JP6628936B2 - 設計情報生成装置及び設計支援システム - Google Patents

設計情報生成装置及び設計支援システム Download PDF

Info

Publication number
JP6628936B2
JP6628936B2 JP2019511792A JP2019511792A JP6628936B2 JP 6628936 B2 JP6628936 B2 JP 6628936B2 JP 2019511792 A JP2019511792 A JP 2019511792A JP 2019511792 A JP2019511792 A JP 2019511792A JP 6628936 B2 JP6628936 B2 JP 6628936B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
work
time
design
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019511792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019021938A1 (ja
Inventor
浩司 白土
浩司 白土
卓矢 岡原
卓矢 岡原
前川 清石
清石 前川
雅彦 小野里
雅彦 小野里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2019021938A1 publication Critical patent/JPWO2019021938A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6628936B2 publication Critical patent/JP6628936B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23PMETAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
    • B23P21/00Machines for assembling a multiplicity of different parts to compose units, with or without preceding or subsequent working of such parts, e.g. with programme control
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/418Total factory control, i.e. centrally controlling a plurality of machines, e.g. direct or distributed numerical control [DNC], flexible manufacturing systems [FMS], integrated manufacturing systems [IMS] or computer integrated manufacturing [CIM]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q50/00Information and communication technology [ICT] specially adapted for implementation of business processes of specific business sectors, e.g. utilities or tourism
    • G06Q50/04Manufacturing
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Human Resources & Organizations (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Strategic Management (AREA)
  • Tourism & Hospitality (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Economics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Primary Health Care (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Automatic Assembly (AREA)

