JP6606029B2 - エレベータ用巻上機、および、エレベータ装置 - Google Patents

エレベータ用巻上機、および、エレベータ装置 Download PDF

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Description

本発明は、エレベータ用巻上機、および、エレベータ装置に関する。
最近のエレベータ装置においては、建築物の高さを抑制する目的で、エレベータ用巻上機(以下、巻上機と略記する)等の機械類を収納する機械室を昇降路の上部に設けないで、機械類を昇降路に設けるいわゆる機械室レスエレベータ装置が普及している。
この機械室レスエレベータ装置の場合、従来では機械室に設置していた巻上機を含めて全機器を昇降路内に設置することになる。巻上機を昇降路内に設置する構成は種々あるが、昇降路内に巻上機を設置するためには、巻上機を軽量化する必要がある。勿論、従来の機械室を設けたエレベータ装置においても、巻上機の軽量化は求められる。
従来の巻上機として、例えば特許文献1には、「電動機のロータと、巻上げロープを巻き上げ操作するための駆動シーブと、ディスクブレーキの制動ディスクとを一体化して回転体ブロックを形成する。ベースブロックに設けられた電動機のステータとロータの間に作用する磁力によって回転体ブロックを回動操作し、ディスクブレーキの摩擦材を制動ディスクの側面に圧接することによって回転体ブロックの回転を停止させる。」という技術が記載されている(要約参照)。
また、別の従来の巻上機として、例えば図7、図8に示す構造が知られている。図7に示す巻上機110は、機械室や昇降路のピット内側壁等に固定、設置され、エレベータ装置の乗りかごに連係された巻上げロープを所定の操作により巻上げるためのものであって、筐体101と、筐体101に回転可能に取り付けられ、巻上げロープが巻き掛けられる綱車114と、綱車114と一体的に設けられて回転するブレーキディスク126と、ブレーキディスク126を制動する電磁ブレーキ装置115と、を備える。そして、電磁ブレーキ装置115は、当該電磁ブレーキ装置115を包み込む大型な支持ブラケット147を介して筐体101に固定される。
図8にブレーキ115を図7(c)のD方向から見た断面図を示す。ブレーキ115は支持軸137により軸方向に移動可能に支持されており、支持軸137は、幅寸法L、厚さTの支持ブラケット147の綱車114側部分により両端を支持されている。
上記従来の巻上機は、いわゆるアウタロータ型の電動機で構成されるため、回転子部を制動する場合は大きな制動力が必要である。このため、ブレーキディスクに与える制動力を所定量確保するためにブレーキディスクに対して独立した2台の電磁ブレーキ装置を設けている。
特開2004−299824号公報
しかしながら、電磁ブレーキ装置を支持する支持ブラケットは、電磁ブレーキ装置が受ける非常制動時の過大なトルクに対して十分な強度を確保する必要があることと、支持軸を安定して保持させるため、高い剛性が必要となる。
図7、図8に示した従来技術の巻上機では、支持軸137の位置と支持ブラケット147の筐体への取付け位置がブレーキディスク126の両面に分かれており、支持ブラケット147もブレーキディスク126の両面に跨る大型、強固のものとしなければならないため、必然的に重厚なものとせざるを得なかった。この結果、エレベータ装置の新設時や、巻上機のリニューアル時等の、巻上機の運搬に大型のクレーン等が必要とされ、また作業員の据付作業時の負担が大きいなど、種々の問題が発生していた。
本発明は、上記した実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、エレベータ用巻上機の軽量化と全体寸法の小型、軽量化を図り、エレベータ装置の新設時や巻上機のリニューアル時の巻上機の据付作業をより簡易にすることにある。
