(実施例1)
本発明の実施例を具体的に説明する前に、実施例の概要を説明する。実施例1は、自律走行機能を有した車両を利用した送迎サービスを提供するための配車サービスに関する。ここでは、例えば、リゾート施設や観光農園など広い敷地を有した特定のエリア内での送迎サービスに適用することを想定する。特定のエリア内での送迎サービスの配車の形態としては、車両をエリア内の各地点に配置し、予約なしで必要に応じてオンデマンドに利用することが考えられる。また、配車の時刻と場所を予約して利用することも考えられる。本実施例では、後者を説明の対象とするが、自律走行による送迎サービスでは、タクシーのような運転手がいないので、予約した車両を自分で探し出し、間違いないように乗車する必要がある。また、前述のごとく、配車の場所を縦列形状のステーションとする場合、車両の出庫が制限されるので、配車を効率的に実行することが必要とされる。これを実現するために、ここでは下記の処理を実行する。
図1は、本発明の実施例1に係る配車システム100の構成を示す。配車システム100は、車両10と総称される第1車両10a、第2車両10b、第3車両10c、第4車両10d、ステーション端末12、基地局装置14、ネットワーク16、配車制御装置18を含む。また、路側にステーション200が設置されている。
道路の路側部分には、ステーション200が設置される。ステーション200は、複数、例えば3台の車両10を縦列駐車可能な形状に形成される。図1におけるステーション200の左側から、車両10はステーション200から出庫する。図1では、第1車両10aが最初に出庫する。第1車両10aが出庫した場合、第2車両10b、第3車両10cは、ステーション200内を左側に進行する。もともと第3車両10cが駐車していた場所には空きスペースが形成されるので、その部分に第4車両10dが進入する。つまり、図1におけるステーション200の右側から、車両10はステーション200に進入する。このように、ステーション200では、後方から車両10が進入し、前方から車両10が出庫する。
ステーション200は、エリア内のさまざまな場所に設置されており、利用者は、ステーション200から送迎サービスを利用する。なお、ステーション200ごとに、縦列駐車可能な車両10の数が異なっていてもよい。ここで、各ステーション200には、ステーション200を識別するためのステーション情報が付与されている。ここでは、説明を明瞭にするために、1つのステーション200を説明の対象にする。
ステーション200には、ステーション端末12が設置される。ステーション端末12は、ステーション200に到着した利用者によって使用される無線通信装置である。利用者は、予約者と非予約者に分類される。予約者は、携帯電話、スマートフォン等を使用しながら、車両10の配車を予約している利用者である。予約によって、車両10に乗車するステーション200と、車両10に乗車する時刻、予約者の氏名等の組合せが配車制御装置18に登録される。登録によって予約が完了すると、予約を特定するための識別番号が付与される。予約に関するこれらの情報の総称、あるいは予約に関するこれらのうちの少なくとも1つの情報は、「予約情報」とも呼ばれる。一方、非予約者は、配車制御装置18における予約の登録がなされていない利用者である。
ステーション端末12は、基地局装置14を介して、配車制御装置18との通信を実行する。予約者は、ステーション端末12を使用することによって、ステーション端末12に到着したことを配車制御装置18に通知する。その際、予約者はステーション端末12に予約情報を入力し、かつステーション端末12は予約情報を配車制御装置18に送信することによって、配車制御装置18は、予約者の到着を特定する。一方、非予約者は、ステーション端末12を使用することによって、車両10の利用を車両10に要求する。これは、非予約者が、ステーション端末12を使用しながら予約することによって、予約者に変更されることに相当する。
車両10は、自律走行機能を備えた自動車、コミュータである。ここでは、4台の車両10が示されるが、車両10の数は4台に限定されない。また、車両10は、無線通信機能も備えており、ステーション端末12と同様に無線通信機能によって基地局装置14との通信を実行する。車両10は、基地局装置14を介して配車制御装置18からの配車の指示を受信すると、受信した指示に応じて自律走行を実行する。
本実施例において、各車両10を識別するための識別情報として、2種類の車両情報が規定される。1つは、各車両10に固定して付与される固定車両情報である。固定車両情報は、送迎サービスの運用において変更されない。もう1つは、車両に可変に付与される可変車両情報である。可変車両情報は、配車制御装置18によって付与され、送迎サービスの運用中において適宜変更される。なお、可変車両情報は予約時に予約者に通知されており、予約者は可変車両情報で予約車両を識別する。
基地局装置14は、一端側において、車両10での無線通信機能、ステーション端末12に接続可能である。また、基地局装置14は、他端側において、ネットワーク16に接続される。ネットワーク16は、基地局装置14と配車制御装置18とを接続するための通信回線であり、例えば、公衆回線であってもよく、専用回線であってもよい。
