JP6620709B2 - 樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、成形型内に樹脂を射出してインテグラルヒンジ部を有する樹脂成形品を製造する樹脂成形品の製造方法に関する。
インテグラルヒンジ部を有するプラスチックケースの製造方法に関する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のプラスチックケース100では、図14に示すように、インテグラルヒンジ部102の折り曲げ方向における内側に二本の溝状の折り曲げ線103が形成されている。また、インテグラルヒンジ部102の折り曲げ方向における外側には、一本の折り曲げ線105が二本の折り曲げ線103の中間位置に形成されている。これにより、プラスチックケース100のインテグラルヒンジ部102に加わる曲げ応力が三本の折り曲げ線103,105に分散されて、インテグラルヒンジ部102が折り曲げ易くなる。
プラスチックケース100にインテグラルヒンジ部102を形成する場合には、図15に示すように、二条の刃先108hを備える罫線刃108と、一条の刃先109hが突設された受け台109とが使用される。即ち、平板状のプラスチックケース100を受け台109上にセットして、前記プラスチックケース100を上方から罫線刃108で押圧することにより、上記したインテグラルヒンジ部102を形成することができる。また、製品形状の関係で罫線刃108等が使用できない場合には、図16に示すように、成形型122,124を使用して樹脂成形品120を射出成形する際にインテグラルヒンジ部102を形成することができる。
特開平11−147253号公報
前記樹脂成形品120を射出成形する場合、成形型122,124の成形面122f,124fには、図16に示すように、インテグラルヒンジ部102の折り曲げ線103,105を形成するための突条123,125を設ける必要がある。ここで、突条123,125が形成されている部分は、他の部分と比較して成形型122,124の成形面122f,124f間の隙間寸法が小さくなる。このため、成形型122,124内に溶融樹脂を射出する際、突条123,125が抵抗になってインテグラルヒンジ部102の成形部位に溶融樹脂が供給され難くなる。
近年、樹脂成形品の強度向上、使用性能の向上を図るため、樹脂成形品の素材として樹脂に植物繊維、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ等を配合したフィラー配合樹脂が使用される。樹脂は加熱すると溶融するのに対し、植物繊維等は加熱しても固体のままであるため、フィラー配合樹脂は通常の樹脂と比較して溶融状態における流動性が低い。このため、フィラー配合樹脂を使用して樹脂成形品120を射出成形する際、インテグラルヒンジ部102の成形部位に樹脂が十分に供給されず、製品不良が発生するおそれがある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、流動性が低いフィラー配合樹脂を使用しても複数本の折り曲げ溝を有するインテグラルヒンジ部を射出成形により良好に製造できるようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。請求項1の発明は、成形型内に樹脂を射出してインテグラルヒンジ部を有する樹脂成形品を製造する樹脂成形品の製造方法であって、前記樹脂成形品におけるインテグラルヒンジ部の折り曲げ方向における外側を成形する外側成形用型部と、前記インテグラルヒンジ部の折り曲げ方向における内側を成形する内側成形用型部と、前記内側成形用型部の成形面から突条状に突出可能に構成された突出型部とを備える前記成形型を準備する準備工程と、前記突出型部が前記内側成形用型部の成形面から突出しない状態で、型締めされた前記成形型内に溶融状態のフィラー配合樹脂を射出する射出工程と、前記射出工程後であって、前記フィラー配合樹脂が固化して前記成形型が型開きされた後、前記内側成形用型部の成形面から前記突出型部を一定寸法だけ突出させて、前記突出型部の突出端により前記インテグラルヒンジ部の折り曲げ方向における内側に複数本の折り曲げ溝を形成する溝形成工程と、を有しており、前記射出工程において、前記インテグラルヒンジ部に前記樹脂成形品の他の部分と比較して肉厚寸法が小さな薄肉部を形成し、前記溝形成工程において、前記インテグラルヒンジ部の薄肉部に複数本の折り曲げ溝を形成することで前記薄肉部をさらに薄肉にする
ここで、フィラー配合樹脂とは、樹脂に植物繊維、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ等を配合したものである。