上記目的を達成するために、本発明のエレベータ用巻上機は、筐体と、該筐体に設けられた環状のステータと、該ステータの中心に一端が固定された主軸と、該主軸に回転可能に設けられた綱車と、該綱車と一体に形成されたブレーキディスクと、前記綱車と一体に形成された環状のロータと、前記ブレーキディスクを一対のブレーキシューで制動する電磁ブレーキ装置と、前記筐体に固定され、前記電磁ブレーキ装置を支持するブレーキブラケットと、具備し、前記電磁ブレーキ装置は、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に一方のブレーキシューを保持するブレーキボディを配置するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記綱車側に他方のブレーキシューを保持するアマチュアを配置し、前記ブレーキブラケットは、軸方向のブレーキディスク側が開口する略C字状断面を有するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に前記ブレーキボディを軸方向に移動可能に支持する支持軸を有しており、前記ブレーキブラケットの略C字状断面の内側には、前記ブレーキボディを貫通し前記ブレーキブラケットの軸方向のブレーキディスク側の先端に固定された、前記ブレーキボディが前記ブレーキディスクから離れる方向への摺動範囲を制限するストッパボルトと、前記ブレーキボディと前記ブレーキブラケットの間で前記ストッパボルトに嵌合した、前記ブレーキボディを前記ブレーキディスクから離れる方向に付勢する圧縮バネと、が設けられているものとした。
また、本発明のエレベータ装置は、建築物の昇降路内を昇降する昇降体と、釣合いおもりと、前記昇降体及び前記釣合いおもりを吊り下げた主ロープと、前記昇降路内または機械室に配置され、前記主ロープを巻き上げる巻上機と、銭委昇降体の昇降を案内するガイドレールと、を具備し、前記巻上機は、筐体と、該筐体に設けられた環状のステータと、該ステータの中心に一端が固定された主軸と、該主軸に回転可能に設けられた綱車と、該綱車と一体に形成されたブレーキディスクと、前記綱車と一体に形成された環状のロータと、前記ブレーキディスクを一対のブレーキシューで制動する電磁ブレーキ装置と、前記筐体に固定され、前記電磁ブレーキ装置を支持するブレーキブラケットと、具備し、前記電磁ブレーキ装置は、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に一方のブレーキシューを保持するブレーキボディを配置するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記綱車側に他方のブレーキシューを保持するアマチュアを配置し、前記ブレーキブラケットは、軸方向のブレーキディスク側が開口する略C字状断面を有するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に前記ブレーキボディを軸方向に移動可能に支持する支持軸を有しており、前記ブレーキブラケットの略C字状断面の内側には、前記ブレーキボディを貫通し前記ブレーキブラケットの軸方向のブレーキディスク側の先端に固定された、前記ブレーキボディが前記ブレーキディスクから離れる方向への摺動範囲を制限するストッパボルトと、前記ブレーキボディと前記ブレーキブラケットの間で前記ストッパボルトに嵌合した、前記ブレーキボディを前記ブレーキディスクから離れる方向に付勢する圧縮バネと、が設けられているものとした。
本発明によれば、巻上機の軽量化と全体寸法の小型化を図ることができる。
一実施例の巻上機の全体図である。 図1(c)のA−A断面図である。 図1各図の要部拡大図である。 一実施例のエレベータ装置の全体図である。 電磁ブレーキ装置のブレーキ制動時の断面図である。 電磁ブレーキ装置のブレーキ開放時の断面図である。 従来の巻上機の全体図である。 従来の電磁ブレーキ装置をD方向から見た要部拡大平面図である。
以下、本発明に係るエレベータ装置、および、巻上機の実施例を図に基づき説明する。
図4は本発明の一実施例のエレベータ装置の全体図である。ここに示すように、本実施例のエレベータ装置は、昇降体(乗りかご)401と、釣合いおもり402と、主ロープ403と、巻上機10と、ガイドレール404と、非常止装置405と、作動レバー406と、調速機407と、綱車408と、調速用ロープ409を備えている。
主ロープ403には、昇降体401及び釣合いおもり402が吊り下がっている。巻上機10は、建築物1000に設けられた機械室1200に配置されている。この巻上機10には、主ロープ403が巻掛けられている。また、機械室1200には、巻上機10を駆動し、且つ、制動する駆動装置(不図示)が配置されている。駆動装置は、巻上機10を回転させることにより、主ロープ403を摩擦駆動して、昇降体401及び釣合いおもり402を昇降させる。なお、図4では、機械室1200に巻上機10を配置した例を示すが、昇降路1100に巻上機10を配置した構成としても良い。
