JP6645173B2 - 貫通配線、液体噴射ヘッド、貫通配線の製造方法、memsデバイスの製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

貫通配線、液体噴射ヘッド、貫通配線の製造方法、memsデバイスの製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板を貫通して設けられた貫通配線貫通配線を有する液体噴射ヘッド、貫通配線の製造方法、MEMSデバイスの製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
液体噴射ヘッドなどに代表されるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスは、基板に設けられた貫通孔と、貫通孔内に設けられた貫通配線とを具備するものがある。
このような貫通配線では、基板にエッチング、ドリル又はサンドブラスト法で貫通孔を形成し、貫通孔内に貫通配線を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−171803号公報
しかしながら、貫通孔を基板の表面からレーザー加工で形成すると、バリやデブリが発生するという問題がある。
また、貫通内に設けられた貫通配線と基板との線膨張係数の違いから、温度変化によって貫通配線の貫通孔に対する位置ずれが生じ、貫通配線の位置ずれによって基板の表面に形成された配線が断線するという問題がある。
そして、MEMSデバイス等に用いられる貫通配線が設けられる貫通孔は、開口の小型化や高密度化が求められる場合もあり、貫通孔及び貫通配線の自由度が望まれている。
本発明はこのような事情に鑑み、バリやデブリによる汚染を抑制して、貫通配線の貫通孔に対する位置ずれを抑制し、貫通孔及び貫通配線の形成の自由度を向上した貫通配線、MEMSデバイス、液体噴射ヘッド、貫通配線の製造方法、MEMSデバイスの製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、貫通孔と、該貫通孔に形成された貫通配線であって、前記貫通孔は、当該貫通孔の一端に形成された第1凹部と、当該貫通孔の前記一端とは反対側の他端に形成された第2凹部と、を有し、前記第1凹部の内壁は、当該貫通孔の貫通方向に対して前記一端から前記他端に向かうにつれて傾きが大きくなり、前記第2凹部の内壁は、当該貫通孔の貫通方向に対して前記他端から前記一端に向かうにつれて傾きが大きくなることを特徴とする貫通配線にある。
かかる態様では、第1凹部と第2凹部とによって貫通孔の内壁面と貫通配線との接触面積が増大し、貫通孔の内壁面と貫通配線との密着力を向上することができる。また、第1凹部と第2凹部との接続部分においてくびれた形状とすることで、貫通配線の貫通孔に対する位置ずれを抑制することができる。さらに、貫通配線を第1凹部と第2凹部との内側に設けることで、横断面積を増大させて配線抵抗を低減することができる。
ここで、前記貫通孔は、前記第1凹部と連通する第3凹部と、前記第2凹部と連通する第4凹部と、をさらに有し、前記第3凹部と前記第4凹部は、前記第1凹部と前記第2凹部との間に設けられ、前記第1凹部の前記第3凹部側の内壁の傾きは、前記第3凹部の前記第1凹部側の傾きよりも大きく、前記第2凹部の前記第4凹部側の傾きは、前記第4凹部の前記第2凹部側の傾きよりも大きいことが好ましい。これによれば、貫通孔の開口を大きくすることなく、さらに第3凹部と第4凹部とによって貫通孔と貫通配線との接触面積をさらに増大させて、密着力を向上することができる。
また、前記第1凹部と前記第2凹部とは、連通孔によって連通されていることが好ましい。これによれば、連通孔を設けることによって貫通孔の開口を大きくすることなく、貫通孔の貫通方向の長さを延長することができる。
また、前記第3凹部と前記第4凹部とは、連通孔によって連通されていることが好ましい。これによれば、連通孔を設けることによって貫通孔の開口を大きくすることなく、貫通孔の貫通方向の長さを延長することができる。
また、前記第1凹部、および、前記第2凹部のそれぞれの開口径が、前記連通孔の最大径よりも大きいことが好ましい。これによれば、第1凹部及び第2凹部の内部に設けられた貫通配線の電気抵抗値を低下させて配線抵抗を低減することができる。また、第1凹部と第2凹部とを連通する連通孔においてくびれた形状とすることで、貫通配線の貫通孔に対する位置ずれを抑制することができる。
さらに、本発明の他の態様は、外部からの信号を検知し、検知前後で電流値が変化するMEMSデバイスであって、前記電流が通る配線の一部が上記態様の貫通配線であることを特徴とするMEMSデバイスにある。
かかる態様では、微少電流を検出することが可能となる。
また、本発明の他の態様は、上記態様の貫通配線を備えたことを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、小型化を図ると共に、配線抵抗を低減して、高周波数で圧力発生手段を駆動することが可能となる。
さらに、本発明の他の態様は、貫通孔に形成された貫通配線の製造方法であって、前記貫通孔の貫通方向に対して、当該貫通孔の一端の内壁が他端に向けて傾きが大きくなる第1凹部を形成する第1凹部形成工程と、前記貫通孔の前記他端の内壁が、前記一端に向かうにつれ傾きが大きくなる第2凹部を形成する第2凹部形成工程と、前記貫通孔に貫通配線を形成する配線形成工程と、を含み、前記第1凹部形成工程と前記第2凹部形成工程は、サンドブラスト法を用いることを特徴とする貫通配線の製造方法にある。
かかる態様では、第1凹部と第2凹部とをサンドブラスト法によって形成することで、第1凹部の内壁は、貫通孔の貫通方向に対して一端から他端に向かうにつれて傾きが大きくなり、第2凹部の内壁は、貫通孔の貫通方向に対して他端から一端に向かうにつれて傾きが大きくなるように形成することができる。また、サンドブラスト法によって第1凹部及び第2凹部を形成することで、ICPによる加工に比べて短時間で加工することができる。さらに、サンドブラスト法によって第1凹部及び第2凹部を形成することで、レーザー加工に比べて開口の小さな貫通孔を比較的厚い基板に容易に且つ高密度に形成することができる。さらに、サンドブラスト法を行うサンドブラスト装置は、レーザー加工を行う装置やICP加工を行うエッチング装置に比べて安価であるため、設備投資を抑えることができる。
ここで、前記第1凹部形成工程が、前記第1凹部と連通する第3凹部を形成する第3凹部形成工程を含み、前記第2凹部形成工程は、前記第2凹部と連通する第4凹部を形成する第4凹部形成工程を含むことが好ましい。これによれば、サンドブラスト法によって第1凹部の第3凹部側の内壁の傾きは、第3凹部の第1凹部側の傾きよりも大きく、第2凹部の第4凹部側の傾きは、第4凹部の第2凹部側の傾きよりも大きい形状で容易に形成することができる。
また、前記第1凹部と前記第2凹部とを接続する連通孔を形成する連通孔形成工程をさらに含むことが好ましい。これによれば、連通孔を形成することができる。
また、前記第3凹部と前記第4凹部とを接続する連通孔を形成する連通孔形成工程をさらに含むことが好ましい。これによれば、連通孔を形成することができる。
また、前記配線形成工程がめっき法を含むことが好ましい。これによれば、めっき法によって貫通配線を形成することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の貫通配線の製造方法を含むことを特徴とするMEMSデバイスの製造方法にある。
かかる態様では、開口が小さな貫通孔及び貫通配線を高密度に形成することができ、小型化を図ることができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様のMEMSデバイスの製造方法を含むことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる態様では、開口が小さな貫通孔及び貫通配線を高密度に形成することができ、小型化を図ることができる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 実施形態1に係る図2のA−A′線断面図である。 実施形態1に係る図3の要部を拡大した断面図である。 実施形態1に係る流路形成基板の要部の平面図である。 実施形態1に係る駆動回路基板の平面図である。 実施形態1に係る図6のB−B′線断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 一実施形態に係るインクジェット式記録装置を示す概略図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
本発明を実施形態1に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドとも言う)について説明する。
図1は本実施形態に係る記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は記録ヘッドの平面図(液体噴射面20a側の平面図)であり、図3は図2のA−A′線断面図であり、図4は図3の要部を拡大した断面図であり、図5は流路形成基板10の要部の平面図である。
図示するように、本実施形態の記録ヘッド1は、流路形成基板10、連通板15、ノズルプレート20、本実施形態の配線基板である駆動回路基板30、コンプライアンス基板45等の複数の部材を備える。
流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列設された列設方向を、以降、第2の方向Yと称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に交差する方向を本実施形態では、第3の方向Zと称する。各図に示した座標軸は第1の方向X、第2の方向Y、第3の方向Zを表しており、矢印の向かう方向を正(+)方向、反対方向が負(−)方向ともいう。なお、本実施形態では、各方向(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるものではない。
流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
流路形成基板10の一方面側(駆動回路基板30とは反対側であって−Z方向)には、連通板15とノズルプレート20とが順次積層されている。すなわち、流路形成基板10の一方面に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズル開口21を有するノズルプレート20と、を具備する。
