JP6613997B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6613997B2
JP6613997B2 JP2016076635A JP2016076635A JP6613997B2 JP 6613997 B2 JP6613997 B2 JP 6613997B2 JP 2016076635 A JP2016076635 A JP 2016076635A JP 2016076635 A JP2016076635 A JP 2016076635A JP 6613997 B2 JP6613997 B2 JP 6613997B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage battery
switch
power supply
upper limit
turned
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016076635A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016203969A (ja
Inventor
大和 宇都宮
直樹 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to DE102016107386.5A priority Critical patent/DE102016107386B4/de
Publication of JP2016203969A publication Critical patent/JP2016203969A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6613997B2 publication Critical patent/JP6613997B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、車両等に搭載される電源装置に関するものである。
車両等に搭載される電源装置として、複数の蓄電池(鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池等)を用い、これら各蓄電池を使い分けながら車載の各種電気負荷に電力を供給する構成が知られている。
例えば特許文献1では、発電機能を有する回転電機及びリチウムイオン蓄電池側に第1の電気負荷を接続し、鉛蓄電池側に第2の電気負荷を接続している。また、リチウムイオン蓄電池と鉛蓄電池とを接続する接続経路に半導体スイッチを設けている。そして、半導体スイッチをオンにすることで、第1の電気負荷及び第2の電気負荷に対する放電をリチウムイオン蓄電池側及び鉛蓄電池の2電源で行えるようにしている。
特開2011−230618号公報
しかし上記構成では、半導体スイッチをオフにすると各電気負荷に対する放電が継続できなくなる場合があった。例えば地絡が発生した場合に、半導体スイッチをオフにすると、地絡の発生経路側の電気負荷に対して放電できなくなってしまう。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、電気負荷に対する放電を適切に実施できる電源装置を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、発電機能を備えた回転電機(10)に対して並列接続された第1蓄電池(11)と第2蓄電池(12)とを備える電源システムに適用され、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間の電気径路(L1)に互いのダイオード成分の順方向を向かい合わせに接続した第1スイッチ(21)及び第2スイッチ(22)の直列接続体と、前記第1スイッチと前記第2スイッチとの中間点であって電気負荷(14)を接続する接続点(P1)と、を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、互いのダイオード成分の順方向が向かい合わせとなるように第1スイッチと第2スイッチとを接続し、その中間点に電気負荷を接続する接続点を設ける構成としたため、各スイッチがオンである場合に加えて、各スイッチがオフの場合にも、各スイッチに設けられたダイオードを経由して電気負荷への放電が可能となる。従って、第1スイッチ及び第2スイッチのオンオフに関わらず、電気負荷に対する2電源による電力供給の冗長性を確保できる。
第2の発明は、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを個別にオンオフするスイッチ制御手段(40)を備えることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1スイッチと第2スイッチとを個別にオンオフするようにしたため、第1スイッチ及び第2スイッチの一方をオン、他方をオフにすることで、オン状態の第1,第2スイッチを介しての通電と、オフ状態の第1,第2スイッチのダイオードを経由しての通電との両方を行うことが可能となる。
第3の発明は、前記スイッチ制御手段は、前記各蓄電池のうち前記電気負荷に対する放電を優先する蓄電池側のスイッチをオン、前記電気負荷に対する放電を優先しない蓄電池側のスイッチをオフにすることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1蓄電池、第2蓄電池のうち電気負荷に対する放電を優先する蓄電池側のスイッチをオン、電気負荷に対する放電を優先しない蓄電池側のスイッチをオフにするため、放電を優先しない蓄電池側のスイッチにおいては、ダイオードを経由しての通電による電圧降下が生じる。そのため、放電を優先しない側の蓄電池の電圧に対して、放電を優先する側の蓄電池の相対的な電圧が高められることとなり、放電を優先する蓄電池から電気負荷に対して電力を優先的に供給する効果を高めることができる。
第4の発明は、前記回転電機は、力行駆動が可能であり、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体と前記第2蓄電池との間に接続されており、前記スイッチ制御手段は、前記回転電機が力行駆動される状態で、前記第1スイッチをオン、前記第2スイッチをオフにすることを特徴とする。
第4の発明によれば、回転電機が力行駆動される状態(車両の加速状態及びアイドリングストップ制御の再始動状態)で、第1スイッチがオン、第2スイッチがオフにされるため、第2蓄電池から電気負荷への放電を抑えることができ、第1蓄電池から電気負荷への放電をより積極的に行うことができる。
第5の発明は、前記回転電機は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体と前記第2蓄電池との間に接続されており、前記スイッチ制御手段は、前記回転電機の発電による充電時(例えば減速回生状態での充電時)に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの両方をオンにすることを特徴とする。
第5の発明によれば、車両の減速状態等において回転電機の発電により充電が行われる場合に、第1スイッチ及び第2スイッチの両方がオンにされることで、第1蓄電池、第2蓄電池、電気負荷の各々に対して回生発電の電力を供給できる。
第6の発明は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間において前記直列接続体に並列に設けられる開閉手段(60)を備え、前記スイッチ制御手段は、前記回転電機の発電による充電時に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの少なくとも一方をオン、前記開閉手段をオンにすることを特徴とする。
第6の発明によれば、回転電機の発電による充電時に、直列接続体に並列に設けられた開閉手段をオン(閉鎖)することにより、その開閉手段を介して、回転電機の発電電力を蓄電池に供給する充電経路を形成することができる。この場合、第1蓄電池及び第2蓄電池の間においては、蓄電池への充電経路と電気負荷への給電経路とが並列に形成される。これにより、直列接続体を構成する各スイッチの電流負荷は、電気負荷の要求電力を満たす分で足りることになる。つまり、蓄電池への充電経路と電気負荷への給電経路とが各々形成されることにより、これら各経路における想定電力の大きさを考慮しつつ適正な回路構成を実現することができる。
第7の発明は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間において、前記直列接続体が設けられる前記電気経路は、前記電気負荷の要求電力に応じた電流を流す負荷給電経路であり、前記開閉手段が設けられる並列経路(L11)は、前記負荷給電経路よりも大電流の通電を許容する大電流経路であることを特徴とする。
第7の発明によれば、第1蓄電池及び第2蓄電池の間に、負荷給電経路と、その負荷給電経路よりも大電流の通電を許容する大電流経路とが並列で設けられる。そのため、これら各経路のうち負荷給電経路では、直列接続体を構成する各スイッチの個数をそれぞれ少なくする一方、大電流経路ではスイッチ個数を多くする等の対応が可能となる。
仮に回転電機として定格出力の大きいものを使用する場合には、その定格出力に応じて大電流経路での想定最大電力が大きくなるが、かかる場合にも、直列接続体を構成する各スイッチの個数をそれぞれ多くする必要はなく、大電流経路側の開閉手段への対応のみで対処できる。
第8の発明は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのいずれかにおける故障の有無を判定する故障判定手段(40)と、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのいずれかが故障したと判定された場合に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのうち故障していない方のスイッチをオン、前記開閉手段をオンにするフェイルセーフ手段(40)と、を備えることを特徴とする。
第8の発明によれば、第1スイッチ及び第2スイッチのいずれかの故障時に、第1スイッチ及び第2スイッチのうち故障していない方のスイッチをオン、開閉手段をオンにすることで、回転電機による蓄電池への充電を可能にしつつ、電気負荷への給電を継続することが可能となる。これにより、適正なフェイルセーフ処置を実施できる。
第9の発明は、前記第1蓄電池と前記第2蓄電池とを電気接続する前記電気経路における地絡の有無を判定する地絡判定手段(40)を備え、前記スイッチ制御手段は、前記第1スイッチよりも前記第1蓄電池側で地絡が生じた場合には前記第1スイッチをオフにし、前記第2スイッチよりも前記第2蓄電池側で地絡が生じた場合には前記第2スイッチをオフにすることを特徴とする。
第9の発明によれば、第1蓄電池側で地絡が生じた際に、第1スイッチをオフにする場合、第1蓄電池側から電気負荷への放電が停止されたとしても、第2蓄電池側から電気負荷への放電を継続できる。また、第2蓄電池側で地絡が生じた際に、第2スイッチをオフにする場合、第2蓄電池側から電気負荷への放電が停止されたとしても、第1蓄電池側から電気負荷への放電を継続できる。
