JP6625265B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
以下、本発明に係る空気調和機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機100を示す回路図である。この図1に基づいて、空気調和機100について説明する。図1に示すように、空気調和機100は、例えば1台の室外機7とn台の室内機13−1〜13−nとを備えており、室外機7とn台の室内機13−1〜13−nとは、それぞれ液側延長配管8及びガス側延長配管9によって接続されている。
室外機7は、室外に設置されるものであり、圧縮機1、流路切替装置2、室外熱交換器3、室外送風機4、液側延長配管接続用バルブ5、ガス側延長配管接続用バルブ6、吐出センサ、室外出口側温度センサ15及び室外制御装置16を有している。n台の室内機13−1〜13−nは、それぞれ膨張部10−1〜10−n、室内熱交換器11−1〜11−n、室内送風機12−1〜12−n、室内入口側温度センサ18−1〜18−n、室内出口側温度センサ19−1〜19−n及び室内制御装置17−1〜17−nを有している。ここで、圧縮機1、流路切替装置2、室外熱交換器3、n個の膨張部10−1〜10−n及びn個の室内熱交換器11−1〜11−nが配管により接続されて冷媒が流れる冷媒回路50が構成されている。
圧縮機1は、低温低圧の状態の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮して高温高圧の状態の冷媒にして吐出する機器である。流路切替装置2は、冷媒回路50において冷媒が流れる方向を切り替える機器であり、例えば四方弁である。室外熱交換器3は、例えば室外空気と冷媒との間で熱交換させる機器である。室外熱交換器3は、冷房運転時には凝縮器として作用し、暖房運転時には蒸発器として作用する。室外送風機4は、室外熱交換器3の近傍に設けられ、室外熱交換器3に室外空気を送る機器である。膨張部10は、冷媒を減圧して膨張する減圧弁又は膨張弁である。膨張部10は、例えば開度が調整される電子式膨張弁である。室内熱交換器11は、例えば室内空気と冷媒との間で熱交換させる機器である。室内熱交換器11は、冷房運転時には蒸発器として作用し、暖房運転時には凝縮器として作用する。室内送風機12は、室内熱交換器11の近傍に設けられ、室内熱交換器11に室内空気を送る機器である。
室外制御装置16は、室外機7に設けられ、圧力センサ14によって検出された圧力及び室外出口側温度センサ15によって検出された温度等の情報を受信し、圧縮機1及び膨張部10等の各種アクチュエータの動作を制御する装置である。室内制御装置17は、室内入口側温度センサ18によって検出された温度及び室内出口側温度センサ19によって検出された温度等の情報を受信する。また、室内制御装置17は、室外制御装置16と通信し、各情報を共有する。そして、室内制御装置17は、膨張部10の開度及び室内送風機12の回転数等を調整する。なお、室外制御装置16及び室内制御装置17によって、制御部30が構成されている。
図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機100の制御部30を示すブロック図である。図2に示すように、制御部30は、算出手段31と、判定手段32と、切替手段33とを有している。算出手段31は、室内入口側温度Tein−1〜Tein−nと、室内出口側温度Teout−1〜Teout−nとの差分に基づいて各室内機13の過熱度SH_e−1〜SH_e−n[deg]を算出するものである。過熱度は、スーパーヒートとも呼称される。また、算出手段31は、圧力Pd[kgf/cm2G]に対応する飽和温度に基づいて高圧飽和温度Ct[℃]を算出し、高圧飽和温度Ct[℃]から室外出口側温度Tcout[℃]を減算して過冷却度SC_hexを算出するものである。過冷却度は、サブクールとも呼称される。