昇降体401は、建築物1000に設けられた昇降路1100内に設置されている。この昇降体401は、複数のガイド装置(不図示)を有しており、ガイドレール404に摺動可能に係合し、ガイドレール404に案内されて昇降路1100内を昇降する。以下、昇降体401及び釣合いおもり402が昇降する方向を昇降方向とする。
釣合いおもり402は、複数のガイド装置(不図示)を有している。釣合いおもり402の複数のガイド装置は、昇降路1100の壁面に固定されたガイドレール(不図示)に摺動可能に係合し、ガイドレール(不図示)によって昇降方向に案内されて昇降路1100内を昇降する。
非常止装置405は、昇降体401に設けられており、非常時に楔によってガイドレール404を把持し、昇降体401の下降を停止させる。作動レバー406は、昇降体401に軸支されており、非常止装置405を駆動する。この作動レバー406は、調速用ロープ409に連結されている。
調速機407は、昇降体401の昇降速度が定格速度を超えて第一過速度(例えば、定格速度の1.3倍)に達すると、巻上機10を駆動する駆動装置の電源及びこの駆動装置を制御する制御装置(不図示)の電源をそれぞれ遮断する。また、昇降体401の下降速度が第二過速度(例えば、定格速度の1.4倍)に達すると、昇降体401に設けた作動レバー406を動作させて、非常止装置405を動作させる。これにより、昇降体401が機械的に非常停止される。
次に本実施例の巻上機10を詳細に説明する。図1は巻上機10の全体図であって、図1(a)は左側面図、図1(b)は正面図、図1(c)は右側面図である。図1(b)に示すように、巻上機10は、筐体1と、筐体1に回転可能に取り付けられ、ロープが巻き掛けられる綱車14と、綱車14と一体的に設けられて回転するブレーキディスク26と、ブレーキディスク26を制動する電磁ブレーキ装置15と、筐体1の取付部1aに固定されたブレーキブラケット50を主に備えて構成される。また、図1(a)に示すように、筐体1には中心部から上部両角部に向けて放射状に突出する取付部1aが設けられている。この取付部1aの内面側には略C字状断面のブレーキブラケット50が取り付けられ、ブレーキブラケット50の両端部に平行に設けられた二本の支持軸37上を摺動する電磁ブレーキ装置15がブレーキディスク26を跨ぐように設置されている。そして、この電磁ブレーキ装置15のブレーキシュー27でブレーキディスク26を挟持することで綱車14に制動力を与えることができる。
なお、本実施例では、取付部1aを筐体1の厚み方向の中央部よりも背面側(綱車14の反対側)に設けた。これは、綱車14に懸垂荷重が作用し筐体1が綱車14側に変形した場合であっても、変形量の小さい背面側に取付部1aを設けることで、筐体1の変形が電磁ブレーキ装置15のブレーキ動作に与える影響を抑制できるからである。
図2は図1(c)のA−A断面図であり、巻上機10に駆動力を与える電動機7の構造、および、綱車14に制動力を与えるブレーキシュー27の構造を説明する断面図である。ここに示すように、筐体1は、前面側に環状の収納凹部21が形成され、その収納凹部21の中央に残されたボス部16の先端に円筒状の支持壁17が突設されている。この支持壁17とボス部16の軸心位置には、筐体1を貫通するように軸孔18が形成されており、ここに主軸19の一端が固定される。また、収納凹部21の外周壁内面には、電動機7のステータ22が取り付けられている。ステータ22は巻線を有し、通電によって磁界を連続的に変化させる。
また、綱車14とブレーキディスク26とは、一体となって回転体ブロック2を構成する。この回転体ブロック2は、全体がほぼ円板形状を呈し、その軸心部が主軸19に軸受23を介して支持されると共に、その外周縁部がブレーキディスク26となっている。そして、回転体ブロック2の一側面には電動機7のロータ31が延設され、回転体ブロック2の他側面には、巻上げロープを巻上げ操作するための綱車14がボルト等にて固定されている。
電動機7のロータ31は、回転体ブロック2に一体に形成された円筒壁24と、この円筒壁24の内周壁に固定された永久磁石25とで構成される。そして、このロータ31は筐体1の収納凹部21に挿入配置され、ロータ31とステータ22の磁気作用面がエアギャップを挟んで径方向で対峙している。
また、電磁ブレーキ装置15は、一対のブレーキシュー27a,27b、ブレーキシュー27aを保持するアマチュア28、ブレーキシュー27bを保持するブレーキボディ(ボディ)33などで構成される。
