JP6646467B2 - 医療支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体の器官内にカテーテルを挿入して、該器官の特定部位に対して検査又は治療を行うための医療支援装置に関する。
血管等の器官内にカテーテルを挿入して、病変部に対して検査や治療を行うことが行われている。
特許文献1には、被検体を撮影して得た3次元画像データから観察対象となる血管部の画像データを抽出し、血管部にカテーテルを挿入したときのカテーテルの進行方向をシミュレーションして、カテーテルの進行可否を判別する医用診断支援装置が開示されている。
特開2009−22733号公報
ところで、カテーテルを用いた治療の一つに、カテーテル・アブレーション治療がある。このカテーテル・アブレーション治療は、カテーテルの先端に取り付けた電極に高周波電流を流して、接触している生体組織を焼灼する治療法で、例えば、心房細動の治療等に適用されている。
しかしながら、例えば、心房細動における異常な電気信号の伝導路は、肺静脈の周囲に亘るため、異常な部位を全て焼灼するには、焼灼を点状に繰り返し行う必要がある。また、異常な伝導路がなくなったかどうかは、電極のついたカテーテルを再度挿入して確認する必要がある。そのため、治療に時間がかかるという問題がある。加えて、焼灼するポイントを特定するために、高度な位置認識システムが必要になる。
このような問題に対して、カテーテルの先端にバルーンを取り付け、バルーン内に液体を注入することによってバルーンを膨らませた後、バルーン内の液体を温めることによって、バルーンの表面と接触している生体組織を焼灼する治療法が提案されている。この治療法によれば、バルーンが柔軟な球形を有しているので、心房細動の治療部位である左心房と肺静脈との接合近傍の内壁面に、膨らんだバルーンの外周面をリング状に接触させることができる。そのため、一度に肺静脈の周囲を焼灼することができ、短時間に、かつ確実に治療部位を焼灼することができる。また、バルーン内の液体を介して、間接的に治療部位を加熱するので、安全に治療部位を焼灼することができる。
従来、医師は、治療前に撮影したCT画像に、手書きでバルーンを書き込み、血管(肺静脈)とバルーンとの接触状態を作図して、治療のイメージを図っていた。しかしながら、実際の治療においては、X線透視画像では血管の位置や形状は造影剤を注入した瞬間しか見えないため、バルーンの変形形状をたよりに治療が行われる。そのため、治療にあたる医者は、血管とバルーンとの接触状態を可視的に確認することができないため、経験に乏しい医師は、カテーテルを操作することが難しかった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、その主な目的は、被検体の器官内にカテーテルを挿入して、該器官の特定部位に対して検査又は治療を行うのに際し、検査又は治療前に、カテーテルと器官の特定部位との接触状態をシミュレーションにより求め、これを画面表示することによって、検査又は治療の支援を行う医療支援装置を提供することにある。
本発明に係る医療支援装置は、被検体の器官内にカテーテルを挿入して、該器官の特定部位に対して検査又は治療を行うための医療支援装置であって、被検体を撮影して得られた3次元画像データから、器官のデータを抽出する抽出部と、抽出した器官のデータを、サーフェスデータに変換する変換部と、器官の特定部位近傍に挿入されたカテーテルの外周面と、サーフェスデータで表示された器官の内壁面との接触状態をシミュレーションする解析部と、解析部でシミュレーションされたカテーテルの外周面と器官の内壁面との接触状態を表示する表示部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、被検体の器官内にカテーテルを挿入して、該器官の特定部位に対して検査又は治療を行うのに際し、検査又は治療前に、カテーテルと器官の特定部位との接触状態をシミュレーションにより求め、これを画面表示することによって、検査又は治療の支援を行うことができる医療支援装置を提供することができる。
