JP6633970B2 - 電子時計 - Google Patents

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Description

本発明は、電子時計に関する。
複数の指針等の指示部材によって時刻を表示する電子時計には、例えば信号を受信して精度の高い時刻情報を取得し、この時刻情報に基づいて指示部材を強制的に駆動することで、常に精度の高い時刻を指示部材で表示するようにした電波修正時計などがある。
ここで、指示部材を正しい位置まで駆動するためには、指示部材の現在の位置を把握している必要がある。
そこで、光センサを用いて、現在の指針位置を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−250091号公報
ここで、特許文献1に記載の電子時計は、第一検出部で検出するのが、時針に対応した時中間車、時中間車、筒車であり、第二検出部で検出するのが、秒針及び分針に対応した五番車、四番車、三番車、二番車、筒車である。このため、筒車は、第1検出部と第2検出部とで重複して検出される。
つまり、筒車には、第一検出部で検出される部分と第二検出部で検出される部分という2つの部分が形成されていて、しかも、これら2つの部分は、同じタイミングで検出される特定の位置関係に形成されている必要がある。
このため、これら時針に対応した輪列と秒針及び分針に対応した輪列とを組み立てる際は、時針に対応した輪列と秒針及び分針に対応した輪列とが同時に特定の位置関係になるように高精度の位置合わせを行いながら組み立てる必要があり、組立作業の難易度が高く、組み立ての時間を要するという問題がある。
なお、指示部材の位置を検出することは、電波修正時計に限定されるものではなく、全ての電子時計において行われ得るため、上述した問題は、指示部材の位置を検出する全ての電子時計に共通した問題である。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、組立作業の難易度を緩和することができる電子時計を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも第1の指示部材と第2の指示部材とにより時刻を表示する表示部と、前記第1の指示部材を駆動する第1の駆動輪列と、前記第2の指示部材を駆動する第2の駆動輪列と、前記第1の駆動輪列は、前記第2の駆動輪列と軸方向に重ならない部分と、前記第2の駆動輪列と軸方向に重なる部分とを有し、前記重ならない部分は第1の特定部分を有し、前記重なる部分は第2の特定部分を有し、前記第2の駆動輪列は、前記第2の特定部分と軸方向に重なる第3の特定部分を有し、前記第1の特定部分を検出する第1の検出器と、前記第2の特定部分と前記第3の特定部分との軸方向の重なりを検出する第2の検出器と、前記第1の検出器により予め検出された前記第1の特定部分の位置と、前記第2の検出器により予め検出された前記第2の特定部分と前記第3の特定部分との軸方向の重なりの位置と、により決定された、前記第1の駆動輪列と前記第2の駆動輪列との基準となる対応関係に基づいて、前記第1の駆動輪列及び前記第2の駆動輪列の駆動を制御する制御部と、を備えている電子時計である。
本発明に係る電子時計によれば、組立作業の難易度を緩和することができる。
本発明に係る電子時計の一実施形態である電波修正時計を示す平面図である。 電波修正時計の内部に設けられたステップモータ、駆動輪列、検出部及び制御部を示す斜視図である。 図2のステップモータ及び駆動輪列の平面図であり、(A)は電波修正時計の裏蓋の側から見た図、(B)は電波修正時計の文字板の側から見た図をそれぞれ示す。 検出孔が形成された輪列(歯車)を示す図であり、(A)は四番車、(B)は三番車、(C)は二番車、(D)は筒車、(E)は第2時中間車、をそれぞれ示す。 筒車の検出孔、四番車の検出孔、三番車の検出孔及び二番車の検出孔が重なった軸方向の位置に、LEDチップ及びフォトトランジスタが配置されている様子を示す断面図である。 筒車の検出孔、二番車の検出孔、三番車の検出孔及び四番車の検出孔の一部同士が軸方向に重なった状態を示す平面図である。 (c)(iii)の動作中にフォトダイオードが光を検出し始めたとき(検出開始位置)の一例を示す図6相当の平面図である。 フォトダイオードが光を検出し終わる直前(検出終了直前位置)の一例を示す図6相当の平面図である。 検出中間位置の一例を示す図6相当の平面図である。 (c)(v),(vi)の動作で検出された探索位置SK23ごとの検出された受光感度Pを、横軸に分秒輪列系の探索位置SK23、縦軸に受光感度Pをプロットしたグラフである。
以下、本発明に係る電子時計の実施形態について、図面を用いて説明する。
<電波修正時計の構成>
図1は、本発明に係る電子時計の一実施形態である電波修正時計1を示す平面図、図2は、電波修正時計1の内部に設けられたステップモータ、駆動輪列、検出部50,60及び制御部70を示す斜視図である。また、図3は、図2のステップモータ及び駆動輪列の平面図であり、(A)は電波修正時計1の裏蓋の側から見た図、(B)は電波修正時計1の文字板の側から見た図をそれぞれ示す。
本実施形態の電波修正時計1は、図1に示すように、文字板2に表示されたインデックス3を、時針4(第1の指示部材の一例)、分針5(第2の指示部材の一例)及び秒針6(第2の指示部材の一例)で指し示すことにより時刻を表示する。文字板2及び各指針(時針4、分針5、秒針6)は、本発明の電子時計における表示部の一例である。
また、電波修正時計1は、時刻の情報を含む信号(例えば、標準電波)を受信するアンテナと、各指針(時針4、分針5、秒針6)を駆動するステップモータ31,41及び駆動輪列10,20と、アンテナで受信した電波に基づいて、正しい時刻を指し示すようにステップモータ31,41を制御するIC等で構成された制御部70とを備えている。
ここで、電波修正時計1は、図2,3に示すように、時針4を駆動する第1のステップモータ31及び第1の駆動輪列10を備えている。なお、第1の駆動輪列10は時針4の他に、日付を表示するための指示部材である日板も駆動するが、日板についての説明は省略する。
また、電波修正時計1は、分針5及び秒針6を駆動する第2のステップモータ41及び第2の駆動輪列20を備えている。なお、以下において、第1のステップモータ31及び第1の駆動輪列10を時輪列系、第2のステップモータ41及び第2の駆動輪列20を分秒輪列系ということがある。
第1の駆動輪列10は、第1時中間車11、第2時中間車12、第3時中間車13及び筒車14を備えていて、第2時中間車12は、後述する第2の駆動輪列20と一部が重なってもよいが、第2時中間車12に形成された後述の検出孔12aは第2の駆動輪列20と重ならない部分となっている。筒車14は第2の駆動輪列20とは重なる部分となっている。第1の駆動輪列10は、第1のステップモータ31の駆動力を、第1時中間車11、第2時中間車12、第3時中間車13、筒車14の順に伝える。
図3に示すように、第2時中間車12には、歯車を軸方向に貫通した検出孔12a(第1の特定部分の一例)が1つ形成されている。第2時中間車12は、平面視(駆動輪列10,20の軸方向に直交する方向に見た面)において筒車14とは重ならない位置に配置されている。
図4は、検出孔22a,23a,24a,14a,12aが形成された輪列(歯車)を示す図であり、(A)は四番車22、(B)は三番車23、(C)は二番車24、(D)は筒車14、(E)は第2時中間車12、をそれぞれ示す。
筒車14には、時針4が固定されているとともに、図4に示すように、歯車を軸方向に貫通した検出孔14a(第2の特定部分の一例)が11個形成されている。11個の検出孔14aは、筒車14の回転中心回りに角度間隔30[度]で周方向に並んで形成されている。11個の検出孔14aの両端の2つの検出孔14a,14aの間の角度間隔は60[度]となっている。
制御部70は、通常の運針時は、筒車14を軸回りに12時間で1回転させるように第1のステップモータ31の駆動を制御する。このとき、第2時中間車12は軸回りに1時間で1回転する。なお、第2時中間車12は、第1のステップモータ31に対する60ステップの入力に対応して1回転し、筒車14は、第1のステップモータ31に対する720(=60×12)ステップの入力に対応して1回転する。なお、第1の駆動輪列10の各輪列の減速比は一例であり、他の減速比でもよい。
