JP6631360B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本明細書によって開示される技術は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
画像データに対する画像処理の1つとして、二値化処理がある。二値化処理は、多段階(例えば、256段階)で階調表現された画像データ(多値画像データ)を構成する各画素を、閾値との比較結果に応じて、白色を表す階調値を有する白色画素と黒色を表す階調値を有する黒色画素とのいずれかに変換することにより、白色画素と黒色画素とにより構成された画像データ(二値画像データ)を生成する処理である。二値化処理は、例えば、画像データの容量低減のために実行されたり、特定の画像処理(例えば、OCRによる文字認識処理)の前処理として実行されたりする。
二値化処理に使用する閾値の設定方法として、例えば判別分析法(大津法)が知られている。判別分析法は、画像データを構成する各画素の輝度値等のヒストグラムにおいて最低値から最高値まで閾値Aを変化させ、閾値Aによって分けられた2つのクラスのクラス内分散に対するクラス間分散の比(クラス間分散/クラス内分散)の値が最大となる閾値Aを、二値化処理に使用する閾値として設定する方法である。
従来、二値化処理において所望の結果を得るために、判別分析法により設定された閾値に所定のオフセットを加えて閾値を調整する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−284356号公報
しかし上記従来の技術では、二値化処理の対象となる画像データによっては、所望の結果を得ることができない場合がある。例えば、上記従来の技術では、画像の背景色(地色)に近い色の文字の部分の画素が、黒色画素ではなく白色画素に変換されてしまい、二値化処理後の画像データ(二値画像データ)において該文字が消えてしまう場合がある。また、上記従来の技術では、サイズの小さい文字を構成する各線の間の背景色(地色)の部分の画素が、白色画素ではなく黒色画素に変換されてしまい、二値化処理後の画像データにおいて該文字が黒くつぶれてしまう場合がある。
本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決するため、二値化処理において所望の結果を得ることができない事態の発生を抑制する技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本明細書に開示される画像処理装置は、画像データを構成する複数の画素について、輝度の高さを表す指標値のヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、前記ヒストグラムに基づいて、二値化処理のための前記指標値の原閾値を設定する原閾値設定部と、前記ヒストグラムにおいて、所定の要件を満たす山部を検出する山部検出部と、前記原閾値の調整方向を設定する調整方向設定部と、前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の1つである特定山部における特定方向のふもとの前記指標値を、調整後閾値として設定する調整後閾値設定部と、前記調整後閾値を用いて前記画像データの二値化処理を行う二値化処理部とを備える。そのため、本画像処理装置によれば、輝度の高さを表す指標値のヒストグラムにおける山部の位置や大きさという画像データの特徴に応じて調整後閾値を設定することができ、二値化処理において所望の結果を得ることができない事態の発生を抑制することができる。例えば、本画像処理装置によれば、画像中の背景色(地色)に近い色の文字の部分の画素が白色画素に変換されてしまい二値画像データにおいて該文字が消えてしまう事態や、画像中のサイズの小さい文字を構成する各線の間の背景色(地色)の部分の画素が黒色画素に変換されてしまい二値画像データにおいて該文字が黒くつぶれてしまう事態の発生を抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理装置、画像処理システム、これらの装置やシステムの制御方法、画像処理方法、これらの方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することが可能である。
本実施形態における画像処理システム10の構成を示す説明図である。 スキャナ200の制御部210が実現する機能の一例を示すブロック図である。 本実施形態における二値化処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における二値化処理の具体例を示す説明図である。 本実施形態における閾値調整処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における閾値調整処理の規則の一例を示す説明図である。 本実施形態における閾値調整処理の規則の一例を示す説明図である。 輝度値Yのヒストグラムにおける山部MPの検出方法を示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.画像処理システム10の構成:
図1は、本実施形態における画像処理システム10の構成を示す説明図である。画像処理システム10は、原稿を読み取って原稿の画像を表す画像データを生成するスキャナ200と、スキャナ200を制御するパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)100とを備える。PC100とスキャナ200とは、例えばネットワークNETを介して互いに通信可能に接続されている。スキャナ200は、画像処理装置の一例である。
PC100は、制御部110と、表示部140と、操作部150と、通信部160とを備える。制御部110と表示部140と操作部150と通信部160とは、バス等を介して互いに接続されている。制御部110は、CPU112と、記憶部114とを含む。
PC100の操作部150は、例えばマウスやキーボード(図示せず)を有し、ユーザによる各種の指示を受け付ける。表示部140は、例えば液晶ディスプレイを有し、各種の画面を表示する。通信部160は、スキャナ200等の他機器との間で、有線通信方式または無線通信方式により通信を行うハードウェアである。
