JP6624020B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の周波数の円偏波を送受信可能なアンテナ装置に関する。
従来、円偏波を送受信可能なアンテナ装置として、パッチアンテナに給電点を2つ設けた構成が知られている。そのような構成では、2つの給電点は互いに直交する2つの直線上にそれぞれ配置される必要がある。また、各給電点は、放射素子上に流れる電流の位相差が90°となるように調整された位相調整路と接続されている必要がある。
また、特許文献1には、複数の周波数の円偏波を送受信可能なパッチアンテナとして、正方形状の第1放射素子の外側に、環状の第2放射素子を配置した構成が開示されている。第1放射素子と第2放射素子のそれぞれには、給電点が2つずつ設けられている。また、放射素子毎に(換言すれば周波数毎に)、位相調整回路としての90°ハイブリッド回路も設けられている。このような構成によれば2つの周波数の円偏波を受信することができる。
特開2003−152431号公報
特許文献1に開示の構成では、送受信の対象とする周波数毎に、2つの給電点と位相調整回路が必要となる。そのため、給電系の回路が複雑化してしまう。仮に1つの位相調整回路を用いて複数周波数の円偏波を送受信させようとすると、位相調整回路の動作周波数とは異なる周波数を送受信するための給電点間の電流位相差が90°からずれてしまう。その結果、例えば円偏波の軸比などといった、円偏波を受信するアンテナ装置としての性能が劣化してしまう。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、複数の周波数の円偏波を受信可能なアンテナ装置において、各周波数での動作性能を維持しつつ、給電系の回路構成を簡略化できるアンテナ装置を提供することにある。
その目的を達成するための第1の発明は、板状の導体部材である地板(10)と、地板と所定の間隔をおいて対向するように設置された板状の導体部材であって、給電点が2箇所に設けられている第1パッチパターン(20)と、地板と第1パッチパターンとの間に、第1パッチパターンと所定の間隔をおいて対向するように設置されている板状の導体部材である第2パッチパターン(30)と、第1パッチパターンに設けられている2つの給電点のうちの一方である第1給電点、他方の給電点である第2給電点、及び、同軸ケーブルの内部導体のそれぞれと電気的に接続されている位相調整回路(70)と、を備え、第1パッチパターンは、所定の第1周波数で共振する形状に構成されており、第2パッチパターンは、第1周波数よりも低い第2周波数で共振する形状に構成されており、第1給電点は、第1パッチパターンの中心を通る第1中心線上に配置されており、第2給電点は、第1パッチパターンの中心を通って第1中心線と直交する第2中心線上に配置されており、第1パッチパターンと第2パッチパターンの間隔は、第2周波数において第1パッチパターンと第2パッチパターンとが容量結合するように、第2周波数の波長よりも十分に小さく設定されており、位相調整回路は、第1給電点側に出力される電流と第2給電点側に出力される電流の位相差が所定の動作周波数において90°になるように構成されており、動作周波数は、第1周波数と第2周波数の何れか一方と一致しており、第1パッチパターン及び第2パッチパターンのうち、共振周波数が動作周波数と一致していない部材である不整合パッチパターンの端部には、動作周波数と共振周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第1摂動素子及び第2摂動素子が設けられていることを特徴とする。
以上の構成を備えるアンテナ装置は、次のように作動する。なお、アンテナ装置は送受信の作動に可逆性があるため、ここでは電波を送信する場合を例にとって説明する。また、一例として、位相調整回路が第2周波数の電流に対して90°の位相差を生じさせるように構成されている場合について説明する。その場合、第1パッチパターンが不整合パッチパターンに相当する。
まず、上述した構成では、第1パッチパターンと第2パッチパターンとの間隔は、第2周波数において容量結合する大きさとしている。そのため、同軸ケーブルから第2周波数の電流が位相調整回路を介して第1パッチパターンに入力された場合、当該第1パッチパターンに入力された電流は、第2パッチパターンへと流入する。その結果、第2周波数においては、第1給電点と重なる部分、及び、第2給電点と重なる部分が第2パッチパターンにとっての2つの給電点として作動する。つまり、第2パッチパターンにおいて互いに直交する直線上に、第2パッチパターンにとって実質的に給電点として機能する部分が形成される。また、位相調整回路の動作周波数が第2周波数に設定されているため、第2パッチパターンの各給電点には90°位相がずれた電流が励振する。その結果、第2パッチパターンには90°位相がずれた電流が互いに直交する方向に励振するため、第2周波数の円偏波を放射することができる。
一方、第1周波数の電流を同軸ケーブルから位相調整回路に入力した場合、位相調整回路が出力する電流の位相差は、90°から所定の角度ずれた値となる。そのため、位相調整回路から第1給電点、第2給電点に給電される電流の位相差も90°から所定の角度ずれた状態となる。しかし、第1パッチパターンには、動作周波数と共振周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第1摂動素子及び第2摂動素子が設けられている。そのため、第1パッチパターンにも、90°位相がずれた第1周波数の電流を互いに直交する方向に流すことができる。その結果、アンテナ装置は、第1周波数の円偏波を放射する。当然、電流位相差が90°に設定できている場合には、軸比の劣化等は生じない。
そして、以上の構成において、アンテナ装置が備えるべき位相調整回路は1つだけで良い。そのため、特許文献1の構成に比べて給電系の回路の構成を簡略化できる。つまり、以上の構成によれば、複数の周波数の円偏波を受信可能なアンテナ装置において、各周波数での動作性能を維持しつつ、給電系の回路構成を簡略化できる。
なお、以上では位相調整回路の動作周波数が第2周波数に設定されている場合の作動について説明した。他の態様として位相調整回路の動作周波数が第1周波数に設定されている場合には、第2パッチパターンに第1摂動素子、及び、第2摂動素子が設けられる。そのような構成においても上述した作動原理によって、上記目的は達成される。
