JP6603612B2 - 微粒子センサ - Google Patents

微粒子センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6603612B2
JP6603612B2 JP2016090180A JP2016090180A JP6603612B2 JP 6603612 B2 JP6603612 B2 JP 6603612B2 JP 2016090180 A JP2016090180 A JP 2016090180A JP 2016090180 A JP2016090180 A JP 2016090180A JP 6603612 B2 JP6603612 B2 JP 6603612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
discharge
gas intake
intake pipe
particle sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016090180A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017198570A (ja
Inventor
裕和 村瀬
武史 杉山
俊也 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2016090180A priority Critical patent/JP6603612B2/ja
Publication of JP2017198570A publication Critical patent/JP2017198570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6603612B2 publication Critical patent/JP6603612B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Description

本発明は、微粒子センサに関する。
内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン)では、その排気ガス中にススなどの微粒子を含むことがある。このような微粒子を含む排気ガスは、フィルタで微粒子を捕集して浄化することが行われる。また、必要に応じてフィルタを高温にすることで、このフィルタに蓄積した微粒子を燃焼させて除去することも行われている。しかるに、フィルタが破損するなどの不具合を生じた場合には、未浄化の排気ガスが直接、フィルタの下流に排出されることとなる。そこで、排気ガス中の微粒子の量を直接計測したり、フィルタの不具合を検知すべく、排気ガス中の微粒子の量を検知可能な微粒子センサが求められている。
このような微粒子センサは、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1の微粒子センサは、後端側から先端側に延びる筒状のガス取入管と、気中放電を発生させる放電部を有し、放電部がガス取入管の内部に配置された放電電極体とを備える。ガス取入管は、当該ガス取入管の後端側に位置して微粒子を含む被測定ガスを当該ガス取入管の内部に取り入れるガス取入口、及び、当該ガス取入管の先端側に位置して前記被測定ガスを当該ガス取入管の外部に排出するガス排出口、を有する。この微粒子センサは、気中放電(コロナ放電)によって放電部の周囲に生じたイオンを、ガス取入口を通じてガス取入管の内部に取り入れた被測定ガス中に含まれる前記微粒子に付着させ、微粒子に付着したイオンの量に応じて流れる信号電流を用いて被測定ガス中の微粒子を検知する。
特開2015-129712号公報
ところで、特許文献1の微粒子センサでは、気中放電によって放電部の周囲に生じたイオンを、ガス取入口を通じてガス取入管の内部に取り入れられた被測定ガス中に含まれる微粒子に対し、十分に付着させることができないことがあった。具体的には、ガス取入管のガス取入口はガス取入管の後端側に配置され、ガス取入管のガス排出口はガス取入管の先端側に配置されているので、ガス取入口を通じてガス取入管の内部に取り入れられた被測定ガスは、ガス取入管の後端側から先端側に向かって流れてゆき、ガス取入管のガス排出口から排出されることになる。
ところが、ガス取入口を通じてガス取入管の内部に取り入れた被測定ガスは、ガス取入管の後端側から先端側に向かって直線的に流れてゆくため、イオンが生じる放電部の周囲を、速やかに通過してゆくことになる。このため、放電部の周囲に生じたイオンと被測定ガス中に含まれる微粒子とを十分に接触させることができず、被測定ガスに含まれている微粒子に対し、十分にイオンを付着させることができないことがあった。
また、放電部は、センサ素子のセラミック基体上に配置されているので、放電部の周囲のうちセラミック基体が存在する側の領域では、イオンの発生量が少なくなる。このため、放電部から見てセラミック基体が存在する側に位置するガス取入口を通じてガス取入管の内部に取り入れられた被測定ガスに含まれている微粒子に対し、十分にイオンを付着させることができないことがあった。
このようなことから、上述の微粒子センサでは、微粒子に付着したイオン量に応じて流れる信号電流が小さくなる傾向にあり、微粒子センサの感度を向上させることが課題となっていた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、微粒子に付着したイオン量に応じて流れる信号電流を大きくすることができ、微粒子センサの感度を向上させることができる微粒子センサを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、後端側から先端側に延びる筒状のガス取入管と、気中放電を発生させる放電部を有し、前記放電部が前記ガス取入管の内部に配置された放電電極体と、を備え、前記ガス取入管は、当該ガス取入管の後端側に位置して微粒子を含む被測定ガスを当該ガス取入管の内部に取り入れるガス取入口、及び、当該ガス取入管の先端側に位置して前記被測定ガスを当該ガス取入管の外部に排出するガス排出口、を有し、前記気中放電によって前記放電部の周囲に生じたイオンを、前記ガス取入口を通じて前記ガス取入管の内部に取り入れた前記被測定ガス中に含まれる前記微粒子に付着させ、前記微粒子に付着した前記イオンの量に応じて流れる信号電流を用いて前記被測定ガス中の前記微粒子を検知する微粒子センサにおいて、前記ガス取入口は、その全体が、前記放電部の先端よりも後端側に位置し、前記被測定ガスを前記ガス取入管の内部に導いて、前記ガス取入管内に取り入れた前記被測定ガスが前記放電部の周囲を旋回する旋回流を発生させるガイド体を備える微粒子センサである。
