JP6625280B1 - 異常診断装置および異常診断方法 - Google Patents

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Abstract

異常診断装置は、電動機または負荷の物理量を時系列データとして取得する物理量測定部と、特徴パラメータを計算する特徴パラメータ計算部と、2つ以上の特徴パラメータについて相関関数を作成し、異常発生状態に応じて変化する物理量の測定結果に対応した相関係数を算出する相関関数作成部と、故障に至るまでの残時間と相関係数とが関連付けられた基準データがあらかじめ記憶されているデータベース部と、相関関数作成部で算出された相関係数に対応する残時間を基準データから抽出し、電動機または負荷が故障に至るまでの残時間、または故障に至った部位を特定する診断部とを備える。

Description

本発明は、電動機および負荷が故障に至るまでの残時間を特定する異常診断を行う異常診断装置および異常診断方法に関する。
生産ラインを高稼働で動作させるためには、電動機および負荷に関する部品の交換回数を最小限に抑えることが重要である。
たとえば、半導体デバイスの生産ラインにおいて生産が停滞する一因として、真空ポンプの故障が挙げられる。真空ポンプが故障した際、真空度の悪化による半導体デバイスの破壊、部品交換に伴う生産ラインの停止などの問題が発生する。
このような問題を回避するための従来技術として、圧縮機で発生する振動、音、電流、電圧等の脈動情報を利用して、異常の有無と異常原因の特定を可能とする圧縮機検査装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に係る圧縮機検査装置は、圧縮機が起動を開始した後に取得できる脈動情報と、あらかじめ記憶されている脈動に関する正常データとを比較して、圧縮機が正常であるか異常であるかの判断を行なっている。
特開2006−161677号公報
しかしながら、特許文献1に係る圧縮機検査装置は、検査対象である圧縮機が異常になったことは特定できるものの、異常になるまでにどれぐらいの時間にわたり運転を継続できるかまでは、特定できない。
検査対象である機器の故障に起因して生産ラインが停止してしまう問題を回避するためには、機器の構成部品を、故障に至る前に定期的に交換することが考えられる。しかしながら、故障までに時間的な猶予がある部品を定期的に交換してしまうと、交換コストの増加、および交換に伴う生産ラインの停止回数の増加という別の問題が発生する。従って、生産ラインの稼働率を高めるためには、機器が異常となる前の段階で、機器の劣化状態を検知し、異常になるまでにどれぐらいの時間にわたり機器の運転を継続できるかを特定することが重要となる。また、故障に至った部位を特定することが重要となる。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、診断対象である電動機および負荷が異常に至るまでの残時間、または故障に至った部位を特定することのできる異常診断装置および異常診断方法を得ることを目的とする。
本発明に係る異常診断装置は、電動機または負荷の異常発生状態に応じて変化する物理量の測定値を時系列データとして取得する物理量測定部と、時系列データとして取得された物理量に基づいて、2以上の特徴パラメータを計算する特徴パラメータ計算部と、2以上の特徴パラメータに含まれる2つ以上の特徴パラメータに関して繰り返し計算することで得られた複数の計算結果を用いて、2つ以上の特徴パラメータの相互について相関関数を作成し、異常発生状態に応じて変化する物理量の測定結果に対応した相関係数を相関関数から算出する相関関数作成部と、電動機または負荷が故障に至るまでの残時間と相関係数とが関連付けられた基準データがあらかじめ記憶されているデータベース部と、相関関数作成部で算出された相関係数に対応する残時間を基準データから抽出し、電動機または負荷が故障に至るまでの残時間、または故障に至った部位を特定することで、電動機または負荷の異常診断を行う診断部とを備え、データベース部には、電動機または負荷の異常診断対象となる部位ごとに、基準データが個別に記憶されており、診断部は、個別に記憶された基準データを用いることで、電動機または負荷の異常診断対象となる部位ごとに故障に至るまでの残時間を特定するものである。
また、本発明に係る異常診断方法は、電動機または負荷の異常発生状態に応じて変化する物理量の測定値を時系列データとして取得するステップと、時系列データとして取得された物理量に基づいて、2以上の特徴パラメータを計算するステップと、2以上の特徴パラメータに含まれる2つ以上の特徴パラメータに関して繰り返し計算することで得られた複数の計算結果を用いて、2つ以上の特徴パラメータの相互について相関関数を作成し、異常発生状態に応じて変化する物理量の測定結果に対応した相関係数を相関関数から算出するステップと、電動機または負荷が故障に至るまでの残時間と相関係数とが関連付けられた基準データをデータベース部にあらかじめ記憶させるステップと、算出するステップで算出された相関係数に対応する残時間を基準データから抽出し、電動機または負荷が故障に至るまでの残時間、または故障に至った部位を特定することで、電動機または負荷の異常を診断するステップとを有し、データベース部には、電動機または負荷の異常診断対象となる部位ごとに、基準データが個別に記憶されており、診断するステップは、個別に記憶された基準データを用いることで、電動機または負荷の異常診断対象となる部位ごとに故障に至るまでの残時間を特定するものである。
