JP6630107B2 - 映像表示装置 - Google Patents

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本発明は、空中で映像を表示する技術に関する。
空中で映像を表示する技術が知られている。例えば特許文献1には、ヘリコプタに同一方向に向けて設けられた2つのLED群を点灯させることで、空中を飛行中のヘリコプタがGPS制御の状態及び機体の異常状態を表す映像を表示する技術が開示されている。
特許4116476号公報
特許文献1の技術のように飛行体が空中で映像を表示する場合、映像を表示させる位置を自在に変化させることができる一方、映像を見せる相手であるユーザと飛行体との位置関係も変わりやすい。特許文献1の技術では、映像を表示するLED群が一方向にしか向いていないため、ユーザとの位置関係が変わるとユーザに向けて映像を表示するために飛行体の向きを調整しなければならない。
そこで、本発明は、空中で映像を表示する飛行体とユーザとの位置関係が変わっても飛行体の向きを変えることなくユーザに向けた映像を表示できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、回転翼と、前記回転翼を回転させて自装置の飛行を制御する飛行制御部と、複数の発光体が並べて設けられた枠体であって、前記回転翼及び前記飛行制御部の周囲に配置されて当該周囲を回転する枠体と、回転中の前記複数の発光体が発する光が映像を表すように当該複数の発光体を制御する発光制御部とを備える映像表示装置を提供する。
また、前記枠体を前記回転翼及び前記飛行制御部に対して相対的に回転させる回転制御部を備えていてもよい。
さらに、前記枠体は、前記回転翼又は前記飛行制御部と一体になって回転してもよい。
また、水平方向の推進力を発生させる推進力発生部を備えていてもよい。
また、前記枠体の回転により生じる反作用の大きさを測定する反作用測定部と、前記反作用を打ち消す方向の力を測定された前記反作用の大きさに応じた大きさで発生させる力発生部とを備えていてもよい。
さらに、前記枠体の回転速度を測定する回転速度測定部を備え、前記発光制御部は、測定された前記回転速度に応じて前記複数の発光体を制御してもよい。
また、前記飛行制御部は、飛行中の自装置を傾けて水平方向に移動させ、前記発光制御部は、飛行中に自装置が傾いた場合に当該傾きを打ち消すように前記映像を表示させてもよい。
さらに、前記枠体を囲んで配置される囲み部材であって、当該囲み部材越しに前記映像を視認させることが可能な形状を有する囲み部材を備えていてもよい。
また、ユーザが居る方向を検出する検出部を備え、前記発光制御部は、検出された前記方向に向けて映像を表示させてもよい。
さらに、前記枠体の内側に設けられ、当該枠体が画角に入っていないときに外部を撮影する撮影部を備えていてもよい。
本発明によれば、空中で映像を表示する飛行体とユーザとの位置関係が変わっても飛行体の向きを変えることなくユーザに向けた映像を表示できるようにすることができる。
第1実施例に係る映像表示装置の全体構成を表す図 上から見た映像表示装置を表す図 矢視A−Aに見た映像表示装置を表す図 表示された映像の一例を表す図 水平方向に見た第2実施例の映像表示装置を表す図 舵面の向きと推進力の方向との関係を表す図 水平方向に見た本変形例の映像表示装置を表す図 変形例の映像表示装置の構成を表す図 変形例の映像表示装置の構成を表す図 LEDを発光させる期間の例を表す図 変形例の映像表示装置の構成を表す図 発光制御部の制御方法を説明するための図 変形例の映像表示装置の構成を表す図 変形例で映像が表示される向きの例を表す図 変形例の映像表示装置の構成を表す図 変形例の枠体の例を表す図 変形例の映像表示装置の構成を表す図
[1]第1実施例
図1は第1実施例に係る映像表示装置1の全体構成を表す。映像表示装置1は、飛行しながら空中に映像を表示する装置である。映像表示装置1は、回転翼10−1、10−2、10−3、10−4(それぞれを区別しない場合は「回転翼10」という)を備え、これら4つの回転翼10を回転させて飛行するいわゆるマルチコプターやクアッドコプターと呼ばれるマルチローター式の回転翼機である。回転翼10は、本実施例では2枚のブレードを有するローターであり、後述するモータ21が生じさせる回転力を推進力に変えて自装置を空中に推進、すなわち飛行させる。
映像表示装置1は、回転翼10の他に、飛行制御部20と、電源部30と、映像表示部40と、囲み部材80とを備える。飛行制御部20は、上記の各回転翼を回転させて自装置(映像表示装置1)の飛行を制御する。飛行制御部20は、例えば各回転翼を同じ回転数で回転させることで自装置を上昇及び下降させ、回転翼の回転数を変えることで回転数が少ない回転翼側に自装置を傾けて水平方向に移動させる。飛行制御部20は、4つのモータ21と、4つのESC(Electronic Speed Controller)と、フライトコントローラ23と、受信機24とを備える。
モータ21は、回転軸と、その回転軸を回転させる回転機構とを有し、回転機構は、永久磁石などの磁界発生部材、電流を流すコイル及びそれらを格納する筐体とを有する。モータ21としては、例えば、直流電流で回転軸を回転させ、半導体スイッチを用いてコイルに流れる電流の向きを変えるブラシレスモータが用いられる。各モータ21の回転軸には、上記の回転翼がそれぞれ固定されており、モータ21が回転軸を回転させることで回転翼が回転する。
ESC22は、モータ21に電気的に接続され、入力された電流を増幅してモータ21に供給するとともに、電流の向きの変更などを行ってモータ21の回転を制御する。フライトコントローラ23は、4つのESC22とそれぞれ電気的に接続され、ESC22の動作を制御することで、映像表示装置1の飛行を制御する。具体的には、フライトコントローラ23の制御により、映像表示装置1の上昇、下降、水平移動、ホバリング、着陸、指定したルートの飛行などが可能となる。
受信機24は、フライトコントローラ23と電気的に接続されており、外部のリモコン操縦機から送信されてきた操縦信号を受信してフライトコントローラ23に供給する。操縦信号とは映像表示装置1の上昇や下降、水平移動などの飛行方法を指示する信号である。フライトコントローラ23が供給された操縦信号が表す指示に従って飛行を制御することで、リモコン操縦機を操作する操縦者が意図したように映像表示装置1を飛行させることが可能となる。
