JP6650618B2 - 空気調和装置および空気調和装置の制御方法 - Google Patents
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このような空気調和装置として、従来、例えば、室外ユニットのうちの一方の室外ユニットに商用電源からの電力で駆動される圧縮機を内蔵するとともに、他方の室外ユニットにエンジンで駆動される圧縮機を内蔵し、いずれの室外ユニットを中心に運転させるかを選択し、選択された室外ユニットを中心に運転させるようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、前記した点に鑑みてなされたものであり、除霜時間を短くできる空気調和装置および空気調和装置の制御方法を提供することを目的とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置1の構成図である。
空気調和装置1は、ガスエンジン12で駆動される能力の高い圧縮機としてのGHP圧縮機13を備えた第二の室外ユニットとしてのGHP室外ユニット2と、商用電源で駆動される能力の低い圧縮機としてのEHP圧縮機62を備えた第一の室外ユニットとしてのEHP室外ユニット3と、複数の室内ユニット4とを備えている。GHP室外ユニット2、EHP室外ユニット3および各室内ユニット4とは、ユニット間配管5およびオイルバランス管6を介して接続され、これにより、空調運転を行うための冷凍サイクル回路が構成されている。
GHP室外ユニット2には、ガスエンジン12と、ガスエンジン12の駆動力により冷媒を圧縮するGHP圧縮機13とが設けられている。GHP圧縮機13は、並列に設けられる第1のGHP圧縮機13aおよび第2のGHP圧縮機13bから構成されている。
ガスエンジン12は、燃料調整弁(図示せず)を経て供給されるガスなどの燃料と、スロットル弁(図示せず)を経て供給される空気との混合気を燃焼させて駆動力を発生するようになっている。
ガスエンジン12の出力軸と、GHP圧縮機13の従動軸との間には、駆動ベルト14が掛け渡されており、ガスエンジン12の駆動力を駆動ベルト14を介して伝達することで、GHP圧縮機13を駆動するように構成されている。
また、他方の外部接続バルブ10bには、冷媒配管20が接続されており、この冷媒配管20は、途中四方弁16およびアキュムレータ19を介してGHP圧縮機13の吸込側に接続されている。
また、GHP圧縮機13の吸込側と冷媒配管20との間には、GHP圧縮機13の吸込側と冷媒配管20とを接続する熱交換冷媒配管23が接続されており、この熱交換冷媒配管23には、電動弁26が設けられている。熱交換冷媒配管23の電動弁26とGHP圧縮機13の吸込側との間には、プレート型熱交換器27が設けられている。
バイパス管28には、バイパス管28の流量を調整するバイパス弁29が設けられている。バイパス弁29は、段階的に開閉可能な電動弁である。
第1の戻し管31は、キャピラリチューブ32を備えている。
第2の戻し管36は、キャピラリチューブ32をバイパスするように第1の戻し管31に接続されており、第2の戻し管36の一端は、第1の戻し管31におけるキャピラリチューブ32の上流側に接続され、第2の戻し管36の他端は、第1の戻し管31におけるキャピラリチューブ32の下流側に接続される。
第2の戻し管36は、キャピラリチューブ33と、キャピラリチューブ33の下流に設けられるオイル戻し弁34とを備えている。
各室内ユニット4の内部には、室内熱交換器40と室内空気との熱交換を行うための室内送風機42が設けられている。
また、各室内熱交換器40の他端には、ユニット間配管5を介して冷媒配管20に接続される外部接続バルブ10bが接続されている。
冷却水回路50は、ガスエンジン12から冷却水配管51を介して順に接続される冷却水三方弁52と、プレート型熱交換器27と、一方の室外熱交換器17に近接配置されたラジエータ53と、冷却水ポンプ54と、ガスエンジン12の排気ガス熱交換器55とを備え、冷却水ポンプ54を駆動することにより、この回路内に冷却水を循環させるように構成されている。
冷却水回路50の冷却水配管51は、図1に二重線で示されるとともに、冷却水の流れは、実線の矢印で示される。
ラジエータ53では、外気と冷却水との熱交換が行われる。
また、プレート型熱交換器27では、電動弁26の動作で、GHP圧縮機13に戻る冷媒が冷却水配管51内を流れる冷却水によって加熱される。これにより、冷媒の低圧圧力が上昇し、暖房効率が向上する。