第10の発明は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、それぞれ複数の半導体スイッチの並列接続体にて構成されており、前記スイッチ制御手段は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の充電の優先度に応じて、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチにおいて前記複数の半導体スイッチのうちいずれをオンするかを切り替えることを特徴とする。
第10の発明によれば、第1スイッチ及び第2スイッチを、それぞれ複数の半導体スイッチの並列接続体にて構成した場合、並列接続体を構成する各半導体スイッチのうちでオンとする半導体スイッチを切り換えることで、第1スイッチ、第2スイッチにおける経路抵抗を変えることができる。これを利用して、充電の優先度に応じて、第1スイッチ及び第2スイッチのオンオフを切り替えることで、充電の優先度に応じて各蓄電池を充電できる。
第11の発明は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池は、各々異なる上限電圧が定められており、前記スイッチ制御手段は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の充電に際し、前記上限電圧の低い側の一方の蓄電池が上限電圧に達するまでは、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の両方に対する充電を行い、その一方の蓄電池が上限電圧に達した後に、前記上限電圧の高い側の他方の蓄電池を優先して充電するように、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのオンオフを制御することを特徴とする。
第11の発明によれば、第1蓄電池及び第2蓄電池の上限電圧が異なる場合に、各蓄電池の充電を行う際、上限電圧の低い側の蓄電池が上限電圧に達するまでは、両蓄電池を充電する。そして上限電圧の低い側の蓄電池が上限電圧に達した際には、上限電圧の高い側の他方の蓄電池を優先して充電するようにした。この場合、各蓄電池に対して上限電圧以上の電圧が印加される過電圧状態を回避しつつ、各蓄電池をより満充電状態に近づくように充電できる。
第12の発明は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池は、各々異なる上限電圧が定められており、前記スイッチ制御手段は、前記上限電圧の低い側の蓄電池の温度が所定未満の場合には、前記上限電圧の低い側の蓄電池の前記スイッチをオフ、前記上限電圧の高い側の蓄電池の前記スイッチをオンにすることを特徴とする。
第12の発明によれば、上限電圧の低い蓄電池側の温度が所定未満に低温の場合には、当該蓄電池において充電に伴う電圧上昇が大きく上限電圧に達しやすくなる。そこで、上限電圧の低い蓄電池側のスイッチをオフ、上限電圧の高い蓄電池側のスイッチをオンにすることで、スイッチがオフとされた上限電圧の低い側の蓄電池側においては、ダイオードを介した充電により充電電圧の上昇を抑えることができる。そして、上限電圧の高い側の蓄電池側においては、上限電圧の低い蓄電池の側の蓄電池の電圧上昇が抑えられることで、より適切に充電できる。また上限電圧の低い側の蓄電池側において、ダイオードを介した通電により生じる温度上昇により、蓄電池の温度上昇が促され、蓄電池の電圧上昇を抑えることも可能となる。
第13の発明は、前記スイッチ制御手段は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記上限電圧の低い側の蓄電池の電圧が当該上限電圧に達する場合には、当該上限電圧の低い側の蓄電池のスイッチをオフ、前記上限電圧の高い蓄電池側のスイッチをオンにすることを特徴とする。
第13の発明によれば、上限電圧の低い蓄電池側の電圧が上限電圧に達する場合に、当該上限電圧の低い蓄電池側のスイッチをオフ、上限電圧が高い側の蓄電池側のスイッチをオンにするようにしたため、上限電圧の低い蓄電池の充電を停止した状態で、上限電圧の高い蓄電池側を充電できる。
第14の発明は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体に対して接続されるとともに、前記第2蓄電池に対して直列接続された第2開閉手段(30)を備え、前記スイッチ制御手段は、前記第2蓄電池による充放電を許可する場合には前記第2開閉手段をオンとし、前記第2蓄電池の充放電を禁止する場合には前記第2開閉手段をオフとすることを特徴とする。
第14の発明によれば、第1スイッチ及び第2スイッチの状態に関わらず、第2開閉手段の開閉状態を切り替えることにより、第2蓄電池の充放電の許可及び禁止を切り替えることができる。
第15の発明は、前記第2開閉手段は、互いのダイオード成分の順方向を逆に接続した第3スイッチ(31a)及び第4スイッチ(31b)の直列接続体を備えることを特徴とする。
第15の発明によれば、第3スイッチと第4スイッチの互いのダイオード成分の順方向が逆向きに接続されているため(アノード同士が接続されているため)、第2開閉手段をオフとした際に、第2開閉手段が設けられた経路を流れる電流を遮断する効果を高めることができる。
第16の発明は、前記スイッチ制御手段は、前記第2蓄電池の充放電を禁止する場合に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの少なくとも一方をオン、前記第2開閉手段をオフ、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間において前記直列接続体に並列に設けられる開閉手段(60)をオンとすることを特徴とする。
第16の発明によれば、第2蓄電池の充放電が禁止される状態下において、第1スイッチ及び第2スイッチの少なくとも一方がオン、第2開閉手段がオフ、直列接続体に並列に設けられる開閉手段がオンされることにより、回転電機による第1蓄電池の充電を可能にしつつ、さらに電気負荷への給電を継続的に実施できる。
第17の発明は、前記第1蓄電池は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体を介さずに、前記電気負荷よりも要求電力の大きい第2電気負荷(13)に接続されていることを特徴とする。
第17の発明によれば、第1スイッチ及び第2スイッチの直列接続体を介さずに、第1蓄電池から第2電気負荷に対する電力供給が行われることにより、要求電力の大きい第2電気負荷に対して効率よく給電を行うことができる。
第18の発明は、前記第2電気負荷はエンジンを始動させるスタータ装置であり、前記第1蓄電池の蓄電容量は第2蓄電池の蓄電容量よりも大きいことを特徴とする。
第18の発明によれば、第1蓄電池の蓄電容量が第2蓄電池の蓄電容量よりも大きいため、エンジンを始動させるスタータ装置の始動性を高めることができる。
第19の発明は、前記第2蓄電池の充放電性能は前記第1蓄電池の充放電性能よりも高いことを特徴とする。
第19の発明によれば、充放電性能の高い第2蓄電池からの放電がより積極的に行われることで、第1蓄電池の仕事率を抑えることができ、ひいては第1蓄電池の劣化を抑えることができる。
第20の発明は、前記第1蓄電池の充電状態と、前記第2蓄電池の充電状態との比較により、前記第1蓄電池及び第2蓄電池の充電の優先度を判定する優先度判定手段(40)を備えることを特徴とする。
第20の発明によれば、第1蓄電池と第2蓄電池との充電状態に応じて両蓄電池をバランスよく充電することができる。
本実施形態の電源システムを示す電気回路図。 鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池のSOC使用範囲を示す図。 地絡判定処理のフローチャート。 通常処理のフローチャート。 第2実施形態の電源システムを示す電気回路図。 各蓄電池の充電の優先度の設定に関する説明図。 各蓄電池の充電の優先度の設定に関する説明図。 第2実施形態の充電制御のフローチャート。 第2実施形態の充電制御のフローチャート。 第3実施形態の電源システムを示す電気回路図。 第3実施形態の充電制御のフローチャート。 第4実施形態の電源システムを示す電気回路図。 減速回生時における通電状態を示す回路図。 回転電機の力行駆動時における通電状態を示す回路図。 鉛蓄電池の優先放電時における通電状態を示す回路図。 リチウムイオン蓄電池の優先放電時における通電状態を示す回路図。 リチウムイオン蓄電池の使用停止時における通電状態を示す回路図。 フェイルセーフ1の実施時における通電状態を示す回路図。 フェイルセーフ2の実施時における通電状態を示す回路図。 フェイルセーフ3の実施時における通電状態を示す回路図。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の電源システムが搭載される車両は、エンジン(内燃機関)を駆動源として走行するものであり、いわゆるアイドリングストップ機能を有している。
(第1実施形態)
図1に示すように、本電源システムは、回転電機10、鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12、第1電気負荷14、第2電気負荷13、第1スイッチ部20、第2スイッチ部30を備えている。このうち、リチウムイオン蓄電池12、第1スイッチ部20及び第2スイッチ部30は、図示しない筐体(収容ケース)に収容されることで一体化され、電池ユニットUとして構成されている。
電池ユニットUには外部端子として第1端子T1、第2端子T2、第3端子T3が設けられている。第1端子T1には鉛蓄電池11と第2電気負荷13と第1電気負荷14とが接続され、第2端子T2には回転電機10が接続されている。第3端子T3には、第1電気負荷14が接続されている。なお、端子T1,T2はいずれも回転電機10の入出力の電流が流れる大電流入出力端子となっている。
回転電機10の回転軸は、図示しないエンジン出力軸に対してベルト等により駆動連結されており、エンジン出力軸の回転によって回転電機10の回転軸が回転する一方、回転電機10の回転軸の回転によってエンジン出力軸が回転する。この場合、回転電機10は、エンジン出力軸や車軸の回転により発電(回生発電)を行う発電機能と、エンジン出力軸に回転力を付与する動力出力機能(力行機能)とを備えている。なお回転電機10には、例えばISG(Integrated Starter Generator)等が使用される。
鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12とは回転電機10に対して並列に電気接続されており、回転電機10の発電電力により各蓄電池11,12の充電が可能となっている。また、回転電機10は、各蓄電池11,12からの給電により駆動されるものとなっている。
鉛蓄電池11は周知の汎用蓄電池である。これに対し、リチウムイオン蓄電池12は、鉛蓄電池11に比べて、充放電における電力損失が少なく、出力密度、及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。この場合、リチウムイオン蓄電池12は第2蓄電池に相当し、これは鉛蓄電池11よりも出力密度又はエネルギ密度の高い蓄電池であるとよい。