上述の微粒子センサでは、ガス取入管のガス取入口の全体を、放電電極体の放電部(気中放電を発生させる部位)の先端よりも後端側に配置している。なお、ガス取入管のガス取入口は、ガス取入管の後端側に配置され、ガス取入管のガス排出口は、ガス取入管の先端側に配置されている。従って、ガス取入口を通じてガス取入管の内部に取り入れた被測定ガスは、先端側に向かって流れてゆき、ガス取入管の内部空間のうち放電電極体の放電部の周囲に位置する放電部周囲空間を経由して、ガス取入管のガス排出口に至る流路を流れることになる。このため、気中放電によって前記放電部の周囲に生じたイオンが、ガス取入口を通じてガス取入管の内部に取り入れられた被測定ガス中に含まれる微粒子に付着し易くなる。
また、気中放電によって放電部の周囲に生じたイオンも、被測定ガスの流れに伴って先端側に向かって流れてゆく傾向になるので、後端側に位置するガス取入口を通じてガス取入管の外部に排出され難くなり、より一層、イオンが微粒子に付着し易くなる。
しかも、上述の微粒子センサでは、ガス取入口にガイド体を設けている。このガイド体は、ガス取入口を通じてガス取入管内に取り入れられた被測定ガスが放電部の周囲を旋回するように流れる旋回流が発生するように、被測定ガスをガス取入管の内部に導く形態をなしている。すなわち、このガイド体は、被測定ガスをガス取入管の内部に導いて、ガス取入管内に取り入れられた被測定ガスが放電部の周囲を旋回する旋回流を発生させる。
このように、放電部の周囲を旋回する被測定ガスの旋回流を発生させることで、放電部の周囲に生じたイオンが被測定ガス中に含まれる微粒子に接触(付着)する機会を増大させることができるので、多くのイオンを微粒子に付着させることができる。これにより、微粒子に付着したイオン量に応じて流れる信号電流を大きくすることができ、微粒子センサの感度を向上させることができる。
さらに、前記の微粒子センサであって、前記ガス取入口は、その全体が、前記放電部の後端よりも後端側に位置する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、ガス取入管のガス取入口をガス取入管の後端側に配置し、ガス取入管のガス排出口はガス取入管の先端側に配置しているので、被測定ガス及びイオンは、ガス取入管の後端側(ガス取入口)から先端側(ガス排出口)に向かって流れることになる。
これに対し、上述の微粒子センサでは、ガス取入口の全体が、放電部の後端よりも後端側に位置している。これにより、気中放電によって放電部の周囲に生じたイオンが、ガス取入口を通じてガス取入管の外部に排出され難くなるので、イオンが微粒子に付着し易くなる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記ガス取入管は、当該ガス取入管の外部と内部との間を前記被測定ガス及び前記イオンが通過可能な開口として、前記ガス取入口と前記ガス排出口のみを有し、前記ガス排出口は、前記ガス取入管の先端部に配置されている微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、ガス取入管の外部と内部との間を被測定ガス及びイオンが通過可能な開口として、前記ガス取入口と前記ガス排出口のみを有する。さらに、ガス排出口は、ガス取入管の先端部に配置されている。従って、上述の微粒子センサのガス取入管では、ガス取入口の全体が放電部の先端よりも後端側に位置し、ガス排出口がガス取入管の先端部に位置しており、ガス取入管には、放電部の先端からガス取入管の先端部に位置するガス排出口に至るまでの間に、被測定ガス及びイオンが外部に排出されうる開口は存在しない。
このため、ガス取入管の先端側に流れてゆく被測定ガス及びイオンが、ガス取入管の先端部に位置するガス排出口に至るまでの間に、ガス取入管の外部に排出されるのを防止できる。これにより、ガス取入管の内部において、被測定ガスに含まれる微粒子とイオンとが接触する機会を増大させることができ、より多くのイオンを微粒子に付着させることが可能となる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記ガス取入管の径方向周囲を間隙を介して取り囲む筒状の壁部を備え、前記ガス取入口の外方は、前記壁部に覆われている微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサは、ガス取入管の径方向周囲を間隙を介して取り囲む筒状の壁部を備える。そして、ガス取入口の外方(ガス取入管の径方向外側)は、この壁部に覆われている。すなわち、ガス取入管を外部から径方向に見たとき、ガス取入口は前記壁部の内側に隠れて視認できない位置に配置されている。このため、ガス取入管の外部からガス取入口に向かって水(水滴)が飛散してきた場合に、当該水(水滴)がガス取入口に進入するのを前記壁部によって妨げる(防ぐ)ことが可能となる。これにより、当該水(水滴)が、ガス取入口を通じてガス取入管の内部に入り難くなる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記ガス取入管のうち前記放電部の周囲を囲む筒状の放電周囲部と、前記放電部との間には、ガス取入管の内部空間のみが存在する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、ガス取入管のうち放電部の周囲を囲む筒状の放電周囲部と、放電部との間には、ガス取入管の内部空間のみが存在する。すなわち、ガス取入管の径方向について、放電周囲部と放電部との間に他部材が存在しない。このため、放電部の周囲全体(360°)にわたって、イオンを発生させることが可能となる。これにより、放電部の周囲を旋回する被測定ガスに含まれる微粒子に対し、イオンが付着し易くなる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記微粒子センサは、前記被測定ガスが流通する接地電位とされた金属製の通気管に装着され、前記ガス取入管は、前記接地電位とは異なる第1電位とされ、前記放電部は、前記接地電位及び前記第1電位とは異なる放電電位とされて、前記ガス取入管との間に前記気中放電を発生させ、前記微粒子センサは、前記微粒子に付着した前記イオンの量に応じて前記第1電位と前記接地電位との間に流れる前記信号電流を用いて、前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサは、被測定ガスが流通する接地電位とされた金属製の通気管に装着されて使用される。放電電位とされる放電部は、第1電位とされるガス取入管との間で、気中放電(例えば、コロナ放電)を発生させる。この微粒子センサでは、微粒子に付着したイオンがガス排出口を通じてガス取入管の外部に排出されることから、微粒子に付着したイオンの量に応じて第1電位と接地電位との間に流れる前記信号電流を用いて、被測定ガス中の微粒子の量を検知する。このような微粒子センサにおいても、前述のように、多くのイオンを微粒子に付着させることができるので、微粒子センサの感度を向上させることができる。