制御部30は、複数の膨張部10の動作を制御するモードとして、過熱制御モードと過冷却制御モードとを有している。過熱制御モードは、冷房運転時に複数の室内熱交換器11の出口側過熱度に基づいてそれぞれの膨張部10を制御するモードである。算出手段31は、室内入口側温度Tein−1〜Tein−nと、室内出口側温度Teout−1〜Teout−nとの差分に基づいて各室内機13の過熱度SH_e−1〜SH_e−n[deg]を算出する。そして、制御部30は、過熱度SH_e−1〜SH_e−n[deg]が目標過熱度SHm_e−1〜SHm_e−n[deg]に近づくように、対応する膨張部10−1〜10−nの開度を制御する。
過冷却制御モードは、冷房運転時に室外熱交換器3の過冷却度に基づいて全ての膨張部10を制御するモードである。算出手段31は、圧力Pd[kgf/cm2G]に対応する飽和温度に基づいて高圧飽和温度Ct[℃]を算出する。制御部30は、高圧飽和温度Ct[℃]から室外出口側温度Tcout[℃]を減算した過冷却度SC_hexが目標過冷却度SCm_hexに近づくように、全ての膨張部10−1〜10−nの開度を制御する。
図2に示すように、判定手段32は、複数の室内機13のなかに、過熱制御モードに不適な室内機13が存在するか否かを判定するものである。ここで、過熱制御モードに適合する室内機13と、過熱制御モードに不適な室内機13とについて説明する。
図5は、本発明の実施の形態1における室内熱交換器11の断面図である。図5に示すように、室内熱交換器11は、上部パス11aと下部パス11bとを有している。上部パス11aは、冷媒が流れるパスのうち、室内熱交換器11の上部に設けられている。冷房運転時において、冷媒は、上部パス11aの第1の入口41から流入して、第1の出口42から流出する。下部パス11bは、冷媒が流れるパスのうち、室内熱交換器11の下部に設けられている。冷房運転時において、冷媒は、下部パス11bの第2の入口43から流入して、第2の出口44から流出する。ここで、室内入口側温度センサ18は、下部パス11bにおいて、冷房運転時における入口の近傍に設けられている。また、室内出口側温度センサ19は、下部パス11bにおいて、冷房運転時における出口の近傍に設けられている。
図6は、本発明の実施の形態1における室内熱交換器11の断面図である。図6に示すように、室内熱交換器11は、上部パス11aと下部パス11bとを有している。上部パス11aは、冷媒が流れるパスのうち、熱交換器の上部に設けられている。冷房運転時において、冷媒は、上部パス11aの第1の入口41から流入して、第1の出口42から流出する。下部パス11bは、冷媒が流れるパスのうち、熱交換器の下部に設けられている。冷房運転時において、冷媒は、下部パス11bの第2の入口43から流入して、第2の出口44から流出する。ここで、室内入口側温度センサ18は、下部パス11bにおいて、冷房運転時における入口の近傍に設けられている。また、室内出口側温度センサ19は、下部パス11bにおいて、冷房運転時における出口の近傍ではなく、入口と出口との中間に設けられている。
次に、空気調和機100の運転モードについて図1を用いて説明する。先ず、冷房運転について説明する。冷房運転において、圧縮機1に吸入された冷媒は、圧縮機1によって圧縮されて高温高圧のガス状態で吐出する。圧縮機1から吐出された高温高圧のガス状態の冷媒は、流路切替装置2を通過して、凝縮器として作用する室外熱交換器3に流入し、室外熱交換器3において、室外送風機4によって送られる室外空気と熱交換されて凝縮液化する。凝縮された液状態の冷媒は、各室内機13に流入する。
次に、暖房運転について説明する。暖房運転において、圧縮機1に吸入された冷媒は、圧縮機1によって圧縮されて高温高圧のガス状態で吐出する。圧縮機1から吐出された高温高圧のガス状態の冷媒は、流路切替装置2を通過して、各室内機13に流入する。冷媒は、凝縮器として作用するそれぞれの室内熱交換器11に流入し、室内熱交換器11において、室内送風機12によって送られる室内空気と熱交換されて凝縮液化する。このとき、室内空気が暖められ、室内において暖房が実施される。
図7は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機100の動作を示すフローチャートである。次に、制御部30の動作について説明する。室内機13から冷房運転開始の指令が送信されて圧縮機1の運転が開始されると、制御部30は、全ての膨張部10を初期開度に制御する(ステップST1)。初期開度は、室内機13の能力帯及び外気温度の条件等に応じて設定される。そして、固定時間t1が経過するか否かが判断される(ステップST2)。固定時間t1が経過するまで、ステップST2が繰り返される(ステップST2のNo)。固定時間t1が経過すると(ステップST2のYes)、起動直後から安定したとされ、過熱制御モードに移行する(ステップST3)。
