JP6644517B2 - 燃料ドア構造 - Google Patents

Description

本発明は、燃料ドア構造に関し、より詳細には、原価および重量を節減し、構造を単純化した燃料ドア構造に関する。

図１は、従来技術の問題点を説明する図であり、図２は、図１のＢの拡大断面図である。図１および図２を参照すれば、一般的に、車両のサイドアウタパネルの後尾には車両の燃料が注入される燃料注入口が設けられたハウジングが形成されており、ハウジングには開閉可能に燃料フィラドア（以下、燃料ドアという）が装着される。

前記燃料ドアは、平常時は燃料ドアオープナーによって固定され、使用者の作動信号によって燃料ドアオープナーとの締結が解除され、弾性部の弾性力によって車両の外側に開放される構造を持っている。

前記燃料ドアオープナーは、運転席に用意された作動ボタンと直接ケーブルなどで連結され、運転者の作動ボタンの引っ張り作用によってケーブルが引かれて作動する機械式作動方式と、オープナーがソレノイドやモータなどの電気的信号で作動するように構成され、運転席に用意されたスイッチングの作動でオープナーを開放させる電磁式作動方式とに分けられる。

しかし、従来の燃料ドアオープナーは、位置不良によってオープナーがオープナーブラケットに挟まれたり、オープナーのロッドの破損によって燃料ドアが開放されないなど、作動上の問題点が頻繁にあった。

日本国特開第１９９４−３２８９５５号公報（１９９４年１１月２９日）

本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、従来の燃料ドアのＬＯＣＫ／ＵＮＬＯＣＫを担当していたオープナーを省き、かかる機能を実現可能な構造をハウジングに一体化した燃料ドア構造を提供することである。

本発明の一実施形態に係る燃料ドア構造は、燃料ドア（２）のヒンジと回転軸を共有する扇形状のギヤ（１００）と、一端はハウジング（１）に固定され、他端は前記ギヤ（１００）に連結され、前記ギヤ（１００）が前記燃料ドア（２）を開放する方向に回転するように弾性力を加える第１ばね（２００）と、一端は前記ギヤ（１００）の回転軸と平行に、ヒンジ部（３１０）を介してハウジング（１）にヒンジ結合し、一側面は前記ギヤ（１００）の外周面と接して、前記ギヤの回転を防止するラッチ（３００）と、一端はハウジング（１）に固定され、他端は前記ラッチ（３００）の他側面に接して、前記ラッチ（３００）を前記ギヤ（１００）側に押し出す第２ばね（４００）とを含む。

本発明の一実施形態において、前記ギヤ（１００）は、外周面に沿って形成された複数のギヤ歯（１１０）を含むことを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記ギヤ歯（１１０）は、傾斜面が前記ラッチ（３００）側に向かうように傾斜が形成された鋸歯であることを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記ラッチ（３００）は、前記ギヤ（１００）と接する一側面に沿って形成されたラッチ鋸歯（３２０）を含むことを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記ラッチ鋸歯（３２０）は、前記ギヤ歯（１１０）と噛み合い、傾斜面が前記ギヤ（１００）側に向かうように傾斜が形成された鋸歯であることを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記ギヤ（１００）は、半径方向に突出形成されたギヤレバー（１２０）を含むことを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記ギヤレバー（１２０）は、前記ギヤ（１００）の外周面から予め設定された長さに形成されたことを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記ヒンジ部（３１０）は、上面に垂直方向に段差をなすように形成され、前記ギヤレバー（１２０）の末端に接するガイド部（３３０）を含むことを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記ガイド部（３３０）の段差は、予め設定された高さの差であることを特徴とする。

本発明の一実施形態において、前記燃料ドア構造は、前記ギヤ歯（１１０）と噛み合い、前記燃料ドア（２）の開放時の開放速度を調整するギヤダンパ（５００）を含むことを特徴とする。

このような本発明によれば、従来の燃料ドアにおいてオープナーを省くことで、原価および重量を節減し、構造を単純化し、開閉感を向上させることができる。

従来技術の問題点を説明する図である。 図１のＢの拡大断面図である。 本発明に係る燃料ドアの斜視図である。 本発明に係る燃料ドアの閉鎖時の作動状態図である。 図４のＣの拡大図である。 本発明に係る燃料ドアの開放時の作動状態図である。 図６のＤの拡大図である。 図６のＥの拡大図である。

本明細書および請求の範囲で使われた用語や単語は通常または辞書的な意味に限定されてはならず、発明者は自らの発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、本発明の最も好ましい実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替できる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。また、本発明の要旨を不必要にあいまいにし得る公知の機能および構成に関する詳細な説明は省略する。以下、本発明の好ましい実施形態を、添付した図面を参照して詳細に説明する。