次に、図3を用いて電動ブレーキ装置15近傍の構成を詳細に説明する。なお、図3(a)は、図1(a)の要部拡大図であり、図3(b)は図1(b)の要部拡大断面図であり、図3(c)は図1(c)の要部拡大図である。
図3(a)(b)に示すように、筐体1の取付部1aのディスクブレーキ26側には、略C字状断面のブレーキブラケット50がボルト52で固定される。ブレーキブラケット50の両端に形成される対面の夫々には取付穴50aが対向するように設けられ、これらの取付穴50aを跨ぐように支持軸37が設置される。ブレーキブラケット50内に平行設置された二本の支持軸37は、電磁ブレーキ装置15のブレーキボディ33の両側の貫通穴33aを貫通し、電磁ブレーキ装置15を片持ち支持する。これらの構成により、ブレーキボディ33がブレーキブラケット50の厚さ方向に摺動し、電磁ブレーキ装置15がディスクブレーキ26に垂直に移動できるようになっている。
また、図3(b)に示すように、ブレーキブラケット50の内側には、ブレーキボディ33を貫通しブレーキブラケット50の先端に固定されたストッパボルト35(ストッパ)と、ブレーキボディ33とブレーキブラケット50の間でストッパボルト35に嵌合した圧縮バネ42が設けられている。この構成により、ブレーキボディ33は、ディスクブレーキ26から離れる方向に付勢される一方、ディスクブレーキ26から離れる方向への摺動範囲が制限されている。また、この構成により、ブレーキディスク26とブレーキシュー27aの間隔、および、ブレーキディスク26とブレーキシュー27bの間隔が同等に保たれる。
なお、図3(b)に示すように、電磁ブレーキ装置15の重心と略一致するアマチュア28を綱車14側に配置しブレーキブラケット50と支持軸37を筐体1側に配置するとともに、図1(c)、図3(c)に示すように、ストッパーボルト35と圧縮バネ42を、支持軸37の中心よりも距離Yだけブレーキディスク26の外周方向にずらして配置した。この構成により、ブレーキ開放時に電磁ブレーキ装置15が自重でディスクブレーキ26の内周方向に変位しようとしても、圧縮バネ42の反発力により変位が阻害されるため、電磁ブレーキ装置15の変位を抑制することができる。
このように、本実施例では、電磁ブレーキ装置15を2本の支持軸37で軸方向へ移動可能に支持され、支持軸37をブレーキブラケット50を介して筐体1に取り付ける構成とした。そのため、ブレーキブラケット50をディスクブレーキ26の両面を跨ぐように構成する必要がなく、従来のブラケットに比べ大幅な小型・軽量化を実現することができる。
なお、本実施例では、図3(a)に示すように、平板状の固定部材39の一方の穴に挿入したボルト46で支持軸37を締結し、支持軸37をブレーキブラケット50の取付穴50aとブレーキボディ33の貫通穴33aに貫通させた後、固定部材39の他方の穴に挿入したボルト51で固定部材39をブレーキブラケット50に締結する構成としたが、支持軸37をブレーキブラケット50に溶接または接着するなど他の固定方法を用いても良い。
次に、電磁ブレーキ装置15の動作について図5及び図6を参照しながら説明する。図5は電磁ブレーキ装置15によるブレーキ制動時の状態を示す図であり、図6は電磁ブレーキ装置15によるブレーキ開放時の状態を示す図である。
電磁ブレーキ装置15は、上記したように支持軸37によって筐体1に取り付けられる構造に特徴がある。その内部構造について概略を説明すると、電磁ブレーキ装置15は、ブレーキディスク26の外周側面を押圧してブレーキディスク26を制動するための一対のブレーキシュー27a,27bと、一方のブレーキシュー27aを保持するアマチュア28と、綱車14に制動力を与えるため、アマチュア28をブレーキディスク26側(図4のC方向)に付勢するブレーキばね36と、このブレーキばね36を圧縮してブレーキディスク26の外周側面からブレーキシュー27a,27bを開放して綱車14を回転可能な状態にする電磁駆動部29と、を有している。
電磁駆動部29は、図示しない固定ボルトによってブレーキボディ33に直接的、或いは他の取り付け部材を介して間接的に固定される構成とされている。ブレーキボディ33には、他方のブレーキシュー27bが直接的、或いは他の取り付け部材を介して間接的に固定され、ブレーキディスク26のもう片方の外周側面を制動または開放する機構となっており、ブレーキディスク26を両側から挟圧することで高い制動力を得る構造となっている。