Description

本発明は、生産システムの設計に用いられる設計情報生成装置及び設計支援システムに関する。
特許文献1には、生産システムの高効率化を目的として、3DCAD(3 Dimensional Computer Aided Design)モデルから作業性の高い手順を自動生成する組立順序生成装置が開示されている。
特開2015−171736号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、組立順序及び組立方向が設計可能であるに過ぎない。そのため、全体として高効率な生産システムを得ることは困難である、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、組立工程以外の工程も含む、高効率な生産システムを得ることが可能な設計情報生成装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、対象部品を加工して製品を生産する生産システムの工程設計情報を生成する設計情報生成装置であって、前記製品の幾何情報、組立情報及び作業工程情報に基づいて、目標状態に到達するために前記対象部品に施される操作を示す必要操作情報を生成する必要操作情報生成部と、前記幾何情報、前記組立情報及び前記作業工程情報に基づいて、前記対象部品の位置又は作用力の少なくともいずれか1つの制約条件を決定して作業制約情報を生成する作業制約生成部と、前記必要操作情報、前記作業制約情報及び作業主体情報に基づいて、前記必要操作情報を実現するための必要操作能力及び前記制約条件の双方を満たす複数の作業主体を選定して、選定された前記複数の作業主体の情報を含む工程設計情報を生成する作業主体選定部と、前記工程設計情報に基づいて、前記複数の作業主体対象工程に関する時間を評価した情報を含む評価情報を出力する評価部と、を備え、前記作業主体選定部は、前記評価情報と、ユーザ情報の要求とに基づいて作業主体を再選定することを特徴とする。
本発明によれば、組立工程以外の工程も含む、高効率な生産システムを得ることができるという効果を奏する。
実施の形態1に係る設計情報生成装置を備える設計支援システムの構成を示す図 実施の形態1において、作業対象に、組立工程及び検査工程を行う際の作業時間の第1の例を示す図 実施の形態1において、作業対象に、組立工程及び検査工程を行う際の作業時間の第2の例を示す図 実施の形態1において、作業対象に、組立工程及び検査工程を行う際の作業時間の第3の例を示す図 実施の形態1に係る設計情報生成装置の構成を示す図 実施の形態2に係る設計情報生成装置の第1の構成例を示す図 実施の形態2に係る設計情報生成装置の第2の構成例を示す図 実施の形態2における標準作業時間情報を生成する標準作業時間生成部を示す図 実施の形態2における情報共有モデルの一例を示す図 実施の形態3に係る設計情報生成装置の第1の構成例を示す図 実施の形態3における標準作業時間更新部を示す図 実施の形態3に係る設計情報生成装置の第2の構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる設計情報生成装置及び設計支援システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る設計情報生成装置を備える設計支援システムの構成を示す図である。図1に示す設計支援システム10は、表示装置1と、設計情報生成装置2とを備える。設計情報生成装置2には、入力情報である、作業工程情報101、幾何情報102及び組立情報103が入力される。設計情報生成装置2からは、出力情報である、設計情報104が出力される。
作業工程情報101は、組立及び検査等の対象部品に対して必要な操作及び操作完了判定に関する目標値を含む情報である。幾何情報102は、最終的な部品間の幾何的な拘束条件及び位置関係を示す製品の設計情報である。組立情報103は、各部品間の相対的な位置関係を規定し、これらが組み立てられて最終的な位置関係に至るまでの部品の遷移情報である。
設計情報生成装置2に入力される入力情報は、外部データベースに記憶されている。そして、設計情報生成装置2は、必要に応じてこの外部データベースから入力情報を取得する。入力情報を記憶する外部データベースは、記憶装置に集約的に記憶されていてもよいし、クラウドを利用したクラウド型データベースでもよい。
設計情報生成装置2は、これらの入力情報から、予め登録された作業主体情報に基づいて作業主体を選定し、設計情報104を出力する。設計情報104が入力された表示装置1は、選定された作業主体を表示する。表示装置1を参照したユーザは、設計情報生成装置2において選定された作業主体を知ることができる。なお、表示装置1には、PC(Personal Computer)のモニタ及びFA(Factory Automation)機器の表示部等を例示することができる。
設計情報生成装置2においては、作業工程情報101の各工程の作業主体による実行可否が判定され、各工程に適した作業主体が選定される。ここで、作業主体は、作業工程情報101の各工程の作業の実行手段を指し、作業主体には、人間である作業者、並びに機械装置である専用機及び汎用機を例示することができる。なお、設計情報生成装置2において、作業者は、熟練度によって区別されることなく、配置される人間として取り扱われる。ただし、作業工程情報101の各工程を設計する上で、各作業者の能力を考慮する必要がある場合には、数値化された各作業者の能力に基づいて、各工程の実行可否が判定されてもよい。
なお、専用機は、特定の目的に応じて個別に設計された装置であり、検査工程、搬送工程、加工工程又はネジ締め工程等の各工程を自動化するために特定の寸法を有し、他の目的には流用が困難な装置である。また、汎用機は、内部プログラム又はツーリングの交換によって他の目的にも流用可能な装置であり、汎用機には、産業用ロボット又はNC(Numerical Control)加工機等を例示することができる。
ここで、本実施の形態の前提として、生産システム設計上の課題及び用語の定義について説明する。まず、生産システム設計における必要設計情報について説明する。製品の生産システムを設計する場合には、3DCADの設計情報等の幾何情報に基づいて決定される、組立作業の順番及び作業性は、製品の効率的な生産に重要ではあるものの、組立作業の順番及び作業性のみによって生産システム全体の設計が決定されるものではない。生産システムを構成する生産設備の活動には、組立以外の作業も含まれ、組立以外の作業まで考慮しなければ、効率の良い生産システムを設計することはできず、製品の効率的な生産は困難である。
なお、製品の生産において組立以外の作業には、仕上げ加工、表面処理、はんだ付け、検査工程、仕掛品の運搬、仕掛品のバッファ等が挙げられる。生産システムの設計では、生産変動に強く、効率の低下を防ぐようこれらの作業を並べて、更には設備設計も合わせて行う。JIS Z 8206によると、工程は、加工、検査、運搬及び停滞に分類される。加工は、部品組立、切削及び研磨等の加工、ネジ又はコネクタといった部品の組付を含み、当該工程を経ることで付加価値が生じる工程である。検査は、目標性能及び目標状態であるか否かを確認する工程である。運搬は、前工程から次工程に移る際に、対象部品の位置及び姿勢を変化させる工程である。停滞は、対象部品の状態を変化させずに時間が経過する工程である。なお、仕掛品として意図的に設計された時間だけ対象部品をその場に留まらせ、全体の変動を吸収させる工程であるバッファ工程は、停滞の一例である。また、作業者又は機械装置に対象仕掛品が留まり、次工程へ運搬できない状態も停滞に含まれる。
なお、以下の説明において、作業工程は、組立作業に限定されるものではなく、JIS Z 8206の検査、運搬及び停滞に属する工程も作業工程に含まれる。一般に、生産システムの設計では、加工以外の工程、すなわち検査、運搬及び停滞を可能な限り少なくすることが好ましいとされている。
この他、作業工程に類似するものとして、対象となる部品又は仕掛品の操作に直接的に関与しない付随作業工程が存在する。付随作業工程には、ツーリングの交換をはじめとする工具を準備する操作、及び必要な情報を記録する入力操作が含まれる。なお、付随作業工程は、作業工程とは区別して取り扱われるものとする。
