JP6613577B2 - 炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システムと切断加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素繊維を含むシートを複数の切断片に切断加工する炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システムと切断加工方法に関する。
従来、炭素繊維は軽量・高強度の素材として航空機や自動車の部品やゴルフクラブヘッドの素材等として広く利用され、航空機や自動車等の大幅な燃費改善やゴルフクラブの軽量化等に役立つものとして知られている。炭素繊維は鉄の10倍以上の強さと耐熱性を有しており、炭素繊維を含む炭素繊維強化樹脂(CFRP:carbon fiber rein forced plastics)は難加工性複合材料である。そのため、使用後に廃棄物になった炭素繊維強化樹脂のリサイクル処理に手間がかかり、高コストになっていた。
例えば、炭素繊維強化樹脂の廃棄物を再利用する場合、使用済みの炭素繊維強化樹脂にエポキシ樹脂やサイジング剤の有機ポリマー等を含むため、高温に加熱して樹脂成分を飛ばす。そして、これを再加工するためにポリプロピレン樹脂等をバインダーとして加えて加熱加圧し不織布のシート状にしてロールに巻いている。
そして、シート状の炭素繊維強化樹脂を再利用するために切断する際、トムソン刃等で機械加工すると刃が損傷しやすく頻繁な交換が必要で高コストであった。しかも、炭素繊維を機械的に切断するとダメージを与えてしまう欠点がある。
一方、炭素繊維強化樹脂の加工技術として例えば特許文献1に記載されたレーザー加工システムが提案されている。このシステムでは、それぞれレーザー光源から発振された第一レーザー光と第二レーザー光をダイクロイックミラーを用いて同軸に重畳する。そして、重畳されたレーザー光は一対のガルバノミラーを連動して回動させることで炭素繊維強化樹脂のワークに対して走査させて切断するようにしている。
また、非特許文献1に記載されたものでは30W程度の低電力でレーザー光を炭素繊維強化樹脂に複数回走査して切断するようにしている。
特開2014−24105号公報
Optics and Lasers in Engineering 53(2014)43-50
ところで、上記特許文献1や非特許文献1に記載されたレーザー加工技術を用いて廃棄物の炭素繊維強化樹脂を切断加工すると、炭素繊維強化樹脂に残存しているエポキシ樹脂やサイジング剤の有機ポリマー、そして不織布にするためにバインダーとして添加するポリプロピレン樹脂等がレーザー光で燃焼するため、有機ガスが発生して臭気を発して周囲に飛散する欠点があった。また、炭素繊維強化樹脂を切断すると短い長さの炭素繊維であるカーボンフライやその他の粉塵等が発生して飛散するという欠点もあった。
カーボンフライが空中に飛散すると電気を通し易いために漏電や感電等の危険があり、有機ガスや粉塵が周辺に飛散すると作業者の作業環境に悪影響を与えるおそれがあった。
本発明は、このような課題に鑑みて、炭素繊維を含む不織布シートをレーザー光を用いて高速で切断加工できると共に、燃焼ガスやカーボンフライを含む粉塵等を除去できるようにした炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システムと切断加工方法を提供することを目的とする。
本発明に係る炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システムは、レーザー光を発振するレーザー光源と、炭素繊維を含む不織布シートをレーザー光で切断する光学系と、前記炭素繊維を含む不織布シートの下側に配設していて該炭素繊維を含む不織布シートを切断する際に発生する燃焼ガスとカーボンフライを含む粉塵を吸引する回収機構と、前記不織布シートを切断した複数の切断片を吸引によって回収する吸引回収手段と、回収されて繊維同士が絡まった前記切断片同士を送風によって吹き飛ばすことで互いに分離する分離手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、レーザー光源から発振されるレーザー光をガルバノ光学系等の光学系によって走査させて炭素繊維を含む不織布シートを切断し、複数の切断片に分割する。しかも、レーザー光によって炭素繊維を含む不織布シートを切断する際に、不織布シートに含まれているバインダー等の他の樹脂成分がレーザー光の熱で燃焼して燃焼ガスが発生すると共に切断によってカーボンフライを含む粉塵が発生し、周辺空間に飛散しようとするが、炭素繊維を含む不織布シートの下部に設けた回収機構によってこれら燃焼ガスと粉塵を吸引して除去するため周辺空間への飛散を防止できて作業環境を良好にできる。
