JP6645827B2 - 穀類を含むレトルト用食品組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、穀類を含み、レトルト容器への充填適正を有し、優れた食味及び食感を備えるレトルト用食品組成物に関する。また、本発明は、当該レトルト用食品組成物を利用したレトルト食品、及びその製造方法に関する。
レトルト食品は、常温で長期保存でき、加熱によって簡便に調理できる食品として、市場で広く受け入れられている。また、近年では、少子高齢化、核家族化等のライフスタイルの変化によって、主食である米飯類についてもレトルト食品が普及している。
レトルト食品は、具材や調味液等を含む食品組成物をパウチ等のレトルト容器に充填した後に、加熱加圧殺菌(レトルト殺菌)処理を行うことによって製造される。そのため、穀類を含む食品組成物をレトルト食品に利用するには、レトルト容器への充填適正を備えていることが重要になる。
従来、穀類を含む食品組成物をレトルト容器に充填する方法としては、穀類、水、調味液等をそれぞれ容量秤量して充填する方法(例えば、特許文献1参照)や、澱粉糊化液に穀類を分散させて充填する方法が知られている。
前者の方法では、乾燥状態の穀類を正確に充填できるという利点があるが、水浸漬処理によって水分を含む穀類の場合には、容量秤量器に穀類が水の表面張力によって吸着し、容量秤量した穀類の全量をレトルト容器に充填し難くなるため、水浸漬処理後の穀類の充填には不向きである。また、水分を含む穀類を容量秤量して、強い衝撃を与えてレトルト容器に充填する方法もあるが、この場合、設備投資が莫大になり、また充填速度も遅くなるという欠点がある。特に、大麦種子を初めとする穀類の多くには、異味や雑味があり、食味をよくするために水浸漬処理を実施することが望ましい。穀類の異味や雑味を除去する方法には、米の場合には、水浸漬処理の他に、無洗米のように搗精歩合を下げる手法も有効になるが、大麦種子等の穀類では搗精歩合を下げても、特有の異味や雑味を十分に取り除くことができないことがある。
また、後者の方法では、穀類を澱粉糊化液に分散させた状態で充填するため、水浸漬処理後に水分を含む穀類の充填には適しているといえる。しかしながら、穀類を澱粉糊化液に分散させると、穀類に含まれるアミラーゼ等の澱粉分解酵素の作用によって澱粉が分解され、徐々に澱粉糊化液の粘度が低下し、その結果、均一に分散していた穀類が自重沈降して精度の高い充填ができなくなるため、穀類を澱粉糊化液に分散させた状態から充填まで時間制限があるという欠点がある。この欠点を克服するには、予め穀類を蒸気加熱処理や乾熱処理に供して酵素を失活させることも考えられる。しかしながら、蒸気加熱処理では穀類中の澱粉が同時にα化されることで、穀類が柔らかくなり、レトルト殺菌後には穀類の柔らかさがさらに増して適度な食感が得られ難くなり、また処理コストも増大する。また、乾熱処理では、穀類の水分が低減し、脆く割れやすい穀類粒になるため、その後ライン工程上にて粒の割れを起こし、穀類の外観が損なわれ、また処理コストも発生する。更に、後者の方法では、澱粉糊化液の作成には澱粉の水と共に加熱冷却処理が必要であるので、調製に時間がかかるという欠点もある。
ところで、穀類の中でも、大麦種子は、βグルカンを多く含んでおり、コレステロール低下、血糖値上昇抑制、抗肥満、血圧低下等の生活習慣病の予防又は改善に有効であることが知られている。大麦種子は、古来より接種されていたものの、今日では食味が白米に比べて劣ることや食生活の変化等により、摂取する機会が激減している。そこで、大麦種子をレトルト食品として提供できれば、大麦種子を摂取する機会を増大させ、ひいては現代人の健康増進に大きく寄与できると考えられる。
このような従来技術を背景として、穀類を含む食品組成物、特に大麦種子を含む食品組成物について、優れた食味や食感を備えさせ、且つレトルト容器に簡便且つ均一に充填できる手法の確立が切望されている。
特開2006−314251号公報