連通板15には、圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート20のノズル開口21と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル開口21付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート20は圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけでよいので、ノズルプレート20の面積を比較的小さくすることができ、コストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20のノズル開口21が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部18とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。
このような連通板15としては、ステンレスやNiなどの金属、またはジルコニウムなどのセラミックなどを用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル開口21が形成されている。このようなノズル開口21は、第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル開口21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側(駆動回路基板30側であって+Z方向)には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(連通板15が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。もちろん、振動板50は、特にこれに限定されるものではなく、弾性膜51と絶縁体膜52との何れか一方を設けるようにしてもよく、その他の膜が設けられていてもよい。
流路形成基板10の振動板50上には、本実施形態の圧力発生室12内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段として圧電アクチュエーター300が設けられている。上述したように、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに沿って複数並設され、圧力発生室12の列が第2の方向Yに沿って2列並設されている。圧電アクチュエーター300は、第1の方向Xに並設されて圧電アクチュエーター列310を構成し、この圧電アクチュエーター列310が第2の方向Yに2列並設されている。
圧電アクチュエーター300は、振動板50側から順次積層された第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を有する。圧電アクチュエーター300を構成する第1電極60は、圧力発生室12毎に切り分けられており、圧電アクチュエーター300の実質的な駆動部である能動部毎に独立する個別電極を構成する。この第1電極60は、圧力発生室12の第1の方向Xにおいては、圧力発生室12の幅よりも狭い幅で形成されている。すなわち圧力発生室12の第1の方向Xにおいて、第1電極60の端部は、圧力発生室12に対向する領域の内側に位置している。また、圧力発生室12の第2の方向Yにおいては、第1電極60の両端部は、それぞれ圧力発生室12の外側まで延設されている。このような第1電極60の材料は、金属材料であれば特に限定されず、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等が好適に用いられる。
圧電体層70は、第2の方向Yが所定の幅となるように第1の方向Xに亘って連続して設けられている。圧電体層70の第2の方向Yの幅は、圧力発生室12の第2の方向Yの幅よりも広い。このため、圧力発生室12の第2の方向Yでは、圧電体層70は圧力発生室12の外側まで設けられている。
圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側(マニホールド100とは反対側)における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも外側に位置している。すなわち、第1電極60の端部は圧電体層70によって覆われている。また、圧力発生室12の第2の方向Yのマニホールド100側である他端側における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも内側(圧力発生室12側)に位置しており、第1電極60のマニホールド100側の端部は、圧電体層70に覆われていない。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される分極構造を有する酸化物の圧電材料からなり、例えば、一般式ABOで示されるペロブスカイト形酸化物からなることができる。圧電体層70に用いられるペロブスカイト形酸化物としては、例えば、鉛を含む鉛系圧電材料や鉛を含まない非鉛系圧電材料などを用いることができる。
このような圧電体層70には、圧力発生室12間の各隔壁に対応する凹部71が形成されている。この凹部71の第1の方向Xの幅は、各隔壁の第1の方向の幅と略同一、もしくはそれよりも広くなっている。これにより、振動板50の圧力発生室12の第2の方向Yの端部に対抗する部分(いわゆる振動板50の腕部)の剛性が押さえられるため、圧電アクチュエーター300を良好に変位させることができる。
第2電極80は、圧電体層70の第1電極60とは反対面側に設けられており、複数の能動部に共通する共通電極を構成する。また、第2電極80は、凹部71の内面、すなわち、圧電体層70の凹部71の側面内に設けるようにしても良く、設けないようにしてもよい。
このような第1電極60、圧電体層70及び第2電極80で構成される圧電アクチュエーター300は、第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加することで変位が生じる。すなわち両電極の間に電圧を印加することで、第1電極60と第2電極80とで挟まれている圧電体層70に圧電歪みが生じる。そして、両電極に電圧を印加した際に、圧電体層70に圧電歪みが生じる部分を能動部と称する。これに対して、圧電体層70に圧電歪みが生じない部分を非能動部と称する。
上述したように、圧電アクチュエーター300は、第1電極60を複数の能動部毎に独立して設けることで個別電極とし、第2電極80を複数の能動部に亘って連続して設けることで共通電極とした。もちろん、このような態様に限定されず、第1電極60を複数の能動部に亘って連続して設けることで共通電極とし、第2電極を能動部毎に独立して設けることで個別電極としてもよい。また、振動板50としては、弾性膜51及び絶縁体膜52を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
図3、図4及び図5に示すように、圧電アクチュエーター300の第1電極60からは、引き出し配線である個別配線91が引き出されている。本実施形態では、第1の方向Xに並設された圧電アクチュエーター300の能動部の列が第2の方向Yに2列設けられている。個別配線91は、各列の能動部から第2の方向Yにおいて列の外側に引き出されている。
また、圧電アクチュエーター300の第2電極80からは、引き出し配線である共通配線92が引き出されている。本実施形態では、共通配線92は、2列の圧電アクチュエーター300のそれぞれの第2電極80に導通している。また、共通配線92は、複数の能動部に対して1本の割合で設けられている。
流路形成基板10の圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する駆動回路基板30が接合されている。駆動回路基板30について、図3〜図7を参照して説明する。なお、図6は駆動回路基板30を流路形成基板側から平面視した際の平面図であり、図7は図6のB−B′線断面図である。
駆動回路基板30は、流路形成基板10とは反対側の面に圧電アクチュエーター300を駆動する駆動回路120が設けられた半導体基板である。駆動回路基板30の流路形成基板10に対向する面を第1主面301とし、流路形成基板10とは反対側の面を第2主面302とする。
本実施形態では、半導体基板の第2主面302に、集積回路である駆動回路120を半導体製造プロセスによって作り込んで駆動回路基板30としてある。もちろん、このような態様に限定されず、例えば、別途形成した駆動回路を半導体基板に設けて駆動回路基板30としてもよい。
また、本実施形態に係る駆動回路120は、圧電アクチュエーター300を駆動するための駆動信号を形成し、駆動信号を圧電アクチュエーター300に伝達することが可能な回路であるが、このような態様に限定されない。駆動回路120はこのような駆動信号を形成する能動的な回路であってもよいし、外部の制御装置などから伝達される駆動信号を圧電アクチュエーター300に伝達する配線のみからなる回路であってもよい。
駆動回路基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、第2主面302には、駆動回路120の端子が露出し、後述する第1貫通配線311及び第2貫通配線312が設けられるコンタクトホール37aが設けられている。絶縁膜37は、このコンタクトホール37aを除いて、第2主面302を覆っている。また、後述するように駆動回路基板30には、本実施形態の貫通孔である第1貫通孔35及び第2貫通孔36が設けられているが、絶縁膜37は第2主面302から連続してそれらの第1貫通孔35及び第2貫通孔36の内面も覆っている。
絶縁膜37は、絶縁性を有する材料から形成されていれば特に限定はないが、例えば、二酸化シリコン、窒化シリコンなどを用いることができる。
このような駆動回路基板30の第1主面301には、第1バンプ31及び第2バンプ32が設けられている。本実施形態では第1主面301を覆う絶縁膜37上に第1バンプ31及び第2バンプ32が設けられている。第1バンプ31及び第2バンプ32は、流路形成基板10の個別配線91及び共通配線92との接点となる。
第1バンプ31及び第2バンプ32は、例えば、弾性を有する樹脂材料で形成されたコア部33と、コア部33の表面に形成された金属膜34とを備える。
コア部33は、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などの感光性絶縁樹脂や熱硬化性絶縁樹脂で形成されている。