鉛蓄電池11の構成として具体的には、正極活物質が二酸化鉛(PbO2)、負極活物質が鉛(Pb)、電解液が硫酸(H2SO4)である。そして、これらの電極から構成された複数の電池セルを直列接続して構成されている。なお本実施形態では、鉛蓄電池11の蓄電容量がリチウムイオン蓄電池12の蓄電容量よりも大きくなるような設定がなれている。
一方、リチウムイオン蓄電池12の正極活物質には、リチウムを含む酸化物(リチウム金属複合酸化物)が用いられており、具体例としては、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiFePO4等が挙げられる。リチウムイオン蓄電池12の負極活物質には、カーボン(C)やグラファイト、チタン酸リチウム(例えばLixTiO2)、Si又はSuを含有する合金等が用いられている。リチウムイオン蓄電池12の電解液には有機電解液が用いられている。そして、これらの電極から構成された複数の電池セルを直列接続して構成されている。
なお、図1中の符号11a,12aは、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の電池セル集合体を表し、符号11b,12bは鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の内部抵抗を表している。また、以下の説明において、蓄電池の開放電圧V0とは、電池セル集合体11a,12aにより生じた電圧のことである。
電池ユニットUには、ユニット内電気経路として、各端子T1,T2及びリチウムイオン蓄電池12を相互に接続する第1接続経路L1,第2接続経路L2が設けられている。そして、このうち第1端子T1と第2端子T2とを接続する第1接続経路L1に第1スイッチ部20が設けられ、第1接続経路L1上の接続点N1(電池接続点)とリチウムイオン蓄電池12とを接続する第2接続経路L2に第2スイッチ部30が設けられている。なお、第2スイッチ部30が「第2開閉手段」に相当する。
これら第1スイッチ部20,第2スイッチ部30は、いずれも半導体スイッチの直列接続体として構成されている。各半導体スイッチには逆並列接続されたダイオード成分が含まれている。なお本実施形態では、半導体スイッチとして、NチャネルMOSFETを用いている。
詳しくは、第1スイッチ部20は、2つの半導体スイッチ(スイッチ21,22)の直列接続体として構成されている。各スイッチ21,22は、互いのドレイン端子同士が向かい合わせに接続されている。これにより、スイッチ21側のダイオードD1のカソード(順方向)と、スイッチ22側のダイオードD2のカソード(順方向)とが互いに向かい合わせとなっている。
第2スイッチ部30は、2つの半導体スイッチ(スイッチ31a,31b)の直列接続体として構成されたスイッチ31を備えている。各スイッチ31a,31bは、互いのソース端子同士が向かい合わせに接続されている。これにより、スイッチ31a側のダイオードD3のアノードと、スイッチ31b側のダイオードD4のアノードとが互いに向かい合わせとなっている。
また、第1スイッチ部20において、各スイッチ21,22のドレイン端子同士の接続箇所に、第1電気負荷14を接続するための接続点P1が設けられている。接続点P1は第3接続経路L3を介して第3端子T3に接続されている。接続点P1に、第1電気負荷14を接続する場合、各スイッチ21,22がオンである場合に加えて、各スイッチ21,22がオフの場合にも、スイッチ21,22に設けられたダイオードD1,D2を経由して第1電気負荷14への放電が可能となる。すなわち、各スイッチ21,22のオンオフに関わらず、第1電気負荷14に対する2電源による電力供給が可能となる。
第1電気負荷14は、供給電力の電圧が概ね一定、又は少なくとも所定範囲内で変動するよう安定であることが要求される定電圧要求負荷と、定電圧負荷以外の一般負荷とを有している。
第1電気負荷14について詳しく説明すると、定電圧要求負荷には、車両走行に関連する走行用負荷と、走行用以外の負荷とが含まれる。走行用負荷としては、ブレーキ装置、自動変速機のオイルポンプ、燃料ポンプ、電動パワーステアリング等が挙げられる。走行用以外の負荷としては、ナビゲーション装置、メータ等を表示するディスプレイ装置、オーディオ装置等が挙げられる。一般負荷には、定電圧要求負荷に比べて動作可能な電圧範囲が比較的に広い負荷であり、ヘッドライト、フロントウインドシールド等のワイパ、空調装置の送風ファン、リヤウインドシールドのデフロスタ用ヒータ等が挙げられる。第2電気負荷13は、エンジン始動時に大電流が流れることが要求される負荷であり、例えばスタータ等である。
制御部40は、電源システムにおける各種処理を実施する。制御部40は、電池ユニット外のECU50と接続されている。これら制御部40及びECU50は、CAN等の通信ネットワークにより接続されて相互に通信可能となっており、制御部40及びECU50に記憶される各種データが互いに共有できるものとなっている。例えばECU50には、図示を略すアクセル開度センサ、ブレーキセンサ等の車両の走行状態を示す各種センサからの信号が入力され、これら各種センサの検出信号が制御部40と共有される。
また、ECU50は、アイドリングストップ制御を実施する機能を有する電子制御装置でもある。アイドリングストップ制御とは、周知のとおり所定の自動停止条件の成立によりエンジンを自動停止させ、かつその自動停止状態下で所定の再始動条件の成立によりエンジンを再始動させるものであり、再始動時には回転電機10の駆動により、エンジンの再始動を行う。
回転電機10は、エンジン出力軸の回転エネルギにより発電する発電機を兼用するものである。具体的には、回転電機10においてロータがエンジン出力軸により回転すると、ロータコイルに流れる励磁電流に応じてステータコイルに交流電流が誘起され、図示しない整流器により直流電流に変換される。そして、回転電機10においてロータコイルに流れる励磁電流がレギュレータにより調整されることで、発電された直流電流の電圧が所定の調整電圧Vreg(図2参照)となるよう調整される。
例えば、車両が定常走行を行う際又はアイドリングストップ制御による自動停止状態の際には、回転電機10の駆動によりエンジンに動力が付与されない状態になり、車両が加速状態及又はアイドリングストップ制御による自動停止からの再始動時には、回転電機10の駆動によりエンジンに動力が付与される状態になる。
回転電機10で発電した電力は、第1電気負荷14に供給されるとともに、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12に供給される。エンジンの駆動が停止して回転電機10で発電されていない時には、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14に電力供給される。鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14への放電量、及び回転電機10からの充電量は、SOC(State of charge:充電状態、満充電時の充電量に対する実際の充電量の割合でもある)が過充放電とならない範囲(SOC使用範囲)となるよう適宜調整される。
ここで各蓄電池11、12におけるSOC使用範囲の設定について詳しく説明する。図2に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の開放電圧(OCV)と充電状態(SOC)との相関関係を示す。なお図2(a)には、鉛蓄電池11の開放電圧と充電状態との相関関係が示されており、図2(b)は、リチウムイオン蓄電池12の開放電圧と充電状態との相関関係が示されている。また図2(b)は、図2(a)の一点鎖線部分(SOC使用範囲W1(Pb)を示す部分)の拡大図でもあり、図2(b)の横軸に示されるリチウムイオン蓄電池12のSOC=0%の位置と、SOC使用範囲W1(Pb)のSOCaの値が対応している。また両図において、各電圧Va,Vbは同じ電圧値であるとする。
図2(a)中の横軸は鉛蓄電池11のSOCを示し、図中の実線A1は、鉛蓄電池11のSOCと開放電圧V0(Pb)との関係を示す電圧特性線である。充電量が増加してSOCが上昇することに比例して開放電圧V0(Pb)も上昇する。図2(b)中の横軸はリチウムイオン蓄電池12のSOCを示し、図中の実線A2は、リチウムイオン蓄電池12のSOCと開放電圧V0(Li)との関係を示す電圧特性線であり、充電量が増加してSOCが上昇することに伴い開放電圧V0(Li)も上昇している。
なお、蓄電池11,12が過充電や過放電の状態になると早期劣化が懸念される。したがって、各蓄電池11,12のSOCが、過充放電とならない所定のSOCの下限値と上限値の範囲(SOC使用範囲)となるように、蓄電池11,12の充放電量が規制される。なお図2(a)において、鉛蓄電池11のSOC使用範囲W1、図2(b)において、リチウムイオン蓄電池12のSOC使用範囲W2として示している。
この場合、制御部40は、鉛蓄電池11のSOCをSOC使用範囲W1内、リチウムイオン蓄電池12のSOCをSOC使用範囲W2内に制御すべく、各蓄電池11,12への充電量を制限して過充電保護するとともに鉛蓄電池11,リチウムイオン蓄電池12からの放電量を制限して過放電保護するよう保護制御を実施する。
詳しくは、制御部40は、鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12の端子電圧又は開放電圧V0(Li)の検出値を常時取得するとともに、図示しない電流検出手段により検出される鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12を流れる電流値を常時取得する。そして、例えば、放電時における各蓄電池11,12の端子電圧がSOC使用範囲W1、W2の下限値に対応する電圧(下限電圧)よりも低下する場合には、回転電機10からの充電により、各蓄電池11,12の過放電保護を図るようにする。また、制御部40は、各蓄電池11,12の端子電圧がSOC使用範囲W1、W2の上限値に対応する電圧(上限電圧)よりも上昇しないように、過充電保護(過電圧保護)を実施する。
また、本実施形態では、車両の回生エネルギにより回転電機10を発電させて両蓄電池11,12(主にはリチウムイオン蓄電池12)を充電する減速回生を行っている。この減速回生は、車両が減速状態であること、エンジンへの燃料噴射をカットしていること、等の条件が成立した時に実施される。
また、制御部40は、第1スイッチ部20のオン(閉鎖)とオフ(開放)との切り替えを制御する。例えば、制御部40は、電気経路における地絡の有無を判定し、地絡が無い場合には、車両の運転状態に基づいて第1スイッチ部20の各スイッチ21,22のオンオフを個別に制御する。地絡がある場合には、その地絡の発生状態に応じて第1スイッチ部20の各スイッチ21,22のオンオフを個別に制御する。なお本実施形態では、IGスイッチのオン後においては、第2スイッチ部30は基本的にはオン状態とされる。
