JP6631776B2 - 車両の運転支援装置 - Google Patents
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Description
ところで、ドローンは、例えば自車両が右左折したような場合、自車両の前方位置に追い付くため、当初の位置から後方左右方向へ曲がり、右左折した自車両の前方の所定位置へ向かうよう飛行する。この際、ドローンの進行方向は変わる。
ところが、ドローンの障害物検出範囲外の上空に障害物が有る場合、例えば同上空に樹木の枝先が張り出ていたり、同上空を雀や燕など鳥が飛んでいたりすると、ドローン自身では検出されないため、飛行中のドローンが障害物と衝突するおそれがある。
したがって、無人飛行体と自車両との協調制御により、運転支援中の無人飛行体の障害物に対する衝突回避性能の向上を図ることができる。しかも、運転支援中、無人飛行体の向きが変わる場合(障害物と衝突の可能性がある場合)、多くは最初に無人飛行体の後方へ向かうという挙動が生じるので、最初に死角となる自車両が捉えた障害物を回避するよう指示した後、無人飛行体が捉えた障害物を回避するよう指示することにより、無人飛行体は効果的に障害物を避けることができる。
図1は、車両の運転支援装置の全体および同装置の制御系を示していて、図1中1は無人飛行体であるところの例えばドローン、30は自車両を示している。
図1に示されるように例えばドローン1は、本体部3、本体部3の側部に放射状に据え付けた複数、例えば4基のモータ駆動式のプロペラ5a(推進部)と、本体部3に据え付けたカメラ、例えばドローン前方(ドローン周囲)を撮像する撮像装置とドローン前方(ドローン周囲)の障害物を検出する障害物センサの双方の機能を有するステレオカメラ7と、本体部3内に収めたバッテリ(図示しない)や制御ユニット9とを有したマルチコプターから構成される。プロペラ駆動用のモータ5bを収めるカバー部は離着陸用の脚部を兼ねている。なお、図1中、符号7aは、ステレオカメラ7の左右一対の撮像部(片側しか図示せず)を示している。
例えば、ドローン1は上記したように通常の撮像カメラでなくその代りにステレオカメラ7(本願の飛行体側検出部に相当)を装備し、例えば自車両30のルームミラー30bに、自車両30前方の障害物を検出するステレオカメラ49(本願の車両側検出部に相当)を装備して、ドローン1の前方およびドローン1の死角となる後方を含むドローン1周囲の広域な領域の障害物を検出可能とする。つまり、ドローン1のステレオカメラ7は、所定の距離をあけて左右両側に配置した一対の撮像部7aで、ドローン1の進行方向前方に所在する障害物を捉える。自車両30のステレオカメラ49は、ルームミラー30bを挟んで左右両両側に配置した一対の撮像部49aで、自車両30の進行方向前方に所在する障害物を捉える。むろん、一対の撮像部49aは、自車両30の前方に位置するドローン1も捉える。
さらに自車両30の制御部41には、ドローン1側で割り出された障害物の大きさや3次元位置と、自車両30側で割り出された障害物の大きさや3次元位置とを照合処理する広域照合部57が設けられる。この広域照合部57での照合により、自車両30を基準として、ドローン1を含むドローン1の周囲の全ての障害物の位置が認識される。さらに広域照合部57は、障害物がドローン1に接近する場合や飛行中のドローン1の進路が変わる場合(自車両30が右左折するときなど)などをドローン1と障害物とが衝突する可能性があると判定する機能や、衝突の可能性があると判定したときに障害物の位置に基づき、衝突の対象となる障害物を重視し、さらにはその他の障害物も考慮して、ドローン1の飛行方向(飛行位置)を障害物と衝突しない方向、つまり衝突を回避する方向(飛行位置)に指示する機能を有している。これにより、ドローン1と障害物とが衝突するおそれが発生する場合、ドローン1には、衝突対象となる障害物から遠ざかりながら、目標の飛行方向(目標の飛行位置)に誘導する飛行指示の信号が与えられる(送信)。つまり、広域照合部57、上記割出し部51,55の組み合わせから、ドローン1を障害物から回避させる障害物回避指示部50を構成している。