実施例にかかる微粒子検知システムを搭載した車両の概略図である。 実施例にかかる微粒子センサの縦断面図である。 同微粒子センサの他の縦断面図である。 同微粒子センサの分解斜視図である。 微粒子検知システムの概略図である。 微粒子センサを構成するセンサ素子の斜視図である。 同センサ素子の分解斜視図である。 実施例にかかる微粒子検知システムの説明図である。 微粒子センサのプロテクタ(ガス取入管)の横断面図である。 図9のC部拡大図である。 実施例のプロテクタの内部における被測定ガスの流れを示す図である。 微粒子濃度と信号電流の大きさとの相関図である。 比較例のプロテクタの内部における被測定ガスの流れを示す図である。
(実施例)
以下、本発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施例にかかる微粒子検知システム1を搭載した車両AMの概略図である。図2は、実施例にかかる微粒子センサ10の縦断面図である。図3は、実施例にかかる微粒子センサ10の他の縦断面図であり、図2とは軸線AXの回りに90°ずれた位置で切断した断面図である。図4は、微粒子センサ10の分解斜視図である。図5は、微粒子検知システム1の概略図である。但し、図5では、微粒子検知システム1に含まれる制御装置200を中心に図示し、微粒子センサ10については一部(電線165等)のみを図示している。
なお、図2に示すように、微粒子センサ10の軸線方向GH(軸線AXが延びる方向、図2において上下方向)のうち、プロテクタ45(ガス取入管)が配置された側(図2において下方)を先端側GS、これと反対側の電線165等が延出する側(図2において上方)を後端側GKとする。
微粒子検知システム1(以下、単にシステム1ともいう)は、図1に示すように、微粒子センサ10と、この微粒子センサ10を制御する制御装置200とを備える。微粒子センサ10は、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EP(通気管)に装着され、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)中のススなどの微粒子Sを検知する。詳細には、微粒子センサ10は、金属製の排気管EPに固定され、その先端側の一部が排気管EP内に配置されて、排気ガスEGに晒される(図2参照)。
制御装置200は、電線165,167,168を介して微粒子センサ10に接続されている(図1、図5参照)。電線165,167,168のうち、電線165は、三重同軸ケーブル(トライアキシャルケーブル)であり、電線167,168は、細径で単芯の絶縁電線である。このうち、電線165は、芯線(中心導体)として放電電位リード線161を含んでいる(図4,図5参照)。また、電線167は、芯線として第1ヒータリード線163を含み、電線168は、芯線として第2ヒータリード線164を含んでいる(図4,図5参照)。
制御装置200は、図5に示すように、イオン源電源回路210と計測制御回路220とを有している。このうち、イオン源電源回路210は、センサGND電位SGNDとされる第1出力端211と、放電電位PV2とされる第2出力端212とを有している。第2出力端212は、放電電位リード線161に接続されている。放電電位PV2は、センサGND電位SGNDを基準として、正の高電位(例えば、1〜2kV)とされている。なお、イオン源電源回路210は、その出力電流についてフィードバック制御され、自律的に、その実効値が予め定めた電流値(例えば、5μA)を保つ定電流電源を構成している。このイオン源電源回路210は、後述する放電電極体110に印加する放電電位PV2を出力する。
また、計測制御回路220は、信号電流検知回路230及びヒータ通電回路226を含んでいる。このうち、信号電流検知回路230は、センサGND電位SGNDとされる第1入力端231と、第2入力端232とを有している。この信号電流検知回路230は、第1入力端231と第2入力端232との間を流れる信号電流Isを検知する。なお、センサGND電位SGND(第1電位)は、シャーシGND電位CGND(接地電位)に対し、オフセット電圧Voffset(具体的には、0.5V)だけ高い電位とされる。従って、第2入力端232は、シャーシGND電位CGNDよりもオフセット電圧Voffset(具体的には、0.5V)だけ高い電位とされる。
また、ヒータ通電回路226は、PWM制御によって、後述するセンサ素子100のヒータ130に通電する回路である。このヒータ通電回路226は、第1ヒータリード線163に接続される第1ヒータ通電端226aと、第2ヒータリード線164に接続される第2ヒータ通電端226bを有する。なお、第2ヒータ通電端226b及び第2ヒータリード線164は、シャーシGND電位CGNDに導通して、このシャーシGND電位CGNDとされる。また、第1ヒータ通電端226a及び第1ヒータリード線163は、シャーシGND電位CGNDを基準とした第1ヒータ電位PVhtとされる。
また、イオン源電源回路210は、センサGND電位SGNDとされる内側回路ケース250に包囲されている。イオン源電源回路210の第1出力端211、及び、信号電流検知回路230の第1入力端231は、この内側回路ケース250に接続している。
なお、本実施例では、内側回路ケース250は、イオン源電源回路210、及び、絶縁トランス270の二次側鉄心271Bを収容して包囲すると共に、イオン源電源回路210の第1出力端211に導通して、センサGND電位SGNDとされている。また、イオン源電源回路210の第1出力端211は、電線165の同軸二重の外部導体165Gのうち、センサGND電位SGNDとされる内側の外部導体165G1に導通している。
絶縁トランス270は、その鉄心271が、一次側コイル272を捲回した一次側鉄心271Aと、電源回路側コイル273が捲回された二次側鉄心271Bとに、分離して構成されている。このうち、一次側鉄心271Aは、シャーシGND電位CGNDに導通している。一方、二次側鉄心271Bは、センサGND電位SGND(イオン源電源回路210の第1出力端211)に導通している。
さらに、イオン源電源回路210、内側回路ケース250、及び、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220は、シャーシGND電位CGNDとされる外側回路ケース260に包囲されている。さらに、信号電流検知回路230の第2入力端232、ヒータ通電回路226の第2ヒータ通電端226b、及び、絶縁トランス270の一次側鉄心271Aは、この外側回路ケース260に接続して、シャーシGND電位CGNDとされている。
なお、本実施例では、外側回路ケース260は、その内部に、イオン源電源回路210、内側回路ケース250、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220、及び、絶縁トランス270の一次側鉄心271Aを収容して包囲している。さらに、この外側回路ケース260は、電線165の同軸二重の外部導体165Gのうち、シャーシGND電位CGNDとされる外側の外部導体165G2に導通している。