詳しくは、地絡が生じていない正常状態の場合において、車両の運転状態が定常走行状態の場合や、アイドリングストップ制御の自動停止状態等、回転電機10の駆動によりエンジンに動力が付与されない状態では、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにして、リチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14に優先的に放電する。
一方、エンジン再始動時や回転電機10による動力アシスト時(加速時)等、回転電機10の駆動によりエンジンに動力が付与される状態では、リチウムイオン蓄電池12から回転電機10への放電の影響によりリチウムイオン蓄電池12において電圧変動が生じるおそれがある。そこでかかる状況下では、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにして、電圧変動の影響を抑えつつ、鉛蓄電池11から第1電気負荷14に優先的に放電する。
以上のように、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12のうち、第1電気負荷14に対する放電を優先する蓄電池側のスイッチをオン、第1電気負荷14に対する放電を優先しない蓄電池側のスイッチをオフとした場合、放電を優先しない蓄電池側のスイッチにおいては、ダイオードを経由しての通電が行われることとなり、これによる電圧降下が生じる。これにより、放電を優先しない蓄電池の電圧に対して、放電を優先する蓄電池の相対的な電圧が高められ、放電を優先する蓄電池から第1電気負荷14への放電をより積極的に行うことができる。
一方、地絡が生じている場合には、その地絡の発生状態に応じて第1スイッチ部20のオンオフを制御する。詳しくは、第1端子T1側、すなわちスイッチ21よりも鉛蓄電池11側で地絡が発生した場合には、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにする。この場合、鉛蓄電池11から第1電気負荷14への放電が停止されたとしても、リチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14への放電を継続できる。同様に、第2端子T2側、すなわちスイッチ22側よりもリチウムイオン蓄電池12側で地絡が生じた場合には、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにする。この場合、リチウムイオン蓄電池12から電気負荷への放電が停止されたとしても、鉛蓄電池11から第1電気負荷14への放電を継続できる。
ここで、図2(b)を用いて、ダイオードの電圧降下による効果についてより詳しく説明する。まず、リチウムイオン蓄電池12の全SOC範囲内でSOC使用範囲W2(Li)よりも低SOC側の領域である特定領域に、リチウムイオン蓄電池12の開放電圧V0(Li)と鉛蓄電池11の開放電圧V0(Pb)とが一致するポイントVds1が存在し、かつSOC使用範囲W2(Li)では、その全域で「開放電圧V0(Li)>の開放電圧V0(Pb)」となっている。
この場合、「開放電圧V0(Li)<の開放電圧V0(Pb)」となる領域においては、鉛蓄電池11の放電が優先され、「開放電圧V0(Li)>の開放電圧V0(Pb)」となる領域において、リチウムイオン蓄電池12の放電が優先されることとなる。
本実施形態では、ダイオードD1,D2のカソードが互いに向かい合わせとなるように、第1スイッチ部20の各スイッチ21,22を接続している。そのため、鉛蓄電池11側とリチウムイオン蓄電池12側とのうち一方のスイッチをオン、他方のスイッチをオフとすると、オフとなる側のスイッチのダイオードによる電圧降下により、図2(b)に示すポイントVds1を、リチウムイオン蓄電池12のSOC使用範囲W2(Li)を拡大する側、及び縮小する側のいずれかに変更することが可能となる。
詳しくは、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにすると、スイッチ21のダイオードD1の電圧降下により、図2(b)のリチウムイオン蓄電池12のSOC特性において、鉛蓄電池11のOCVを実質的に低下した状態にできる。この場合、図2(b)に示すポイントVds1が、低SOC側のVds2にシフトされることで、SOC使用範囲W2(Li)が低SOC側に拡大されることとなり、リチウムイオン蓄電池12の放電をより積極的に行うことが可能となる。
スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにする場合には、スイッチ22のダイオードD2の電圧降下により、図2(b)のリチウムイオン蓄電池12のSOC特性において、リチウムイオン蓄電池12のOCVを実質的に低下した状態にできる。この場合、図2(b)に示すポイントVds1が、高SOC側のVds3にシフトされることで、SOC使用範囲W2(Li)が高SOC側に縮小される。言い換えると、鉛蓄電池11のSOC使用範囲W1(Pb)の高SOC側が拡大されることとなり、鉛蓄電池11の放電をより積極的に行うことが可能となる。
次に本実施形態の制御部40が実施する処理手順について図3,図4のフローチャートを用いて説明する。なお以下の処理は、制御部40が所定周期で繰り返し実施する。また、図3,図4では、制御部40は、第2スイッチ部30を基本的にオン状態で維持し、第1スイッチ部20のオンオフを切り替える。
図3において、地絡が発生していない正常状態であるか否かを判定する(S11)。本処理は、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の放電電流を検出する図示を略す電流検出手段の検出値を用いて実施し、電流の検出値が所定の閾値未満の場合には正常状態であると判定し、電流の検出値が所定の閾値以上の場合に地絡状態と判定する。正常状態であると判定した場合には、通常処理として、車両の運転状態に応じてスイッチ21,22のオンオフを制御する(S12)。
ここで、図4を用いてS12の通常処理について説明する。まず、定常走行状態であるか否かを判定する(S21)。定常走行状態であるか否かは、図示を略す車両の走行状態を示す各種センサからの検出信号に基づき判定する。なお、定常走行状態には、車速が略一定でエンジンがアイドル運転されている状態も含まれているとする。
S21で定常走行状態であると判定した場合には、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにして、リチウムイオン蓄電池12の放電を優先する(S22)。S21で定常走行状態でないと判定した場合には、減速状態(回生充電時)であるか否かを判定する(S23)。S23で減速状態であると判定した場合には、スイッチ21,22の両方をオンにする(S24)。この場合、回転電機10の発電で発生した電力が各蓄電池11、12並びに第1電気負荷14に供給されることとなる。
S23で減速状態でないと判定した場合には、アイドリングストップ制御によるエンジンの自動停止状態であるか否かを判定する(S25)。本処理は、アクセル開度がゼロであり、且つ車速がゼロの際に肯定判定する。S25で肯定判定した場合には、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにして、リチウムイオン蓄電池12を優先的に用いて第1電気負荷14への放電を実施する(S26)。
S25で否定判定した場合には、回転電機10によるエンジン再始動時、又は回転電機10による動力アシスト時(すなわち加速時)であるか否かを判定する(S27)。S27で肯定判定した場合には、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにして、鉛蓄電池11を優先的に用いて第1電気負荷14への放電を実施する(S28)。
一方、図3のS11で地絡が生じていると判定した場合には、地絡の発生が第1端子T1側(鉛蓄電池11側)であるか否かを判定する(S13)。本処理は、鉛蓄電池11側の電流の検出値が所定の判定値以上の際に肯定判定する。鉛蓄電池11側で地絡が発生している場合には、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにする(S14)。この場合、鉛蓄電池11からの放電が停止されたとしても、リチウムイオン蓄電池12からの放電を継続できる。
地絡が第1端子T1側でない場合、すなわち第2端子T2側(リチウムイオン蓄電池12側)の場合には、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにする(S15)。この場合、リチウムイオン蓄電池12からの放電が停止されたとしても、鉛蓄電池11からの放電を継続できる。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
・互いのダイオード成分の順方向が向かい合わせとなるようにスイッチ21とスイッチ22とを接続し、その中間点に第1電気負荷14を接続する接続点P1を設ける構成とした。この場合、各スイッチ21,22がオンである場合に加えて、各スイッチ21,22がオフの場合にも、各スイッチ21,22のダイオード成分を経由して第1電気負荷14への放電が可能となる。従って、スイッチ21及びスイッチ22のオンオフに関わらず、第1電気負荷14に対する2電源による電力供給の冗長性を確保できる。
・スイッチ21とスイッチ22とを個別にオンオフするようにしたため、スイッチ21及びスイッチ22の一方をオン、他方をオフにすることで、オン状態のスイッチ21,22を介しての通電と、ダイオードD1,D2を経由しての通電との両方を行うことが可能となる。
・鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12のうち第1電気負荷14に対する放電を優先する蓄電池側のスイッチをオン、第1電気負荷14に対する放電を優先しない蓄電池側のスイッチをオフにする場合、放電を優先しない蓄電池側のスイッチにおいては、ダイオードを経由しての通電による電圧降下が生じる。そのため、放電を優先しない側の蓄電池の電圧に対して、放電を優先する側の蓄電池の相対的な電圧が高められることとなり、放電を優先する蓄電池から電気負荷に対して電力を優先供給する効果を高めることができる。
・鉛蓄電池11よりもリチウムイオン蓄電池12における充放電性能が高く、リチウムイオン蓄電池12の側に回転電機10が接続されている構成において、回転電機10がエンジンに動力を付与しない状態(車両の定常走行状態又はアイドリングストップ制御による自動停止状態)ではスイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにしたため、鉛蓄電池11から第1電気負荷14への放電を抑え、充放電性能の高いリチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14への放電をより積極的に行うことができる。また、回転電機10がエンジンに動力を付与する状態(車両の加速状態及びアイドリングストップ制御の再始動状態)では、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにしたため、リチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14への放電を抑え、鉛蓄電池11から第1電気負荷14への放電をより積極的に行うことができる。
