JP6634603B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ回路により攪拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するモータを駆動し回転数制御する洗濯機に関するものであり、特に、センサレス位置推定による停止判定に関するものである。
近年、家庭用の洗濯機は、インバータ回路により攪拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動する直流ブラシレスモータモータの回転数を制御して脱水性能、あるいは洗浄性能を向上するものが提案されている。
直流ブラシレスモータにおいては、各相のモータ巻線に対して所定の転流動作のタイミングで各相のモータ巻線へ順次に駆動電流を切り換え供給するために、モータ巻線と回転子との相対的な位置情報、すなわち、磁極位置情報が必要になるため、従来、この種の洗濯機は、例えば、下記特許文献1のように構成していた。すなわち、ホールICよりなるロータ一検出手段の出力信号より正弦波状の3相交流電圧波形をインバータ回路により発生させて、攪拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動する直流ブラシレスモータを駆動するようにしていた。
一方、前述のようなホール素子には、温度依存性があることや、部品コストの削減などの目的から、例えば、特許文献2のように、モータ制御方式としては、センサレスによる位置推定制御も多く提案されており、家庭用洗濯機においても、センサレス化の検討が進みつつある。
また、洗濯機においては、安全性の面から洗濯物投入口のドアにロック機構が設けられており、運転中はドアを閉状態でロックし、運転終了時や一時停止時などロックを解除する場合には、洗濯兼脱水槽が所定の回転数未満(略停止状態)に下がったことを検知した後で解除するように構成するのが一般的である。
特開2000−324873号公報 特開2013−90552号公報
センサレス位置推定方式は、大別すると、モータ回転に伴って発生する誘起電圧から位置検出する方式と、駆動電流に高周波電流を重畳させ、その応答電流から位置検出を行う方式とがある。誘起電圧によって位置検出する方式では、低速時には、発生する誘起電圧が低く、位置検出の精度が確保できないため、停止判定が行えない。一方、高周波電流を重畳する方式では、モータの巻線に印可するパルス電流によって、モータから高周波音が発生する。特に、モータ停止後、即ち、洗濯物や水の撹拌音が小さい時には、その音が目立ち、使用者に不安や不快感を与える可能性がある。逆に、高周波音が目立たないほど重畳電流を小さくすると、位置検出の精度低下によって、推定回転数が変動・発散して、モータの停止を検出できず、ドアロックが解除されない可能性があるという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、センサレス位置推定による停止判定を行う洗濯機において、停止判定の信頼性を確保しつつ、高周波音の発生を抑制した洗濯機を
提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために本発明は、洗濯物を収容する洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽に洗濯物を出し入れする投入口と、前記投入口を開閉可能に塞ぐドアと、前記ドアを閉状態でロックするドアロック手段とを有し、運転中は前記ドアロック手段によって前記ドアを閉状態にロックし、運転停止時にはロック解除する洗濯機において、商用電源に接続される整流回路と、前記整流回路から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、回転子に電気的突極性を有し、前記インバータ回路により駆動されて、洗濯物を撹拌するモータと、前記モータのモータ電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出されたモータ電流に基づいて前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、所定の周期毎に単パルス電圧または電流を、前記インバータ回路を介して供給し、前記モータの応答電流を測定することで、前記回転子の磁極位置を推定するセンサレス位置推定方式を用いて前記モータのモータ回転数を推定するもので、前記モータの駆動停止後、前記単パルス電圧または電流を設定し、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数未満まで減少したか否かを判定する前記モータの停止判定を行い、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数以上であれば、前記モータの停止判定の開始から第1の所定時間が経過し、且つ前記モータの推定回転数が減少方向でない場合に、前記単パルス電圧または電流を、前記モータの停止判定の開始時に設定した値より大きく設定し、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数未満になると、前記ドアロック手段によるロックを解除するように構成した洗濯機である。