計測制御回路220は、レギュレータ電源PSを内蔵している。なお、このレギュレータ電源PSは、電源配線BCを通じて、車両AMに搭載された外部のバッテリBTと接続されており、このバッテリBTで駆動される。また、バッテリBTのGND電位は、シャーシGND電位CGNDと共通にされている。また、この計測制御回路220は、マイクロプロセッサ202を含み、通信線CCを介して内燃機関を制御する制御ユニットECUと通信可能となっている。これにより、前述した信号電流検知回路230の測定結果(信号電流Isの大きさ)などの信号を、制御ユニットECUに送信可能となっている。
また、レギュレータ電源PSを通じて、外部から計測制御回路220に入力された電力の一部は、絶縁トランス270を介して、イオン源電源回路210に分配される。なお、絶縁トランス270においては、計測制御回路220の一部をなす一次側コイル272と、イオン源電源回路210の一部をなす電源回路側コイル273と、鉄心271(一次側鉄心271A,二次側鉄心271B)とは、互いに電気的に絶縁されている。このため、計測制御回路220から、イオン源電源回路210に電力を分配できる一方、これらの間の電気的絶縁を保つことができる。
次に、微粒子センサ10について、図2〜図4を参照して説明する。
微粒子センサ10は、図2及び図3に示すように、軸線方向GH(軸線AXが延びる方向、図2において上下方向)の後端側(図2において上側)から先端側(図2において下側)に延びる形態をなしている。この微粒子センサ10は、気中放電によりイオンを生成するセンサ素子100を備える。このセンサ素子100は、軸線方向GHに延びる板状をなしている。微粒子センサ10は、このほか、センサ素子100と電気的絶縁を確保しつつ、センサ素子100を保持し、且つ、センサGND電位SGNDとされる主体金具50を備える。また、主体金具50と電気的絶縁を確保しつつ、主体金具50を囲んで保持し、且つ、排気管EPに取り付けられて、シャーシGND電位CGNDとされる取り付け金具90を備える。
より具体的には、微粒子センサ10は、自身の先端側GSに、筒状の取り付け金具90を備える。この取り付け金具90は、径方向外側に膨出して外形六角形状をなすフランジ部91を有する。さらに、この取り付け金具90は、フランジ部91よりも先端側GSの位置に、後述するプロテクタ45(ガス取入管)の外周を取り囲む筒状壁部93を有している。この筒状壁部93のうち後端側GKの外周には、微粒子センサ10を排気管EPに固定するための雄ネジ93bが形成されている。従って、微粒子センサ10は、取り付け金具90の雄ネジ93bを用いて、排気管EPに別途固定された金属製の取付用ボスBOに取り付けられ、この取付用ボスBOを介して、排気管EPに固定される。このため、取り付け金具90は、排気管EPと同じシャーシGND電位CGNDとされる。
また、取り付け金具90の後端側GKには、金属製で筒状の外筒95が固設されている。具体的には、取り付け金具90の後端部90kに、外筒95の先端部95sが外嵌され、取り付け金具90の後端部90kと外筒95の先端部95sとがレーザ溶接されることで、取り付け金具90と外筒95とが一体とされている。
取り付け金具90の径方向内側には、電気絶縁材からなる絶縁スペーサ60を介して、筒状の主体金具50及びこれと一体とされた内筒80が配置されている。また、これらと共に、取り付け金具90内には、筒状のスリーブ62及び環状の線パッキン63も配置されている。
具体的には、主体金具50は、略円筒状をなし、径方向外側に膨出する円環状のフランジ部51を有している。また、内筒80は、金属からなり、軸線方向GHに延びる円筒状をなしている。そして、主体金具50のフランジ部51に内筒80の先端が当接するようにして、主体金具50の後端部50kに内筒80の先端部80sが外嵌され、主体金具50の後端部50kと内筒80の先端部80sとをレーザ溶接することで、主体金具50と内筒80とが一体とされている。
また、主体金具50のフランジ部51は、先端側GSに位置する絶縁スペーサ60と後端側GKに位置するスリーブ62とに挟まれた状態で、取り付け金具90内に配置されている。なお、主体金具50のフランジ部51と絶縁スペーサ60との間には、カーボングラファイトからなる円環状のパッキン65を介在させて、主体金具50のフランジ部51と絶縁スペーサ60との間の気密性を確保している。また、絶縁スペーサ60と取り付け金具90との間にも、カーボングラファイトからなる円環状のパッキン66を介在させて、絶縁スペーサ60と取り付け金具90との間の気密性を確保している。取り付け金具90の最後端部90kkとスリーブ62との間には、線パッキン63が配置され、取り付け金具90の最後端部90kkは、径方向内側に屈曲して加締められている。
また、主体金具50の内部には、カップ状の金属カップ52が配設されている。さらに、この金属カップ52の底部には孔52bが空いており、この孔52bに、センサ素子100が挿通されている。また、センサ素子100の周りには、先端側GSから後端側GKに向けて順に、アルミナからなりセンサ素子100を保持する筒状のセラミックホルダ53、滑石粉末を圧縮して構成した第1粉末充填層54、及び、第2粉末充填層55、さらには、アルミナからなる筒状のセラミックスリーブ56が配設されている。このうち、セラミックホルダ53及び第1粉末充填層54は、金属カップ52内に位置している。
さらに、主体金具50の最後端部50kkと、セラミックスリーブ56との間には、加締リング57が配置されている。主体金具50の最後端部50kkは、径方向内側に屈曲して加締められ、加締リング57を介してセラミックスリーブ56を押圧している。これにより、第2粉末充填層55の粉末が圧縮されて、主体金具50内に金属カップ52及びセラミックスリーブ56が固定されると共に、センサ素子100も主体金具50によって気密に保持される。
また、主体金具50の先端部50sには、センサ素子100の先端部100Sを径方向外側から包囲する態様で、ステンレス製で筒状をなすプロテクタ45(ガス取入管)が固設されている。このプロテクタ45は、センサ素子100を水滴や異物から保護する一方、排気ガスEGをセンサ素子100の先端部100Sの周囲に導く。なお、プロテクタ45は、次のようにして、主体金具50の先端部50sに固設されている。具体的には、主体金具50の先端部50sにプロテクタ45の後端部45kを外嵌し、主体金具50の先端部50sとプロテクタ45の後端部45kとをレーザ溶接することで、固設されている。
プロテクタ45の後端側GKには、複数のガス取入口45Iが、周方向に等間隔で並ぶ態様で形成されている(図2及び図4参照)。このガス取入口45Iを通じて、微粒子Sを含む排気ガスEG(被測定ガス)が、プロテクタ45の内部に取り入れられる。さらに、プロテクタ45の先端部分には、取り入れた排気ガスEG(被測定ガス)を排出するためのガス排出口45Oが形成されている。このガス排出口45Oは、その軸線が微粒子センサ10の軸線AXと一致する円形状の開口であり、プロテクタ45の先端部分に1つだけ設けられている。なお、プロテクタ45のうちガス取入口45Iが形成されている後端側筒状部45tは、その径方向周囲を、環状の間隙を介して、取り付け金具90の筒状壁部93によって囲まれている。これにより、ガス取入口45Iの外方は、筒状壁部93によって覆われている。