また、上記目的を達成するための第2の発明は、板状の導体部材である地板(10)と、地板と所定の間隔をおいて対向するように設置された板状の導体部材であって、給電点が2箇所に設けられている第1パッチパターン(20)と、地板と第1パッチパターンとの間に、第1パッチパターンと所定の間隔をおいて対向するように設置されている板状の導体部材である第2パッチパターン(30)と、第1パッチパターンに設けられている2つの給電点のうちの一方である第1給電点、他方の給電点である第2給電点、及び、同軸ケーブルの内部導体のそれぞれと電気的に接続されている位相調整回路(70)と、を備え、第1パッチパターンは、所定の第1周波数で共振する形状に構成されており、第2パッチパターンは、第1周波数よりも低い第2周波数で共振する形状に構成されており、第1給電点は、第1パッチパターンの中心を通る第1中心線上に配置されており、第2給電点は、第1パッチパターンの中心を通って第1中心線と直交する第2中心線上に配置されており、第1パッチパターンと第2パッチパターンの間隔は、第2周波数において第1パッチパターンと第2パッチパターンとが容量結合するように、第2周波数の波長よりも十分に小さく設定されており、位相調整回路は、第1給電点側に出力される電流と第2給電点側に出力される電流の位相差が所定の動作周波数において90°になるように構成されており、動作周波数は、第1周波数と第2周波数の何れとも異なる周波数であり、第1パッチパターンの端部には、動作周波数と第1周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第1パッチ用第1摂動素子及び第1パッチ用第2摂動素子が設けられており、第2パッチパターンの端部には、動作周波数と第2周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第2パッチ用第1摂動素子及び第2パッチ用第2摂動素子が設けられていることを特徴とする。
上述した構成においても、不整合パッチパターンに相当する第1パッチパターンと第2パッチパターンのそれぞれには、2つの摂動素子がそれぞれ設けられている。したがって、第1の発明と同様の動作原理によって、上記目的は達成される。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施形態におけるアンテナ装置100の外観斜視図である。 アンテナ装置100の断面図である。 第1パッチパターン20の構成を説明するための図である。 第2パッチパターン30の構成を説明するための図である。 摂動素子長と電流位相差との関係を示す図である。 アンテナ装置100の第1周波数の円偏波の放射特性を示す図である。 第1比較構成における第1周波数の放射特性を示す図である。 第2比較構成を説明するための図である。 第2比較構成における摂動素子長と電流位相差との関係をシミュレーションしたか結果を示す図である。 第3比較構成を説明するための図である。 第3比較構成における摂動素子長と電流位相差との関係をシミュレーションしたか結果を示す図である。 第1摂動素子21、第2摂動素子22の他の配置例を示す図である。 第1摂動素子21、第2摂動素子22の他の配置例を示す図である。 摂動素子の変形例を示した図である。 摂動素子の変形例を示した図である。 摂動素子の変形例を示した図である。 第1パッチパターン20に3つの摂動素子を設けた構成を示した図である。 第1パッチパターン20の平面形状の変形例を示した図である。 3つの周波数の円偏波を送受信可能な構成を示した図である。
[実施形態]
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本実施形態に係るアンテナ装置100は、以下の説明の通り、第1周波数と第2周波数の所定の2つの周波数の右旋円偏波を送受信するように構成されている。ここでは一例として第1周波数は1575MHzに設定されており、第2周波数は1227MHzに設定されている。送受信の対象とする2つの周波数のうち、相対的に高いほうを第1周波数とする。
もちろん、送受信の対象とする電波(以降、対象電波)は適宜設計されれば良く、他の態様として例えば1176MHzや、760MHz、900MHz、5.9GHz等の電波としてもよい。また、右旋円偏波ではなく左旋円偏波を送受信するように構成しても良い。さらに、当該アンテナ装置100は、送信と受信の何れか一方のみに供されても良い。以降では、第1周波数の電波の波長のことを第1波長と称するとともに、第2周波数の電波の波長のことを第2波長と称する。
このアンテナ装置100は、例えば同軸ケーブルを介して図示しない無線機と接続されており、アンテナ装置100が受信した信号は逐次無線機に出力される。また、アンテナ装置100は無線機から入力される電気信号を電波に変換して空間に放射する。無線機は、アンテナ装置100が受信した信号を利用するとともに、当該アンテナ装置100に対して送信信号に応じた高周波電力を供給するものである。
アンテナ装置100と同軸ケーブルとの接続部分には、後述する位相調整回路70が設けられている。なお、アンテナ装置100と同軸ケーブルの接続部分には、位相調整回路70のほかに、周知のインピーダンス整合回路が設けられていても良い。また、本実施形態ではアンテナ装置100と無線機とを同軸ケーブルで接続する場合を想定して説明するが、フィーダ線など、その他の周知の通信ケーブルを用いて接続しても良い。
<アンテナ装置100の構成>
以下、アンテナ装置100の具体的な構成について述べる。アンテナ装置100は、図1及び図2に示すように、地板10、第1パッチパターン20、第2パッチパターン30、支持部40、第1給電点50、第2給電点60、及び位相調整回路70を備える。便宜上以降では、地板10に対して第1パッチパターン20が設けられている側を、アンテナ装置100にとっての上側として各部の説明を行う。
地板10は、銅などの導体を素材とする板状(箔を含む)の導体部材である。この地板10は、同軸ケーブルの外部導体と電気的に接続されて、アンテナ装置100におけるグランド電位(換言すれば接地電位)を提供する。なお、地板10は、アンテナ装置100を安定して動作させるために必要な大きさを備えていればよい。地板10の面積は、少なくとも第2パッチパターン30よりは大きく、第2パッチパターン30の面積の1.5倍以上であることが好ましい。