PC100の記憶部114は、ROMやRAM等により構成され、各種のプログラムを記憶したり、各種のプログラムを実行する際の作業領域やデータの一時的な記憶領域として利用されたりする。本実施形態では、記憶部114は、少なくとも、スキャナ200を制御するソフトウェアであるスキャナドライバを記憶している。CPU112が記憶部114から読み出した各種プログラムを実行することにより、制御部110の各機能が実現される。
スキャナ200は、制御部210と、表示部240と、操作部250と、通信部260と、読取部270とを備える。制御部210と表示部240と操作部250と通信部260と読取部270とは、バス等を介して互いに接続されている。制御部210は、CPU212と、記憶部214と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)216とを含む。
スキャナ200の読取部270は、原稿を密着センサ方式や光学縮小方式で読み取るイメージセンサである。表示部240は、例えば液晶ディスプレイを有し、各種の設定画面や装置の動作状態等を表示する。操作部250は、例えば各種のボタン(図示せず)を有し、ユーザによる各種の入力指示を受け付ける。なお、操作部250は、表示部240の表示面上に設けられたタッチパネルであってもよい。通信部260は、PC100等の他機器との間で、有線通信方式または無線通信方式により通信を行うハードウェアである。
スキャナ200の記憶部214は、ROMやRAM等により構成され、各種のプログラムを記憶したり、各種のプログラムを実行する際の作業領域やデータの一時的な記憶領域として利用されたりする。CPU212は、記憶部214から読み出したプログラムに従って所定の処理を実行する。ASIC216は、例えば画像処理用のハード回路である。これらを含む制御部210は、種々の機能を実現する。
図2は、スキャナ200の制御部210が実現する機能の一例を示すブロック図である。制御部210は、二値化処理部220として機能する。また、二値化処理部220は、色変換部221と、調整後閾値設定部223と、ヒストグラム作成部224と、原閾値設定部225と、山部検出部226と、調整方向設定部227と、調整レベル設定部228と、指定取得部229とを含む。これら各部の機能は、以下の「A−2.二値化処理」において説明する。
A−2.二値化処理:
本実施形態のスキャナ200は、二値化処理を実行することができる。二値化処理は、多段階(例えば、256段階)で階調表現された画像データ(多値画像データ)を構成する各画素を、閾値との比較結果に応じて、白色を表す階調値を有する白色画素と黒色を表す階調値を有する黒色画素とのいずれかに変換することにより、白色画素と黒色画素とにより構成された画像データ(二値画像データIB)を生成する処理である。二値化処理は、例えば、画像データの容量低減のために実行されたり、特定の画像処理(例えば、OCRによる文字認識処理)の前処理として実行されたりする。
図3は、本実施形態における二値化処理の流れを示すフローチャートである。また、図4は、本実施形態における二値化処理の具体例を示す説明図である。例えば、PC100から通信部260を介して二値化処理の実行指示が入力されたり、スキャナ200の操作部250に二値化処理の実行指示が受け付けられたりすると、二値化処理が開始される。
はじめに、スキャナ200の二値化処理部220(図2)は、二値化処理の対象となる画像データ(以下、「対象画像データIF」という)を取得する(S110)。本実施形態では、スキャナ200の読取部270(図1)によって原稿(読取原稿)PAが読み取られることにより生成された画像データが、対象画像データIFとして取得される。また、本実施形態では、対象画像データIFは、各画素がR成分、G成分、B成分のそれぞれについて256段階(8ビット)の階調(0〜255)で表された、いわゆるフルカラーのRGB画像データであるものとする。なお、以下の説明では、各画素のR成分、G成分、B成分の階調値を、それぞれ単に、R、G、Bと表す場合がある。後述のY成分、Cb成分、Cr成分等についても同様である。
図4の上段左側には、対象画像データIFの一例が示されている。図4に例示する対象画像データIFは、所定の色(地色)の背景BGに、黒色文字CHkと、背景BGの色に近い色の文字(以下、「背景近似色文字」という)CHgとが含まれる原稿PAが、読取部270によって読み取られることにより生成された画像データである。なお、図4の例では、図示の便宜上、背景近似色文字CHgが破線で表現されているが、背景近似色文字CHgは実際には実線で書かれた文字である。
次に、色変換部221は、対象画像データIF(RGBデータ)からYCbCrデータを生成する(図3のS120)。YCbCrデータは、各画素の色を、輝度値(輝度成分)Yと2つの色度(色度成分)Cb(黄−青)、Cr(赤−緑)で表す画像データである。対象画像データIFからYCbCrデータを生成する処理は、例えば、以下の式F(1)〜F(3)を用いて行われる。本実施形態では、輝度値Yは、0〜255の256段階の階調で表され、色度Cbおよび色度Crは、−127〜128の256段階の階調で表される。
Y = 0.299R+0.587G+0.114B ・・・F(1)
Cb=−0.169R−0.331G+0.500B ・・・F(2)
Cr= 0.500R−0.419G−0.081B ・・・F(3)
次に、ヒストグラム作成部224は、対象画像データIFの輝度値Yのヒストグラムを作成する(S130)。図4の上段右側には、対象画像データIFの輝度値Yのヒストグラム(各輝度値Yの頻度(度数)Fを結ぶ頻度カーブC1)の一例が示されている。図4に示す例では、対象画像データIFに、背景BGと黒色文字CHkと背景近似色文字CHgとが含まれるため、頻度カーブC1は、それぞれに対応する3つのピークを有する曲線となっている。
次に、原閾値設定部225は、作成された輝度値Yのヒストグラムに基づき、二値化処理のための輝度値Yの閾値(以下、「原閾値Tho」という)を設定する(図3のS140)。原閾値Thoの設定は、例えば、判別分析法(大津法)により行われる。判別分析法は、輝度値Yのヒストグラムにおいて最低輝度値から最高輝度値まで閾値Aを変化させ、閾値Aによって分けられた2つのクラスのクラス内分散に対するクラス間分散の比(クラス間分散/クラス内分散)の値が最大となる閾値Aを、二値化処理に使用する閾値として決定する方法である。図4の中段右側には、設定された原閾値Thoが例示されている。