ここで、まず、加工のうち、組立のみを考慮して工程設計をする場合について説明する。1つの組立工程の実行に多大な時間を要する場合には、同時に複数の繰り返し工程を自動化することを検討すべきである。具体的には、ネジ締め方向が同じでネジの寸法が全て同じ場合には、一度に複数本のネジ締めを自動で実行するネジ締め専用機の設置を検討すべきである。しかしながら、ネジ締め専用機の設置のみでは、ネジ締めの前後工程に存在する、ネジで締められる部品を装置に投入する時間、及び装置から部品を取り出す時間までは考慮されておらず、タクトタイムの仕様を満たすためには改良の余地が存在する。
次に、組立以外の作業も考慮して設計する場合について説明する。組立作業の組立方向及び作業性を考慮する場合には、上記した組立方向の統一性並びに組立時の部品間の幾何的な関係に基づいた回転及び運搬の実現性について、3DCAD及びCAE(Computer Aided Engineering)を用いて検討する。他方、組立以外の作業を考慮する設計では、外観検査又は性能評価検査といった検査工程の実行、及び検査の実行環境又は検査装置の開始位置への部品の運搬、仕掛箱への運搬等を考慮して、製品完成に必要な一連の作業工程を検討して、必要な装置及びジグを設計する。
次に、設計完了後に、一連の製品完成に必要な作業工程について、作業者の割付を行い、実際に生産を開始する場合について説明する。各作業工程における前後の遅延がほとんど生じず、各工程から仕掛品が産出されるのであれば、作業者の手は止まることなく、理想的な生産性能を引き出すことが可能である。しかしながら、実際には、各作業者のタクトにはばらつきがあり、バッファの設計が適切でなければ、いずれかの工程において待ち時間が生じてしまい、生産タクトが伸びてしまう。また、各作業者に着目すると、前後の工程において遅延が生じた場合には、作業者の手が一時的に止まってしまうこともある。このようにして、実際の工程では理想的な生産性能を引き出すことができず、生産効率が低下することが多い。通常、生産技術者は、作業者の手が止まらないように工程を設計するが、異なる品種を同じ生産ラインで頻繁に切り替えながら生産を行う場合、又は要求タクトタイムを短くして作業者である人間の作業の合理化が進められた生産システムにより生産を行う場合には、作業者である人間の集中力又は体調等によっては、生産効率が安定しなくなることもある。
以下に、作業工程の時間と前後の工程との関係により待ち時間が発生してしまう具体例について説明する。時間の長い工程の前後においては、作業工程の並列化を行い、又は1つの作業主体に対して複数の個体若しくは複数の部品に対する作業工程の割付を行うことがある。すなわち、時間の長い工程では複数の作業主体を用意することで、例えば2つの作業主体を用意することで作業時間を半分にして停滞時間を低減し、作業主体の待ち時間に別の作業工程の割付を行って複数の工程を同時に行う。しかしながら、時間が長い工程の完了待ちの間に他の工程を行うことで作業をすぐに切り上げられない場合等には、逆にボトルネックとなる工程の停滞時間を増加させてしまうことがある。
図2は、作業対象に、組立工程及び検査工程を行う際の作業時間の第1の例を示す図である。図2では、作業対象である製品Aに関する時間を上図に示し、作業主体に関する時間を下図に示している。図2では、組立Aの後に検査を行い、その後組立Bを行うが、運搬に相当する移送作業も作業時間に含まれる。ここでは、簡単のために、移送作業が、組立A,B及び検査の各工程の間でのみ生じる場合を例示する。図2においては、第1の作業主体が組立A,Bを担い、第2,3の作業主体が検査を担っているが、検査工程の時間が長く、この時間がボトルネックである。ここで、例えば第1の作業主体は人間である作業者であり、第2,3の作業主体は専用機であるとする。このとき、ボトルネックである検査工程の前後において作業対象をできるだけ停滞させないことを目標とすべきであるが、図2においては作業者である第1の作業主体が検査工程の完了を待つので、作業者である第1の作業主体が停滞時間を有する状態となる。
図3は、作業対象に、組立工程及び検査工程を行う際の作業時間の第2の例を示す図である。図3では、作業者である第1の作業主体は、作業対象である製品番号(1)から(3)までの製品Aに組立Aを連続して行うため、検査工程の完了を待つことなく、作業者である第1の作業主体が停滞時間を有しない状態である。しかしながら、図3では、専用機である第2の作業主体の製品番号(1)に対する検査工程が完了しているにも関わらず、製品番号(1)である作業対象は、作業者である第1の作業主体の製品番号(3)に対する組立Aの完了を待つので、製品番号(1)である作業対象が停滞時間を有する状態となる。すなわち、検査完了品が検査装置内に停滞するため、作業対象の停滞時間が長くなってしまい、タクトタイムが低下してしまう。
図4は、作業対象に、組立工程及び検査工程を行う際の作業時間の第3の例を示す図である。図4に示すように、ボトルネックである検査工程の完了と共に次の工程に作業対象を送ると、タクトタイムに最も無駄のない状態とすることができる。第1の作業主体において一旦中断された製品番号(3)に対する組立Aは、後に再開される。図4に示すように検査工程の完了と共に次の工程に作業対象を送るためには、検査工程の完了についての情報共有が必要である。ただし、作業主体が作業者である場合には、作業主体の能力によっては情報共有が有効でない場合も想定され、作業時間が安定しないおそれがある。そこで、例えば専用機から作業対象を取り出す移送作業は、専用機で行うことが好ましい。
このように、作業工程を設計するに際して、作業工程の全体を効率よくするためには、各工程の完了時刻に着目し、無駄を省けるように作業主体の工程を設計するアプローチが有効である。このとき、人間である作業者と機械装置とでは、作業主体としての性質が異なることを考慮し、作業工程自体の時間のみならず、作業工程の前後に無駄が生じないように作業主体を選定することが有効である。
ところで、近年では、消費者のニーズの多様化により、多品種少量生産のためにセル生産方式が採用されることが多いが、この場合には1つの作業者に対して複数の工程の割付を要する。そのため、作業者の熟練度が要求されるが、各作業者の熟練度にはばらつきがあるため、作業者毎に作業時間がばらついてしまう。ここで、作業者2名を用いて前後の作業者の遅れをもう一方の作業者がカバーすることで、作業時間の安定化を図ることも考えられる。
なお、他の方法として、製品設計の見直しを行ってもよく、例えば、ネジの本数を減らしてネジ締めの作業工程のタクトタイムを短くしてもよいが、本実施の形態においては作業主体の選定によって生産性の向上を図ることを目的とし、製品設計は既に確定済みであることを前提とする。
以上説明したように、作業主体の選定は重要である。また、複数工程で構成された作業工程について、前後の繋がりと生じる無駄時間に注目して作業効率を評価することも重要である。そこで、本実施の形態では、生産工程を改善するために、生産工程における作業主体の特性の違いを定義し、自動化による効率の向上を評価する。作業主体の選定は、各作業主体の情報共有の能力とともに、各作業工程の実行時間が評価されることで、生産工程の効率向上を図ることができる。
図5は、本発明の実施の形態1に係る設計情報生成装置の構成を示す図である。図5に示す設計情報生成装置2は、必要操作情報生成部21と、作業制約生成部22と、作業主体選定部23とを備え、対象部品を加工して製品を生産する生産システムの工程設計情報109を生成する。
必要操作情報生成部21には、作業工程情報101と、製品の幾何情報102と、幾何情報102の干渉条件を満たすように解析して得られた組立順を示す組立情報103とが入力される。必要操作情報生成部21からは、必要操作情報105が出力される。作業工程情報101には、組立順を作業者のみで実現させるために3DCAD設計者が検討した結果を初期値として用いてもよい。また、作業工程情報101の抽出は、作業主体の動作をモーションキャプチャ等のセンサによって自動計測してもよいし、同様の製品に関する過去のデータベースを活用してもよいし、事前に定義及び記述された作業要領書に基づいてユーザが定義してもよい。