第2の駆動輪列20は、五番車21、四番車22、三番車23及び二番車24を備えていて、第2のステップモータ41の駆動力を、五番車21、四番車22、三番車23、二番車24の順に伝える。四番車22には、秒針6が固定されているとともに、図4に示すように、歯車を軸方向に貫通した検出孔22a(第3の特定部分の一例)が1つ形成されている。
三番車23には、図4に示すように、歯車を軸方向に貫通した検出孔23a(第3の特定部分の一例)が回転中心を挟んで180[度]の角度間隔で2つ形成されている。二番車24には、分針5が固定されているとともに、図4に示すように、歯車を軸方向に貫通した検出孔24a(第3の特定部分の一例)が1つ形成されている。
なお、三番車23の2つの検出孔23aは、他の検出孔22a,24aよりも周方向に長い孔となっている。
また、制御部70は、通常の運針時(時刻表示の動作時)は、四番車22を軸回りに1分間で1回転させ、三番車23を軸回りに8分間で1回転させ、かつ二番車24を軸回りに1時間で1回転させるように、第2のステップモータ41の駆動を制御する。このとき、第2時中間車12は軸回りに1時間で1回転する。
なお、四番車22は、第2のステップモータ41に対する60ステップの入力に対応して1回転し、三番車23は、第2のステップモータ41に対する480(=60×8)ステップの入力に対応して1回転し、二番車24は、第2のステップモータ41に対する3600(=60×60)ステップの入力に対応して1回転する。また、三番車23の減速比は一例であり、他の減速比でもよい。
また、第2の駆動輪列20は、四番車22の検出孔22aと、三番車23の検出孔23aと、二番車24の検出孔24aとが、通常の運針時は1時間に1回、平面視での位置が一致して軸方向に重なるように、回転方向の位置が整えられている。
なお、三番車23の2つの検出孔23aは長い孔である。これは、二番車24と四番車22とは同軸で回転するため検出孔24aと検出孔22aとを重ねた状態で組み付け易いのに対して、三番車23は二番車24及び四番車22と同軸でないため、検出孔23aが検出孔22a,24aと平面視で重なった状態で組み付け易くするためである。したがって、検出孔22a,23a,24aを軸方向に重ねた状態での組み付け性を問わなければ、検出孔23aは他の検出孔22a,24aと同様の円であってもよい。
二番車24、四番車22、筒車14は、一致した回転中心Cを有し、図1に示すように、時針4、分針5及び秒針6の回転中心となっている。つまり、第1の駆動輪列10と第2の駆動輪列20とは、一部同士が同一の軸線上に重なって配置されている。
そして、筒車14の検出孔14aは、四番車22の検出孔22aと三番車23の検出孔23aと二番車24の検出孔24aとが軸方向に重なった状態で、軸方向に重なる位置に形成されている。
ただし、筒車14は、第1のステップモータ31によって駆動され、一方、四番車22、三番車23及び二番車24は、第2のステップモータ41によって駆動される。つまり、時輪列系の筒車14と、分秒輪列系の四番車22、三番車23及び二番車24とは、互いに独立して回転させることができる。
したがって、四番車22の検出孔22a、三番車23の検出孔23a及び二番車24の検出孔24aを軸方向に重ねて第2の駆動輪列20を組み立て、筒車14の検出孔14aが検出孔22a、検出孔23a及び検出孔24aに重ならない状態で筒車14を組み立てたとしても、第1のステップモータ31を駆動して筒車14を回転させることにより、筒車14の検出孔14aを、検出孔22a、検出孔23a及び検出孔24aに重ねた状態にすることができる。
なお、筒車14の検出孔14aは11個形成されているため、筒車14に固定される時針4が、0時(12時)00分00秒を指示したときから1時間おきに、10時(22時)00分00秒を指示するときに対応して、検出孔14a,22a,23a,24aが軸方向に重なるように調整されている。
ただし、これは、筒車14を1回転させたときに、筒車14の回転位置を検出するための構造であるため、時針4が0時(12時)00分00秒を指示したときから1時間おきに、10時(22時)00分00秒を指示するときまで、検出孔14a,22a,23a,24aが軸方向に重なるように調整されているものに限定されない。
したがって、時針4が1時(13時)00分00秒を指示したときから1時間おきに、11時(23時)00分00秒を指示するときまで、検出孔14a,22a,23a,24aが軸方向に重なるように調整されていてもよいし、時針4が23時(11時)00分00秒を指示したときから1時間おきに、9時(21時)00分00秒を指示するときまで、検出孔14a,22a,23a,24aが軸方向に重なるように調整されていてもよい。
また、電波修正時計1は、上述した検出孔14a,22a,23a,24aが特定の位置で重なった軸方向の両側に配置されて、4つの検出孔14a,22a,23a,24aの軸方向の重なりを検出する第2の検出部60(第2の検出器の一例)と、第2時中間車12の回転方向の特定の位置で検出孔12aを貫通した軸方向の両端に配置されて検出孔12aを検出する第1の検出部50(第1の検出器の一例)とを備えている。
第1の検出部50は、発光するLEDチップ51と、LEDチップ51が発光した光を検知するフォトトランジスタ52とを備えている。LEDチップ51とフォトトランジスタ52との間には、第2時中間車12の歯車が配置されているため、第2時中間車12が1回転する1時間のうちの多くの期間は、LEDチップ51から発光した光は第2時中間車12の歯車に遮られてフォトトランジスタ52には到達せず、フォトトランジスタ52は光を検出しない。
しかし、第2時中間車12の検出孔12aがLEDチップ51とフォトトランジスタ52との間を通過したときだけは、LEDチップ51から発光した光がフォトトランジスタ52に到達して、フォトトランジスタ52は光を検出する。フォトトランジスタ52による光の検出結果は、制御部70に入力されている。つまり、制御部70は、1時間に1回、第1の駆動輪列10の回転位置を検出する。
図5は、筒車14の検出孔14a、四番車22の検出孔22a、三番車23の検出孔23a及び二番車24の検出孔24aが軸方向に重なった位置に、LEDチップ61及びフォトトランジスタ62が配置されている様子を示す断面図である。
第2の検出部60も第1の検出部50と同様に、発光するLEDチップ61と、LEDチップ61が発光した光を検知するフォトトランジスタ62とを備えている。LEDチップ61とフォトトランジスタ62との間には、筒車14、四番車22、三番車23及び二番車24が配置されているため、これら筒車14、四番車22、三番車23及び二番車24が回転している期間のうちの多くの期間は、LEDチップ61から発光した光は筒車14、四番車22、三番車23及び二番車24のうちいずれかの歯車に遮られてフォトトランジスタ62には到達せず、フォトトランジスタ62は光を検出しない。
しかし、4つの検出孔14a,22a,23a,24aが軸方向に重なったときは、LEDチップ61からの光がフォトトランジスタ62に到達して、フォトトランジスタ62は光を検出する。フォトトランジスタ62による光の検出結果は、制御部70に入力されている。つまり、制御部70は、1時間に1回、第2の駆動輪列20の回転位置を検出する。なお、制御部70は、LEDチップ61の発光光量及びフォトトランジスタ62の受光感度も制御する。
フォトトランジスタ52が光を検出するタイミングとフォトトランジスタ62が光を検出するタイミングとは、必ずしも一致しないが、フォトトランジスタ52が光を検出するタイミングとフォトトランジスタ62が光を検出するタイミングとの時間差(第1のステップモータ31を駆動するステップ数の差)は、各ステップモータ31,41及び各駆動輪列10,20が正常に動作している限りにおいて、常に一定の基準となる対応関係を有していて変化することはない。ただし、時間差は、電波修正時計1ごとの個体差によって異なる値となっていてもよい。
制御部70は、記憶部71と判定部72とを備えている。
記憶部71は、電波修正時計1が実際に組み立てられた後にフォトトランジスタ52が光を検出してからフォトトランジスタ62が光を検出したときまでに第1のステップモータ31を駆動したステップ数(以下、基準のステップ数という。;第1の駆動輪列10における検出孔12aと第2の駆動輪列20における検出孔22a,23a,24aとの基準となる対応関係の一例。)を記憶する。また、記憶部71は、制御部70により増減されたLEDチップ61による発光光量及びフォトトランジスタ62の受光感度の増減を記憶する。詳細については後述する。