次に、調整後閾値設定部223は、閾値調整処理を実行する(図3のS150)。閾値調整処理は、原閾値Thoを、設定された調整方向および調整レベルに応じて調整して、調整後閾値Thaを設定する処理である。図5は、本実施形態における閾値調整処理の流れを示すフローチャートである。また、図6および図7は、本実施形態における閾値調整処理の規則の一例を示す説明図である。
閾値調整処理では、はじめに、調整方向設定部227および調整レベル設定部228が、それぞれ、調整方向および調整レベルを設定する(図5のS210)。本実施形態では、二値化処理の開始前または開始後に、指定取得部229が、操作部250を介して、ユーザによる調整方向および調整レベルの指定を取得する。調整方向設定部227および調整レベル設定部228は、取得された指定に従い調整方向および調整レベルを設定する。
図6および図7に示すように、本実施形態では、調整方向として、高輝度値方向(輝度値Yのヒストグラムにける右方向)と低輝度値方向(輝度値Yのヒストグラムにける左方向)とのいずれかが選択可能である。調整方向が高輝度値方向に設定されると、閾値調整処理によって閾値がより高い値に変更される(すなわち、調整後閾値Tha>原閾値Thoとなる)。一方、調整方向が低輝度値方向に設定されると、閾値調整処理によって閾値がより低い値に変更される(すなわち、調整後閾値Tha<原閾値Thoとなる)。
例えば、図4に示す例において、対象画像データIF中の背景近似色文字CHgの部分の画素が黒色画素ではなく白色画素に変換されてしまい、二値画像データIBにおいて該文字が消えてしまうことを回避したい場合には、調整方向が高輝度値方向に設定される。一方、例えば、サイズの小さい文字を構成する各線の間の背景色(地色)の部分の画素が白色画素ではなく黒色画素に変換されてしまい、二値画像データIBにおいて該文字が黒くつぶれてしまうことを回避したい場合には、調整方向が低輝度値方向に設定される。
また、本実施形態では、高輝度値方向および低輝度値方向のそれぞれについて、調整量(調整後閾値Thaと原閾値Thoとの差の絶対値)が互いに異なる2段階の調整レベルが選択可能である。以下の説明では、図6に示すように、高輝度値方向についての2段階の調整レベルの内、調整量が小さい方を調整レベル「+1」といい、調整量が大きい方を調整レベル「+2」という。また、図7に示すように、低輝度値方向についての2段階の調整レベルの内、調整量が小さい方を調整レベル「−1」といい、調整量が大きい方を調整レベル「−2」という。また、原閾値Thoを調整後閾値Thaとして設定すること(すなわち、原閾値Thoの調整を行わないこと)を、調整レベル「0」という。
次に、調整後閾値設定部223は、設定された調整レベルが「0」であるか否か、すなわち、原閾値Thoの調整が行われるか否かを判定する(図5のS220)。調整レベルが「0」であると判定された場合には(S220:YES)、調整後閾値設定部223は、原閾値Thoを調整後閾値Thaとして設定する(S270)。その後、二値化処理(図3)に戻ってS160の処理に進む。
一方、調整レベルが「0」ではないと判定された場合には(S220:NO)、山部検出部226が、輝度値Yのヒストグラムにおいて所定の要件を満たす山部MPを検出する処理を実行する(S230〜S250)。図8は、輝度値Yのヒストグラムにおける山部MPの検出方法を示す説明図である。山部検出部226は、まず、輝度値Yのヒストグラムの移動平均をとって平滑化する(S230)。図8の上段には、平滑化後の輝度値Yのヒストグラムの一例が拡大して示されている。
次に、山部検出部226は、平滑化後の輝度値Yのヒストグラムにおいて、輝度軸での隣接頻度差ΔFを算出する(図5のS240)。図8の下段には、隣接頻度差ΔFの算出例が示されている。隣接頻度差ΔFは、輝度値Yがxである画素の頻度F(x)と、輝度値Yが(x−1)である画素の頻度F(x−1)との差(=F(x)−F(x−1))である。そのため、隣接頻度差ΔFは、高輝度値方向(右方向)に向かって頻度Fが増加している区間では正の値となり、高輝度値方向に向かって頻度Fが減少している区間では負の値となる。
次に、山部検出部226は、隣接頻度差ΔFの算出結果に基づき、山部MPを検出する(図5のS250)。より詳細には、山部検出部226は、図8の下段に示すように、輝度値Yが低い方から高い方に向かう方向(図8の右方向)において、隣接頻度差ΔFが所定回数(本実施形態では3回)以上連続で正の値になったときの負の値から正の値への切替点である左ふもとBlから、その後に隣接頻度差ΔFが所定回数(本実施形態では3回)以上連続で負の値になったときの正の値から負の値への切替点である頂点PEを経て、さらにその後に隣接頻度差ΔFが正の値になったときの負の値から正の値への切替点である右ふもとBrまでの区間であって、頂点PEにおける頻度Fが所定の値(本実施形態では対象画像データIFの全画素数の2%)以上である区間を、山部MPとして検出する。すなわち、本実施形態では、輝度値Yのヒストグラムにおいて、頂点の頻度Fがある程度高い山形の部分が、山部MPとして検出される。
次に、調整後閾値設定部223は、設定された調整方向および調整レベルと、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nとに応じた規則に従い、該ヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの1つである特定山部MPxにおける特定方向Dx側のふもと(または中腹)の輝度値Yを、調整後閾値Thaとして設定する(図5のS260)。以下、該規則について順に説明する。
はじめに、調整方向が「高輝度値方向(右方向)」に設定され、調整レベルが「+1」に設定された場合について、図6を参照しつつ説明する。この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「1」である場合には、該山部MPが特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの左ふもとBlの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向と反対の方向(左方向)が特定方向Dxとして設定される。