必要操作情報生成部21は、製品の幾何情報102、組立情報103及び作業工程情報101に基づいて、目標状態に到達するために対象部品に施される操作を示す必要操作情報105を生成する。まず、必要操作情報生成部21では、幾何情報102から、部品間、又は部品と周辺環境との間の目標とする幾何関係が抽出される。また、必要操作情報生成部21は、目標とする幾何関係と組立順とを用いて、組立を行う部品と組立が行われる部品とについて、初期位置及び終了位置の候補を抽出する。すなわち、作業台上で組立を行う場合又は空中で組立を行う場合の位置及び姿勢の目安が定められ、この目安から制約条件を概ね定義する。必要操作情報105を生成する上で満たすべき制約条件は、生産サイクル中のある時刻における位置及び姿勢、又はこの時刻を連続的にした軌道で定義される。必要操作情報105においては、他にも作業工程中の作業対象について、特定の部位又は時刻Tにおける必要な作用力が定義される。
具体的には、組立が行われる部品は作業台上に配置され、組立を行う部品を作業主体が把持して組み立てるとの制約条件は、位置関係の制約条件として予め定義することができる。具体的な位置関係の数値については、過去の設計データ等に基づいたデータベースから決定すればよい。更には、作業工程情報101を用いて、組立の前後に必要な操作に関して最低限満たすべき情報も定義される。
作用力に関しては、次のように必要操作情報105を規定する。まず、組立順に従って組立方向が決定されるが、組立に力を要する場合には、作業台の上に置いて作業台からの反力による支持を要するため、作業台上部からの下向きの動きが要求される。また、組立に要する力は、幾何情報102に示される設計上の公差と、部品及び周辺環境の材質とから予め具体的に数値化されており、必要操作情報105に定義される。
また、検査工程では、検査内容に対応する具体的指標の数値及び検出対象が目標として定義される。具体的には、検査工程が目視試験であれば、サンプルとなる欠陥の検出能力が必要であるため、欠陥の色、形及び大きさ等を規定して、これらを検出するセンシング能力を必要操作情報105として定義する。又は、検査工程が異音の検査であれば、正常音の周波数又は波形パターンと、想定される異音の周波数又は波形パターンとについて各々検出する能力が数値で定義され、必要操作情報105として定義される。このように、必要操作情報105は、作業毎に定義され、作業工程情報101の各々と関連付けられて出力される。
作業制約生成部22は、幾何情報102、組立情報103及び作業工程情報101に基づいて、対象部品の位置又は作用力の少なくともいずれか1つの制約条件を決定して作業制約情報106を生成する。作業制約生成部22では、少なくとも位置又は力で決定される制約により、軌道又は操作力に関する制約条件が作業制約情報106として定義される。
作業制約情報106と必要操作情報105との違いは、作業制約情報106は、作業工程情報101の工程の遂行に付随するものであり、作業進捗に直接寄与していないが、作業工程情報101の工程の実現のために満たす必要のある条件が定義されている点である。具体的には、周辺物との干渉による位置及び力の上限値と、作業工程情報101の各工程に費やすことが可能な時間の上限値とが規定される。
具体的には、作業工程情報101、幾何情報102及び組立情報103に基づいて、必要操作情報生成部21から出力された必要操作情報105に対する制約情報として、周辺に設置された機器に衝突しないように動作するための位置及び力の少なくともいずれかが制約される。作業制約情報106が位置を制約するものである場合には、接触及び干渉が不可であるときに、作業主体の可動領域を規定する情報となる。例えば、作業主体がロボットアームであれば、必要操作情報105に規定された作業主体の移動を再現しようとした場合に、ロボットアームの肘の部分が周辺環境に衝突することが想定される。そのため、このような周辺に設置された機器との衝突については、周辺環境を、作業主体が干渉してはいけないエリアとしてロボットアームの可動領域を定義する。
又は、接触及び干渉は許容されるものの、作用する力が一定の上限値を超えると周辺環境又は対象部品を破壊してしまう場合には、作用する力に上限値を設定する。この上限値は、作業対象に関して、組立順と、幾何情報102の各々において作用方向に掛けてよい力とにより定義すればよい。作業主体又は周辺環境に関しては、仕様で定められた破損しない値を設定すればよい。
このような制約条件を用いることに加え、作業性の向上のために作業工程情報101の各工程に対応した周辺機器の幾何情報102の中に位置決めジグを入れた設計にした場合には、拘束される位置及び姿勢、上限として良い作用力の制約条件以外に、環境コスト情報に基づく制約条件が追加されていてもよい。環境コスト情報は、作業を行うための機器又は設備に投資する必要があるコストの概算である。この環境コスト情報に基づく環境コストの総和は、作業主体選定部23における総コストの見積もりに用いられる。具体的には、作業制約情報106に幾何的な制約を入れて位置及び姿勢が動かないようにすることで、作業主体として簡素化された低コストな機械装置を選定し、結果として総コストでユーザの要求を満たす構成を実現する。
また、他にも、作業工程情報101の各工程に対して、作業主体に許容される占有可能領域は、レイアウト情報として作業制約情報106に含まれるものとする。
作業主体選定部23は、作業工程情報101、必要操作情報105、作業制約情報106、ユーザ情報107及び作業主体情報108から作業主体を選定し、工程設計情報109を生成して出力する。ここで、作業主体情報108は、必要操作情報105及び作業制約情報106を満たす、作業を実行可能な複数の作業主体の情報が含まれる。作業主体には、作業者、産業用ロボット若しくはNC加工機等の汎用機、又は特定の検査を行う画像処理装置及び正常動作を確認する試験装置等の専用機を例示することができる。また、作業主体情報108には、過去の実績等に基づいた各作業主体の能力情報も含まれる。
作業主体情報108に含まれる作業主体の能力には、位置及び姿勢により示される可動範囲、作業主体が対象物に出力可能な作用力、作業動作時の最大速度及び平均速度、標準作業時間、情報共有モデル、占有面積を含む設置条件、供給電源に関する制約、並びに配線に関する制約が挙げられる。また、必要操作情報105で定義される能力として、検査に関する能力、作業工程情報101の各工程への対応可否の情報も作業主体情報108に含まれる。
作業主体選定部23は、必要操作情報105、作業制約情報106及び作業主体情報108に基づいて、必要操作情報105を実現するための必要操作能力及び作業制約情報106の制約条件の双方を満たす作業主体を選定して、選定された作業主体の情報を含む工程設計情報109を生成する。更には、ユーザ情報107の要求を満たす条件に最も近い順から、選択された作業主体及び対応する作業工程情報101の工程が、工程設計情報109として出力される。
なお、ユーザ情報107には、作業工程情報101に含まれる工程における許容されるコスト、作業工程情報101に含まれる各工程の処理時間、全工程に要する処理時間、投入可能なリソース情報が含まれる。なお、リソース情報には、作業者の能力及び人数と、機械装置の能力及び台数とが含まれる。特に、コストの条件については、作業制約情報106で規定されたジグ類のコスト及び作業主体のコストを合わせた総コストと、ユーザ情報107で設定された目標コストとが比較されて条件を満たしているか否かが確認される。
以上説明したように、対象部品の幾何情報102、組立情報103及び作業工程情報101に基づいて、対象部品に施される操作及び操作完了判定の目標値に関して必要操作情報105を定義する必要操作情報生成部21と、対象部品に関する幾何情報102、組立情報103及び作業工程情報101に基づいて、対象部品に対する位置又は力のいずれかに関する作業制約情報106を決定する作業制約生成部22と、必要操作情報105と作業制約情報106と作業主体情報108とに基づいて、必要操作及び作業制約を満たすことが可能な作業主体を抽出して、作業工程情報101の各工程を実現可能な作業主体を出力する作業主体選定部23とを備える設計情報生成装置2が実現される。