・車両の減速状態において回生充電が行われる充電時の場合には、スイッチ21及びスイッチ22の両方をオンにすることで、鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12及び第1電気負荷14の各々に回生発電の電力を供給できる。
・鉛蓄電池11側で地絡が生じた際に、スイッチ21をオフにする場合、鉛蓄電池11側から第1電気負荷14への放電が停止されたとしても、リチウムイオン蓄電池12側から第1電気負荷14への放電を継続できる。また、リチウムイオン蓄電池12側で地絡が生じた際に、スイッチ22をオフにする場合、リチウムイオン蓄電池12側から第1電気負荷14への放電が停止されたとしても、鉛蓄電池11側から第1電気負荷14への放電を継続できる。
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。なお以下の説明において上述の構成を同様の構成については同じ図番号を付し詳述は省略する。
(第2実施形態)
上記において、各蓄電池11,12の充放電が個別に制御されることによって、各蓄電池11,12のSOCにばらつきが生じる可能性がある。また蓄電池11,12の各々において過充電(過放電)となる電圧が異なる場合がある。そのため、各蓄電池11,12の充電時には、一方の蓄電池のSOCが過充電状態(過放電状態)となることを避けるために、他方の蓄電池の充電が停止されると、他の蓄電池において未だ充電可能な状態であるのに、その充電状態が制限されることが生じうる。
そこで、第2実施形態では、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12との現在のSOCに基づき決定された充電の優先度に応じて、第1スイッチ部20、第2スイッチ部30のオンオフを制御する。
なお本実施形態では、各蓄電池11,12から第1電気負荷14への2電源による電力供給の冗長性を確保するため、図5に示すように、第1スイッチ部20のスイッチ21,22の各々を複数の半導体スイッチの並列接続体で構成する。すなわち、スイッチ21を、2つの半導体スイッチ(スイッチ21a,21b)の並列接続体で構成する。スイッチ22を、2つの半導体スイッチ(スイッチ22a,22b)の並列接続体で構成する。
以上の構成において、各蓄電池11,12の充電の優先度に応じて、第1スイッチ部20の各スイッチ21,22の各半導体スイッチを個別にオンオフすることで、充電の優先度の高い蓄電池側のスイッチの経路抵抗が、充電の優先度の低い蓄電池側のスイッチの経路抵抗よりも小さくなるようにする。なお本実施形態で示す「経路抵抗」には、各半導体スイッチのオン抵抗、各電気経路の配線抵抗等が含まれているとする。
詳しくは、両蓄電池11,12の充電の優先度が同じ場合には、スイッチ21a,21bの両方、スイッチ22a,22bの両方をオンにする。この場合、各蓄電池11,12の経路抵抗の差が小さいことにより、両蓄電池11,12に同様に充電電流が供給される。
鉛蓄電池11よりもリチウムイオン蓄電池12の充電の優先度が高い場合には、両スイッチ22a,22bをオン、スイッチ21a,21bの一方のみをオンにする。この場合、スイッチ21の経路抵抗よりもスイッチ22の経路抵抗が小さくなるため、リチウムイオン蓄電池12に対して優先的に充電電流が供給される。
ここで、各蓄電池11,12の充電の優先度は、図示を略すROMに記憶された図6、図7の関係を用いて、制御部40が判定する。図6は、各蓄電池11,12のSOC使用範囲を複数の区分に分けるものであり、本実施形態では、鉛蓄電池11のSOCをA1、B1、C1(A1>B1>C1)の3つに区分けしている。同様に、リチウムイオン蓄電池12のSOCを、A2、B2,C2(A2>B2>C2)3つに区分けしている。
そして制御部40は、各蓄電池11,12の現在のSOCを図6の各区分に対応付けるとともに、図7の関係に基づいて充電の優先度を判定する。詳しくは、鉛蓄電池11のSOCがA1の場合、リチウムイオン蓄電池12のSOCがA2であれば、両蓄電池11,12の優先度は同じと判定する。リチウムイオン蓄電池12のSOCがB2,C2であれば、リチウムイオン蓄電池12の優先度が高いと判定する。
鉛蓄電池11のSOCがB1の場合、リチウムイオン蓄電池12のSOCがA2であれば、鉛蓄電池11の優先度が高いと判定する。リチウムイオン蓄電池12のSOCがB2であれば、両蓄電池11,12の優先度は同じであると判定する。リチウムイオン蓄電池12のSOCがC2であれば、リチウムイオン蓄電池12の優先度が高いと判定する。
鉛蓄電池11のSOCがC1の場合、リチウムイオン蓄電池12のSOCがA2,B2であれば、鉛蓄電池11の優先度が高いと判定する。リチウムイオン蓄電池12がC2であれば両蓄電池11,12の充電度は同じと判定する。
以上のように、各蓄電池11,12のSOCに応じて、蓄電池11,12の充電の優先度を決定し、その充電の優先度に応じて第1スイッチ部20のオンオフを制御することで、各蓄電池11,12をバランスよく充電することができる。
次に制御部40による第2実施形態の充電制御について、図8のフローチャートを用いて説明する。以下の処理は、制御部40が所定周期で繰り返し実施する。また本実施形態においても第2スイッチ部30は基本的にオン状態で維持される。
図8において、各蓄電池11,12の充電時であるか否かを判定する(S41)。本処理は、各蓄電池11,12の電流の検出結果に基づき判定できる。肯定判定した場合には、リチウムイオン蓄電池12の充電の優先度が高いか否かを判定する(S42)。S42で肯定判定した場合には、両スイッチ22a,22bをオン、スイッチ21aをオフ(スイッチ21bをオン)にする(S43)。この場合、スイッチ21よりもスイッチ22の経路抵抗が小さくなり、リチウムイオン蓄電池12が優先して充電される。
S42で否定判定した場合、すなわち、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12との充電の優先度が同じ場合には、スイッチ21,22の全スイッチをオンにする(S44)。この場合、第1スイッチ部20と第2スイッチ部30の経路抵抗の差が抑えられ、両蓄電池11,12に対して同様に充電電流が供給されることとなる。S41で否定判定した場合、すなわち充電時でない場合には、図4の通常制御を実施する(S45)。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
・スイッチ21及びスイッチ22を複数の半導体スイッチの並列接続体にて構成した場合、並列接続体の各半導体スイッチのうち、いずれの半導体スイッチをオンするかを切り替えることにより、各スイッチ21,22における経路抵抗を変えることができる。これを利用して、充電の優先度に応じて、半導体スイッチのオンオフを切り替えることで、充電の優先度に応じて各蓄電池11,12を充電できる。
・鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12の充電状態に応じて、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の充電の優先度を判定することで、これを利用して、第1スイッチ部20及び第2スイッチ部30の状態を切り替えることができる。
(第3実施形態)
電池特性の異なる2つの鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12を用いる場合、各蓄電池11,12において、使用可能な開放電圧OCVの上限値(上限電圧)が異なっていることがあると考えられる。この場合、両蓄電池11,12を同時に充電する場合に、一方の蓄電池の電圧が上限電圧となった場合には、他方の蓄電池がまだ充電可能な状態で、充電が停止されてしまう。また、一方の蓄電池の電圧が上限電圧となってからも、他方の蓄電池の充電が継続される場合には、一方の蓄電池の電圧が上限電圧を超えて印加される過充電状態となる不都合が生じうる。
そこで、第3実施形態では、各蓄電池11,12の上限電圧が異なる場合に、各蓄電池11,12を充電するに際して、上限電圧の低い側の一方の蓄電池の電圧が上限電圧に達するまでは、両蓄電池11,12に対する充電を行う。そして、上限電圧の低い一方の蓄電池の電圧が上限電圧に達した際には、上限電圧の高い他方の蓄電池を優先して充電する。
また、両蓄電池11、12の充電を行う際、各蓄電池11,12が低温状態であると、電池の内部抵抗が大きく、充電に伴って電圧が上昇しやすいため、上限電圧に達しやすくなる。そこで、第3実施形態では、各蓄電池11,12の温度が所定未満となる低温状態の場合には、上限電圧が低い側の蓄電池の充電を制限した状態で、上限電圧が高い側の蓄電池を充電する。詳しくは、上限電圧が低い側の蓄電池をダイオードを経由して充電する。この場合、上限電圧が低い側の蓄電池の電圧上昇を抑えつつ、上限電圧が高い蓄電池の充電を継続できる。またダイオードの通電による発熱により、蓄電池の温度上昇が促されることで、蓄電池の電圧上昇が抑えられることも期待される。
次に、制御部40による第3実施形態の充電制御について説明する。図9は、鉛蓄電池11の上限電圧V1よりも、リチウムイオン蓄電池12の上限電圧V2が大きい場合(V1<V2の場合)の処理手順の例である。なお図9の処理は、図1の構成を前提としている。本実施形態の場合にも、第2スイッチ部30は基本的にオン状態で維持され、第1スイッチ部20のオンオフを制御することで、回転電機10の発電電力による各蓄電池11,12の充電の状態を切り替える。
まず、各蓄電池11,12の充電時であるか否かを判定する(S51)。S51で充電時であると判定した場合には、鉛蓄電池11の電圧(Pb電圧)が上限電圧V1以上であるか否かを判定する(S52)。
鉛蓄電池11の電圧(Pb電圧)が上限電圧V1以上の場合には、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにする(S53)。この場合、鉛蓄電池11の充電が停止され、鉛蓄電池11の電圧上昇を停止した状態で、リチウムイオン蓄電池12の充電を継続できる。鉛蓄電池11の電圧(Pb電圧)が上限電圧V1未満の場合には、鉛蓄電池11の温度が所定未満(低温度)であるか否かを判定する(S54)。本処理は、例えば鉛蓄電池11の図示を略す温度センサによる温度の検出値に基づき判定する。
鉛蓄電池11の温度が低温度の場合には、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにする(S55)。この場合、スイッチ22のダイオードD2で鉛蓄電池11に対する充電電流の通電が制限され、鉛蓄電池11の電圧上昇がダイオードD2を流れる電流分に抑えられた状態で、リチウムイオン蓄電池12の充電を継続できる。
鉛蓄電池11が低温度でない場合には、スイッチ21,22の両方をオンにして、回転電機10の発電電力により両蓄電池11,12を同様に充電する(S56)。なおS51で否定判定した場合には、上述の通常処理を行う(S57)。なお本実施形態においてもスイッチ21,22のオンオフに関わらず、第1電気負荷14に対して2電源での電力供給の冗長性を確保した状態とすることができる。