また、コア部33は、駆動回路基板30と流路形成基板10とを接合する前において、ほぼ蒲鉾状に形成されている。ここで、蒲鉾状とは、駆動回路基板30に接する内面(底面)が平面であると共に、非接触面である外面側が湾曲面となっている柱状形状をいう。具体的に、ほぼ蒲鉾状とは、横断面がほぼ半円状、ほぼ半楕円状、ほぼ台形状であるものなどが挙げられる。
そしてコア部33は、駆動回路基板30と流路形成基板10とが相対的に近接するように押圧されることで、その先端形状が個別配線91及び共通配線92の表面形状に倣うように弾性変形している。
これにより、駆動回路基板30や流路形成基板10に反りやうねりがあっても、コア部33がこれに追従して変形することにより、第1バンプ31及び第2バンプ32と個別配線91及び共通配線92とを確実に接続することができる。
コア部33は、本実施形態では、第1の方向Xに直線状に連続して配置されている。また、コア部33は、第2の方向Yにおいて、2列の圧電アクチュエーター列310の外側に2本と、2列の圧電アクチュエーター列310の間に1本と、の合計3本が設けられている。そして、2列の圧電アクチュエーター列310の外側に設けられた各コア部33が、圧電アクチュエーター列310の個別配線91と接続される第1バンプ31を構成し、2列の圧電アクチュエーター列310の間に設けられたコア部33が、2列の圧電アクチュエーター列310の共通配線92に接続される第2バンプ32を構成する。
このようなコア部33は、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術によって形成することができる。
金属膜34は、コア部33の表面を被覆している。金属膜34は、例えばAu、TiW、Cu、Cr(クロム)、Ni、Ti、W、NiV、Al、Pd(パラジウム)、鉛フリーハンダなどの金属や合金で形成されており、これらの単層であっても、複数種を積層したものであってもよい。そして、金属膜34は、コア部33の弾性変形によって個別配線91及び共通配線92の表面形状に倣って変形しており、個別配線91及び共通配線92と金属接合している。
個別配線91に接続される金属膜34は、コア部33の表面に個別配線91と同じピッチで第1の方向Xに配設されている。また、共通配線92に接続される金属膜34は、コア部33の表面全体を覆うように第1の方向Xに沿って延設されている。本実施形態では共通配線92は複数個形成されているが、これら全てに共通して接触するように金属膜34が形成されている。
このような第1バンプ31及び第2バンプ32を構成するコア部33の表面に設けられた金属膜34と個別配線91及び共通配線92とは、常温接合されている。具体的には、本実施形態の駆動回路基板30と流路形成基板10とは、接着層39によって接合されることで、第1バンプ31及び第2バンプ32と個別配線91及び共通配線92とは互いに当接した状態で固定されている。
ここで接着層39は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の接着剤で形成されている。特に、フォトレジストなどに用いられる感光性樹脂を用いることで、接着層を容易に且つ高精度に形成することができる。
接着層39は、本実施形態では、第1バンプ31の両側及び第2バンプ32の両側、すなわち、第1バンプ31及び第2バンプ32のそれぞれを挟んだ第2の方向Yの両側に設けられている。第1の方向Xに延設された第1バンプ31及び第2バンプ32は、第2の方向Yに3本設けられているため、第1の方向Xに延設された接着層39は、第2の方向Yに6本設けられている。また、第2の方向Yで並設された接着層39は、第1の方向Xの両端部において端部同士が連続するように設けられている。すなわち、接着層39は、圧電アクチュエーター列310の各列を囲むように、平面視した際に矩形の額縁状となるように形成されている。
このように流路形成基板10と駆動回路基板30とを接合する接着層39によって、流路形成基板10と駆動回路基板30との間には、内部に圧電アクチュエーター300が配置された空間である保持部320が形成されている。本実施形態では、接着層39は、圧電アクチュエーター列310の各列の周囲に亘って連続して設けるようにしたため、流路形成基板10と駆動回路基板30との間には、圧電アクチュエーター列310毎に対応して保持部320が独立して設けられている。
なお、この保持部320は、外部とは遮断された密封の空間でもよいし、一部が外部と連通した非密封の空間でもよい。
駆動回路基板30には、第1主面301と第2主面302とを連通する本実施形態の貫通孔である第1貫通孔35及び第2貫通孔36が設けられている。
第1貫通孔35は、当該第1貫通孔35の一端である第1主面301側に設けられた第1凹部351と、第1貫通孔35の他端である第2主面302側に設けられた第2凹部352とを具備する。
第1凹部351の内壁は、第1貫通孔35の貫通方向である第3の方向Zに対して、一端から他端、すなわち、第1主面301から第2主面302に向かうにつれて傾きが大きくなるように形成されている。すなわち、第1凹部351は、第1主面301側の開口面積が大きく、第2主面302に向かうにつれて開口面積が徐々に小さくなるように、内壁が所謂、凹曲面となるように設けられている。
また、第2凹部352の内壁は、第1貫通孔35の貫通方向である第3の方向Zに対して、他端から一端、すなわち、第2主面302から第1主面301に向かうにつれて傾きが大きくなるように形成されている。すなわち、第2凹部352は、第2主面302側の開口面積が大きく、第1主面301に向かうにつれて開口面積が徐々に小さくなるように、内壁が所謂、凹曲面となるように設けられている。そして、これら第1凹部351と第2凹部352との底面同士が連通することで、第1貫通孔35が形成されている。すなわち、第1凹部351と第2凹部352とが連通する部分は、開口が最も狭く、くびれた形状となっている。
このような第1貫通孔35は、個別電極である第1電極60毎に設けられている。すなわち、上述したように、第1電極60は、第1の方向Xに沿った複数の第1電極60からなる列が第2の方向Yに2列設けられている。このため、第1貫通孔35は、第1電極60に対応して、第1の方向Xに並設された列が、第2の方向Yに2列設けられている。
第2貫通孔36は、第1貫通孔35と同様に、第1凹部361及び第2凹部362を有する。すなわち、第2貫通孔36の第1凹部361及び第2凹部362は、それぞれ第1貫通孔35の第1凹部351及び第2凹部352と同様の形状を有する。
このような第2貫通孔36は、共通電極である第2電極80に対応して設けられた少なくとも1つ設けられている。本実施形態では、駆動回路基板30の第3の方向Zからの平面視において、第1の方向Xにおいて第2バンプ32よりも外側に2つの第2貫通孔36が設けられている。
そして、第1貫通孔35及び第2貫通孔36内には、貫通配線としてそれぞれ第1貫通配線311及び第2貫通配線312が形成されている。第1貫通配線311及び第2貫通配線312は、第1貫通孔35及び第2貫通孔36の内部に亘って充填されている。また、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の一端は、駆動回路基板30の第2主面302側において、駆動回路120の端子に接続している。すなわち、第1貫通配線311及び第2貫通配線312は、第1貫通孔35及び第2貫通孔36から第2主面302(絶縁膜37)上にまで連続して延設され、さらにコンタクトホール37a内まで延設されて駆動回路120の端子に接続されている。
このような第1貫通孔35及び第2貫通孔36と、第1貫通配線311及び第2貫通配線312との製造方法については詳しくは後述する。
このように第1貫通孔35は、第1凹部351と第2凹部352との連通する部分で内径が狭くなった、くびれが形成されているため、第1貫通孔35内に形成された第1貫通配線311は、くびれ形状によって第1貫通孔35の貫通方向である第3の方向Zへの移動が規制されて、位置ずれし難い。したがって、温度変化が生じた際に、駆動回路基板30と第1貫通配線311との線膨張係数の差によって、第1貫通配線311が第1貫通孔35に対して第3の方向Zに位置ずれが生じ、駆動回路基板30の第1主面301又は第2主面302から飛び出すのを抑制することができる。ちなみに、第1貫通配線311が第1貫通孔35の第3の方向Zに位置ずれが生じ、駆動回路基板30の第1主面301又は第2主面302から飛び出してしまうと、駆動回路基板30の表面に形成された配線、例えば、第1貫通配線311の第2主面302上に延設された一部や、第1主面301において第1貫通配線311と接続された金属膜34等が断線してしまう虞がある。本実施形態では、第1貫通配線311の第1貫通孔35に対する位置ずれが抑制されるため、駆動回路基板30の表面に形成された配線の断線を抑制することができる。なお、第2貫通孔36とこの第2貫通孔36内に設けられた第2貫通配線312についても同様に、第2貫通孔36によって第2貫通配線312の第2貫通孔36の第3の方向Zに対する位置ずれを抑制して、配線の断線を抑制することができる。
また、第1貫通孔35に第1凹部351と第2凹部352とを設けることで、第1貫通孔35を貫通方向である第3の方向Zにストレートに形成した場合に比べて、第1貫通配線311が密着する内壁面の面積を増大させることができる。したがって、第1貫通配線311と第1貫通孔35の内壁との密着力を向上して、第1貫通配線311の第1貫通孔35に対する位置ずれを抑制することができる。
さらに、第1貫通孔35内に形成された第1貫通配線311及び第2貫通孔36内に形成された第2貫通配線312は、第1凹部351、361の第1主面301の開口及び第2凹部352、362の第2主面302の開口が大きくなるように設けられている。このため、第1貫通孔35及び第2貫通孔36内における第1貫通配線311及び第2貫通配線312の電気抵抗値を下げることができ、圧電アクチュエーター300を高周波数で駆動した際に配線抵抗による信号遅延を抑制することができる。ちなみに、第1貫通孔35に第1凹部351と第2凹部352とを設けずに、第1凹部351と第2凹部352とが連通する最も狭い開口面積で、貫通方向である第3の方向Zに亘って第1貫通孔35を設けた場合、本実施形態に比べて第1貫通配線311の電気抵抗値が上がるため、圧電アクチュエーター300を高周波数で駆動した際に配線抵抗による信号遅延が発生し、印刷品質が低下してしまう虞がある。
また、駆動回路基板30の第1主面301では、第1バンプ31及び第2バンプ32の金属膜34が第2の方向Yの中央側に延設されている。第1貫通配線311及び第2貫通配線312の他端は、駆動回路基板30の第1主面301側において、第1バンプ31及び第2バンプ32の金属膜34が延設された部分に接続している。すなわち、第1貫通配線311及び第2貫通配線312により、第1バンプ31及び第2バンプ32が駆動回路120に電気的に接続されている。