本実施の形態によれば、作業工程情報101に対して、組立工程のみならず、複数の作業工程情報101の工程の特性に従って作業主体を選択することができる。そのため、効率化を図る設計を検討する場合に、全作業工程にわたって自動的に候補となる作業主体情報108を工程設計情報109として得ることができる。その結果として、生産システム設計にかかる工程見直しの時間が大幅に削減され、効率を大幅に向上させることができる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る設計情報生成装置の第1の構成例を示す図である。なお、図6に示す設計情報生成装置2Aは、図1に示す設計支援システム10に適用可能である。図6に示す設計情報生成装置2Aは、図5に示す設計情報生成装置2に評価部24を追加し、作業主体選定部23に代えて作業主体選定部23Aを備える構成である。評価部24は、作業主体選定部23Aから工程設計情報109を取得して、工程設計情報109に基づいて、対象工程に関する時間を評価することで評価情報110を出力する。作業主体選定部23Aは、評価情報110と、ユーザ情報107の要求とに基づいて作業主体を再選定する。工程設計情報109は、作業工程情報101に含まれる、作業工程毎に選択された作業主体を示す情報である。なお、ここで、対象工程に関する時間には、工程全体時間、停滞時間、移送時間及び検査時間のうちの少なくともいずれか1つが含まれる。
評価部24は、各作業主体が実際に作業を行った場合における効率を数値化して評価する。この評価は、複数パターンの変動要素を与えた作業工程情報101の各工程のシミュレーションを用いて行う。ここで、変動要素としては、各工程の標準作業時間の変動が挙げられる。
評価情報110は、少なくとも各作業工程にかかる時間を評価した情報を含む。ここで、時間の評価情報には、タクトタイム、個別作業時間及び停滞時間を例示することができる。タクトタイム及び個別作業時間は、標準作業時間に対する差分が示される。停滞時間は、0に対する差分を示す。評価情報110が入力された作業主体選定部23Aは、ユーザ情報107との比較を行い、作業主体の選択情報に優劣をつける。
図7は、本発明の実施の形態2に係る設計情報生成装置の第2の構成例を示す図である。図7では、作業主体情報108が具体的なものとして示されている点が図6と異なる。すなわち、図7においては、作業主体選定部23Aへの入力は、可動範囲情報108a、作業工程可否情報108b、標準作業時間情報108c及び情報共有モデル108dである。ここで、作業工程情報101の各工程に関する必要操作情報105には、各々を実行する標準作業時間及び定義する目標時間が規定される。これらは、作業工程情報101にて予め規定されている値が用いられる。また、作業工程情報101に規定されていない場合には、標準作業時間情報108cを定義して用いるものとする。標準作業時間情報108cは、作業工程情報101及びユーザ入力情報111に基づいて生成されてもよい。図8は、標準作業時間情報108cを生成する標準作業時間生成部31を示す図である。図8に示す標準作業時間生成部31は、作業工程情報101、及びユーザによって入力された作業工程情報101の各工程の目安となる作業時間を示すユーザ入力情報111に基づいて標準作業時間情報108cを生成する。標準作業時間生成部31は、設計情報生成装置2Aの内部に設けられていてもよいし、設計情報生成装置2Aの外部に設けられていてもよい。ユーザ入力情報111は、ユーザが入力装置を操作することによって入力される情報であり、作業工程情報101の各工程についての目安となる作業時間を示す情報である。又は、ユーザ入力情報111に代えて、作業工程情報101の各工程に応じた過去の生産ラインの情報又は統計データを活用して標準作業時間モデルを構成して、標準作業時間が生成されてもよい。
例えば、検査工程とその前後の移送作業について、停滞時間が最小となる作業主体を検討する生産設計について説明する。作業主体選定部23Aには、可動範囲情報108a、搬送ジグに必要な位置決め能力である作業工程可否情報108b及び標準作業時間情報108cが入力される。また、情報共有モデル108dが定義されている。
情報共有モデル108dは、作業主体が人間である場合には他の作業主体の進捗の情報共有ができず又は情報共有に遅延を生じ、機械装置である場合には遅延なく情報共有が可能であるとするモデルである。例えば、「作業者は、作業中には機械設備の情報について表示器を見て確認しなくてはならず、情報更新から遅延なく作業工程情報を共有することはできない」と定義される。他方で、機械装置は、設備間の情報共有が可能なネットワークに接続されている場合には、オンラインで情報を取得することができ、通信の遅延を考慮しても作業者とは比較にならないほどに迅速に情報を取得することが可能である。そのため、「作業途中でも、進捗を含めた現在の作業工程情報を共有することができる」と定義することができる。作業者についても、音を使うことで目視よりも効率的に情報共有を実現することが可能であるが、依然として聞き漏らし又は認知ミス等のリスクが伴う。図9は、情報共有モデルの一例を示す図である。図9には、1つの産業用ロボットと、3つの機械設備と、1つの加工機と、1人の作業者とが示されている。図9では、産業用ロボットと、機械設備と、加工機とは、通信機器によって情報共有中であるが、作業者は表示機器に表示される情報を目視確認するため、情報取得は間欠的であり、情報共有ができていない。
このように、情報共有モデルを定義する目的は、選択する作業主体間の時間的遅延を評価して、各作業主体に各作業工程の作業主体として適当であるか不適当であるかを明確化するためである。
各作業工程を一括で評価する場合に、前後工程の情報を把握していないことで生じる遅延がある。すなわち、上述して検査工程と前後の搬送工程とでは、仮に検査工程が全体工程の中でも最も時間がかかる工程である場合には、検査工程の処理時間はタクトタイムに対して支配的となるので、検査工程の前後で停滞が発生すると、それはタクトタイムの遅延に直結してしまう。
そのため、検査工程の完了をいち早く検出して、すぐに次の組立品又は仕掛品を投入することが求められるが、人間である作業者を割り当てる場合には、作業者自身が検査工程を行ってそのまま移送するのであればタイムロスが無いが、検査工程が複雑又は電気的な入出力によって行われる場合には、検査工程自体は専用機が担い、作業者は対象物の装置への投入と装置からの取り出しのみを担うことがある。このような場合に、作業者は検査工程の完了を検出することができないので、情報共有モデルを用いて作業者は当該作業工程に不適当と定義する。作業者は「他の作業中には情報共有できない」ため、機械装置の検査工程の前後の取り出しには不適当であると、情報共有モデルによる設計及び評価により可能となる。
作業工程に対する作業主体の選択が不適当である場合には、作業主体の選択により処理時間に差異が生じるため、シミュレーションによる停滞時間の分析結果にも差異が生じる。このように、評価部24は、シミュレーションを用いて停滞時間の評価を行い、停滞時間を含む評価情報110を作業主体選定部23Aに出力する。
作業主体選定部23Aは、入力された評価情報110に含まれる停滞時間の情報を基にして、ユーザの要求に含まれるコスト及び使用する作業領域の大きさに関する事項のうち少なくともいずれか1つを考慮して作業主体を選定する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、作業主体を変更した複数の工程の作業時間又は効率を評価する場合に、作業主体情報108に依存して生じる各作業主体間の性能の差異が全体の作業時間として明確となる。すなわち、作業主体選定部23Aにおいて選定される、各作業主体の変更による効率の変化の度合いが、定量的に比較又は評価可能となる。そのため、生産システム設計の手戻りを防ぎ、生産システム設計の効率を向上させることができる。