次に、鉛蓄電池11の上限電圧V1よりも、リチウムイオン蓄電池12の上限電圧V2が小さい場合(V1>V2)の場合の処理手順について図10,図11を用いて説明する。図10は、図1において第2端子T2側に接続されていた回転電機10に代えて、第1端子T1側に回転電機10aを接続した構成となっている。例えば回転電機10aには、オルタネータ等が用いられる。そのため、回転電機10の発電電力による充電時には、第1スイッチ部20のオンオフに関わらず、鉛蓄電池11には回転電機10aからの充電電流が供給される。一方、リチウムイオン蓄電池12は、第1スイッチ部20をオンオフが切り替えられることで、その充電状態が切り替えられる。本実施形態ではこれを利用して、各蓄電池11,12の充電の優先度を切り替える。
なお、図10では、第2スイッチ部30の構成を省略しているが、リチウムイオン蓄電池12側に第2スイッチ部30を設け、上述の場合と同様に、基本的にオン状態で維持するようにしてもよい。
図11において、各蓄電池11,12の充電時であるか否かを判定する(S61)。S61で充電時と判定した場合には、リチウムイオン蓄電池12の電圧(Li電圧)が上限電圧V2以上であるか否かを判定する(S62)。リチウムイオン蓄電池12の電圧(Li電圧)が上限電圧V2以上の場合には、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにする(S63)。この場合、スイッチ22がオフであることで、リチウムイオン蓄電池12の充電が停止される。これによりリチウムイオン蓄電池12の電圧上昇を停止した状態で、鉛蓄電池11の充電を継続できる。
S62で否定判定した場合には、上限電圧の低いリチウムイオン蓄電池12の温度が所定未満(低温度)であるか否かを判定する(S64)。本処理は、例えばリチウムイオン蓄電池12の図示を略す温度センサによる温度の検出値に基づき判定する。
リチウムイオン蓄電池12が低温度の場合には、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにする(S65)。この場合、スイッチ21のダイオードD1でリチウムイオン蓄電池12に対する充電電流の通電が制限され、リチウムイオン蓄電池12の電圧上昇を抑えた状態で、鉛蓄電池11の充電を継続できる。
リチウムイオン蓄電池12が低温度でない場合には、スイッチ21,22の両方をオンにして、回転電機10の発電電力により両蓄電池11,12を同様に充電する(S66)。S61で充電時でないと判定した場合には、上述の通常処理を行う(S67)。なお本実施形態においてもスイッチ21,22のオンオフに関わらず、第1電気負荷14に対して2電源での電力供給の冗長性を確保した状態とすることができる。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
・鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の上限電圧が異なる場合に、各蓄電池11,12の充電を行う際、上限電圧の低い側の蓄電池が上限電圧に達するまでは、両蓄電池11,12を充電する。そして上限電圧の低い側の蓄電池が上限電圧に達した際には、上限電圧の高い側の他方の蓄電池を優先して充電するようにした。この場合、各蓄電池11,12に対して上限電圧以上の電圧が印加される過電圧状態を回避しつつ、各蓄電池11,12をより満充電状態に近づくように充電できる。
・上限電圧の低い蓄電池側の温度が所定未満に低温の場合には、当該蓄電池において充電に伴う電圧上昇が大きく上限電圧に達しやすくなる。そこで、上限電圧の低い蓄電池側のスイッチをオフ、上限電圧の高い蓄電池側のスイッチをオンにすることで、スイッチがオフとされた上限電圧の低い側の蓄電池側においては、ダイオードを介した充電により充電電圧の上昇を抑えることができる。そして、上限電圧の高い側の蓄電池側においては、上限電圧の低い蓄電池の側の蓄電池の電圧上昇が抑えられることで、より適切に充電できる。また上限電圧の低い側の蓄電池側において、ダイオードを介した通電により生じる温度上昇により、蓄電池の温度上昇が促され、蓄電池の電圧上昇を抑えることも可能となる。
・上限電圧の低い蓄電池側の電圧が上限電圧に達する場合に、当該上限電圧の低い蓄電池側のスイッチをオフ、上限電圧が高い側の蓄電池側のスイッチをオンにするようにしたため、上限電圧の低い蓄電池の充電を停止した状態で、上限電圧の高い蓄電池側を充電できる。
(第4実施形態)
図12は、本実施形態における電源システムの電気回路図である。図12では、上述の図1との違いとして、大電流入出力端子である第1端子T1及び第2端子T2の間に、並列に2つ接続経路L1,L11が設けられており、そのうち接続経路L1に第1スイッチ部20が設けられ、並列経路としての接続経路L11に第3スイッチ部60が設けられている。第1スイッチ部20は既述の開閉手段である。第3スイッチ部60は、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の間において第1スイッチ部20に並列に設けられる開閉手段である。
第3スイッチ部60は、2つの半導体スイッチ61の直列接続体を備える構成となっている。これらの各スイッチ61は例えばNチャネルMOSFETよりなり、互いのソース端子同士が向かい合わせに接続されている。これにより、各スイッチ61においてダイオードのアノード同士が互いに向かい合わせとなっている。これは第2スイッチ部30と同様の構成である。
ここで、接続経路L1,L11は、いずれも端子T1,T2間に設けられる電気経路であるが、接続経路L1は、第1電気負荷14の要求電力に応じた電流を流す負荷給電経路として設けられ、接続経路L11は、負荷給電経路よりも大電流の通電を許容する大電流経路として設けられている。接続経路L11は、主に回転電機10の入出力を含む大電流の通電を行う大電流経路でもある。この場合、第1スイッチ部20と第3スイッチ部60とでは、半導体スイッチの数が異なり、大電流が流れる第3スイッチ部60では、それより低電流の第1スイッチ部20よりもスイッチ数が多くなっている。例えば、第1スイッチ部20では、2つの半導体スイッチの直列接続体が並列に2つ設けられるのに対し、第3スイッチ部60では、2つの半導体スイッチの直列接続体が並列に3つ設けられている。ちなみに、リチウムイオン蓄電池12側の第2スイッチ部30では、第3スイッチ部60と同数の半導体スイッチが設けられている。
制御部40は、車両運転状態や各蓄電池11,12の状態に基づいて、電池ユニットUにおける各スイッチ部20,30,60のオンオフを制御する。以下に、制御部40によるスイッチ制御を具体的に説明する。なお、スイッチ部20では、直列接続体の各スイッチ21,22が個別にオンオフ制御される。また、スイッチ部30では、直列接続体の各スイッチ31がまとめてオンオフ制御され、スイッチ部60では、直列接続体の各スイッチ61がまとめてオンオフ制御される。
ここでは、(1)減速回生時、(2)回転電機10の力行駆動時、すなわち動力アシスト時及び再始動時、(3)鉛蓄電池11の優先放電時、(4)リチウムイオン蓄電池12の優先放電時、(5)リチウムイオン蓄電池12の使用停止時、すなわち充放電の禁止時についてそれぞれ通電の状態を、図13〜図17を用いて説明する。
図13に示す減速回生時には、スイッチ21,22,31,61が[ON,ON,ON,ON]の状態で制御される。この場合、スイッチ31,61を介して、回転電機10の発電電力が各蓄電池11,12に供給され、これら各蓄電池11,12が適宜充電される。また、スイッチ22を介して、第1電気負荷14の要求電力(消費電力)に応じて回転電機10の発電電力が第1電気負荷14に供給される。
第1電気負荷14に対する給電は、スイッチ21,22のいずれかを介して行われればよく、スイッチ21,22が共にオンの状態で、スイッチ21を介して回転電機10の発電電力が第1電気負荷14に供給されるものであってもよい。なお、減速回生時に、スイッチ21,22の一方のみをオンする構成であってもよい。
図14に示す回転電機10の力行駆動時には、スイッチ21,22,31,61が[ON,OFF,ON,OFF]の状態で制御される。この場合、スイッチ21を介して、鉛蓄電池11から第1電気負荷14に電力が供給される。また、スイッチ31を介して、リチウムイオン蓄電池12から回転電機10に電力が供給される。
図15に示す鉛蓄電池11の優先放電時には、スイッチ21,22,31,61が[ON,OFF,ON,OFF]の状態で制御される。この場合、スイッチ21を介して、鉛蓄電池11から優先的に第1電気負荷14に電力が供給される。
図16に示すリチウムイオン蓄電池12の優先放電時には、スイッチ21,22,31,61が[OFF,ON,ON,OFF]の状態で制御される。この場合、スイッチ22を介して、リチウムイオン蓄電池12から優先的に第1電気負荷14に電力が供給される。
図17に示すリチウムイオン蓄電池12の使用停止時には、スイッチ21,22,31,61が[ON,ON,OFF,ON]の状態で制御される。この場合、スイッチ61を介して、回転電機10の発電電力が鉛蓄電池11に供給され、鉛蓄電池11のみが適宜充電される。また、スイッチ22を介して、第1電気負荷14の要求電力に応じて回転電機10の発電電力が第1電気負荷14に供給される。
第1電気負荷14に対する給電は、スイッチ21,22のいずれかを介して行われればよく、スイッチ21,22が共にオンの状態で、スイッチ21を介して回転電機10の発電電力が第1電気負荷14に供給されるものであってもよい。なお、スイッチ21,22の一方のみをオンする構成であってもよい。
また、電池ユニットUにおいては、各スイッチ部における故障の発生が懸念される。以下には、スイッチ故障の発生時に制御部40により実施されるフェイルセーフ処理を説明する。この場合、制御部40は、故障判定手段及びフェイルセーフ手段を構成するものであり、第1スイッチ部20のスイッチ21,22のいずれかにおける故障の有無を判定するとともに、スイッチ21,22のいずれかが故障したと判定された場合に、スイッチ21,22のうち故障していない方のスイッチをオン、第3スイッチ部60をオンに制御する。制御部40は、例えば、各スイッチ21,22のオン時及びオフ時におけるスイッチ両端電圧を取得し、そのスイッチ両端電圧に基づいて、各スイッチ21,22における故障の有無を判定する。なお、電池ユニットUの故障発生時には、リチウムイオン蓄電池12に接続された第2スイッチ部30がオフ状態で維持される。
この場合、スイッチ21の故障時には、図18に示すフェイルセーフ1の処理が実施され、スイッチ22の故障時には、図19に示すフェイルセーフ2の処理が実施され、スイッチ61の故障時には、図20に示すフェイルセーフ3の処理が実施される。
図18に示すスイッチ21の故障時には、スイッチ22,61が[ON,ON]の状態で制御される。この場合、スイッチ61を介して、回転電機10の発電電力が鉛蓄電池11に供給され、鉛蓄電池11が適宜充電される。また、スイッチ22を介して、回転電機10の発電電力が第1電気負荷14に供給される。