また、地板10を上側から見た形状(以降、平面形状)は適宜設計されればよい。ここでは一例として地板10の平面形状を正方形状とするが、他の態様として地板10の平面形状は、正方形以外の長方形であってもよいし、その他の多角形状であってもよい。また、円形(楕円を含む)状であってもよい。もちろん、直線部分と曲線部分とを組み合わせた形状であってもよい。
第1パッチパターン20は、銅などの導体を素材とする板状の導体部材である。第1パッチパターン20は、支持部40によって、地板10と対向するように配置されている。なお、ここでは一例として第1パッチパターン20の上面視における形状(以降、平面形状)は正方形とする。他の態様として第1パッチパターン20は、円形であってもよい。
第1パッチパターン20の1辺の長さW1は、電気的に第1波長の半分の長さとなっている。ここでの電気的な長さとは、フリンジング電界や、誘電体による波長短縮効果などを考慮した、実効的な長さである。仮に支持部40によって第1周波数の電波の波長が短縮されている場合には、その短縮された波長の半分の長さとなっていれば良い。フリンジング電界を考慮すれば1辺の実体的な長さは、第1波長の半分以下に設定することもできる。例えば1辺の長さW1は、第1波長の4割程度の長さに設定できる場合もある。なお、第1パッチパターン20の1辺の長さとは、後述する第1摂動素子21及び第2摂動素子22を無視した場合の形状、すなわち正方形における1辺の長さである。このように第1パッチパターン20は、第1周波数において共振するように構成されている。
便宜上以降では、それぞれが互いに直交するX、Y、Z軸を備える三次元座標系の概念を適宜導入して、アンテナ装置100の構成を説明する。X軸は第1パッチパターン20が備える或る1つの辺に平行な軸とし、Y軸は、X軸を含む第1パッチパターン20と平行な平面においてX軸と直交する軸とする。Z軸は、X軸及びY軸のそれぞれと直交し、かつ、地板10から第1パッチパターン20に向かう方向を正方向とする軸とする。
第1パッチパターン20には、第1給電点50、第2給電点60が設けられている。第1給電点50及び第2給電点60はそれぞれ、同軸ケーブルの内部導体と第1パッチパターン20とが、位相調整回路70を介して電気的に接続される部分である。
第1給電点50は、図3に示すように、Y軸に平行であって、かつ、第1パッチパターン20の中心を通る直線(以降、第1中心線)Ln1上に配置されている。第1パッチパターン20の中心は、第1パッチパターン20の対角線が交差する点である。以降では、第1パッチパターン20の中心のことを第1パッチ中心点とも記載する。
第1パッチ中心点と、第1給電点50との距離は適宜設計されれば良い。例えば第1周波数又は第2周波数において、同軸ケーブルの特性インピーダンスと当該アンテナ装置100とのインピーダンスとが整合する距離に設定されればよい。インピーダンスの整合が取れている状態とは、完全な整合状態に限らず、インピーダンスの不整合による損失が所定の許容範囲内となっている状態を含む。
第1給電点50と位相調整回路70との接続は、図2に示すように導電性のピン(以降、第1給電ピン)51を用いて実現される。第1給電ピン51は、地板10、第2パッチパターン30、及び支持部40を貫通して、第1パッチパターン20の第1給電点50と接続している。第1給電ピン51の他端は地板10の下方に突出している。なお、図4に示すように第2パッチパターン30において第1給電点50と重なる位置には、第1給電ピン51と通すための孔部31が設けられており、当該孔部31によって、第2パッチパターン30と第1給電ピン51との電気的な非接続は保持される。地板10にも同様に第1給電ピン51を通すための孔部が設けられている。
第2給電点60は、X軸に平行であって、かつ、第1パッチ中心点を通る直線(以降、第2中心線)Ln2上に配置されている。第1パッチ中心点と第2給電点60との距離は適宜設計されれば良い。例えば第1周波数又は第2周波数において、同軸ケーブルの特性インピーダンスと、当該アンテナ装置100とのインピーダンスとが整合する距離に設定されれば良い。
第2給電点60と位相調整回路70との接続もまた、図2に示すように導電性のピン(以降、第2給電ピン)61を用いて実現される。第2給電ピン61は、地板10、第2パッチパターン30、及び支持部40を貫通して、第1パッチパターン20の第2給電点60と接続している。第2給電ピン61の他端は地板10の下方に突出している。なお、第2パッチパターン30及び地板10のそれぞれにおいて第2給電点60と重なる位置には、第2給電ピン61と通すための孔部が設けられている。当該孔部によって、第2パッチパターン30と第2給電ピン61との電気的な非接続、及び、地板10と第1給電ピン51との電気的な非接続は保持される。
なお、本実施形態では第1パッチパターン20への給電方式として導電性のピンを用いた直結給電方式を採用しているが、これに限らない。他の態様として、マイクロストリップ線路等を用いた電磁結合給電方式を採用しても良い。
第1パッチパターン20が備える4つの角部のうち、1つの辺の両端としての2つの角部には、電流の経路長を調整する部材(いわゆる摂動素子)としての第1摂動素子21及び第2摂動素子22が設けられている。第1摂動素子21は、時計回りにおいて第1中心線Ln1となす角度が45°となる対角線上に位置する角部のうち、相対的に第1給電点50に近いほうの角部に設けられている。また、第2摂動素子22は、第1摂動素子21が設けられている対角線とは異なる対角線上に位置する角部の何れか一方に設けられている。
このような構成は、第1パッチ中心点から第1給電点に向かうベクトル(以降、第1ベクトル)を時計回りに45°回転させた方向に存在する角部に第1摂動素子21を設け、かつ、第1ベクトルを時計回りに135°回転させた方向に存在する角部に第2摂動素子を設けた構成に相当する。各摂動素子の技術的な意義については別途後述する。第1摂動素子21及び第2摂動素子22は、ここでは一例として、上述した角部に正方形状の導体を付加することによって実現されている。
なお、本実施形態では後述するように位相調整回路70の動作周波数が第2周波数に設定されるため、第1パッチパターン20が請求項に記載の不整合パッチパターンに該当する。故に、第1パッチパターン20の4つの角部が第1端部、第2端部、第3端部、及び第4端部に相当する。また、第1パッチ中心点から紙面右上の角部に向かうベクトルが第2ベクトルに相当し、第1パッチ中心点から紙面左下の角部に向かうベクトルが第3ベクトルに相当し、第1パッチ中心点から紙面右下の角部に向かうベクトルが第4ベクトルに相当する。時計回りにおいて第1中心線Ln1となす角度が45°となる対角線が請求項に記載の回転直線に相当する。