また、冷却水回路50は、冷却水を、ガスエンジン12、冷却水三方弁52、プレート型熱交換器27、冷却水ポンプ54、排気ガス熱交換器55およびガスエンジン12の順に冷却水が流れる第2経路を形成可能である。
EHP室外ユニット3は、外部のユニット間配管5と接続するための2つの外部接続バルブ60およびオイルバランス管6を接続するためのオイル接続バルブ61を備えている。
EHP室外ユニット3は、商用電源で駆動されるEHP圧縮機62を備えている。このEHP圧縮機62は、例えば、出力を可変することのできるインバータ式の圧縮機とされている。
室外熱交換器65と外部接続バルブ60aとの間には、レシーバタンク67が設けられている。
室外熱交換器65には、2系統の管路が形成されており、四方弁64側の冷媒配管21およびレシーバタンク67側の冷媒配管21は、それぞれ分岐して室外熱交換器65に接続されるように構成されている。また、室外熱交換器65のレシーバタンク67側の冷媒配管21には、それぞれ室外用電子制御弁68,68が設けられている。
また、EHP圧縮機62には、EHP圧縮機62の吸込側に接続されるオーバーフロー管84が接続されている。このオーバーフロー管84には、ストレーナ85と、油を減圧するための絞り86が組み込まれている。
さらに、EHP室外ユニット3には、外部温度を検出するための外気温センサ90が設けられている。
そして、冷房運転を行う場合には、図1中実線矢印で示すように、冷媒が流れ、暖房運転を行う場合は、図1中破線で示すように、冷媒が流れる。
図2に示すように、本実施形態においては、GHP室外ユニット2は、GHP制御部100を備えており、EHP室外ユニット3は、EHP制御部101を備えている。また、室内ユニット4は、それぞれ室内制御部102を備えている。空気調和装置1は、GHP制御部100、EHP制御部101および室内制御部102を統括して制御するシステム制御部103を備えている。
これらGHP制御部100、EHP制御部101、室内制御部102およびシステム制御部103は、例えば、CPUなどの演算処理回路、ROM、RAMなどを備え、所定のプログラムを実行することにより、所定の制御を行うものである。
EHP制御部101は、外気温センサ90による検出値に基づいて、EHP圧縮機62および室外送風機66を駆動制御するように構成されている。
なお、本実施形態においては、EHP室外ユニット3のみに外気温センサ90を設けるようにしているが、GHP室外ユニット2にも外気温センサ90を設けるようにしてもよい。
室内制御部102は、室温センサによる検出値に基づいて、室内送風機42および弁動作を駆動制御するように構成されている。
システム制御部103は、設定室温に基づいて、GHP室外ユニット2、EHP室外ユニット3および室内ユニット4を制御することで、GHP室外ユニット2による運転と、EHP室外ユニット3による運転とが、最も省エネルギになるように、GHP制御部100、EHP制御部101および室内制御部102に制御信号を出力する。これにより、GHP制御部100によりGHP室外ユニット2の運転制御、EHP制御部101によりEHP室外ユニット3の運転制御、室内制御部102により室内ユニット4の運転制御をそれぞれ効率よく行うように構成されている。
本実施形態では、システム制御部103が、除霜制御部203(図2参照)を備えている。この除霜制御部203は、EHP室外ユニット3の室外熱交換器65の除霜制御を司っている。
本実施形態では、GHP室外ユニット2の室外熱交換器17は、除霜する必要がほとんどない。即ち、図1に示すように、GHP室外ユニット2は、ガスエンジン12の冷却水回路50を備え、冷却水回路50はプレート型熱交換器27において、冷却水と冷媒の熱交換を行なうことにより、室外熱交換器17に着霜していても継続して暖房運転が行なえるからである。
除霜制御部203は、GHP室外ユニット2およびEHP室外ユニット3が暖房運転を行なっているとき、上述したように、温度センサT1、T2の検出温度の温度勾配に基づいて、室外熱交換器65の着霜を検出すると、EHP室外ユニット3の室外熱交換器65の除霜運転を開始する。
除霜制御部203は、暖房運転から除霜運転に切り替えるときに、図3に示すように、EHP室外ユニット3のEHP圧縮機62の運転を停止する。
このとき、EHP圧縮機62の運転を停止したことで、冷媒は、図3に太線で示すように流れ、EHP室外ユニット3には流れない。EHP室外ユニット3に冷媒を流さない状態にしておいて、四方弁64を冷房位置に切り替える。