これにより、モータ駆動停止後、まずは高周波音が目立たない程度のパルス電流を重畳させて停止判定を行うことで、高周波音の発生を抑制すると共に、推定回転数が変動・発散した場合に、回転数が収束する方向に重畳パルス電流を大きくすることで、停止判定の信頼性が確保できる。
また、前記制御手段は、前記第1の所定時間経過以降、前記モータの推定回転数が減少方向であれば、その時の単パルス電圧または電流を保持することで、高周波音の発生を最小限に抑えることが可能である。
また、前記制御手段は、前記第1の所定時間を経過して更に第2の所定時間以上経過しても、前記モータの推定回転数が減少方向にならない場合、その時点の推定回転数を前記第1の所定回転数よりも大きい値に再設定した上で、前記回転子の磁極位置の推定を継続することで、実回転数が十分に下がっていた場合においては、発散した推定回転数を実回転数に早く追従させることが可能となり、結果的に高周波音の発生時間を抑制できる。尚、停止判定中は、トルク電流が略ゼロであるため、システムに異常がなければ、前記状態の場合においては、実回転数は十分に下がっているはずである。
また、前記制御手段は、ドアロック解除直前のモータ駆動時における目標回転数または及び、洗濯物の容量に応じて、前記第1または及び第2の所定時間を変更することで、更に最適な制御を行うことも可能である。すなわち、停止判定直前の回転数が高いほど、また洗濯物の容量が多いほど、モータ停止にかかる時間は長くなるので、それらに応じて重畳電流の増加開始のタイミングを最適に調整することで、高周波音の発生の抑制を最適化できる。
本発明によれば、特に停止判定の信頼性を確保しつつ、高周波音の発生を抑制した、洗濯機のセンサレス位置推定が行える。
本発明の実施の形態1における洗濯機の回路ブロック図 同洗濯機の制御手段のブロック図 同洗濯機のモータ停止時のタイムチャート 同洗濯機のモータ停止時のフローチャート 同洗濯機の縦断面図
第1の発明は、洗濯物を収容する洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽に洗濯物を出し入れする投入口と、前記投入口を開閉可能に塞ぐドアと、前記ドアを閉状態でロックするドアロック手段とを有し、運転中は前記ドアロック手段によって前記ドアを閉状態にロックし、運転停止時にはロック解除する洗濯機において、商用電源に接続される整流回路と、前記整流回路から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、回転子に電気的突極性を有し、前記インバータ回路により駆動されて、洗濯物を撹拌するモータと、前記モータのモータ電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出されたモータ電流に基づいて前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、所定の周期毎に単パルス電圧または電流を、前記インバータ回路を介して供給し、前記モータの応答電流を測定することで、前記回転子の磁極位置を推定するセンサレス位置推定方式を用いて前記モータのモータ回転数を推定するもので、前記モータの駆動停止後、前記単パルス電圧または電流を設定し、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数未満まで減少したか否かを判定するモータの停止判定を行い、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数以上であれば、前記モータの停止判定の開始から第1の所定時間が経過し、且つ前記モータの推定回転数が減少方向でない場合に、前記単パルス電圧または電流を、前記モータの停止判定の開始時に設定した値より大きく設定し、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数未満になると、前記ドアロック手段によるロックを解除するように構成した洗濯機である。