第2パッチパターン30は、銅などの導体を素材とする板状(箔を含む)の導体部材である。この第2パッチパターン30は、地板10と第1パッチパターン20の間に、第1パッチパターン20と所定の間隔H1をおいて対向するように配置されている。本実施形態における第2パッチパターン30の平面形状は、正方形である。他の態様として第2パッチパターン30は、円形であってもよい。
第2パッチパターン30の1辺の長さW2は、電気的に第2波長の半分の長さとなっている。ここでの電気的な長さとは、前述の通り、フリンジング電界や、誘電体による波長短縮効果などを考慮した、実効的な長さである。仮に支持部40によって第2周波数の電波の波長が短縮されている場合には、その短縮された波長の半分の長さとなっていれば良い。このように第2パッチパターン30は、第2周波数において共振するように構成されている。なお、本実施形態における第2パッチパターン30は、第1パッチパターン20から摂動素子を付加する前の形状(つまり正方形)を、第1波長と第2波長の比に応じて相似拡大した形状と見なすこともできる。
第1パッチパターン20と第2パッチパターン30との間隔H1は、第2周波数において第1パッチパターン20と第2パッチパターン30とが容量結合するように、第2波長よりも十分に小さい値、例えば第2波長の10分の1未満に設定されている。また、間隔H1は、第1周波数においては容量結合しない程度の値、例えば第1波長の10分の1以上の値に設定されているものとする。
第2パッチパターン30は、第1パッチパターン20の対角線と第2パッチパターン30の対角線とが上面視において重なるように配置されている。そのような構成によれば、第2パッチパターン30は、その中心(以降、第2パッチ中心点)が第1パッチパターン20の中心と上面視において重なるように配置された状態となる。
第2パッチパターン30において第1給電点50と重なる位置には、第1給電ピン51との非接触を確保するための孔部(以降、第1孔部)31が設けられている。また、第2パッチパターン30において第2給電点60と重なる位置には、第2給電ピン61との非接触を確保するための孔部(以降、第2孔部)32が設けられている。
支持部40は、地板10に対する第1パッチパターン20及び第2パッチパターン30の位置及び姿勢を支持するための部材である。支持部40は、例えば、誘電体を素材とする2つの板状の部材である第1支持層と第2支持層とを用いて実現されれば良い。第1支持層は、地板10の上側に配置又は形成され、地板10に対する第2パッチパターン30の位置や姿勢を支持する。第2支持層は、第2パッチパターン30が設けられた第1支持層の上に配置又は形成され、第1パッチパターン20を支持する。第2支持層の厚みが、第1パッチパターン20と第2パッチパターン30との間隔H1に相当する。
支持部40は、例えば樹脂などの誘電体を用いて実現されれば良い。なお、本実施形態において第1パッチパターン20と第2パッチパターン30の間、及び、地板10と第2パッチパターン30の間には、支持部40としての樹脂が充填された構成を採用するが、これに限らない。各部材で挟まれる空間は、中空や真空となっていてもよい。なお、アンテナ装置100がプリント配線板をベースに実現される場合には、プリント配線板が備える複数の導体層を、地板10や、第1パッチパターン20、第2パッチパターン30として利用してもよい。
位相調整回路70は、同軸ケーブルの内部導体から入力された所定の周波数(以降、動作周波数)の電流を90°の位相差を有する2つの電流に分配して出力する回路である。位相調整回路70は、周知の90°ハイブリッド回路(換言すればブランチ・ライン・カプラ)を用いて実現されれば良い。本実施形態における位相調整回路70の動作周波数は第2周波数に設定されている。つまり、本実施形態の位相調整回路70は、第2周波数の入力電流に対して90°の位相差を生じさせて出力するように構成されている。そのため、本実施形態では第1パッチパターン20が請求項に記載の不整合パッチパターンに相当する。
なお、位相調整回路70は、地板10の下側に設けられた図示しないプリント基板の内部又は裏面に設けられていればよい。プリント基板の裏面とは地板10等が設けられていない側の面である。もちろん、その他、位相調整回路70は地板10の周りなど、プリント基板において適宜設計される領域に形成されれば良い。
以上で述べたアンテナ装置100は、例えば、車両などの移動体で用いられる。当該アンテナ装置100を車両で用いる場合には、車両の屋根部において、地板10が略水平であって、地板10から第1パッチパターン20に向かう方向が天頂方向と略一致するように設置されればよい。
<アンテナ装置100の作動>
次に、アンテナ装置100の作動、及び、第1パッチパターン20に設けられている2つの摂動素子の役割について説明する。なお、アンテナ装置100は送受信時の作動に可逆性があるため、ここでは電波を送信する場合を例にとり、摂動素子の役割について説明する。
まずは第2周波数でのアンテナ装置100の作動について説明する。上述した構成では、第1パッチパターン20と第2パッチパターン30との間隔H1を、第2周波数において容量結合する大きさとしている。そのため、同軸ケーブルから第2周波数の電流が位相調整回路70を介して第1パッチパターン20に入力された場合、当該第1パッチパターン20に入力された電流は、第2パッチパターン30へと流入する。つまり、同軸ケーブルから位相調整回路70に入力された第2周波数の電流は、第1パッチパターン20を介して第2パッチパターン30に供給される。
その結果、第2周波数においては、第1孔部31近傍領域、及び、第2孔部32近傍領域が第2パッチパターン30における2つの給電点として作動する。つまり、第2パッチ中心点を通って互いに直交する直線上に位置している2つの孔部近傍領域が、第2パッチパターン30において実質的に給電点として機能する。
また、第2パッチパターン30は、1辺が第2波長の半分に相当する長さを有する正方形状に形成されており、かつ、位相調整回路70は、第2周波数の電流に対して90°の位相差を生じさせるように構成されている。したがって、第2パッチパターン30上には、90°位相がずれた電流が、互いに直交する方向に流れる。その結果、第2パッチパターン30が放射素子として機能し、アンテナ装置100は第2周波数の円偏波を放射する。