電源部30は、飛行制御部20及び映像表示部40と電気的に接続されており、これらの各部を作動させる電力を供給する。電源部30は、バッテリー31と、バッテリーアラーム32と、BEC(Battery Eliminator Circuit)33とを備える。バッテリー31は、リチウムポリマーバッテリーであり、蓄えた電力を前述の各部に供給する。バッテリーアラーム32は、過放電によるバッテリー31の損傷を防ぐため、バッテリー31の電圧を測定し、例えば設定値よりも電圧が下がったらアラームを鳴らして操縦者に報知する。BEC33は、バッテリー31に蓄積された電力を映像表示部40に供給する回路である。
映像表示部40は、発光体であるLED(Light Emitting Diode)を複数有し、複数のLEDが発する光により映像を表示する。映像表示部40は、シングルボードコンピュータ41と、モータドライバ42と、DC(Direct Current)モータ・フォトリフレクタ43と、回転・通信部44と、LEDドライバ45と、スリップリング46と、シリアルLEDテープ47と、環状部材48とを備える。
シングルボードコンピュータ41は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びSDメモリーカード等を備え、CPUが、RAMをワークエリアとして用いてSDメモリーカードに記憶されたプログラムを実行することによって、モータドライバ42及びLEDドライバ45の動作を制御する。モータドライバ42は、DCモータ・フォトリフレクタ43の動作を制御する。具体的には、モータドライバ42は、回転の開始、回転の停止、回転速度などを制御する。
DCモータ・フォトリフレクタ43は、直流電流で駆動するモータと、モータの回転速度を表す値を測定するセンサであるフォトリフレクタとを備える。フォトリフレクタが測定した値はモータドライバ42を介してシングルボードコンピュータ41に供給される。シングルボードコンピュータ41は、供給された値に基づいて、モータの回転速度を目的の値とするように制御する。
回転・通信部44は、DCモータ・フォトリフレクタ43の回転力により回転する棒状の回転軸を有する。この回転軸には、後述する環状部材48が固定される。また、この回転軸は、通信線としての機能を有し、後述するシリアルLEDテープ47の信号線が接続されて通信を仲介する。
LEDドライバ45は、映像表示部40が備える複数のLEDの発光を制御する。具体的には、LEDドライバ45は、発光の開始、発光の停止、発光時の光量などを制御する。スリップリング46は、LEDドライバ45及び回転・通信部44とそれぞれ電気的に接続され、回転・通信部44の回転軸が回転している状態でもLEDドライバ45から回転・通信部44に向けて電力及び信号を伝達する。
シリアルLEDテープ47は、信号線と、その信号線に沿って1列に並べられ且つそれぞれがその信号線に接続された複数のLEDと、信号線及び複数のLEDを接着させたテープとを備える。複数のLEDは、信号線から供給される信号により個別に発光が制御される。環状部材48は、棒状の部材を環状に形成した部材であり、その外周側にシリアルLEDテープ47が貼り付けられている。このため、シリアルLEDテープ47が備える複数のLEDは環状に配置されている。
シリアルLEDテープ47及び環状部材48は、複数のLEDが並べて設けられた枠体50を形成する。枠体50は、回転翼10、飛行制御部20及び電源部30の周囲に配置される。つまり、枠体50は、これらの各部を取り囲む環状の枠を形成する物体である。枠体50は、環状部材48の径に沿った回転軸を中心にして、回転翼10、飛行制御部20及び電源部30の周囲を回転する。枠体50は、回転軸を中心にして回転しても、これらの各部には接触しない大きさ及び配置となっている。つまり、枠体50が回転すると、その枠体50が描く軌跡の内側に回転翼10、飛行制御部20及び電源部30が収まるようになっている。
シングルボードコンピュータ41、モータドライバ42、DCモータ・フォトリフレクタ43及び回転・通信部44は、枠体50を回転させる制御を行う回転制御部60として機能する。映像表示装置1においては、枠体50以外に回転翼10、飛行制御部20及び電源部30という各部も回転するが、回転制御部60は、枠体50をこれらの各部とは別に回転させる。言い換えると、回転制御部60は、枠体50をこれらの各部に対して相対的に回転させる。
シングルボードコンピュータ41、LEDドライバ45及びスリップリング46は、回転中の複数のLEDが発する光が映像を表すようにそれら複数のLEDを制御する発光制御部70として機能する。囲み部材80は、枠体50を囲んで配置され、枠体50及び他の各部と他の物体との接触を防ぐ構造体である。枠体50及び囲み部材80の配置や形状については、図2及び図3を参照して説明する。
図2は上から見た映像表示装置1を表す。ここでいう「上から見る」とは、鉛直に上昇又は下降するときの姿勢となっている映像表示装置1を鉛直上方から見ることを意味する。映像表示装置1は、電源部30などを格納する直方体の箱である筐体2を備える。筐体2の上面は正方形の形をしている。筐体2が有する4つ側面には、回転翼10−1、10−2、10−3、10−4をそれぞれ支持するアーム部3−1、3−2、3−3、3−4(それぞれを区別しない場合は「アーム部3」という)が設けられている。
各回転翼10は各アーム部3の先端(筐体2から離れた方の端)に設けられている。図2(a)では、アーム部3−1及び3−3に重なるようにして枠体50が表されている。枠体50は、図2のように上から見ると、図2(b)に表すように筐体2の上面の中心点B1を中心に回転可能に設けられている。囲み部材80は、複数の縦環状部材81と、複数の横環状部材82と、それらを結合させているジョイント83とを備える。これらについては図3も参照して後ほど詳しく説明する。