以上説明した本実施の形態においては、停滞時間を評価する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、全工程時間、移送時間、検査時間又は組立時間が評価されてもよい。なお、移送時間は、検査及び組立に該当せず、位置及び姿勢が変化する時間である。また、組立時間は、複数の部品が組み合わせられて1つの部品となる作業に要する時間である。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3に係る設計情報生成装置の第1の構成例を示す図である。なお、図10に示す設計情報生成装置2Bは、図1に示す設計支援システム10に適用可能である。図10に示す設計情報生成装置2Bは、評価部24が評価情報110を工程再設計部25に出力する構成である。工程再設計部25は、評価情報110に基づいて作業工程情報101の工程順を入れ替え、又は作業工程情報101の工程の一部を並列化して作業工程情報を再設計し、再設計後の作業工程情報101aを出力する。そして、設計情報生成装置2Bには、作業工程情報101に代えて、再設計後の作業工程情報101aが入力される。評価情報110には、複数の作業主体間の作業時間の差異、すなわち性能差異が含まれる。この性能差異は、評価部24において工程設計情報109に基づいて計算されて生成される。評価部24は、各作業主体について、各作業工程情報101の各工程に対して割付を行った場合の作業時間を計算して比較する。なお、この性能差異に基づくと、作業工程情報101のユーザ情報107によるユーザの要求が厳しく、ユーザの要求を満たす作業主体と作業工程情報101との組合せが見つからないことがある。例えば、作業工程全体にかかる処理時間について、ユーザの要求時間内で作業を完了することが可能な作業主体が存在しない場合について説明する。通常、直列に繋がった作業工程情報101の各工程に対して、単純に順番を入れ替えるだけでは作業工程全体の作業時間には変化は生じない。これに対して、作業工程情報101の各工程を直列ではなく並列化することで作業時間を短くすることが可能である。例えば、停滞時間が発生する間に作業主体の作業が1つもない場合には、次の部品の組立作業に取り掛かる、というような作業工程情報101の再設計が並列化に該当する。
作業工程の並列化により、作業工程情報101の各工程の全てに作業者を選択し、作業者の作業環境に設置する作業対象の固定又は組立性の向上を目的としたジグにより効率化を図り、バッファを用いて途中工程の遅延等に頑強な設計とすることも可能である。作業主体として、人間である作業者は、姿勢の変更といった操作自由度が機械装置よりも高く、付帯動作の実現及び工程の微修正等に強いという長所がある。しかしながら、人間である作業者は、このように多様な作業をこなすことが可能な一方で、機械装置の完了タイミングを見越して無駄のないように待機し、機械装置が備える機能安全を能動的に操作することができないという短所がある。また、人間である作業者は、ボタン又はライトカーテンといった設備を用いて知らせることはできるものの、安全を確保したまま、最短時間で機械設備を動作させることは難しい。
一般に、タクトは全工程内のうち処理時間が長い工程によって決まる。タクトを少しでも短くしたい場合には、工程設計者はボトルネックとなりえる長時間の工程の前後にかかる時間を短くする工程設計を行うことが肝要となる。このとき、上述した、装置への対象物の投入及び取り出し動作に対する作業者の積極的な活用は次の点で問題がある。
まず、装置への対象物の投入及び取り出し動作に対して専業の作業者を割り当てると、検査工程を待つ時間の人的コストが無駄になる。また、検査工程を待つ時間に他の作業を行わせる場合には、作業者である人間は、タイミング良く作業を中断することが困難であるため、実質的にタクトタイムを低下させてしまう。
作業を中断するタイミングが周期的であれば、作業工程情報101の工程を見直して、装置への対象物の投入及び取り出しのタイミングに合うように作業工程情報101を構成するのが通常である。一方で、図2,3にも示されるように、作業を中断するタイミングが、この作業と他の作業とでは、正確には同期しないことが多い。この場合、作業者が人間であれば、度重なる中断により集中力が低下し、結果として作業の効率が下がっていくおそれがある。しかしながら、この装置への対象物の投入及び取り出しを機械装置に任せると効率が上がる。これは、検査装置の検査工程がいつ完了するのかという情報を用いて、無駄のないように対象物の投入及び取り出しに移行するための時刻を算出することができ、その時刻に確実に作業を中断することが可能な特性を有するからである。
図10に示すように、工程再設計部25を導入することでこのような問題を解決することが可能である。工程再設計部25は、評価部24から出力される評価情報110に基づいて、期待される作業効率が目標に達していない場合、例えば、ある作業工程に対する作業主体の数を増加させて作業を並列化し、又は作業工程の順番若しくは作業主体への工程の割付を変更して作業工程情報101の変更を行うことで、生産システム設計に関して再設計が可能である。この際、コストを考慮し、作業主体の増加に対して上限及び作業主体の選択肢についての制約を設けてもよい。また、作業工程情報101の各工程の変更は、予め変更可能な工程への操作を登録しておき、それらに対して、ユーザが操作を許可した選択肢について網羅的に探索することで行われればよい。
また、工程再設計部25が導入される際に、同時に作業主体情報108の一部である標準作業時間情報108cについても変更可能な構成としてもよい。図11は、標準作業時間更新部32を示す図である。図11に示す標準作業時間更新部32は、作業工程情報101及び作業時間データベース情報112に基づいて標準作業時間情報108cを更新し、更新後の標準作業時間情報108caを生成する。作業時間データベース情報112には、各工程の実際の作業時間が含まれ、更には各工程を実行した際のエラー件数も含まれていてもよい。更新後の標準作業時間情報108caは、標準作業時間情報108cに代えて作業主体選定部23Bに入力される。これにより、作業主体の条件の変更時に、実際の作業主体の停滞時間に関するリスクを考慮した上で検討が可能であるため、実際の生産システムに対して高精度なモデル化を実現し、評価情報110の精度を向上することができる。
なお、図10の設計情報生成装置2Bは、内部にて自動で探索を繰り返すことで評価情報110の精度を向上させているが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。ユーザの入力に基づいて、工程再設計部が再設計後の作業工程情報を出力する構成であってもよい。
図12は、本発明の実施の形態3に係る設計情報生成装置の第2の構成例を示す図である。図12に示す設計情報生成装置2Cは、図10に示す設計情報生成装置2Bにおける工程再設計部25に代えて工程再設計部25aを備える。工程再設計部25aは、表示操作装置1aに評価情報110を出力する。
表示操作装置1aは、表示装置と入力装置とが一体化した構成であり、情報を表示し、且つユーザの操作に基づいて情報を入力する装置である。表示操作装置1aには、タッチパネルを例示することができる。ただし、表示操作装置1aは、表示装置と入力装置とが別に設けられていてもよい。
設計情報生成装置2Cのユーザは、表示操作装置1aに表示された評価情報110に基づいた表示内容を参照しつつ、表示操作装置1aにて操作を行う。これにより、ユーザは、例えば、複数あるエラー項目の一部を工程の再設計時の評価に用いない設定とすることが可能となる。
表示操作装置1aは、ユーザの操作に基づいてユーザ入力情報を出力する。表示操作装置1aからのユーザ入力情報は、工程再設計部25aに入力される。工程再設計部25aは、工程再設計部25の処理にユーザ入力情報を組み合わせて再設計後の作業工程情報101aを出力する。図12に示す構成によれば、工程の再設計にユーザの意図を直ちに反映させることが可能であり、再設計後の工程をユーザの意向が反映したものとすることができる。
以上説明した本実施の形態の構成によれば、現在の作業工程とそれに割り当てられた作業主体の数では、所望の作業効率又はコストが達成できない場合に、作業工程に対する作業主体の数に関する設計を変更することで、目標である生産効率を達成する事が可能な生産システムの設計候補を、従来よりも効率的に発見可能である。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 表示装置、1a 表示操作装置、2,2A,2B,2C 設計情報生成装置、10 設計支援システム、21 必要操作情報生成部、22 作業制約生成部、23,23A,23B 作業主体選定部、24 評価部、25,25a 工程再設計部、31 標準作業時間生成部、32 標準作業時間更新部、101 作業工程情報、102 幾何情報、103 組立情報、104 設計情報、105 必要操作情報、106 作業制約情報、107 ユーザ情報、108 作業主体情報、108a 可動範囲情報、108b 作業工程可否情報、108c 標準作業時間情報、108ca 更新後の標準作業時間情報、108d 情報共有モデル、109 工程設計情報、110 評価情報、111 ユーザ入力情報、112 作業時間データベース情報。