これにより、モータ駆動停止後、まずは高周波音が目立たない程度のパルス電流を重畳させて停止判定を行うことで、高周波音の発生を抑制すると共に、推定回転数が変動・発散した場合に、回転数が収束する方向に重畳パルス電流を大きくすることで、停止判定の信頼性が確保できる。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記制御手段は、前記モータの停止判定を開始してから第1の所定時間経過していても、前記モータの推定回転数が減少方向であれば、その時の単パルス電圧または電流を保持して前記停止判定を継続して行うことにより、推定回転数が減少方向即ち、推定回転数が実回転数に向かって収束(追従)するだけの重畳電流が確保できるため、停止判定の信頼性を確保しつつ、高周波音の発生を最小限に抑えることが可能である。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、前記制御手段は、前記第1の所定時間を経過して更に第2の所定時間以上経過しても、前記モータの推定回転数が減少方向にならない場合、その時点の前記モータの推定回転数を前記第1の所定回転数よりも大きい値に再設定した上で、前記モータの停止判定を継続することにより、停止判定中は、トルク電流が略ゼロであるため、システムに異常がなければ、前記状態の場合においては、実回転数は十分に下がっているにも関わらず、推定回転数が追従しない原因として、推定回転数と実回転数との差異が大きすぎるということが考えられる。この場合、前記のように推定回転数を発散状態にある推定回転数に対し低く再設定することで、発散した推定回転数を実回転数に早く追従させることが可能となり、結果的に高周波音の発生時間を抑制できる。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明において、前記制御手段は、ドアロック解除直前のモータ駆動時における目標回転数または及び、洗濯物の容量に応じて、前記第1または及び第2の所定時間を変更することにより、停止判定直前の回転数が高いほど、また洗濯物の容量が多いほど、惰性回転の時間即ち、モータ停止にかかる時間は長くなるので、それらに応じて重畳電流の増加開始のタイミングを最適に調整することで、高周波音の発生の抑制を最適化できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における洗濯機について、図面を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態における洗濯機においては、背景技術の従来例に記載の攪拌翼は、搭載しておらず、洗濯兼脱水槽のみ搭載したドラム式洗濯機を実施の形態1として用いているが、攪拌翼を搭載した洗濯機に用いてもよい。
図1は、本発明の実施の形態1における洗濯機の回路ブロック図である。図1に示すように、商用電源1は、ラインフィルター2を介して整流回路3に入力され、直流電力に変換される。整流回路3は、次に示すように倍電圧整流回路を構成している。整流回路3に入力される交流電圧は、全波整流ダイオード3aによって、入力電圧が正電圧のときは、コンデンサ3bに、負電圧のときは、コンデンサ3cに充電される。それによって、直列接続されたコンデンサ3b、3cの両端には、倍電圧直流電圧が発生し、インバータ回路5及びドアロック手段4に倍電圧直流電圧が入力される。
インバータ回路5は、6個のパワースイッチング半導体と逆並列ダイオードよりなる3相フルブリッジインバータ回路で構成され、その駆動回路と保護回路を内蔵したインテリジェントパワーモジュール(以下、IPMという)で一体構成されている。インバータ回路5の出力端子にモータ6を接続し、図5に示す洗濯兼脱水槽31を駆動する。モータ6は、電気的突極性を有する直流ブラシレスモータである。
インバータ回路5の負電圧端子と整流回路3の負電圧端子間にインバータ回路5の入力電流を検出する電流検出手段8、いわゆるシャント抵抗を接続している。
ラインフィルター2の出力端子間には、給水弁9、排水弁10を接続し、双方向性サイリスタなどのソリッドステートリレー、または、メカニカルリレーで構成されたスイッチング手段12により制御する。
ここで、洗濯機の構成について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1における洗濯機の縦断面図である。図5に示すように、外槽33は、回転自在に配設した洗濯兼脱水槽31を内包し、吊り棒(図示せず)により洗濯機外枠30よりつり下げられている。モータ6は、減速機構を介して洗濯兼脱水槽31を回転駆動する。外槽33の前方に設けられて洗濯物を出し入れする投入口34に対応させて、ドア35が開閉自在に設けられており、ドア35と洗濯機外枠30との係止部に、前記ドア35を閉状態でロックおよび開閉可能にロック解除するドアロック手段4(図示せず)が設けられている。給水弁9は、水道水を洗濯兼脱水槽31に給水するための電磁弁であり、排水弁10は、洗濯兼脱水槽31内の水の排水を制御する。
洗濯機外枠30の前面上部に設けた操作パネル13に配された電源スイッチ(図示せず)を押すことにより、制御回路16に電力が供給される。図1に示すように、開閉器であるリレー15は、電源スイッチ(図示せず)が離された後でも、電力を保持するために設けられており、リレー駆動回路14を介して、制御手段17によって、その開閉を制御する。
