令p は、加速度を継続しつつ速度がN ##となるように再計算され、横行動作時の逐次位置指令p も、速度がN ##となるように再計算される。この結果、吊り荷の軌跡を変更することなく、吊り荷の荷重mに応じて適切な速度で巻上げ装置60及び横行装置50を効率的に動作させることができる。
上述した実施形態では、速度比αが定格速度と同等になるように、運転可能最大速度指令値を設定しているが、移動軌跡を変更可能な条件によっては、N ##=N ,N ##=N とすることも可能である。
また、電動機周りにおける回転系の物理量を、吊り荷側の直動系の物理量に置き換えて構成しても構わない。
なお、巻上げ速度上限値は、主に吊り荷の荷重によって支配されるのに対し、横行速度上限値は、主に横行距離と加減速時間とによって支配される。
一般に、横行時の加減速時間は、吊り荷の振れを抑制するようにロープ長等に基づいて設定する必要がある。このため、横行速度を大きくするほど加減速距離が長くなり、これが横行距離より長くなってしまうような横行速度は設定するわけにはいかない。このような状況においても速度比αを一定に保って事前に設定した目標地点を通過させるためには、荷重推定によって最大速度を得た際に、図5に示す手順により、巻上げ及び横行運転可能最大速度指令値を決定すると良い。
ここでは、荷重推定によって得られる最大速度を、第1の巻上げ最大速度とする(ステップS11)。その後,横行距離及び加減速時間から、横行の加減速距離が目標地点までの横行距離以下にとどまるように横行最大速度を算出する(ステップS12)。
次に、上記横行最大速度に速度比αを乗じた値を、第2の巻上げ最大速度として得る(ステップS13)。そして、第1の巻上げ最大速度と第2の巻上げ最大速度とを比較し、小さい方の値をもって巻上げ運転可能最大速度指令値を決定する(ステップS14)。
最後に、決定した巻上げ運転可能最大速度指令値を速度比αにより除した値をもって、横行運転可能最大速度指令値を決定する(ステップS15)。
このように、決定した巻上げ運転可能最大速度指令値及び横行運転可能最大速度指令値を用いて、軌跡生成手段24が吊り荷に対する逐次位置指令p ,p を更新していくことにより、横行距離等の条件に関わらず、事前に設定した目標位置を吊り荷が通過するように動作させることができる。
1:トロリー
2:ガーター
3:巻上げ装置
4:横行装置
5:吊り荷
11:横行機構
12:巻上げ機構
13:横行用電動機
14:巻上げ用電動機
15,16:位置検出手段
17:電動機制御手段
18,19:インバータ
20,21:位置制御手段
22:交流電源
23:コンバータ
24:軌跡生成手段
25:加速度演算手段
26:巻上げ加速トルク演算手段
27:巻上げトルク設定手段
28:荷重推定手段
29:巻上げトルク演算手段
30:横行加速トルク演算手段
31:横行トルク演算手段
32:速度演算手段
33:巻上げ速度演算手段
34:横行速度演算手段
35:速度判定修正手段
50:横行装置
60:巻上げ装置

Claims (4)

  1. 巻上げ用電動機により巻上げ機構を駆動する巻上げ装置と、横行用電動機により横行機構を駆動する横行装置と、を備えたクレーンの制御装置であって、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機を制御して前記巻上げ機構及び前記横行機構を駆動することにより吊り荷を所定の移動軌跡に沿って移動させるための制御装置において、
    前記吊り荷が任意の目標地点を通過するように、前記吊り荷の移動軌跡を生成する軌跡生成手段と、
    前記移動軌跡に基づいて前記各電動機の回転位置及び速度をそれぞれ制御する電動機制御手段と、
    前記巻上げ用電動機の状態量から前記吊り荷の荷重を推定する荷重推定手段と、
    前記荷重推定手段により推定した前記吊り荷の荷重と機械損失トルクと加速トルクとから、前記各電動機の運転可能最大速度指令値をそれぞれ演算する速度演算手段と、
    を備え、
    前記軌跡生成手段は、
    前記クレーンの動作中に、前記運転可能最大速度指令値に基づいて前記移動軌跡を再計算することを特徴とするクレーンの制御装置。
  2. 請求項1に記載したクレーンの制御装置において、
    前記巻上げ装置と前記横行装置とは同時に動作可能であり、
    前記軌跡生成手段は、前記移動軌跡の始点及び終点を少なくとも含むパラメータと、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機の速度と、に基づいて、前記移動軌跡を再計算することを特徴とするクレーンの制御装置。
  3. 巻上げ用電動機により巻上げ機構を駆動する巻上げ装置と、横行用電動機により横行機構を駆動する横行装置と、を備えたクレーンの制御装置であって、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機を制御して前記巻上げ機構及び前記横行機構を駆動することにより吊り荷を所定の移動軌跡に沿って移動させるための制御装置において、
    前記吊り荷が任意の目標地点を通過するように、前記吊り荷の移動軌跡を生成する軌跡生成手段と、
    前記移動軌跡に基づいて前記各電動機の回転位置及び速度をそれぞれ制御する電動機制御手段と、
    前記巻上げ用電動機の状態量から前記吊り荷の荷重を推定する荷重推定手段と、
    前記荷重推定手段により推定した前記吊り荷の荷重と機械損失トルクと加速トルクとから、前記各電動機の運転可能最大速度指令値をそれぞれ演算する速度演算手段と、
    を備え、
    前記軌跡生成手段は、
    前記運転可能最大速度指令値に基づいて前記各電動機に対する逐次位置指令を修正することを特徴とするクレーンの制御装置。
  4. 巻上げ用電動機により巻上げ機構を駆動する巻上げ装置と、横行用電動機により横行機構を駆動する横行装置と、を備えたクレーンの制御装置であって、前記巻上げ用電動機及び前記横行用電動機を制御して前記巻上げ機構及び前記横行機構を駆動することにより吊り荷を所定の移動軌跡に沿って移動させるための制御装置において、
    前記吊り荷が任意の目標地点を通過するように、前記吊り荷の移動軌跡を生成する軌跡生成手段と、
    前記移動軌跡に基づいて前記各電動機の回転位置及び速度をそれぞれ制御する電動機制御手段と、
    前記巻上げ用電動機の状態量から前記吊り荷の荷重を推定する荷重推定手段と、
    前記荷重推定手段により推定した前記吊り荷の荷重と前記巻上げ装置の機械損失トルクと加速トルクから前記巻上げ用電動機の最大速度を演算する巻上げ最大速度演算手段と、
    前記吊り荷の目標地点までの横行距離と加減速時間とに基づいて前記横行用電動機の最大速度を演算する横行最大速度演算手段と、を備え、
    前記巻上げ装置の速度が前記巻上げ用電動機の最大速度を超えず、かつ、前記横行装置の速度が前記横行用電動機の最大速度を超えない条件で前記巻上げ用電動機と前記横行用電動機との速度比が一定となるように前記各電動機の運転可能最大速度指令値をそれぞれ演算し、
    前記軌跡生成手段は、前記各運転可能最大速度指令値に基づいて各電動機に対する逐次位置指令を修正することを特徴とするクレーンの制御装置。
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