次に、第1周波数でのアンテナ装置100の作動について説明する。第1周波数の電流を同軸ケーブルから位相調整回路70に入力した場合、第1周波数は位相調整回路70の動作周波数とは異なる周波数であるため、位相調整回路70が出力する電流の位相差は、90°から所定の角度ずれた値となる。
そのため、位相調整回路70から第1パッチパターン20の第1給電点50、第2給電点60に給電される電流の位相差も90°から所定の角度ずれた状態となる。ここで、仮に第1パッチパターン20に第1摂動素子21や第2摂動素子22が設けられていない場合には、位相調整回路70で生じた電流位相差がそのまま第1パッチパターン20においてX軸方向、Y軸方向に流れる電流の位相差となる。その結果、第1周波数の軸比が劣化してしまう。
そのような問題を解決するための手段として本実施形態のアンテナ装置100に導入されているのが、第1摂動素子21と第2摂動素子22である。つまり、第1パッチパターン20に設けられている第1摂動素子21及び第2摂動素子22は、第1パッチパターン20をX軸方向に流れる電流の位相と、Y軸方向に流れる電流の位相の差を90°に調整(換言すれば補正)する構成として作動する。
図5は、摂動素子の1辺の長さ(以降、摂動素子長)Kと、X軸方向に流れる電流と、Y軸方向に流れる電流の位相との対応関係を示した図である。図5のグラフ中の一点鎖線は、X軸方向に流れる電流と摂動素子長Kとの関係を表しており、二点鎖線は、Y軸方向に流れる電流と摂動素子長Kとの関係を表している。実線は、X軸方向に流れる電流とY軸方向に流れる電流の位相差(以降、電流位相差)と摂動素子長Kとの関係を表している。
図5に示すように摂動素子長Kを調整することにより、第1パッチパターン20に流れる電流位相差を90°に設定することができる。具体的には、摂動素子長Kを1.75mmに設定することで、第1パッチパターン20に、90°位相がずれた電流を互いに直交する方向に流すことができる。その結果、アンテナ装置100は、第1周波数の円偏波を放射する。このとき、第1パッチパターン20が放射素子として機能し、第2パッチパターン30が実質的に地板として機能する。
なお、電流位相差は90°に完全には一致していなくともよい。近似的に90°とみなす事ができる所定の範囲、例えば90°±5°の範囲に収まっていれば良い。近似的に90°とみなす事ができる角度範囲とは、円偏波の軸比が所定の許容範囲内(例えば3dB以下)に収まる範囲に対応する。
図6は、摂動素子長K=1.75に設定した時の第1周波数におけるアンテナ装置100の放射特性を示している。図7は、第1比較構成として、第1摂動素子21及び第2摂動素子22を設けなかった場合の放射特性を表している。図6、図7における実線は右旋円偏波の利得を表しており、破線は左旋円偏波の利得を表している。図6、図7を比較すれば分かるように、2つの摂動素子を設けることによって、Z軸方向における左旋円偏波の利得が低減される。これにより、Z軸方向における右旋円偏波の利得を、第1周波数用の位相調整回路を別途設けた構成と同程度にすることができる。
<本実施形態のまとめ>
一般的に、2点給電方式で第1周波数の円偏波を送受信するためには、給電点毎の電流の位相差が第1周波数において90°となるように設計された位相調整回路を導入する必要がある。つまり、第2周波数用の位相調整回路70に加えて、別途、第1周波数用の位相調整回路が必要となる。
一方、上記の構成では、第1周波数の円偏波を送受信するための構成である第1パッチパターン20に、2つの摂動素子を設けることによって、第1給電点50、第2給電点60に流れる電流の位相差を90°にする。その結果、動作周波数が第2周波数に設定されている位相調整回路70を用いて第1周波数の円偏波も送受信可能となる。
また、第2パッチパターン30には直接的な給電点は設けられていないが、第2周波数において第1パッチパターン20と第2パッチパターン30とは容量結合するため、第2パッチパターン30上の第1給電点50、第2給電点60に対応する領域が給電点として機能する。その結果、第2パッチパターン30にも互いに直交する方向に90°位相がずれた電流が流れ、第2周波数の円偏波を送受信可能となる。
つまり、以上の構成によれば、1つの位相調整回路70を用いて第1周波数と第2周波数の円偏波を送受信可能である。第1周波数と第2周波数の円偏波を送受信する上で、位相調整回路70が1つだけで済むため、給電系の回路が複雑化することを抑制できる。
また、上記の構成によれば、給電点の数も全体として2つだけで良い。つまり、特許文献1に開示されているように各周波数に対応する部材に給電点を2つずつ設ける構成に比べて、給電点の数を低減できる。そのため、給電系の回路構成をより一層簡素化することができる。
なお、図8は第2比較構成として、第1摂動素子21を、時計回りにおいて第1中心線Ln1となす角度が−45°となる対角線上に位置する角部のうち、相対的に第1給電点50に近いほうの角部に配置し、かつ、第2摂動素子22を第1摂動素子21とは反対の角部(つまり対角)に設けた構成を表している。第2比較構成は、換言すれば、第1中心線を時計回りに−45°回転させた対角線上に存在する2つの角部のそれぞれに摂動素子を設けた構成である。
図9は、第2比較構成における摂動素子長Kを調整したときの、X軸方向に流れる電流Ixの位相と、Y軸方向に流れる電流Iyの位相のシミュレーション結果を示している。図9中の各線の線種が示す項目は図5と同様である。図9に示すように第2比較構成によれば摂動素子長Kを調整することによって、X軸方向に流れる電流の位相を大きく変更できる。また、摂動素子長Kを2mmに設定することで電流位相差を90°に設定することができる。しかしながら、電流位相差が相対的に小さい区間(例えば45°未満)が多く、電流位相差を形成しにくいといった傾向がある。
また、図10は第3比較構成として、第1摂動素子21を、時計回りにおいて第1中心線Ln1となす角度が45°となる対角線上に位置する角部のうち、相対的に第1給電点50に近いほうの角部に配置し、かつ、第2摂動素子22を第1摂動素子21とは反対の角部(つまり対角)に設けた構成を表している。第3比較構成は、換言すれば、第1中心線を時計回りに45°回転させた対角線上に存在する2つの角部のそれぞれに摂動素子を設けた構成である。