判定部72は、その後の電波修正時計1の使用中におけるフォトトランジスタ52が光を検出してからフォトトランジスタ62が光を検出したときまでに第1のステップモータ31を駆動したステップ数(以下、現実のステップ数という。第1の駆動輪列10における検出孔12aと第2の駆動輪列20における検出孔22a,23a,24aとの現実の対応関係の一例。)が、記憶部71に記憶された基準のステップ数と一致するか否かに応じて、時刻の表示の正誤を判定する。
なお、一致しない場合として、フォトトランジスタ62が光を検出しない場合も含む。時輪列系の筒車14と分秒輪列系の二番車24、三番車23及び四番車22とは独立して回転するため、時輪列系と分秒輪列系との位相差が基準のステップ数からずれると、検出孔14a,24a,23a,22aが軸方向に重ならない場合もあり、この場合、フォトトランジスタ62は光を検出せず、そのときの時刻表示は誤っているからである。
例えば、電波修正時計1の初期(例えば、組立完成時)のフォトトランジスタ52が光を検出してからフォトトランジスタ62が光を検出するまでの基準のステップ数が例えばN1であった場合、電波修正時計1が正常に動作しているときは、その後の電波修正時計1の使用中における現実のステップ数もN1となる。
しかし、例えば電波修正時計1に衝撃が加わる等して、第1のステップモータ31のロータが、制御部70から指令されたステップ数に対応せずに回転した場合、フォトトランジスタ52が光を検出するタイミングがずれて、フォトトランジスタ52が光を検出してからフォトトランジスタ62が光を検出するまでの現実のステップ数が例えばN2(N1とは異なる値)になったり、又は、筒車14の検出孔14aの回転位置も第2の駆動輪列20の検出孔22a,23a,24aの回転位置との相対的な位置関係がずれるためフォトトランジスタ62が光を検出できなかったりして、基準のステップ数N1と一致しなくなる。
そして、この場合は、時針4の指示する位置がずれて、電波修正時計1の表示する時刻が誤った時刻となり、判定部72は時刻の表示が誤っていると判定する。
また、例えば電波修正時計1に衝撃が加わる等して、第2のステップモータ41のロータが、制御部70から指令されたステップ数に対応せずに回転した場合は、筒車14の検出孔14aと第2の駆動輪列20の検出孔22a,23a,24aの回転位置との相対的な位置関係がずれるためフォトトランジスタ62が光を検出できなくなって、基準のステップ数と一致しなくなる。
そして、この場合は、分針5及び秒針6の指示する位置がずれて、電波修正時計1の表示する時刻が誤った時刻となり、判定部72は時刻の表示が誤っていると判定する。
制御部70は、判定部72が時刻の表示を誤りと判定したときは、第1の駆動輪列10における検出孔12aをフォトトランジスタ52が検出してから第2の駆動輪列20における検出孔22a,23a,24aをフォトトランジスタ62が検出するまでの現実のステップ数が、記憶部71に記憶された基準のステップ数となるように、第1のステップモータ31及び第2のステップモータ41の駆動を制御する。
<電波修正時計の動作>
以上のように構成された電波修正時計1は、第2の駆動輪列20が組み立てられる際には、第2の検出部60により検出孔22a,23a,24aが検出されるように、四番車22、三番車23及び二番車24の各検出孔22a,23a,24aが軸方向に重ねられた状態に位置決めされる。
組み立ての際は、これら3つの輪列(四番車22、三番車23及び二番車24)だけ、第2の検出部60で検出される位置に、回転位置を揃えればよい。
次いで、二番車24及び四番車22と同軸に、第1の駆動輪列10の筒車14を組み立てる際は、筒車14の検出孔14aを第2の駆動輪列20の3つの検出孔22a,23a,24aに重ねる必要は無い。また、筒車14の検出孔14aと第2時中間車12の検出孔12aとの回転位置の関係(位相関係)も特定の位置関係とする必要はない。
つまり、第1の検出部50が検出の対象とする輪列(歯車)は、第2時中間車12であり、第2の検出部60が検出する輪列(歯車)は、筒車14、二番車24、三番車23及び四番車22であり、第1の検出部50が検出する対象の歯車と第2の検出部60が検出する対象の歯車とは共通しない。
したがって、電波修正時計1は、第1の駆動輪列10及び第2の駆動輪列20との組み立ての際に、4つ以上の歯車(番車)の回転位置を特定の状態に揃えるものに比べて、組み立ての難易度を緩和することができる。
また、回転位置の検出に用いられる、軸方向に重なる輪列の数が少なくなるため、電波修正時計1の厚さを薄くすることができる。
組み立てられた状態の電波修正時計1は、まず、制御部70が第1のステップモータ31を1ステップずつ駆動させて、1時間分のステップを駆動する間(第1のステップモータ31及び第2のステップモータ41は通常の運針時(時刻表示のとき)よりも早回しで動作させる)に、第1の検出部50が第2時中間車12の検出孔12aを検出するのを待つ。第1の検出部50が検出孔12aを検出すると、第1の検出部50から制御部70に検出結果が入力される。
なお、第1の検出部50が光を検出したときは、フォトトランジスタ52が検出した光の光量が最大になるまで、第1のステップモータ31の駆動による第1の駆動輪列10の回転位置の検出と、LEDチップ51の発光レベル及びフォトトランジスタ52の受光レベルによる検出レベルとを、微調整を繰り返すように制御部70が制御する。
制御部70は、検出結果が入力されると、第1のステップモータ31を停止させるとともに、検出レベルと停止した第1の駆動輪列10の回転位置を基準位置として記憶部71に記憶する。
次いで、制御部70は、第1のステップモータ31を停止させた状態のまま、第2のステップモータ41を1ステップずつ1時間分駆動させて、第2の検出部60が光を検出するのを待つ。第2の駆動輪列20の四番車22の検出孔22aと三番車23の検出孔23aと二番車24の検出孔24aは、第2の検出部60が光を検出できる回転位置で重なるように予め調整されているため、1時間に1回の割合で必ず回転位置が重なる。
しかし、同軸の筒車14の検出孔14aとは回転位置が揃えられていないため、第2のステップモータ41を1時間分のステップ数だけ駆動させても、第2の検出部60は光を検出できない場合も起こり得る。この場合は、第2のステップモータ41の1時間分のステップの駆動の後に、第1のステップモータ31を30分間分のステップ数だけ駆動させて停止させる。つまり、筒車14の検出孔14aの回転位置を角度15[度]分だけ移動させる。
その後、再び、第1のステップモータ31を停止させた状態のまま、第2のステップモータ41を1ステップずつ1時間分駆動させて、第2の検出部60が光を検出するのを待つ。
この状態でも、第2の検出部60が光を検出できない場合は、第1のステップモータ31をさらに15分間分のステップ数だけ駆動させて停止させる等して、筒車14の検出孔14aの回転位置を微調整し、その後に上記の第2のステップモータ41を1時間分駆動する動作を行うように制御部70が制御してもよい。
なお、本実施形態では、筒車14に形成された検出孔14aは、回転中心C回りの角度30[度]ごとに形成されているが、検出孔14a自体の大きさが回転中心C回りの角度15[度]以上であるため、隣り合う2つの検出孔14a間の遮光される部分の大きさは、回転中心C回りの角度15[度]未満となる。したがって、本実施形態では、筒車14の検出孔14aの回転位置を30分間分(角度15[度]分)だけ移動させれば、検出孔14aが、回転させる前の遮光されていた部分に配置されるため、第2の検出部60が光を検出できないということはほとんどない。
ただし、LEDチップ61による発光光量が少なかったり、フォトトランジスタ62の受光感度が低かったりした場合は、第2の検出部60が光を検出できない場合も起こり得る。この場合は、LEDチップ61による発光光量を上げたり、フォトトランジスタ62の受光感度を高くしたりして、第2の検出部60が光を適切に検出できるようにする設定を繰り返す。
