JP6628141B2 - ベルト装置、転写装置、中間転写装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、このベルト装置には、ベルトの表面と当接して該表面の残トナー等の付着物を除去するクリーニング部材であるブレード部材を備えるクリーニング装置が、傾斜するローラに対向配置されている。
前記ベルト突当部材と前記シール部材とを、前記ベルト突当部材が前記シール部材の前記軸方向の端部に最も近づいた時に、該端部に前記ベルト突当部材が接触しない位置関係としたことを特徴とする。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置であるプリンタ100の一例を示す概略構成図である。
本プリンタ100に、その本体筐体内に配置された潜像担持体である4つの感光体1a,1b,1c,1dが設けられている。また、4つの感光体1の上方には、ベルト部材として中間転写ベルト3を備えるベルト装置である中間転写装置60が設けられている。
一方、ブラック単色モードにおいては、接離機構により、感光体1b,1c,1dから一次転写ローラ11b,11c,11dを離間させてベルトプロファイルを変化させることで、中間転写ベルト3からマゼンタ、シアン、イエロー用の感光体1b,1c,1dを離間させている。そして、ブラック感光体1aのみが中間転写ベルト3に当接した状態で、ブラックトナー像のみが中間転写ベルト3に一次転写される。
クリーニングブレード21によって中間転写ベルト3上から除去された転写残トナーは、クリーニングケース(以下、「ケ−シング」という)内の廃トナーコイルによって長手方向後側に送られ、装置本体に設けられた廃トナー経路を通って、廃トナー容器へ搬送される。
サイドシール22は、図2に示すように、ベルトクリーニング装置20のケース20aに貼り付けられ、ケーシング20aと中間転写ベルト3との間の隙間を塞いでいる。また、本実施形態におけるサイドシール22は、中間転写ベルト3と接触する側に低摺動部材22a、及び、この低摺動部材22aとケース20aとの間に設けられた発泡部材22bからなる2層構造となっている。また、低摺動部材22aの材質はアンビック製GF0471、発泡部材22bの材質はSM55♯60を使用している。
図3は、組み付け直後の軸傾斜機構70の拡大断面図である。
図4は、ベルト寄り規制後の軸傾斜機構70の拡大断面図である。
本実施形態における中間転写装置60のベルト制御機構は、軸傾斜方式であり、中間転写ベルト3を張架する複数の支持ローラのうちの一つであるテンションローラ5の回転軸を傾斜させることで中間転写ベルト3のベルト寄り範囲を所定の規制範囲内に規制する軸傾斜機構70で構成されている。
軸傾斜機構70は、テンションローラ軸5aに沿って軸方向内側から順に、ベルト寄り検知部材30、軸変位部材31、軸ガイド部35及び回転支持部材34を備える。テンションローラ軸5aは、これらの部材を貫通している。
軸変位部材31は、ローラ軸方向内側でベルト寄り検知部材30と接するように設けられている。また、中間転写ベルト3の端部が突き当たってベルト寄り検知部材30がローラ軸方向外側へ移動すると、軸変位部材31はベルト寄り検知部材30に押されてローラ軸方向外側へ移動する。また、軸変位部材31はローラ軸方向外側にベルト3の面と平行な面に対してローラ軸方向外側を下にして傾斜している平面である傾斜面31aを有している。また、上述のテンションローラ軸5aは軸変位部材31を貫通しているため、軸変位部材31のローラ軸方向の移動に伴って移動する。また、軸変位部材31の傾斜面31aに接して軸ガイド部35が設けられている。
また、フレーム37には、フレーム37のローラ軸方向外側の面よりもローラ軸方向外側に向けて突き出した支持部材回転軸36が設けられている。
支持部材回転軸36は、フレーム37に対して回転支持部材34を図5中の矢印方向に回動自在に支持する軸部材である。フレーム37には、回転支持部材34に付勢力を作用させる支持部材付勢スプリング40の一端が固定されている。この支持部材付勢スプリング40の他端は回転支持部材34に固定されている。
テンションローラ軸5aの端部に配置された回転支持部材34は、支持部材付勢スプリング40によって、支持部材回転軸36を中心に図5中の時計回り方向に回転するように付勢されている。
また、回転支持部材34が支持部材回転軸36を中心に回動することにより、テンションローラ軸受部材33を介して回転支持部材34に支持されているテンションローラ軸5aの端部が上下方向に変位する。
駆動ローラ4が回転を始めると、中間転写ベルト3が巻き掛けられた従動ローラであるテンションローラ5も回転を始める。このとき、中間転写ベルト3の端部、または、端部近傍が、ベルト寄り検知部材30に接触している場合は、ベルト寄り検知部材30も回転を始める。