本発明によれば、診断対象である電動機および負荷が異常に至るまでの残時間、または故障に至った部位を特定することのできる異常診断装置および異常診断方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る異常診断装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る異常診断装置における一連の異常診断処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る異常診断装置を、MOCVD装置の診断に適用した場合の概略図である。 本発明の実施の形態1に係る物理量測定部で取得される電流値の測定結果を示した図である。 本発明の実施の形態1における電流実効値のヒストグラムの形状を示した図である。 本発明の実施の形態1において、2つの特徴パラメータとして平均と分散を採用した場合の相関関数のプロット例を示した図である。 本発明の実施の形態1において、基準データをデータベース部に格納するために用いることができる装置構成を示した図である。 本発明の実施の形態1において、異常診断を行うための基準データをデータベース部に格納するための一連処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における相関係数と故障に至るまでの残時間との関係を示した図である。 本発明の実施の形態1において、正常時、および軸受けの堆積物発生時における電流値の平均と分散との相関関係を示した図である。 本発明の実施の形態1において、軸受けの堆積物発生を異常要因とした際の、相関係数と故障に至るまでの残時間との関係を示した図である。 本発明の実施の形態1において、正常時、および負荷の真空漏れ発生時における電流値の平均と分散との相関関係を示した図である。 本発明の実施の形態1〜3に係る異常診断装置の各機能を専用のハードウェアである処理回路で実現する場合を示した構成図である。 本発明の実施の形態1〜3に係る異常診断装置の各機能をプロセッサおよびメモリを備えた処理回路により実現する場合を示した構成図である。
以下、本発明の異常診断装置および異常診断方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る異常診断装置の機能ブロック図である。本実施の形態1に係る異常診断装置40には、電動機10および負荷20に接続されたセンサ30が接続されている。ここで、負荷20とは、電動機10から出るエネルギーを消費する構成要素に相当し、例えば、図3を用いて後述するCVD(Chemical Vapor Deposition)チャンバが負荷20に相当する。
センサ30は、電動機10および負荷20の異常発生状態に応じて変化する物理量を測定値として検出する。物理量の具体例としては、電動機10を流れる電流、電動機10の温度、および電動機10の振動が挙げられる。
本実施の形態1に係る異常診断装置40は、物理量測定部41、特徴パラメータ計算部42、相関関数作成部43、診断部44、およびデータベース部45を備えて構成されている。
物理量測定部41は、センサ30により検出される電流等の物理量を、時系列データとして取得する。特徴パラメータ計算部42は、物理量測定部41により時系列データとして取得された物理量から2以上の特徴パラメータを計算する。特徴パラメータの詳細については、具体的な適用例に基づいて後述する。
相関関数作成部43は、2以上の特徴パラメータに含まれる2つ以上の特徴パラメータについて相関関数を作成する。なお、相関関数作成部43は、1つの相関関数を作成する場合に限られず、複数の相関関数を作成することが可能である。さらに、相関関数作成部43は、作成した相関関数に基づいて、異常発生状態に応じて変化する物理量の測定結果に対応した相関係数を算出する。相関関数および相関係数の詳細については、具体的な適用例に基づいて後述する。
データベース部45には、電動機10または負荷20が故障に至るまでの残時間と、相関係数とが関連付けられた基準データがあらかじめ記憶されている。ここで、故障に至るまでの残時間とは、診断対象である電動機10および負荷20が異常になるまでの運転時間を定量的に示しており、寿命の指標値である。
なお、データベース部45には、電動機10の異常診断対象となる部位ごとの基準データを個別に記憶させておく。同様に、データベース部45には、負荷20の異常診断対象となる部位ごとの基準データを個別に記憶させておく。基準データの詳細については、具体的な適用例に基づいて後述する。