炭素繊維を含む廃棄物を不織布シートに形成したものは切断加工を容易に行えて、その後の再加工やリサイクルに便利である。
しかも、炭素繊維を含む不織布シートを切断した切断片は、回収機構に吸引されずに回収機構の載置面に残されるが、吸引回収手段によってこれら切断片を吸引して回収することができる。
また、炭素繊維を含む不織布シートを切断した切断片に気体を吹き付けるか吸引することによって切断片同士を互いに分離する分離手段を設けることが好ましい。
炭素繊維を含む不織布シートの複数の切断片は、端部の繊維同士が絡まって繋がった状態のものがあるが、吸引回収手段による回収工程において、或いは回収後に、分離手段によって気体を吹き付けるか吸引することで複数の切断片同士を分離して再加工等をし易い状態にできる。
また、炭素繊維を含む不織布シートを切断する際に発生する燃焼ガスとカーボンフライを含む粉塵に気体を吹き付けて除去する吹き出し手段を更に設けるようにしてもよい。
炭素繊維を含む不織布シートの下部に設けた吸引機構によっては十分にガスとカーボンフライを含む粉塵を回収できない場合でも、吹き出し手段によって吹き飛ばすことで除去して周辺環境の悪化を防止できる。
炭素繊維を含む不織布シートの切断片は1辺が50mm以下の小さな切断片であってもよい。
本発明による炭素繊維を含む不織布シートの切断加工方法は、炭素繊維を含む不織布シートを回収機構の上に載置する工程と、炭素繊維を含む不織布シートを光学系を用いてレーザー光によって切断片へ切断する工程と、前記炭素繊維を含む不織布シートの切断時に発生する燃焼ガス及びカーボンフライを含む粉塵を前記回収機構によって吸引する工程と、前記複数の切断片を吸引することによって回収する工程と、前記回収されて繊維同士が絡まった前記切断片同士を送風によって吹き飛ばすことで互いに分離する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、回収機構の上に載置した炭素繊維を含む不織布シートをガルバノ光学系等の光学系によってレーザー光を走査させて切断し、切断時にレーザー光の熱で発生するバインダーや残存する樹脂等の燃焼ガスやカーボンフライ等を含む粉塵は不織布シートの下側の回収機構によって吸引回収して除去するため、周辺の作業環境の悪化を防止できる。
本発明に係る炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システムと切断加工方法は、光学系を用いてレーザー光で炭素繊維を含む不織布シートを高速で効率的に切断加工できて低コストであると共に、不織布シートに含有する樹脂等のレーザー光による燃焼ガスやカーボンフライを含む粉塵等を不織布シートの下側で吸引して除去できるため周辺の作業環境の悪化を防止できる上にカーボンフライによって漏電や感電等の危険を除去できる。
本発明の実施形態による炭素繊維を含む不織布を切断して切断片に分断してペレットに加工する工程を示す切断加工システムの模式図である。 ガルバノ光学系を用いた炭素繊維を含むシートの切断加工装置の要部構成を示す説明図である。 分断した切断片を個別に分断する分離手段を示す図である。 実施形態による炭素繊維を含む不織布シートを切断してペレットを形成する工程を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態による炭素繊維を含む不織布シートの切断加工装置と切断加工方法について図1から図4により説明する。
図1は炭素繊維を含む連続不織布シート1の切断加工装置を含む切断加工システムを示す工程図である。図1に示す切断加工システムにおいて、リサイクル用の炭素繊維を含む連続不織布シート1を間欠的に繰り出して所定長さに切断する。そして、所定長さの枚葉物である不織布シート1Aは切断ゾーン2で後述する切断加工装置5のガルバノ光学系13を用いて小片状の複数の切断片3に分断する。次いで、分断した複数の切断片3を押出成形機に入れて加圧して略円柱状のペレットPを成形して再利用のための素材として得る。
不織布シート1Aは適宜寸法に設定できるが、例えば1辺が1mの四角形で厚みが3〜4mmまたは5〜6mmとされている。レーザー光で分断される切断片3は1辺が例えば25mm以上50mm以下の四角形板状片とされ、この範囲の寸法であれば強度が出易い。なお、切断片3の1片の寸法は25mm未満でもよいが、小さく切断すると燃焼ガスである有機ガスの発生量が増加する欠点がある。