第1貫通配線311、第2貫通配線312、及び駆動回路120には、これらを保護する保護膜340が設けられている。本実施形態では、保護膜340は、駆動回路120を水分から保護するために設けられたものであり、湿気(水分)に対して変質し難い性質であるとともに、湿気(水分)を透過(透湿)させ難い性質を有する。
保護膜340は、耐湿性を有する材料であれば特に限定はない。例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiOx)、酸化タンタル(TaO)、酸化アルミニウム(AlO)等の無機絶縁材料、ポリイミド(PI)やポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系樹脂等の材料を用いることができる。また、保護膜340は一層である場合に限定されず、複数層であってもよい。この場合、同一の材料で複数の保護膜340を形成してもよいし、異なる材料で複数の保護膜340を形成してもよい。
また、詳細は後述するが、第1貫通配線311及び第2貫通配線312は、めっき法により形成することができる。第1貫通配線311及び第2貫通配線312をめっき法によって形成することで、微細な開口である第1貫通孔35及び第2貫通孔36内に第1貫通配線311及び第2貫通配線312を充填するように形成することが可能となる。
なお、第1貫通配線311及び第2貫通配線312は、第1貫通孔35及び第2貫通孔36内を充填する態様に限定されない。例えば、第1貫通孔35及び第2貫通孔36の内面のみに、スパッタリング法等の気相法によって形成した金属膜を第1貫通配線311及び第2貫通配線312としてもよい。
このような第1貫通配線311及び第2貫通配線312は、第1バンプ31及び第2バンプ32を介して第1電極60及び第2電極80に接続されている。具体的には、各第1電極60に接続された個別配線91と第1貫通配線311とが第1バンプ31により電気的に接続されている。また、第2電極80に接続された共通配線92と第2貫通配線312とが第2バンプ32により電気的に接続されている。
なお、個別配線91及び共通配線92を介さず、第1電極60及び第2電極80に第1貫通配線311及び第2貫通配線312を直接的に接続してもよい。
以上に説明したように、本実施形態に係る記録ヘッド1は、保持部320内に圧電アクチュエーター300が収容され、駆動回路基板30の第2主面302側に駆動回路120が設けられている。駆動回路120は、圧電アクチュエーター300とは反対側に面した、いわゆるフェイスアップ配置である。そして、これらの圧電アクチュエーター300と駆動回路120とは、駆動回路基板30を貫通して第3の方向Zに延びる第1貫通配線311及び第2貫通配線312により電気的に接続されている。
仮に、駆動回路120がフェイスダウン配置であると、従来技術で述べたように、駆動回路基板30の第1主面301側に、保持部320よりも外側に、外部の制御回路等からの配線が接続される入力部を設けなければならない。すなわち、水平面(第1の方向X及び第2の方向Yで規定される面)で駆動回路基板30が大型化してしまう。
しかしながら、本実施形態の記録ヘッド1は、駆動回路120をフェイスアップ配置としたことで、外部の制御回路等からの外部配線が接続される入力部を駆動回路120に設けるための領域を必要としない。したがって、そのような入力部を形成するための領域は駆動回路基板30に不要となり、駆動回路基板30を小型化することができる。
また、本実施形態に係る記録ヘッド1は、第1貫通配線311及び第2貫通配線312が駆動回路基板30を貫通する第3の方向Zに延設されている。これにより、駆動回路120をフェイスアップ配置とすることで圧電アクチュエーター300と駆動回路120とが保持部320の内外で離隔されても、これらを電気的に接続することができる。
ここで、仮に、圧電アクチュエーター300と駆動回路120とを接続する配線を、駆動回路基板30を貫通せずに設ける場合では次のような態様となる。まず、個別配線91、共通配線92を第1の方向X又は第2の方向Yに保持部320の外側まで引き延ばす。そして、その引き延ばした個別配線91と共通配線92とをボンディングワイヤー等の配線によって駆動回路120に接続する。このような態様では、個別配線91及び共通配線92を保持部320の外側まで引き出す領域が必要となり、水平面(第1の方向X及び第2の方向Yで規定される面)で記録ヘッド1が大型化してしまう。
しかしながら、本実施形態に係る記録ヘッド1では、第1貫通配線311及び第2貫通配線312が駆動回路基板30を貫通する第3の方向Zに延設されているため、水平面で大型化することを回避することができる。また、本実施形態では、比較的微細な開口を有する第1貫通孔35及び第2貫通孔36を高密度に配置することができるため、これによっても記録ヘッド1の水平方向の小型化を図ることができる。
以上に述べたように、本実施形態に係る記録ヘッド1は、水平面で小型化することができる。そして、記録ヘッド1は小型化が可能であるので、ノズル開口21の高密度にも対応することができ、高密度にインクを吐出することができる。
また、2列の圧電アクチュエーター列310の間には、共通電極である第2電極80から引き出された共通配線92が設けられている。つまり、2列の圧電アクチュエーター列310の第2電極80が一体化されている。このため、これに接続される第2バンプ32も一列ですむ。結局、第1バンプ31及び第2バンプ32と合わせて合計3本のバンプですみ、駆動回路基板30の第2の方向Yにおける幅を小型化することができる。
仮に、2列の圧電アクチュエーター列310の間に、個別電極である第1電極60から引き出された個別配線91を設けた場合、各個別配線91を一体化することはできない。したがって、2列の圧電アクチュエーター列310の間には、各圧電アクチュエーター列310に対応した2列の第1バンプ31を配置しなければならない。そして、2列の圧電アクチュエーター列310の外側には、それぞれの第2電極80に対応して2列の第2バンプ32を配置しなければならない。結局、4本の第1バンプ31及び第2バンプ32が必要となり、駆動回路基板30の第2の方向Yにおける幅が大型化してしまう。
さらに、第2バンプ32は、2列の圧電アクチュエーター列310の間に設けられている。すなわち、第2バンプ32は、圧電アクチュエーター列310の第1の方向Xの長さと同じ又はそれ以下の長さで形成されている。これにより、第2バンプ32の第1の方向Xの長さを、圧電アクチュエーター列310の間以外の領域に第2バンプ32を設ける場合に比べて短くすることができ、第2バンプ32が設けられる駆動回路基板30についても第1の方向Xに小型化することができる。
また、本実施形態に係る記録ヘッド1は、第1バンプ31及び第2バンプ32のそれぞれの第2の方向Yにおける両側に接着層39が設けられている。このような構成とすることで、第1バンプ31及び第2バンプ32と個別配線91及び共通配線92との電気的接続をより確実に維持することができる。
さらに、上述したように、第2バンプ32を構成する金属膜34は、複数個の共通配線92の全てに共通して接触するように形成されている。このような金属膜34を備える第2バンプ32としたことで、当該金属膜34を駆動回路120に接続するための第2貫通孔36及びこれに形成される第2貫通配線312は少なくとも一つ形成すればよい。これにより、駆動回路基板30に第2貫通孔36を設ける領域を必要最小限とすることができ、駆動回路基板30の小型化を図ることができる。
また、駆動回路基板30には、第2貫通孔36及び第2貫通配線312を第1の方向Xにおいて第2バンプ32の両側に設けた。これにより、各共通配線92から駆動回路120までの距離の差が小さくなり、電圧降下のばらつきを抑えることができる。これにより、圧電アクチュエーター300におけるインクの吐出特性にばらつきが生じることを抑制することができる。
このように、電圧降下のばらつきを抑えるためには、複数の第2貫通孔36及び第2貫通配線312を設ければよいことになるが、上述したように、駆動回路基板30にそれらを形成するための領域を要してしまう。本実施形態では、2つの第2貫通孔36及び第2貫通配線312を第1の方向Xにおいて第2バンプ32の両側に配置した。すなわち、第2貫通孔36及び第2貫通配線312を設ける領域を、第1の方向Xにおいて第2バンプ32よりも外側に限定している。これにより、2つの第2貫通孔36及び第2貫通配線312により電圧降下のばらつきを抑えるとともに、駆動回路基板30を第2の方向Yにおいて小型化することができる。
また、図4に示すように、流路形成基板10と駆動回路基板30とを接合する接着層39は、第1バンプ31の接続方向、すなわち、第3の方向Zにおいて、第1バンプ31の一部とオーバーラップしている。具体的には、接着層39は、第2の方向Yの幅が、流路形成基板10側で第1バンプ31と個別配線91との接続を阻害しない範囲に広がっている。すなわち、本実施形態では、接着層39は、横断面、つまり第2の方向Yの断面形状が、流路形成基板10側が幅広で、駆動回路基板30側が幅狭となる台形状となっている。このように接着層39と第1バンプ31とを第3の方向Zでオーバーラップさせることにより、接着層39の接着領域を増加させて、流路形成基板10と駆動回路基板30との接合強度を向上することができる。また、本実施形態では、接着層39の接着面積を第1バンプ31と個別配線91との接続を阻害しない程度に第1バンプ31側に広げるようにしたため、接着層39を第1バンプ31とは反対側に広げる場合に比べて小型化を図ることができる。なお、特に図示していないが、共通配線92における接着層39においても同様の構成とすることにより、流路形成基板10と駆動回路基板30との接合強度をさらに向上することができる。
図1〜図3に示すように、このような流路形成基板10、駆動回路基板30、連通板15及びノズルプレート20の接合体には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100を形成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、駆動回路基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、駆動回路基板30側に流路形成基板10及び駆動回路基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、駆動回路基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。また、ケース部材40には、凹部41の第2の方向Yの両側に凹形状を有する第3マニホールド部42が形成されている。この第3マニホールド部42と、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18とによって本実施形態のマニホールド100が構成されている。
ケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
連通板15のノズルプレート20側の面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45が、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18のノズルプレート20側の開口を封止している。このようなコンプライアンス基板45は、本実施形態では、封止膜46と、固定基板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有する薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やステンレス鋼(SUS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部49となっている。
ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、駆動回路基板30が露出し、外部配線(図示せず)が挿通される接続口43が設けられており、接続口43に挿入された外部配線が駆動回路120と接続されている。
このような構成の記録ヘッド1では、インクを噴射する際に、インクが貯留された液体貯留手段から導入路44を介してインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路120からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター300に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター300と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル開口21からインク滴が噴射される。
ここで、本実施形態に係る記録ヘッドの製造方法について図8〜図27を参照して説明する。なお、図8〜図27は、本実施形態に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。
まず、本実施形態の配線基板である駆動回路基板30の製造方法について説明する。本実施形態では、シリコンウェハーである駆動回路基板用ウェハー130に複数の駆動回路基板30を一体的に形成する。
具体的には、図8に示すように、駆動回路基板用ウェハー130を熱酸化することによって二酸化シリコンからなる第1絶縁膜401を形成し、一方面(第2主面302)に駆動回路120を一体的に形成する。
次に、図9に示すように、第1絶縁膜401のうち第1貫通孔35となる部分を除去する。具体的には、駆動回路基板用ウェハー130の第1主面301及び第2主面302上に、レジスト層410を設け、第1貫通孔35となる部分を除去するよう、所定形状に露光する。特に図示しないが、第2貫通孔36についても同様に形成する。そして、ドライエッチングにより第1絶縁膜401のうち、第1貫通孔35及び第2貫通孔36となる部分を除去する。その後、残ったレジスト層410を除去する。
次に、図10に示すように、駆動回路基板用ウェハー130の両面、すなわち、第1主面301及び第2主面302のそれぞれに第1貫通孔35及び第2貫通孔36となる部分に開口部を有するレジスト層411を形成する。レジスト層411としては、例えば、ドライフィルムなどの感光性レジストを用いて、フォトリソグラフィー法によって所定形状に形成することができる。なお、本実施形態では、レジスト層410とレジスト層411とを別途形成するようにしたが、特にこれに限定されず、レジスト層411を設けずに、レジスト層411の代わりにレジスト層410を用いるようにしてもよい。すなわち、レジスト層410を除去することなく、次の工程で用いるようにしてもよい。
次に、図11に示すように、駆動回路基板用ウェハー130をその両面である第1主面301及び第2主面302からレジスト層411を介してサンドブラスト法を行うことにより、第1凹部351及び第2凹部352を有する第1貫通孔35を形成する。すなわち、駆動回路基板用ウェハー130の第1主面301からサンドブラスト法を行うことで第1凹部351を形成する(第1凹部形成工程)。また、駆動回路基板用ウェハー130の第2主面302からサンドブラスト法を行うことで第2凹部352を形成する(第2凹部形成工程)。本実施形態では、第1凹部形成工程と第2凹部形成工程とによって第1凹部351と第2凹部352とが互いに底面で連通した第1貫通孔35を形成することができる。なお、第1凹部形成工程と第2凹部形成工程との順番は特に限定されない。また、シリコンウェハーである駆動回路基板用ウェハー130のサンドブラスト法では、例えば、研磨材として炭化ケイ素(SiC)等を用いることができる。もちろん、サンドブラスト法で用いる研磨材は炭化ケイ素に限定されず、酸化アルミニウムやガラスなどを用いるようにしてもよい。このように第1貫通孔35及び第2貫通孔36を形成した後は、残ったレジスト層411を除去する。
このように第1凹部351及び第2凹部352をサンドブラスト法で形成することによって、第1凹部351の内壁を第3の方向Zに対して第1主面301から第2主面302に向かうにつれて傾きが大きくなるように、いわゆる凹曲面で形成することができる。また、第2凹部352の内壁を第3の方向Zに対して第2主面302から第1主面301に向かうにつれて傾きが大きくなるように、いわゆる凹曲面で形成することができる。
これに対して、第1貫通孔35をレーザー加工や、ICP(Inductively Coupled Plasma ;誘導結合プラズマ)加工、エッチング、ドリルによって形成すると、貫通方向である第3の方向Zに亘って概形状がストレートな形状で形成される
ちなみに、本実施形態のようにサンドブラスト法によって第1凹部351及び第2凹部352を有する第1貫通孔35を形成する場合、例えば、厚さ300μm以上の駆動回路基板30に、第1凹部351及び第2凹部352の第1主面301及び第2主面302における開口径を80μm以下で300dpi程度の密度で形成することが可能となる。
また、特に図示していないが、第1貫通孔35を形成する際に、同時に駆動回路基板用ウェハー130に第2貫通孔36を形成する。つまり、第1貫通孔35の第1凹部351と、第2貫通孔36の第1凹部361とは同じマスクであるレジスト層411を介して同時にサンドブラスト法によって形成することができる。また、第1貫通孔35の第2凹部352と、第2貫通孔36の第2凹部362とは、同じマスクであるレジスト層411を介して同時にサンドブラスト法によって形成することができる。これにより、工程数を減らしてコストを低減することができる。
次に、図12に示すように、駆動回路基板用ウェハー130に第2絶縁膜402を形成する。具体的には、CVD法により、駆動回路基板用ウェハー130の全面に例えば、二酸化シリコンからなる第2絶縁膜402を形成する。これにより、シリコンウェハーである駆動回路基板用ウェハー130の第1貫通孔35の内面は、第2絶縁膜402により絶縁される。特に図示しないが、第2貫通孔36の内面も第2絶縁膜402により絶縁される。
次に、図13に示すように、第1貫通孔35内に、第1貫通配線311の一部を構成する第1貫通配線311aを形成する(配線形成工程)。ここでは銅を含む第1貫通配線311を形成する。
具体的には、CVD法やスパッタ法により、第1貫通孔35内に銅からなるシード層を形成する。このシード層は、後の無電界めっきの触媒(アクチベーター)として機能するものである。次に、シード層に無電界めっきによって銅からなる第1貫通配線311を形成する。これにより、第1貫通孔35内に充填された銅からなる第1貫通配線311aが形成される。また、特に図示しないが、同様にして第2貫通孔36内にも銅からなる第2貫通配線312の一部を形成しておく。その後、駆動回路基板用ウェハー130の両面を化学的機械研磨(CMP)処理しておくことが好ましい。
ここで、上述したように、第1貫通孔35及び第2貫通孔36を構成する第1凹部351、361及び第2凹部352、362は、その内壁面が貫通方向である第3の方向Zに対して傾斜、すなわち、内壁面が表面に向かって配置されている。したがって、この第1凹部351、361及び第2凹部352、362内にシード層、第1貫通配線311及び第2貫通配線312を形成する際に、シード層、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の第1貫通孔35及び第2貫通孔36の内壁面への付き周りを向上して比較的容易に形成することができる。ちなみに、第1貫通孔35及び第2貫通孔36の内壁面を第3の方向Zに沿って直線状、すなわち、ストレートに設けられている場合、この第1貫通孔35及び第2貫通孔36の内壁面へのシード層、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の付き周りが低下し、シード層、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の形成不良や剥離が発生する虞がある。本実施形態では、第1貫通孔35及び第2貫通孔36内へのシード層、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の付き周りを向上して、形成不良や剥離を抑制することができる。
次に、図14に示すように、駆動回路120の端子部分を露出させる。具体的には、駆動回路基板用ウェハー130の第2主面302側に駆動回路120の端子が露出するようにレジスト層412を形成する。そして、ドライエッチングをすることで、第2主面302上の第2絶縁膜402の一部を除去してコンタクトホール37aを形成し、駆動回路120の端子を露出させる。その後、レジスト層412を除去する。
次に、図15に示すように、駆動回路基板用ウェハー130の第2主面302側に第1貫通配線311の一部を構成する第1貫通配線311bを形成する。具体的には、駆動回路基板用ウェハー130の第2主面302の全面に密着層(特に図示せず)を形成し、当該密着層上に金からなる配線層413を形成する。密着層としては、配線層413に金や銅を用いる場合、ニッケルやニッケル・クロムの合金(ニクロム)、チタンタングステンなどを用いることができる。