配車制御装置18は、ネットワーク16に接続するとともに、ネットワーク16、基地局装置14を介して、車両10での無線通信機能、ステーション端末12と通信可能である。配車制御装置18は、前述のごとく、携帯電話、スマートフォン等からの通知を受信することによって、予約の登録を実行する。配車制御装置18は、予約の登録において、可変車両情報と予約者の予約情報とを対応づけた第2の組合せを生成する。
また、配車制御装置18は、予約情報に応じて、車両10を配車するように、車両10の無線通信機能に対して指示を送信する。その際、配車制御装置18は、配車すべき車両10を管理するために、固定車両情報と可変車両情報とを対応づけた第1の組合せを生成する。また、配車制御装置18は、共通の可変車両情報を有した第1の組合せと第2組合せとを対応づけることによって、予約者と車両10とを関連づける。なお、第1の組合せにおける固定車両情報と可変車両情報のいずれか一方を変更することによって、配車制御装置18は、配車すべき車両10を柔軟に変更する。
図2は、配車システム100による第1処理の概要を示す。ここでは、図1と同様に、複数の車両10がステーション200に縦列駐車しており、先頭から順に、第1車両10a、第2車両10b、第3車両10cが並ぶ。なお、第1車両10a、第2車両10b、第3車両10cのそれぞれには、前述の固定車両情報が付与されている。また、第1車両10aには可変車両情報「10」が付与され、第2車両10bには可変車両情報「5」が付与され、第3車両10cには可変車両情報「2」が付与される。ここで、各車両10には、図示しない外部表示部が備えられており、外部表示部には可変車両情報が表示される。そのため、予約者、非予約者は、車両10の外部から、当該車両10に付与された可変車両情報を確認可能である。
予約者20に対して、予約を登録した際に第2の組合せが生成されており、第2の組合せにおける可変車両情報は「5」であるとする。図示のごとく、可変車両情報「5」は、第2車両10bに付与されているので、予約者は、第2車両10bに乗車すべきである。しかしながら、第2車両10bは、第1車両10aが出庫した後でないと出庫できないので、予約者によって予約した車両10が出庫できない状況になる。
図3は、配車システム100による第1処理の別の概要を示す。図3は、図2につづく状況に相当する。予約者20は、ステーション200に到着すると、ステーション端末12を使用することによって、図示しない配車制御装置18に到着を通知する。配車制御装置18は、通知を受信すると、予約者によって予約された第2車両10bが第1車両10aの後方に駐車して、すぐに出庫できないことを把握する。配車制御装置18は、第1車両10aに対する第1の組合せと、第2車両10bに対する第1の組合せとの間において、可変車両情報を交換する。この交換によって、図示のごとく、可変車両情報「5」は第1車両10aに付与され、可変車両情報「10」は第2車両10bに付与される。その結果、予約者が予約した車両10が先頭になるので、当該車両10はすぐに出庫できる状況になる。その際、配車制御装置18は、可変車両情報の変更に応じて、各車両10に備えられた外部表示部の表示を変更させる。
図4は、配車システム100の構成を示す。ここでは、図1に示した配車システム100のうち、車両10、配車制御装置18の構成を示し、基地局装置14、ネットワーク16を省略する。車両10は、自律走行装置30、鍵解施錠機構32、走行機構34を含む。自律走行装置30は、測位部36、制御部38、通信部40、外部表示部42、鍵制御部44、自律走行制御部46を含む。配車制御装置18は、通信部60、走行制御部62、配車制御部64、表示識別子制御部66、鍵情報認証部68、鍵制御部70、記憶部72を含む。
配車制御部64は、固定車両情報と可変車両情報とを対応づけることによって第1の組合せを生成する。また、配車制御部64は、予約者による予約の登録時に予約情報を受付・生成するとともに、可変車両情報と予約情報とを対応づけることによって第2の組合せを生成する。なお、予約者による予約の登録は、図示しない携帯電話、スマートフォン等から、通信部60経由で配車制御部64にアクセスすることによってなされる。さらに、配車制御部64は、共通の可変車両情報を有した第1の組合せと第2の組合せとを対応づけることによって、予約者に対する車両10の配車を制御する。なお、対応づけられた第1の組合せと第2の組合せとの組合せを「ペア情報」ということもある。配車制御部64は、ペア情報に含まれた内容を記憶部72に記憶する。
記憶部72は、デジタルデータを記憶可能な記憶媒体であり、例えば、ハードディスクである。記憶部72は、配車制御部64において生成した第1の組合せと第2の組合せが含まれたペア情報を記憶する。図5は、記憶部72に記憶されたデータベースのデータ構造を示す。ペア情報には、固定車両情報、可変車両情報、予約情報、鍵情報、位置情報が含まれる。ここで、固定車両情報と可変車両情報との組合せが第1の組合せに相当し、可変車両情報と予約情報との組合せが第2の組合せに相当する。また、鍵情報、位置情報については後述する。例えば、ペア情報「A1」は、「B1」〜「F1」を含む。図4に戻る。さらに、記憶部72は、地図情報を記憶する。地図情報には、送迎サービスを提供するエリアに設けられた道路の情報が少なくとも含まれる。