(a)、(b)は、本発明の一実施形態における医療支援装置に適用されるカテーテルの一例を模式的に示した図である。 先端にバルーンが備えられたカテーテルを、心房細動のアブレーション治療に適用した例を模式的に示した図である。 (a)〜(c)は、心房細動の治療部位である左心房と肺静脈との接合近傍の周囲を、バルーンを用いて焼灼するステップを模式的に示した図である。 本発明の一実施形態における医療支援装置で使用する被検体の器官の3次元画像データを取得するX線CT装置の構成を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態における医療支援装置の構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態における医療支援装置を用いて、心房細動のカテーテル・アブレーション治療の支援に必要な情報を取得する手順を示したフローチャートである。 (a)は、左心房と肺静脈との接合近傍を抽出した3次元画像データで、(b)は、(a)で抽出した3次元画像データを変換した3次元のサーフェスデータである。 (a)は、3次元のサーフェスデータにおいて、バルーンが肺静脈に挿入されて状態を示した3次元のサーフェスデータで、(b)は、バルーンを膨らませて、バルーンの外周面が肺静脈及び左心房の接合近傍の内壁面と接触している状態を示した3次元のサーフェスデータである。 (a)は、シミュレーションに使用する3つのパラメータを説明した図で、(b)は、バルーンを膨らませたときの、バルーンの外周面と、肺静脈及び左心房の接合近傍の内壁面との接触状態を示した図である。 (a)〜(d)は、バルーンの位置及び挿入角度を固定して、バルーンの拡張容積を変えたときのバルーンの形状変化をアニメーション表示した図である。 3つのパラメータのうち、バルーンの挿入角度を固定して、バルーンの挿入量、及びバルーンの液量を複数ステップ変更したときのバルーンの形状変化をマトリックス表示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。
図1(a)、(b)は、本発明の一実施形態における医療支援装置10に適用されるカテーテルの一例を模式的に示した図である。
カテーテル20は、その先端にバルーン20aが備えられており、図1(a)は、バルーン20aが萎んだ状態を表している。図1(b)は、バルーン20a内に液体を注入することによって、バルーン20aの外周面がほぼ球状に拡張された状態を表している。また、バルーン20aの先には、カテーテル20を先導するガイドワイヤー20bが取り付けられている。
図2は、先端にバルーン20aが備えられたカテーテル20を、心房細動のアブレーション治療に適用した例を模式的に示した図である。また、図3(a)〜(c)は、心房細動の治療部位である左心房30と肺静脈31との接合近傍の周囲を、バルーン20aを用いて焼灼するステップを模式的に示した図である。
図3(a)に示すように、カテーテル20を、左心房30と肺静脈31との接合近傍まで挿入させる。次に、図3(b)に示すように、バルーン20a内に液体を注入してバルーン20aを膨らます。バルーン20aは、柔軟な球形を有しているので、膨らんだバルーン20aの外周面を、左心房30と肺静脈31との接合近傍の内壁面にリング状に接触させることができる。次に、図3(c)に示すように、バルーン20a内の液体を温めることによって、バルーン20aの外周面と接触している左心房30と肺静脈31との接合近傍の周囲21を一度に焼灼する。なお、バルーン20a内の液体の加熱は、例えば、高周波で液体を抵抗加熱することによって行うことができる。
図4は、本実施形態における医療支援装置で使用する被検体(患者)の器官の3次元画像データを取得するX線CT装置1の構成を模式的に示した図である。
図4に示すように、X線CT装置1は、被検体2を支持する架台7と、X線発生器3と、X線発生器3に対向して配置された撮像部4とを備えている。X線発生器3は、被検体2の所定部位に向かってX線を照射し、被検体2を透過したX線を、撮像部4で検出する。画像処理部6は、撮像部4で検出されたX線から3次元画像データを作成する。表示部5は、画像処理部6で作成した3次元画像データを表示する。
図5は、本実施形態における医療支援装置10の構成を示したブロック図である。
本実施形態における医療支援装置10は、被検体の器官内にカテーテルを挿入して、当該器官の特定部位に対して検査又は治療を行うのに際し、検査又は治療前に、検査又は治療に必要な情報を取得して、検査又は治療の支援を行うものである。
図5に示すように、本実施形態における医療支援装置10において、記憶部11では、X線CT装置1で取得した被検体の3次元画像データが記憶される。また、抽出部12では、記憶部11に記憶された3次元画像データから、検査又は治療の対象となる特定器官のデータが抽出される。変換部13では、抽出部12で抽出した器官のデータを、3次元のサーフェスデータに変換する。解析部14では、器官の特定部位近傍に挿入されたカテーテルの外周面と、3次元のサーフェスデータで表示された器官の内壁面との接触状態をシミュレーションする。判定部15では、解析部14でシミュレーションされた接触状態に基づいて、検査又は治療を行うべき器官の特定部位に対して、カテーテルの最適条件を判定する。表示部16では、解析部14でシミュレーションされたカテーテルの外周面と器官の内壁面との接触状態を表示する。また、判定部15で行った判定結果も表示することができる。出力部17では、表示部16で表示した解析結果等を外部に出力する。