ここで、図8を参照して、微粒子センサ10の使用時における、プロテクタ45の内部への排気ガスEGの取り入れ、及び、プロテクタ45の外部への排気ガスEGの排出について説明する。なお、図8において、排気ガスEGは、排気管EP内を左から右に向けて流通している。この排気管EP内を流通する排気ガスEGが、微粒子センサ10のプロテクタ45の周囲を通ると、その流速が、プロテクタ45のガス排出口45Oの外側で上昇し、ベンチュリ効果により、ガス排出口45O付近に負圧が生じる。
すると、この負圧により、プロテクタ45内に取り入れられた取入排気ガスEGIが、ガス排出口45Oから排出される。これと共に、プロテクタ45の先端側筒状部45mの周囲の排気ガスEGが、取り付け金具90の筒状壁部93とプロテクタ45の後端側筒状部45tとの間の空間内に取り入れられ、さらに、プロテクタ45のガス取入口45Iを通じて、プロテクタ45の内部に取り入れられる。そして、プロテクタ45の内部の取入排気ガスEGIは、ガス排出口45Oからプロテクタ45の外部に排出されるので、プロテクタ45の内部には、後端側GKのガス取入口45Iから先端側GSのガス排出口45Oに向けて流れる、取入排気ガスEGIの気流が生じる。
このようにして、排気管EP内を流通する排気ガスEGの一部が、ガス取入口45Iを通じてプロテクタ45の内部に取り入れられると共に、プロテクタ45の内部に取り入れられた排気ガスEG(取入排気ガスEGI)がガス排出口45Oを通じてプロテクタ45の外部へ排出される。
また、本実施例の微粒子センサ10では、図2に示すように、主体金具50の後端側GK(具体的には、セラミックスリーブ56の後端側GK)で、内筒80の内側には、電気絶縁材からなるリング状の絶縁ホルダ173が配置されている。この絶縁ホルダ173には、絶縁ホルダ173を軸線方向GHに貫通する挿通孔173cが形成されており、この挿通孔173cにセンサ素子100が挿通されている。さらに、絶縁ホルダ173の後端側GKには、第3絶縁部材172が、絶縁ホルダ173に隣接して配置されている。この第3絶縁部材172は、電気絶縁材からなり、軸線方向GHに延びる筒状をなしている。
さらに、第3絶縁部材172の内部には、第1絶縁部材71が配置されている。この第1絶縁部材71は、電気絶縁材からなり、軸線方向GHに延びる筒状をなしている。さらに、第1絶縁部材71の後端側GKには、第2絶縁部材72が配置されている。この第2絶縁部材72は、電気絶縁材からなり、軸線方向GHに延びる筒状をなしている。第1絶縁部材71と第2絶縁部材72との間には、軸線方向GHに延びる円筒形状のスペーサ78が介在している。
第1絶縁部材71は、自身を軸線方向GHに貫通する挿通孔71cを有する。この挿通孔71c内には、センサ素子100が挿通されると共に、放電電位端子部材73が収容されている。また、第2絶縁部材72は、自身を軸線方向GHに貫通する第1挿通孔72c及び第2挿通孔72dを有する(図4参照)。このうち、第2挿通孔72d内には、センサ素子100の後端部100Kが位置すると共に、後述する第1ヒータ端子部材76及び第2ヒータ端子部材77が、互いに絶縁された状態で収容されている。
なお、第1絶縁部材71は、挿通孔71c内において、放電電位端子部材73を、センサ素子100の放電電位パッド113(図6参照)に接触導通させつつ、放電電位端子部材73を保持している。これと共に、第1絶縁部材71は、放電電位端子部材73と内筒80とを電気的に絶縁している。
また、第2絶縁部材72は、第2挿通孔72d内において、第1ヒータ端子部材76を、センサ素子100の第1ヒータパッド136に接触導通させつつ、第1ヒータ端子部材76を保持している。さらに、第2絶縁部材72は、第2挿通孔72d内において、第2ヒータ端子部材77を、センサ素子100の第2ヒータパッド137に接触導通させつつ、第2ヒータ端子部材77を保持している。これと共に、第2絶縁部材72は、第1ヒータ端子部材76及び第2ヒータ端子部材77を、センサGND接続金具82(内筒80の後端部80kに接続された筒状部材)と電気的に絶縁している。
また、第2絶縁部材72の第1挿通孔72c内には、放電電位リード線161が挿通されている。そして、放電電位リード線161の一端部161tが、放電電位端子部材73に接続されている。これにより、放電電位端子部材73が、放電電位PV2とされると共に、放電電位端子部材73に接続する放電電位パッド113も、放電電位PV2となる。
さらに、第2挿通孔72d内において、第1ヒータ端子部材76が、第1ヒータリード線163の一端部163tに接続されている。これにより、第1ヒータ端子部材76が第1ヒータ電位PVhtとされると共に、第1ヒータ端子部材76に接続する第1ヒータパッド136も第1ヒータ電位PVhtとなる。
さらに、第2挿通孔72d内において、第2ヒータ端子部材77が、第2ヒータリード線164の一端部164tに接続されている。これにより、第2ヒータ端子部材77がシャーシGND電位CGNDとされると共に、第2ヒータ端子部材77に接続する第2ヒータパッド137もシャーシGND電位CGNDとなる。
内筒80の後端部80kには、筒状をなすセンサGND接続金具82の先端部82sが外嵌され、レーザ溶接されている。このセンサGND接続金具82は、第1絶縁部材71及び第2絶縁部材72の周囲(より具体的には、第1絶縁部材71及び第2絶縁部材72を内部に収容して保持する第3絶縁部材172の周囲)を包囲している。このセンサGND接続金具82の後端部82kは、径方向内側に加締められ、径方向内側に位置する第2絶縁部材72を支持している。
また、電線165の外部導体165Gのうち内側の外部導体165G1は、第1接続部材99を通じて、センサGND接続金具82に導通している。第1接続部材99は、図4に示すように、外部導体165G1を挿入して把持する把持部99bと、把持部99bから先端側GSに延びる延在部99cとを有する。把持部99bは、周方向一部が途切れた略筒状をなす筒状部99dと、筒状部99dの周方向一部が途切れている箇所から互いに離間しつつ平行に延びる一対の板状部99fとを有している。一対の板状部99fには、リベット98の軸部98bが挿通する孔が形成されている。従って、外部導体165G1を把持部99bの筒状部99d内に挿入した状態で、一対の板状部99fの孔に挿通させたリベット98の軸部98bを加締めて、一対の板状部99fを締め付ける(接近させる)ことで、筒状部99dを縮径させつつ外部導体165G1に密接させることができる。このようにして、把持部99bによって外部導体165G1を把持することができる。
上述のようにして、把持部99bによって外部導体165G1を把持した状態で、第1接続部材99の延在部99cの先端部99sをセンサGND接続金具82の後端部82kに接続することで、外部導体165G1をセンサGND接続金具82に導通させている。これにより、センサGND接続金具82に導通する内筒80、主体金具50、プロテクタ45は、いずれもセンサGND電位SGNDとされる。