第2の検出部60が光を検出したときは、検出した光の光量が最大になるまで、第1のステップモータ31の駆動による第1の駆動輪列10の回転位置の検出と、第2のステップモータ41の駆動による第2の駆動輪列20の回転位置の検出と、LEDチップ51の発光レベル(光量の減少)及びフォトトランジスタ52の受光レベル(受光感度の増大)による検出レベルの微調整とを繰り返すように、制御部70が、第2のステップモータ41、LEDチップ61及びフォトトランジスタ62を制御する。
なお、第1の検出部50が第2時中間車12の検出孔12aを検出する際も、この動作と同様に、第1の駆動輪列10の回転位置の検出と、LEDチップ51の発光レベル(光量の減少)及びフォトトランジスタ52の受光レベル(受光感度の増大)による検出レベルの微調整とを繰り返すように、制御部70が、第2のステップモータ41、LEDチップ51及びフォトトランジスタ52を制御してもよい。
制御部70は、微調整の後に第2のステップモータ41を停止させるとともに、検出レベルと停止した第2の駆動輪列20の回転位置を基準位置として記憶部71に記憶する。
そして、記憶部71は、第1の検出部50が検出孔12aを検出して記憶した基準位置から、第2の検出部60が光を検出して記憶した基準位置までに、第1のステップモータ31が駆動されたステップ数を記憶する。
このステップ数は、第1の検出部50が第1の駆動輪列10の検出孔12aを検出してから、第2の検出部60が第2の駆動輪列20の検出孔22a,23a,24a及び筒車14の検出孔14aを検出するまでの間の、第1の駆動輪列と第2の駆動輪列との時間差に対応している。
このように、記憶部71に記憶された時間差は、この電波修正時計1に固有の値である。
第2の検出部60により検出孔22a,23a,24a,14aの重なりが検出されている状態で、時針4、分針5及び秒針6がそれぞれ、筒車14、二番車24、四番車22に固定される。このとき、時針4、分針5及び秒針6により指示される時刻は、例えば、0時00分00秒などの正時とするのが好ましい。これにより、各指針の指示位置と検出孔14a,22a,23a,24aとの関係が対応づけられて、記憶部71に記憶され、又は予め設定された対応関係として制御部70で制御される。
なお、時針4は筒車14に固定されるが、時針4の指示位置は、検出孔14aが1時間の時間間隔で検出されずに2時間の時間間隔で検出された位置を基準として、対応づければよい。
以上の、時輪列系の基準位置及び分秒輪列系の基準位置の検出の制御については、後に記載の<基準位置の検出の制御>においてさらに詳述する。
以上のように、記憶部71に基準となる時間差が記憶された電波修正時計1は、組み立て後の製品として使用中は、制御部70が、第1の検出部50が検出孔12aを検出してから、第2の検出部60が検出孔22a,23a,24a,14aを検出するまでの、第1のステップモータ31に指令された現実のステップ数を計数する。
そして、判定部72が、計数された現実のステップ数を、記憶部71に記憶された基準となるステップ数と比較する。比較の結果、計数された現実のステップ数が基準となるステップ数に一致したときは、判定部72は電波修正時計1が表示する時刻の表示は正しいと判定する。一方、比較の結果、計数された現実のステップ数が基準となるステップ数に一致しないとき及び第2の検出部60が光を検出できないときは、判定部72は、電波修正時計1が表示する時刻の表示は誤っていると判定する。
このように、本実施形態の電波修正時計1によれば、第1の検出部50が第1の駆動輪列10における検出孔12aを検出してから第2の検出部60が筒車14の検出孔14aと第2の駆動輪列20における検出孔22a,23a,24aとが軸方向に重なるのを検出するまでの間に計数された現実のステップ数と、予め記憶された基準のステップ数との比較により、電波修正時計1が表示する時刻の正誤を容易に判定することができる。
この電波修正時計1によれば、時刻の正誤の判定は1時間ごとに行うことができるが、本発明に係る電子時計は、この形態に限らず、より短い時間間隔で判定を行うものであってもよいし、より長い時間間隔で判定を行うものであってもよい。
この場合、第1の駆動輪列10及び第2の駆動輪列20に形成される検出孔12a,14a,22a,23a,24aの数を増減させたり、第1の駆動輪列10のうちの他の輪列(歯車)や第1の駆動輪列10に連動する他の輪列(歯車)、第2の駆動輪列20のうちの他の輪列(歯車)や第2の駆動輪列20に連動する他の輪列(歯車)に、検出孔を形成したりするなどの形態を採用すればよい。
また、この電波修正時計1は、筒車14の検出孔14aが1回転で11回しか検出されないため、12時間のうち1回は時刻の正誤の判定ができないが、この検出できない1回の存在により、筒車14の1回転における回転位置を特定することができる。すなわち、フォトトランジスタ62が12時間のうち光を検出した時間間隔が1時間ではなく2時間であったときは、検出孔14aが形成されていない部分を1時間前に通過したことになり、時針4の指示する時刻の「時」を特定することができる。
判定部72が、時刻の表示が誤りと判定したときは、第1の検出部50により検出される第1の駆動輪列10における検出孔12aの位置と、第2の検出部60により検出される筒車14の検出孔14aと第2の駆動輪列20における検出孔22a,23a,24aとの軸方向の重なりの位置との現実の対応関係(時間差;ステップ数)が、記憶部71に記憶された基準となるステップ数となるように、制御部70が、第1のステップモータ31及び第2のステップモータ41を駆動させる。
この制御部70による第1のステップモータ31及び第2のステップモータ41の制御は、電波修正時計1の組み立て後に基準となるステップ数を記憶部71に記憶させる動作と同様の行程で行うことができる。
すなわち、制御部70が第1のステップモータ31を1ステップずつ駆動させて、1時間分のステップを駆動する間(第1のステップモータ31及び第2のステップモータ41は通常の時刻表示のときよりも早回しで動作させる)に、第1の検出部50が第2時中間車12の検出孔12aを検出するのを待つ。
第1の検出部50が検出孔12aを検出すると、制御部70はそこから、記憶部71に記憶された基準のステップ数の分だけ第1のステップモータ31を駆動した後、停止させる。このとき、筒車14に形成されている11個の検出孔14aのうちいずれかの検出孔14aが、第2の駆動輪列20の3つの検出孔22a,23a,24aが重なる位置(第2の検出部60が検出する位置)に配置された状態となる。
ただし、筒車14の検出孔14aは11個であるため、隣り合う2つの検出孔14a間の角度間隔が60度になっている部分の中間部分が、3つの検出孔22a,23a,24aが重なる位置に配置された状態となっている場合もある。
次いで、第2のステップモータ41を1時間分のステップ数だけ駆動させて、第2の検出部60が光を検出するのを待つ。第2のステップモータ41を1時間分のステップ数だけ駆動させても第2の検出部60が光を検出できないときは、上述したように、筒車14の検出孔14aが形成されていない部分が、3つの検出孔22a,23a,24aが重なる位置に配置された状態となっている。
したがって、制御部70は、第2時中間車12を1回転させるように第1のステップモータ31を駆動して、筒車14のいずれかの検出孔14aを、3つの検出孔22a,23a,24aが重なる位置に配置させ、その状態で第1のステップモータ31を停止させる。
その後、制御部70は再度、第2のステップモータ41を最大1時間分のステップ数だけ駆動させて、第2の検出部60が光を検出するのを待つ。第2の検出部60が光を検出すると、制御部70は第2のステップモータ41の駆動を停止する。
この状態で、分針5及び秒針6は初期の基準となる位置に配置されている。一方、時針4もいずれかの正時を指示する位置には配置されているが、いずれの「時」を指示しているかが分からない。そこで、制御部70は、筒車14を1回転させるステップ数(12時間分のステップ数)だけ第1のステップモータ31を駆動させて、等角度間隔で検出孔14aが形成されていない回転位置を特定し、時針4が指示している「時」を検出する。
以上の動作により、制御部70は、電波修正時計1の各指針の回転位置を特定することができ、アンテナで受信された、時刻に関する情報を含む電波に基づいて、電波修正時計1の各指針を、その電波によって取得された時刻に修正するように、第1のステップモータ31及び第2のステップモータ41を駆動させる。