図3は図2(a)の矢視A−Aに見た映像表示装置1を表す。図3に表す映像表示装置1は、鉛直に上昇又は下降するときの姿勢となっている。図3では、鉛直及び水平方向を矢印で表している。筐体2の内部には、フライトコントローラ23、受信機24、バッテリー31、バッテリーアラーム32、BEC33、シングルボードコンピュータ41、モータドライバ42、LEDドライバ45及びスリップリング46が設けられている。アーム部3の鉛直上方には、モータ21及びESC22が設けられている。
DCモータ・フォトリフレクタ43は、DCモータ431と、フォトリフレクタ432とを備え、筐体2の外側に固定されている。回転・通信部44は、プーリー441と、回転軸442と、ベアリング443とを備える。プーリー441は、DCモータ431の回転力を回転軸442に伝達する滑車である。回転軸442は、長手方向を鉛直に沿った方向に向けて配置された円柱形の軸であり、プーリー441を介して伝達される回転力によって回転する。回転軸442の鉛直上方の端はスリップリング46に接触しており、LEDドライバ45からの電力及び信号を受け取る。
回転軸442には枠体50が備える環状部材48が固定されている。環状部材48は、12本の真っ直ぐな金属線481と、それらの金属線481同士を接続する12個のジョイント482とを備え、それら(複数の金属線481及び複数のジョイント482)を環状に組み上げて、正12角形の形に形成されている。環状部材48に貼り付けられているシリアルLEDテープ47の信号線は、回転軸442と接触している。ベアリング443は、環状部材48が固定されている位置よりも鉛直下方側で回転軸442に回転可能に取り付けられており、そのベアリング443には囲み部材80が固定されている。これにより、回転軸442が、囲み部材80を支持しつつ囲み部材80とは別に回転するようになっている。
以上の構成により、回転制御部60が枠体50を回転させ、発光制御部70が複数のLEDの発光を制御することで映像が表示される。
図4は表示された映像の一例を表す。図4では、飛行中の映像表示装置1をユーザが水平方向に見た場合の映像が表されている。映像表示装置1は、枠体50を回転させることで表示面C1を形成している。表示面C1は、回転軸442を軸にして回転する枠体50が作り出す回転体(正12角形を回転させたときの回転体)の表面であり、球体の表面に近い形をしている。枠体50の周囲には囲み部材80が配置されているため、表示面C1には囲み部材80の一部が重なって見えることになるが、図4では、映像を見やすくするために囲み部材80のうち表示面C1に重なって見える部分を省略している。
図4の例では、映像表示装置1が、複数の「E」という文字を水平方向及び鉛直にそれぞれ並べて表示している。表示面C1は立体的な形状をしているため、表示面C1の中央の映像は正面から見え、表示面C1の端に近づくにつれて映像が斜めに見えるようになる。この例では、中央に表示される「E」に比べて端の方の「E」は水平方向又は鉛直の寸法が小さく見えている。一方、映像表示装置1を他の方向から見た場合でも、その方向から見た表示面C1の中央の映像は正面から見えることになる。
表示面C1は球体の表面に近い形をしているため、どの方向から見ても表示面C1の形は概ね同じ円に近い形状となり、その中央の映像は正面から見ることができるようになっている。つまり、映像表示装置1とユーザとの位置関係が変わっても(例えばユーザが映像表示装置1の真横にいたり真下にいたり斜めにいたりしても)、映像表示装置1の向きを変えることなくユーザに向けた映像を表示できるようになっている。
図3に戻って説明する。筐体2の鉛直上方には支持部材4が設けられている。支持部材4は、長手方向を鉛直に沿った方向に向けて配置された円柱形の部材である。支持部材4には、ベアリング5が回転可能に取り付けられており、そのベアリング5には環状部材48が固定されている。これにより、支持部材4は、環状部材48を支持しつつ環状部材48とは別に回転するようになっている。支持部材4のベアリング5の取り付け位置よりも鉛直上方には、囲み部材80が固定されている。
図3では、前述した囲み部材80が備える複数(本実施例では2つ)の縦環状部材81、複数(本実施例では6つ)の横環状部材82及びジョイント83が表されている。縦環状部材81及び横環状部材82は、いずれも、例えば針金のように細い金属線を環状に形成した部材である。縦環状部材81は、自身が形成する環で囲まれた平面が鉛直に沿うように配置されており、横環状部材82は、自身が形成する環で囲まれた平面が水平方向に沿うように配置されている。
図4では、前述した重複部分(囲み部材80のうちの表示面C1に重なって見える部分)を省略したが、これらの環状部材は細い金属線で形成されているため、表示面C1を囲み部材80越しに見ても表示される映像を認識できるようになっている。言い換えると、囲み部材80は、枠体50を囲んで配置されているが、映像を完全に隠してしまうということはなく、囲み部材80越しに映像を視認させることが可能な形状を有している。これにより、映像表示装置1が囲み部材80を備えない場合に比べて、回転する回転翼10や枠体50が他の物体に接触して損傷したりその物体を破壊したりするおそれを少なくすることができる。
[2]第2実施例
本発明の第2実施例について、以下、第1実施例と異なる点を中心に説明する。第1実施例では、回転翼10及び枠体50が別々に回転したが、第2実施例では、回転翼及び枠体が一体となって回転する。
図5は水平方向に見た第2実施例の映像表示装置1aを表す。映像表示装置1aは、筐体2aと、回転翼10aと、モータ21aと、枠体50aと、推進力発生部90とを備える。なお、図5に表すように、映像表示装置は第1実施例で述べた囲み部材を備えていなくてもよい。筐体2aには、図示せぬ飛行制御部の各部や電源部、映像表示部の各部が格納されている。映像表示装置1aは、1つの回転翼10aを備えるシングルローター式の回転翼機である。
回転翼10aは、回転軸11aと、ローター12aとを備える。回転軸11aは、鉛直下方の端がモータ21aの回転軸に固定され、モータ21aが生じさせる回転力により回転する。モータ21aの筐体の鉛直下方側には支持部材4a―1が固定されている。支持部材4a−1は、円柱形の部材であり、鉛直下方の端にベアリング6−1が回転可能に取り付けられている。そのベアリング6−1には筐体2aが固定されている。モータ21aが自身の回転軸を回転させると、その回転軸を回転させる回転機構は反作用によって回転軸とは反対向きに回転する。そのため支持部材4a−1も回転するが、ベアリング6−1が設けられていることにより、ベアリング6−1が設けられていない場合に比べてその回転力が筐体2aに伝わりにくくなっている。
