JP6641095B2 - 粘着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は粘着剤組成物に関するものであり、より詳しくはポリカーボネート基材に用いた際の発泡の抑制と、接着剤組成物のポットライフを両立した粘着剤組成物に関する。
電子デバイスのディスプレイのような光学部材は多くの材料から構成されており、各材料の組立てには粘着剤が多用されている。このような用途に用いられる粘着剤には粘着性能以外にも様々な特性が要求されている。
例えば、高温高湿化では粘着剤層が白化しやすく、このような白化現象が生じると視認性が低下するため、耐湿熱白化性が要求されている。
また、ポリカーボネート基材は透明性、耐熱性、耐衝撃性などに優れるため、光学部材にも盛んに用いられているが、ポリカーボネート部材に粘着剤を使用した場合、特に高温環境下において粘着剤層に気泡が生じ、視認性に悪影響を及ぼしている。この原因は明らかではないものの、ポリカーボネート由来の低分子量化合物が発泡の原因と推測されている。
さらに、粘着剤層の両面とも離型フィルムで保護された基材レスの粘着シートの形態で長期保管後に使用した場合、ポリカーボネート部材由来の発泡増大や剥離強度が低下するなど、フィルムライフに問題がある。この原因は明らかではないものの、離型フィルム中の離型剤が粘着剤表面に混入してくるため、貼張り合わせる基材と粘着剤の密着性が低下し、発泡や剥離強度の低下を引き起こしていると推測される。
特許文献1には、プラスチックからなる被着体に対して気泡、浮き、剥がれ等の発生が抑制された画像表示装置用粘着性樹脂組成物が開示されている。一方、該粘着性樹脂組成物は活性エネルギー線硬化型であるため、活性エネルギー線を照射できる高価な装置の導入が必要であり、汎用性の点で課題がある。
特開2013-119604号公報
本発明の課題は、ポリカーボネートなどの基材に対して使用しても発泡が少なく、熱硬化可能であり、各成分を混合した後の可使時間が長く、基材レスの粘着シートを長期間高熱にさらされた後であってもこれらの性能を維持できる粘着剤組成物を提供することである。
本発明の課題は実質的にカルボキシル基含有単量体を含まないアクリル系単量体を重合することによって得られる重量平均分子量が50万以上であるアクリルポリマー(A)、イソシアネート化合物(B)、ウレタン化触媒(C)、活性メチレン基含有化合物(D)を含有し、当該(A)を構成するアクリル系単量体が(メタ)アクリル酸アルキルエステル、水酸基含有単量体およびアミド基含有単量を含み、当該(C)の配合量が(A)100重量部に対して1〜3重量部であり、当該(D)の配合量が8〜30重量部であることを特徴とする粘着剤組成物である。

本発明の粘着剤組成物は、光学部材にも盛んに用いられているポリカーボネート基材に使用した場合であっても粘着剤層に気泡が生じにくいため、光学部材の組み立て用に好適である。また、各成分を混合した後の可使時間が長いため、頻繁に混合したり、廃棄ロスを生じにくい。さらに、基材レスの粘着シートを長期間高熱にさらされた後であってもこれらの性能を維持できるためフィルムライフを長くすることができる。
本発明の粘着剤組成物は、実質的にカルボキシル基含有単量体を含まないアクリル系単量体を重合することによって得られる重量平均分子量が50万以上であるアクリルポリマー(A)を含有する。ここで、実質的にカルボキシル基含有単量体を含まないとは、アクリルポリマーがカルボキシル基を含有する場合、被着体に金属が含まれると腐食するおそれがあるため、これを避けるためにはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有単量体を含まないことを規定したものであり、このようなおそれがない微量(例えばアクリル系単量体全体に対して0.1重量%以下)のカルボキシル基含有単量体の使用または混入まで除外するものではない。
アクリルポリマーを構成するアクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、水酸基含有単量体およびアミド基含有単量体を含有することが好ましく、その他アクリル系単量体をさらに用いてもよい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレートなどが挙げられる。
得られる粘着剤組成物の粘着力の点から、炭素数4〜9の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、特にn−ブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートを用いることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは粘着力の点から、アクリル系単量体全体に対して40〜99重量%となるように用いることが好ましい。
水酸基含有単量体としては、アクリル酸2ーヒドロキシエチル、メタクリル酸2ーヒドロキシエチル、アクリル酸2ーヒドロキシプロピル、メタクリル酸2ーヒドロキシプロピル、アクリル酸3ーヒドロキシプロピル、メタクリル酸3ーヒドロキシプロピル、アクリル酸4ーヒドロキシブチル、メタクリル酸4ーヒドロキシブチル、アクリル酸2ーヒドロキシー3ークロロプロピル、メタクリル酸2ーヒドロキシー3ークロロプロピル、アクリル酸2ーヒドロキシー3ーフェノキシプロピル、メタクリル酸2ーヒドロキシー3ーフェノキシプロピルなどが挙げられる。
水酸基含有単量体は架橋点及びその親水性による白化防止の効果の点から、アクリル系単量体全体に対して1〜15重量%となるように用いることが好ましい。