このように、本実施形態の電波修正時計1によれば、衝撃の入力等によってステップモータ31,41に対する駆動輪列10,20のすれに起因した時刻の表示のずれを、1時間という短い時間間隔のうちに検出して解消することができる。
また、本実施形態の電波修正時計1によれば、第1の検出部50が、第2の検出部60で検出対象とされる輪列(筒車14、四番車22、三番車23、二番車24)と平面視で重ならない位置に配置される。これにより、第1の検出部50を、第2の検出部60で検出対象とされる輪列と平面視で重なる位置に配置する構造に比べて、電波修正時計1の厚さを薄くすることができる。
しかも、第1の検出部50を配置する位置の制約が少なくなるとともに、第1の駆動輪列10を第2の駆動輪列20から離して分散配置することができる。これにより、電波修正時計1の厚さをさらに薄くすることもでき、内部のレイアウトの自由度を高めることもできる。
<構成の変形例>
本発明の電子時計における特定の部分としては、上述した電波修正時計1における検出孔12a,14a,22a,23a,24aに限定されず、検出用として形成された切欠きなどを適用することもできる。
第1の駆動輪列10の検出孔12aは、第2時中間車12に形成されていたが、第1時中間車11や第3時中間車13や、又はこれらの3つの時中間車11,12,13と連動して回転するように別途設けられた他の歯車に形成することもできる。
検出部50のフォトトランジスタ52は、LEDチップ51から出射し検出孔12aの際(きわ)を通過した光であっても検出し得るが、回転位置の検出精度を高める上では、フォトトランジスタ52が、検出孔12aの幾何学的な中心を通過した光を検出したときに、光を検出することが好ましい。そして、検出孔12aの中心を通過した光を検出したときは、検出孔12aの際を通過した光を検出したときよりも、検出される光量が大きくなる。
したがって、制御部70が、第2時中間車12の回転位置(第1のステップモータ31の駆動のステップ)ごとに、フォトトランジスタ52により検出された光量を、前回のステップに対応した回転位置で検出された光量と比較し、検出された光量が最大となった回転位置で検出部50が光を検出することで、第1の駆動輪列10の回転位置の検出精度を向上させることができる。
このような検出の制御は、第2の検出部60についても同様に適用することができる。
また、本発明における第1の検出器及び第2の検出器の例として、電波修正時計1では、LEDチップ51,61とフォトトランジスタ52,62との組み合わせであるが、他の光検出器や光以外の検出器を適用することもできる。
本発明に係る電子時計における基準となる対応関係としては、本実施形態の電波修正時計1においては、第1のステップモータ31を駆動するステップ数(基準のステップ数)であるが、基準となる対応関係としては、第2のステップモータ41を駆動するステップ数としてもよいし、又は、このステップ数と関連付けられた時間差などの他の物理量であってもよい。
上述した実施形態は電波修正時計1であるが、本発明に係る電子時計は電波修正時計に限定されるものでは無い。すなわち、本発明に係る電子時計は、指針等の指示部材の位置を検出する全ての電子時計に適用され、例えば、GPSによる信号に基づいて指針の指示を修正する電子時計にも適用される。
<基準位置の設定の制御>
上述した、時輪列系における第1の駆動輪列10の基準位置と、分秒輪列系における第2の駆動輪列20の基準位置とを検出する、制御部70による、より詳細な制御の内容について、以下に説明する。なお、この基準位置の検出の動作時は、制御部70は、通常の運針時よりも高速で、第1の駆動輪列10及び第2の駆動輪列20を駆動させる。また、制御部70は、第1のステップモータ31の初期位置S10(初期位置ではなく、特定の位置であってもよい)から駆動されたステップ数及び第2のステップモータ41の初期位置S20(初期位置ではなく、特定の位置であってもよい)から駆動されたステップ数をそれぞれ計数して記憶部71に記憶させている。
(1)まず、時輪列系における第1の駆動輪列10の基準位置SK1の検出を行う。
具体的には、前述したように、第2時中間車12を1回転させる。第2時中間車12を1回転させるために、制御部70が、時輪列系の第1のステップモータ31を初期位置S10から60ステップ分駆動させる。第1のステップモータ31の駆動によって第2時中間車12が1回転する間に、検出孔12aがLEDチップ51とフォトトランジスタ52とを結ぶ線上を通過し、そのときフォトトランジスタ52により検出孔12aの通過が検出される。
ここで、検出孔12aが検出された回転位置を含む数ステップの回転範囲でも検出が継続されることが考えられる。つまり、検出孔12aがLEDチップ51とフォトトランジスタ52とを結ぶ線上から数ステップずれた位置にあっても、LEDチップ51から出射した光が、検出孔12aを通過して、フォトトランジスタ52に検出され続け、第1の駆動輪列10が駆動されている複数の位置に亘って第1の検出部50によって検出され続ける。
しかし、このような数ステップに亘る検出状態が継続されると、時輪列系の基準位置SK1を正確に特定することができない。そこで、本実施形態では、フォトトランジスタ52によって検出されている複数のステップの中間となる位置を時輪列系の基準位置SK1とする。
具体的には、第2時中間車12を回転させて、フォトトランジスタ52による光の検出の探索を行っているとき、初めて光の検出ができたときの第2時中間車12の回転位置を検出開始位置Ssとする。なお、この検出開始位置Ssは、第1のステップモータ31の初期位置S10から駆動されたステップ数である。初めて光の検出ができた後も、第2時中間車12の回転を進めて、光が検出できなくなる直前の回転位置(光の検出ができなくなった回転位置に対応するステップ数から1つ手前のステップ数に対応した回転位置)を検出終了直前位置Seとする。検出終了直前位置Seは、初期位置S10からのステップ数Seである。
LEDチップ51からの出射光量及びフォトトランジスタ52の検出感度が適切に設定されている場合は、通常、検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとは一致せずに、検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとの複数のステップの間で、光が検出される。したがって、時輪列系の基準位置を1つの位置に特定できない。
この場合、制御部70は、第2時中間車12を検出開始位置Ssよりも手前の位置まで戻すように、第1のステップモータ31を反対に方向に回転させる制御を行うとともに、LEDチップ51からの出射光量を低下させ、フォトトランジスタ52の検出感度を上げるように制御して、改めて上述した検出開始位置Ss及び検出終了直前位置Seを検出する。
このとき、フォトトランジスタ52の検出感度は1回目よりも上がっているものの、LEDチップ51の出射光量は低下しているため、検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとの間の幅(ステップ数)は、1回目の検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとの間の幅(ステップ数)よりも狭まる。
次いで、制御部70は、第2時中間車12を検出開始位置Ssよりも手前の位置まで戻すように、第1のステップモータ31を反対に方向に回転させる制御を行うとともに、LEDチップ51からの出射光量をさらに低下させ、フォトトランジスタ52の検出感度をさらに上げるように制御して、前回までと同様に上述した検出開始位置Ss及び検出終了直前位置Seを検出する。
同様に、LEDチップ51からの出射光量を段階的に低下させるとともにフォトトランジスタ52の検出感度を段階的に上げて、以上の検出開始位置Ss及び検出終了直前位置Seの検出動作を繰り返す。LEDチップ51から出射した光が検出孔12aの中心を通ってフォトトランジスタ52に到達したときが、最も検出孔12aを通過する光量が多いのに対して、LEDチップ51から出射した光が検出孔12aの際を通ってフォトトランジスタ52に到達したときは、検出孔12aを通過する光量は少ない。