診断部44は、相関関数作成部43で算出された相関係数に対応する残時間を、データベース部45に記憶されている基準データから抽出することで、電動機10または負荷20が故障に至るまでの残時間を特定する。すなわち、診断部44は、異常診断対象となる部位ごとの基準データに基づいて、相関関数作成部43で算出された相関係数に対応する残時間を部位ごとに特定することで、電動機10および負荷20の寿命を定量的に診断する。
また、診断部44は、特定した残時間があらかじめ設定された警報判定時間以下となった場合には、異常部位および寿命に関する情報を含む警報を出力する。なお、異常診断装置40が警報表示部を備えている場合には、診断部44は、警報表示部に異常部位および寿命を表示させる。
図2は、本発明の実施の形態1に係る異常診断装置における一連の異常診断処理を示すフローチャートである。ステップS201において、物理量測定部41は、電動機10または負荷20の異状発生状態に応じて変化する物理量を、センサ30を介して時系列データとして測定する。次に、ステップS202において、特徴パラメータ計算部42は、特徴パラメータを計算する。
次に、ステップS203において、相関関数作成部43は、相関関数を作成し、作成した相関関数から相関係数を算出する。次に、ステップS204において、診断部44は、ステップS203で算出された相関係数と、データベース部45に記憶された基準データに含まれている相関係数とを比較し、異常診断対象となる部位ごとに、電動機10または負荷20が故障に至るまでの残時間を特定する。
次に、診断部44は、ステップS205において、特定した残時間があらかじめ設定された警報判定時間以下となったか否かを判断する。そして、特定した残時間が警報判定時間以下であると判断した場合には、ステップS206に進み、特定した残時間が警報判定時間以下でないと判断した場合には、一連処理を終了する。
ステップS206に進んだ場合には、診断部44は、異常部位および寿命に関する異常発報を行う。さらに、異常診断装置40が警報表示部を備えている場合には、ステップS207において、診断部44は、異常部位および寿命を表示し、一連処理を終了する。
次に、異常診断装置の適用例について説明する。電動機10または負荷20に異常を発生させる要因としては、真空ポンプにおける堆積物固着、真空チャンバの真空漏れ、ベルトコンベアにおけるベルトのたわみ、亀裂、およびファンの異物堆積、が具体例として挙げられる。
そこで、異常診断装置の適用例として、半導体製造装置であるMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、異常診断の詳細を説明する。MOCVD装置では、ドライ真空ポンプを使用しており、物理量として電流を測定することで、ドライ真空ポンプおよび負荷の異常診断が行われる。
図3は、本発明の実施の形態1に係る異常診断装置を、MOCVD装置の診断に適用した場合の概略図である。図3に示すMOCVD装置は、真空引きをするドライ真空ポンプ11と、真空排気可能な密閉構造をした負荷20であるCVDチャンバとを有している。CVDチャンバの排気側には、真空配管が接続され、真空配管の排気側にゲートバルブが接続されている。
そして、ゲートバルブの排気側に真空配管が接続される。また、真空配管の排気側には、CVDチャンバの内部を排気するために、ルーツ型のドライポンプである電動機10が接続されている。ゲートバルブは、必要に応じてCVDチャンバとドライ真空ポンプを分離し、コンダクタンスを調整する。
一方、CVDチャンバには、複数のガス配管が接続され、ガス配管は、それぞれマスフローコントローラ21に接続されている。CVDチャンバに導入される種々の原料ガスおよびキャリアガスは、マスフローコントローラ21によって、その流量が制御される。
ドライ真空ポンプの稼動時には、電動機10の回転により、気体が排気側に輸送される。電動機10は、3相交流で駆動されており、電流ケーブルを用いて電源31に接続されている。3相交流の電流ケーブルのうち、1本あるいは複数本のケーブルに、電流センサ30が取り付けられている。
電流センサ30は、設定した周波数で電流値を測定する。周波数は、交流電流の1周期中の点を10個程度のオーダーで測定でき周波数とする。たとえば、商用電源使用時には、電流の周波数は、60Hzである。そこで、測定周波数を1kHzとした場合、電流センサ30は、1周期あたり、1000/60=16点の電流値を取得できる。電流センサ30により測定された電流値は、異常診断装置40内の物理量測定部41で取得され、特徴パラメータ計算部42に格納される。
図4は、本発明の実施の形態1に係る物理量測定部41で取得される電流値の測定結果を示した図である。物理量測定部41は、測定周波数に従った時系列データとして、電流値を取得する。
特徴パラメータ計算部42は、時系列データとして取得された電流値から、特徴パラメータを計算する。具体的な手順に従った特徴パラメータの計算方法について、以下に説明する。まず、特徴パラメータ計算部42は、電流値の時系列データから電流の実効値を計算する。実効値の計算には、連続した複数の電流値、すなわち、電流の時系列データが必要となる。