以下、本実施形態における医療支援装置10を、心房細動のカテーテル・アブレーション治療の支援に適用する例を用いて説明する。
図6は、本実施形態における医療支援装置10を用いて、心房細動のカテーテル・アブレーション治療の支援に必要な情報を取得する手順を示したフローチャートである。
ステップS1では、記憶部11に記憶された被検体の3次元画像データを抽出部12に読み込む。この3次元画像データは、X線CT装置1で撮影されたボリュームデータからなり、少なくとも心臓の領域を含むものであればよい。
ステップS2では、抽出部12で、心房細動の治療部位を抽出エリアとして指定する。本例では、抽出エリアとして、少なくとも左心房30と肺静脈31との接合近傍を含むエリアであればよい。そして、3次元画像データから、指定した抽出エリアの3次元画像データを抽出する(ステップS3)。図7(a)は、抽出前の3次元画像データの一例を示し、左心房30と左心房30に接合する4つの肺静脈31とを含む3次元画像データである。
次に、ステップS4では、変換部13で、抽出部12で抽出した3次元画像データ(ボリュームデータ)を、3次元のサーフェスデータに変換する。ここで、3次元のサーフェスデータは、ボリュームデータから、表面のデータだけを抽出した3次元データで、本例では、左心房30及び肺静脈31の内壁面40をモデル化したデータである。図7(b)は、図7(a)に例示した3次元画像データを変換した3次元のサーフェスデータである。
なお、ボリュームデータから3次元のサーフェスデータに変換する手法としては、既知の画像変換法を用いて行うことができるが、例えば、マーチングキューブ法などを用いて行うことができる。
次に、ステップS5で、3次元のサーフェスデータに、カテーテルをモデル化したデータを重畳して、左心房30と肺静脈31との接合近傍に挿入するカテーテルの位置等を調整する。図8(a)は、3次元のサーフェスデータにおいて、カテーテル20に取り付けたバルーン20aが、肺静脈31に挿入された状態を示した3次元のサーフェスデータである。また、図8(b)は、バルーン20aを膨らませて、バルーン20aの外周面が、肺静脈31及び左心房30の接合近傍の内壁面40と接触している状態を示した3次元のサーフェスデータである。
次に、ステップS6では、解析部14で、肺静脈31に挿入して膨らませられたバルーン20aの外周面と、肺静脈31及び左心房30の接合近傍の内壁面40との接触状態をシミュレーションする。
シミュレーションは、図9(a)に示すように、左心房30と肺静脈31との接合近傍に挿入されたバルーン20aの位置を初期位置P、及び、初期位置Pにおける挿入方向を挿入軸Jとして、A)初期位置Pからのバルーン20aの挿入距離(ΔL、−ΔL)、B)バルーン20aの拡張容積、及び、C)バルーン20aの挿入軸Jに対する挿入角度(Δα、Δβ)、をそれぞれパラメータとして、これらA)〜C)の3つのパラメータを変えたときの、拡張されたバルーン20aの外周面と、肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触状態(治療に適した接触状態)をシミュレーションする。なお、初期位置Pは、左心房30と肺静脈31との接合近傍であれば、任意の位置でよく、図9(a)では、バルーン20aの先端部が肺静脈31の入口に位置する状態を初期位置Pとしている。また、挿入角度(Δα、Δβ)は、それぞれ、挿入軸Jを法線とする平面を構成するベクトルの回転角を示し、挿入軸Jに垂直な一方向の軸周りの回転をΔα、挿入軸Jに垂直なもう一方の軸周りの回転をΔβとしている。
図9(b)は、バルーン20aを膨らませたときの、バルーン20aの外周面と、肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触状態の一例を示した図である。拡張されたバルーン20aは、左心房30又は肺静脈31の内壁面40に当たって、その形状が変形し、バルーン20aの外周面の一部21が、左心房30および肺静脈31の接合近傍の内壁面40の周囲に亘って接触状態になっている。