さらに、外筒95のうち、後端側GKの小径部96の内側には、金属製の筒体85が嵌め込まれて溶接されている。さらに、筒体85の内側には、フッ素ゴム製のグロメット84が配設されており、このグロメット84の貫通孔に、電線165,167,168が挿通されている。なお、外筒95の小径部96と筒体85との間には、Oリング86を介在させている。
また、電線165の外部導体165Gのうち、外側の外部導体165G2は、把持部材89及び第3接続部材87を通じて、外筒95に導通している。把持部材89は、図4に示すように、周方向一部が途切れた略筒状をなす筒状部89dと、筒状部89dの周方向一部が途切れている箇所から互いに離間しつつ平行に延びる一対の板状部89fとを有している。一対の板状部89fには、リベット88の軸部88bが挿通する孔が形成されている。
また、第3接続部材87は、図4に示すように、把持部材89の板状部89fを接触させる平板形状の接触部87bと、接触部87bの両端部から屈曲して延びる平板形状の延在部87c,87dとを有する。接触部87bには、リベット88の軸部88bが挿通する孔が形成されている。延在部87c,87dは、外筒95の内周面に接続する部位である。
従って、外部導体165G2を把持部材89の筒状部89d内に挿入し、把持部材89の板状部89fを第3接続部材87の接触部87bに接触させた状態で、一対の板状部89fの孔及び接触部87bの孔に挿通させたリベット88の軸部88bを加締めて、一対の板状部89fを締め付ける(接近させる)ことで、筒状部89dを縮径させつつ外部導体165G2に密接させることができる。このようにして、把持部材89によって外部導体165G2を把持すると共に、この把持部材89を第3接続部材87に接続(結合)させることができる。
そして、第3接続部材87の延在部87c,87dを外筒95の内周面に接続することで、外部導体165G2を外筒95に導通させている。これにより、外筒95、これに導通する取り付け金具90、及び、排気管EPは、いずれも、センサGND電位SGNDとは絶縁されたシャーシGND電位CGNDとされる。なお、このシャーシGND電位CGNDは、前述したように、車両AMに搭載されたバッテリBT(図5参照)のGND電位と共通にされている。
次いで、センサ素子100について詳細に説明する。センサ素子100は、図6及び図7に示すように、軸線方向GHに延びる板状をなし、電気絶縁材(具体的にはアルミナ)からなるセラミック基体101を有している。このセラミック基体101内には、放電電極体110及びヒータ130が埋設されて一体焼結されている。
より具体的には、セラミック基体101は、アルミナグリーンシート由来のアルミナからなる3つのセラミック層102,103,104が重なっており、セラミック層102と103の層間には、印刷により形成されたアルミナからなる絶縁被覆層105が介在している。そして、セラミック層102と絶縁被覆層105との間には、放電電極体110が配置されている。さらに、セラミック層103とセラミック層104の間には、印刷により形成されたアルミナからなる絶縁被覆層106が介在している。そして、絶縁被覆層106とセラミック層104の間には、ヒータ130が配置されている。そして、これらが一体化して、センサ素子100が形成されている。
放電電極体110は、軸線方向GHに延びる形態を有している。この放電電極体110は、白金線からなる針状電極部112、及び、この針状電極部112に導通するリード部111を有する。なお、リード部111は、セラミック層102の他方の表面102S2上に、パターン印刷により形成されている。また、リード部111と、針状電極部112のうち後端側GKの埋設部112Aとは、セラミック基体101内に(具体的には、セラミック層102とセラミック層103との層間に)埋設されている。また、リード部111は、その後端側GKの端部111bから、セラミック層102を貫通するスルーホール102h内に形成されたスルーホール導体を通じて、セラミック層102の一方の表面102S1上に形成された放電電位パッド113に導通している。
一方、針状電極部112のうち先端側GSの部位は、セラミック基体101の先端101Sから先端側GSに突出する態様でセラミック基体101の外部に露出する放電部112Bとなっている(図6参照)。この放電部112Bのうち先端側GSの部位は、先細の針状先端部112Sとなっている。
また、セラミック層104の一方の表面104S1上には、ヒータ130が、パターン印刷により形成されている。ヒータ130は、センサ素子100の先端側GSに配置された発熱部131、及び、この発熱部131に導通してセンサ素子100の後端側GKに延びる2本のヒータリード部(第1ヒータリード部132と第2ヒータリード部133)を有する。このヒータ130は、セラミック層104の一方の表面104S1上に形成されて、絶縁被覆層106で被覆されている。これにより、ヒータ130(発熱部131,第1ヒータリード部132,第2ヒータリード部133)は、セラミック基体101内に(具体的には、セラミック層103とセラミック層104の層間に)埋設されている。
また、第1ヒータリード部132は、その後端側GKの端部134から、セラミック層104を貫通するスルーホール104h1内に形成されたスルーホール導体を通じて、セラミック層104の他方の表面104S2上に形成された第1ヒータパッド136に導通している。さらに、第2ヒータリード部133は、その後端側GKの端部135から、セラミック層104を貫通するスルーホール104h2内に形成されたスルーホール導体を通じて、セラミック層104の他方の表面104S2上に形成された第2ヒータパッド137に導通している。
次いで、微粒子検知システム1の電気的機能及び動作について説明する。
センサ素子100の放電電極体110は、放電電位リード線161を通じて、制御装置200のイオン源電源回路210に接続されている(図5参照)。また、ヒータ130は、第1,第2ヒータリード線163,164を通じて、制御装置200のヒータ通電回路226に接続されている。
また、電線165の内側の外部導体165G1は、制御装置200のうち、イオン源電源回路210の第1出力端211に接続され、センサGND電位SGNDとされている。さらに、外部導体165G1に導通するセンサGND接続金具82等を介して、センサ素子100の周囲に配置されたプロテクタ45も、センサGND電位SGNDとされている。
ここで、イオン源電源回路210によって正の高電圧(例えば、1〜2kV)の放電電位PV2を出力させ、放電電位リード線161、放電電位端子部材73、及び、放電電位パッド113を通じて、放電電極体110の針状電極部112に放電電位PV2を印加する。すると、この針状電極部112の放電部112Bと、センサGND電位SGND(基準電位)とされたプロテクタ45(基準電位部材)との間で、気中放電(具体的には、コロナ放電)を生じ、放電部112Bの周囲でイオンCP(陽イオン)が生成される(図8参照)。