実効値の計算で使用する電流の測定点をn、測定開始点をmとする。nは、交流電流の周期の整数倍の時間(たとえば、電源の周波数が60Hzのとき、整数Lを用いてL/60秒の間に相当)に測定した点数と同じになるようにする。iをm〜m+nの間の整数として、m〜m+nの間に測定した電流値をIiと表記する。この場合、特徴パラメータ計算部42は、下式(1)のようにして実効値I_effectiveを計算する。
Figure 0006625280
このようにして、特徴パラメータ計算部42によりm〜m+1nの間の電流実効値として計算された値を、実効値I_effective1と表記する。これ以降の時系列データに対して、特徴パラメータ計算部42は、m+1n〜m+2nの間の実効値I_effective2、m+2n〜m+3nの間の実効値I_effective3・・と順にI_effectiveを計算する。この結果、特徴パラメータ計算部42は、測定された電流値の時系列データから、複数の実効値I_effectiveを計算できる。これをI_effectiveの集合と定義し、n個の実効値I_effectiveが計算されたとする。
次に、特徴パラメータ計算部42は、計算した実効値I_effectiveから、特徴パラメータを作成する。特徴パラメータを作成する際に、特徴パラメータ計算部42は、n個の実効値I_effective、つまり実効値I_effective1〜実効値I_effectivenを用いる。特徴パラメータとしては、最大、最小、平均、分散、歪度、尖度、中央値等が挙げられる。各特徴パラメータを、最大I_max、最小I_min、平均I_average、分散I_stedvp、歪度I_skewness、尖度I_kurtosis、中央値I_centerと定義する。
最大I_max、最小I_min、および中央値I_centerのそれぞれは、n個の実効値I_effective1〜実効値I_effectivenの最大値、最小値、および中央値として計算される。また、その他の各特徴パラメータは、n個の実効値I_effectiveを用いて、下式(2)から(5)のように計算される。
Figure 0006625280
以上のようにして、特徴パラメータ計算部42は、n個の実効値I_effectiveから、各特徴パラメータを計算できる。これらの特徴パラメータは、実効値I_effectiveのヒストグラムの形状を表している。図5は、本発明の実施の形態1における電流実効値I_effectiveのヒストグラムの形状を示した図である。特徴パラメータ計算部42は、n個の実効値I_effectiveを取得し、特徴パラメータを計算するサイクルを繰り返し実施することで、各特徴パラメータを複数個計算することができる。
相関関数作成部43は、各特徴パラメータそれぞれに関する複数個の計算結果を用いて、相関関数を作成する。2以上の特徴パラメータのうち、平均と分散の2つの特徴パラメータを選択したときの相関関数の作成について、以下に説明する。相関関数作成部43は、2つの特徴パラメータとして計算された平均I_average、および分散I_stedvpのすべてを、それぞれグラフの縦軸、横軸にプロットする。
相関関数作成部43は、プロットされたデータに対して、関数フィッティングを実施する。関数の例として一次関数を使用する。関数フィッティングとしては、たとえば、測定点に対する最小二乗法がある。プロットされたデータに対して、最小二乗法による関数フィッティングを行うことで、平均I_averageと分散I_stedvpの一次関数は、下式(6)のように表される。
Figure 0006625280
図6は、本発明の実施の形態1において、2つの特徴パラメータとして平均I_averageと分散I_stedvpを採用した場合の相関関数のプロット例を示した図である。ここで、添え字のi、jは、相関関数作成に使用した特徴パラメータから決定する。たとえば、平均I_averageを1、分散I_stedvpを2とすると、上式(6)は、下式(7)と表現される。
Figure 0006625280
相関関数作成部43は、こうした相関関数を、他のパラメータの組み合わせについても、つまりi<jとなるすべての組み合わせについて、すべて作成することができる。このようにして作成された係数aij、bijを、相関係数と定義する。
次に、診断部44は、作成された相関係数を用いて異常診断を実施する。作成された相関係数を用いて異常診断を行うためには、相関係数と故障に至るまでの残時間との関係を示す基本データが必要である。そこで、このような基本データをデータベース部45に格納する方法について、次に説明する。
図7は、本発明の実施の形態1において、基準データをデータベース部45に格納するために用いることができる装置構成を示した図である。基準データを格納するに当たっては、異常診断装置40内の、物理量測定部41、特徴パラメータ計算部42、相関関数作成部43、およびデータベース部45を用いることができる。
基準データを収集する際には、事前に、電動機10および負荷20の各部位に、定量的に異常要因50を発生させる。