また、軸変位部材31が設けられている位置に対して更にローラ軸方向外側(図3中右側)のテンションローラ軸5aの端部は、上述したように、テンションローラ軸受部材33を介して、回転支持部材34に支持されている。回転支持部材34は支持部材付勢スプリング40によって支持部材回転軸36を中心に図5中の時計回り方向に回転するように付勢されているため、テンションローラ軸5aの端部は、図3中の上方に向かう付勢力を受けている。
その結果、テンションローラ軸5aの端部は、支持部材付勢スプリング40による上方に向かう付勢力に抗して押し下げられる。
なお、中間転写ベルト3のベルト寄りが逆向きに生じる場合、例えば、図4の状態で図4中右側にベルト寄りが生じた場合でも、図4の状態から図3の状態となるように各部材が上述した説明と逆の動きをすることで同様にベルト寄りを収束させることができる。
中間転写ベルト3を剛体であると仮定し、テンションローラ5に進入する前の中間転写ベルト3上の任意の一地点(ここではベルト端部上の地点Eとする。)に注目する。複数の支持ローラに張架されている中間転写ベルト3が完全に水平あるいは平行な状態であれば、テンションローラ5の回転に伴いテンションローラ軸方向に移動することなくテンションローラ上を回転することとなる。このため、テンションローラ5に進入する直前の中間転写ベルト3上の当該地点Eと、テンションローラ5から抜けた直後の中間転写ベルト3上の当該地点Eに対応する地点E’との間では、テンションローラ5の回転軸方向における位置にズレが生じることはない。この場合、中間転写ベルト3にベルト寄りは発生しない。
この作用は、物理的な作用であるため、テンションローラ軸5aを水平方向よりも上方に傾けた場合には、中間転写ベルト3をテンションローラ5の回転にあわせて図中右方に寄らせることが可能となる。
図6は、本実施形態における軸変位部材31の斜視図である。
本実施形態の軸変位部材31は、円筒形状本体の外周面に傾斜面31aをもつ突起部と、軸ガイド部35の下面と接触する円筒形状のストッパ部31cとが形成された構成となっている。また、中間転写ベルト3の端部と接触する接触部31bが円筒形状で形成されている。
さらに、この軸変位部材31は、軸変位部材31に固定され、ローラ軸方向内側に向かって突き出した回転止め部材と接触することで、テンションローラ軸5a回りに回転しない構成となっている。
テンションローラ外径:φ26.18
テンションローラ材質:アルミ
中間転写ベルト材質:ポリアミドイミド
中間転写ベルトヤング率:3400MPa
中間転写ベルトMIT耐揉試験による耐折回数:500回
中間転写ベルト厚み:80μm
中間転写ベルト線速:256mm/s
ベルトテンション:1.3N/cm
なお、MIT耐揉試験による耐折回数測定方法としては、JIS−P8115に準拠する。測定条件としては、幅15mmのサンプルに対して、荷重1kgf、屈曲角度135度、屈曲速度175回/分の条件にて測定した。
図8は、比較例におけるベルトクリーニング装置のサイドシールとベルト寄り検知部材30との位置関係についての説明図である。
本実施形態の軸傾斜機構においては、図4に示す状態から中間転写ベルト3の端部がローラ軸方向内側(図4中左側)に向かって移動すると、中間転写ベルト3の端部によるベルト突当部30aへの当接力が弱まり、支持部材付勢スプリング40による上方に向かう付勢力によってテンションローラ軸5aの端部が押し上げられる。そして、軸変位部材31と軸ガイド部35との当接位置が軸変位部材31の斜面に沿って下側へ変位することで、軸変位部材31がベルト寄り検知部材30に突き当り、ベルト寄り検知部材30をローラ軸方向内側に向かって移動させる。
詳しくは、ベルト寄り検知部材30がローラ軸方向内側に移動した際の、クリーニングブレード21のローラ軸方向の端部からベルト当接部30aまでの距離をX、サイドシール22のローラ軸方向の幅をYとする。この場合に、図8に示すように、XとYの関係がX<Yとなると、サイドシール22とベルト寄り検知部材30とが干渉してしまう。ベルト寄り検知部材30とサイドシール22とが干渉すると、サイドシール22が変形してケーシング20a内からトナーが漏れてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態における中間転写装置60では、ベルト寄り検知部材30とサイドシール22とを、ベルト寄り検知部材30のベルト突当部30aがサイドシール22のローラ軸方向の端部に最も近づいた時に、次のような位置関係となるようにした。すなわち、該端部にベルト寄り検知部材30のベルト突当部30aが接触しないような位置関係とした。具体的には、図7に示すように、XとYの関係が常にX≧Yとなるようにした。これにより、中間転写ベルト3の端部がローラ軸方向内側に向かって移動しても、ベルト寄り検知部材30のベルト突当部30aとサイドシール22とが干渉しない位置関係とすることが可能となる。したがって、ベルト寄り検知部材30のとサイドシール22との干渉によるトナー漏れを防止することができる。