Claims (7)

  1. 対象部品を加工して製品を生産する生産システムの工程設計情報を生成する設計情報生成装置であって、
    前記製品の幾何情報、組立情報及び作業工程情報に基づいて、目標状態に到達するために前記対象部品に施される操作を示す必要操作情報を生成する必要操作情報生成部と、
    前記幾何情報、前記組立情報及び前記作業工程情報に基づいて、前記対象部品の位置又は作用力の少なくともいずれか1つの制約条件を決定して作業制約情報を生成する作業制約生成部と、
    前記必要操作情報、前記作業制約情報及び作業主体情報に基づいて、前記必要操作情報を実現するための必要操作能力及び前記制約条件の双方を満たす複数の作業主体を選定して、選定された前記複数の作業主体の情報を含む工程設計情報を生成する作業主体選定部と、
    前記工程設計情報に基づいて、前記複数の作業主体対象工程に関する時間を評価した情報を含む評価情報を出力する評価部と、を備え、
    前記作業主体選定部は、前記評価情報と、ユーザ情報の要求とに基づいて作業主体を再選定することを特徴とする設計情報生成装置。
  2. 前記ユーザ情報の要求は、少なくとも、設定された作業工程に要する処理時間の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の設計情報生成装置。
  3. 前記作業主体情報は、作業主体が人間である場合には他の作業主体の進捗の情報共有ができず又は情報共有に遅延を生じ、機械装置である場合には遅延なく情報共有が可能であるとする情報共有モデルを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の設計情報生成装置。
  4. 前記作業工程情報は、予め定義された、対象工程の作業にかかる時間である標準作業時間情報を含み、
    前記作業工程情報に標準作業時間情報が規定されていない場合に、前記作業工程情報、及びユーザによって入力された前記作業工程情報の各工程の目安となる作業時間を示すユーザ入力情報に基づいて前記標準作業時間情報を生成する標準作業時間生成部を備えることを特徴とする請求項に記載の設計情報生成装置。
  5. 前記評価情報に基づいて、前記作業工程情報の工程順を入れ替え、又は前記作業工程情報の工程の一部を並列化して作業工程情報を再設計する工程再設計部を備えることを特徴とする請求項に記載の設計情報生成装置。
  6. 前記作業工程情報及び前記作業工程情報の各工程の実際の作業時間が含まれる作業時間データベース情報に基づいて、前記標準作業時間情報を更新する標準作業時間更新部を備えることを特徴とする請求項に記載の設計情報生成装置。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の設計情報生成装置と、
    前記設計情報生成装置が出力する情報が表示される表示装置とを備えることを特徴とする設計支援システム。
JP2019511792A 2017-07-25 2018-07-19 設計情報生成装置及び設計支援システム Active JP6628936B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017143755 2017-07-25
JP2017143755 2017-07-25
PCT/JP2018/027137 WO2019021938A1 (ja) 2017-07-25 2018-07-19 設計情報生成装置及び設計支援システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019021938A1 JPWO2019021938A1 (ja) 2019-11-07
JP6628936B2 true JP6628936B2 (ja) 2020-01-15