図11は、第3比較構成における摂動素子長Kを調整したときの、X軸方向に流れる電流Ixの位相と、Y軸方向に流れる電流Iyの位相のシミュレーション結果を示している。図11中の各線の線種が示す項目は図5と同様である。図11に示すように第3比較構成によれば摂動素子長Kを調整することによって、Y軸方向に流れる電流の位相を大きく変更できる。また、摂動素子長Kを0.75mmや1.4mmに設定することで電流位相差を90°に設定することができる。しかしながら、電流位相差が90°となる点での傾きが急峻であるため、摂動素子長Kが少しでも目標値からずれると、軸比が劣化し、性能が低下してしまう。換言すれば、第3比較構成は、摂動素子長Kを高精度に形成する必要があり、製造上の難しさがある。
このように2つの摂動素子をそれぞれ対角(換言すれば、点対称な位置)に配置した構成では、所望の電流位相差(つまり90°)を形成しにくい。そのため、実施形態として開示したように、2つの摂動素子は、1つの辺の両端としての2つの角部に設けることが好ましい。
なお、2つの摂動素子は、図12に示すように、第1ベクトルを時計回りに−45°回転させた方向に存在する角部に第1摂動素子21を設け、かつ、第1ベクトルを時計回りに−135°回転させた方向に存在する角部に第2摂動素子を設けてもよい。つまり、2つの摂動素子は第2中心線Ln2と交差する辺のうち、第2給電点60との距離が近い方の辺の両端に設けられていても良い。
また、2つの摂動素子は、図13に示すように、第1ベクトルを時計回りに45°回転させた方向に存在する角部に第1摂動素子21を設け、かつ、第1ベクトルを時計回りに−45°回転させた方向に存在する角部に第2摂動素子を設けてもよい。つまり、2つの摂動素子は第1中心線Ln1と交差する辺のうち、第1給電点50との距離が近い方の辺の両端に設けられていても良い。
また、摂動素子の形状は正方形状に限らない。図14に示すように円形であっても良い。また図15に示すように、3つの角部が突出するように正方形状の摂動素子を設けても良い。さらに、以上では電流の経路長を増加させる作用を奏する摂動素子を設ける態様を開示したがこれに限らない。摂動素子は、電流の経路長を短くする構成(例えば切り欠き部)であってもよい。具体的には、摂動素子は図16に示すように角部を三角形状に切除してなる構成であってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
摂動素子の数は2つに限らない。図17に示すように、第3摂動素子23が設けられていても良い。第3摂動素子23の位置は、第1摂動素子や第2摂動素子が設けられていない角部に設けられればよい。
[変形例2]
以上では、第1パッチパターン20の形状を正方形状とする構成を開示したがこれに限らない。第1パッチパターン20は、図18に示すように円形状に構成されていてもよい。その場合の半径は、第1周波数の電波の半波長に応じた長さになっていれば良い。第1周波数の電波の半波長に応じた長さとは、電気的に第1周波数の電波の半波長に相当する長さである。
なお、この変形例2においては、第1パッチ中心点とは円の中心に相当する。第1パッチ中心点と第1給電点50とを通る直線が第1中心線Ln1に相当し、第1パッチ中心点から第1給電点50に向かうベクトルが第1ベクトルに相当する。このとき、第1中心線Ln1と直交し、第1パッチ中心点を通る直線が第2中心線Ln2に相当する。第2給電点60は、第2中心線Ln2上に設けられていれば良い。
第1摂動素子21は、第1ベクトルを時計回りに45°又は−45°回転させた方向に存在する端部に設けられれば良い。また、第2摂動素子22は、第1パッチ中心点から第1摂動素子21に向かう直線に対してなす角度が90°となる直線上に存在する端部に設けられればよい。
第2パッチパターン30も同様に、第2周波数の電波の半波長に応じた長さを半径とする円形状に構成されていてもよい。また、ここでは一例として第2パッチパターン30は第1パッチパターン20の相似形状となっている必要はない。例えば、第1パッチパターン20を正方形状とし、第2パッチパターン30を円形状としても良い。
[変形例3]
以上では、位相調整回路70の動作周波数を第2周波数に設定し、第1パッチパターン20に2つの摂動素子を設けた構成を開示したが、これに限らない。位相調整回路70の動作周波数を第1周波数に設定し、第2パッチパターン30に2つの摂動素子を設けてもよい。つまり、第2パッチパターン30が不整合パッチパターンとなるように位相調整回路70を構成しても良い。
第2パッチパターン30において摂動素子を設ける位置は、第1パッチパターン20に設ける場合と同様である。第2パッチパターン30において第1給電点と重なる点と、第2パッチ中心点とを基準として決定されれば良い。
[変形例4]
また、位相調整回路70の動作周波数は、第1周波数及び第2周波数の何れとも異なる周波数であっても良い。つまり、第1パッチパターン20と第2パッチパターン30の両方が請求項に記載の不整合パッチパターンに該当するように位相調整回路70を構成しても良い。その場合には、第1パッチパターン20及び第2パッチパターン30のそれぞれに摂動素子を2つずつ配置すればよい。
第1パッチパターン20に設けられる2つの摂動素子が、第1パッチ用第1摂動素子と第1パッチ用第2摂動素子に相当する。また、第2パッチパターン30に設けられる2つの摂動素子が、第2パッチ用第1摂動素子と第2パッチ用第2摂動素子に相当する。
[変形例5]
アンテナ装置100は、図19に示すように、第2パッチパターン30と地板10の間に、第3パッチパターン80を配置し、第1周波数、第2周波数、第3周波数の3つの周波数の円偏波を送受信可能に構成されていてもよい。以下、実施形態と同様に、位相調整回路70の動作周波数が第2周波数に設定されている場合を例にとって、3つの周波数の円偏波を1つの位相調整回路70で送受信可能な構成について説明する。なお、第3周波数は第2周波数よりも低い周波数である。
第3パッチパターン80は、銅などの導体を素材とする板状(箔を含む)の導体部材である。この第3パッチパターン80は、地板10と第2パッチパターン30の間に、第2パッチパターン30と所定の間隔H2をおいて対向するように配置されている。本変形例における第3パッチパターン80の平面形状は、一例として正方形とする。他の態様として第3パッチパターン80は、円形であってもよい。
第3パッチパターン80の1辺の長さは、電気的に第3周波数の電波の波長(以降、第3波長)の半分の長さとなっている。第2パッチパターン30と第3パッチパターン80との間隔H2は、第3周波数において第2パッチパターン30と第3パッチパターン80とが容量結合するように、第3波長よりも十分に小さい値、例えば第3波長の10分の1未満に設定されている。また、間隔H1は、第1周波数や第2周波数においては容量結合しない程度の値、例えば第2波長の10分の1以上の値に設定されているものとする。