したがって、LEDチップ51からの出射光量を段階的に低下させるとともにフォトトランジスタ52の検出感度を段階的に上げていくと、検出孔12aの中心付近を通った光は検出されるが、検出孔12aの際を通る光は徐々に検出されなくなるため、検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとが近接し、最終的には検出孔12aの中心付近を通る光しか検出されなくなって検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとが一致するか又は近接した状態となる。
検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとが一致したときは、制御部70は、その一致した検出開始位置Ss(検出終了直前位置Se)を、時輪列系の基準位置SK1(=S11)として記憶部71に記憶させる。
一方、検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとが一致はしないが、最終的に近接した状態で検出処理を終了したとき(LEDチップ51からの出射光量を、予め設定した範囲で最も低くしたとき)は、制御部70は、その近接した検出開始位置Ssと検出終了直前位置Seとのうち検出開始位置Ssを時輪列系の基準位置SK1(=S11)として記憶部71に記憶させる。
制御部70は、第1のステップモータ31を逆回転させて、時輪列系を基準位置SK1で停止させる。すなわち、LEDチップ51とフォトトランジスタ52とを結ぶ線が検出孔12aの略中心を通過する回転位置で第2時中間車12を停止させる。
時輪列系における第1の駆動輪列10の第2時中間車12と筒車14とは共に第1の駆動輪列10を構成しているため、一方の回転が他方の回転に直接関連するが、第2時中間車12の検出孔12aの回転位置と、筒車14の検出孔14aの回転位置とは対応づけられて組み立てられていない。したがって、時輪列系が基準位置SK1にあることで、第2時中間車12の検出孔12aが、第1の検出部50で検出できる位置に配置されている状態であっても、筒車14の検出孔14aが第2の検出部60に対してどこに配置されていかは不定となっている。
なお、第2時中間車12を1回転させても光が検出されない場合は、LEDチップ51からの出射光量が低いか又はフォトトランジスタ52の検出感度が低いことが想定されるので、制御部70はLEDチップ51からの出射光量を増大させたり、フォトトランジスタ52の検出感度を増大させたりする制御を行ったうえで、上記の光の検出動作による基準位置SK1を探索する動作を行う。
(2)次に、分秒輪列系における第2の駆動輪列20の基準位置SK2の検出を行う。
分秒輪列系における検出孔は、二番車24(分針用歯車:1時間で1回転する)に1個、四番車22(秒針用歯車:1分間で1回転する)に1個、三番車23(二番車24と四番車22とを仲介する歯車:8分間で1回転する)に2個(角度間隔180[度])形成されている。二番車24と四番車22とは同軸に配置されている。二番車24の検出孔24aと四番車22の検出孔22aとは1時間に1回、第2の駆動輪列20の軸方向に重なり合う配置となっている。
また、二番車24の検出孔24aと四番車22の検出孔22aとが軸方向に重なり合うとき、三番車23の検出孔23aも、これら二番車24の検出孔24a及び四番車22の検出孔22aと軸方向に重なるように形成されている。三番車23の回転周期は8分間であり、二番車24が1回転する間に三番車23は7.5回転するため、1時間に1回の周期で、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なるように、三番車23には、0.5回転に対応した180度の角度間隔で2つの検出孔23aが形成されている。
なお、二番車24と四番車22とは同軸で同一方向に回転するため、二番車24の検出孔24aと四番車22の検出孔22aとは、二番車24及び四番車22の回転に伴って、検出孔24a,22a同士が軸方向に重なって平面視で形成される開口は徐々に増大し、又徐々に減少する。このため、二番車24の検出孔24a及び四番車22の検出孔22aが共に円であっても、分秒輪列系の第2のステップモータ41の数ステップに対応する範囲で、両検出孔22a,24aの少なくとも一部同士が重なり合う状態が継続する。
また、時輪列系の筒車14は、時針4(図1参照)が取り付けられるため、二番車24及び四番車22と同軸に配置される。筒車14にも、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aと1時間に1回、軸方向に重なり合う検出孔14aが形成されている。筒車14は12時間で1回転するので、筒車14には、30度の等角度間隔で12個の検出孔14aが形成されればよいが、筒車14の回転位置を検出するために、12個のうち1つの検出孔14aは敢えて省かれている。したがって、筒車14には、30度の等角度間隔で11個の検出孔14aが形成され、等角度間隔で周方向に並んだ11個の検出孔14aのうち両端の2つの検出孔14a,14aの間の角度間隔だけが60度となっている。
なお、二番車24、三番車23及び四番車22は、分秒輪列系における第2の駆動輪列20であり、分秒輪列系の第2のステップモータ41で駆動されているため、互いの相対的な位置関係は固定されていて、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aは、通常の運針時は1時間(第2のステップモータ41を駆動する3600ステップに相当)に1回の割合で、軸方向に重なり合うように組み立てられている。
一方、筒車14は時輪列系における第1の駆動輪列10であり、第2の駆動輪列20とは独立して動かされる。したがって、筒車14は、二番車24、三番車23及び四番車22と相対的な位置関係が不定となっていて、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なり合っている状態のとき、これらの重なり合った3つの検出孔24a,23a,22aに、筒車14の検出孔14aが軸方向に重なり合っているとは限らない。
図6は、筒車14の検出孔14a、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aの一部同士が軸方向に重なった状態を示す平面図である。図6に示すように、筒車14の検出孔14a、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なった状態では、LEDチップ61から出射した光をフォトトランジスタ62まで到達させる開口Hが形成される。そして、この開口Hの面積が大きいほど、これらすべての検出孔14a,24a,23a,22aの重なる範囲が広いことを表し、制御部70は、開口Hの面積が最大となる位置を分秒輪列系の基準位置SK2として検出する。
(a)まず、時輪列系が基準位置SK1にある状態で、制御部70は、分秒輪列系における第2のステップモータ41を第2の検出部60で検出しながら最大で3600ステップ駆動させる。3600ステップ駆動させる前の途中で検出ができたときは3600ステップまで駆動させる前であってもその検出できた時点で駆動を終了させる。分秒輪列系だけに限れば、第2のステップモータ41の3600ステップの駆動の間で必ず1回、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なった状態となる。
ここで、時輪列系の筒車14は分秒輪列系の第2の駆動輪列20との関係が不定であるため、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なり合う位置に、筒車14の検出孔14aが偶発的に一部でも重なり合って停止した状態でなければ、第2のステップモータ41を3600ステップ駆動しても、LEDチップ61から出射した光を、フォトトランジスタ62が光を検出することはない。
なお、筒車14の検出孔14aは上述したように、筒車14の回転中心C回りの角度で換算すると、角度15[度]以上の大きさとなっていて、周方向に沿って隣り合う2つの検出孔14a,14aの間の、開口していない部分(遮蔽部分)は、筒車14の回転中心C回りの角度で15[度]未満である。
(b)上記(a)でフォトトランジスタ62が光を検出したときは、その検出したときの第1のステップモータ31の位置を初検出位置SK11、第2のステップモータ41の位置を初検出位置SK21とし、検出位置の精度を高める手順(c)に進む。
一方、フォトトランジスタ62が光を検出できなかったときは、