また、この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「2」である場合には、調整方向側の山部MPの内、原閾値Thoから数えて1つ目の山部MP(原閾値Thoに近い方の山部MP)が特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの右ふもとBrの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向(右方向)が特定方向Dxとして設定される。
また、この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「3以上」である場合には、調整方向側の山部MPの内、原閾値Thoから数えてM番目(ただしM=N/2(小数点以下切り捨て))の山部MPが特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの右ふもとBrの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向(右方向)が特定方向Dxとして設定される。例えば、N=3の場合には、原閾値Thoから数えて1番目の山部MPの右ふもとBrの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定され、N=4の場合には、原閾値Thoから数えて2番目の山部MPの右ふもとBrの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。
次に、調整方向が「高輝度値方向(右方向)」に設定され、調整レベルが「+2」に設定された場合について、図6を参照しつつ説明する。この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「1」である場合には、該山部MPが特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの左中腹(左ふもとBlと頂点PEとの中間点)の輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向と反対の方向(左方向)が特定方向Dxとして設定される。
また、この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「2以上」(「2」または「3以上」)である場合には、調整方向側の山部MPの内、原閾値Thoから最も遠い山部MP(すなわち、原閾値Thoから数えてN番目の山部MP)が特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの左ふもとBlの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向と反対の方向(左方向)が特定方向Dxとして設定される。
次に、調整方向が「低輝度値方向(左方向)」に設定され、調整レベルが「−1」に設定された場合について、図7を参照しつつ説明する。この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「1」である場合には、該山部MPが特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの右ふもとBrの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向と反対の方向(右方向)が特定方向Dxとして設定される。
また、この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「2」である場合には、調整方向側の山部MPの内、原閾値Thoから数えて1つ目の山部MP(原閾値Thoに近い方の山部MP)が特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの左ふもとBlの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向(左方向)が特定方向Dxとして設定される。
また、この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「3以上」である場合には、調整方向側の山部MPの内、原閾値Thoから数えてM番目(ただしM=N/2(小数点以下切り捨て))の山部MPが特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの左ふもとBlの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向(左方向)が特定方向Dxとして設定される。例えば、N=3の場合には、原閾値Thoから数えて1番目の山部MPの左ふもとBlの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定され、N=4の場合には、原閾値Thoから数えて2番目の山部MPの左ふもとBlの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。
次に、調整方向が「低輝度値方向(左方向)」に設定され、調整レベルが「−2」に設定された場合について、図7を参照しつつ説明する。この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「1」である場合には、該山部MPが特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの右中腹(右ふもとBrと頂点PEとの中間点)の輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向と反対の方向(右方向)が特定方向Dxとして設定される。
また、この場合において、原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが「2以上」(「2」または「3以上」)である場合には、調整方向側の山部MPの内、原閾値Thoから最も遠い山部MP(すなわち、原閾値Thoから数えてN番目の山部MP)が特定山部MPxとして設定され、特定山部MPxの右ふもとBrの輝度値Yが調整後閾値Thaとして設定される。すなわち、この場合には、調整方向と反対の方向(右方向)が特定方向Dxとして設定される。