本発明によると、射出工程では、突出型部が内側成形用型部の成形面から突出しない状態で、型締めされた成形型内に溶融状態のフィラー配合樹脂が射出される。このため、フィラー配合樹脂が流れる際に突出型部が抵抗にならず、前記フィラー配合樹脂を成形型内のインテグラルヒンジ部の成形部位まで良好に供給できるようになる。そして、射出工程後の溝形成工程において、内側成形用型部の成形面から突出型部が一定寸法だけ突出して、インテグラルヒンジ部に複数本の折り曲げ溝が形成される。これにより、流動性が低いフィラー配合樹脂を使用しても複数本の折り曲げ溝を有するインテグラルヒンジ部を射出成形により良好に製造できる。
また、前記薄肉部の働きで樹脂成形品のインテグラルヒンジ部がさらに折り曲げ易くなる。
請求項2に係る発明によると、成形型は、インテグラルヒンジ部の薄肉部を折り曲げ方向外側に凸となるように湾曲した形状で成形できるように構成されている。このため、インテグラルヒンジ部の薄肉部に加わる曲げ応力をさらに低減させることができる。
請求項3に係る発明によると、樹脂に対して木粉を配合してフィラー配合樹脂を製造する。これにより、樹脂成形品の強度及び耐熱性が向上する。
請求項4に係る発明によると、樹脂に対してセルロースナノファイバーを配合してフィラー配合樹脂を製造する。これにより、樹脂成形品の強度が木粉を配合する場合よりも向上する。
請求項5に係る発明によると、フィラー配合樹脂は、流動性がMFR(メルトフローレート)において0.5(g/10分)以上のものが使用される。このため、フィラー配合樹脂を使用して射出成形により樹脂成形品を良好に製造できるようになる。
本発明によると、流動性が低いフィラー配合樹脂を使用しても複数本の折り曲げ溝を有するインテグラルヒンジ部を射出成形により良好に製造できる。
本発明の実施形態1に係る製造方法により製造された樹脂成形品(例えば、ドア下モール)を備える車両の模式斜視図である。 前記樹脂成形品の縦断面図(図1のII-II矢視断面図)である。 前記樹脂成形品のインテグラルヒンジ部を表す拡大縦断面図(図2のIII矢視拡大図)である。 前記樹脂成形品のインテグラルヒンジ部の平面図(図3のIV-IV矢視図)である。 前記樹脂成形品のインテグラルヒンジ部の動作を表す縦断面図である。 本発明の実施形態1に係る樹脂成形品の製造方法を表す縦断面図である。 前記樹脂成形品の製造方法を表す縦断面図である。 前記樹脂成形品の製造方法を表す縦断面図である。 前記樹脂成形品の製造方法を表す縦断面図である。 前記樹脂成形品の製造方法を表す縦断面図である。 前記樹脂成形品の製造方法で使用されるフィラー配合樹脂の配合割合と流動性とを表す図表である。 変更例に係る樹脂成形品のインテグラルヒンジ部を表す縦断面図である。 変更例に係る樹脂成形品の製造方法を表す縦断面図である。 従来の樹脂成形品(プラスチックシート)のインテグラルヒンジ部を表す斜視図である。 従来の樹脂成形品(プラスチックシート)のインテグラルヒンジ部の製造方法を表す縦断面図である。 従来の樹脂成形品のインテグラルヒンジ部の製造方法を表す縦断面図である。
[実施形態1]
以下、図1から図13に基づいて本発明の実施形態1に係る樹脂成形品の製造方法について説明する。実施形態1に係る樹脂成形品は、例えば、図1、図2に示すように、車両10のドア12の下辺部分を覆うドアモール20のモールインナ23である。モールインナ23は、図2に示すように、車室内側からドア12の下辺部分を覆う部材であり、断面形状が略L字形で車両前後方向に延びるように形成されている。モールインナ23は、ドア12のインナパネル14を覆うパネル被覆部24と、モールアウタ21と係合する係合板部25と、パネル被覆部24と係合板部25間に設けられたインテグラルヒンジ部26とから構成されている。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、ドア下モール20を備える車両10の前後左右、及び上下に対応している。
<インテグラルヒンジ部26について>
モールインナ23(以下、樹脂成形品23という)のインテグラルヒンジ部26は、図3〜図5に示すように、パネル被覆部24と係合板部25間に配置されて、パネル被覆部24、係合板部25よりも肉厚寸法が小さな薄肉部26sを備えている。インテグラルヒンジ部26の薄肉部26sは、ドア12の下辺部分に沿って車両前後方向に延びるように形成されている。そして、インテグラルヒンジ部26の薄肉部26sには、そのインテグラルヒンジ部26の折り曲げ方向における内側(図3の下側)に車両前後方向に延びる断面角形の折り曲げ溝26mが二本平行に形成されている(図4参照)。