(i)筒車14を30分(角度15[度];基準位置SK1から第1のステップモータ31の30ステップ分)進めた状態とする。筒車14の検出孔14a,14a間の遮蔽部分14sは回転中心C回りの角度が15[度]未満であるから、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なり合った状態で筒車14の検出孔14aとのずれの角度は、最大でも15[度]未満、つまり筒車14の30[分]分未満である。よって、筒車14を30[分]分進めるか又は遅らせるかにより、筒車14の検出孔14aは、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なる位置に、必ず重なる。
(ii)そこで、制御部70は、第1のステップモータ31を、筒車14を30[分]進めた状態とするように制御する。具体的には、第1のステップモータ31を30ステップだけ正回転させる。これにより、第1のステップモータ31は、基準位置SK1に対して30ステップ進んだ状態となる。
第1のステップモータ31を停止させた状態で、制御部70は第2のステップモータ41を再度3600ステップ分駆動するように制御する。これにより、分秒輪列系における第2の駆動輪列20が3600ステップ分回転される期間中に、筒車14の検出孔14a、二番車24の検出孔24a、三番車23の検出孔23a及び四番車22の検出孔22aが軸方向に重なり合った状態、すなわち、フォトトランジスタ62がLEDチップ61から出射した光を検出した状態が得られる。フォトトランジスタ62が光を検出したときの第1のステップモータ31の位置を初検出位置SK11、第2のステップモータ41の位置を初検出位置SK21とし、検出位置の精度を高める手順(c)に進む。
なお、通常は、上記(a)、(b)を1回行うことで、検出することができる。ただし、筒車14には、周方向に隣り合う2つの検出孔14a,14aの角度間隔が60[度]に形成されている部分があるため、この60[度]の間隔となる遮蔽部分が、二番車の検出孔、三番車の検出孔及び四番車の検出孔が軸方向に重なり合う位置に位置している状態のときは、筒車14を30[分]進めて上記(b)の動作を行っても、光を検出できない場合がある。この場合は、上記(a),(b)をさらに2回繰り返すことで、光を検出することができる。
それでも検出できないときは、LEDチップ61からの出射光量が低いか又はフォトトランジスタ62の検出感度が低いことが想定されるので、制御部70はLEDチップ61からの出射光量を増大させたり、フォトトランジスタ62の検出感度を増大させたりする制御を行ったうえで、上記の光の検出を行う。
(c)上記(a),(b)(i),(ii)により、フォトトランジスタ62が初めて光を検出ができた初検出位置SK11,SK21では、第2の駆動輪列20(二番車24、三番車23、四番車22)の検出孔24a,23a,22a同士がどの程度重なっているかは不明であり、また、これら分秒輪列系における検出孔24a,23a,22aと、時輪列系の筒車14の検出孔14aと、がどの程度重なっているかも不明である。
そこで、以下の制御部70の制御により、第2の駆動輪列20の3つの検出孔24a,23a,22a及び第1の駆動輪列10の検出孔14aの重なりによって形成される開口Hの面積が最大になる位置を検出する。この開口Hの面積が最大に重なる位置を分秒輪列系における基準位置SK2として特定するとともに、時輪列系の基準位置SK1と分秒輪列系の基準位置SK2との位相差(ステップ数の差)を特定する。
(i)まず、上述した初めて分秒輪列系で光が検出できた初検出位置(時輪列系:SK11,分秒輪列系:SK21)から、制御部70は、第2のステップモータ41を6ステップ分逆回転(通常の運針時の回転方向とは反対の方向へ回転)させる。このときの分秒輪列系の位置を探索初期位置SK22とする。ここでは、第1のステップモータ31が駆動されていないので筒車14は回転しない。第2のステップモータ41の6ステップの逆回転により、四番車22は36[度]も逆回転するので、分秒輪列系の探索初期位置SK22(時輪列系は初検出位置SK11)で、分秒輪列系におけるフォトトランジスタ62は光を検出しない状態になっている。なお、第2のステップモータ41の6ステップの駆動により、二番車24は1[度]未満しか回転しない。
第2のステップモータ41を探索初期位置SK22にセットするために逆回転させるステップ数は6ステップに限定されず、フォトトランジスタ62により光が確実に検出されない状態まで戻せばよいため、光が検出されない状態に達する限りにおいて、7ステップ以上であってもよいし、5ステップ以下であってもよい。
ただし、そのように逆回転させて光が検出されない状態にした後に、再度正回転させて検出される状態を探索する動作を行わせるため、7ステップ以上の範囲であっても検出できない状態が長く継続されるようなステップ数に設定すると、検出される状態まで到達するまでの時間が長く掛って無駄な時間が増える。したがって、確実に検出されない状態まで戻すのに最低限のステップ数に設定することが好ましい。
また、5ステップ以下の場合、1ステップや2ステップでは確実に検出されない状態にならない可能性もある。したがって、逆回転させるステップ数は、予め実験や設計値などに基づいて求めておけばよく、本例ではそのような実験や設計値などに基づいて6ステップに設定されている。
(ii)上述した(i)において第2のステップモータ41を6ステップ逆回転させた探索初期位置SK22で停止させておき、次に、制御部70は、第1のステップモータ31を少なくとも60ステップ逆回転させる。逆回転のステップ数は、60ステップに限らず、90ステップや120ステップでもよい。このときの時輪列系の位置を探索初期位置SK12とする。これにより筒車14は、1時間分すなわち筒車14の回転中心C回りに角度30[度]逆回転する。探索初期位置SK12では、フォトトランジスタ62は、光を検出しない状態のままである。
(iii)続いて、制御部70は、第1のステップモータ31を探索初期位置SK12から1ステップずつ正回転させながら、フォトトランジスタ62が光を検出できる位置を探す(探索動作)。第1のステップモータ31を探索初期位置SK12から1ステップずつ正回転させた位置を探索位置SK13とする。第1のステップモータ31を正回転させる範囲は、60ステップ以上120ステップ未満とする。
(iv)次に、制御部70は、第1のステップモータ31を探索初期位置SK12から60ステップ以上120ステップ未満の範囲で正回転させた後、時輪列系を探索初期位置SK12まで戻し(逆回転させる)、第2のステップモータ41を探索初期位置SK22から1ステップだけ正回転させた上で、(iii)の探索動作を再度行う。第2のステップモータ41を探索初期位置SK22から1ステップずつ正回転させた位置を探索位置SK23とする。
図7は、(c)(iii)の動作中にフォトトランジスタ62が光を検出し始めたとき(検出開始位置)の一例を示す図6相当の平面図、図8は、フォトトランジスタ62が光を検出し終わる直前(検出終了直前位置)の一例を示す図6相当の平面図、図9は、検出中間位置の一例を示す図6相当の平面図である。(iii)の動作中に、フォトトランジスタ62による光の検出ができなかったときは、(iii)の探索動作と(iv)の動作(第2のステップモータ41を1ステップだけ正回転)を繰り返すように、制御部70が制御する。
一方、(iii)の動作中に、図7に示すように、フォトトランジスタ62が光を検出し始めたときは、その光を検出し始めた時輪列系の位置を検出開始位置SK13sとする。検出開始位置SK13sで光の検出ができた後も、筒車14の回転を進めて、図8に示すように、フォトトランジスタ62による光が検出できなくなる直前の回転位置(光の検出ができなくなった回転位置に対応するステップ数から1つ手前のステップに対応した回転位置)の時輪列系の位置を検出終了直前位置SK13eとする。
制御部70は、検出開始位置SK13sと検出終了直前位置SK13eとの中間の位置である検出中間位置SK14(=(SK13s+SK13e)/2)を算出する。そして、制御部70は第1のステップモータ31を逆回転させて、図9に示すように、筒車14を検出中間位置SK14まで戻す。第2の検出部60は、時輪列系の検出開始位置SK13sから検出終了直前位置SK13eまでの複数の位置に亘って光を検出し続けるが、検出中間位置SK14は、光を最も多く検出する位置と推定される。