アミド基含有単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、N−ヒドロキシエチルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどが挙げられる。アミド基含有単量体は、凝集力による粘着力の確保、親水性による白化防止の点から、アクリル系単量体全体に対して1〜30重量%となるように用いることが好ましい。
その他、公知のアクリル系単量体やアクリル系単量体と共重合可能な単量体を用いることができる。(メタ)アクリル酸アルコキシエステルとしては、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシプロピル、メタクリル酸3−メトキシプロピル、メタクリル酸2−メトキシブチル、メタクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキレングリコールとしては、アクリル酸エチレングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸プロピレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、メタクリル酸エチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸プロピレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アリールとしては、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸フェニルなどが挙げられる。
さらに、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどの飽和脂肪酸ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン系単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートなどの多官能単量体が挙げられる。
前記アクリル系単量体を例えば溶媒中で重合開始剤とともに加熱することによってアクリルポリマーを合成できる。本発明において、アクリルポリマーの重量平均分子量は50万以上である必要があり、ポリカーボネート基材に対して使用した際の発泡を十分に抑制できないため好ましくない。
なお、本願発明における重量平均分子量とは、下記の条件によってGPC(ゲルパーミネーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値を言う。サンプルは、試料をテトラヒドロフランに溶解して0.1重量%の溶液とし、水を加えた超音波洗浄装置に10分間放置した後、0.20μmのメンブレンフィルターで濾過した濾液を用いる。
分析装置:SHIMADZU社製、LC20AD
カラム:SHIMADZU社製 GPC−80M ×2
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0ml/min
入口圧:10kgf
検出器:示差屈折計(RI)
カラム温度:40℃
注入量:50μl
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計
標準試料:ポリスチレン
溶媒としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネートなどの有機溶剤が挙げられる。ただし、これら以外の溶剤を使用しても何ら差し支えなく、また、2種以上の溶剤を併用してもよい。特に好ましい溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
また、溶媒の選択によって生成するポリマーの分子量を調整できる。メチルエチルケトンなどを用いた場合、比較的低分子量のポリマーが得られる。また、酢酸エチルなどを用いた場合、比較的高分子量のポリマーが得られる。
重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メトキシプロピオンアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、[1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)]、などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、エチルメチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノイルパーオキサイド等の有機化酸化物系化合物等を使用することができる。
また、過酸化物系化合物はN,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルトルイジン等の還元剤を併用することによりレドックス重合を行うことも可能である。
重合開始剤は、通常アクリル系単量体100重量部に対して0.05〜3重量部使用される。重合開始剤の使用量を増加させれば得られるポリマーの分子量を小さくなり、重合開始剤の使用量を減少させれば得られるポリマーの分子量は大きくなる傾向にある。
本発明の粘着剤組成物はイソシアネート化合物(B)を含有する。イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート系、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノボルネンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート系、イソホロンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート等の上記芳香族ジイソシアネートの水添物などが挙げられる。また、これらのアダクト型、イソシアヌレート型、ビウレット型など多官能化したポリイソシアネート構造物や、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、トリメチロールプロパン変性ポリイソシアネート等の反応生成物であってもよい。