本発明の目的は、穀類を含む食品組成物に対して、レトルト容器に簡便且つ均一な充填が可能な充填適正を備えさせ、且つ加熱調理後に優れた食味及び食感を備えさせることにより、当該食品組成物をレトルト食品として実用化する技術を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、キサンタンガム、グアガム、及び水を含む粘性溶液に、穀類を添加して分散させた食品組成物は、穀類が均一に分散した状態を長時間維持でき、しかもレトルト容器への充填に適した流動性を備えており、レトルト容器に簡便且つ均一な充填が可能になることを見出した。また、当該食品組成物は、レトルト食品にして加熱調理すると、良好な食味及び食感を呈することも見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 穀類、キサンタンガム、グアガム、及び水を含むことを特徴とする、レトルト用食品組成物。
項2. 前記穀類が、少なくとも大麦種子を含む穀類である、項1に記載のレトルト用食品組成物。
項3. 前記穀類が、大麦種子と米のブレンド穀類である、項1又は2に記載のレトルト用食品組成物。
項4. 前記大麦種子が水浸漬処理されたものである、項2又は3に記載のレトルト用食品組成物。
項5. 前記キサンタンガムの含有量が0.01〜1.7重量%である、項1〜4のいずれかに記載のレトルト用食品組成物。
項6. 前記グアガムの含有量が0.006〜0.7重量%である、項1〜5のいずれかに記載のレトルト用食品組成物。
項7. 大麦種子100重量部当たり、米を1〜10000重量部含有する、項2〜6のいずれかに記載のレトルト用食品組成物。
項8. 前記キサンタンガム100重量部当たり、前記グアガムを0.4〜10000重量部含有する、項1〜7のいずれかに記載のレトルト用食品組成物。
項9. 水の含有量が20〜94重量%である、項1〜8のいずれかに記載のレトルト用食品組成物。
項10. 項1〜9のいずれかに記載のレトルト用食品組成物を、レトルト容器に充填してなる、レトルト食品。
項11. 下記工程を含むレトルト食品の製造方法:
キサンタンガム及びグアガムを水に溶解させて粘性溶液を調製し、当該粘性溶液に穀類を添加して混合し、レトルト用食品組成物を調製する工程、及び
前記工程で得られたレトルト用食品組成物をレトルト容器に充填して密封し、加熱加圧殺菌処理する工程。
項12. キサンタンガム、グアガム、及び水を含む粘性溶液の、穀類を含むレトルト用食品組成物の製造のための使用。
本発明のレトルト用食品組成物は、穀類を均一に分散させ、その状態を長時間維持でき、更に適度な流動性も備えているので、レトルト容器に簡便且つ均一な充填が可能になる。更に、本発明のレトルト用食品組成物によれば、穀類本来の優れた食味及び食感を呈させることができる。更に、本発明のレトルト用食品組成物は、増粘剤としてキサンタンガム及びグアガム一体として利用することによって、キサンタンガム単独又はグアガム単独で使用した場合に生じる、加熱調理後の穀類のほぐれ性悪化、異味や異臭の発生、食感低下等の問題点を克服できる。
また、本発明のレトルト用食品組成物は、穀類として大麦種子と米のブレンド穀類を含有させることにより、優れた食味及び食感で、大麦種子を摂取し易いレトルト食品として提供することができる。
本発明のレトルト用食品組成物は、穀類、キサンタンガム、グアガム、及び水を含むことを特徴とする。以下、本発明のレトルト用食品組成物について詳述する。
[含有成分]
(穀類)
本発明で使用される穀類については、食用として供されている穀物であればよく、具体的には、米の他、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オーツ麦、ハトムギ、大豆、小豆、そば、とうもろこし、ひえ、あわ、きび等の種子又は実が挙げられる。これらの穀類は、1種単独で使用してもよく、また2種以上をブレンドして使用してもよい。