一方、回転軸11aの鉛直上方の端には枠体50aが固定されている。これにより、枠体50aは、回転軸11aが回転すると、すなわち回転翼10aが回転すると、回転翼10aと一体になって回転するようになっている。枠体50aの鉛直下方の端には支持部材4a−2が固定されている。支持部材4a−2は、長手方向を鉛直に沿って配置された円柱形の部材であり、枠体50aとともに回転する。
支持部材4a−2の枠体50aの反対側の端(鉛直上方の端)にはベアリング6−2が回転可能に取り付けられており、そのベアリング6−2には筐体2aが固定されている。このため、ベアリング6−2が設けられていない場合に比べて支持部材4a―2の回転力が筐体2aに伝わりにくくなっている。以上のとおり、筐体2aは、ベアリング6−1及び6−2を介して支持部材4a−1及び4a−2に繋がっているため、これらの支持部材が回転しても一緒には回転しないようになっている。また、支持部材4a−1及び支持部材4a−2は反対方向に回転するため、これらの回転力がベアリングを介して伝わったとしても、それらが打ち消し合って筐体2aに与えられる回転力を小さくしている。
推進力発生部90は、水平方向の推進力を発生させる機構であり、筐体2aに設けられている。推進力発生部90は、本実施例では、航空機における補助翼及び昇降舵の働きによって推進力を発生させる。推進力発生部90は、第1舵面91−1及び第2舵面91−2(これらを区別しない場合は「舵面91」という)と、舵面向き制御部92とを備える。舵面91は、回転翼10aの回転により鉛直下方に吹き付ける風が当たる位置に配置される。舵面向き制御部92は、2つの舵面91の向きを制御する。
図6は舵面91の向きと推進力の方向との関係を表す。この関係を説明するため、図5において、鉛直に沿って上向きを正方向とするZ軸と、第1舵面91−1から第2舵面91−2に向かう方向に沿ってこの方向を正方向とするX軸と、図5において奥から手前に向かう方向に沿ってその方向を正方向とするY軸とを表した。図6では、X軸の正方向に見たときの第1舵面91−1の向きと第2舵面91−2の向きとを表している。
図6(a)では、どちらの舵面91もZ軸正方向側がZ軸負方向側よりもY軸負方向側に位置するように傾いた向きに制御されている。この場合、回転翼10aから吹き付ける風、すなわちZ軸負方向に向けて吹く風が当たると、どちらの舵面91にもY軸負方向に向いた力が発生する。これにより、映像表示装置1aにはY軸負方向に向かう水平方向の推進力が発生する。
図6(b)では、どちらの舵面91もZ軸正方向側がZ軸負方向側よりもY軸正方向側に位置するように傾いた向きに制御されている。この場合、Z軸負方向に向けて吹く風が当たると、どちらの舵面91にもY軸正方向に向いた力が発生し、映像表示装置1aにはY軸正方向に向かう水平方向の推進力が発生する。
図6(c)では、第1舵面91−1はZ軸正方向側がZ軸負方向側よりもY軸負方向側に位置するように傾いた向きに制御され、第2舵面91−2はZ軸正方向側がZ軸負方向側よりもY軸正方向側に位置するように傾いた向きに制御されている。この場合、Z軸負方向に向けて吹く風が当たると、第1舵面91−1にはY軸負方向に向いた力が発生し、第2舵面91−2にはY軸正方向に向いた力が発生する。これにより、推進力発生部90が設けられた筐体2aには、Z軸負方向に見たときに時計回り方向に回転する水平方向の推進力が発生する。
図6(d)では、第1舵面91−1はZ軸正方向側がZ軸負方向側よりもY軸正方向側に位置するように傾いた向きに制御され、第2舵面91−2はZ軸正方向側がZ軸負方向側よりもY軸負方向側に位置するように傾いた向きに制御されている。この場合、図6(c)の場合とは反対に、筐体2aには、Z軸負方向に見たときに反時計回り方向に回転する水平方向の推進力が発生する。
本実施例では、枠体50aを飛行制御部が回転させるため、枠体を回転させる回転制御部を別に設ける必要がない。そのため、回転制御部を設ける場合に比べて映像表示装置を小型にすることができる。また、例えば第1実施例の映像表示装置のようなマルチコプターは、自装置を傾けることで水平方向に移動するが、映像表示装置1aは、推進力発生部90を備えることで、自装置を傾けなくても水平方向に移動することができる。これにより、映像の表示制御を変更しなくとも、自装置の水平方向への移動中に映像に傾きが生じないようにすることができる。
また、映像表示装置1aにおいては、上述したように筐体2aに加わる回転力が小さくはなっているが、それでも筐体2aが回転することがある。本実施例では、推進力発生部90が図6(c)や(d)に表したように筐体2aを回転させる推進力を発生させるので、ベアリングから伝わる力によって筐体2aが回転する方向の反対向きの推進力を発生させることで、推進力発生部90を備えない場合に比べて、筐体2a及びそれに格納された各部(飛行制御部、電源部、映像表示部)の回転を抑えることができる。
[3]変形例
上述した各実施例はそれぞれが本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、各実施例及び以下に示す各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
[3−1]回転翼の回転の反作用
第2実施例では回転翼及び枠体が一体となって回転したが、これに限らず、例えば回転翼の回転力の反作用で枠体を回転させてもよい。
図7は水平方向に見た本変形例の映像表示装置1bを表す。映像表示装置1bは、筐体2bと、回転翼10bと、モータ21bと、枠体50bとを備える。回転翼10bは、回転軸11bと、ローター12bとを備える。回転軸11bには、ベアリング6bが回転可能に取り付けられており、ベアリング6bには枠体50bが固定されている。モータ21bの筐体の鉛直下方側には、棒状の支持部材4b−1を介して筐体2bの上面が固定されている。筐体2bの鉛直下向きの面には棒状の支持部材4b−2を介して枠体50bが固定されている。