電磁駆動部29はアマチュア28を電磁的に吸引するための電磁石として機能するものであり、図示しない電磁コイルと鉄心の組合せで構成されている。鉄心には透磁率の大きい材料が使用されている。ブレーキばね36は、電磁ブレーキ装置15に設けられたアマチュア28とブレーキシュー27aの第1組体43(右下がり斜線)をブレーキディスク26側(図中C方向)に押圧しており、その結果、ブレーキシュー27aがブレーキディスク26の一方の外周側面(図中の右側面)を強く押圧する。この際、ブレーキばね36はまだ伸びきっていない状態で、ばね力が残存している。
よって、その反力でブレーキボディ33と電磁駆動部29の第2組体44(右上がり斜線)が逆方向(図中D方向)に移動し、ブレーキボディ33に設けられた他方のブレーキシュー27bがブレーキディスク26の他方の外周側面(図中の左側面)を強く押圧する。これらにより、ブレーキディスク26をブレーキシュー27a,27bにより両側から挟圧し、綱車14を制動状態に維持する機能を有している。
これに対して電磁駆動部29の電磁コイルに電流を流すことにより鉄心が励磁されてアマチュア28を吸引するので、図6に示すように、アマチュア28はブレーキばね36のばね力に抗してブレーキシュー27aをブレーキディスク26から離れる方向に駆動し、ブレーキディスク26に対する制動力を解除する。
ここで、圧縮バネ42により電磁ブレーキ装置15が左方向(図中C方向)にストッパボルトの頭に接触するまでXだけ移動する。アマチュアとコアの隙間2Xに対して、ストッパボルトの頭とボディの隙間をXにセットすることで、ブレーキ開放時にディスクと両側のシューの隙間が均等にXとなる。
一方、電磁駆動部29の電磁コイルへの通電を遮断すると、電磁駆動部29が消磁されるので前述したように、一対のブレーキシュー27a,27bがブレーキディスク26の外周側面に押圧して綱車14に制動をかけることになる。
以上述べたように、本実施例によれば電磁ブレーキ装置15を2本の支持軸37により軸方向へ移動可能に支持され、軸部材5はブレーキブラケット50を介して筐体1に取り付けられているとともに、前記アマチュアは、前記ブレーキディスク制動面の綱車側に配置され、筐体側に前記支持軸と前記ブレーキブラケットが配置されていることで、従来のような大掛かりな支持ブラケットが不要となり、電磁ブレーキ装置15を筐体1に取り付ける取付構造を簡素化することができ、巻上機10全体の重量を低減できるようになる。
図7、図8との比較で言うと、従来の巻上機100は、電磁ブレーキ装置115を筐体1に取り付けるために、電磁ブレーキ装置15を支持軸137で支持し、その支持軸137の両端を包み込むように支持する頑丈な支持ブラケット47を介して筐体1に固定する必要があったが、本実施例の巻上機10は、電磁ブレーキ装置115を2本の支持軸37により軸方向へ移動可能に支持され、軸部材5はブレーキブラケット50を介して筐体1の取付部1aに固定することにより、巻上機10の小型・軽量化を図ることができる。
また、電磁ブレーキ装置15としても軽量化できているので、ブレーキシュー27a,27bの交換時や定期点検時に巻上機10から電磁ブレーキ装置15が取り外される場合の保守要員の作業性を向上することができる。
尚、本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。またある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
また、本発明に係る巻上機は、機械室レス方式のエレベータ装置と機械室方式のエレベータ装置の何れにも使用できる。また、支持軸37を2本と1つのブレーキブラケット50用いて電磁ブレーキ装置15を筐体1に固定したが、支持軸37やブレーキブラケット50の数はこれに限定されるものではない。
1 筐体、1a 取付部、5、5−1 支持軸、10 巻上機、14 綱車、15 電磁ブレーキ装置、26 ブレーキディスク、27a、27b ブレーキシュー、28 アマチュア、33 ブレーキボディ(ボディ)、35 ストッパーボルト(ストッパ)、37 支持軸、37a ネジ穴、39 固定部材、42 圧縮バネ、46 固定ボルト(ボルト)、50 ブレーキブラケット、51 固定部材固定ボルト、52 ストッパーボルト、53 ロックナット、401 昇降体(乗りかご)、402 釣合いおもり、403 主ロープ、404 ガイドレール、405 非常止装置、406 作動レバー、407 調速機、408 綱車、409 調速用ロープ、1000 建築物、1100 昇降路、1200 機械室

Claims (4)

  1. 筐体と、
    該筐体に設けられた環状のステータと、