これらの穀類は、必要に応じて搗精したものを使用してもよい。また、これらの穀類は、必要に応じて、焙煎処理やα化処理に供したものであってもよい。また、本発明で使用される穀類は、異味や雑味を除去してレトルト用食品組成物の食味を良好にするために、予め水浸漬処理に供してもよい。
本発明のレトルト用食品組成物において穀類の含有量については、当該穀類の種類、当該レトルト用食品組成物を適用する食品の種類等に応じて適宜設定されるが、例えば、乾燥重量換算で3〜60重量%、好ましくは10〜47重量%が挙げられる。
本発明のレトルト用食品組成物に含有される穀類として、好ましくは、米、又は少なくとも大麦種子と米を含むブレンド穀類が挙げられる。とりわけ、少なくとも大麦種子と米を含むブレンド穀類は、栄養価に優れていることに加え、本発明によって大麦種子を優れた食味及び食感で摂取し易い食品形態にできるので、本発明で使用される穀類として特に好適である。以下、大麦種子と米を含むブレンド穀類について説明する。
大麦種子と米を含むブレンド穀類
大麦種子とは、イネ科植物、学名Hordeum vulgareを脱穀した種子である。本発明で使用される大麦種子の品種については、特に制限されないが、例えば、DC Alamo、CDC Fibar、CDC Kendall等のCDC種、サルート種、BG種、ビューファイバー、トヨノカゼ、マンネンボシ、ダイシモチ、イチバンボシ、サンシュウ、センボンハダカ、ハヤテハダカ、ビワイロハダカ、キカイハダカ、ハヤジロハダカ、シラヒメハダカ、ユウナギハダカ、ヒノデハダカ、シロシンリキ、ヤマテハダカ、シラヌイハダカ、ハヤウレハダカ、ミナミハダカ、ハシリハダカ、ツクバハダカ、バンダイハダカ、リモハダカ、ミシマハダカ、キラリモチ、シュンライ、ハルシラネ、白妙二条、トチノイブキ、ニシノホシ、カシマムギ、すずかぜ、さやかぜ、ネバリゴシ、ファイバースノー等が挙げられる。これらの大麦種子は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、大麦種子は、異味や雑味を除去してレトルト用食品組成物の食味を良好にするために、予め水浸漬処理に供しておくことが望ましい。水浸漬処理の方法については、大麦種子から異味や雑味を除去可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、水1L当たり、10〜1000g程度の大麦種子を5〜50℃程度で0.5〜24時間程度、静置する方法が挙げられる。また、当該水浸漬処置では、必要に応じて、持続的又は断続的に撹拌を行ってもよい。
大麦種子と米を含むブレンド穀類を使用する場合、本発明のレトルト用食品組成物中の大麦種子の含有量については、当該レトルト用食品組成物を適用する食品の種類等に応じて適宜設定されるが、例えば、乾燥重量換算で3〜60重量%、好ましくは10〜47重量%が挙げられる。特に、本発明のレトルト用食品組成物をレトルト用大麦ごはん(レトルト用の大麦入りごはん)として提供する場合であれば、レトルト用食品組成物中の大麦種子の含有量として、乾燥重量換算で、通常3〜55重量%、好ましくは3〜40重量%、更に好ましくは3〜25重量%が挙げられる。
米は、栄養源としてだけでなく、大麦種子とブレンドすることにより、食味や食感を良好にし、食べ易くするために使用される。本発明で使用される米は、玄米、5分づき米、又は精白米のようにあらゆる精米状態であってもよく、また無洗米であってもよい。玄米、5分づき米、又は精白米を使用する場合、異味や雑味を除去するために、予め水浸漬処理を行っておくことが望ましい。玄米、5分づき米、又は精白米を水浸漬処理する方法については、大麦種子の場合と同様である。無洗米は、精白米から糠を除去することにより得られる米であり、無洗米を得るための無洗化方法については、湿式又は乾式のいずれであってもよい。無洗米は、水浸漬処理を行わなくても、優れた食味を呈することができるので、食味や製造効率の点で優れており、本発明のレトルト用食品組成物に配合する米として好適である。