このように、映像表示装置1bにおいては、モータ21bの筐体と、筐体2bと、枠体50bとが互いに支持部材を介して固定されており、一体となって回転するようになっている。一方、モータ21bの回転軸に固定された回転翼10bは、それらからは独立して回転する。ただし、回転翼10bが回転すると、その反作用としてモータ21bの筐体を反対向きに回転させる力が発生する。この力により、モータ21bの筐体は回転翼10bとは反対向きに回転し、筐体2b及び枠体50bも、そのモータ21bの筐体と一体となって回転する。
本変形例では、映像表示装置が第1実施例で述べた複数の回転翼も第2実施例で述べた推進力発生部も備えていないため、鉛直への移動(上昇及び下降)しか行わない一方、それらを備える場合に比べて装置を小型にすることができる。
[3−2]反作用の打ち消し
第1実施例では、回転制御部60が枠体50を回転させたが、その場合、枠体50が回転することによる反作用が発生する。映像表示装置は、その反作用を打ち消す構成を備えていてもよい。
図8は本変形例の映像表示装置1cの構成を表す。図8(a)では、水平方向に見た映像表示装置1cが表されている。映像表示装置1cは、図3に表す各部に加え、反作用測定部100と、力発生部110とを備える。
反作用測定部100は、枠体50の回転により生じる反作用の大きさを測定する。図8(b)では、反作用測定部100の詳細構成が表されている。反作用測定部100は、角速度センサ101と、制御部102とを備える。角速度センサ101は、枠体50の回転軸を中心とした角速度を決められた時間間隔(例えば0.1秒毎)で測定し、測定を行う度にその測定結果(角速度)を制御部102に供給する。なお、角速度センサ101は、制御部102からの要求に応答して測定及び測定結果の供給を行ってもよい。
制御部102は、CPU、ROM(Read Only Memory)及びRAM等を備え、角速度センサ101から供給された角速度に基づいて枠体50の回転軸を中心とした角加速度を算出する。枠体50の回転軸を中心とした角加速度の大きさは、枠体50の回転により生じる反作用の大きさに比例するので、反作用測定部100は、こうして算出された角加速度をこの反作用の大きさを表す値として測定する。制御部102は得られた測定結果(角加速度の値)を力発生部110に供給する。なお、制御部102は、力発生部110からの要求に応答して測定及び測定結果の供給を行ってもよい。
力発生部110は、前述した反作用を打ち消す方向の力を、反作用測定部100によって測定された反作用の大きさに応じた大きさで発生させる。力発生部110は、プロペラ111と、モータ112と、制御部113とを備える。本変形例では、枠体50が鉛直上方から見て時計回りに回転し、その反作用で筐体2が鉛直上方から見て反時計回りに回転しようとするものとする。プロペラ111及びモータ112は、図8(a)に表すように、筐体2に固定されており、鉛直に見た筐体2の回転軸を中心とする円の接線方向に推進力を発生させるようにプロペラ111が設けられている。
制御部113は、CPU、ROM及びRAM等を備え、モータ112の回転を制御する。制御部113は、筐体2を鉛直上方から見て時計回りに回転させようとする力を発生させるようにプロペラ111を回転させる制御を行う。制御部113は、本変形例では、図8(a)に表すように設けられたプロペラ111が発生させる風がプロペラ111からモータ112の方に向かって吹くようにモータ112の回転を制御する。これにより、力発生部110は、前述した反作用を打ち消す方向の力を発生させる。
また、制御部113は、反作用測定部100から供給されてくる角加速度の値に基づいてモータ112の回転数を制御する。制御部113は、例えば、供給されてくる角加速度の値に所定の係数を乗じた回転数でプロペラ111を回転させるように回転数を制御する。これにより、枠体50aの回転により生じる反作用が大きくなっても、力発生部110が発生させる力(筐体2を鉛直上方から見て時計回りに回転させようとする力)もそれに合わせて大きくなるので、プロペラ111の回転数が一定の場合に比べて、反作用及び力発生部110が発生させる力の合力を小さくしやすく、その結果、筐体2の回転を抑制することができる。
なお、反作用測定部100は、上記とは別の方法で反作用を測定してもよい。例えば角加速度を直接測定するセンサを備えてその測定結果を用いてもよいし、磁気や光量を測定するセンサを備え、それらの測定結果に基づいて反作用を測定してもよい。例えば、磁気や光量を測定するセンサを枠体とともに回転するように設けておくと、それらの測定結果が枠体の回転周期に合わせて周期的に変化するので、制御部102は、それらの測定結果から枠体の回転周期を算出し、その回転周期の変化に基づいて角加速度を算出する。
[3−3]発光制御
例えば第2実施例では、枠体50aが回転翼10aと一体になって回転するため、枠体50aの回転速度が上昇時、ホバリング時、下降時で変化する。映像表示装置は、そのような枠体の回転速度の変化に応じてLEDの発光を制御する構成を備えていてもよい。
図9は本変形例の映像表示装置1dの構成を表す。図9(a)では、水平方向に見た映像表示装置1dが表されており、図9(b)では、映像表示装置1dの発光の制御に関する構成が表されている。映像表示装置1dは、回転速度測定部120と、スリップリング130と、発光制御部70dと、図5に表す枠体50aとを備える。支持部材4a−2の筐体2a側の端部にはスリップリング130が接続されており、支持部材4a−2が回転可能に支持されつつ、回転速度測定部120と発光制御部70dとがスリップリング130を介して電気的に接続されている。
回転速度測定部120は、枠体50aの回転速度を測定する。回転速度測定部120は、本変形例では、枠体50aと一体となって回転する支持部材4a−2に取り付けられて、枠体50aと同じ速度で回転する。回転速度測定部120は、角速度センサを備えており、角速度センサが出力する角速度を、枠体50aの回転速度を表す値として測定する。回転速度測定部120は、測定した角速度の値を、スリップリング130を介して発光制御部70dに供給する。