第3パッチパターン80は、その対角線が第1パッチパターン20や第2パッチパターン30の対角線と上面視において重なるように配置されている。そのような構成によれば、第2パッチパターン30は、その中心(以降、第3パッチ中心点)が第1パッチパターン20及び第2パッチパターン30の中心と上面視において重なるように配置された状態となる。なお、第3パッチパターン80において第1給電点50及び第2給電点60のそれぞれと重なる位置には、第1給電ピン51や第2給電ピン61との非接触を確保するための孔部が設けられている。
また、第3パッチパターン80には、第1パッチパターン20と同様に、1つの辺の両端としての2つの角部のそれぞれに、所定の大きさを有する摂動素子が設けられている。摂動素子を設ける角部は、前述と同様の思想に基づき、第3パッチパターン80において第1給電点50と重なる位置と、第3パッチ中心点と、を基準として決定されれば良い。なお、第3パッチパターン80に設けられている2つの摂動素子が請求項に記載の第3パッチ用第1摂動素子及び第3パッチ用第2摂動素子に相当する。
このような構成によれば、第3周波数において第1パッチパターン20、第2パッチパターン30を介して、第3パッチパターン80に電流が流れ込み、第3パッチパターン80において第1給電点50及び第2給電点60のそれぞれに対応する領域が給電点として機能する。また、第3パッチパターン80には、摂動素子が設けられているため、第1パッチパターン20と同様の動作原理によって、第3パッチパターン80にも互いに直交する方向に90°位相がずれた電流が流れる。故に、第1周波数と第2周波数に加えて、第3周波数の円偏波を送受信できる。
なお、以上では3つの周波数の円偏波を1つの位相調整回路70を用いて送受信可能な構成の一例として、位相調整回路70の動作周波数を第2周波数とする構成を開示したが、これに限らない。位相調整回路70の動作周波数は第3周波数に設定されていても良い。その場合、第3パッチパターン80に摂動素子を設ける必要はない。その代わりに、第1パッチパターン20、第2パッチパターン30のそれぞれに摂動素子が設けられる。
また、位相調整回路70の動作周波数は第1周波数に設定されていても良い。その場合には、第3パッチパターン80に摂動素子を設ける必要はなく、第2パッチパターン30、第3パッチパターン80のそれぞれに摂動素子を2つずつ設ければよい。つまり、1組の摂動素子は、位相調整回路70の動作周波数とは異なる周波数を送受信の対象とするパッチパターンに設けられればよい。
100 アンテナ装置、10 地板、20 第1パッチパターン(不整合パッチパターン)、21 第1摂動素子、22 第2摂動素子、30 第2パッチパターン、40 支持部、50 第1給電点、51 第1給電ピン、60 第2給電点、61 第2給電ピン、70 位相調整回路、80 第3パッチパターン

Claims (10)

  1. 板状の導体部材である地板(10)と、
    前記地板と所定の間隔をおいて対向するように設置された板状の導体部材であって、給電点が2箇所に設けられている第1パッチパターン(20)と、
    前記地板と前記第1パッチパターンとの間に、前記第1パッチパターンと所定の間隔をおいて対向するように設置されている板状の導体部材である第2パッチパターン(30)と、
    前記第1パッチパターンに設けられている2つの前記給電点のうちの一方である第1給電点、他方の前記給電点である第2給電点、及び、同軸ケーブルの内部導体のそれぞれと電気的に接続されている位相調整回路(70)と、を備え、
    前記第1パッチパターンは、所定の第1周波数で共振する形状に構成されており、
    前記第2パッチパターンは、前記第1周波数よりも低い第2周波数で共振する形状に構成されており、
    前記第1給電点は、前記第1パッチパターンの中心を通る直線である第1中心線上に配置されており、
    前記第2給電点は、前記第1パッチパターンの中心を通って前記第1中心線と直交する直線である第2中心線上に配置されており、
    前記第1パッチパターンと前記第2パッチパターンの間隔は、前記第2周波数において前記第1パッチパターンと前記第2パッチパターンとが容量結合するように、前記第2周波数の波長よりも十分に小さく設定されており、
    前記位相調整回路は、第1給電点側に出力される電流と第2給電点側に出力される電流との位相差が所定の動作周波数において90°になるように構成されており、
    前記動作周波数は、前記第1周波数と前記第2周波数の何れか一方と一致しており、
    前記第1パッチパターン及び前記第2パッチパターンのうち、共振周波数が前記動作周波数と一致していないほうの部材である不整合パッチパターンの端部には、前記動作周波数と共振周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第1摂動素子及び第2摂動素子が設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1摂動素子は、前記不整合パッチパターンの中心から前記第1給電点が存在する方向に向かうベクトルである第1ベクトルを上面視において時計回りに45°回転させた方向に存在する端部である第1端部、前記第1ベクトルを時計回りに135°回転させた方向に存在する端部である第2端部、前記第1ベクトルを時計回りに−45°回転させた方向に存在する端部である第3端部、及び前記第1ベクトルを時計回りに−135°回転させた方向に存在する端部である第4端部の何れか1つに設けられており、
    前記第2摂動素子は、前記第1端部、前記第2端部、前記第3端部及び前記第4端部のうち、前記第1摂動素子が設けられていない何れか1つに設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1摂動素子は、前記第1端部又は前記第2端部に配置されており、
    前記第2摂動素子は、上面視において、前記不整合パッチパターンの中心から前記第1摂動素子に向かう直線に対してなす角度が90°となる直線上に配置されている前記第2端部に設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項2又は3において、
    前記第2パッチパターンと前記地板との間に、前記第1パッチパターンと所定の間隔をおいて対向するように設置されている板状の導体部材である第3パッチパターン(80)を備え、