    該ステータの中心に一端が固定された主軸と、
    該主軸に回転可能に設けられた綱車と、
    該綱車と一体に形成されたブレーキディスクと、
    前記綱車と一体に形成された環状のロータと、
    前記ブレーキディスクを一対のブレーキシューで制動する電磁ブレーキ装置と、
    前記筐体に固定され、前記電磁ブレーキ装置を支持するブレーキブラケットと、
    を具備するエレベータ用巻上機において、
    前記電磁ブレーキ装置は、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に一方のブレーキシューを保持するブレーキボディを配置するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記綱車側に他方のブレーキシューを保持するアマチュアを配置し、
    前記ブレーキブラケットは、軸方向のブレーキディスク側が開口する略C字状断面を有するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に前記ブレーキボディを軸方向に移動可能に支持する支持軸を有しており、
    前記ブレーキブラケットの略C字状断面の内側には、
    前記ブレーキボディを貫通し前記ブレーキブラケットの軸方向のブレーキディスク側の先端に固定された、前記ブレーキボディが前記ブレーキディスクから離れる方向への摺動範囲を制限するストッパボルトと、
    前記ブレーキボディと前記ブレーキブラケットの間で前記ストッパボルトに嵌合した、前記ブレーキボディを前記ブレーキディスクから離れる方向に付勢する圧縮バネと、
    が設けられていることを特徴とするエレベータ用巻上機。
  2. 請求項1に記載のエレベータ用巻上機において、
    前記圧縮バネは、前記支持軸よりも所定量だけ前記ブレーキディスクの外周方向にずらして配置したことを特徴とするエレベータ用巻上機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のエレベータ用巻上機において、
    前記支持軸は、前記ブレーキブラケットの両端に形成される対面の夫々に設けられた対向する取付穴を跨ぐように複数平行に設けられており、前記電磁ブレーキ装置を片持ち支持することを特徴とするエレベータ用巻上機。
  4. 建築物の昇降路内を昇降する昇降体と、
    釣合いおもりと、
    前記昇降体及び前記釣合いおもりを吊り下げた主ロープと、
    前記昇降路内または機械室に配置され、前記主ロープを巻き上げる巻上機と、
    銭委昇降体の昇降を案内するガイドレールと、
    を具備するエレベータ装置において、
    前記巻上機は、
    筐体と、
    該筐体に設けられた環状のステータと、
    該ステータの中心に一端が固定された主軸と、
    該主軸に回転可能に設けられた綱車と、
    該綱車と一体に形成されたブレーキディスクと、
    前記綱車と一体に形成された環状のロータと、
    前記ブレーキディスクを一対のブレーキシューで制動する電磁ブレーキ装置と、
    前記筐体に固定され、前記電磁ブレーキ装置を支持するブレーキブラケットと、
    を具備し、
    前記電磁ブレーキ装置は、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に一方のブレーキシューを保持するブレーキボディを配置するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記綱車側に他方のブレーキシューを保持するアマチュアを配置し、
    前記ブレーキブラケットは、軸方向のブレーキディスク側が開口する略C字状断面を有するとともに、前記ブレーキディスクの制動面より前記筐体側に前記ブレーキボディを軸方向に移動可能に支持する支持軸を有しており、
    前記ブレーキブラケットの略C字状断面の内側には、前記ブレーキボディを貫通し前記ブレーキブラケットの軸方向のブレーキディスク側の先端に固定された、前記ブレーキボディが前記ブレーキディスクから離れる方向への摺動範囲を制限するストッパボルトと、前記ブレーキボディと前記ブレーキブラケットの間で前記ストッパボルトに嵌合した、前記ブレーキボディを前記ブレーキディスクから離れる方向に付勢する圧縮バネと、が設けられていることを特徴とするエレベータ装置。
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