発光制御部70dは、回転速度測定部120により測定された回転速度に応じて枠体50aに設けられた複数のLEDを制御する。より詳細には、発光制御部70dは、映像表示装置1dがホバリング等により静止している状態において、枠体50aが1回転してLEDが元の位置に戻るまでの時間(以下「単位回転時間」という)に応じた期間にLEDを発光させる。ここでいう元の位置とは、周囲の空間に対する絶対的な位置を意味し、1回転して元の位置に戻ったLEDは、1回転する前と同じ方向に向くことになる。
図10はLEDを発光させる期間の例を表す。図10(a)では、回転速度V1の場合の例が表され、図10(b)では、回転速度V1の2倍の回転速度V2の場合の例が表されている。時刻t0は枠体50aの回転が開始された時刻を表し、時刻t1は回転速度V1の場合に枠体50aが1回転して元の位置に戻る時刻を、時刻t2は回転速度V2の場合に枠体50aが1回転して元の位置に戻る時刻を表す。時刻t1は回転速度V2の場合に枠体50aが2回転して元の位置に戻る時刻にもなっている。
発光制御部70dは、単位回転時間が2分の1になると、枠体50aの回転の開始時刻t0からLEDの発光の開始時刻までの期間及び開始時刻t0からLEDの発光の終了時刻までの期間をそれぞれ2分の1に短縮するように制御する。発光制御部70dがこのように発光を制御することで、回転速度がV1の場合もV2の場合も、LEDが同じ位置で発光することになる。それにより、同じ方向にいるユーザにとっては、回転速度がV1の場合もV2の場合も、同じ映像が表示されて見えることになる。
なお、図10では第2実施例のように枠体が回転翼と一体になって回転する場合を述べたが、これに限らず、上記変形例のように回転翼の回転力の反作用で枠体を回転させる場合にも、反作用の大きさに応じて枠体の回転速度が変化するので本変形例を適用できる。また、第1実施例のように回転制御部60が枠体を回転させる場合にも、回転制御部60が枠体を回転させる速度を変化させる状況で本変形例を適用できる。
[3−4]装置の傾き
第1実施例で述べた映像表示装置1のようなマルチコプターの飛行制御部は、上述したように自装置を傾けて水平方向に移動させる。この場合に、表示される映像が傾かないようにLEDの発光が制御されてもよい。
図11は本変形例の映像表示装置1eの構成を表す。図11では、映像表示装置1eの発光の制御に関する構成が表されている。映像表示装置1eは、傾き測定部140と、発光制御部70eと、図1に表す枠体50とを備え、その他の構成は図1に表す映像表示装置1と共通している。傾き測定部140は、例えば3軸の地磁気センサを備え、映像表示装置1eの傾きを測定する。傾き測定部140は、本変形例では、鉛直に対する枠体50の回転軸の傾きを測定する。傾き測定部140は、この測定を一定の時間間隔(例えば0.1秒毎)に行い、測定の度に測定結果(傾きの値)を発光制御部70eに供給する。
発光制御部70eは、飛行中に自装置が傾いた場合にその傾きを打ち消すように映像を表示させるよう、LEDの発光を制御する。その具体的な方法について図12を参照して説明する。
図12は発光制御部50eの制御方法を説明するための図を表す。図12では、枠体50に設けられた複数のLEDの軌道群D1が表されている。図12(a)では、傾きが0度の映像表示装置1eが「E」という文字の映像を表示しており、図12(b)では、傾きが30度の映像表示装置1eが「E」という文字の映像を表示している。どちらの「E」も文字の上下方向が鉛直に沿った状態で表示されている。
発光制御部70eは、LEDの軌道群D1と「E」という文字とが重なる位置で各LEDが発光するように制御を行う。この制御が行われることで、映像表示装置1eが図12(b)のように傾いている状態でも、図12(a)のように傾いていない状態と同じ向きの映像、すなわちその傾きが打ち消された映像が表示される。これにより、映像表示装置1eが自装置を傾けて水平方向に移動しているときでも映像の向きを一定にすることができる。
なお、第2実施例のように枠体が回転翼と一体になって回転する場合や上記変形例のように回転翼の回転力の反作用で枠体を回転させる場合でも、例えば風などの影響で映像表示装置が傾くことがあるので、本変形例を適用することで、傾きが生じたときでも映像の向きを一定にすることができる。
[3−5]映像の向き
発光制御部がユーザの存在する方向に映像を表示させてもよい。
図13は本変形例の映像表示装置1fの構成を表す。図13(a)では、水平方向に見た映像表示装置1fが表されており、図13(b)では、映像表示装置1fの発光の制御に関する構成が表されている。映像表示装置1fは、ユーザ方向検出部150と、発光制御部70fと、図3等に表す枠体50とを備える。
ユーザ方向検出部150は、ユーザが居る方向を検出する機能であり、本発明の「検出部」の一例である。ユーザ方向検出部150は、複数(本変形例では5つ)のデジタルカメラ151と、筐体2の内部に設けられた制御部152とを備える。複数のデジタルカメラ151のうち、1つは図13(a)に表すように囲み部材80の鉛直下方側にレンズを鉛直下方に向けて取り付けられ、4つは図2に表す4つの縦環状部材81のそれぞれにレンズを水平方向に向けて取り付けられている。囲み部材80には配線が設けられており、各デジタルカメラ151はこの配線と図1に表す回転・通信部44を介して制御部152と電気的に接続されている。図中の二点鎖線E1は各デジタルカメラの画角を表している。このように、複数のデジタルカメラ151は、映像表示装置1fの鉛直上方を除いた各方向の風景を撮影し、撮影した写真を表す画像データを制御部152に供給する。なお、複数のデジタルカメラの数は5つに限らず、4つ以下でも6つ以上でもよい。
制御部152は、CPU、ROM及びRAM等を備え、複数のデジタルカメラ151により撮影された画像からユーザが居る方向を検出する。制御部152は、まず、撮影された画像から周知の顔認識技術を用いてユーザの顔を抽出する。デジタルカメラから見て同じ方向に存在する物体は写真上の同じ位置に写ることになるので、制御部152は、抽出した顔が写っている写真上の位置から、その顔のユーザが居る方向を表す角度を算出する。制御部152は、例えば、物体の写真上の位置を表す座標とその位置に存在する物体の方向を表す角度との関係を予め調べて対応付けたテーブルを用いてこの算出を行う。
