JP6629650B2 - 免震構造に発生する加速度のピークを低減する方法及び免震構造 - Google Patents
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Description
すべり支承装置7は、中空弾性ゴム11の面積を支承部9の面積よりも小さくすることにより弾性係数を低下させている。そこで、中空弾性ゴム11の面積を設定する方法の一例について説明する。図6は、免震構造1上の応答加速度との関係(グラフG1a)、加速度ピークの低減の度合い(グラフG1b)、免震構造1上の変形量(グラフG1c)、面積比(グラフG1d)を示す。具体的には、横軸は、面積比である。面積比(A)は、式(1)により示される。また、低減率(F)は、式(2)により示される。
A=S/SA…(1)
A:面積比
S:復元力発生部の主面(又は下面)の面積
SA:支承部の主面の面積
F=(E1−E2)/E1…(2)
F:低減率
E1:復元力発生部13の主面(又は下面)の面積が支承部9の主面の面積と等しいときの加速度
E2:復元力発生部13の主面(又は下面)の面積が所定値であるときの加速度
実施例2では、中空弾性ゴム11の弾性係数と、免震構造1上の応答加速度との関係を計算により確認した。中空弾性ゴム11の弾性係数は、復元力発生部13の主面13a(又は下面13b)の面積が支承部9の主面9aの面積と等しい場合の弾性係数を100%とした場合を参考例とし、この参考例に対して弾性係数が75%、50%、30%、20%、10%の5個の条件を設定した。図7の(a)部〜(c)部及び図8の(a)部〜(c)部は、計算の結果を示す図である。それぞれの図において、横軸は時間(秒)を示し、縦軸は加速度(Gal)を示す。また、それぞれの図において、グラフG2は摩擦力(トン)の時刻歴を示し、グラフG3は免震構造1上の応答加速度(Gal)を示し、グラフG4は頂部の応答加速度(Gal)を示す。
図9の(a)部に示されるように、すべり支承装置7Aは、復元力非発生部14に配置された軸力支持用弾性ゴム16(支持部)を備えていてもよい。軸力支持用弾性ゴム16は、円柱状を呈し、その中心軸線A1が支承部9の中心軸線A2と一致するように配置される。この軸力支持用弾性ゴム16を備えるすべり支承装置7Aによれば、中空弾性ゴム11によって曲げモーメントが負担され、軸力支持用弾性ゴム16によって軸力が負担される。従って、大きな軸力が作用する場合であっても、軸力支持用弾性ゴム16によって軸力が負担されるので、中空弾性ゴム11における加速度のピークを低減する効果を好適に奏することができる。
図9の(b)部に示されるように、すべり支承装置7Bは4枚の円形弾性ゴム17(板状シート)を有する弾性部13Aであってもよい。円形弾性ゴム17は、支承部9の主面9aにおいて四隅に配置される。換言すると、円形弾性ゴム17は、支承部9の鉛直方向における中心軸線A2のまわりに等間隔に配置される。この円形弾性ゴム17は、ゴムシートに対する1回の打ち抜き加工で容易に製造することができる。また、円形弾性ゴム17における水平変形の安定性を左右する形状係数(S1=(D−d)/4t:D:外径、d:内径、t:厚さ)を大きくすることができる。さらに、円形弾性ゴム17を有する弾性部13Aによれば、高軸力に対する安定性を向上させることができる。
Claims (2)
- 上部構造と下部構造との間に設けられる免震構造に適用されるすべり支承装置を用いた、前記免震構造に発生する加速度のピークを低減する方法であって、
前記下部構造上に載置される前記すべり支承装置が備える支承部であって、前記上部構造に発生した水平力が前記下部構造と前記支承部との間の摩擦力を上回ったときに前記下部構造に対して水平方向に前記支承部を含む前記すべり支承装置が前記上部構造と共に移動する過程と、
前記水平力が前記下部構造と前記支承部との間の摩擦力を上回った状態から、前記水平力が前記下部構造と前記支承部との間の摩擦力を下回った状態に移行したときに、前記下部構造に対する前記支承部の水平方向への移動が停止する過程と、
前記下部構造に対する前記支承部の水平方向への移動が停止する過程の後に、前記支承部と前記上部構造との間に配置され、前記支承部の主面に固定される下面と、前記上部構造に固定される主面とを有すると共に、前記支承部に対する前記上部構造の水平方向における相対変位量に対応する水平方向の復元力を生じさせる弾性部が、前記上部構造に作用する慣性力に応じた前記上部構造の移動を妨げる過程と、
前記上部構造に作用する慣性力に応じた前記上部構造の移動を妨げる過程の後に、前記弾性部の復元力によって前記上部構造の移動方向が逆向きに反転する過程と、を有する、前記免震構造に発生する加速度のピークを低減する方法。 - 上部構造と下部構造との間に設けられる免震構造であって、
前記上部構造と前記下部構造との間に設けられたすべり支承装置と、
前記上部構造と前記下部構造との間において、前記すべり支承装置に対して並置された弾性装置と、を備え、
前記すべり支承装置は、
前記下部構造上に載置され、前記上部構造に発生した水平力が前記下部構造との間の摩擦力を上回ったとき、前記下部構造に対して水平方向に移動する支承部と、
前記支承部と前記上部構造との間に配置され、前記支承部の主面に固定される下面と、前記上部構造に固定される主面とを有すると共に、前記支承部に対する前記上部構造の水平方向における相対変位量に対応する水平方向の復元力を生じさせる弾性部と、を備え、
前記弾性部の下面及び前記弾性部の主面の面積は、前記支承部における主面の面積より小さく、
前記すべり支承装置における前記弾性部の弾性係数は、前記弾性装置の弾性係数の15倍である、免震構造。
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