Family

ID=65041193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019511792A Active JP6628936B2 (ja) 2017-07-25 2018-07-19 設計情報生成装置及び設計支援システム

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6628936B2 (ja)
CN (1) CN110914774B (ja)
DE (1) DE112018003796T5 (ja)
WO (1) WO2019021938A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102396921B1 (ko) * 2021-08-31 2022-05-12 한화시스템 주식회사 기구 선정 장치, 선정 방법 및 프로그램을 저장한 기록 매체

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2705649B2 (ja) * 1995-06-29 1998-01-28 日本電気株式会社 作業割付け方式
JP2003015723A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Toyota Motor Corp ビジュアル表示画面を利用する作業配分立案支援装置
TW200411512A (en) * 2002-10-29 2004-07-01 Tokyo Electron Ltd System for managing worker, device for managing worker, and method for managing worker
JP4096743B2 (ja) * 2003-01-17 2008-06-04 富士電機システムズ株式会社 サイクルタイム表示方法、サイクルタイム表示装置及びサイクルタイム表示プログラム
JP2006309577A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Fuji Electric Systems Co Ltd 生産計画作成システム
CN101192049A (zh) * 2006-11-30 2008-06-04 上海广电Nec液晶显示器有限公司 一种用于制造执行***的预约控制***以及相应的方法
JP4905544B2 (ja) * 2009-12-18 2012-03-28 ブラザー工業株式会社 作業管理システム及び作業管理方法
JP5453354B2 (ja) * 2011-07-04 2014-03-26 シャープ株式会社 生産管理システムおよび生産管理方法、制御プログラム、可読記憶媒体
WO2013111329A1 (ja) * 2012-01-27 2013-08-01 株式会社日立製作所 作業管理システムおよび作業管理方法
JP5688864B2 (ja) * 2013-09-03 2015-03-25 株式会社レクサー・リサーチ 生産システムシミュレーション装置、生産システムシミュレーション方法及び生産システムシミュレーションプログラム
JP6199210B2 (ja) 2014-03-11 2017-09-20 株式会社日立製作所 組立順序生成装置および組立順序生成方法
JP6320131B2 (ja) * 2014-04-02 2018-05-09 三菱電機株式会社 部品表作成支援装置、部品表作成支援方法およびプログラム
CN104299107A (zh) * 2014-11-03 2015-01-21 叶校然 Pcb企业订单管理与生产计划***

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102396921B1 (ko) * 2021-08-31 2022-05-12 한화시스템 주식회사 기구 선정 장치, 선정 방법 및 프로그램을 저장한 기록 매체

Also Published As

Publication number Publication date
CN110914774A (zh) 2020-03-24
JPWO2019021938A1 (ja) 2019-11-07
CN110914774B (zh) 2023-02-21
WO2019021938A1 (ja) 2019-01-31
DE112018003796T5 (de) 2020-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Pérez et al. Symbiotic human–robot collaborative approach for increased productivity and enhanced safety in the aerospace manufacturing industry
JP5436460B2 (ja) 産業用ロボットシステム
Zhao et al. Computer-aided inspection planning—the state of the art
Ivanov Process-oriented approach to fixture design
Zhao et al. Enabling cognitive manufacturing through automated on-machine measurement planning and feedback
Yap et al. Virtual reality based support system for layout planning and programming of an industrial robotic work cell
Kohn et al. Augmented reality-A game changing technology for manufacturing processes?
Kovalenko et al. SMART: A system-level manufacturing and automation research testbed
US11345026B2 (en) Robot program generation apparatus
Weiss et al. Developing a hierarchical decomposition methodology to increase manufacturing process and equipment health awareness
Land et al. A framework for realizing industrial human-robot collaboration through virtual simulation
Berg et al. An integrated planning and programming system for human-robot-cooperation
JP6628936B2 (ja) 設計情報生成装置及び設計支援システム
Erdem et al. A novel comparative design procedure for reconfigurable assembly fixtures
KR20130045584A (ko) 설계 충돌 검사 시스템 및 방법
Kokotinis et al. On the quantification of human-robot collaboration quality
Argyrou et al. A uniform data model for representing symbiotic assembly stations
Kardos et al. Mixed-initiative assembly planning combining geometric reasoning and constrained optimization
JP2002273675A (ja) ロボット制御方法およびロボット制御システム
JP5513146B2 (ja) ロボットシミュレータ
Weng et al. Quantitative assessment at task-level for performance of robotic configurations and task plans
Furtado et al. DTW: a design method for designing robot end-effectors
Boschetti et al. Control model for collaborative manufacturing: An integrated opened framework for human-robot collaboration
JP5513145B2 (ja) ロボットの姿勢判定方法
Wang et al. Modelling uncertainties in human-robot industrial collaborations

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190227

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190227

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6628936

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250