次に、図16に示すように、配線層413をパターニングすることで、第1貫通配線311a及び第1貫通配線311bからなる第1貫通配線311を形成する。なお、配線層413のパターニングは、例えば、配線層413上に所定形状のレジストを形成した後、レジストを介してエッチングすることによって行うことができる。第1貫通配線311の他の製法としては、レーザー光を用いたレーザーパターニングを行うようにしてもよい。レーザーパターニングによれば、高精度なパターニングが可能になる。また、特に図示しないが、第2貫通配線312についても同様に形成する。
次に、図17に示すように、駆動回路基板用ウェハー130の第2主面302側、すなわち、第2絶縁膜402及び第1貫通配線311を覆うように、保護膜340を形成する。ここでは、保護膜340として、ポリイミドを用いる。保護膜340の製法に特に限定はなく、例えば、CVD法、スピンコート法、スパッタ法などが挙げられる。
次に、図18に示すように、第1バンプ31及び第2バンプ32を形成する。具体的には第1主面301側に、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などの感光性絶縁樹脂や熱硬化性絶縁樹脂などの樹脂を塗布し、所定形状にパターニングすることで、コア部33を形成する。次に、コア部33上に、金属膜34を形成する。具体的には、スパッタ法により密着層(図示せず)を形成し、当該密着層上に及び金からなる配線層(特に図示せず)を形成する。そして、密着層及び配線層をフォトリソグラフィー法により所定形状にパターニングして第1バンプ31及び第2バンプ32を形成する。
流路形成基板10における第2バンプ32の配置に特に限定はないが、2列の圧電アクチュエーター列310の間、すなわち、圧電アクチュエーター列310の第1の方向Xの長さと同じ又はそれ以下の長さで第2バンプ32を形成することが好ましい。これにより、第2バンプ32の第1の方向Xの長さを、圧電アクチュエーター列310の間以外の領域に第2バンプ32を設ける場合に比べて短くすることができ、第2バンプ32が設けられる駆動回路基板30についても第1の方向Xに小型化することができる。
なお、第2バンプ32を、圧電アクチュエーター列310の延長線上の領域に形成してもよい。すなわち、第1の方向Xにおいて、圧電アクチュエーター列310よりも外側の領域に第2バンプ32を設け、共通電極である第2電極80から、その第2バンプ32に対向する位置まで共通配線92を設けてもよい。
以上が、本実施形態の配線基板である駆動回路基板30の製造方法である。
次に、図19に示すように、シリコンウェハーであり複数の流路形成基板10が一体的に形成される流路形成基板用ウェハー110の表面に振動板50を形成する。本実施形態では、流路形成基板用ウェハー110を熱酸化することによって形成した二酸化シリコン(弾性膜51)と、スパッタリング法で成膜後、熱酸化することによって形成した酸化ジルコニウム(絶縁体膜52)との積層からなる振動板50を形成した。
次に、図20に示すように、振動板50上の全面に第1電極60を形成すると共に所定形状にパターニングする。なお、第1電極60に圧電体層70の結晶成長を制御するための制御層を形成してもよい。本実施形態では、特に図示していないが、圧電体層70(PZT)の結晶制御としてチタンを使用している。チタンは、圧電体層70の成膜時に圧電体層70内に取り込まれるため、圧電体層70形成後には膜として存在していない。
次に、図21に示すように、第1電極60上に圧電体層70及び第2電極80を順次積層形成する。ここで、本実施形態では、金属錯体を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて圧電体層70を形成している。なお、圧電体層70の製造方法は、ゾル−ゲル法に限定されず、例えば、MOD(Metal-Organic Decomposition)法やスパッタリング法又はレーザーアブレーション法等のPVD(Physical Vapor Deposition)法等を用いてもよい。すなわち、圧電体層70は液相法、気相法の何れで形成してもよい。
次に、図22に示すように、圧電体層70及び第2電極80を同時にパターニングすることで、圧電アクチュエーター300を形成する。なお、圧電体層70及び第2電極80のパターニングは、例えば、反応性イオンエッチングやイオンミリング等のドライエッチングが挙げられる。
次に、図23に示すように、金(Au)からなる個別配線91及び共通配線92を形成すると共に所定形状にパターニングする。
このように個別配線91及び共通配線92を形成した後は、図24に示すように、上述した工程によって製造した駆動回路基板用ウェハー130を、流路形成基板用ウェハー110の圧電アクチュエーター300側に接着層39を介して接合する。これにより、個別配線91及び共通配線92が、第1バンプ31及び第2バンプ32を介して、第1貫通配線311及び第2貫通配線312に接続される。なお、上述した第1絶縁膜401及び第2絶縁膜402は、絶縁膜37として一体的に図示している。
次に、図25に示すように、駆動回路基板用ウェハー130が接合された流路形成基板用ウェハー110を所定の厚みに薄くする。
次に、図26に示すように、流路形成基板用ウェハー110にマスク膜53を新たに形成し、所定形状にパターニングする。
次に、図27に示すように、流路形成基板用ウェハー110をマスク膜53を介してアルカリ性水溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、圧電アクチュエーター300に対応する圧力発生室12を形成する。
その後は、流路形成基板用ウェハー110と駆動回路基板用ウェハー130とが接合された接合体を、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10及び駆動回路基板30となるように分割した後、流路形成基板10の駆動回路基板30とは反対側の面にノズル連通路16等が形成された連通板15と、ノズル開口21が形成されたノズルプレート20と、コンプライアンス基板45とを順次接合する。また、駆動回路基板30と連通板15とにケース部材40を接合することで、本実施形態の記録ヘッド1とする。
以上説明した本実施形態の記録ヘッド1の製造方法は、第1貫通配線311及び第2貫通配線312を駆動回路基板30の貫通方向である第3の方向Zに延設することで、駆動回路基板30を水平方向、すなわち、第1の方向X及び第2の方向Yを含む面方向に大型化するのを回避することができる。
また、第1貫通配線311及び第2貫通配線312を設ける第1貫通孔35及び第2貫通孔36を構成する第1凹部351、361及び第2凹部352、362をサンドブラスト法で形成することで、第1貫通孔35及び第2貫通孔36を比較的微少な開口面積で高密度に形成することが可能となる。したがって、駆動回路基板30の水平方向の小型化を図ることができ、記録ヘッド1の小型化を図ることができる。
また、第1貫通孔35及び第2貫通孔36を構成する第1凹部351、361及び第2凹部352、362をサンドブラスト法で形成することで、第1貫通孔35及び第2貫通孔36をICPによって形成するのに比べて、加工速度を早くして短時間で加工することができる。ちなみに、ICPによって貫通孔を形成する場合、貫通孔の開口面積に比例して加工時間がかかってしまう。また、サンドブラスト法を行うサンドブラスト装置は、ICP加工を行うエッチング装置に比べて安価であるため、設備投資を抑えることができる。したがって、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の製造コストを低減することができる。
さらに、第1貫通孔35及び第2貫通孔36を構成する第1凹部351、361及び第2凹部352、362をサンドブラスト法で形成することで、第1貫通孔35及び第2貫通孔36をレーザー加工によって形成する場合に較べて、比較的厚い駆動回路基板30に第1貫通孔35及び第2貫通孔36を形成することができる。すなわち、レーザー加工による貫通孔の形成は、加工対象となる駆動回路基板30の厚さに制限があり、また、比較的厚い駆動回路基板30にレーザー加工によって貫通孔を形成する場合、開口面積の広い貫通孔を低密度で形成することしかできない。本実施形態では、第1貫通孔35及び第2貫通孔36を構成する第1凹部351、361及び第2凹部352、362をサンドブラスト法で形成することで、レーザー加工に比べて比較的厚い駆動回路基板30に比較的小さな開口を有する第1貫通孔35及び第2貫通孔36を高密度で形成することが可能となる。また、サンドブラスト法を行うサンドブラスト装置は、レーザー加工を行うレーザー加工装置に比べて安価であるため、設備投資を抑えることができる。したがって、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の製造コストを低減することができる。
また、第1凹部351、361及び第2凹部352、362をサンドブラスト法で形成することで、レーザー加工やICP、ドリル等で形成した場合に発生する駆動回路基板30の表面へのバリの発生やデブリの付着による汚染を抑制することができる。ちなみに、駆動回路基板30の表面にバリが形成されると、駆動回路基板30に他の部材を接合した際などに、駆動回路基板30と他の部材とを加圧させて当接させることでバリに応力が集中し、バリを起点として割れなどの破壊が生じる虞がある。本実施形態では、駆動回路基板30の表面でのバリの発生を抑制して、割れ等の破壊を抑制することができる。なお、一般的にレーザー加工時には、基板の表面に保護膜を形成することでデブリ等の付着を抑制するが、保護膜上にデブリが付着すると共に、基板と保護膜との界面にもデブリが付着するため、保護膜を剥離した際に基板表面にデブリが存在してしまう。
さらに、第1貫通孔35に第1凹部351と第2凹部352とを設けることで、第1貫通孔35を貫通方向である第3の方向Zにストレートに形成した場合に比べて、第1貫通配線311が密着する内壁面の面積を増大させることができる。したがって、第1貫通配線311と第1貫通孔35の内壁との密着力を向上して、第1貫通配線311の第1貫通孔35に対する位置ずれを抑制することができる。
また、第1凹部351、361及び第2凹部352、362をサンドブラスト法で形成することで、内壁面の表面に凹凸を形成して表面粗さを粗くした、所謂、粗面化を行うことができる。したがって、第1貫通孔35及び第2貫通孔36の内壁面と第1貫通配線311及び第2貫通配線312との密着力をアンカー効果によってさらに向上することができる。