次に、実施形態による不織布シートの切断加工装置5と切断加工方法について説明する前に、リサイクルのために炭素繊維を含有する炭素繊維強化樹脂製の廃棄物から不織布シート1Aを製造する前工程について説明する。炭素繊維強化樹脂製の廃棄物として上述のようにゴルフクラブヘッド、航空機や自動車の部品等が知られている。これら炭素繊維強化樹脂製の廃棄物は炭素繊維にエポキシ樹脂やサイジング剤の有機ポリマー等が含まれている。
そして、これらの炭素繊維強化樹脂製の廃棄物をつぶして加熱炉に投入することで、エポキシ樹脂やサイジング剤の有機ポリマー等を燃焼させて除去して炭素繊維だけを取り出す。この炭素繊維70%に対してバインダーとして例えばポリプロピレン樹脂を30%程度混ぜて約250℃程度で加熱加圧することで、一部のポリプロピレン樹脂が溶けて炭素繊維が接着されて不織布の形状になる。これをシート状にしてロールに巻回することで、図1に示す炭素繊維を含む連続不織布シート1が得られる。
次にこのような不織布シート1Aから小片の切断片3を切断加工する切断加工システムにおける不織布シート1Aの切断加工装置5について図2に基づいて説明する。
不織布シート1Aの切断加工装置5は、所定長さに切断された不織布シート1Aを載置して切断処理する載置処理部6と、レーザー光を用いて不織布シート1Aを切断加工する切断光学系7と、切断時に発生する有機ガスや短繊維であるカーボンフライを含む粉塵等を回収する回収機構8とを主として備えている。
切断加工装置5の載置処理部6は、ロール状の連続不織布シート1を所定長さに切断した不織布シート1Aをコンベア等で間欠的に搬送して載置する支持台10が設けられている。
そして、支持台10の上方に設けた切断光学系7は、レーザー光を発振するレーザー光源としてのレーザー発振器11と、レーザー光の光路上に設けたレーザー光を集光させる集光光学系12と、その前方に設けていて不織布シート1A上でレーザー光を互いに直交するX軸方向とY軸方向とに走査可能なガルバノ光学系13とを有している。
ガルバノ光学系13において、集光光学系12の前方に設けた第一ガルバノミラー15は駆動モータ16によってその軸回りに回動可能に取り付けられている。第二ガルバノミラー17は第一ガルバノミラー15で反射したレーザー光を更に反射させて支持台10に載置された炭素繊維の不織布シート1Aに照射するものであり、駆動モータ18によってその軸回りに回動可能とされている。
各駆動モータ16,18は互いに直交する方向に配設されており、これによって第一ガルバノミラー15は水平方向に回動してレーザー光を例えばY軸方向に走査可能であり、第二ガルバノミラー17は垂直方向に回動してレーザー光をX軸方向に走査可能である。これら第一及び第二ガルバノミラー15,17の回動によって不織布シート1A上でレーザー光をX-Y軸方向に走査させて不織布シート1Aを高速で切断可能としている。
また、回収機構8として、支持台10に載置する不織布シート1Aの下には上下方向に延びる多数の吸気筒20が配列された吸気部21が設けられ、吸気部21の下端は配管22を介して吸引用ポンプ23に接続されている。吸気筒20は例えばハニカム構造等の隙間のない断面多角形筒状、即ち断面六角形や四角形筒状等に形成されており、少なくとも載置された不織布シート1Aに重なる領域に亘って配列されていることが好ましい。
また、各吸気筒20の上部開口部は少なくとも切断片3の各辺より小さい寸法に設定して、切断片3が吸引落下しないようにした。しかも配管22には、不織布シート1Aの切断時に発生する樹脂の燃焼ガスやカーボンフライ等を含む粉塵を吸気部21を通して吸引して捕捉する回収部24が設けられている。
そして、支持台10の上部には、回収機構8によって回収しきれなかった燃焼ガスやカーボンフライ等を含む粉塵を切断部周辺から遠くに吹き飛ばすための吹き出し手段26が設置されている。図2に示す例では、吹き出し手段26は不織布シート1Aの斜め上方からレーザー光による切断部に向けてアシストガスとして空気を吹き付けるようになっている。なお、吹き出し手段26から吹出す気体は空気に限定されるものではなく、他のガス、例えば窒素ガスや簡易窒素ガス等の不活性ガス、或いは酸素等のガス等でもよい。
また、支持台10の上部には不織布シート1Aから小片に分断された複数の切断片3を吸引回収するための吸引回収手段28が設置されている。吸引回収手段28は管体28aの一端が支持台10における吸気部21近傍に配設され、他端が図示しない吸引ポンプ等に連結されていて、複数の切断片3を高速で吸引して搬送するようになっている。