(v)第1のステップモータ31が検出中間位置SK14に位置している状態で、制御部70は、LEDチップ61の出射光量を段階的に下げる制御を行う。制御部70は、この出射光量の低減とともにフォトトランジスタ62の受光感度(検出レベルの一例)も段階的に上げる制御を行う。このようにLEDチップ61からの出射光量を低減していくことにより、フォトトランジスタ62の受光感度を上昇させても、フォトトランジスタ62はいずれ光を検出できなくなる。制御部70は、このように出射光量を下げつつ受光感度を上げていく過程で、フォトトランジスタ62が光を検出できなくなる直前の受光感度Pを、このときの分秒輪列系の探索位置SK23と対応づけて記憶部71に記憶させる。
(vi)時輪列系の検出中間位置SK14での受光感度Pの検出動作が終了した後は、制御部70は、時輪列系を探索初期位置SK12に戻し、(iv)の動作、すなわち分秒輪列系をさらに1ステップだけ正回転させた上で(iii)の探索動作を再度行い、(v)における分秒輪列系の探索位置SK23と対応づけた受光感度Pの検出をさらに行う。
図10は、(c)(v),(vi)の動作で検出された探索位置SK23ごとの検出された受光感度Pを、横軸に分秒輪列系の探索位置SK23、縦軸に受光感度Pをプロットしたグラフである。上述した(v),(vi)の動作で検出された探索位置SK23ごとの検出された受光感度Pは、図10に示すように、いずれかの探索位置SK23に対応した受光感度Pが最大値を示す。そして、受光感度Pが最大値を示すことは、検出孔14a,24a,23a,22aの重なりによって形成される開口Hの面積が最大であることを示す。
したがって、分秒輪列系の探索位置SK23(図10においてはSK23=A)及び時輪列系の検出中間位置SK14において、受光感度Pが最大値となる。
制御部70は、このようにして検出された探索位置SK23を分秒輪列系の基準位置SK2として設定するとともに、受光感度PをSK2に対応づけて、記憶部71に記憶させる。また、このときの時輪列系の検出中間位置SK14は、時輪列系の基準位置SK1に対する分秒輪列系の基準位置SK2の位相差を表すため、制御部70は、この時輪列系の検出中間位置SK14も、記憶部71に記憶させる。
このようにして記憶部71に記憶された、時輪列系の基準位置SK1、分秒輪列系の基準位置SK2及び時輪列系の基準位置SK1と分秒輪列系の基準位置SK2との位相差を表す検出中間位置SK14が、この電波修正時計1の予め設定された基準位置となり、その後に各指針位置の検出を行うときは、上述した動作と同様に制御部70が各ステップモータ31,41や検出部50,60をそれぞれ制御することにより、基準位置とのずれの有無を判定部72が判定することができる。
なお、本実施形態においては、制御部70が、(v),(vi)の動作を、分秒輪列系の第2のステップモータ41が探索初期位置SK22から8ステップほど正回転するまで繰り返すが、受光感度Pの最大値が検出された時点、すなわち、増加していた受光感度Pが減少に転じた時点で、(v),(vi)の動作を打ち切るように、制御部70が制御してもよい。制御部70がこのように(v),(vi)の動作を打ち切ることにより、基準位置の検出に要する時間を短縮することができる。
なお、針位置検出は正回転方向への回転で行われる。基準位置の設定において、輪列を反対方向に回転させると、バックラッシにより輪列(検出孔)が動かない場合がある。このように反対方向への回転では、ステップモータへの駆動の指令により制御部70がステップ数をカウントするにも拘わらず、バックラッシュにより輪列が動いていないと、基準位置が誤設定されるおそれがある。そこで、輪列が反対方向に回転する場合には、検出孔を有する輪列のバックラッシュに対応した回転角度以上余分に反対回転させてから正回転方向に回転させることが好ましい。
1 電波修正時計
4 時針
5 分針
6 秒針
10 第1の駆動輪列
12 第2時中間車
12a,14a,22a,23a,24a 検出孔
14 筒車
20 第2の駆動輪列
22 四番車
23 三番車
24 二番車
31 第1のステップモータ
41 第2のステップモータ
50 第1の検出部
60 第2の検出部
70 制御部
71 記憶部
72 判定部
C 回転中心

Claims (6)

  1. 少なくとも第1の指示部材と第2の指示部材とにより時刻を表示する表示部と、
    前記第1の指示部材を駆動する第1の駆動輪列と、
    前記第2の指示部材を駆動する第2の駆動輪列と、
    前記第1の駆動輪列は、前記第2の駆動輪列と軸方向に重ならない部分と、前記第2の駆動輪列と軸方向に重なる部分とを有し、
    前記重ならない部分は第1の特定部分を有し、
    前記重なる部分は第2の特定部分を有し、
    前記第2の駆動輪列は、前記第2の特定部分と軸方向に重なる第3の特定部分を有し、
    前記第1の特定部分を検出する第1の検出器と、
    前記第2の特定部分と前記第3の特定部分との軸方向の重なりを検出する第2の検出器と、
    前記第1の検出器により予め検出された前記第1の特定部分の位置と、前記第2の検出器により予め検出された前記第2の特定部分と前記第3の特定部分との軸方向の重なりの位置と、により決定された、前記第1の駆動輪列と前記第2の駆動輪列との基準となる対応関係に基づいて、前記第1の駆動輪列及び前記第2の駆動輪列の駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記基準となる対応関係として、前記第1の駆動輪列の基準位置が検出されてから、前記第2の駆動輪列の基準位置が検出されるまでの、前記第1の駆動輪列の回転角度に対応した時間差又は駆動のステップ数を記憶した記憶部と、
    前記第1の検出器により検出された前記第1の特定部分の位置と、前記第2の検出器により検出された前記第2の特定部分と前記第3の特定部分との軸方向の重なり位置とにより決定される現実の対応関係と、前記記憶部に記憶された前記基準となる対応関係とに基づいて、前記第1の指示部材及び前記第2の指示部材による前記時刻の表示の正誤を判定する判定部と、を備えた電子時計。
  2. 前記第1の特定部分は、前記第1の駆動輪列のうち、単一の歯車の検出孔である請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記判定部が、前記時刻の表示が誤りと判定したときは、前記制御部は、前記現実の対応関係が前記基準となる対応関係となるように、前記第1の駆動輪列及び前記第2の駆動輪列を駆動する請求項2に記載の電子時計。
  4. 前記第1の特定部分が、前記第1の駆動輪列が駆動されている複数の位置に亘って、前記第1の検出器によって検出され続けるときは、前記制御部は、前記第1の検出器によって検出されている前記複数の位置においてそれぞれ検出された検出レベルのうち最大の検出レベルが得られた位置を、第1の検出器によって検出された位置とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の電子時計。
  5. 前記第2の特定部分と前記第3の特定部分との前記軸方向の重なりが、前記第1の駆動輪列が駆動されている複数の位置に亘って、かつ前記第2の駆動輪列が駆動されている複数の位置に亘って前記第2の検出器によって検出され続けるときは、前記制御部は、前記第2の検出器によって検出されている前記複数の位置においてそれぞれ検出された検出レベルのうち最大の検出レベルが得られた位置を、第2の検出器によって検出された位置とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の電子時計。
  6. 前記第2の特定部分と前記第3の特定部分との前記軸方向の重なりが、前記第1の駆動輪列が駆動されている複数の位置に亘って、かつ前記第2の駆動輪列が駆動されている複数の位置に亘って前記第2の検出器によって検出され続けるときは、前記制御部は、前記第2の検出器によって検出されている前記第2の駆動輪列の前記複数の位置のそれぞれに対応した、前記第1の駆動輪列の前記複数の位置の中間となる位置で検出された検出レベルのうち最大の検出レベルが得られた位置を、第2の検出器によって検出された位置とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の電子時計。
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