図19に示すスイッチ22の故障時には、スイッチ21,61が[ON,ON]の状態で制御される。この場合、スイッチ61を介して、回転電機10の発電電力が鉛蓄電池11に供給され、鉛蓄電池11が適宜充電される。また、スイッチ21を介して、回転電機10の発電電力が第1電気負荷14に供給される。
図20に示すスイッチ61の故障時には、スイッチ21,22が[ON,ON]の状態で制御される。この場合、スイッチ21,22を介して、回転電機10の発電電力が鉛蓄電池11に供給され、鉛蓄電池11が適宜充電される。また、スイッチ22を介して、回転電機10の発電電力が第1電気負荷14に供給される。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
・回転電機10の発電による充電時に、第3スイッチ部60をオン(閉鎖)することにより、その第3スイッチ部60を介して、回転電機10の発電電力を鉛蓄電池11に供給する充電経路を形成することができる。この場合、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の間においては、鉛蓄電池11への充電経路と第1電気負荷14への給電経路とが並列に形成される。これにより、第1スイッチ部20を構成する各スイッチ21,22の電流負荷は、第1電気負荷14の要求電力を満たす分で足りることになる。つまり、鉛蓄電池11への充電経路と第1電気負荷14への給電経路とが各々形成されることにより、これら各経路における想定電力の大きさを考慮しつつ適正な回路構成を実現することができる。
・鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12の間に、負荷給電経路(L1)と大電流経路(L11)とを並列で設ける構成としたため、これら各経路のうち負荷給電経路では、第1スイッチ部20を構成する各スイッチ21,22の個数をそれぞれ少なくする一方、大電流経路では第3スイッチ部60のスイッチ個数を多くする等の対応が可能となる。
仮に回転電機10として定格出力の大きいものを使用する場合には、その定格出力に応じて大電流経路での想定最大電力が大きくなるが、かかる場合にも、第1スイッチ部20を構成する各スイッチ21,22の個数をそれぞれ多くする必要はなく、大電流経路側の第3スイッチ部60への対応のみで対処できる。
・リチウムイオン蓄電池12の充放電を禁止する場合に、スイッチ21,22の少なくとも一方をオン、第2スイッチ部30をオフ、第3スイッチ部60をオンとする構成とした。これにより、リチウムイオン蓄電池12の充放電が禁止される状態下において、回転電機10による鉛蓄電池11の充電を可能にしつつ、さらに第1電気負荷14への給電を継続的に実施できる。
・第1スイッチ部20の各スイッチ21,22の故障時に、スイッチ21,22のうち故障していない方のスイッチをオン、第3スイッチ部60をオンにする構成とした。これにより、スイッチ故障時にあっても、回転電機10による鉛蓄電池11への充電を可能にしつつ、第1電気負荷14への給電を継続することが可能となる。これにより、適正なフェイルセーフ処置を実施できる。
(他の実施形態)
・上記の第1実施形態では、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12との間の電気経路において、第1スイッチ部20の両側のうちリチウムイオン蓄電池12の側に発電機としての回転電機10(ISG等)を接続する構成としたが、この構成を変更してもよい。例えば、図10に示すように、鉛蓄電池11の側に発電機としての回転電機10aを接続する構成としてもよい。この場合、鉛蓄電池11側で地絡が生じた場合には、スイッチ21をオフ、スイッチ22をオンにすることで、鉛蓄電池11から第1電気負荷14への放電が停止されたとしても、リチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14に放電できる。同様にリチウムイオン蓄電池12側で地絡が生じた場合には、スイッチ21をオン、スイッチ22をオフにすることで、リチウムイオン蓄電池12から第1電気負荷14への放電が停止されたとしても、鉛蓄電池11から第1電気負荷14に放電できる。
・上記の第1実施形態では、地絡が生じた場合、地絡が生じていない蓄電池側のスイッチ21又はスイッチ22をオンとして、第1電気負荷14への放電が継続されるようにしているが、上記のように、第1スイッチ部20のダイオードD1,D2のカソードを向かい合わせに接続した構成の場合には、地絡が生じていない蓄電池側のスイッチ21,22をオフとしても、当該スイッチ21,22のダイオードを経由しての通電により第1電気負荷14への放電を継続することができる。
・上記の第2実施形態は、電池ユニットUが外部端子として第1端子T1,第3端子T3のみを備える図10の電池システムの構成にも適用可能である。この場合にも、各スイッチ21,22を複数のスイッチの並列接続体で構成し、蓄電池11,12の充電の優先度に応じて経路抵抗が切り替わるように、各スイッチ21,22のオンオフが切り替えられればよい。
・上記の第2実施形態では、第1スイッチ部20の各スイッチ21,22を2つの半導体スイッチの並列接続体として構成しているが、各スイッチ21,22は、n個(n=2,3,4,・・・)のスイッチの並列接続体として構成してもよい。
・上記の第2実施形態において、第2スイッチ部30をn個(n=2,3,4,・・・)のスイッチ31の並列接続体として構成してもよい。この場合には、各蓄電池11,12の充電の優先度に応じて、第1スイッチ部20と第2スイッチ部30の両方のオンオフを制御する。これにより、各スイッチ20,30の配線抵抗を変えることで、各蓄電池11,12を充電の優先度に応じて充電できる。
・上記の第3実施形態において、図9,図11の各処理では、鉛蓄電池11(又はリチウムイオン蓄電池12)が低温度であるか否かの判定と、鉛蓄電池11(又はリチウムイオン蓄電池12)の電圧が所定の閾値以上であるか否かの判定との両方を行っているが、いずれか一方の判定処理のみが行われてもよい。
・上記において、電池ユニットUは、第1スイッチ部20及び接続点P1のみが収容されたものであってもよく、上記構成に限定されるものではない。
・上記の第4実施形態の電源システム(図12の構成)において、地絡判定に基づく制御(図3)や、充電の優先度に基づくスイッチ制御(図5〜図8)、各蓄電池11,12の上限電圧及び温度に基づく充電制御(図9〜図11)を適宜組み合わせて実施することも可能である。
・上記の第4実施形態において、第3スイッチ部60の具体的構成を変更してもよい。例えば、2つのスイッチ61においてダイオードのアノード同士が互いに向かい合わせとなっていなくてもよい。また、NチャネルMOSFET以外の半導体スイッチを用いてもよい。
10…回転電機、11…鉛蓄電池、12…リチウムイオン蓄電池、20…第1スイッチ部、21…スイッチ、22…スイッチ、P1…接続点。

Claims (20)

  1. 発電機能を備えた回転電機(10)に対して並列接続された第1蓄電池(11)と第2蓄電池(12)とを備える電源システムに適用され、
    前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間の電気経路(L1)に、互いのダイオード成分の順方向を向かい合わせに接続した第1スイッチ(21)及び第2スイッチ(22)の直列接続体と、
    前記第1スイッチと前記第2スイッチとの中間点であって電気負荷(14)を接続する接続点(P1)と、
    前記第1スイッチと前記第2スイッチとを個別にオンオフするスイッチ制御手段(40)と、
    を備える電源装置。
  2. 前記スイッチ制御手段は、前記各蓄電池のうち前記電気負荷に対する放電を優先する蓄電池側のスイッチをオン、前記電気負荷に対する放電を優先しない蓄電池側のスイッチをオフにする請求項に記載の電源装置。
  3. 前記回転電機は、力行駆動が可能であり、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体と前記第2蓄電池との間に接続されており、
    前記スイッチ制御手段は、前記回転電機が力行駆動される状態で、前記第1スイッチをオン、前記第2スイッチをオフにする請求項1又は2に記載の電源装置。
  4. 前記回転電機は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体と前記第2蓄電池との間に接続されており、
    前記スイッチ制御手段は、前記回転電機の発電による充電時に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの両方をオンにする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. 前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間において前記直列接続体に並列に設けられる開閉手段(60)を備え、
    前記スイッチ制御手段は、前記回転電機の発電による充電時に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの少なくとも一方をオン、前記開閉手段をオンにする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間において、前記直列接続体が設けられる前記電気経路は、前記電気負荷の要求電力に応じた電流を流す負荷給電経路であり、前記開閉手段が設けられる並列経路(L11)は、前記負荷給電経路よりも大電流の通電を許容する大電流経路である請求項に記載の電源装置。
  7. 前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのいずれかにおける故障の有無を判定する故障判定手段(40)と、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのいずれかが故障したと判定された場合に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのうち故障していない方のスイッチをオン、前記開閉手段をオンにするフェイルセーフ手段(40)と、
    を備える請求項5又は6に記載の電源装置。
  8. 前記第1蓄電池と前記第2蓄電池とを電気接続する前記電気経路における地絡の有無を判定する地絡判定手段(40)を備え、
    前記スイッチ制御手段は、前記第1スイッチよりも前記第1蓄電池側で地絡が生じた場合には前記第1スイッチをオフにし、前記第2スイッチよりも前記第2蓄電池側で地絡が生じた場合には前記第2スイッチをオフにする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電源装置。
  9. 前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、それぞれ複数の半導体スイッチの並列接続体にて構成されており、