図8は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機200を示す回路図である。本実施の形態2は、空気調和機200が格納キット20を備えている点で、実施の形態1と相違する。本実施の形態2では、実施の形態1と同一の部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図9は、本発明の実施の形態3に係る空気調和機300を示す回路図である。本実施の形態3は、複数の膨張部10が室外機7に設けられている点で、実施の形態1と相違する。本実施の形態3では、実施の形態1と同一の部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図10は、本発明の実施の形態4に係る空気調和機400を示す回路図である。本実施の形態4は、空気調和機100が室外中間温度センサ22を備えている点で、実施の形態1と相違する。本実施の形態4では、実施の形態1と同一の部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
Claims (6)
- 圧縮機、室外熱交換器、複数の膨張部及び複数の室内熱交換器が配管により接続され、冷媒が流れる冷媒回路と、
少なくとも前記圧縮機及び前記室外熱交換器を収容する室外機と、
少なくとも複数の前記室内熱交換器をそれぞれ収容する複数の室内機と、
複数の前記膨張部の動作を制御するモードとして、冷房運転時に複数の前記室内熱交換器の出口側過熱度に基づいてそれぞれの前記膨張部を制御する過熱制御モードと、冷房運転時に前記室外熱交換器の過冷却度に基づいて全ての前記膨張部を制御する過冷却制御モードと、を有する制御部と、を備え、
前記制御部は、
複数の前記室内機のなかに、前記過熱制御モードに不適な室内機が存在するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記過熱制御モードに不適な室内機が存在すると判定された場合、前記過熱制御モードから前記過冷却制御モードに切り替える切替手段と、を有する
空気調和機。 - 冷房運転時における前記室内熱交換器の出口側に流れる冷媒の室内出口側温度を検出する室内出口側温度センサを更に備え、
前記過熱制御モードに不適な室内機は、
前記室内出口側温度センサが、前記室内熱交換器の入口と出口との中間に設けられている室内機であり、
前記制御部は、
前記室内機が前記過熱制御モードに不適か否かの情報を記憶している
請求項1記載の空気調和機。 - 複数の前記膨張部を格納する格納キットを更に備える
請求項1又は2記載の空気調和機。 - 複数の前記膨張部は、前記室外機に収容されている
請求項1又は2記載の空気調和機。 - 前記圧縮機の吐出側に流れる冷媒の圧力を検出する圧力センサと、
冷房運転時における前記室外熱交換器の出口側に流れる冷媒の室外出口側温度を検出する室外出口側温度センサと、を更に備え、
前記制御部は、
前記圧力センサによって検出された圧力と前記室外出口側温度センサによって検出された温度とに基づいて前記過冷却度を算出する算出手段を更に有する
請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。 - 前記室外熱交換器の中間部に流れる冷媒の室外中間温度を検出する中間温度センサと、
冷房運転時における前記室外熱交換器の出口側に流れる冷媒の室外出口側温度を検出する室外出口側温度センサと、を更に備え、
前記制御部は、
前記中間温度センサによって検出された室外中間温度と前記室外出口側温度センサによって検出された温度とに基づいて前記過冷却度を算出する算出手段を更に有する
請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気調和機。
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