表示識別子制御部66は、配車制御部64において第1の組合せが生成されたタイミングにおいて、配車制御部64からの通知を受けつける。表示識別子制御部66は、通知を受けつけると、当該通知に対応した第1の組合せを記憶部72から取得する。表示識別子制御部66は、取得した第1の組合せの送信を通信部60に指示する。通信部60は、表示識別子制御部66からの指示に応じて、第1の組合せに含まれた固定車両情報を有した車両10に、第1の組合せを送信する。
車両10の通信部40は、前述の無線通信機能を有することによって、配車制御装置18と通信可能である。通信部40は、配車制御装置18の通信部60からの第1の組合せを受信する。通信部40は、第1の組合せを制御部38に出力する。制御部38は、自律走行装置30の動作を制御する。制御部38は、通信部40から第1の組合せを入力すると、第1の組合せに含まれた可変車両情報を保持するとともに、当該可変車両情報の表示を外部表示部42に指示する。外部表示部42は、情報を表示可能なモニタ等の表示装置であり、車両10の外部から確認可能な位置に配置される。外部表示部42は、制御部38からの指示に応じて、可変車両情報を表示する。この表示により、予約者は、車両10の外部から、予約した車両10であるか否かを確認できる。
測位部36は、GPS衛星からの信号を受信することによって、車両10が存在する位置情報を定期的に測位する。位置情報には、速度情報等が含まれてもよい。なお、GPSによる位置情報の測位については公知の技術であるので、ここでは説明を省略する。また、予約車両26は、GPS以外の技術を使用して、位置情報を測位してもよい。測位部36は、定期的に測位した位置情報を制御部38に出力する。制御部38は、測位部36からの位置情報を入力すると、配車制御装置18へ位置情報を送信するように通信部40に指示する。通信部40は、測位部36の指示に応じて、配車制御装置18に位置情報を定期的に送信する。その際、送信元を知らせるために、固定車両情報も付加される。
配車制御装置18の配車制御部64は、通信部60を介して車両10からの位置情報を入力する。配車制御装置18は、位置情報に付加された固定車両情報をもとに、位置情報を記憶部72に記憶する。記憶された位置情報は、図5の位置情報の行に示される。なお、位置情報は定期的に入力されるので、記憶部72に記憶された位置情報は定期的に更新される。
走行制御部62は、配車制御部64からの指示に応じて、各車両10が走行すべき経路を生成する。走行制御部62において生成される経路には、2種類の経路が含まれる。1つは、車両10が現在存在する位置からステーション200までの経路である。この場合、走行制御部62は、記憶部72に記憶された位置情報、地図情報と、配車制御部64からの指示に含まれたステーション200の情報とをもとに経路を生成する。もう1つは、ステーション200から目的地までの経路である。この場合、走行制御部62は、記憶部72に記憶された位置情報、地図情報と、配車制御部64からの指示に含まれた目的地の情報とをもとに経路を生成する。なお、これらの経路の生成には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。走行制御部62は、生成した経路の情報(以下、「経路情報」という)を通信部60経由で車両10に送信する。
鍵情報認証部68は、配車制御部64における予約の登録時に配車制御部64から鍵情報の生成を指示される。鍵情報とは、車両10に搭載された鍵解施錠機構32を解錠するための情報であり、例えば、パスワードである。これは、車両10の予約者以外の利用者が、当該車両10に乗車することを抑制するために使用される。鍵情報認証部68は、鍵情報をペア情報に含ませながら記憶部72に記憶する。また、鍵情報認証部68は、通信部60を介して、予約者の携帯電話、スマートフォン等に鍵情報を送信する。
一方、鍵情報認証部68は、予約者が車両10に乗車する場合に、通信部60を介してステーション端末12からの鍵情報を入力する。なお、車両10には、鍵情報を受けつけるためのインターフェイスが備えられており、予約者は、鍵情報をインターフェイスから入力する。鍵情報認証部68は、記憶部72を参照しながら、鍵情報の認証を実行する。例えば、鍵情報認証部68は、記憶部72に記憶された鍵情報と、入力した鍵情報との一致を確認する。認証が成功した場合、つまり鍵情報が一致した場合、鍵情報認証部68は、認証の成功を鍵制御部70に通知する。鍵制御部70は、鍵情報認証部68からの通知を受けつけると、通信部60を介して車両10に、鍵を解錠するための信号(以下、「解錠信号」という)を送信する。
車両10の鍵制御部44は、通信部40、制御部38を介して配車制御装置18からの解錠信号を入力すると、鍵解施錠機構32に対して電子鍵を解錠させる。鍵解施錠機構32は、車両10にドア部に備えられた電子錠を解錠/施錠する。前述のごとく、鍵解施錠機構32は、鍵制御部44からの解錠信号を入力した場合に電子錠を解錠する。また、鍵解施錠機構32は、電子錠を解錠してから一定期間経過した場合に、電子錠を施錠してもよい。