ここで、バルーン20aの外周面と肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触状態のシミュレーションは、既知の数値解析法で行うことができるが、例えば、有限要素法を用いて行うことができる。なお、アブレーション治療に適用されるバルーン20aは、柔軟な材料からなるので、膨らんだバルーン20aが肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40に接触したとき、肺静脈31および左心房30の接合近傍は大きくは変形せず、バルーン20aが大きく変形する。従って、本実施形態のシミュレーションでは、バルーン20a、及び、肺静脈31および左心房30の接合近傍の物理モデルとして、それぞれ弾性体モデル及び剛体モデルを用いて行っても、精度的には支障がない。このような物理モデルを用いることによって、バルーン20aの接触状態のシミュレーション時間を大幅に短縮することができる。
図10(a)〜(d)は、初期位置Pからのバルーン20aの挿入距離、及び挿入角度を固定して、バルーン20aの拡張容積を変えたときのバルーン20aの形状変化を模式的に示した図である。
図10(a)に示すように、バルーン20aが十分に拡張されていないときは、バルーン20aの外周面は、肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40と接触せずに、ほぼ球状になっている。図10(b)〜(d)に示すように、バルーン20aをさらに拡張させていくと、その形状が、徐々に変形していくとともに、バルーン20aの外周面と肺静脈31及び左心房30の接合近傍の内壁面40との接触部位21の幅が広くなっていく。
このように、上記A)〜C)の3つのパラメータのうち、1つのパラメータを複数ステップ変更してシミュレーションを行い、拡張されたバルーン20aの外周面と肺静脈31及び左心房30の接合近傍の内壁面40との接触状態を、表示部16でアニメーション表示することによって、アブレーション治療の前に、各パラメータとバルーン20aの形状変化との関係を、より深く理解することができる。
なお、サーフェスデータは3次元データであるため、表示部16では、抽出部12で抽出した治療部位を移動あるいは回転させながら表示することができるため、様々な方向から、バルーン20aの接触状態を解析することができる。
次に、ステップS7では、判定部15で、心房細動の治療部位である左心房30と肺静脈31との接合近傍に挿入したバルーン20aの接触状態が、焼灼を行うのに最適な状態であるかどうかを判定する。
心房細動のアブレーション治療においては、肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40の周囲を、できるだけ一定に、かつ確実に焼灼することが望ましい。そのためには、バルーン20aの接触状態として、拡張されたバルーン20aの外周面と肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触面積や接触幅、あるいは接触圧力が、焼灼を行う条件として重要となる。
従って、ステップS7では、上記A)〜C)の3つのパラメータをそれぞれ変更してシミュレーションを行い、得られた接触状態に基づいて、焼灼を行うのに最適な各パラメータの範囲を判定する。
図11は、上記A)〜C)の3つのパラメータのうち、バルーン20aの挿入角度を固定して、バルーン20aの初期位置Pからの挿入距離、及びバルーン20aの拡張容積を複数ステップ変更してシミュレーションを行ったときの、バルーン20aの外周面と肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触状態の変化をマトリックス表示した図である。
なお、図11では、バルーン20aの初期位置Pからの挿入距離を挿入量ΔL(mm)として表示し、また、バルーン20aの拡張容積を、バルーン20a内に注入する液体の液量S(ml)として表示している。なお、挿入量ΔLの数値におけるプラス・マイナスは、バルーン20aの位置が、初期位置Pに対して、挿入方向の前方にあるか、後方にあるかを表している。
図11に示すように、上記A)〜C)の3つのパラメータのうち、2つのパラメータを複数ステップ変更してシミュレーションを行い、拡張されたバルーン20aの外周面と肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触状態を、マトリクッス表示することによって、アブレーション治療の前に、2つのパラメータとバルーン20aの形状変化との関係を、より深く理解することができる。
また、実際の治療においては、X線透視画像では血管は見えないため、バルーン20aの形状だけを見ながら治療が行われるが、図11に示すように、2つのパラメータを変更したときのバルーン20aの変形状態や接触状態を、治療前にイメージすることができるため、バルーン20aの適格な操作を容易にすることができる。