このように、インテグラルヒンジ部26の薄肉部26sに二本の折り曲げ溝26mが形成されているため、図5に示すように、インテグラルヒンジ部26を折り曲げる際の折り曲げ箇所が二か所になり、曲げ応力が二か所に分散される。さらに、インテグラルヒンジ部26には、樹脂成形品23の他の部分よりも肉厚寸法が小さな薄肉部26sが設けられているため、インテグラルヒンジ部26が折り曲げ易くなる。このため、インテグラルヒンジ部26が繰り返し折り曲げられた場合にも破損し難くなる。
<樹脂成形品23の製造装置について>
樹脂成形品23は、射出成形装置30により製造される。射出成形装置30は、成形型31(金型)を備える型締めユニットと、加熱溶融させたフィラー配合樹脂P(後記する)を成形型31内に射出する射出ユニット(図示省略)とから構成されている。成形型31は、図6に示すように、樹脂成形品23におけるインテグラルヒンジ部26の折り曲げ方向における外側を成形する外側成形用型部33と、インテグラルヒンジ部の折り曲げ方向における内側を成形する内側成形用型部34とを備えている。ここで、外側成形用型部33の成形面33fは、図7に示すように、型開き時に樹脂成形品23が外側成形用型部33の成形面33fに保持されるような形状に形成されている。
内側成形用型部34には、インテグラルヒンジ部26の薄肉部26sに二本の折り曲げ溝26mを成形するための板状の突出型部36が内側成形用型部34の前記薄肉部26sを成形する部位に設けられている。突出型部36は、内側成形用型部34の成形面34fに対して直角に形成されたガイド穴34hに収納されている。そして、突出型部36は、前記ガイド穴34hに沿って移動することで、図8に示すように、突出型部36の先端部が内側成形用型部34の成形面34fの位置から所定寸法だけ突条状に突出可能なように構成されている。即ち、型締めされた成形型31における外側成形用型部33の成形面33fと内側成形用型部34の成形面34fとにより構成された空間内に溶融樹脂が圧入(射出)されることで樹脂成形品23が成形される。
<フィラー配合樹脂について>
フィラー配合樹脂Pは、樹脂成形品23の強度向上、使用性能の向上を図るため、ポリプロピレン樹脂(PP)に、例えば、植物繊維を配合したものである。フィラー配合樹脂Pとしては、ポリプロピレン樹脂(PP)に木粉を配合したものと、ポリプロピレン樹脂(PP)にセルロースナノファイバーを配合したものの二種類が使用される。ここで、射出成形装置30により樹脂成形品23を成形する際に必要にとなるフィラー配合樹脂Pの加熱溶融時の流動性はMFR(メルトフローレート)において0.5(g/10分)以上である。このため、フィラー配合樹脂Pは、流動性がMFR(メルトフローレート)において0.5(g/10分)となるようにポリプロピレン樹脂(PP)に対する木粉の配合割合、あるいはセルロースナノファイバーの配合割合が決められている。
図11には、ポリプロピレン樹脂単独(No.1)の加熱溶融時の流動性と、フィラー配合樹脂(No.2〜No.7)の加熱溶融時の流動性を表している。例えば、No.2フィラー配合樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の重量比率が90%、木粉の重量比率が10%であり、混練機により混練されて所定サイズの樹脂ペレットに成形される。そして、樹脂ペレットの状態で射出成形装置30の射出ユニットに供給される。前記No.2フィラー配合樹脂の加熱溶融時の流動性はMFRにおいて20(g/10分)であり、ポリプロピレン樹脂単独の場合(No.1)の流動性(MFRにおいて34(g/10分))と比較して低くなる。また、No.3フィラー配合樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の重量比率が80%、木粉の重量比率が20%であり、加熱溶融時の流動性はMFRにおいて15(g/10分)である。即ち、木粉の重量比率が増えた分だけNo.2フィラー配合樹脂と比較して加熱溶融時の流動性が低くなる。No.4フィラー配合樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の重量比率が70%、木粉の重量比率が30%で、加熱溶融時の流動性はMFRにおいて8(g/10分)である。