車両10の走行機構34は、車両10を走行させるためのエンジン、ギア、ブレーキ、ステアリング等を含む。自律走行制御部46は、走行機構34を制御することによって、車両10の自律走行を実行する。自律走行制御部46は、通信部40、制御部38を介して、配車制御装置18からの経路情報を入力した場合、経路情報にしたがった自律走行を実行する。なお、自律走行制御部46における自律走行が実行されない場合、走行機構34は、運転者による操作に応じて、車両10を走行させる。
このような構成において、図2のような状況が発生し、ステーション端末12からの通知を受信した場合、配車制御部64は、記憶部72に記憶した第1の組合せに含まれた固定車両情報と可変車両情報の一方を変更する。例えば、配車制御部64は、記憶部72において、予約者に通知されている可変車両情報「5」が含まれた第1の組合せを特定する。また、配車制御部64は、位置情報をもとに、記憶部72において、可変車両情報「10」が含まれた第1の組合せも特定する。さらに、配車制御部64は、これらの第1の組合せの間において、可変車両情報を交換することによって第1の組合せを更新する。一方、配車制御部64は、記憶部72において、可変車両情報「5」が含まれた第2の組合せと、可変車両情報「10」が含まれた第2の組合せをそのままにする。このような処理によって、予約者に配車すべき車両10が変更される。
第1の組合せが変更になった場合、配車制御部64は、変更を表示識別子制御部66、鍵情報認証部68に通知する。鍵情報認証部68は、配車制御部64において第1の組合せが変更されたタイミングにおいて、配車制御部64からの通知を受けつける。鍵情報認証部68は、変更前の可変車両情報と鍵情報との関係が維持されるように、記憶部72に記憶された鍵情報を更新する。
表示識別子制御部66は、配車制御部64において第1の組合せが変更されたタイミングにおいて、配車制御部64からの通知を受けつける。表示識別子制御部66は、通知を受けつけると、これまでと同様に、当該通知に対応した第1の組合せを記憶部72から取得し、取得した第1の組合せの送信を通信部60に指示する。通信部60は、表示識別子制御部66からの指示に応じて、第1の組合せに含まれた固定車両情報を有した車両10に、第1の組合せを送信する。これにより、車両10の外部表示部42に表示される可変車両情報が変更される。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による配車システム100の動作を説明する。図6は、配車制御装置18による第1処理の手順を示すフローチャートである。配車制御部64は、予約者20からの予約情報を入力する(S10)。予約車両26が先頭に駐車していなければ(S12のN)、配車制御部64は、予約車両26と先頭の車両10の可変車両情報を入れ替える(S14)。鍵情報認証部68は、鍵情報を入れ替える(S16)。予約車両26が先頭に駐車していれば(S12のY)、ステップ14、ステップ16はスキップされる。鍵情報認証部68は、鍵情報認証を実行し(S18)、鍵制御部70は、解錠を実行する(S20)。
これまで、配車システム100による処理の一例として、第1処理を説明した。以下では、配車システム100による処理の別の例として、第2処理から第5処理を順に説明する。図7は、配車システム100による第2処理の概要を示す。第2処理では、予約者と非予約者とが同一のステーション200を利用する場合を想定する。前述のごとく、ステーション200に縦列駐車された複数の車両10のうち、前方の車両10から順に出庫される。また、非予約者は、予約がなされていない車両10に乗車すべきである。そのため、予約がなされた車両10の後方に、予約がなされていない車両10が駐車している場合、非予約者は、すぐに出発できなくなる。
これに対応するために、図7のように、第1車両10a、第2車両10b、第3車両10cが順に縦列駐車されている状況下において、第1車両10a、第2車両10bが非予約車両24とされ、第3車両10cが予約車両26とされる。つまり、予約車両26の前方に非予約車両24が駐車される。ここで、第1車両10aには可変車両情報「10」が付与され、第2車両10bには可変車両情報「2」が付与され、第3車両10cには可変車両情報「5」が付与される。さらに、図示しない予約者20に対する第2の組合せにおいて、可変車両情報は「5」であるとする。
このように構成されることによって、非予約者22がステーション200に到着した場合、非予約者22は、非予約車両24である第1車両10aに乗車し、ステーション200からすぐに出庫することが可能になる。仮に、図示しない予約者20がステーション200に到着した場合、予約者20は、ステーション端末12を使用することによって、図示しない配車制御装置18に到着を通知する。配車制御装置18は、通知を受信すると、第1処理と同様の処理を実行することによって、第1車両10aに対する可変車両情報が「5」に変更される。つまり、先頭の車両10が予約車両26に変更される。