このように、本実施形態では、設定された調整レベルが「0」以外である場合には、設定された調整方向および調整レベルと、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nとに応じた規則に従い、該ヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する特定山部MPxにおける特定方向Dx側のふもと(または中腹)の輝度値Yが、調整後閾値Thaとして設定される(図5のS250)。図4の下段右側には、設定された調整後閾値Thaが例示されている。その後、二値化処理(図3)に戻ってS160の処理に進む。
次に、二値化処理部220が、調整後閾値Thaを用いて対象画像データIFの二値化処理を行うことにより、二値画像データIBを生成する(図3のS160)。具体的には、二値化処理部220は、対象画像データIFを構成する複数の画素の内、輝度値Yが調整後閾値Tha以下である画素を黒色画素に変換し、輝度値Yが調整後閾値Thaより高い画素を白色画素に変換する。なお、本実施形態では、二値画像データIBは、対象画像データIFと同様にRGB画像データとして生成されるため、黒色画素の階調値は(R,G,B)=(0,0,0)となり、白色画素の階調値は(R,G,B)=(255,255,255)となる。
図4の下段右側に示された輝度値Yのヒストグラムにおいて、調整後閾値Thaのラインより左側に分布している画素は黒色画素に変換され、調整後閾値Thaのラインより右側に分布している画素は白色画素に変換される。図4に示す例では、対象画像データIFにおける背景近似色文字CHgの部分の画素の輝度値Yは、調整後閾値Thaより低いため、図4の下段左側に示すように、対象画像データIF中の背景近似色文字CHgは、二値画像データIBにおいて消えずに黒色文字CHkとして残ることとなる。
なお、仮に上述した閾値調整処理(図3のS150)が実行されないとすると、図4の中段右側に示すように、対象画像データIFにおける背景近似色文字CHgの部分の画素の輝度値Yは原閾値Thoより高いため、この部分の画素は二値化処理において白色画素に変換される。そのため、上述した閾値調整処理が実行されないと、図4の中段左側に示すように、対象画像データIF中の背景近似色文字CHgは、二値画像データIBaにおいて消えることとなる。
以上説明したように、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、スキャナ200のヒストグラム作成部224が、対象画像データIFを構成する複数の画素について輝度値Yのヒストグラムを作成し、原閾値設定部225が、該ヒストグラムに基づいて二値化処理のための輝度値Yの原閾値Thoを設定し、山部検出部226が、該ヒストグラムにおいて所定の要件を満たす山部MPを検出し、調整方向設定部227が、原閾値Thoの調整方向を設定し、調整後閾値設定部223が、該ヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの1つである特定山部MPxにおける特定方向Dx側のふもとの輝度値Yを調整後閾値Thaとして設定し、二値化処理部220が、調整後閾値Thaを用いて対象画像データIFの二値化処理を行う。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、輝度値Yのヒストグラムにおける山部MPの位置や大きさという対象画像データIFの特徴に応じて、調整後閾値Thaを設定することができる。より具体的には、二値化処理により、該ヒストグラムにおいて調整方向に存在する特定山部MPxに対応する画素がまとめて白色画素または黒色画素に変換されるように、調整後閾値Thaを設定することができる。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、二値化処理において所望の結果を得ることができない事態の発生を抑制することができる。例えば、本実施形態のスキャナ200によれば、画像中の背景色(地色)に近い色の文字の部分の画素が白色画素に変換されてしまい二値画像データにおいて該文字が消えてしまう事態や、画像中のサイズの小さい文字を構成する各線の間の背景色(地色)の部分の画素が黒色画素に変換されてしまい二値画像データにおいて該文字が黒くつぶれてしまう事態の発生を抑制することができる。
また、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、指定取得部229が、ユーザによる指定を取得し、調整方向設定部227が、取得された指定に従い調整方向を設定する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、原閾値Thoを所望の方向に調整した調整後閾値Thaを設定することができ、二値化処理において所望の結果を得ることができない事態の発生を効果的に抑制することができる。例えば、本実施形態のスキャナ200によれば、画像中の背景色(地色)に近い色の文字の部分の画素が白色画素ではなく黒色画素に変換されることを希望する場合には、調整方向を高輝度値方向に設定することにより所望の結果を得ることができ、画像中のサイズの小さい文字を構成する各線の間の背景色(地色)の部分の画素が黒色画素ではなく白色画素に変換されることを希望する場合には、調整方向を低輝度値方向に設定することにより所望の結果を得ることができる。