No.5フィラー配合樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の重量比率が90%、セルロースナノファイバーの重量比率が10%であり、加熱溶融時の流動性はMFRにおいて6(g/10分)である。樹脂にセルロースナノファイバーを配合する場合、樹脂に木粉を配合する場合と比較して樹脂成形品23の強度が向上するが、加熱溶融時の流動性は低下する。No.6フィラー配合樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の重量比率が80%、セルロースナノファイバーの重量比率が20%であり、加熱溶融時の流動性はMFRにおいて0.7(g/10分)である。No.7フィラー配合樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の重量比率が75%、セルロースナノファイバーの重量比率が25%であり、加熱溶融時の流動性はMFRにおいて0.1(g/10分)である。ここで、射出成形装置30により樹脂成形品23を成形する際に必要にとなるフィラー配合樹脂の流動性はMFRにおいて0.5(g/10分)以上であるため、No.7フィラー配合樹脂は使用できない。したがって、図11に示すNo.2〜No.6フィラー配合樹脂が射出成形装置30により樹脂成形品23を射出成形する際に使用される。
<樹脂成形品23の製造方法について>
先ず、樹脂成形品23を成形する際に、前記樹脂成形品23の仕様に合わせてフィラー配合樹脂PをNo.2〜No.6のうちから選択する。そして、選択したフィラー配合樹脂Pの樹脂ペレットを射出成形装置30の射出ユニットに供給する。また、成形型31の内側成形用型部34に設けられた突出型部36が内側成形用型部34の成形面34fから突出しない状態で、前記成形型31を型締めユニットにより型締めする。この状態で、図6に示すように、射出ユニットにより加熱溶融させたフィラー配合樹脂Pを成形型31内に射出する(射出工程)。このように、突出型部36が内側成形用型部34の成形面34fから突出しない状態で成形型31内にフィラー配合樹脂Pが射出されるため、フィラー配合樹脂Pが流れる際に突出型部36が抵抗にならない。このため、フィラー配合樹脂Pが成形型31内のインテグラルヒンジ部26の成形部位まで良好に供給されるようになる。
このようにして、射出工程後にフィラー配合樹脂Pが固化すると、図7に示すように、型締めユニットが動作して成形型31の型開きが行われる。この段階では、樹脂成形品23には、パネル被覆部24と係合板部25とインテグラルヒンジ部26の薄肉部26sとが形成される。成形型31の型開きが行われると、樹脂成形品23は内側成形用型部34の成形面34fから離れて外側成形用型部33の成形面33fに保持される。次に、図8に示すように、内側成形用型部34の成形面34fから突出型部36の先端部が所定寸法だけ突出し、突出型部36の先端が樹脂成形品23のインテグラルヒンジ部26の薄肉部26sを押圧する。
これにより、インテグラルヒンジ部26の薄肉部26sには、折り曲げ方向における内側に断面角形の折り曲げ溝26mが二本平行に形成される。次に、図9に示すように、突出型部36が内側成形用型部34のガイド穴34hに収納されて、内側成形用型部34の成形面34fの位置まで戻される。さらに、図10に示すように、外側成形用型部33側のエジェクトピン(図示省略)が動作して、前記樹脂成形品23が外側成形用型部33の成形面33fから外される。
<本実施形態に係る樹脂成形品23の成形方法の長所について>
本実施形態に係る樹脂成形品23の成形方法によると、射出工程では、突出型部36が内側成形用型部34の成形面34fから突出しない状態で、型締めされた成形型31内に溶融状態のフィラー配合樹脂Pが射出される。このため、フィラー配合樹脂Pが流れる際に突出型部36が抵抗にならず、前記フィラー配合樹脂Pを成形型31内のインテグラルヒンジ部26の成形部位まで良好に供給できるようになる。そして、射出工程後の溝形成工程において、内側成形用型部34の成形面34fから突出型部36が一定寸法だけ突出して、インテグラルヒンジ部26に複数本の折り曲げ溝26mが形成される。これにより、流動性が低いフィラー配合樹脂を使用しても複数本の折り曲げ溝26mを有するインテグラルヒンジ部26を射出成形により良好に製造できる。
また、インテグラルヒンジ部26には、樹脂成形品23の他の部分24,25と比較して肉厚寸法が小さな薄肉部26sが形成されており、前記薄肉部26sに複数本の折り曲げ溝26mを形成される。このため、前記薄肉部26sの働きで樹脂成形品23のインテグラルヒンジ部26がさらに折り曲げ易くなる。