なお、レーザー光で不織布シート1Aから切り出された炭素繊維を含む不織布の切断片3は互いに各辺をなす端部の綿状の炭素繊維同士が絡まり易く完全に分断されていない。そのため、吸引回収手段28で多数の切断片3を回収した後、分離手段30として、図3に示すような収納管31内に収納して送風機32によって強風を吹き付けるようにしている。これによって、収納管31内で切断片3同士を絡ませた綿状の炭素繊維同士を分断して吹き飛ばし、ばらばらにするようにしている。ばらばらになった不織布の切断片3は取扱いが容易であり保管や押出成形機等への挿入が容易である。
本実施形態による不織布シート1Aの切断加工装置5は上述した構成を備えており、次に不織布シート1Aの切断加工システムによる切断加工方法について図4に示すフローチャートに沿って説明する。
まず、図1に示すロール状の炭素繊維の連続不織布シート1を間欠的に繰り出して所定長さの不織布シート1Aに切断する(ステップS1)。この不織布シート1Aを図示しないコンベア等で間欠搬送して図2に示す切断加工装置5の支持台10における吸気部21上に載置させる(ステップS2)。
この状態で、レーザー発振器11からレーザー光を発振させて集光光学系12を介してガルバノ光学系13における第一ガルバノミラー15と第二ガルバノミラー17をそれぞれX軸方向とY軸方向に回動させることで、レーザー光をX軸方向とY軸方向とに順次所定間隔を開けて走査して不織布シート1Aを格子状に切断する(ステップS3)。
なお、レーザー光で不織布シート1Aを切断すると、レーザー光はその下の吸気部21の吸気筒20まで到達して上端の一部を切断するが、各吸気筒20はそれ以上の長さを有するため吸気筒20が破損したり分解したりすることはない。
レーザー光で不織布シート1Aを切断することで、不織布シート1Aに混入しているバインダーとしてのポリプロピレン樹脂やわずかに残存するエポキシ樹脂やサイジング剤の有機ポリマー等がレーザー光で燃焼して分解され、臭気のある燃焼ガスが発生する。しかも、切断によって不織布シート1Aから炭素繊維のカーボンフライ等を含む粉塵が発生する。
これらの燃焼ガスやカーボンフライを含む粉塵は、吸引用ポンプ23の駆動によって吸気部21における各吸気筒20から吸引され、配管22を通って回収部24によって回収される(ステップS4)。
また、回収機構8による回収と同時に吹き出し手段26から空気が噴出されるため、回収機構8で回収しきれない燃焼ガスやカーボンフライを含む粉塵があったとしても、吹き出し手段26からの空気流によって遠くに飛散させることができる。そのため、作業者の周辺に残存する燃焼ガスの臭気や粉塵等が浮遊して作業者等が吸引したりすることを防止できる。
そして、不織布シート1Aが多数の小片の切断片3に切断された後、これらの切断片3は吸引回収手段28によって回収される(ステップS5)。回収された不織布からなる炭素繊維の切断片3同士は綿状の炭素繊維が互いに絡まった状態で完全に分離していないため、分離手段30に移送して送風機32によって強風で吹き飛ばし、切断片3同士を強制的にバラバラに分離する(ステップS6)。
こうして得られた多数の切断片3を図示しない押出成形機に投入してペレットPに加圧成形する(ステップS7)。得られたペレットPは炭素繊維を70%程度含有する炭素繊維素材としてリサイクルされる。
上述のように本実施形態による不織布シート1Aの切断加工装置5を含む切断加工システムと切断加工方法によれば、ガルバノ光学系13を用いてレーザー光で炭素繊維の不織布シート1Aを小片の切断片3に高速且つ低コストで分断できてランニングコストを低減できる。また、ガルバノ光学系13で高速切断するため切断片3の炭素繊維へのダメージが小さく品質低下を抑制できる。しかも、切断した多数の切断片3は吸引回収手段28によって一気に回収できて効率的である。
また、レーザー光による切断時に、不織布シート1Aに含有するポリプロピレン樹脂や僅かに残存するエポキシ樹脂やサイジング剤の有機ポリマー等から発生する燃焼ガスやカーボンフライ等を含む粉塵は不織布シート1Aを載置する回収機構8の各吸気筒20を介して下方に吸引回収できるため、周囲に飛散して作業者の作業環境に悪影響を与えることを防止できる。しかも炭素繊維のカーボンフライが飛散することによる電気機器等の漏電や感電等の危険を除去できる。
しかも、回収しきれなかった燃焼ガスやカーボンフライ等を含む粉塵は、吹き出し手段26から吹き出す空気によって遠くに飛散できるため、作業環境の悪化を防止できる。
また、多くの切断片3は綿状の炭素繊維同士が絡みついて取扱いに不便であるが、分離手段30によって強制的に分離してばらばらにできて取扱いが容易になる。