さらに、第1貫通孔35及び第2貫通孔36は、第1凹部351、361と第2凹部352、362との連通する部分で開口が狭くなった、所謂くびれが形成されている。このため、温度変化が生じた際に、駆動回路基板30と第1貫通配線311及び第2貫通配線312との線膨張係数の差によって、第1貫通配線311および第2貫通配線312が第1貫通孔35及び第2貫通孔36に対して第3の方向Zに位置ずれが生じ、第1主面301及び第2主面302の一方から飛び出すのを抑制することができる。これにより、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の第1貫通孔35及び第2貫通孔36に対する位置ずれを抑制して、第1主面301及び第2主面302において配線の断線を抑制することができる。つまり、本実施形態では、第1貫通孔35及び第2貫通孔36と第1貫通配線311及び第2貫通配線312との接触面積を増大させて密着力を向上すると共に、第1貫通孔35及び第2貫通孔36の少なくとも一部をサンドブラスト法によって形成して粗面化して密着力を向上し、さらに中央部に開口が狭くなった所謂くびれを形成することで、第1貫通配線311及び第2貫通配線312の第1貫通孔35及び第2貫通孔36に対する貫通方向の位置ずれを相乗的に抑制することができる。
以上に説明した本実施形態に係る記録ヘッド1の製造方法は、駆動回路120をフェイスアップ配置としたことで、外部の制御回路等からの外部配線が接続される入力部を駆動回路120に設けるための領域を必要としない。したがって、そのような入力部を形成するための領域は駆動回路基板30に不要となり、駆動回路基板30を小型化することができる。また、第1貫通配線311及び第2貫通配線312を、駆動回路基板30を貫通する第3の方向Zに延設するので、貫通配線を短くして、駆動回路基板30を水平面で大型化することを回避することができる。特に、本実施形態では、第1貫通配線311及び第2貫通配線312が形成された第1貫通孔35及び第2貫通孔36を構成する第1凹部351、361及び第2凹部352、362をサンドブラスト法によって形成することで、第1貫通孔35及び第2貫通孔36を微細な開口で高密度に形成することができる。したがって、第1貫通配線311及び第2貫通配線312を形成するスペースを省略して、駆動回路基板30の小型化を図ることができる。
このように本実施形態に係る記録ヘッド1の製造方法によれば、駆動回路基板30を小型化し、記録ヘッド1の小型化が可能となる。そして、記録ヘッド1は小型化が可能であるので、ノズル開口21の高密度にも対応することができ、高密度にインクを吐出することができる記録ヘッド1を製造することができる。
また、本実施形態では、予め第1バンプ31及び第2バンプ32並びに第1貫通配線311及び第2貫通配線312が形成された駆動回路基板30を流路形成基板10に接合するだけで、第1貫通配線311及び第2貫通配線312と、個別配線91及び共通配線92との電気的接合を行うことができる。これにより、流路形成基板10と駆動回路基板30とを接合した後、保持部320の外部に引き出されたリード電極に、成膜及びリソグラフィー法によって接続配線を接続する場合に比べて製造工程を簡略化することができる。
なお、本実施形態では、サンドブラスト法によって第1凹部351と第2凹部352とを形成して第1貫通孔35及び第2貫通孔36を形成するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、図28に示すように、第1貫通孔35は第1凹部351と第2凹部352と、第1凹部351及び第2凹部352を連通する連通孔353と、を有する構成であってもよい。ここで、このような連通孔353を有する第1貫通孔35の製造方法について、図29〜図32を参照して説明する。なお、図29〜図32は、記録ヘッドの製造方法を示す要部断面図である。
図29に示すように、上述した図11と同様の方法によって、駆動回路基板用ウェハー130にサンドブラスト法で第1凹部351及び第2凹部352を形成する。このとき、第1凹部351と第2凹部352とを連通させる。
次に、図30に示すように、第1貫通孔35の第1凹部351と第2凹部352とが連通する内壁の最も内側に突出した部分を、例えばレーザー加工によって除去する(連通孔形成工程)。これにより、サンドブラスト法によって形成された第1凹部351及び第2凹部352と、レーザー加工によって形成された連通孔353とを有する第1貫通孔35を形成することができる。もちろん、第2貫通孔36についても同様の工程によって形成することができる。
このように第1貫通孔35を第1凹部351、第2凹部352及び連通孔353によって構成することで、第1凹部351及び第2凹部352の開口面積をさらに小さくしても、第1凹部351と第2凹部352とを確実に連通させることができる。また、連通孔353を設けることで、第1貫通孔35を比較的厚さの厚い駆動回路基板30に形成することができる。つまり、駆動回路基板30の厚さが厚い場合、開口の小さな第1凹部351及び第2凹部352を連通させることができないが、連通孔353を設けることで、比較的厚さの厚い駆動回路基板30に開口の小さな第1凹部351及び第2凹部352を連通させて形成することができる。さらに、連通孔353を設けることで、第1貫通孔35の最も狭い部分の開口を、第1凹部351及び第2凹部352を直接連通させた場合に較べて広げることができる。したがって、第1貫通孔35内に形成された第1貫通配線311の横断面を大きくして、配線抵抗を小さくすることができる。特に、連通孔353を第3の方向Zに亘って同じ内径で設けることで、第1貫通配線311の横断面積が減少して配線抵抗が増大するのを抑制することができる。もちろん、第2貫通孔36及び第2貫通配線312についても同様である。
さらに、第1凹部351及び第2凹部352をサンドブラスト法で形成すると共に、駆動回路基板30の表面から離れた位置をレーザー加工して連通孔353を形成するため、レーザー加工によって発生するバリやデブリが駆動回路基板30の表面、すなわち、第1主面301及び第2主面302形成又は付着するのを抑制することができる。したがって、連通孔353を有する第1貫通孔35であっても、バリやデブリの発生を抑制して、バリやデブリによる駆動回路基板30及びこれに接合される他の部材の破壊を抑制することができる。
なお、このような第1貫通孔35の連通孔353は、第1凹部351と第2凹部352とをサンドブラスト法で形成した際に互いに連通させない場合であっても、レーザー加工によって形成することができる。
すなわち、図31に示すように、駆動回路基板用ウェハー130の両側に第1凹部351と第2凹部352とをサンドブラスト法によって形成する。このとき、第1凹部351と第2凹部352とが連通しない深さで形成する。次に、図32に示すように、第1凹部351又は第2凹部352の底面にレーザー光を照射してレーザー加工することにより、第1凹部351と第2凹部352とを連通する連通孔353を形成する(連通孔形成工程)。このような連通孔353の形成方法によっても駆動回路基板30の表面にバリやデブリが発生するのを抑制することができる。また、このような図31及び図32に示す第1貫通孔35の形成方法であれば、さらに厚さの厚い駆動回路基板用ウェハー130に第1貫通孔35を比較的小さな開口で形成することが可能となる。
(実施形態2)
図33は、本発明の実施形態2に係る記録ヘッドの要部断面図である。なお、上述した実施形態と同一の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図33に示すように、本実施形態では、第1貫通孔35は、第1凹部351と、第1凹部351に連通する第3凹部354と、第2凹部352と、第2凹部352に連通する第4凹部355と、を有する。
ここで、第3凹部354と第4凹部355とは、第1凹部351と第2凹部352との間に設けられており、本実施形態では、第3凹部354と第4凹部355との底面同士が直接連通している。
第3凹部354は、第1凹部351と同様に、第1貫通孔35の貫通方向である第3の方向Zに対して、第1主面301から第2主面302に向かうにつれて傾きが大きくなるように、凹曲面で形成されている。
また、第1凹部351の第3凹部354側の内壁の傾きは、第3凹部354の第1凹部351側の傾きよりも大きい。つまり、第3凹部354の開口は、第1凹部351の開口よりも小さくなっている。
第4凹部355は、第2凹部352と同様に、第1貫通孔35の貫通方向である第3の方向Zに対して、第2主面302から第1主面301に向かうにつれて傾きが大きくなるように、凹曲面で形成されている。
また、第2凹部352の第4凹部355側の内壁の傾きは、第4凹部355の第2凹部352側の傾きよりも大きい。つまり、第4凹部355の開口は、第2凹部352の開口よりも小さくなっている。
このような第1凹部351、第2凹部352、第3凹部354及び第4凹部355で構成される第1貫通孔35内に第1貫通配線311が形成されている。
ここで、本実施形態の第1貫通孔35の製造方法について図34及び図35を参照して説明する。なお、図34及び図35は、実施形態2に係る記録ヘッドの製造方法を示す要部断面図である。
図34に示すように、上述した図11と同様の方法によって、駆動回路基板用ウェハー130にサンドブラスト法で第1凹部351及び第2凹部352を形成する。このとき、第1凹部351と第2凹部352とは、連通することがない。そして、サンドブラスト法を継続して行うことで、図35に示すように、第3凹部354と第4凹部355とが形成される(第3凹部形成工程及び第4凹部形成工程)。すなわち、サンドブラスト法では、所定の深さに達すると、粒子が中心に集中し、開口が段差状に狭まって形成される。これにより、第3凹部354と第4凹部355とが形成される。すなわち、第3凹部354と第4凹部355とは、厚さが比較的厚い駆動回路基板30に開口の小さな第1貫通孔35をサンドブラスト法によって形成する際に形成されるものである。
なお、第1凹部形成工程及び第3凹部形成工程と、第2凹部形成工程及び第4凹部形成工程とは、別工程で行うものであるが、その順番は特に限定されるものではない。
また、第3凹部354と第4凹部355とは、第1凹部351及び第2凹部352を形成する際に用いるマスクであるレジスト層411の開口部分を段階的に広げることによっても形成することができる。すなわち、例えば、第3凹部354及び第4凹部355を形成する開口をレジスト層411に形成して、サンドブラスト法を行った後、所定の深さの凹部が形成された後に、レジスト層411の開口を第1凹部351及び第2凹部352の大きさに広げてサンドブラスト法を行う。これにより開口を広げる前の形状のまま深く形成することができ、段差を有する凹部を形成することができる。