上記の構成において、制御回路16は、電源オンの状態で、操作パネル13に配された運転スイッチ(図示せず)を押すことにより、制御回路16がドアロック手段4を駆動して、ドア35を閉状態でロックした後、運転を開始する。
運転開始後、制御回路16は、スイッチング手段12を制御して給水弁9、排水弁10などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水の一連の工程を制御する(制御動作についての詳細な説明は省略する)。洗い行程においては、洗濯兼脱水槽31を左右に回転させ、布に機械力を加えて、衣類の汚れを落とし、脱水行程においては、洗濯兼脱水槽31を高速回転させ、洗濯に使った洗濯水を衣類から絞るように動作させる。一連の運転が終了した後、制御手段17によって洗濯兼脱水槽31の回転が十分に低下したことを確認した上で、前記ドア35のロックを解除し、前記リレー15をオフし、全ての動作を完了する。
また、運転中の停電時及び前記操作パネル13に配された切スイッチ(図示せず)、または、一時停止スイッチ(図示せず)押下時は、モータ6を減速・停止させると共に、制御手段17によって洗濯兼脱水槽31の回転が十分に低下したことを確認した上で、ドア35のロックを解除する。停電時及び前記切スイッチによる停止の際は、前記ロック解除後に、前記リレー15をオフし、全ての動作を完了する。
以降、モータ6制御の詳細について図2、図3を用いて説明する。図2は本発明の実施の形態1における洗濯機の制御手段のブロック図、図3は同洗濯機のモータ停止時のタイムチャートである。
制御手段17は、電流検出手段8によって検出されるモータ6の三相(U、V、W)電流値Iu、Iv、Iwを入力とし、モータ6の回転子の磁束方向の電流成分Idとそれと直交する方向の電流成分Iqに変換するuvw→dq電流変換部170と、dq電流であるId、Iqから回転子の位置推定を行う位置推定φ演算部171と、駆動電流に重畳させるパルス電流を制御するパルス電流制御部172と、位置推定値φから角速度ωを演算する角速度ω演算部173と、位置推定値φと角速度ωから位置角θを演算し、その結果をuvw→dq電流変換部170にフィードバックするとともに、dq→uvw電圧変換部176に出力する位置角θ演算部174と、推定角速度ωと速度指令値ω*との偏差をフィードバックして、電流指令値を更新する速度電流制御部175と、速度電流制御部175から入力される回転子の磁束方向の電圧指令Vdとそれと直交する方向の電圧指令Vqをモータ6の三相の電圧指令Vu、Vv、Vwに変換してインバータ回路5に出力するdq→uvw電圧変換部176とで構成される。
ここで、uvw→dq電流変換、dq→uvw電圧変換および速度フィードバック制御については一般的な方式であるため、その説明を割愛し、位置推定φ演算部171、パルス電流制御部172、角速度ω演算部173、位置角θ演算部174の全体的な処理について、もうすこし詳しく説明する。
磁極位置の推定は、下記の基本式に基づいて行う。
Figure 0006634603
突極性を有する直流ブラシレスモータにおいては、dq軸回転座標に対して所定の周期毎に単パルス電圧、または電流を印加した場合、加える方向によって電流応答が変わるの
で、これを利用して磁極位置の推定を行う。
本実施の形態では、モータ6駆動中、回転子の磁束方向であるd軸(推定d軸)に、0.4A相当の電圧パルスを印加し、回転子の磁束方向と直交する方向であるq軸(推定q軸)の電流応答を測定するようにしている。推定d軸が実際のd軸に合致していれば(位置角θと角速度ωが正しく検知できていれば)、パルスを印加したときと印加していないときのq軸電流は、ほぼ同じ値になるので、パルスを印加したときと印加していないときのq軸電流の差分を、上式における“Φ”(位置誤差)としている。
具体的には、2.5ms周期で、400μs幅のパルス電圧(モータ駆動中ならば0.4A相当)をd軸(推定d軸)方向に印可し、パルスを印加したときのq軸(推定q軸)電流値と、パルスを印加していないときのq軸(推定q軸)電流の差分を位置角θ演算部174で演算し、上式におけるΦ(位置誤差)として使用する。こうして求めた位置誤差Φを、角速度ω演算部173及び、位置角θ演算部174にフィードバックし、位置角θと角速度ωを実際の値に追従させていくようにしている。前述のようにパルスを印加したときの電流波形を図3に示す。
尚、位置誤差Φのフィードバックについては下式に従って行う。
Figure 0006634603
以降、モータ6の停止時の制御について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態1における洗濯機のモータ停止時のフローチャートである。本実施の形態では、運転中に一時停止スイッチ押下をトリガとして開始され、ドアロックが解除されるまでの一連の動作について説明する。尚、運転終了時、停電時、切スイッチ押下時については、ドアロック解除までの動作は、一時停止スイッチ押下時と同一であるので、その説明は割愛する。