また、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、調整後閾値設定部223が、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nに対応付けて設定された規則に従い、特定山部MPxおよび特定方向Dxを選択する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nという対象画像データIFの特徴に応じて、適切な特定山部MPxおよび特定方向Dxを選択することによって、適切な調整後閾値Thaを設定することができるため、二値化処理において所望の結果を得ることができない事態の発生を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、調整レベル設定部228が、原閾値Thoの調整レベル(調整量の大きさ)を設定し、調整後閾値設定部223が、調整レベルに応じて設定された規則に従い特定山部MPxおよび特定方向Dxを選択する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、設定された調整レベルに応じて、適切な特定山部MPxおよび特定方向Dxを選択することによって、適切な調整後閾値Thaを設定することができ、二値化処理において所望の結果を得ることができない事態の発生を効果的に抑制することができる。なお、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、指定取得部229が、ユーザによる指定を取得し、調整レベル設定部228が、取得された指定に従い調整レベルを設定する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、ユーザの所望の調整レベルに応じた適切な特定山部MPxおよび特定方向Dxを選択することによって、適切な調整後閾値Thaを設定することができ、二値化処理において所望の結果を得ることができない事態の発生を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、調整後閾値設定部223は、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数が1個である場合であって、(1)調整レベルが第1のレベル(+1または−1)に設定された場合には、調整方向と反対の方向を特定方向Dxとして設定し、(2)調整レベルが第1のレベルより調整量の大きい第2のレベル(+2または−2)に設定された場合には、山部MPのふもとに代えて、山部MPにおける調整方向と反対の方向のふもとと頂点との間の位置に対応する輝度値Yを調整後閾値Thaとして設定する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、二値化処理において、対象画像データIFの特徴と設定された調整レベルとに応じた所望の結果を得ることができる。例えば、調整レベルが「+1」に設定された場合には、背景色(地色)と分離されている薄い文字を黒色文字として残すことができ、調整レベルが「+2」に設定された場合には、背景色(地色)に近い輝度の薄い文字を黒色文字として残すことができる。また、例えば、調整レベルが「−1」に設定された場合には、画像中の最も濃い文字以外を白くすることができ、調整レベルが「−2」に設定された場合には、画像中の最も濃い文字以外を白くすることができると共に、該文字のつぶれを抑制することができる。
また、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、調整後閾値設定部223は、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数Nが2個である場合であって、(1)調整レベルが第1のレベル(+1または−1)に設定された場合には、原閾値Thoに近い側の山部MPを特定山部MPxとして選択すると共に、調整方向を特定方向Dxとして設定し、(2)調整レベルが第1のレベルより調整量の大きい第2のレベル(+2または−2)に設定された場合には、原閾値Thoから遠い側の山部MPを特定山部MPxとして選択すると共に、調整方向と反対の方向を特定方向Dxとして設定する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、二値化処理において、対象画像データIFの特徴と設定された調整レベルとに応じた所望の結果を得ることができる。例えば、調整レベルが「+1」に設定された場合には、背景色(地色)と分離されている薄い文字を黒色文字として残すことができ、調整レベルが「+2」に設定された場合には、背景色(地色)に近い輝度の薄い文字を黒色文字として残すことができる。また、例えば、調整レベルが「−1」に設定された場合には、画像中の最も濃い文字以外を白くすることができ、調整レベルが「−2」に設定された場合には、画像中の最も濃い文字以外を白くすることができると共に、該文字のつぶれを抑制することができる。
また、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、調整後閾値設定部223は、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの数がN個(ただしNは3以上の整数)である場合であって、(1)調整レベルが第1のレベル(+1または−1)に設定された場合には、原閾値Thoに近い側から数えてM番目(ただしM=N/2(小数点以下切り捨て))の山部MPを特定山部MPxとして選択すると共に、調整方向を特定方向Dxとして設定し、(2)調整レベルが前記第1のレベルより調整量の大きい第2のレベル(+2または−2)に設定された場合には、原閾値Thoから最も遠い山部MP(すなわち、原閾値Thoから数えてN番目の山部MP)を特定山部MPxとして選択すると共に、調整方向と反対の方向を特定方向Dxとして設定する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、二値化処理において、対象画像データIFの特徴と設定された調整レベルとに応じた所望の結果を得ることができる。例えば、調整レベルが「+2」に設定された場合には、背景色(地色)と分離されている薄い文字を黒色文字として残すことができ、調整レベルが「+1」に設定された場合には、調整レベル「+2」と調整レベル「0」(調整しない)との中間的な調整を行うことができる。また、例えば、調整レベルが「−2」に設定された場合には、画像中の最も濃い文字以外を白くすることができ、調整レベルが「−1」に設定された場合には、調整レベル「−2」と調整レベル「0」(調整しない)との中間的な調整を行うことができる。