図３は、本発明に係る燃料ドアの斜視図である。図３を参照すれば、本発明に係る燃料ドアは、ギヤ１００と、第１ばね２００と、ラッチ３００と、第２ばね４００と、ギヤダンパ５００とを含む。

ギヤ１００は、燃料ドア２のヒンジと回転軸を共有し、扇形状に形成されてもよい。前記ギヤ１００は、外周面に沿って形成された複数のギヤ歯１１０を含み、前記ギヤ歯１１０は、傾斜面が前記ラッチ３００側に向かうように傾斜が形成された鋸歯であることを特徴とする。

また、前記ギヤ１００は、半径方向に突出形成されたギヤレバー１２０を含み、前記ギヤレバー１２０は、前記ギヤ１００の外周面から予め設定された長さに形成されたことを特徴とする。前記予め設定された長さとは、前記ギヤ１００が前記ラッチ３００から離脱して、前記燃料ドア２を開放するのに十分な長さを意味し、第１ばね２００および第２ばね４００の弾性力などによって異なって設定されてもよい。例えば、第１ばね２００の弾性力が第２ばね４００の弾性力に比べて大きい場合には、予め設定された長さがより短く形成されればよいし、第１ばね２００の弾性力が第２ばね４００の弾性力に比べて小さい場合には、予め設定された長さがより長く形成されなければならない。

第１ばね２００は、一端がハウジング１に固定され、他端が前記ギヤ１００に連結され、前記ギヤ１００が前記燃料ドア２を開放する方向に回転するように弾性力を加える。前記第１ばね２００は、コイルばねであればよいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、前記のような弾性力を加えられる他の構成要素に代替されてもよい。

ラッチ３００は、一端が前記ギヤ１００の回転軸と平行に、ヒンジ部３１０を介してハウジング１にヒンジ結合し、一側面が前記ギヤ１００の外周面と接して、前記ギヤの回転を防止する役割を果たす。

前記ラッチ３００は、前記ギヤ１００と接する一側面に沿って形成されたラッチ鋸歯３２０を含み、前記ラッチ鋸歯３２０は、前記ギヤ歯１１０と噛み合い、傾斜面が前記ギヤ１００側に向かうように傾斜が形成された鋸歯であることを特徴とする。

また、前記ヒンジ部３１０は、上面に垂直方向に段差をなすように形成され、前記ギヤレバー１２０の末端に接するガイド部３３０を含み、前記ガイド部３３０の段差は、予め設定された高さの差であることを特徴とする。

第２ばね４００は、一端がハウジング１に固定され、他端が前記ラッチ３００の他側面に接して、前記ラッチ３００を前記ギヤ１００側に押し出す役割を果たす。前記第２ばね４００は、板ばねであればよいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、前記のような役割を果たす他の構成要素に代替されてもよい。また、ギヤダンパ５００は、前記ギヤ歯１１０と噛み合い、前記燃料ドア２の開放時の開放速度を調整する役割を果たす。前記ギヤダンパ５００は、オイルダンパであればよいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、前記のような役割を果たす他の構成要素に代替されてもよい。

図４は、本発明に係る燃料ドアの閉鎖時の作動状態図であり、図５は、図４のＣの拡大図である。図４および図５を参照すれば、まず、燃料ドア２の外部から燃料ドア２を閉鎖する方向に外力が加えられる。これによって、燃料ドアのヒンジと回転軸を共有するギヤ１００も、燃料ドア２を閉鎖する方向に回転する。ギヤ１００とハウジング１との間に介在した第１ばね２００は圧縮され、前記ギヤ１００と向かい合うラッチ３００は、ヒンジ軸３１０を中心として前記ギヤ１００の回転方向とは反対方向に回転する。ただし、前記ラッチ３００は第２ばね４００によって支持されるため、前記ラッチ３００は、前記ギヤ１００に接する方向に継続して弾性力が加えられる。

燃料ドア２が完全に閉鎖された後には外力が消滅する。この時、ギヤレバー１２０の末端はガイド部３３０、特にヒンジ軸３１０の中心から近い段差部分に接することになる。また、前記ギヤ歯１１０と前記ラッチ鋸歯３２０とが噛み合った状態であって、前記ギヤ歯１１０と前記ラッチ鋸歯３２０との形成された方向性によって、逆方向への摩擦力が増大する。したがって、前記ギヤ１００は前記ラッチ３００に噛み合って固定され、前記燃料ドア２は閉鎖された状態に保持される。