イソシアネート化合物(B)の配合量は、前記アクリルポリマー(A)100重量部に対して、0.5〜2.0重量部が好ましい。0.5重量部以上とすることにより、ポリカーボネート基材に用いた際の発泡が顕著に抑制される。また、2.0重量部以下とすることにより、各成分を混合した後の可使時間を十分に確保できる。
また、イソシアネート化合物とともにエポキシ化合物を添加してよい。エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、N,N,N’N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン等が挙がられる。
本発明の粘着剤組成物はウレタン化触媒(C)を含有する。ウレタン化触媒は前記アクリルポリマー中の活性水素基と前記イソシアネート化合物との反応を促進し、ポリカーボネート基材に用いた際の発泡の抑制に寄与する。ウレタン化触媒としては公知の触媒を利用でき、有機金属化合物や金属キレート化合物などが挙げられる。有機金属化合物としては、ジブチル錫ジラウレート、オクチル錫ジラウレートなどが挙げられる。金属キレート化合物としては、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)、オクタン酸錫、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ネオデカン酸亜鉛などが挙げられる。
ウレタン化触媒の配合量は、前記アクリルポリマー(A)100重量部に対して1〜3 重量部であることが好ましい。1重量部以上とすることにより、ポリカーボネート基材に用いた際の発泡が顕著に抑制される。また、3重量部以下とすることにより、粘着剤皮膜の透明性が損なわれにくい。
本発明の粘着剤組成物はさらに活性メチレン基含有化合物(D)を含有する。本発明において活性メチレン基含有化合物とは、カルボニル基、エステル基などの電子吸引基に挟まれたメチレン基を有する化合物であり、具体的にはアセチルアセトン、アセト酢酸エチル、マロン酸エステル化合物などが挙げられ、中でもアセチルアセトン、アセト酢酸エチルが好ましく、アセチルアセトンがより好ましい。
これらの活性メチレン基含有化合物の添加により、前記イソシアネート化合物(B)のイソシアネート基をブロックし、各成分を混合した後の可使時間の延長に寄与しているものと考えられる。
活性メチレン基含有化合物の配合量は、前記アクリルポリマー(A)100重量部に対して5〜30重量部であることが好ましい。5重量部以上とすることにより、各成分を混合した後の可使時間を顕著に延長できる。また、30重量部以下とすることにより、塗工後の乾燥時においてブロックされたイソシアネートの脱保護反応が速やかに行われる。
本発明の粘着剤組成物には、紫外線吸収剤、近赤外吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、粘着付与樹脂、可塑剤、消泡剤及び濡れ性調製剤等の各種添加剤が含まれていても良い。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。
実施例1
ブチルアクリレート(BA)86部、メチルメタクリレート(MMA)5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1部、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)8部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部、酢酸エチル27部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸エチル50部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間80±1℃を保ち反応した。反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である実施例1のアクリルポリマーを得た。粘度は6000mPa・s、固形分は30%、重量平均分子量は650,000であった。
粘着剤組成物の調製
実施例1のアクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として多官能イソシアネート化合物であるコロネートHX(日本ポリウレタン工業社製、商品名)1.5重量部、ウレタン化触媒であるネオスタンU−28(日東化成社製、無機錫系、商品名)2.0重量部、活性メチレン基含有化合物であるアセチルアセトン10重量を加え、実施例1の粘着剤組成物を調製した。
実施例2〜8、比較例1〜4