このような第2処理を実現するために、配車制御装置18は、次の処理を実行する。配車制御部64は、記憶部72の位置情報、予約情報を参照することによって、第2の組合せに対応づけられた予約車両26の後方に、第2の組合せに非対応の非予約車両24が駐車していることを認識する。また、配車制御部64は、予約車両26に対する第1の組合せと、非予約車両24に対する第1の組合せの間で、可変車両情報を交換する。その結果、非予約車両24の後方に予約車両26が配置される。さらに、配車制御部64は、第1の組合せを変更した場合、第1処理と同様に、変更を表示識別子制御部66、鍵情報認証部68に通知する。
以上の構成による配車システム100の動作を説明する。図8は、配車制御装置18による第2処理の手順を示すフローチャートである。配車制御部64は、車両10がステーション200に到着し(S50)、車列最後部に並ぶ(S52)ことを認識する。到着した車両10が予約車両26でなく(S54のN)、別の予約車両26が待機中であれば(S56のY)、配車制御部64は、予約車両26の前になるように可変車両情報を入れ替える(S58)。到着した車両10が予約車両26である場合(S54のY)、あるいは別の予約車両26が待機中でない場合(S56のN)、処理は終了される。
図9は、配車システム100による第3処理の概要を示す。第3処理では、予約がなされていない車両10のみが駐車している状況下において、予約者20がステーション200に到着した場合を想定する。図9では、第1車両10a、第2車両10bが順にステーション200に縦列駐車されており、第1車両10a、第2車両10bはいずれも非予約車両24である。ここで、第1車両10aには可変車両情報「10」が付与され、第2車両10bには可変車両情報「2」が付与される。また、予約者20に対する第2の組合せにおいて、可変車両情報は「5」であるとする。
このような状況下において、予約者20がステーション200に到着した場合、予約者20が予約した車両10、つまり予約車両26が駐車されていないので、予約者20は、予約車両26の到着を待たなければならない。そのため、車両10が駐車しているにもかかわらず、予約者20の待ち時間が発生し非効率となる。これに対応するために、予約者20がステーション200に到着した場合、予約者20は、ステーション端末12を使用することによって、図示しない配車制御装置18に到着を通知する。配車制御装置18は、通知を受信すると、ステーション200に駐車されている非予約車両24を予約車両26に変更する。ここでは、第1車両10aの可変車両情報が「10」から「5」に変更される。つまり、先頭の車両10が予約車両26に変更される。
このような第3処理を実現するために、配車制御装置18は、次の処理を実行する。配車制御部64は、ステーション端末12からの通知を受信した場合、記憶部72の位置情報、予約情報を参照することによって、ステーション200に非予約車両24だけが駐車していることを認識する。ここで、非予約車両24は、第2の組合せによって予約者20の予約情報と対応づけられる第1の可変車両情報とは異なった第2の可変車両情報を含む第1の組合せを付与した車両10である。図9の場合、第1の可変車両情報は「5」に相当し、第2の可変車両情報は、「10」、「2」、特に「10」に相当する。配車制御部64は、第1の組合せにおける第2の可変車両情報を第1の可変車両情報に変更する。その結果、ステーション200に予約車両26が配置される。さらに、配車制御部64は、第1の組合せを変更した場合、第1処理と同様に、変更を表示識別子制御部66、鍵情報認証部68に通知する。
以上の構成による配車システム100の動作を説明する。図10は、配車制御装置18による第3処理の手順を示すフローチャートである。配車制御部64は、予約者20からの予約情報を入力する(S100)。予約車両26が待機中であり(S102のY)、予約車両26が先頭に駐車していなければ(S104のN)、配車制御部64は、予約車両26と先頭の車両10の可変車両情報を入れ替える(S106)。予約車両26が先頭に駐車していれば(S104のY)、ステップ106はスキップされる。予約車両26が待機中でなく(S102のN)、予約なしの空の車両10が待機中であれば(S108のY)、配車制御部64は、先頭の車両10の可変車両情報を予約のものに入れ替える(S110)。予約なしの空の車両10が待機中でなれば(S108のN)、ステップ110はスキップされる。
図11は、配車システム100による第4処理の概要を示す。第4処理では、予約がなされた車両10のみが駐車している状況下において、非予約者22がステーション200に到着した場合を想定する。図11では、予約車両26である第1車両10aがステーション200に駐車されており、非予約車両24である第2車両10bが走行中である。ここで、第1車両10aには可変車両情報「5」が付与され、第2車両10bには可変車両情報「10」が付与される。また、図示しない予約者20に対する第2の組合せにおいて、可変車両情報は「5」であるとする。