ユーザが居る方向を表す角度は、例えば、ユーザが写っていた写真を撮影したデジタルカメラ151のレンズの光軸と、そのレンズの中心からユーザの顔に向かう直線とが成す角度で表される。ユーザ方向検出部150は、こうしてユーザが居る方向を検出すると、検出結果である角度の値と、ユーザを撮影したデジタルカメラ151に割り当てられた識別情報とを発光制御部70fに供給する。
発光制御部70fは、ユーザ方向検出部150によって検出された方向に向けて映像を表示させる。
図14は本変形例で映像が表示される向きの例を表す。図14では、鉛直上方から(Z軸負方向に)見た映像表示装置1fとユーザU1との位置関係の2つ例と、各位置関係において表示される映像の例とが表されている。図14(a)では、図中のデジタルカメラ151の正面(Y軸正方向)にユーザが居る位置関係が表され、図14(b)では、同じデジタルカメラ151から見て右斜め45°(Z軸正方向を上にしてY軸正方向を正面に見た場合の右斜め方向ということ)の位置にユーザが居る位置関係が表されている。
図14(a)の場合、発光制御部70fは、図中のデジタルカメラ151が取り付けられている方向(Y軸正方向)を正面とみなして映像(この例では「E」という文字)を表示させる。一方、図14(b)の場合、発光制御部70fは、図中のデジタルカメラ151が取り付けられている方向(Y軸正方向)に対して右斜め45°の角度を成す方向を正面とみなして映像を表示させる。なお、発光制御部70fは、ユーザが斜め下に居る場合には、斜め下を正面とみなして映像を表示させる。本変形例によれば、ユーザが居る方向に向けて映像を表示することができ、それにより、表示された映像をユーザが見やすいようにすることができる。
[3−6]枠体の内側からの撮影
上記の実施例では、囲み部材の外側に、すなわち枠体の外側にデジタルカメラを設けたが、枠体の内側にデジタルカメラを設ける場合もある。その場合に、デジタルカメラが撮影する画像に回転する枠体が写らないようにしてもよい。
図15は本変形例の映像表示装置1gの構成を表す。図15(a)では、水平方向に見た映像表示装置1gが表されており、図15(b)では、映像表示装置1gの画像の撮影に関する構成が表されている。映像表示装置1gは、撮影部160を備える。撮影部160は、枠体50の内側に設けられ、枠体50が画角に入っていないときに外部を撮影する撮影手段である。撮影部160は、センサ部161と、制御部162と、デジタルカメラ163とを備える。
センサ部161は、筐体2の鉛直下方の面に設けられ、枠体50と一体になって回転する回転軸442の回転角度を測定する。回転軸442の外周面には基準の位置が決められており、その基準の位置がセンサ部161の正面に来たときを回転角度が0°とする。回転軸442の外周面には例えば10°毎に36本の線が引いてあり、それらの線を検出した回数を数えることで、センサ部161は回転角度を測定する。センサ部161は回転角度の測定を一定の時間間隔(例えば0.01秒毎)で行い、その度に測定した回転角度を制御部162に供給する。
制御部162は、センサ部161から供給された回転角度に基づいて、デジタルカメラ163の露光タイミング(イメージセンサに光を当てるタイミング)を制御する。例えば、回転角度がθ1からθ2までの間とθ3からθ4までの間はデジタルカメラ163の画角に枠体50が入らないものとする。その場合、制御部162は、回転角度θ1が供給されてから回転角度θ2が供給されるまでの期間と、回転角度θ3が供給されてから回転角度θ4が供給されるまでの期間にデジタルカメラ163を露光させる。以下ではこれらの期間を「露光可能期間」という。
例えば制御部162には、図1に表す受信機24を介して写真の撮影を指示する信号が送信されてくる。制御部162は、この信号を受け取ったときにシャッターを切ると露光可能期間に露光が完了する場合にはシャッターを切って写真を撮影し、露光可能期間に露光が完了しない場合には、すぐにはシャッターを切らないで、次の露光可能期間になってからシャッターを切って写真を撮影する。撮影部160は、このようにデジタルカメラの露光タイミングを制御することで、枠体50が画角に入っていないときに枠体50の外部を撮影する。これにより、撮影された写真に枠体が写らないようにすることができる。
[3−7]枠体
枠体は、上述した実施例や変形例で述べたものに限らない。
図16は本変形例の枠体の例を表す。図3に表す枠体50は環状の枠を形成する物体であったが、図16(a)では、環が鉛直上方で途切れた枠を形成する枠体50hが表されており、図16(b)では、環が鉛直の中央で途切れた枠を形成する枠体50iが表されている。このように、枠体は、完全な環状ではなく環が途中で途切れた形であってもよい。
図16(c)では、底辺を鉛直上方に向けて頂点を鉛直下方に向けた三角形の形をした枠体50jが表されている。一方、図16(d)では、円の形をした枠体50kが表されている。このように、枠体は、直線のみで形成された形をしていてもよいし、曲線のみで形成された形をしていてもよい。また、上述した実施例や変形例では鉛直に沿った回転軸を中心に枠体が回転したが、図16(e)では、水平方向に沿った回転軸を中心に回転する枠体50lが表されている。このように、枠体の回転軸はどの方向を向いていてもよい。
また、図16(f)では、2列に並べられたLEDが設けられた環状の枠体50mを環の径に沿った方向から見たところが表されている。枠体50mは、円筒を短く切ったような形をしており、細長い板の両端を繋いで環状に形成した形をしている。このように、枠体は棒状ではなく板状であってもよい。いずれの場合も、枠体は、複数のLEDが並べて設けられ、回転翼、飛行制御部及び電源部の周囲に配置されてその周囲を回転するようになっていればよい。
なお、ここでいう周囲とは、回転翼、飛行制御部及び電源部の周囲を隙間なく完全に囲む必要はなく、図16(a)に表す枠体50hや図16(b)に表す枠体50iのように、回転翼、飛行制御部及び電源部の周囲を部分的にでも囲っていればよい。
[3−8]推進力発生部
第2実施例で述べた推進力発生部は、舵面に当たる風の力で水平方向への推進力を発生させたが、これに限らない。
図17は本変形例の映像表示装置1nの構成を表す。図17では、水平方向に見た映像表示装置1nが表されている。映像表示装置1nは、図5に表す映像表示装置1aが備える各部のうち、推進力発生部90を推進力発生部90nに替えた構成を備える。