このとき、テンションローラ5の傾斜量を制限することで、軸変位部の斜面に沿った軸変位部材31と軸ガイド部35との当接位置の変位を所定の範囲内にすることができる。このため、軸変位部材31が突き当たることで生じるベルト寄り検知部材30のローラ軸方向内側に向かう移動量を制限することができる。したがって、サイドシール22とベルト寄り検知部材30とが干渉しないような位置関係とすることができる。
なお、本実施形態では、サイドシール22のローラ軸方向の幅を6[mm]とした。
本実施形態における中間転写装置60では、軸傾斜機構70が備える回転支持部材34の支持部材回転軸36を次のような位置に配置している。すなわち、図5(a)に示すように、テンションローラ5に架け回された中間転写ベルト3のうち、テンションローラ5に対してベルト搬送方向上流側のベルト面と、テンションローラ5に対して下流側のベルト面とが成す角の二等分線となる仮想二等分線aとする。回転支持部材の回転軸である支持部材回転軸36は、軸変位部材31と軸ガイド部35との当接部に対して、仮想二等分線aを挟んで反対側になる範囲に配置されている。
(態様A)
駆動ローラ4、テンションローラ5、バックアップローラ6、入口ローラ7等の複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行する中間転写ベルト3等のベルトと、前記複数の支持回転体のうちの一つであるテンションローラ5等の支持回転体のテンションローラ軸5a等の回転軸に設けられ、前記回転軸の軸方向における前記ベルトの端部が突き当たり前記軸方向に可動なベルト寄り検知部材30等のベルト突当部材と、前記一つの支持回転体に対向配置されて前記ベルトの表面の付着物を除去するクリーニングブレード21等のクリーニング部材と、前記クリーニング部材の前記軸方向の端部に配置されたサイドシール22等のシール部材とを備える中間転写装置60等のベルト装置において、前記ベルト突当部材と前記シール部材とを、前記ベルト突当部材が前記シール部材の前記軸方向の端部に最も近づいた時に、該端部に前記ベルト突当部材が接触しない位置関係としたことを特徴とする。
本態様においては、上記実施形態について説明したように、ベルト突当部材がシール部材の同軸方向の端部に最も近づいた時に、該端部にベルト突当部材が接触しない位置関係とすることで、ベルトの端部が同軸方向内側に向かって移動しても、ベルト突当部材とシール部材とが干渉しない。したがって、ベルト突当部材とシール部材との干渉によるトナー漏れを防止することができる。
態様A又のベルト装置において、テンションローラ5等の前記一つの支持回転体が駆動ローラ4等の他の支持回転体に対して傾動することを特徴とする。
本態様においては、上記実施形態について説明したように、一つの支持回転体が傾斜することでベルト寄りを規制する構成であった場合でも、ベルト突当部材とシール部材とが干渉しない位置関係とすることが可能となる。したがって、ベルト突当部材とシール部材との干渉によるトナー漏れを防止することができる。
態様Bのベルト装置において、テンションローラ5等の前記一つの支持回転体の傾斜量を制限するストッパ部31c等のストッパ部材を備えることを特徴とする。
態様A〜Cいずれか一のベルト装置において、前記一つの支持回転体の回転軸の少なくとも一端部に設けられ、前記ベルトが前記軸方向に移動することによって前記ベルトの前記軸方向の端部が突き当たって前記ベルトとともに前記軸方向に移動し、ベルト突当部30a等の前記ベルト突当部材を有する、ベルト寄り検知部材30等のベルト検知部材と、前記ベルトの前記軸方向の移動に伴って前記一つの支持回転体を傾動させる軸変位部材31等の軸傾斜部材と、前記軸傾斜部材の一部と当接し、前記軸傾斜部材の移動方向を規制する軸ガイド部35等のガイド部材と、前記軸傾斜部材と前記ガイド部材とが接触する向きに力を付与する支持部材付勢スプリング40等の支持力付与部材とを備えることを特徴とする。
複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行するベルトを備え、前記ベルトの外周面上に記録媒体を担持し、像担持体上に形成された可視像を前記記録媒体に転写する転写装置において、態様A〜Dいずれか一のベルト装置の構成を備えることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルト突当部材とシール部材との干渉によるトナー漏れを防止できる転写装置を実現することができる。