このような状況下において、非予約者22がステーション200に到着した場合、非予約車両24が駐車されていないので、非予約者22は、非予約車両24の到着を待たなければならない。そのため、車両10が駐車しているにもかかわらず、非予約者22の待ち時間が発生し非効率となる。これに対応するために、非予約者22がステーション200に到着した場合、非予約者22は、ステーション端末12を使用することによって、図示しない配車制御装置18に車両10の利用を要求する。車両10の利用の要求は、予約の登録とステーション200への到着の通知との組合せともいえる。
配車制御装置18は、要求を受信すると、ステーション200に駐車している予約車両26の予約時刻までに、走行中の非予約車両24がステーション200に到着可能かを判定する。到着可能である場合、配車制御装置18は、ステーション200に駐車されている予約車両26を非予約車両24に変更し、走行中の非予約車両24を予約車両26に変更する。また、配車制御装置18は、変更後の非予約車両24の可変車両情報が含まれた第2の組合せを非予約者22に通知する。ここでは、第1車両10aの可変車両情報が「5」から「10」に変更され、第2車両10bの可変車両情報が「10」から「5」に変更される。また、非予約者22に通知される第2の組合せに含まれた可変車両情報は、「10」である。
このような第4処理を実現するために、配車制御装置18は、次の処理を実行する。配車制御部64は、ステーション端末12からの要求、つまり非予約者22の予約情報を受信した場合、記憶部72の位置情報、予約情報を参照することによって、ステーション200に予約車両26だけが駐車していることを認識する。また、配車制御部64は、予約車両26の予約時刻までに、走行中の非予約車両24がステーション200に到着可能であることも認識する。図11の場合、第1の可変車両情報は「5」に相当し、第2の可変車両情報は、「10」に相当する。配車制御部64は、第1車両10aに対する第1の組合せと、第2車両10bに対する第1の組合せとの間で、可変車両情報を交換する。
さらに、配車制御部64は、第1車両10aに対する交換後の第1の組合せに含まれた可変車両情報と、非予約者22の予約情報とを対応づけた新たな第2の組合せを生成する。ここで、新たな第2の組合せと、第1車両10aに対する第1の組合せとによって、ペア情報が形成される。その結果、ステーション200に非予約車両24が配置される。配車制御部64は、第1の組合せを変更した場合、第1処理と同様に、変更を表示識別子制御部66、鍵情報認証部68に通知する。また、配車制御部64は、非予約者22の携帯電話、スマートフォン等に、新たな第2の組合せを送信する。さらに、走行制御部62は、第2車両10bに対して、ステーション200までの経路を通知する。
以上の構成による配車システム100の動作を説明する。図12は、配車制御装置18による第4処理の手順を示すフローチャートである。予約なしの空の車両10が待機中でない場合(S150のN)、配車制御部64は、配車依頼を受けつける(S152)。予約車両26が待機中であり(S154のY)、予約時刻までに配車可能な別の空の車両10があれば(S156のY)、配車制御部64は、予約車両26と空の車両10の可変車両情報を入れ替える(S158)。配車制御部64は、新たな予約車両26をステーション200に配車させる(S160)。予約車両26が待機中でない場合(S154のN)、あるいは予約時刻までに配車可能な別の空の車両10がない場合(S156のN)、配車制御部64は、空の車両10をステーション200に配車させる(S162)。予約なしの空の車両10が待機中である場合(S150のY)、処理は終了される。
図13は、配車システム100による第5処理の概要を示す。第5処理では、予約がなされた車両10がステーション200に到着するまでに、別の車両10がステーション200に到着して利用者28を降車させた場合を想定する。これは、ステーション200に到着した車両10が空車になった場合ともいえる。図11では、第1車両10aがステーション200に到着して空車になり、予約車両26である第2車両10bが走行中である。ここで、第1車両10aには可変車両情報「10」が付与され、第2車両10bには可変車両情報「5」が付与される。また、予約者20に対する第2の組合せにおいて、可変車両情報は「5」であるとする。
このような状況下において、予約者20がステーション200に到着した場合、空車の車両10をそのまま乗車すれば、予約者20の待ち時間が短縮される。しかしながら、車両10に表示された可変車両情報が、予約者20に対する第2組合せに含まれた可変車両情報と異なるので、予約者20は、当該車両10に乗車してよいかを判断できない。これに対応するために、予約者20がステーション200に到着した場合、予約者20は、ステーション端末12を使用することによって、図示しない配車制御装置18に到着を通知する。配車制御装置18は、通知を受信すると、ステーション200に到着した空車の車両10と、予約車両26との間において、可変車両情報を交換する。ここでは、第1車両10aの可変車両情報が「10」から「5」に変更され、第2車両10bの可変車両情報が「5」から「10」に変更される。