たとえば、異常要因50として、軸受けへの固体物の堆積を発生させる場合には、堆積量を定量的に変化させて異常状態を変化させることで、基準データのための各種データを収集する。ある異常状態で電動機10を駆動させ、その際の物理量として電流値を取得し、先の図2のフローチャートを用いて説明した異常診断時と同様の方法で、実効値への変換、特徴パラメータの作成を実施することができる。これらの工程を踏まえて、ある異常量における特徴パラメータを計算することができ、その結果を、データベース部45に格納する。
図8は、本発明の実施の形態1において、異常診断を行うための基準データをデータベース部45に格納するための一連処理を示すフローチャートである。ステップS801において、オペレータは、電動機10あるいは負荷20において、異常診断対象となる異常部位を設定する。例えば、電動機10の軸受けが、異常部位として設定される。
次に、ステップS802において、オペレータは、異常要因50としての異常量を設定する。例えば、軸受けに対して固体物の堆積量を定量的に与えられることで、異常量が設定される。
次に、ステップS803において、物理量測定部41は、電動機10または負荷20の異状発生状態に応じて変化する物理量を、センサ30を介して時系列データとして測定する。例えば、物理量測定部41は、ステップS802による異常量が設定されている状態で、センサ30を介して電動機10の電流値に関する時系列データを取得することで、物理量を測定する。
次に、ステップS804において、特徴パラメータ計算部42は、特徴パラメータを計算する。例えば、特徴パラメータ計算部42は、電流値の時系列データから、先の図6に示したように、分散および平均に関する特徴パラメータを算出する。
次に、ステップS805において、相関関数作成部43は、相関関数を作成し、相関係数を算出する。例えば、相関関数作成部43は、先の図6に示したように、分散および平均に関する相関関数を作成するとともに、作成した相関関数から相関係数を算出する。
次に、ステップS806において、相関関数作成部43は、ステップS801〜ステップS805の処理結果に基づいて、異常部位、異常量、物理量、電動機の稼働時間、および相関関数と相関係数とを関連付けたデータをデータベース部45に格納する。
次に、ステップS807において、オペレータは、異常部位において故障が発生したか否かを判断する。そして、故障が発生したと判断した場合には、ステップS802に戻り、異常量をさらに設定変更して、故障が発生するまで、ステップS802〜ステップS807の処理が繰り返されることとなる。
また、ステップS807において故障が発生していないと判断した場合には、ステップS808に進み、オペレータは、データを測定していない異常部位があるか否かを判断する。そして、データを測定していない異常部位があると判断された場合には、ステップS801に進み、新たな異常部位の設定を行った後、ステップS802〜ステップS807の処理が繰り返されることとなる。
そして、ステップS808において、データを測定していない異常部位がないと判断された場合には、一連処理を終了する。このような手順により、所望の異常部位ごとに、データを収集することができる。
なお、堆積量と故障に至るまでの残時間との関係も、別途取得する必要がある。このデータ取得は、電動機10を長時間稼動させ、定期的に異常の原因となる可能性がある部位の異常量と、そのときの日時を測定することで実行される。稼動を続け、故障したタイミングからそのときの日時との差分をとることで、異常部位の異常量に対する故障に至るまでの残時間を決定することが可能となる。また、複数の部位で異常が発生する場合には、着目した部位以外の異常を定期的に取り除くことで、着目部位の異常量と故障に至るまでの残時間との関係をより正確に得ることが可能である。
また、異常診断において重要となるデータは、故障する直前、たとえば1日から1ヶ月前のデータである。ここで、各部位の異常量と故障するタイミングとの関係は、図8の一連処理を実行することで、すでにデータベース部45に格納されている。そこで、オペレータは、その故障するタイミングでの異常量よりも小さくなるような係数として、たとえば0.9をかけたときの異常量を発生させた状態から、異常量と故障に至るまでの残時間を測定することができる。この結果、故障に至るまでの残時間と異常量との関係を、より短期間で取得することが可能となる。
上述したような短時間でデータ収集可能な方法を用いれば、他の部位の異常を無視できる状態でデータを収集できる。このため、単一部位の異常量と故障に至るまでの残時間との関係を取得する手法としては、有用である。
上述した手法により、異常量と特徴パラメータの相関係数との関係、および異常量と故障に至るまでの残時間との関係、といった2種類の関係を取得できる。実際の異常診断に用いる基準データとしては、特徴パラメータの相関係数と故障に至るまでの残時間との関係が必要である。そこで、この関係を有する基準データの取得方法について、次に説明する。
具体例として、電流の特徴パラメータの相関係数aに対応する異常量を異常量wとする。異常量wに対する故障に至るまでの残時間を残時間tとする。相関係数aと異常量wとの関係、および残時間tと異常量wとの関係から、相関係数aと残時間tとの関係が分かる。このようにして、電流の特徴パラメータの相関係数aと、故障に至るまでの残時間tとの関係が、2種類の関係から分かる。そこで、オペレータは、最終的に、相関係数aと、故障に至るまでの残時間tとを関連付けた基準データを、データベース部45に格納することができる。