    前記スイッチ制御手段は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の充電の優先度に応じて、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチにおいて前記複数の半導体スイッチのうちいずれをオンするかを切り替える請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電源装置。
  10. 前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池は、各々異なる上限電圧が定められており、
    前記スイッチ制御手段は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の充電に際し、前記上限電圧の低い側の一方の蓄電池が上限電圧に達するまでは、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の両方に対する充電を行い、その一方の蓄電池が上限電圧に達した後に、前記上限電圧の高い側の他方の蓄電池を優先して充電するように、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチのオンオフを制御する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電源装置。
  11. 前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池は、各々異なる上限電圧が定められており、
    前記スイッチ制御手段は、前記上限電圧の低い側の蓄電池の温度が所定未満の場合には、前記上限電圧の低い側の蓄電池の前記スイッチをオフ、前記上限電圧の高い側の蓄電池の前記スイッチをオンにする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電源装置。
  12. 前記スイッチ制御手段は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記上限電圧の低い側の蓄電池の電圧が当該上限電圧に達する場合には、当該上限電圧の低い側の蓄電池のスイッチをオフ、前記上限電圧の高い蓄電池側のスイッチをオンにする請求項11に記載の電源装置。
  13. 前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体に対して接続されるとともに、前記第2蓄電池に対して直列接続された第2開閉手段(30)を備え、
    前記スイッチ制御手段は、前記第2蓄電池による充放電を許可する場合には前記第2開閉手段をオンとし、前記第2蓄電池の充放電を禁止する場合には前記第2開閉手段をオフとする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電源装置。
  14. 前記第2開閉手段は、互いのダイオード成分の順方向を逆に接続した第3スイッチ(31a)及び第4スイッチ(31b)の直列接続体を備える請求項13に記載の電源装置。
  15. 前記スイッチ制御手段は、前記第2蓄電池の充放電を禁止する場合に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの少なくとも一方をオン、前記第2開閉手段をオフ、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間において前記直列接続体に並列に設けられる開閉手段(60)をオンとする請求項13又は14に記載の電源装置。
  16. 前記第1蓄電池の充電状態と、前記第2蓄電池の充電状態との比較により、前記第1蓄電池及び第2蓄電池の充電の優先度を判定する優先度判定手段(40)を備える請求項1乃至15のいずれか1項に記載の電源装置。
  17. 発電機能を備えた回転電機(10)に対して並列接続された第1蓄電池(11)と第2蓄電池(12)とを備える電源システムに適用され、
    前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の間の電気経路(L1)に、互いのダイオード成分の順方向を向かい合わせに接続した第1スイッチ(21)及び第2スイッチ(22)の直列接続体と、
    前記第1スイッチと前記第2スイッチとの中間点であって電気負荷(14)を接続する接続点(P1)と、
    前記第1蓄電池の充電状態と、前記第2蓄電池の充電状態との比較により、前記第1蓄電池及び第2蓄電池の充電の優先度を判定する優先度判定手段(40)と、
    を備える電源装置。
  18. 前記第1蓄電池は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの直列接続体を介さずに、前記電気負荷よりも要求電力の大きい第2電気負荷(13)に接続されている請求項1乃至17のいずれか1項に記載の電源装置。
  19. 前記第2電気負荷はエンジンを始動させるスタータ装置であり、
    前記第1蓄電池の蓄電容量は第2蓄電池の蓄電容量よりも大きい請求項18に記載の電源装置。
  20. 前記第2蓄電池の充放電性能は前記第1蓄電池の充放電性能よりも高い請求項1乃至19のいずれか1項に記載の電源装置。
JP2016076635A 2015-04-22 2016-04-06 電源装置 Active JP6613997B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102016107386.5A DE102016107386B4 (de) 2015-04-22 2016-04-21 Energieversorgungsvorrichtung

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015087611 2015-04-22
JP2015087611 2015-04-22

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016203969A JP2016203969A (ja) 2016-12-08
JP6613997B2 true JP6613997B2 (ja) 2019-12-04

Family

ID=57488612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016076635A Active JP6613997B2 (ja) 2015-04-22 2016-04-06 電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6613997B2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6834448B2 (ja) * 2016-12-14 2021-02-24 株式会社デンソー 電池ユニット、及び電源システム
JP6669097B2 (ja) * 2017-02-14 2020-03-18 株式会社オートネットワーク技術研究所 給電制御装置
JP2018139462A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 株式会社デンソー 電源装置
JP6903951B2 (ja) * 2017-02-28 2021-07-14 株式会社デンソー 電源システム
JP6467451B2 (ja) 2017-03-28 2019-02-13 株式会社Subaru 車両用電源装置
JP6919302B2 (ja) * 2017-04-17 2021-08-18 株式会社デンソー 車両用蓄電装置
JP6915430B2 (ja) * 2017-07-28 2021-08-04 トヨタ自動車株式会社 電源システム
JP7013744B2 (ja) * 2017-09-12 2022-02-15 株式会社デンソー 電池パック
JP6930505B2 (ja) * 2017-09-22 2021-09-01 株式会社デンソー 電源システム
WO2019058869A1 (ja) * 2017-09-22 2019-03-28 株式会社デンソー 電源システム
JP6616851B2 (ja) * 2018-01-26 2019-12-04 株式会社Subaru 車両用電源装置
JP7060388B2 (ja) * 2018-02-05 2022-04-26 矢崎総業株式会社 パワー半導体デバイス、及びそのパワー半導体デバイスを備える車両用電源供給システム
JP7032249B2 (ja) * 2018-06-27 2022-03-08 株式会社Soken 電源システム
JP7334419B2 (ja) * 2019-02-20 2023-08-29 スズキ株式会社 車両の電源装置
JP7409206B2 (ja) * 2020-04-09 2024-01-09 株式会社デンソー 電源システム
JP7342801B2 (ja) * 2020-06-10 2023-09-12 株式会社デンソー 電源制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6111967B2 (ja) * 2013-10-08 2017-04-12 株式会社オートネットワーク技術研究所 電源システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016203969A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6613997B2 (ja) 電源装置
JP6380171B2 (ja) 電源システム
US9649950B2 (en) Power supply apparatus
JP5234052B2 (ja) 電源装置
JP5471083B2 (ja) 車載電源装置
JP5488046B2 (ja) 車載電源装置
US9793722B2 (en) Power source apparatus for vehicle
JP5488169B2 (ja) 電源装置
JP5541134B2 (ja) 電源装置
JP5811055B2 (ja) バッテリシステム制御装置
JP5578014B2 (ja) バッテリシステム制御装置
JP5428708B2 (ja) 車載電源装置
JP5307847B2 (ja) 車両用電源システム
JP5104648B2 (ja) 車両の電源装置およびその制御方法
JP6361564B2 (ja) 電源装置
JP6481483B2 (ja) 電源装置
JP5965775B2 (ja) 車両の電源システム
JP6468104B2 (ja) 電源システム
JP2018139462A (ja) 電源装置
JP6488995B2 (ja) 車載電源システムの制御装置
JP6936683B2 (ja) 車両用電源システム及び車両用電源システムの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191021

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6613997

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250