前述したように、プロテクタ45に内部には、ガス取入口45Iを通じて排気ガスEGが取り入れられる。このため、放電部112Bの周囲で生成されたイオンCPは、図8に示すように、取入排気ガスEGI中の微粒子Sに付着して、微粒子Sが正に帯電した帯電微粒子SCとなる。そして、前述したように、プロテクタ45の内部では、後端側GKから先端側GSに向かう取入排気ガスEGIの気流が生じているため、帯電微粒子SCは、取入排気ガスEGIと共に、ガス排出口45Oに向けて流れてゆき、ガス排出口45Oを通じてプロテクタ45の外部に排出される。
一方、生成したイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPF(図8参照)は、プロテクタ45(捕集極)の各部に付着する。これにより、浮遊イオンCPFはプロテクタ45に捕集され、浮遊イオンCPFが、ガス排出口45Oを通じてプロテクタ45の外部に排出されるのを防止することができる。
本システム1では、ガス排出口45Oから排出された帯電微粒子SCに付着していた排出イオンCPHの電荷量に対応する信号(信号電流Is)を、信号電流検知回路230で検知する。なお、信号電流Isは、センサGND電位SGND(プロテクタ45等の電位)とシャーシGND電位CGND(排気管EP等の電位)との間を流れることになる。これにより、排気ガスEG中に含まれる微粒子Sの量(濃度)を検知することができる。
なお、前述したように、本実施例では、センサ素子100の周囲に配置されたプロテクタ45をセンサGND電位SGNDとし、このプロテクタ45と放電電極体110の放電部112Bとの間でコロナ放電を生じさせる。さらに、このプロテクタ45を、浮遊イオンCPFを捕集する捕集極としても用いている。即ち、本実施例では、プロテクタ45(捕集極)で浮遊イオンCPFの捕集を行うための捕集電位は、センサGND電位SGNDに等しい。
また、本システム1では、制御装置200の計測制御回路220のヒータ通電回路226により、第1ヒータパッド136及び第2ヒータパッド137を通じてヒータ130への通電を行う(第1ヒータパッド136と第2ヒータパッド137の間に所定のヒータ通電電圧を印加する)と、ヒータ130の発熱部131が発熱し、センサ素子100を加熱することができる。これにより、センサ素子100に付着した異物を除去することができる。
なお、本実施例では、ヒータ通電電圧として、車両AMのバッテリBTの直流のバッテリ電圧(DC12Vまたは24V)をヒータ通電回路226によりパルス制御した電圧を印加する。具体的には、第1ヒータリード線163及び第1ヒータ端子部材76を通じて、第1ヒータパッド136に印加される第1ヒータ電位PVhtは、このバッテリ電圧(DC12Vまたは24V)をパルス制御したプラス側の電位とされる。また、第2ヒータリード線164及び第2ヒータ端子部材77を通じて、第2ヒータパッド137に印加される第2ヒータ電位は、バッテリBTのGND電位と共通のシャーシGND電位CGNDとされる(図5参照)。
ところで、本実施例の微粒子センサ10では、プロテクタ45(ガス取入管)のガス取入口45Iの全体を、放電電極体110の放電部112Bの先端112BSよりも後端側GKに配置している(図8参照)。なお、プロテクタ45のガス取入口45Iは、プロテクタ45の後端側GKに配置され、プロテクタ45のガス排出口45Oは、プロテクタ45の先端側GSに配置されている。従って、ガス取入口45Iを通じてプロテクタ45の内部に取り入れた排気ガスEG(被測定ガス)は、先端側GSに向かって流れてゆくことになるが、プロテクタ45の内部空間Kのうち放電電極体110の放電部112Bの周囲に位置する放電部周囲空間SKを経由することになる(図8参照)。このため、コロナ放電(気中放電)によって放電部112Bの周囲に生じたイオンCPが、ガス取入口45Iを通じてプロテクタ45の内部に取り入れられた排気ガスEGに含まれる微粒子Sに付着し易くなる。
また、コロナ放電によって放電部112Bの周囲に生じたイオンCPも、排気ガスEGの流れに伴って先端側GSに向かって流れてゆく傾向になるので、放電部112Bの後端側GKに位置するガス取入口45Iを通じてガス取入管の外部に排出され難くなり、より一層、イオンCPが微粒子Sに付着し易くなる。
しかも、本実施例の微粒子センサ10では、プロテクタ45のガス取入口45Iの全体を、放電部112Bの後端112BKよりも後端側GKに配置している(図8参照)。これにより、コロナ放電によって放電部112Bの周囲に生じたイオンCPが、ガス取入口45Iを通じてプロテクタ45の外部に排出され難くなるので、イオンCPが微粒子Sに付着し易くなる。
さらに、本実施例の微粒子センサ10では、図9及び図10に示すように、プロテクタ45のガス取入口45Iに、ガイド体45Gを設けている。なお、図9は、図2のB−Bの位置でプロテクタ45を切断した断面図である。また、図10は、図9のC部拡大図である。ガイド体45Gは、ガス取入口45Iを通じてプロテクタ45の内部に取り入れられた排気ガスEG(被測定ガス)が放電部112Bの周囲を旋回するように流れる旋回流SF(図11参照)が発生するように、排気ガスEGをプロテクタ45の内部に導く形態をなしている。
具体的には、プロテクタ45のうち円筒形状をなす側壁部の一部について、周方向に平行に延びる2つの切れ目とこの2つの切れ目を連結する軸線方向GHに延びる切れ目とからなるコの字形状の切れ目を入れて、切れ目に囲まれた部位(ガイド体45Gとなる部位)をプロテクタ45の径方向内側に折り曲げることで、ガイド体45Gを形成すると共に、ガス取入口45Iを形成している(図9及び図10参照)。このガイド体45Gは、プロテクタ45の側壁部から、軸線方向GHに直交する方向に延びる形態をなす。なお、本実施例では、ガス取入口45I(ガイド体45G)を、プロテクタ45の周方向について、等間隔で8箇所に設けている。
従って、ガイド体45Gは、排気ガスEGをプロテクタ45の内部に導いて、プロテクタ45内に取り入れられた排気ガスEGが放電部112Bの周囲を旋回する旋回流SFを発生させる(図11参照)。このように、放電部112Bの周囲を旋回する排気ガスEGの旋回流SFを発生させることで、放電部112Bの周囲に生じたイオンCPが排気ガスEG中に含まれる微粒子Sに接触(付着)する機会を増大させることができるので、多くのイオンCPを微粒子Sに付着させることができる。これにより、微粒子Sに付着したイオンCPの量(排出イオンCPHの電荷量)に応じて流れる信号電流Isを大きくすることができ、微粒子センサ10の感度を向上させることができる。
さらに、本実施例の微粒子センサ10では、プロテクタ45のうち放電部112Bの周囲を囲む筒状の放電周囲部45Hと、放電電極体110の放電部112Bとの間には、プロテクタ45の内部空間K(放電部周囲空間SK)のみが存在する(図2、図8参照)。すなわち、放電電極体110の放電部112Bとプロテクタ45の放電周囲部45Hとの間には、他部材が存在していない。このため、放電部112Bの周囲全体(360°)にわたって、イオンCPを発生させることが可能となる。これにより、放電部112Bの周囲を旋回する排気ガスEG(被測定ガス)に含まれる微粒子Sに対し、イオンCPが付着し易くなる。