また、異常診断に当たっては、警報判定時間t_alarmをあらかじめ設定しておくことで、残時間tが警報判定時間t_alarm以下となった場合に、警報を出力することが可能である。例えば、警報判定時間t_alarmとして1ヶ月を設定しておくことで、診断部44は、異常部位の異常診断結果として、残時間tが1ヶ月以下となった状態で、警報を出力することができる。なお、警報判定時間t_alarmは、異常部位ごとに、データベース部45に記憶されることとなる。
図9は、本発明の実施の形態1における相関係数と故障に至るまでの残時間との関係を示した図である。図9に示した関係が、基準データとしてデータベース部45に記憶され、異常診断の際の判断基準となるデータとして活用される。すなわち、診断部44は、異常診断を行う際に、相関関数作成部43で算出された相関係数に対応する残時間を、データベース部45内の基準データから抽出することで、故障部位が故障に至るまでの残時間を特定することができる。
具体的な電動機10の異常診断の例として、電動機10の軸受け異常について、詳細に説明する。ガスが通過する際に真空ポンプが冷却されることで発生した固体物が、電動機10の軸受けに堆積される。固体物が堆積すると、この固体物が堆積している箇所と、回転する電動機10とが接触するときに、負荷トルクが増加する。電流値は、負荷トルクに比例するため、負荷トルクの増加に従って、電流値も増大する。すなわち、固体物の体積が増加するにつれて、電流値の特徴パラメータの1つである平均値が増大する。
また、固体物の堆積箇所と回転する電動機10との接触は、電動機10の回転中において一部の区間でしか発生しない。このため、電流値は、一定でなくなる。すなわち、固体物の堆積が増加するにつれて、電流値の特徴パラメータの1つである分散が増加する。
図10は、本発明の実施の形態1において、正常時、および軸受けの堆積物発生時における電流値の平均と分散との相関関係を示した図である。図10のように、故障に至るまでの残時間が短くなるにつれて、一次関数の傾きに相当する相関係数a12は増加し、一次関数の切片に相当する相関係数b12は減少する。
図11は、本発明の実施の形態1において、軸受けの堆積物発生を異常要因とした際の、相関係数と故障に至るまでの残時間との関係を示した図である。具体的には、図11では、傾きに相当する相関係数a12と、切片に相当する相関係数b12のそれぞれについて、故障に至るまでの残時間との対応関係が示されている。
警報判定時間t_alarmを設定することで、t_alarmのときの各相関係数a_alarmおよびb_alarmが決定できる。軸受けの堆積物発生を異常要因とした場合には、故障に至るまでの残時間が短くなるにつれて、相関係数a12は増加し、相関係数b12は減少する。このことから、診断部44は、相関係数a12および相関係数b12に対応する残時間を求めることができる。
さらに、診断部44は、
12>a_alarm、または
12<b_alarm
のときに、異常発報を行うことができる。
なお、2以上の特徴パラメータのうち、相関関数に用いる2つの特徴パラメータの一例として、平均と分散を用いたが、これら以外も、異常要因50に応じて相関係数が変化する相関があれば、その他の特徴パラメータの組合せを用いて、異常診断および寿命計算を行うことが可能である。
次に、負荷20の異常診断を相関係数に基づいて定量的に行う具体例として、負荷20の真空漏れについて説明する。真空漏れが発生した場合には、同じ真空度を保つためには、電動機10の負荷が増大する。そのため、電動機10の電流の平均値が上昇する。一方、真空漏れが発生しても、電流の時間的な変化は変わらない。このため、電流の分散は、一定である。
図12は、本発明の実施の形態1において、正常時、および負荷20の真空漏れ発生時における電流値の平均と分散との相関関係を示した図である。図12から、真空漏れ発生時は、故障に至るまでの残時間が短くなるほど、一次関数の切片に相当する相関係数b12は減少するが、一次関数の傾きに相当する相関係数a12は一定となる。
したがって、診断部44は、相関係数a12および相関係数b12に対応する残時間を求めることができる。さらに、診断部44は、
12<b_alarm
のときに、異常発報を行うことができる。
上述したように、異常部位としては、電動機10に関する軸受けでの堆積物発生、負荷20に関する真空漏れがなど挙げられる。そして、異常部位ごとで、相関関数に用いるべき2つ以上の特徴パラメータ、および相関係数の変化量が異なる。
このことに対応して、診断部44は、異常部位ごとに適切な2つ以上の特徴パラメータを採用して相関係数を算出し、異常部位ごとに設定された警報判定時間t_alarmを用いることで、適切な異常診断を行うことができる。この結果、故障に至るまでの残時間を異常部位ごとに適切に診断できるとともに、所望のタイミングで異常発報を行うことのできる異常診断装置および異常診断方法を得ることができる。
実施の形態2.