例えば自車両30の走行中、交通状況などを考慮した運転を行うため、運転支援装置の助けを受けるとする。このときドライバーは、自車両30に設けた離着陸操作部(図示しない)を操作する。すると、ヘリポート35上のドローン1は、ホールド(フック機構)が解除され、さらに各モータ5bが駆動される。
すなわち、ドローン1では、例えばステップS1に示されるようにステレオカメラ7を通じて、ドローン1の周囲の障害物の情報、例えば図3(a),(b)に示されるような例えば道路αの両側に植えられている樹木X1〜X4や、ドローン1前方を飛んでいる小鳥X5といった各種障害物の画像情報を含む画像情報が取得される。
本実施形態は、基礎となる運転支援装置のような並列な手法で、ドローン1に衝突を回避する指示をするのではなく、直列的な手法で、ドローン1に衝突を回避する指示をするようにしたものである。図5には、その要部となる制御のフローチャートが示されている。
すなわち、本実施形態は、ドローン1のステレオカメラ7にて、ドローン1前方側の障害物の位置を捉え、自車両30のステレオカメラ49にて、ドローン1後方側のドローン1の死角にある障害物を捉えて、全障害物の監視を行う(ステップS1〜S11)。そして、自車両30の走行方向の変更など、ドローン1が障害物と衝突する可能性がある場合(ステップS21)、まずドローン1に対し、ステレオカメラ49(自車両30)で捉えた画像情報から割り出された障害物の位置情報に基づき、ドローン1の死角(検出範囲外)に位置する障害物との衝突を回避する飛行方向(飛行位置)を指示する。その後、ステレオカメラ7(ドローン1)で捉えた画像情報から割り出された障害物の位置情報に基づき、ドローン1の検出範囲内に位置する障害物との衝突を回避するよう飛行方向(飛行位置)を指示するようにしたものである。
なお、上述した一実施形態における各構成および組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、上述した一実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。例えば上述した一実施形態では、ステレオカメラを用いて、障害物の位置を検出するようにしたが、これに限らず、例えば超音波を検知媒体に用いたソナーを用いて、障害物の位置を検出するようにしても構わない。
7 ステレオカメラ(飛行体側検出部)
30 自車両
37 ディスプレイ(提示部)
13,41 制御部
49 ステレオカメラ(車両側検出部)
50 障害物回避指示部
51 割出し部(飛行体側位置検出部)
55 割出し部(車両側位置検出部)
57 広域照合部
Claims (1)
- 自車両の進行方向前方の所定位置を飛行可能な、撮像装置が付いた無人飛行体と、
前記撮像装置で撮像した自車両の進行方向前方の画像を前記自車両の乗員に提示する提示部と、
自車両前方の所定位置に前記無人飛行体が飛行され続けるよう前記無人飛行体を制御する制御部とを備えた車両の運転支援装置であって、
前記無人飛行体は、当該無人飛行体の周囲の障害物を検出する飛行体側検出部を有し、
前記自車両は、前記自車両の進行方向前方の障害物を検出する車両側検出部を有し、
前記制御部は、
前記飛行体側検出部により検出される障害物および前記車両側検出部により検出される障害物に基づき、前記障害物を回避する方向へ前記無人飛行体の飛行を指示する障害物回避指示部を有し、
前記障害物回避指示部は、
前記飛行体側検出部により検出された障害物の位置を割り出す飛行体側位置検出部と、
前記車両側検出部により検出された障害物の位置を割り出す車両側位置検出部と、をさらに有し、
前記車両側位置検出部により割り出された前記無人飛行体の死角に位置する障害物を回避するよう前記無人飛行体の飛行を指示した後、前記飛行体側位置検出部で割り出された障害物を回避するよう前記無人飛行体の飛行を指示するものである
ことを特徴とする車両の運転支援装置。
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