推進力発生部90nは、複数のプロペラ部93を備える。各プロペラ部93は、プロペラ及びそれを回転させるモータを有し、筐体2aの水平方向に向いた面に設けられている。各プロペラ部93は、プロペラを回転させることで水平方向への推進力(例えばプロペラ部93から筐体2aに向かう方向の推進力)を発生させる。映像表示装置1nは、プロペラ部93を4方に設けることで、4つの方向に進むことができるようになっている。また、複数のプロペラを同時に回転させることで、各プロペラ部93が発生させる推進力の合力の方向に進むこともできる。
なお、筐体が回転していると筐体に固定されているプロペラ部93が発生させる推進力の方向も変化してしまうので、筐体の回転を抑えるために、映像表示装置が例えば図8に表す力発生部110を備えていてもよい。又は、筐体とともにプロペラ部93が回転していても映像表示装置が目的の方向に移動するように各プロペラの回転を制御するようにしてもよい。舵面を用いて推進力を発生させる場合、舵面に当たる風が弱くなると推進力も弱くなるが、本変形例では、回転翼が生じさせる風の強さに関係なく水平方向への推進力の大きさを変動させることができる。
[3−9]回転翼機
映像表示装置は、上述した回転翼機に限らない。例えば第1実施例の映像表示装置は4つの回転翼を備えるマルチローター式の回転翼機であったが、3つ以上の回転翼を備えるマルチローター式の回転翼機であってもよいし、シングルローター式又はツインローター式の回転翼機であってもよい。また、第2実施例や変形例で述べたシングルローター式の回転翼機は、ツインローター式の回転翼機であってもよい。また、同軸で回転する3つ以上のローターを備える回転翼機であってもよい。
[3−10]発光体
発光体はLEDに限らない。白熱電球や有機EL(Electroluminescence)など、光を発し且つ発光時期を制御可能な他の物体を発光体として用いてもよい。
[3−11]発光体の配置
図3等では、発光体の一例であるLEDが枠体の回転軸に対して対称に配置されており、枠体が回転すると対象に配置されたLEDが同じ軌跡を描いていたが、これに限らない。例えば各LEDが枠体の回転時に同じ軌跡を描かないようにずらして配置されていてもよい。これにより、前述したLEDが同じ軌跡を描く場合に比べて、枠体の回転軸に沿った方向の映像の走査線の密度を高めることができる。
[3−12]囲み部材
囲み部材は上述したものに限らない。例えば図2及び図3に表す縦環状部材81及び横環状部材82の本数を減らしたり増やしたりしてもよいし、縦環状部材81だけで構成してもよい。また、メッシュ構造にしてもよく、網目の形状も四角形に限らず三角形や六角形などにしてもよい。また、囲み部材は透明であってもよい。要するに、囲み部材は、枠体を囲んで配置され、且つ、囲み部材越しに映像を視認させることが可能な形状を有していればよい。
1…映像表示装置、10…回転翼、20…飛行制御部、21…モータ、22…ESC、23…フライトコントローラ、24…受信機、30…電源部、31…バッテリー、32…バッテリーアラーム、33…BEC、40…映像表示部、41…シングルボードコンピュータ、42…モータドライバ、43…DCモータ・フォトリフレクタ、44…回転・通信部、45…LEDドライバ、46、130…スリップリング、47…シリアルLEDテープ、48…環状部材、50…枠体、60…回転制御部、70…発光制御部、80…囲み部材、90…推進力発生部、100…反作用測定部、110…力発生部、120…回転速度測定部、140…傾き測定部、150…ユーザ方向検出部、160…撮影部

Claims (9)

  1. 回転翼と、
    前記回転翼を回転させて自装置の飛行を制御する飛行制御部と、
    複数の発光体が並べて設けられた枠体であって、前記回転翼及び前記飛行制御部の周囲に配置されて当該周囲を回転する枠体と、
    回転中の前記複数の発光体が発する光が映像を表すように当該複数の発光体を制御する発光制御部と
    を備え
    前記飛行制御部は、飛行中の自装置を傾けて水平方向に移動させ、
    前記発光制御部は、飛行中に自装置が傾いた場合に当該傾きを打ち消すように前記映像を表示させる
    映像表示装置。
  2. 前記枠体を前記回転翼及び前記飛行制御部に対して相対的に回転させる回転制御部を備える
    請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 前記枠体は、前記回転翼又は前記飛行制御部と一体になって回転する
    請求項1に記載の映像表示装置。
  4. 水平方向の推進力を発生させる推進力発生部を備える
    請求項1から3のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  5. 前記枠体の回転により生じる反作用の大きさを測定する反作用測定部と、
    前記反作用を打ち消す方向の力を測定された前記反作用の大きさに応じた大きさで発生させる力発生部とを備える
    請求項1から4のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  6. 前記枠体の回転速度を測定する回転速度測定部を備え、
    前記発光制御部は、測定された前記回転速度に応じて前記複数の発光体を制御する
    請求項1から5のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  7. 前記枠体を囲んで配置される囲み部材であって、当該囲み部材越しに前記映像を視認させることが可能な形状を有する囲み部材を備える
    請求項1からのいずれか1項に記載の映像表示装置。
  8. ユーザが居る方向を検出する検出部を備え、
    前記発光制御部は、検出された前記方向に向けて映像を表示させる
    請求項1からのいずれか1項に記載の映像表示装置。
  9. 前記枠体の内側に設けられ、当該枠体が画角に入っていないときに外部を撮影する撮影部を備える
    請求項1からのいずれか1項に記載の映像表示装置。
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