このような第5処理を実現するために、配車制御装置18は、次の処理を実行する。配車制御部64は、ステーション端末12からの通知を受信した場合、記憶部72の位置情報、予約情報を参照することによって、ステーション200に空車の車両10が駐車し、走行中の予約車両26がステーション200に向かっていることを認識する。ここで、空車の車両10は、予約者20に対する第2の組合せに非対応の車両10であり、予約車両26は、予約者20に対する第2の組合せに対応づけられた車両10である。配車制御部64は、第1車両10aに対する第1の組合せと、第2車両10bに対する第1の組合せにおいて、可変車両情報を交換する。さらに、配車制御部64は、第1の組合せを変更した場合、第1処理と同様に、変更を表示識別子制御部66、鍵情報認証部68に通知する。
以上の構成による配車システム100の動作を説明する。図14は、配車制御装置18による第5処理の手順を示すフローチャートである。配車制御部64は、空の車両10と予約車両26の到着予定時刻を比較する(S200)。空の車両10の到着予定時刻の方が早ければ(S202のY)、配車制御部64は、空の車両10と予約車両26の可変車両情報を入れ替える(S204)。配車制御部64は、新たな予約車両26をステーション200に配車する(S206)。空の車両10の到着予定時刻の方が早くない場合(S202のN)、ステップ204、ステップ206はスキップされる。
本実施例によれば、第2の組合せを変更せずに、第1の組合せを変更するので、予約者に配車すべき車両を容易に変更できる。また、予約者に配車すべき車両が容易に変更されるので、配車を効率的に実行できる。また、予約車両が先頭に配置されるので、車両を移動させる手間を削減できる。また、予約車両が先頭に配置されるので、車両を移動させる時間を削減できる。また、前後の車両をつめて駐車することが可能になるので、駐車スペースを低減できる。また、車両の鍵を予約者による認証で解錠する場合、第1の組合せに合わせて鍵情報も変更するので、予約者が鍵を解錠できる。また、予約が鍵を解錠するので、非予約者による誤乗車を防止できる。また、配車制御装置と通信するので、配車制御装置からの指示に応じて車両を配車できる。
また、予約車両を後方に配置し、非予約車両を前方に配置するので、非予約者が乗車した車両をすぐに出庫できる。また、予約車両を後方に配置し、非予約車両を前方に配置するので、非予約者による予約車両への誤乗車を防止できる。また、別の予約が入り非予約車両を他の場所へ配車する場合でも、先頭車両を向かわせるので、配車を効率的に実行できる。また、非予約車両が駐車している場合であっても、これを予約車両に変更するので、予約者が乗車した車両をすぐに出庫できる。また、予約者が乗車した車両がすぐに出庫されるので、予約者の待ち時間を低減できる。また、また、予約者が乗車した車両がすぐに出庫されるので、車両の利用効率を向上できる。
また、予約車両が駐車し、非予約車両が走行している場合であっても、予約車両と非予約車両とを入れ替えるので、非予約者の待ち時間を短縮できる。また、予約車両が駐車し、非予約車両が走行している場合であっても、予約車両と非予約車両とを入れ替えるので、車両の利用効率を向上できる。また、非予約車両が駐車し、予約車両が走行している場合であっても、予約車両と非予約車両とを入れ替えるので、予約者の待ち時間を短縮できる。また、予約者が予約車両を識別できるので、利用者の利便性を向上できる。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、自律走行機能を有した車両を利用した送迎サービスを提供するための配車サービスにおいて、車両の配車を制御する配車制御装置に関する。実施例2では、車両として電気自動車を想定する。そのため、配車制御装置は、車両に搭載されたバッテリ残量も考慮して配車を制御する。実施例2に係る配車システム100、車両10、配車制御装置18は、図1、図4と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
図4において、車両10の制御部38は、車両10に搭載されたバッテリにおけるバッテリ残量を取得する。バッテリ残量の取得には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。制御部38は、通信部40を介してバッテリ残量の情報を配車制御装置18に送信する。配車制御装置18の配車制御部64は、通信部60を介して車両10からのバッテリ残量を取得する。配車制御部64は、記憶部72にバッテリ残量を記憶する。
図15は、本発明の実施例2に係る記憶部72に記憶されたデータベースのデータ構造を示す。これは、図5と同様に示されるが、バッテリ情報が追加されている。バッテリ情報は、バッテリ残量に相当する。図4に戻る。配車制御部64は、実施例1と同様に、車両10の配車を制御するが、その際、配車の対象となる車両10に対するバッテリ残量を記憶部72から取得する。配車制御部64は、予約車両26のバッテリ残量がしきい値よりも小さい場合、予約車両26に対する第1の組合せに含まれた可変車両情報と、バッテリ残量がしきい値以上の別の車両10の可変車両情報とを交換する。ここで、予約車両26は、予約者20の予約情報に対応した可変車両情報を含んだ第1の組合せを付与した車両10といえる。交換によって第1の組合せが変更された後の処理はこれまでと同様である。