また、米の品種については、特に制限されず、食品用、特に水飯米用として用いられている品種を広く使用することができる。
大麦種子と米を含むブレンド穀類を使用する場合、本発明のレトルト用食品組成物中の米の含有量については、当該レトルト用食品組成物を適用する食品の種類等に応じて適宜設定されるが、例えば、乾燥重量換算で3〜60重量%、好ましくは10〜47重量%が挙げられる。特に、本発明のレトルト用食品組成物をレトルト用大麦ごはんとして提供する場合であれば、レトルト用食品組成物中の米の含有量として、乾燥重量換算で、通常3〜55重量%、好ましくは3〜40重量%、更に好ましくは3〜25重量%が挙げられる。
また、大麦種子と米を含むブレンド穀類を使用する場合、大麦種子と米の比率については、特に制限されないが、食味及び食感を良好にするという観点から、例えば、大麦種子100重量部当たり、米を1〜10000重量部、好ましくは5〜2000重量部、更に好ましくは40〜1000重量部、特に好ましくは60〜500重量部が挙げられる。なお、ここで示す大麦種子と米の比率は、大麦種子と米を乾燥重量に換算した場合の値である。
(キサンタンガム)
キサンタンガムとは、微生物キサントモナス・カンペストリスにより、澱粉、グルコース、ショ糖等の炭水化物からつくられる微生物多糖類の一種である。本発明のレトルト用食品組成物において、キサンタンガムは、後述するグアガムとの相互作用によって、穀類を均一に分散させ、所望の流動性を備えさせると共に、穀類本来の良好な食感や食味を活かすために使用される。
本発明のレトルト用食品組成物においてキサンタンガムの含有量については穀類を均一に分散させ、良好な食味及び食感が得られる範囲で適宜設定できるが、例えば0.01〜1.7重量%、好ましくは0.01〜1.3重量%、更に好ましくは0.04〜0.67重量%、特に好ましくは0.06〜0.33重量%が挙げられる。
(グアガム)
グアガムとは、マメ科植物グアの種子の胚乳部に含まれる多糖類の一種である。本発明のレトルト用食品組成物において、グアガムは、前述するキサンタンガムとの相互作用によって、穀類を均一に分散させ、所望の流動性を備えさせると共に、穀類本来の良好な食感や食味を活かすために使用される。
本発明のレトルト用食品組成物においてグアガムの含有量については、穀類を均一に分散させ、良好な食味及び食感が得られる範囲で適宜設定できるが、例えば0.006〜0.7重量%、好ましくは0.01〜0.3重量%、更に好ましくは0.02〜0.13重量%が挙げられる。
また、本発明のレトルト用食品組成物において、キサンタンガムとグアガムの比率については、食味及び食感をより一層良好にするという観点から、例えば、キサンタンガム100重量部当たり、グアガムを0.4〜10000重量部、好ましくは0.4〜6667重量部、更に好ましくは10〜1000重量部、特に好ましくは15〜100重量部が挙げられる。
(水)
本発明のレトルト用食品組成物には、水が含まれる。水は、穀類を分散させる分散媒としての役割と、加熱調理時に穀類を炊き上げる役割を果たす。本発明のレトルト用食品組成物において水の含有量については、当該レトルト用食品組成物を適用する食品の種類等に応じて適宜設定されるが、例えば、20〜94重量%、好ましくは40〜80重量%が挙げられる。特に、本発明のレトルト用食品組成物をレトルト用大麦ごはんとして提供する場合であれば、レトルト用食品組成物中の水の含有量として、通常40〜80重量%、好ましくは46〜73重量%、更に好ましくは53〜67重量%が挙げられる。
(その他の含有成分)
本発明のレトルト用食品組成物には、適用する食品の種類に応じて、前述する成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、砂糖、塩、酢、醤油、味噌などの調味料、コショウ、唐辛子、にんにく、山椒、ハーブ等の香辛料、油分等の調味成分;保存剤、pH調整剤、抗酸化剤、アミノ酸、核酸、有機酸、甘味料、着色料、安定剤、発色剤等の食品添加物;野菜、肉類、魚介類、キノコ類、豆類、ごま類等の具材が含まれていてもよい。