なお、本発明による不織布シート1Aの切断加工装置5と切断加工方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、上記実施の形態の構成を適宜置換したり変更したりすることができる。これらも本発明の技術的範囲に含められる。以下に、本発明による不織布シート1Aの切断加工装置5と切断加工方法の変形例等について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部品や部分等については同一の符号を用いて説明する。
例えば、上述した実施形態では燃焼ガスやカーボンフライ等を含む粉塵を回収する手段として不織布シート1Aの下側に設けた回収機構8と斜め上方に設けた吹き出し手段26とを備えているが、少なくとも回収機構8を備えていればよく、これによってほとんどの燃焼ガスやカーボンフライ等を含む粉塵を回収できる。
また、上述した実施形態では分離手段30を切断加工装置5の吸引回収手段28とは別個に設けたが、これに代えて吸引回収手段28に分離手段30を設けてもよい。例えば図2において、吸引回収手段28の管体28aの湾曲部に空気等の気体を噴出する噴射手段35を設置して、吸引する切断片3を噴射手段35によって強制的に吹き飛ばすことで切断片3同士を互いに分離させてもよい。或いは吸引回収手段28による切断片3の吸引時にその吸引作用を強力にして切断片3同士を互いに分離してもよい。
また、切断片3の回収手段として吸引回収手段28を設けたが、必ずしも吸引回収手段28は設けなくてもよい。その場合、手動で切断片3をかき集めてもよいし、掃除用のバー等で吸気部21上の切断片3を回収してもよい。
なお、本発明の実施形態では炭素繊維を含む不織布シート1Aを最終的に押出成形等でペレットPに固めるものとしたが、必ずしもペレットPに形成する必要はなく、小片の切断片3でもよい。
また、上述した実施形態では不織布シート1Aを、吸気筒20を配列した吸気部21の上に直に載置させたが、この構成に代えて、吸気部21上にSUS等の敷板を設置し、その上に不織布シート1Aを載置させてもよい。この場合、レーザー光で不織布シート1Aを切断する際、敷板も切断される可能性があるが、吸気部21の吸気筒20の上部がレーザー光で切られる可能性が小さくなり、長寿命化できる。
なお、上述した実施形態では炭素繊維を含む不織布シート1Aをレーザー光によって切断する切断加工装置5と切断加工方法について説明したが、本発明は不織布シートに限定されるものではなく、炭素繊維を含むシート状の部材であればよい。また、炭素繊維を含むシートを切断する手段としてガルバノ光学系13以外の反射光学系やレーザー光を走査する走査光学系等の各種光学系を設けてもよい。
1 連続不織布シート
1A 不織布シート
3 切断片
5 切断加工装置
8 回収機構
10 支持台
13 ガルバノ光学系
20 吸気筒
21 吸気部
24 回収部
26 吹き出し手段
28 吸引回収手段
30 分離手段

Claims (4)

  1. レーザー光を発振するレーザー光源と、
    炭素繊維を含む不織布シートをレーザー光で切断する光学系と、
    前記炭素繊維を含む不織布シートの下側に配設していて該炭素繊維を含む不織布シートを切断する際に発生する燃焼ガスとカーボンフライを含む粉塵を吸引する回収機構と、
    前記不織布シートを切断した複数の切断片を吸引によって回収する吸引回収手段と、
    回収されて繊維同士が絡まった前記切断片同士を送風によって吹き飛ばすことで互いに分離する分離手段と、
    を備えたことを特徴とする炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システム。
  2. 前記炭素繊維を含むシートを切断する際に発生する燃焼ガスとカーボンフライを含む粉塵に気体を吹き付けて除去する吹き出し手段を更に設けた請求項1に記載された炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システム。
  3. 前記切断片は1辺が50mm以下の小さな切断片である請求項1または2に記載された炭素繊維を含む不織布シートの切断加工システム。
  4. 炭素繊維を含む不織布シートを回収機構の上に載置する工程と、
    炭素繊維を含む不織布シートを光学系を用いてレーザー光によって複数の切断片へ切断する工程と、
    前記炭素繊維を含む不織布シートの切断時に発生する燃焼ガス及びカーボンフライを含む粉塵を前記回収機構によって吸引する工程と、
    前記複数の切断片を吸引することによって回収する工程と、
    前記回収されて繊維同士が絡まった前記切断片同士を送風によって吹き飛ばすことで互いに分離する工程と、
    を含むことを特徴とする炭素繊維を含む不織布シートの切断加工方法。
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