一時停止スイッチが押されると、ステップ1において、モータ駆動中であるか否かを判定する。モータ駆動中でなければ、ステップ2において、パルス電流を増加させるタイミングt1、t2、t3を、それぞれ停止判定開始から2秒後、4秒後、5秒後に設定すると共に、初期推定回転数を20r/minに仮設定する。モータ駆動中であれば、洗濯兼脱水槽31の目標回転数に応じて、下表に従ってt1、t2、t3を設定すると共に、初期推定回転数を目標回転数と同値に仮設定し、モータ6への駆動信号を停止する。尚、洗濯兼脱水槽31の回転数は、モータ6の角速度と、モータ6と洗濯兼脱水槽31の減速比から算出されるものである。
Figure 0006634603
次に、ステップ3において、停止判定の準備として、パルス電流を増加させるタイミングを測定するためのタイマ(停止判定タイマ(t))をリセットし、d軸電流に重畳させるパルス電流値を0.25Aに設定する。この0.25Aというパルス電流の設定値は、高周波音が目立たない程度のパルス電流値である。また、高周波音が目立たない程度であれば0.25Aに限定されるものではない。
ステップ4以降は停止判定である。
まず、ステップ4において、停止判定タイマ(t)のカウントアップを行う。
次に、ステップ5において、停止判定タイマ(t)と前述したt1、t2、t3との比較を行う。t<t1、もしくは、推定回転数が低下方向である場合には、d軸電流に重畳させるパルス電流値の設定は据え置きであるが、それ以外の場合は、停止判定開始からt1、t2、t3を経過するごとに、それぞれパルス電流を0.3Aに再設定し、パルス電流を0.4Aに再設定、推定回転数を8r/minに再設定する。
次に、ステップ6において、前述した方法により、d軸電流に所定のパルス電流を重畳させると共に、回転数の推定を行い、ステップ7において、回転数が十分に低下したか、即ち、推定回転数が5r/min未満になったかを判定し、5r/min未満であれば、停止と判断して、ステップ8において、パルス電流をオフすると共に、ドアロックを解除する。
ステップ7において、回転数が5r/min以上であれば、再度ステップ4から停止判定を継続して行う。
以降、前記構成による作用を、図3を用いて説明する。尚、図3に示すタイムチャートは、モータ6駆動停止直後に一時停止スイッチによって運転が一時停止されてから、ドアロックが解除されるまでの洗濯兼脱水槽31の回転数、パルス電流値及びモータ6の相電流(1相のみ)を示すものである。回転数のタイムチャートにおいて、実線が本実施の形態における推定回転数、破線が実回転数、一点鎖線が従来方式での推定回転数を表す。
モータ6駆動停止後、洗濯兼脱水槽31の実回転数は、惰性回転によって破線のように徐々に低下していく。モータ6駆動停止から一時停止スイッチ押下までの間は、パルス電流を重畳しないので、回転数及び磁極位置は、不明の状態である。
一時停止スイッチ押下時、推定回転数として、20r/minを仮設定し、パルス電流(0.25A)の重畳を開始し、以降、前述のように回転数推定及び停止判定を実施する。
その後、ほとんどのケースでは、推定回転数は、2点鎖線のように推移して実回転数に追従し、約3秒後に5r/minを下回り、パルス電流がオフされるとともに、ドアロックが解除されるが、洗濯兼脱水槽31内の衣類の挙動などによって、希に一点鎖線のよう
に推定回転数が発散し、いつまでたってもドアロックが解除されなくなる場合がある。
本実施の形態の構成では、図4に示すステップ6のように、停止判定開始からt1秒(2秒)後、t2秒(4秒)後にパルス電流をそれぞれ0.25A→0.3A、0.3A→0.4Aに増加させることで、回転子の磁極位置検知精度を向上させ、推定回転数の追従を促す。それでも推定回転数が追従しなかった場合、t3秒(5秒)後に推定回転数を8r/minに戻す即ち、推定回転数と実回転数の偏差を小さくして、回転数推定を最初からやり直すことで追従を促す。尚、上記t1、t2、t3の括弧内に示した秒数は、上記表における目標回転数が35r/min以下の場合の秒数を例示したものである。
以上のように、本発明の洗濯機によれば、ドアロック解除の前に、モータ駆動停止後、まず高周波音が目立たない程度のパルス電流を重畳させて停止判定(回転数推定)を行うことで、高周波音の発生を抑制すると共に、推定回転数が変動・発散した場合に、回転数が収束する方向に重畳パルス電流を大きくすることで、停止判定の信頼性が確保できる。
また、第1の所定時間(上記実施の形態ではt1)経過以降、推定回転数が減少方向になった時点で、パルス電流の増加を停止するので、推定回転数が減少方向即ち、推定回転数が実回転数に向かって収束(追従)するだけの重畳電流が確保できるため、停止判定の信頼性を確保しつつ、高周波音の発生を最小限に抑えることが可能である。