先の実施の形態1では、物理量として電流を用いて異常診断を行う場合について説明した。これに対して、本実施の形態2では、物理量として、電流の単位時間当たりの変化量に相当する時間微分値を用いて異常診断を行う場合について説明する。具体例としては、先の実施の形態1と同様に、MOCVD装置について、電流測定に基づく異常診断を行う場合について説明する。
本実施の形態2において、電流の時間微分は、電流実効値に対して行うこととする。実施の形態1と同様に、電流実効値I_effective1〜I_effectivenとして、n個の電流実効値I_effectiveが、特徴パラメータ計算部42によって計算されたとする。計算された電流実効値I_effectiveについて、下式(8)によって、1つ目の電流の時間微分値ΔI_effective1が計算される。
Figure 0006625280
この計算を繰り返すことで、特徴パラメータ計算部42は、n個からなる電流実効値I_effectiveの時系列データから、(n−1)個の時間微分値ΔI_effectiveを計算することができる。
本実施の形態2に係る異常診断装置は、時間微分値ΔI_effectiveを用いて異常診断を実施する。時間微分値を用いて異常診断を実施することが有効な例として、真空バルブの故障が挙げられる。真空バルブは、MOCVD装置の真空チャンバを真空引きする際、開閉される。真空バルブの開閉時には、開閉度に応じて電動機10の負荷が上昇する。このため、電動機10の電流値も上昇する。
真空バルブの開閉は、連続的に行われる。このため、電流値の上昇も、開閉度に応じて時間的に変化する。ここで、真空バルブに異常が発生した場合を検討する。たとえば、磨耗により開閉速度が減少する異常が真空バルブに発生した場合には、電流の時間微分値が減少する。また、真空バルブの一部に亀裂が発生した場合には、開閉速度が不安定になり、電流の時間微分値の分散が増加する。以上の理由から、電流の時間微分値に着目することで、真空バルブの異常診断を、それぞれの異常部位ごとに適切に行うことが可能となる。
実施の形態3.
先の実施の形態1、2では、物理量として電流を用いて異常診断を行う場合について、詳細に説明した。本実施の形態3では、複数の物理量を用いた異常診断について説明する。実施の形態1、2と同様に、真空ポンプの異常診断を行う場合について説明する。
真空ポンプは、異常発生時に電流以外の物理量にも変化が生じる。たとえば、軸受けへの堆積物増加は、電流の平均値、分散に変化が生じるが、堆積物が軸受けの回転を阻むことで、電動機10の振動に関する平均値おとび分散も増加する。
また、堆積物の増加により、真空引き中の気流が変化することで、電動機10に関する温度の分散値が増加するとともに、電動機10の振動も増加する。そして、温度の分散値および振動の増加に伴い、音の平均値が増加する。従って、電流以外にも、異常部位に応じて、温度、振動、音など、複数の物理量に基づく特徴パラメータを採用することができる。それぞれの特徴パラメータを用いた具体的な異常診断手法は、先の実施の形態1、2と同様の手法が適用できる。
この結果、複数の物理量を用いた異常診断を実行することで、異常部位ごとに、信頼性を高めた異常診断を行うことが可能となる。
なお、上述した実施の形態1〜3に係る異常診断装置における各機能は、処理回路によって実現される。各機能を実現する処理回路は、専用のハードウェアであってもよく、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。図13は、本発明の実施の形態1〜3に係る異常診断装置の各機能を専用のハードウェアである処理回路1000で実現する場合を示した構成図である。また、図14は、本発明の実施の形態1〜3に係る異常診断装置の各機能をプロセッサ2001およびメモリ2002を備えた処理回路2000により実現する場合を示した構成図である。
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路1000は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。図1に示した物理量測定部41、特徴パラメータ計算部42、相関関数作成部43、および診断部44における各部の機能それぞれを個別の処理回路1000で実現してもよいし、各部の機能をまとめて処理回路1000で実現してもよい。
一方、処理回路がプロセッサ2001の場合、物理量測定部41、特徴パラメータ計算部42、相関関数作成部43、および診断部44における各部の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ2002に格納される。プロセッサ2001は、メモリ2002に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、異常診断装置は、処理回路2000により実行されるときに、一例として示した図2におけるステップS201〜ステップS207が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ2002を備える。