また、本実施形態のスキャナ200による二値化処理では、山部検出部226は、輝度値Yのヒストグラムにおいて、一の輝度値Yにおける頻度Fと、一の輝度値Yより1つ低い輝度値Yにおける頻度Fとの差(隣接頻度差ΔF)を順に算出し、輝度値Yが低い方から高い方に向かう方向(右方向)において、隣接頻度差ΔFが所定回数以上連続で正の値になったときの負の値から正の値への切替点である第1のふもと(左ふもとBl)から、その後に隣接頻度差ΔFが所定回数以上連続で負の値になったときの正の値から負の値への切替点である頂点PEを経て、さらにその後に隣接頻度差ΔFが正の値になったときの負の値から正の値への切替点である第2のふもと(右ふもとBr)までの区間を、山部MPとして検出する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、対象画像データIFの特徴を表す適切な山部MPを検出することができ、適切な調整後閾値Thaを設定することができる。る。なお、本実施形態では、山部検出部226は、上記区間の内、頂点PEにおける頻度Fが所定の値以上である区間を、山部MPとして検出する。そのため、本実施形態のスキャナ200によれば、対象画像データIFの特徴を表すより適切な山部MPを検出することができ、より適切な調整後閾値Thaを設定することができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における画像処理システム10の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、スキャナ200の二値化処理部220は、必ずしも調整レベル設定部228や指定取得部229の機能を含む必要は無い。
また、上記実施形態における二値化処理の内容は、あくまで一例であり、一部のステップを省略したり、内容を変更したり、他のステップと順番を入れ替えたりしてもよい。例えば、上記実施形態では、対象画像データIFは、スキャナ200の読取部270によって原稿PAが読み取られることにより生成された画像データであるとしているが、対象画像データIFは、通信部260等を介して他の装置(例えば、PC100)から取得された画像データであるとしてもよい。また、対象画像データIFは、RGBデータである必要はなく、他の表色系(色空間)によって表された画像データであるとしてもよいし、モノクロ画像(グレースケール画像)であるとしてもよい。
また、上記実施形態の二値化処理では、輝度値Yのヒストグラムが用いられているが、輝度値Yそのものではなく、輝度の高さを表す他の指標値(例えばG成分)のヒストグラムが用いられてもよい。
また、上記実施形態の二値化処理における山部MPの検出方法は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、輝度値Yのヒストグラムの移動平均をとることによる平滑化処理は必ずしも実行される必要はない。また、山部MPとして検出される条件として、頂点PEにおける頻度Fが所定の値以上であるという条件はなくてもよい。
また、上記実施形態の二値化処理では、各調整方向について、調整レベルが2段階のレベルから選択可能であるとしているが、3段階以上のレベルから選択可能であるとしてもよいし、調整レベルの選択ができない(調整レベルは1段階である)としてもよい。また、上記実施形態の二値化処理では、調整方向や調整レベルが、ユーザによる指定に従い設定されるとしているが、調整方向や調整レベルが、対象画像データIFに基づき自動的に設定されるとしてもよい。例えば、輝度値Yのヒストグラムにおける2つの山部MPを構成する画素群の、対象画像データIFにおける位置関係を調べ、対象画像データIFにおいて両画素群の位置が重なっている場合(例えば、2つの画素群の内、低輝度側の画素群が文字部分であり、高輝度側の画素群が文字背景である場合)には、2つの山部MPの間に調整後閾値Thaが来るような調整方向および調整レベルが設定されるとしてもよい。このようにすれば、二値画像において文字部分を残し、文字背景部分を消すことができる。また、例えば、輝度値Yのヒストグラムにおける2つの山部MPを構成する画素群の、対象画像データIFにおける位置関係を調べ、対象画像データIFにおいて両画素群の位置が重なっていない場合(例えば、2つの画素群が共に文字部分である場合)には、2つの山部MPより高輝度値側に調整後閾値Thaが来るような調整方向および調整レベルが設定されるとしてもよい。このようにすれば、二値画像において2つの山部MPに対応する2つの文字部分を残すことができる。
また、上記実施形態の二値化処理において、調整後閾値設定部223が、輝度値Yのヒストグラムにおいて原閾値Thoより調整方向側に存在する山部MPの内の頻度Fが最も高い山部MPを特定山部MPxとして選択し、調整方向と反対の方向を特定方向Dxとして設定するとしてもよい。このようにすれば、二値化処理において、対象画像データIFの特徴に応じた所望の結果を得ることができる。
また、上記実施形態では、二値化処理に使用される原閾値Thoの設定方法として、判別分析法(大津法)が用いられているが、ヒストグラムに基づいて原閾値Thoを設定する方法であれば他の方法が用いられるとしてもよい。
また、上記実施形態において、対象画像データIFからYCbCrデータを生成する処理に代えて、対象画像データIFから輝度値Yを算出する処理が実行されるとしてもよい。
また、上記実施形態では、二値化処理がスキャナ200により実行されるとしているが、二値化処理が他の画像処理装置(例えば、PC100や図示しないプリンタ等)により実行されるとしてもよい。例えば、二値化処理は、パーソナルコンピュータ100の記憶部114に格納されたスキャナドライバや他のアプリケーションプログラムに従ってCPU112により実行されるとしてもよい。
また、上記実施形態において、ハードウェアによって実現されている構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、反対に、ソフトウェアによって実現されている構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
200:スキャナ 210:制御部 212:CPU 214:記憶部 216:ASIC 220:二値化処理部 221:色変換部 223:調整後閾値設定部 224:ヒストグラム作成部 225:原閾値設定部 226:山部検出部 227:調整方向設定部 228:調整レベル設定部 229:指定取得部 250:操作部

Claims (12)

  1. 画像データを構成する複数の画素について、輝度の高さを表す指標値のヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、
    前記ヒストグラムに基づいて、二値化処理のための前記指標値の原閾値を設定する原閾値設定部と、