[食品の形態]
本発明のレトルト用食品組成物は、穀類含有食品として、種々の食品形態で使用される。例えば、穀類として、大麦種子と米を含むブレンド穀類を含有する場合であれば、大麦ごはん(大麦入りごはん)、炊き込み大麦ごはん(大麦入り炊き込みごはん)、大麦粥(大麦入り粥)、大麦リゾット(大麦入りリゾット)、大麦ピラフ(大麦入りピラフ、大麦チャーハン(大麦入りチャーハン)等の食品形態として使用される。
[レトルト用食品組成物の製造方法]
本発明のレトルト用食品組成物の製造方法については、特に制限されないが、好ましくは、キサンタンガム及びグアガムを水に溶解させて粘性溶液を調製し、当該粘性溶液に穀類及び必要に応じて添加される調味成分、食品添加物、及び具材等を添加して混合する方法が挙げられる。
[レトルト用食品組成物を利用したレトルト食品]
本発明のレトルト用食品組成物は、レトルト容器に充填してレトルト食品として提供される。本発明のレトルト用食品組成物では、穀類を均一に且つ長時間安定に分散させることができ、しかも適度な流動性を備えているので、レトルト容器への充填を簡便且つ高精度に行うことが可能になっている。更に、本発明のレトルト用食品組成物は、穀類を分散させる粘性溶液としてキサンタンガム及びグアガムを使用するため、当該粘性溶液の調製において、澱粉糊化液の調製に必要とされる加熱及び冷却工程が不要であるので、比較的短時間で当該粘性溶液を調製でき、その結果、レトルト食品の製造時間の短縮を図ることもできる。
本発明のレトルト用食品組成物をレトルト食品にするには、本発明のレトルト用食品組成物を、レトルトパウチ等のレトルト容器に充填して密封し、115〜130℃程度で10〜60分程度の条件で加熱加圧殺菌(レトルト殺菌)処理すればよい。
本発明のレトルト用食品組成物がレトルト容器に充填されたレトルト食品は、電子レンジによる加熱、煮沸等の加熱調理に供することによって摂食可能な状態にすることができる。
以下、実施例等を挙げて本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
1.レトルト食品の製造
表1に示す組成のレトルト用食品組成物を製造した。具体的な製造方法は次の通りである。先ず、実施例1、2及び比較例1〜7では、水60gに表1に示す所定量の増粘剤を溶解して粘性溶液を調製した。また、比較例8〜12では、水60gに表1に示す所定量の増粘剤を添加して、90℃で5分間加熱し、もち米粉を糊化させることにより、粘性溶液を調製した。次いで、得られた各粘性溶液に、大麦種子(含水状態、含水量50重量%)60g及び無洗米(乾物)30gを添加して混合することにより、レトルト用食品組成物を製造した。なお、大麦種子(含水状態、含水量50重量%)は、予め水90gに対して大麦種子30g(乾燥重量)を浸漬させて20℃で3時間静置することにより得られた含水状態のものを使用した。
Figure 0006645827
2.レトルト食品の製造
前記で得られた各レトルト用食品組成物150gをレトルトパウチに充填、密封した後に、120.5℃で27分間の条件でレトルト殺菌を行うことにより、レトルト食品(レトルト大麦ごはん)を製造した。
3.充填適正の評価
前記で得られた各レトルト用食品組成物について、大麦種子及び無洗米の分散状態及び流動性について、経時的に目視にて確認し、下記判定基準に従ってレトルト容器への充填適正を評価した。なお、流動性については、各レトルト用食品組成物を室温で静置した状態で、1時間毎に撹拌することによって確認した。
<充填適正の判定基準>
◎:大麦種子及び無洗米の分散性、レトルト用食品組成物の流動性、及びこれらの維持効果が非常に優れており、レトルトパウチへの充填が極めて簡便且つ高精度に行うことができる物性を備えている。
○:大麦種子及び無洗米の分散性、レトルト用食品組成物の流動性、及びこれらの維持効果が優れており、レトルトパウチに充填するのに適した物性を備えている。