図６は、本発明に係る燃料ドアの開放時の作動状態図であり、図７は、図６のＤの拡大図であり、図８は、図６のＥの拡大図である。図６〜図８を参照すれば、まず、燃料ドア２の外部から燃料ドア２を閉鎖する方向に外力が加えられる。この時の外力は、燃料ドア２を閉鎖する時の外力より強い力が要求される。外力によって、前記ギヤ１００は燃料ドア２を閉鎖する方向にさらに回転し、前記ギヤレバー１２０の末端はガイド部３３０、特にヒンジ軸３１０の中心から遠い段差部分に接することになる。これによって、前記ラッチ３００もさらに回転し、ギヤ１００がラッチ３００とそれ以上接することなく、前記ギヤ歯１１０と前記ラッチ鋸歯３２０との噛み合い状態が解除される。

以後、外力が消滅すると、前記ギヤ１００は、前記第１ばね２００の弾性力によって燃料ドア２を開放する方向に回転し、ギヤダンパ５００は、前記燃料ドア２の開放速度が過度に速くならないように、ギヤ１００の回転速度を調整する。この時、燃料ドア２が完全に開放される前に、ギヤ１００がラッチ３００によって拘束されることを防止するために、前記第１ばね２００と前記第２ばね４００の弾性力が調整されなければならない。

以上説明した実施形態は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者（以下、「当業者」という）が本発明を容易に実施できるようにする好ましい実施形態に過ぎず、上述した実施形態および添付した図面に限定されるものではないので、これによって本発明の権利範囲が限定されるものではない。したがって、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形および変更が可能であることが当業者にとって明らかであり、当業者によって容易に変更可能な部分も本発明の権利範囲に含まれることは自明である。

１：ハウジング
２：燃料ドア
１００：ギヤ
１１０：ギヤ歯
１２０：ギヤレバー
２００：第１ばね
３００：ラッチ
３１０：ヒンジ部
３２０：ラッチ鋸歯
３３０：ガイド部
４００：第２ばね
５００：ギヤダンパ

Claims (8)

1. 燃料ドア（２）のヒンジと回転軸を共有する扇形状のギヤ（１００）と、
   一端はハウジング（１）に固定され、他端は前記ギヤ（１００）に連結され、前記ギヤ（１００）が前記燃料ドア（２）を開放する方向に回転するように弾性力を加える第１ばね（２００）と、
   一端は前記ギヤ（１００）の回転軸と平行に、ヒンジ部（３１０）を介してハウジング（１）にヒンジ結合し、一側面は前記ギヤ（１００）の外周面と接して、前記ギヤの回転を防止するラッチ（３００）と、
   一端はハウジング（１）に固定され、他端は前記ラッチ（３００）の他側面に接して、前記ラッチ（３００）を前記ギヤ（１００）側に押し出す第２ばね（４００）とを含むことを特徴とする燃料ドア構造。
2. 前記ギヤ（１００）は、外周面に沿って形成された複数のギヤ歯（１１０）を含むことを特徴とする請求項１に記載の燃料ドア構造。
3. 前記ギヤ歯（１１０）は、傾斜面が前記ラッチ（３００）側に向かうように傾斜が形成された鋸歯であることを特徴とする請求項２に記載の燃料ドア構造。
4. 前記ラッチ（３００）は、前記ギヤ（１００）と接する一側面に沿って形成されたラッチ鋸歯（３２０）を含むことを特徴とする請求項３に記載の燃料ドア構造。
5. 前記ラッチ鋸歯（３２０）は、前記ギヤ歯（１１０）と噛み合い、傾斜面が前記ギヤ（１００）側に向かうように傾斜が形成された鋸歯であることを特徴とする請求項４に記載の燃料ドア構造。
6. 前記ギヤ（１００）は、半径方向に突出形成されたギヤレバー（１２０）を含み、
   前記ギヤレバー（１２０）は、前記ギヤ（１００）の外周面から予め設定された長さに形成され、
   前記ヒンジ部（３１０）は、上面に垂直方向に段差をなすように形成され、前記ギヤレバー（１２０）の末端に接するガイド部（３３０）を含むことを特徴とする請求項１に記載の燃料ドア構造。
7. 前記ガイド部（３３０）の段差は、予め設定された高さの差であることを特徴とする請求項６に記載の燃料ドア構造。
8. 前記ギヤ歯（１１０）と噛み合い、前記燃料ドア（２）の開放時の開放速度を調整するギヤダンパ（５００）を含むことを特徴とする請求項２に記載の燃料ドア構造。

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