GHP室外ユニット2の四方弁16を経た高温高圧の冷媒は、ガス管の分岐点Aから分岐し、EHP室外ユニット3に流れ、四方弁64、アキュムレータ69を経て、EHP圧縮機62に吸い込まれる。EHP圧縮機62から吐出された冷媒は、四方弁64を経て、室外熱交換器65に流入し、室外熱交換器65が除霜される。室外熱交換器65を流れた冷媒は、液管の分岐点Bに向かい、GHP室外ユニット2に戻される。
本実施形態では、EHP室外ユニット3の室外熱交換器65を除霜するとき、GHP室外ユニット2の高圧の吐出冷媒が、四方弁16を経て、EHP室外ユニット3のEHP圧縮機62に吸込まれ、再圧縮されるため、二段圧縮状態となり、冷媒圧力、冷媒温度が上昇して、室外熱交換器65に流入するため、除霜時間が短縮される。
従来の冷房運転に切り替えての除霜運転では、室内ユニット4の室内熱交換器40に冷たい冷媒が流れるため、除霜から暖房に再度切り替えるときに、室内熱交換器40が一時的に冷えた状態で暖房が行われるため、室内ユニット4から冷風感の感じられることがある。本実施形態では、除霜運転時には、室内ユニット4の室内熱交換器40に暖かい冷媒が流れている。したがって、除霜から暖房に再度切り替えるときに、室内ユニット4からいきなり温風が吹き出され、所謂冷風感は解消される。
この実施形態では、除霜運転時には、室内ユニット4の室内熱交換器40に暖かい冷媒が流れているため、室内送風機42の送風により室内の暖房が行われる。したがって、ユーザから見た状態で、暖房の継続が担保される。
本実施形態においては、システム制御部103により、GHP制御部100、EHP制御部101および室内制御部102を統括して制御するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、空気調和装置1のシステムを管理する管理会社が、サーバなどを経由して、システム制御部103などを直接制御するようにしてもよい。
2 GHP室外ユニット(第二の室外ユニット)
3 EHP室外ユニット(第一の室外ユニット)
4 室内ユニット
12 ガスエンジン
13 GHP圧縮機(能力の高い圧縮機)
15 オイルセパレータ
17、65 室外熱交換器
40 室内熱交換器
62 EHP圧縮機(能力の低い圧縮機)
100 GHP制御部
101 EHP制御部
102 室内制御部
103 システム制御部
203 除霜制御部
Claims (4)
- 能力の高い圧縮機、四方弁、室外熱交換器を備えた第二の室外ユニットと、能力の低い圧縮機、四方弁、室外熱交換器を備えた第一の室外ユニットと、これらの室外ユニットに1つの冷媒系統により接続された室内ユニットと、を備えた空気調和装置において、
暖房運転から除霜運転に切り替えるときに、前記第一の室外ユニットの能力の低い圧縮機を停止し、この第一の室外ユニットの四方弁を冷房位置に切り替え、この能力の低い圧縮機を運転することで、第一の室外ユニットの冷房運転を行なって、第一の室外ユニットの室外熱交換器を除霜する除霜制御部を備え、
前記第一の室外ユニットの室外熱交換器を除霜するとき、前記第二の室外ユニットの高圧の吐出冷媒が、四方弁を経て、前記第一の室外ユニットの圧縮機に吸込まれ、再圧縮されて、前記第一の室外ユニットの室外熱交換器に流入する、
ことを特徴とする空気調和装置。 - 前記第二の室外ユニットはガスエンジンの冷却水回路を備え、この冷却水回路はラジエータを備え、このラジエータを前記第二の室外ユニットの室外熱交換器に近接配置させた、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 前記除霜制御部は、前記第一の室外ユニットの室外熱交換器の入口、出口の温度差に基づいて、前記除霜運転を開始する、
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 能力の高い圧縮機、四方弁、室外熱交換器を備えた第二の室外ユニットと、能力の低い圧縮機、四方弁、室外熱交換器を備えた第一の室外ユニットと、これらの室外ユニットに1つの冷媒系統により接続された室内ユニットと、を備えた空気調和装置の制御方法において、
暖房運転から除霜運転に切り替えるときに、前記第一の室外ユニットの能力の低い圧縮機を停止し、この第一の室外ユニットの四方弁を冷房位置に切り替え、この能力の低い圧縮機を運転することで、第一の室外ユニットの冷房運転を行なって、第一の室外ユニットの室外熱交換器を除霜し、
前記第一の室外ユニットの室外熱交換器を除霜するときには、前記第二の室外ユニットの高圧の吐出冷媒が、四方弁を経て、前記第一の室外ユニットの圧縮機に吸込まれ、再圧縮されて、前記第一の室外ユニットの室外熱交換器に流入させる、
ことを特徴とする空気調和装置の制御方法。
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