実施例1で用いた材料の他、単量体として2EHA(2−エチルヘキシルアクリレート)、MA(メチルアクリレート)、4HBA(4−ヒドロキシブチルアクリレート)、DMAAm(N,N−ジメチルアクリルアミド)、ACMO(アクリロイルモルホリン)、IBMA(イソブトキシメチルアクリルアミド)、NVP(N−ビニルピロリドン)、アクリルアミド(AAm)を用いて表1記載の配合にてポリマーの重合を行った他は実施例1と同様に行いそれぞれアクリルポリマー溶液を合成した。また、比較例1のみ重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリルを0.10部と増量させて重合を行い、分子量50万以下のポリマー溶液を合成した。各アクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対し、多官能イソシアネートとしてコロネートL(日本ポリウレタン工業社製、商品名)、コロネートHL(日本ポリウレタン工業社製、商品名)、ウレタン化触媒としてネオスタンU−820(日東化成社製、有機錫系、商品名)、ネオスタンU−600(日東化成社製、ビスマス系、商品名)、オルガチックスZC150(マツモトファインケミカル社製、ジルコニウム系、商品名)、BiCAT−Z(シェファードケミカル社製、亜鉛系、商品名)、DABCO(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)、U−CAT SA 102(サンアプロ社製、アミン系、商品名)、活性メチレン基含有化合物としてアセト酢酸エチルを表1記載の配合にて加え、各粘着剤組成物を調製した。
ポットライフ評価
各配合物を均一になるまで攪拌して粘着剤組成物を調製した直後のサンプルと、調製後5時間常温で放置したサンプルを用いて以下の評価を実施した。
調整5時間後の状態
調製直後の粘度および調製5時間後の粘度をそれぞれ測定し、調整5時間後の粘度の上昇率が1.2倍以下であれば良好(○)とし、粘度の上昇率が1.2倍より大きい、もしくはゲル化した場合は不良(×)とした。
粘着シートの作成
調製直後および調製5時間後の各粘着剤組成物を離型フィルム上にそれぞれ乾燥後の厚さが50μmとなるように塗布し、90℃で20分間加熱乾燥後、別の離型フィルムと貼り合わせ、さらに23℃で7日間エージングを行い、基材レスの粘着シートを作成した。
剥離強度
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に
貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中に1日放置した後、試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を180°剥離接着強度とした。5時間常温で放置した粘着剤組成物の接着強度が1.5N/25mm以上低下していた場合はポットライフが不良である。
耐PC発泡性
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に
貼り合わせ、幅4cm、長さ4cmのフィルム片を作成した。 このフィルム片から離型フィルムを剥離し、ポリカーボネート板(三菱ガス化学社製、商品名ユーピロンMR−58、厚さ1mm)に貼り合わせ、23℃、50%RH雰囲気下で1日間放置したものを試験片とした。
試験片を85℃オーブン中で24時間熱処理を行い、熱処理後に試験片を目視にて観察し、ポリカーボネート板と粘着剤層界面に気泡が見られなければ耐発泡性良好(○)とし、気泡が見られた場合には耐発泡性不良(×)とした。
フィルムライフ評価
各粘着シートを60℃で100時間加熱処理した後、同様に剥離強度と耐PC発泡性を評価した。加熱処理を行っていない場合と比較して剥離強度が1.5N/25mm以上低下したり、耐発泡性が×の評価となった場合、フィルムライフが不良と判断される。
耐湿熱白化性
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着した。これを60℃、95%RH環境下で400時間放置し、23℃、50%RHにて1時間冷却した後のヘーズの測定および発泡の有無を確認した。なお、ヘーズは東洋精機製作所(株)製HAZE−GARDIIを用いて測定した。評価基準は以下の通りである。
○:ヘーズが1.5未満(ほとんど白化が確認されず、耐湿熱白化性良好)
×:ヘーズが1.5以上(白化性不良で使用できない)
実施例の各粘着剤組成物の可使時間は十分に確保でき、またこれらの粘着シートは、耐PC発泡性、接着強度の観点からもポットライフ、フィルムライフいずれも良好であった。一方、比較例の各粘着剤組成物を用いた粘着シートにおいては、全ての性能を満たすものはなかった。したがって、分子量50万以上のアクリルポリマー、イソシアネート化合物、ウレタン化触媒、活性メチレン基含有化合物を含有する粘着剤組成物のみ、本願発明の効果が確認された。

Claims (3)

  1. 実質的にカルボキシル基含有単量体を含まないアクリル系単量体を重合することによって得られる重量平均分子量が50万以上であるアクリルポリマー(A)、イソシアネート化合物(B)、ウレタン化触媒(C)、活性メチレン基含有化合物(D)を含有し、当該(A)を構成するアクリル系単量体が(メタ)アクリル酸アルキルエステル、水酸基含有単量体およびアミド基含有単量を含み、当該(C)の配合量が(A)100重量部に対して1〜3重量部であり、当該(D)の配合量が8〜30重量部であることを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 前記アクリルポリマー(A)を構成するアクリル系単量体全体に対して、アミド基含有単量体の割合が6〜30重量%であり、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の割合が84〜93重量%であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 前記イソシアネート化合物(B)の配合量が、前記アクリルポリマー(A)100重量部に対して1〜2重量部であることを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の粘着剤組成物。
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