また、判定部15では、バルーン20aの形状変化のシミュレーションだけでなく、焼灼を行うのに際し、拡張されたバルーン20aの外周面と肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触面積や接触幅、あるいは接触圧力の定量的な解析に基づいて、上記A)〜C)の3つのパラメータの最適範囲を判定することができる。これにより、上記A)〜C)の3つの各パラメータが、所定の範囲に入っているか否かで、焼灼を行うのに適した条件であるかどうかを判断することができる。また、この判断を、各パラメータが、最適な範囲にどれだけ近いかをスコア表示することによって、より容易に行うことができる。
最後に、ステップS8では、ステップS6及びステップS7で行った解析結果を、出力部17で出力する。
なお、出力部17では、シミュレーション結果を、1枚の用紙に表示してレポートとして出力してもよい。これにより、従来、紙にバルーン20aの形状を予測して記載したレポートと同じような形態で、シミュレーション結果をレポートとして出力することができるため、医師は、治療前にカテーテルの操作イメージを整理することができる。
また、医療支援装置10で行った解析結果を、出力部17からX線CT装置1の表示部5に出力させてもよい。これにより、医者は、カテーテル・アブレーション治療中に、X線CT装置1で実際に撮影されるバルーン20aの形状と、シミュレーションによるバルーン20aの形状とを視覚的に比較することができるため、カテーテルの操作をよりスムーズに行うことができる。この場合、表示部16では、シミュレーションによるバルーン20aの形状を、実際の治療で使用する透視方向に対応した画像で表示(シネ表示)することが好ましい。
以上、説明したように、本実施形態における医療支援装置10では、被検体の肺静脈31および左心房30の接合近傍に、バルーン20aを備えたカテーテル20を挿入して、肺静脈31および左心房30の接合近傍の特定部位に対して検査又は治療を行うのに際し、検査又は治療前に、拡張されたバルーン20aと肺静脈31および左心房30の接合近傍の特定部位との接触状態をシミュレーションにより求め、これを画面表示することによって、アブレーション治療の前に、バルーン20aの挿入条件(挿入距離、拡張容積、及び挿入角度の3つのパラメータ)を変更したときのバルーン20aの変形状態や接触状態を、治療前にイメージすることができるため、バルーン20aの適格な操作を容易にすることができる。
また、拡張されたバルーン20aの外周面と肺静脈31および左心房30の接合近傍の内壁面40との接触面積や接触幅、あるいは接触圧力の定量的な解析に基づいて、上記3つのパラメータの最適範囲を判定することによって、アブレーション治療の前に、焼灼を行うのに適した条件を予め確認することができる。
これにより、従来、医師が、治療前に撮影したCT画像に、手書きでバルーン20aを書き込み、バルーン20aと肺静脈31および左心房30の接合近傍との接触状態を作図して、治療のイメージを図っていたのに対して、治療前に、バルーン20aと肺静脈31および左心房30の接合近傍との接触状態を、イメージとして確認することができるため、経験に乏しい医師でも、バルーン20aの操作を容易に行うことができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん、種々の改変が可能である。
例えば、上記実施形態では、医療支援装置10を、心房細動のカテーテル・アブレーション治療の支援に適用する例を用いて説明したが、これに限定されず、器官の特定部位近傍に挿入したカテーテルの外周面を、器官の内壁面と接触させた状態で、検査又は治療を行う例にも適用することができる。例えば、検査又は治療の対象部位が、血管や、心臓その他の臓器であってもよい。この場合、カテーテルが挿入される器官の特定部位は、血管や、心臓その他の臓器となり、拡張されたバルーンの外周面と、血管又は心臓その他の臓器の内壁面との接触状態がシミュレーションされる。
また、上記実施形態では、カテーテルとして、バルーンを備えたカテーテルを例に説明したが、これに限定されず、その外周が拡張する形態のカテーテルであってもよい。
また、上記実施形態では、抽出部12で抽出する器官の3次元画像データとして、一つの治療部位(左心房30と肺静脈31との接合近傍)の3次元画像データを抽出したが、複数の治療部位を同時に抽出して、それぞれの抽出部位の内壁面とカテーテルの外周面との接触状態をシミュレーションしてもよい。この場合、表示部16では、各抽出部位におけるシミュレーション結果を、1画面で分割して表示してもよい。
また、上記実施形態では、被検体の3次元画像データを取得する装置として、X線CT装置を例に説明したが、これに限定されず、例えば、磁気共鳴診断装置等を用いて取得してもよい。
1 X線CT装置
2 被検体
3 X線発生器
4 撮像部
5 表示部
6 画像処理部
7 架台
10 医療支援装置