駆動ローラ4、テンションローラ5、バックアップローラ6、入口ローラ7等の複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行し、像担持体から転写された可視像を、被転写体に転写する中間転写ベルト3等の中間転写ベルトを備える中間転写装置60等の中間転写装置において、態様A〜Dいずれか一のベルト装置の構成を備えることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルト突当部材とシール部材との干渉によるトナー漏れを防止できる中間転写装置を実現することができる。
複数の支持回転体に掛け渡されたベルトを前記複数の支持回転体の回転とともに走行させるベルト装置を備えるプリンタ100等の画像形成装置において、前記ベルト装置として、態様A〜Dいずれか一の中間転写装置60等のベルト装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、ベルト突当部材とシール部材との干渉によるトナー漏れを防止できる画像形成装置を実現することができる。
3 中間転写ベルト
4 駆動ローラ
5 テンションローラ
5a テンションローラ軸
8 帯電装置
9 露光装置
10 現像装置
11 一次転写ローラ
12 クリーニング装置
14 給紙装置
16 レジストローラ対
17 二次転写ローラ
18 定着装置
20 ベルトクリーニング装置
20a ケース
21 クリーニングブレード
22 サイドシール
22a 低摺動部材
22b 発泡部材
30 ベルト寄り検知部材
30a ベルト突当部
31 軸変位部材
31a 傾斜面
31b 接触部
31c ストッパ部
32 テンションスプリング
33 テンションローラ軸受部材
34 回転支持部材
35 軸ガイド部
35a 傾斜面当接部
36 支持部材回転軸
37 フレーム
40 支持部材付勢スプリング
60 中間転写装置
70 軸傾斜機構
100 プリンタ
Claims (7)
- 複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行するベルトと、前記複数の支持回転体のうちの少なくとも一つの支持回転体の回転軸に設けられ、該回転軸の軸方向における前記ベルトの端部が突き当たり前記軸方向に可動なベルト突当部材と、前記一つの支持回転体に対向配置されて前記ベルトの表面の付着物を除去するクリーニング部材と、前記クリーニング部材の前記軸方向の端部に配置されたシール部材とを備えるベルト装置において、前記ベルト突当部材が前記シール部材の前記軸方向の端部に最も近づいた時に、該端部に前記ベルト突当部材が接触しない位置関係としたことを特徴とするベルト装置。
- 請求項1に記載のベルト装置において、前記一つの支持回転体が他の支持回転体に対して傾動することを特徴とするベルト装置。
- 請求項2に記載のベルト装置において、前記一つの支持回転体の傾斜量を制限するストッパ部材を備えることを特徴とするベルト装置。
- 請求項1乃至3いずれか一に記載のベルト装置において、前記一つの支持回転体の回転軸の少なくとも一端部に設けられ、前記ベルトが前記軸方向に移動することによって前記ベルトの端部が突き当たって前記ベルトとともに前記軸方向に移動し、前記ベルト突当部材を有するベルト検知部材と、前記ベルトの前記軸方向の移動に伴って前記一つの支持回転体を傾動させる軸傾斜部材と、前記軸傾斜部材の一部と当接し、前記軸傾斜部材の移動方向を規制するガイド部材と、前記軸傾斜部材と前記ガイド部材とが接触する向きに力を付与する支持力付与部材とを備えることを特徴とするベルト装置。
- 複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行するベルトを備え、前記ベルトの外周面上に記録媒体を担持し、像担持体上に形成された可視像を前記記録媒体に転写する転写装置において、請求項1乃至4いずれか一に記載のベルト装置の構成を備えることを特徴とする転写装置。
- 複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行し、像担持体から転写された可視像を、被転写体に転写する中間転写ベルトを備える中間転写装置において、請求項1乃至4いずれか一に記載のベルト装置の構成を備えることを特徴とする中間転写装置。
- 複数の支持回転体に掛け渡されたベルトを前記複数の支持回転体の回転とともに走行させるベルト装置を備える画像形成装置において、前記ベルト装置として、請求項1乃至4いずれか一に記載のベルト装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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