これらのプログラムは、上述した各部の手順あるいは方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ2002は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリが該当する。また、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等も、メモリ2002に該当する。
なお、上述した各部の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述した各部の機能を実現することができる。
10 電動機、20 負荷、40 異常診断装置、41 物理量測定部、42 特徴パラメータ計算部、43 相関関数作成部、44 診断部、45 データベース部。

Claims (6)

  1. 電動機または負荷の異常発生状態に応じて変化する物理量の測定値を時系列データとして取得する物理量測定部と、
    前記時系列データとして取得された前記物理量に基づいて、2以上の特徴パラメータを計算する特徴パラメータ計算部と、
    前記2以上の特徴パラメータに含まれる2つ以上の特徴パラメータに関して繰り返し計算することで得られた複数の計算結果を用いて、前記2つ以上の特徴パラメータの相互について相関関数を作成し、前記異常発生状態に応じて変化する前記物理量の測定結果に対応した相関係数を前記相関関数から算出する相関関数作成部と、
    前記電動機または前記負荷が故障に至るまでの残時間と前記相関係数とが関連付けられた基準データがあらかじめ記憶されているデータベース部と、
    前記相関関数作成部で算出された前記相関係数に対応する残時間を前記基準データから抽出し、前記電動機または前記負荷が故障に至るまでの前記残時間、または故障に至った部位を特定することで、前記電動機または前記負荷の異常診断を行う診断部と
    を備え
    前記データベース部には、前記電動機または前記負荷の異常診断対象となる部位ごとに、前記基準データが個別に記憶されており、
    前記診断部は、個別に記憶された前記基準データを用いることで、前記電動機または前記負荷の異常診断対象となる部位ごとに故障に至るまでの前記残時間を特定する
    異常診断装置。
  2. 前記基準データは、あらかじめ取得された各部位の異常量と前記相関係数との関係、および前記異常量と前記電動機または前記負荷が故障に至るまでの残時間との関係から得られた、前記相関係数と前記残時間とが関連付けられたデータである
    請求項1に記載の異常診断装置。
  3. 前記特徴パラメータ計算部は、前記時系列データとして取得された前記物理量を時間微分した値に基づいて、前記2以上の特徴パラメータを計算する
    請求項1または2に記載の異常診断装置。
  4. 前記物理量測定部は、前記物理量として、複数の物理量についてそれぞれの時系列データを取得し、
    前記特徴パラメータ計算部は、前記複数の物理量のそれぞれについて2以上の特徴パラメータを計算し、
    前記相関関数作成部は、前記複数の物理量のそれぞれについて前記相関係数を算出し、
    前記診断部は、前記複数の物理量のそれぞれについて特定した前記残時間に基づいて前記異常診断を行う
    請求項1から3のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  5. 前記診断部は、特定した前記残時間があらかじめ設定された警報判定時間以下となった場合には、警報を出力する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  6. 電動機または負荷の異常発生状態に応じて変化する物理量の測定値を時系列データとして取得するステップと、
    前記時系列データとして取得された前記物理量に基づいて、2以上の特徴パラメータを計算するステップと、
    前記2以上の特徴パラメータに含まれる2つ以上の特徴パラメータに関して繰り返し計算することで得られた複数の計算結果を用いて、前記2つ以上の特徴パラメータの相互について相関関数を作成し、前記異常発生状態に応じて変化する前記物理量の測定結果に対応した相関係数を前記相関関数から算出するステップと、
    前記電動機または前記負荷が故障に至るまでの残時間と前記相関係数とが関連付けられた基準データをデータベース部にあらかじめ記憶させるステップと、
    前記算出するステップで算出された前記相関係数に対応する残時間を前記基準データから抽出し、前記電動機または前記負荷が故障に至るまでの前記残時間、または故障に至った部位を特定することで、前記電動機または前記負荷の異常を診断するステップと
    を有し、
    前記データベース部には、前記電動機または前記負荷の異常診断対象となる部位ごとに、前記基準データが個別に記憶されており、
    前記診断するステップは、個別に記憶された前記基準データを用いることで、前記電動機または前記負荷の異常診断対象となる部位ごとに故障に至るまでの前記残時間を特定する
    異常診断方法。
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