図16は、本発明の実施例2に係る配車制御装置18による配車手順を示すフローチャートである。予約車両26のバッテリ残量がしきい値より小さく(S250のY)、バッテリ残量が十分な車両10がある場合(S252のY)、配車制御部64は、予約車両26と空の車両10の可変車両情報を入れ替える(S254)。配車制御部64は、新たな予約車両26をステーション200に配車させる(S256)。予約車両26のバッテリ残量がしきい値より小さくない場合(S250のN)、あるいはバッテリ残量が十分な車両10がない場合(S252のN)、ステップ254、ステップ256はスキップされる。
本実施例によれば、バッテリ残量がしきい値よりも小さい車両と、バッテリ残量がしきい値以上の車両との間で可変車両情報を交換するので、バッテリ残量がしきい値以上の車両を配車できる。また、バッテリ残量がしきい値よりも小さい車両と、バッテリ残量がしきい値以上の車両との間で可変車両情報を交換するので、車両のバッテリ残量を考慮した配車管理を実行できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の一態様の概要は、次の通りである。本発明のある態様の配車制御装置は、車両に固定して付与される固定車両情報と、車両に可変に付与される可変車両情報と、予約者に関する予約情報とが規定されており、固定車両情報と可変車両情報とを対応づけた第1の組合せと、可変車両情報と予約情報とを対応づけた第2の組合せを生成してから、第1の組合せと第2の組合せとを対応づけることによって、予約者に対する車両の配車を制御する配車制御部と、配車制御部において生成した第1の組合せと第2の組合せとを記憶する記憶部とを備える。配車制御部は、記憶部に記憶した第1の組合せに含まれた固定車両情報と可変車両情報の一方を変更することによって第1の組合せを更新するとともに、記憶部に記憶した第2の組合せをそのままにすることによって、予約者に配車すべき車両を変更する。
この態様によると、第2の組合せを変更せずに、第1の組合せを変更するので、予約者に配車すべき車両を容易に変更できる。
配車制御部は、第2の組合せに対応づけられた第1車両の後方に、第2の組合せに非対応の第2車両が駐車している場合、第1車両に対する第1の組合せと、第2車両に対する第1の組合せとの間で、可変車両情報を交換してもよい。この場合、予約された車両を後方に配置させるので、非予約者が乗車した車両をすぐに出庫できる。
配車制御部は、第2の組合せによって予約者の予約情報と対応づけられる第1の可変車両情報とは異なった第2の可変車両情報を含む第1の組合せを付与した車両が駐車している場合、第1の組合せにおける第2の可変車両情報を第1の可変車両情報に変更してもよい。この場合、非予約車両が駐車している場合であっても、これを予約車両に変更するので、予約者が乗車した車両をすぐに出庫できる。
配車制御部は、第2の組合せに対応づけられた第1車両が駐車し、第2の組合せに非対応の第2車両が走行している場合、非予約者の予約情報を受けつけると、第1車両に対する第1の組合せと、第2車両に対する第1の組合せとの間で、可変車両情報を交換するとともに、第1車両に対する交換後の第1の組合せに含まれた可変車両情報と、非予約者の予約情報とを対応づけた新たな第2の組合せを生成してもよい。この場合、予約車両が駐車し、非予約車両が走行している場合であっても、予約車両と非予約車両とを入れ替えるので、非予約者の待ち時間を短縮できる。
配車制御部は、第2の組合せに非対応の第1車両が駐車し、第2の組合せに対応づけられた第2車両が走行している場合、第1車両に対する第1の組合せと、第2車両に対する第1の組合せにおいて、可変車両情報を交換してもよい。この場合、非予約車両が駐車し、予約車両が走行している場合であっても、予約車両と非予約車両とを入れ替えるので、予約者の待ち時間を短縮できる。
配車制御部は、予約者の予約情報に対応した可変車両情報を含んだ第1の組合せを付与した第1車両のバッテリ残量がしきい値よりも小さい場合、当該第1の組合せに含まれた可変車両情報と、バッテリ残量がしきい値以上の第2車両の可変車両情報とを交換してもよい。この場合、第1車両のバッテリ残量がしきい値よりも小さい場合、バッテリ残量がしきい値以上の第2車両との間で可変車両情報を交換するので、第2車両を配車できる。
本発明の別の態様は、車両である。この車両は、配車制御装置と通信可能な通信部を備える車両であって、通信部が通信する配車制御装置では、車両に固定して付与される固定車両情報と、車両に可変に付与される可変車両情報と、予約者に関する予約情報とが規定されており、固定車両情報と可変車両情報とを対応づけた第1の組合せと、可変車両情報と予約情報とを対応づけた第2の組合せを生成してから、第1の組合せと第2の組合せとを対応づけることによって、予約者に対する車両の配車を制御するとともに、第1の組合せに含まれた固定車両情報と可変車両情報の一方を変更することによって第1の組合せを更新するとともに、第2の組合せをそのままにすることによって、予約者に配車すべき車両を変更する。
この態様によると、配車制御装置と通信するので、配車制御装置からの指示に応じた処理を実行できる。