<変更例>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態に係る樹脂成形品23は、図3等に示すように、インテグラルヒンジ部26の薄肉部26sを平板状に形成する例を示した。しかし、図12、図13に示すように、インテグラルヒンジ部26の薄肉部26eを折り曲げ方向の外側に凸となるように断面円弧形に湾曲させた形状に成形することも可能である。これにより、インテグラルヒンジ部26を折り曲げる際にインテグラルヒンジ部26の薄肉部26eに加わる曲げ応力をさらに低減させることができる。また、本実施形態では、インテグラルヒンジ部26の薄肉部26s,26eに折り曲げ溝26mを二本平行に形成する例を示したが、三本以上形成することも可能である。また、本実施形態では、ポリプロピレン樹脂に木粉等を配合してフィラー配合樹脂を製造する例を示したが、ポリプロピレン樹脂以外の樹脂を使用することも可能である。また、本実施形態では、ポリプロピレン樹脂に木粉等の植物繊維を配合する例を示したが、植物繊維の代わりにガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ等を配合することも可能である。
また、本実施形態では、型開き後に、突出型部36を所定寸法だけ突出させてインテグラルヒンジ部26の薄肉部26sを押圧し、折り曲げ溝26mを形成する例を示した。しかし、射出工程後、型開き前、フィラー配合樹脂が軟化している状態で、突出型部36を所定寸法だけ突出させてインテグラルヒンジ部26の薄肉部26sに折り曲げ溝26mを形成することも可能である。また、本実施形態では、樹脂成形品23として車両のドアモール20を例示したが、バンパカバー、ワイヤハーネス等、インテグラルヒンジ部を備える樹脂成形品に本発明を適用することも可能である。
23・・・樹脂成形品
26・・・インテグラルヒンジ部
26m・・折り曲げ溝
26s・・薄肉部
26e・・薄肉部
30・・・射出成形装置
31・・・成形型
33・・・外側成形用型部
33f・・成形面
34・・・内側成形用型部
34f・・成形面
36・・・突出型部
P・・・・フィラー配合樹脂

Claims (5)

  1. 成形型内に樹脂を射出してインテグラルヒンジ部を有する樹脂成形品を製造する樹脂成形品の製造方法であって、
    前記樹脂成形品におけるインテグラルヒンジ部の折り曲げ方向における外側を成形する外側成形用型部と、前記インテグラルヒンジ部の折り曲げ方向における内側を成形する内側成形用型部と、前記内側成形用型部の成形面から突条状に突出可能に構成された突出型部とを備える前記成形型を準備する準備工程と、
    前記突出型部が前記内側成形用型部の成形面から突出しない状態で、型締めされた前記成形型内に溶融状態のフィラー配合樹脂を射出する射出工程と、
    前記射出工程後であって、前記フィラー配合樹脂が固化して前記成形型が型開きされた後、前記内側成形用型部の成形面から前記突出型部を一定寸法だけ突出させて、前記突出型部の突出端により前記インテグラルヒンジ部の折り曲げ方向における内側に複数本の折り曲げ溝を形成する溝形成工程と、
    を有しており、
    前記射出工程において、前記インテグラルヒンジ部に前記樹脂成形品の他の部分と比較して肉厚寸法が小さな薄肉部を形成し、
    前記溝形成工程において、前記インテグラルヒンジ部の薄肉部に複数本の折り曲げ溝を形成することで前記薄肉部をさらに薄肉にする樹脂成形品の製造方法。
  2. 請求項1に記載された樹脂成形品の製造方法であって、
    前記成形型は、前記インテグラルヒンジ部の薄肉部を折り曲げ方向外側に凸となるように湾曲した形状で成形できるように構成されている樹脂成形品の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された樹脂成形品の製造方法であって、
    樹脂に対して木粉を配合して前記フィラー配合樹脂を製造する樹脂成形品の製造方法。
  4. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された樹脂成形品の製造方法であって、
    樹脂に対してセルロースナノファイバーを配合して前記フィラー配合樹脂を製造する樹脂成形品の製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4のいずれかに記載された樹脂成形品の製造方法であって、
    前記フィラー配合樹脂は、流動性がMFR(メルトフローレート)において0.5(g/10分)以上のものが使用される樹脂成形品の製造方法。
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