    前記ヒストグラムにおいて、所定の要件を満たす山部を検出する山部検出部と、
    前記原閾値の調整方向を設定する調整方向設定部と、
    前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の1つである特定山部における特定方向のふもとの前記指標値を、調整後閾値として設定する調整後閾値設定部と、
    前記調整後閾値を用いて前記画像データの二値化処理を行う二値化処理部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、さらに、
    ユーザによる指定を取得する指定取得部を備え、
    前記調整方向設定部は、前記指定に従い、前記調整方向を設定する、画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記調整後閾値設定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の数に対応付けて設定された規則に従い、前記特定山部および前記特定方向を選択する、画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記原閾値の調整量の大きさを表す調整レベルを設定する調整レベル設定部を備え、
    前記調整後閾値設定部は、前記調整レベルに応じて設定された規則に従い、前記特定山部および前記特定方向を選択する、画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置であって、さらに、
    ユーザによる指定を取得する指定取得部を備え、
    前記調整レベル設定部は、前記指定に従い、前記調整レベルを設定する、画像処理装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の画像処理装置であって、
    前記調整後閾値設定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の数が2個である場合であって、
    (1)前記調整レベルが第1のレベルに設定された場合には、前記原閾値に近い側の前記山部を前記特定山部として選択し、前記調整方向を前記特定方向として設定し、
    (2)前記調整レベルが前記第1のレベルより調整量の大きい第2のレベルに設定された場合には、前記原閾値から遠い側の前記山部を前記特定山部として選択し、前記調整方向と反対の方向を前記特定方向として設定する、画像処理装置。
  7. 請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記調整後閾値設定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の数がN個(ただしNは3以上の整数)である場合であって、
    (1)前記調整レベルが第1のレベルに設定された場合には、前記原閾値に近い側から数えてM番目(ただしM=N/2(小数点以下切り捨て))の前記山部を前記特定山部として選択し、前記調整方向を前記特定方向として設定し、
    (2)前記調整レベルが前記第1のレベルより調整量の大きい第2のレベルに設定された場合には、前記原閾値から最も遠い前記山部であるN番目の前記山部を前記特定山部として選択し、前記調整方向と反対の方向を前記特定方向として設定する、画像処理装置。
  8. 請求項4から請求項7までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記調整後閾値設定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の数が1個である場合であって、
    (1)前記調整レベルが第1のレベルに設定された場合には、前記調整方向と反対の方向を前記特定方向として設定し、
    (2)前記調整レベルが前記第1のレベルより調整量の大きい第2のレベルに設定された場合には、前記山部のふもとに代えて、前記山部における前記調整方向と反対の方向のふもとと頂点との間の位置に対応する前記指標値を、前記調整後閾値として設定する、画像処理装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記調整後閾値設定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の内の頻度が最も高い前記山部を前記特定山部として選択し、前記調整方向と反対の方向を前記特定方向として設定する、画像処理装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
    前記山部検出部は、前記ヒストグラムにおいて、一の前記指標値における頻度と、一の前記指標値より1つ低い前記指標値における頻度との差を順に算出し、前記指標値が低い方から高い方に向かう方向において、前記差が所定回数以上連続で正の値になったときの負の値から正の値への切替点である第1のふもとから、その後に前記差が所定回数以上連続で負の値になったときの正の値から負の値への切替点である頂点を経て、さらにその後に前記差が正の値になったときの負の値から正の値への切替点である第2のふもとまでの区間を、前記山部として検出する、画像処理装置。
  11. 請求項10に記載の画像処理装置であって、
    前記山部検出部は、前記区間の内、前記頂点における頻度が所定の値以上である区間を、前記山部として検出する、画像処理装置。
  12. 画像データを構成する複数の画素について、輝度の高さを表す指標値のヒストグラムを作成する工程と、
    前記ヒストグラムに基づいて、二値化処理のための原閾値を設定する工程と、
    前記ヒストグラムにおいて、所定の要件を満たす山部を検出する工程と、
    前記原閾値の調整方向を設定する工程と、
    前記ヒストグラムにおいて前記原閾値より前記調整方向側に存在する前記山部の1つである特定山部における特定方向のふもとに対応する前記指標値を、調整後閾値として設定する工程と、
    前記調整後閾値を用いて前記画像データの二値化処理を行う工程と、
    を備える、画像処理方法。
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