このように、第1貫通孔35を第1凹部351、第2凹部352、第3凹部354及び第4凹部355で形成することで、第1貫通孔35の開口を大きくすることなく、第1貫通配線311との接触面積を増大させて密着力をさらに向上することができる。
なお、第2貫通孔36についても同様に、第1凹部361、第2凹部362に加えて、第3凹部及び第4凹部を有するものとしてもよい。
また、本実施形態では、第1貫通孔35の第3凹部354と第4凹部355とが直接連通するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、図36に示すように、第3凹部354と第4凹部355とを連通孔353によって連通するようにしてもよい。このような連通孔353は、上述した実施形態1と同様に、第3凹部354と第4凹部355とを連通した後、レーザー加工によって形成してもよく、第3凹部354と第4凹部355とを連通させない状態からレーザー加工によって連通孔353を形成してもよい。
このように第1貫通孔35を第1凹部351、第2凹部352、連通孔353、第3凹部354及び第4凹部355で構成することにより、開口の小さな第1貫通孔35をさらに厚さの厚い駆動回路基板30に高密度に形成することが可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
上述した実施形態1及び2では、第1バンプ31及び第2バンプ32は、駆動回路基板30に設けられていたが、必ずしもこのような態様に限定されない。第1バンプ31及び第2バンプ32は、流路形成基板10側に設けられていてもよい。
また、実施形態1及び2では、第2バンプ32は、2列の圧電アクチュエーター列310の間に設けられていたが、このような態様に限定されず、駆動回路基板30又は流路形成基板10の任意の位置に設けることができる。例えば、圧電アクチュエーター列310の延長線上の領域に第2バンプ32を設けてもよい。すなわち、第1の方向Xにおいて、圧電アクチュエーター列310よりも外側の領域に第2バンプ32を設け、その第2バンプ32に対向する位置まで共通配線92を設けた態様でもよい。
さらに、実施形態1及び2では、2列の圧電アクチュエーター300に対して1つの駆動回路120を設けたが、特にこれに限定されない。例えば、1列の圧電アクチュエーター300の列毎に駆動回路120を設けてもよい。
また、接着層39は、3列の第1バンプ31及び第2バンプ32のそれぞれについて第2の方向Yの両側に設けられていたが、特にこれに限定されない。少なくとも、第1バンプ31の両側に設けられていればよい。
さらに、上述した実施形態1及び2では、1つの流路形成基板10に対して1つの駆動回路基板30を設けるようにしたが、特にこれに限定されない。例えば、圧電アクチュエーター列310毎に駆動回路基板30を設けるようにしてもよい。すなわち、1つの流路形成基板10に対して2つの駆動回路基板30を設けるようにしてもよい。
また、実施形態1及び2では、共通配線92は、2列の圧電アクチュエーター列310の共通電極である第2電極80から引き出されていた。すなわち、共通配線92は、2列の圧電アクチュエーター列310に共通の配線であったが、このような態様に限定されない。例えば、圧電アクチュエーター列310の第2電極80からそれぞれ共通配線92を設けてもよい。つまり、共通配線92は、一方の圧電アクチュエーター列310と、他方の圧電アクチュエーター列310からそれぞれ個別に引き出され、それぞれの共通配線92が第2バンプ32に接触するような構成であってもよい。なお、共通配線92は、2列の圧電アクチュエーター列310に共通であることが好ましい。2列の圧電アクチュエーター列310に共通の共通配線92とすることで、個別の共通配線92とするよりも、第2バンプ32を介して接続される第2貫通配線312や第2貫通孔36の個数を削減し、小型化を図ることができる。
さらに、実施形態1及び2では、第2バンプ32は、第1の方向Xに沿って延設されたコア部33上に、コア部33を覆うように第1の方向Xに長尺な金属膜34が形成された構成であったが、このような態様に限定されない。例えば、共通配線92毎に第2バンプ32を設けてもよい。つまり、第1バンプ31が複数の個別配線91ごとに設けられていたのと同様に、複数の共通配線92ごとに第2バンプ32を設けてもよい。この場合、第2バンプ32毎に第2貫通孔36を形成し、第2貫通配線312を設けて駆動回路120に接続する。
また、実施形態1及び2では、第2貫通孔36は、第1の方向Xにおいて第2バンプ32の両側に2つ設けたがこのような態様に限定されず、位置、個数は任意である。
さらに、上述した実施形態1及び2では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる駆動素子として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、駆動素子として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
なお、実施形態の記録ヘッド1は、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置に搭載される。図37は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図示するように、インクジェット式記録装置Iにおいて、記録ヘッド1は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段と記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広くヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
また、本発明は、広くMEMSデバイスを対象としたものであり、記録ヘッド以外のMEMSデバイスにも適用することができる。MEMSデバイスとしては、外部からの信号を検知し、検知前後において電流値が変化するものが挙げられる。このようなMEMSデバイスの一例としては、超音波デバイス、モーター、圧力センサー、焦電素子、強誘電体素子などが挙げられる。また、これらのMEMSデバイスを利用した完成体、たとえば、上記ヘッドを利用した液体等噴射装置、上記超音波デバイスを利用した超音波センサー、上記モーターを駆動源として利用したロボット、上記焦電素子を利用したIRセンサー、強誘電体素子を利用した強誘電体メモリーなども、MEMSデバイスに含まれる。そして、MEMSデバイスにおいて本発明の配線抵抗の低減した貫通配線を用いることで、微少電流を検出することが可能となる。
さらに、本発明は、広く貫通配線を対象としたものであり、MEMSデバイス以外の貫通配線にも適用することができる。
I…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、1…インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、10…流路形成基板、12…圧力発生室、20…ノズルプレート、30…駆動回路基板、31…第1バンプ、32…第2バンプ、35…第1貫通孔、36…第2貫通孔、91…個別配線、92…共通配線、100…マニホールド、120…駆動回路、300…圧電アクチュエーター、310…圧電アクチュエーター列、311…第1貫通配線、312…第2貫通配線、351、361…第1凹部、352、362…第2凹部、353…連通孔、354…第3凹部、355…第4凹部

Claims (10)

  1. 貫通孔と、該貫通孔に形成された貫通配線であって、
    前記貫通孔は、
    当該貫通孔の一端に形成された第1凹部と、
    当該貫通孔の前記一端とは反対側の他端に形成された第2凹部と、
    を有し、
    前記第1凹部の内壁は、当該貫通孔の貫通方向に対して前記一端から前記他端に向かうにつれて傾きが大きくなり、
    前記第2凹部の内壁は、当該貫通孔の貫通方向に対して前記他端から前記一端に向かうにつれて傾きが大きくなり、
    前記貫通孔は、
    前記第1凹部と連通する第3凹部と、
    前記第2凹部と連通する第4凹部と、をさらに有し、
    前記第3凹部と前記第4凹部は、前記第1凹部と前記第2凹部との間に設けられ、
    前記第1凹部の前記第3凹部側の内壁の傾きは、前記第3凹部の前記第1凹部側の傾きよりも大きく、
    前記第2凹部の前記第4凹部側の傾きは、前記第4凹部の前記第2凹部側の傾きよりも大きいことを特徴とする貫通配線。
  2. 前記第3凹部と前記第4凹部とは、連通孔によって連通されていることを特徴とする請求項1記載の貫通配線。
  3. 前記第1凹部、および、前記第2凹部のそれぞれの開口径が、前記連通孔の最大径よりも大きいことを特徴とする請求項記載の貫通配線。
  4. 請求項1〜の何れか一項に記載の貫通配線を備えたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 貫通孔に形成された貫通配線の製造方法であって、
    前記貫通孔の貫通方向に対して、当該貫通孔の一端の内壁が他端に向けて傾きが大きく
    なる第1凹部を形成する第1凹部形成工程と、
    前記貫通孔の前記他端の内壁が、前記一端に向かうにつれ傾きが大きくなる第2凹部を
    形成する第2凹部形成工程と、
    前記貫通孔に貫通配線を形成する配線形成工程と、を含み、
    前記第1凹部形成工程と前記第2凹部形成工程は、サンドブラスト法を用い
    前記第1凹部形成工程が、前記第1凹部と連通する第3凹部を形成する第3凹部形成工程を含み、
    前記第2凹部形成工程は、前記第2凹部と連通する第4凹部を形成する第4凹部形成工程を含むことを特徴とする貫通配線の製造方法。
  6. 前記第1凹部と前記第2凹部とを接続する連通孔を形成する連通孔形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項記載の貫通配線の製造方法。
  7. 前記第3凹部と前記第4凹部とを接続する連通孔を形成する連通孔形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項記載の貫通配線の製造方法。
  8. 前記配線形成工程がめっき法を含むことを特徴とする請求項の何れか一項に記載の貫通配線の製造方法。
  9. 請求項の何れか一項に記載の貫通配線の製造方法を含むことを特徴とするMEMSデバイスの製造方法。
  10. 請求項に記載のMEMSデバイスの製造方法を含むことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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