また、第1の所定時間(上記実施の形態ではt1)を経過して、更に第2の所定時間(上記実施の形態ではt3)以上経過しても、推定回転数が減少方向にならない場合には、現在の推定回転数を第1の所定回転数(上記実施の形態では5r/min)よりも少し大きい値(上記実施の形態では8r/min)に再設定した上で、位置推定を継続することにより、一度発散した推定回転数を実回転数に早く追従させることが可能となり、結果的に高周波音の発生時間を抑制できる。
また、停止判定直前の回転数が高いほど、また洗濯物の容量が多いほど、惰性回転の時間、即ち、モータ停止にかかる時間は長くなるので、それらに応じて重畳電流の増加開始のタイミングを最適に調整することで、高周波音の発生の抑制を最適化できる。
尚、上記実施の形態には含まれていないが、投入された衣類等の洗濯物の量を検知する手段を設ければ、前記ステップ2において、検知した衣類量に応じてt1、t2、t3、または/及び、初期推定回転数を設定できることは言うまでもない。
また、上記実施の形態では洗濯兼脱水槽のみ搭載したドラム式洗濯機として説明したが、攪拌翼によって洗濯物を攪拌し洗濯する方式の洗濯機に対しても本発明は適用し得る。
以上のように、本発明に係る洗濯機は、センサレス位置推定方式を用いて制御する家庭用洗濯機に対して、モータの停止判定の信頼性を確保しつつ、高周波音の発生を抑制することができるという効果を発揮するものであるが、家庭用の洗濯機だけでなく、乾燥機能も備えた洗濯乾燥機、さらには業務用の洗濯機、洗濯乾燥機にも使用可能である。
1 商用電源
2 ラインフィルター
3 整流回路
3a 全波整流ダイオード
3b コンデンサ
3c コンデンサ
4 ドアロック手段
5 インバータ回路
6 モータ
8 電流検出手段
9 給水弁
10 排水弁
12 スイッチング手段
13 操作パネル
14 リレー駆動回路
15 リレー(開閉器)
16 制御回路
17 制御手段
30 洗濯機外枠
31 洗濯兼脱水槽
33 外槽
34 投入口
35 ドア

Claims (4)

  1. 洗濯物を収容する洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽に洗濯物を出し入れする投入口と、前記投入口を開閉可能に塞ぐドアと、前記ドアを閉状態でロックするドアロック手段とを有し、運転中は前記ドアロック手段によって前記ドアを閉状態にロックし、運転停止時にはロック解除する洗濯機において、商用電源に接続される整流回路と、前記整流回路から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、回転子に電気的突極性を有し、前記インバータ回路により駆動されて、洗濯物を撹拌するモータと、前記モータのモータ電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出されたモータ電流に基づいて前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、所定の周期毎に単パルス電圧または電流を、前記インバータ回路を介して供給し、前記モータの応答電流を測定することで、前記回転子の磁極位置を推定するセンサレス位置推定方式を用いて前記モータの回転数を推定するもので、
    前記モータの駆動停止後、前記単パルス電圧または電流を設定し、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数未満まで減少したか否かを判定する前記モータの停止判定を行い、前記モータの推定回転数が第1の所定回転数以上であれば、前記モータの停止判定の開始から第1の所定時間が経過し、且つ前記モータの推定回転数が減少方向でない場合に、前記単パルス電圧または電流を、前記モータの停止判定の開始時に設定した値より大きく設定し、前記モータの推定回転数が前記第1の所定回転数未満になると、前記ドアロック手段によるロックを解除するように構成した洗濯機。
  2. 前記制御手段は、前記モータの停止判定を開始してから前記第1の所定時間経過していても、前記モータの推定回転数が減少方向であれば、その時の単パルス電圧または電流を保持して前記モータの停止判定を継続して行う請求項1に記載の洗濯機。
  3. 前記制御手段は、前記第1の所定時間を経過して更に第2の所定時間以上経過しても、前記モータの推定回転数が減少方向にならない場合、その時点の前記モータの推定回転数を前記第1の所定回転数よりも大きい値に再設定した上で、前記モータの停止判定を継続する請求項1または2に記載の洗濯機。
  4. 前記制御手段は、ドアロック解除直前のモータ駆動時における目標回転数または及び
    、洗濯物の容量に応じて、前記第1または及び第2の所定時間を変更する請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗濯機。
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