    前記第3パッチパターンは、前記第2周波数よりも低い第3周波数で共振する形状に構成されており、
    前記第2パッチパターンと前記第3パッチパターンの間隔は、前記第3周波数において前記第2パッチパターンと前記第3パッチパターンとが容量結合するように、前記第3周波数の波長よりも十分に小さく設定されており、
    前記第3パッチパターンの端部には、前記動作周波数と前記第3周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第3パッチ用第1摂動素子及び第3パッチ用第2摂動素子が設けられており、
    前記第3パッチ用第1摂動素子は、前記第3パッチパターンの中心を通って前記第1ベクトルに平行なベクトルの延長線上に位置する端部に配置されており、
    前記第3パッチ用第2摂動素子は、上面視において、前記第3パッチパターンの中心から前記第3パッチ用第1摂動素子に向かう直線に対してなす角度が90°となる直線上に配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 板状の導体部材である地板(10)と、
    前記地板と所定の間隔をおいて対向するように設置された板状の導体部材であって、給電点が2箇所に設けられている第1パッチパターン(20)と、
    前記地板と前記第1パッチパターンとの間に、前記第1パッチパターンと所定の間隔をおいて対向するように設置されている板状の導体部材である第2パッチパターン(30)と、
    前記第1パッチパターンに設けられている2つの前記給電点のうちの一方である第1給電点、他方の前記給電点である第2給電点、及び、同軸ケーブルの内部導体のそれぞれと電気的に接続されている位相調整回路(70)と、を備え、
    前記第1パッチパターンは、所定の第1周波数で共振する形状に構成されており、
    前記第2パッチパターンは、前記第1周波数よりも低い第2周波数で共振する形状に構成されており、
    前記第1給電点は、前記第1パッチパターンの中心を通る直線である第1中心線上に配置されており、
    前記第2給電点は、前記第1パッチパターンの中心を通って前記第1中心線と直交する直線である第2中心線上に配置されており、
    前記第1パッチパターンと前記第2パッチパターンの間隔は、前記第2周波数において前記第1パッチパターンと前記第2パッチパターンとが容量結合するように、前記第2周波数の波長よりも十分に小さく設定されており、
    前記位相調整回路は、第1給電点側に出力される電流と第2給電点側に出力される電流との位相差が所定の動作周波数において90°になるように構成されており、
    前記動作周波数は、前記第1周波数と前記第2周波数の何れとも異なる周波数であり、
    前記第1パッチパターンの端部には、前記動作周波数と前記第1周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第1パッチ用第1摂動素子及び第1パッチ用第2摂動素子が設けられており、
    前記第2パッチパターンの端部には、前記動作周波数と前記第2周波数とのずれに由来する電流の位相差を補正するための摂動素子として、第2パッチ用第1摂動素子及び第2パッチ用第2摂動素子が設けられていることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項5において、
    前記第1パッチ用第1摂動素子は、上面視において前記第1中心線に対してなす角度が45°となる直線である回転直線上に配置されており、
    前記第1パッチ用第2摂動素子は、上面視において、前記第1パッチパターンの中心から前記第1パッチ用第1摂動素子に向かう直線に対してなす角度が90°となる直線上に配置されており、
    前記第2パッチ用第1摂動素子は、前記第2パッチパターンを含む平面内において、前記第2パッチパターンの中心を通り、且つ、前記回転直線に平行又は上面視において直交する直線上に配置されており、
    前記第2パッチ用第2摂動素子は、上面視において前記第2パッチパターンの中心から前記第2パッチ用第1摂動素子に向かう直線に対してなす角度が90°となる直線上に配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  7. 請求項6において、
    前記第2パッチパターンと前記地板との間に、前記第1パッチパターンと所定の間隔をおいて対向するように設置されている板状の導体部材である第3パッチパターン(80)を備え、
    前記第3パッチパターンは、前記第2周波数よりも低い第3周波数で共振する形状に構成されており、
    前記動作周波数は前記第3周波数と一致しており、
    前記第1パッチパターン、前記第2パッチパターン、及び前記第3パッチパターンは、それぞれの中心が上面視において重なるように配置されており、
    前記第2パッチパターンと前記第3パッチパターンの間隔は、前記第3周波数において前記第2パッチパターンと前記第3パッチパターンとが容量結合するように、前記第3周波数の波長よりも十分に小さく設定されていることを特徴とするアンテナ装置。
  8. 請求項4又は7において、
    前記第3パッチパターンは、前記第3周波数で共振する形状として、前記第3周波数の電波の半波長に応じた長さを1辺の長さとする正方形状、又は、前記第3周波数の電波の半波長に応じた長さを半径とする円形状に構成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  9. 請求項1から8の何れか1項において、
    前記第1パッチパターンは、前記第1周波数で共振する形状として、前記第1周波数の電波の半波長に応じた長さを1辺の長さとする正方形状、又は、前記第1周波数の電波の半波長に応じた長さを半径とする円形状に構成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  10. 請求項1から9の何れか1項において、
    前記第2パッチパターンは、前記第2周波数で共振する形状として、前記第2周波数の電波の半波長に応じた長さを1辺の長さとする正方形状、又は、前記第2周波数の電波の半波長に応じた長さを半径とする円形状に構成されていることを特徴とするアンテナ装置。
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