11 記憶部
12 抽出部
13 変換部
14 解析部
15 判定部
16 表示部
17 出力部
20 カテーテル
20a バルーン
21 接触部位
30 左心房
31 肺静脈
40 内壁面

Claims (9)

  1. 被検体の器官内に、外周面が拡張するカテーテルを挿入して、前記器官の特定部位に対して検査又は治療を行うための医療支援装置であって、
    前記被検体を撮影して得られた3次元画像データから、前記器官のデータを抽出する抽出部と、
    前記抽出した器官のデータを、3次元のサーフェスデータに変換する変換部と、
    前記器官の特定部位近傍に挿入され、拡張された前記カテーテルの外周面と、前記3次元のサーフェスデータで表示された前記器官の内壁面との接触状態をシミュレーションする解析部と、
    前記解析部でシミュレーションされた前記カテーテルの外周面と前記器官の内壁面との接触状態を表示する表示部と、
    前記解析部でシミュレーションされた接触状態に基づいて、検査又は治療を行うべき前記器官の特定部位に対して、前記カテーテルの挿入距離、拡張容積、及び挿入角度の最適範囲を判定する判定部と、
    を備えた医療支援装置。
  2. 被検体の器官内に、外周面が拡張するカテーテルを挿入して、前記器官の特定部位に対して検査又は治療を行うための医療支援装置であって、
    前記被検体を撮影して得られた3次元画像データから、前記器官のデータを抽出する抽出部と、
    前記抽出した器官のデータを、3次元のサーフェスデータに変換する変換部と、
    前記器官の特定部位近傍に挿入され、拡張された前記カテーテルの外周面と、前記3次元のサーフェスデータで表示された前記器官の内壁面との接触状態をシミュレーションする解析部と、
    前記解析部でシミュレーションされた前記カテーテルの外周面と前記器官の内壁面との接触状態を表示する表示部と、
    を備え、
    前記解析部において、前記器官の特定部位近傍に挿入された前記カテーテルの位置を初期位置として、前記初期位置からの前記カテーテルの挿入距離、前記カテーテルの拡張容積、及び前記カテーテルの挿入角度をパラメータとして、前記3つのパラメータのうち、少なくとも1つのパラメータを変えたときの、拡張された前記カテーテルの外周面と、前記器官の内壁面との接触状態をシミュレーションし、
    前記表示部において、前記3つのパラメータのうち、2つのパラメータを複数ステップ変更してシミュレーションを行ったときの、拡張された前記カテーテルの外周面と前記器官の内壁面との接触状態をマトリックス表示する、医療支援装置。
  3. 前記解析部において、前記器官の特定部位近傍に挿入された前記カテーテルの位置を初期位置として、前記初期位置からの前記カテーテルの挿入距離、前記カテーテルの拡張容積、及び前記カテーテルの挿入角度をパラメータとして、前記3つのパラメータのうち、少なくとも1つのパラメータを変えたときの、拡張された前記カテーテルの外周面と、前記器官の内壁面との接触状態をシミュレーションする、請求項に記載の医療支援装置。
  4. 前記接触状態は、拡張された前記カテーテルの外周面と前記器官の内壁面との接触面積、接触幅、及び接触圧力の少なくとも1つを含む、請求項又はに記載の医療支援装置。
  5. 前記解析部でシミュレーションされた接触状態に基づいて、検査又は治療を行うべき前記器官の特定部位に対して、前記カテーテルの挿入距離、拡張容積、及び挿入角度の最適範囲を判定する判定部をさらに備えた、請求項に記載の医療支援装置。
  6. 前記解析部において、前記器官及び前記カテーテルを、それぞれ剛性モデル及び弾性体モデルとして、前記カテーテルの外周面と、前記器官の内壁面との接触状態をシミュレーションする、請求項1又は2に記載の医療支援装置。
  7. 前記表示部において、前記3つのパラメータのうち、1つのパラメータを複数ステップ変更してシミュレーションを行ったときの、拡張された前記カテーテルの外周面と前記器官の内壁面との接触状態をアニメーション表示する、請求項2又は3に記載の医療支援装置。
  8. 前記特定部位は、検査又は治療の対象部位となる血管であって、
    前記カテーテルは、バルーンを備えたカテーテルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援装置。
  9. 前記特定部位は、左心房と肺静脈との接合近傍であって、
    前記カテーテルは、バルーンを備えたカテーテルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援装置。
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