△:大麦種子及び無洗米の分散性、レトルト用食品組成物の流動性、及びこれらの維持効果の内、いずれか1つ以上がやや劣っているが、レトルトパウチに充填する上で許容できる程度である。
×:大麦種子及び無洗米の分散性又はレトルト用食品組成物の流動性が劣っており、レトルトパウチに充填することが困難である。
4.官能評価
前記で得られた各レトルト食品を電子レンジ(500W、約1分50秒間)で加熱調理して、食味、食感、箸でのほぐし易さ、及びレトルトパウチからの取り出し性について、下記判定基準に従って評価した。
<食味>
○:増粘剤由来の異味が感じられず、食味が良好である。
△:増粘剤由来の異味がわずかに感じられるが、許容できる範囲である。
×:増粘剤由来の異味が感じられ、食味が劣っている。
<食感>
○:ヌメリやベタツキが無く、食感が良好である。
△:ヌメリやベタツキが僅かに感じられるが、許容できる程度である。
×:ヌメリやベタツキが強く感じられ、食感が劣っている。
<ほぐし易さ>
○:箸で挟んだ時の感覚が、通常の炊飯米の場合と同程度であり、箸でほぐし易い。
△:箸で挟んだ時の感覚が、通常の炊飯米の場合よりも若干劣っており、箸ではややほぐし難いが、許容できる程度である。
×:箸で挟んだ時の感覚が、通常の炊飯米の場合よりも明らかに劣っており、箸ではほぐすのが困難である。
<取り出し性>
○:加熱調理後にレトルトパウチから全量を簡単に取り出せる。又は加熱調理後に軽く振るだけで全量をレトルトパウチから取り出せる。
△:加熱調理後にレトルトパウチから取り出す際に、大麦種子及び米が僅かにレトルトパウチに張り付いて残るが、適度に振れば、全量をレトルトパウチから取り出せる。
×:加熱調理後にレトルトパウチから取り出す際に、大麦種子及び米がレトルトパウチに強く張り付いて残り、強く振っても、レトルトパウチ内に大麦種子及び米が残る。
5.評価結果
得られた結果を表2に示す。この結果から、大麦種子と無洗米を、キサンタンガム及びグアガムを含む粘性溶液に分散させた食品組成物は、大麦種子及び無洗米の分散性、レトルト用食品組成物の流動性に優れ、レトルトパウチへの充填適正を備えており、しかも風味、食感等の官能評価も良好であった(実施例1及び2)。一方、大麦種子と無洗米を、キサンタンガム又はグアガムの一方のみを含む粘性溶液に分散させた食品組成物では、レトルトパウチへの充填適正と官能評価の双方を満足させることができなかった(比較例1及び2)。更に、大麦種子と無洗米を、キサンタンガム及びグアガム以外の増粘剤を含む粘性溶液に分散させた食品組成物でも、レトルトパウチへの充填適正と官能評価の双方を満足させることができなかった(比較例3〜12)。
Figure 0006645827

Claims (4)

  1. 下記工程を含むレトルト食品の製造方法:
    キサンタンガム及びグアガムを水に溶解させて粘性溶液を調製し、当該粘性溶液に、少なくとも大麦種子を含むα化されていない穀類を添加して混合し、キサンタンガム0.17〜0.20重量%、グアガム0.033〜0.067重量%、及び水46〜73重量%含むレトルト用食品組成物を調製する工程、及び
    前記工程で得られたレトルト用食品組成物を、前記穀類がα化されていない状態のままで、レトルト容器に充填して密封し、加熱加圧殺菌処理する工程。
  2. 前記α化されていない穀類が、大麦種子と米のブレンド穀類である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記大麦種子が水浸漬処理されたものである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記レトルト用食品組成物を調製する工程において、前記大麦種子100重量部当たり、前記米を1〜10000重量部添加する、請求項2に記載の製造方法。
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