さらに、本実施例の微粒子センサ10では、プロテクタ45(ガス取入管)の外部と内部との間を排気ガスEG(被測定ガス)及びイオンCPが通過可能な開口として、前述のガス取入口45Iとガス排出口45Oのみを有する(図1、図2、図8参照)。さらに、ガス排出口45Oは、プロテクタ45の先端部に配置されている。従って、本実施例の微粒子センサ10のプロテクタ45では、ガス取入口45Iの全体が放電部112Bの先端112BSよりも後端側GKに位置し、ガス排出口45Oがプロテクタ45の先端部に位置しており、プロテクタ45には、放電部112Bの先端112BSからプロテクタ45の先端部に位置するガス排出口45Oに至るまでの間に、排気ガスEG及びイオンCPが外部に排出されうる開口は存在しない(図8参照)。
このため、プロテクタ45の先端側GSに流れてゆく排気ガスEG及びイオンCPが、プロテクタ45の先端部に位置するガス排出口45Oに至るまでの間に、プロテクタ45の外部に排出されるのを防止できる。これにより、プロテクタ45の内部(内部空間K)において、排気ガスEGに含まれる微粒子SとイオンCPとが接触する機会を増大させることができ、より多くのイオンCPを微粒子Sに付着させることが可能となる。
以上説明したように、本実施例の微粒子センサ10では、プロテクタ45の内部(内部空間K)においてより多くのイオンCPを微粒子Sに付着させることができるので、微粒子センサ10の感度を向上させることができる。
また、本実施例の微粒子センサ10は、前述のように、プロテクタ45(詳細には、プロテクタ45のうちガス取入口45Iが形成されている後端側筒状部45t)の径方向周囲を環状の間隙を介して取り囲む筒状壁部93を備える。そして、ガス取入口45Iの外方(プロテクタ45の径方向外側)は、この筒状壁部93に覆われている(図8参照)。すなわち、プロテクタ45を外部から径方向(軸線方向GHに直交する方向)に見たとき、ガス取入口45Iは筒状壁部93の内側に隠れて視認できない位置に配置されている。このため、プロテクタ45の外部からガス取入口45Iに向かって水(水滴)が飛散してきた場合に、当該水(水滴)がガス取入口45Iに進入するのを筒状壁部93によって妨げることが可能となる。これにより、当該水(水滴)が、ガス取入口45Iを通じてプロテクタ45の内部に入り難くなる。
(センサ感度の比較試験)
次に、実施例の微粒子センサ10と比較例の微粒子センサ310とについて、感度の比較を行った。なお、比較例の微粒子センサ310は、実施例の微粒子センサ10と比較して、プロテクタのガス取入口の形態のみが異なり、その他は同様である。具体的には、比較例の微粒子センサ310のプロテクタ345は、実施例のプロテクタ45のガス取入口45Iと同じ位置に、ガス取入口として、プロテクタ345の側壁部を貫通する円形状の貫通孔のみを有しており、ガイド体は有していない。
具体的には、まず、微粒子センサ10を試験用の排気管(通気管)に装着し、排気管内に微粒子(具体的には、スス)を含む排気ガス(被測定ガス)を流して、信号電流検知回路230において検出される信号電流Isの大きさを把握する。なお、本試験では、排気管内に流す排気ガスの微粒子(スス)濃度(mg/m)を様々に異ならせて、各々の微粒子濃度に対する信号電流Isの大きさ(pA)を測定した。比較例の微粒子センサ310についても、同様にして測定を行った。なお、本試験では、排気管内を流れる排気ガスの微粒子濃度(mg/m)を、AVL社製のマイクロスートセンサによって測定している。
これらの試験結果を図12に示す。図12は、排気ガスの微粒子濃度(mg/m)と信号電流Isの大きさ(pA)との相関図である。図12では、実施例のデータ(測定値)を四角形でプロットしており、比較例のデータを菱形でプロットしている。また、図12では、実施例のデータについて最小二乗法により求めた回帰直線L1(相関線)を実線で示し、比較例のデータについて最小二乗法により求めた回帰直線L2(相関線)を破線で示している。
図12からわかるように、同等の微粒子濃度を有する排気ガスが排気管内を流れた場合、実施例の微粒子センサ10では、比較例の微粒子センサ310よりも、信号電流Isが大きくなる。すなわち、実施例の微粒子センサ10は、比較例の微粒子センサ310よりも感度が良い。より具体的には、実施例の回帰直線L1(相関線)の傾きは、比較例の回帰直線L2(相関線)の傾きの約1.5倍の大きさとなった。従って、実施例の微粒子センサ10は、比較例の微粒子センサ310に比べて、約1.5倍の感度を有するといえる。このような感度の差は、プロテクタのガス取入口の形態の違いにより生じたといえる。
具体的には、比較例の微粒子センサ310では、プロテクタ345(ガス取入管)のガス取入口について、ガイド体を設けることなく、プロテクタ345の側壁部を貫通する円形状の貫通孔とした。このため、図13に示すように、ガス取入口を通じてプロテクタ345の内部に取り入れられた排気ガスは、放電部112Bの周囲においては、主に、後端側GKから先端側GSに向かって直線的に流れてゆく。
ここで、図13は、プロテクタ345の内部空間のうち放電部112Bの周囲における排気ガスの流れをシミュレーションした図であり、放電部112Bの先端側の位置でプロテクタ345を軸線方向GHに直交する方向に切断した断面の位置における排気ガスの流れを示している。図13では、排気ガスの流れ方向を矢印で示しており、後端側GKから先端側GSに向かう直線的な排気ガスの流れはドット(黒点)で示している。
比較例の微粒子センサ310では、図13に示すように、ガス取入口を通じてプロテクタ345の内部に取り入れられた排気ガスは、放電部112Bの周囲において、主に、後端側GKから先端側GSに向かって直線的に流れてゆくため、イオンが生じる放電部112Bの周囲を、速やかに通過してゆくことになる。このため、放電部112Bの周囲に生じたイオンと排気ガス中に含まれる微粒子とを十分に接触させることができず、排気ガスに含まれている微粒子に対し、十分にイオンを付着させることができなかったと考えられる。
これに対し、実施例の微粒子センサ10では、プロテクタ45のガス取入口45Iに、ガイド体45Gを設けている(図9及び図10参照)。このガイド体45Gは、ガス取入口45Iを通じてプロテクタ45の内部に取り入れられた排気ガスEG(被測定ガス)が放電部112Bの周囲を旋回するように流れる旋回流SF(図11参照)が発生するように、排気ガスEGをプロテクタ45の内部に導く。このため、図11に示すように、プロテクタ45の内部に取り入れられた排気ガスの流れは、放電部112Bの周囲において、放電部112Bの周囲を旋回する旋回流SFとなる。
ここで、図11は、プロテクタ45の内部空間のうち放電部112Bの周囲における排気ガスの流れをシミュレーションした図であり、放電部112Bの先端側の位置でプロテクタ45を軸線方向GHに直交する方向に切断した断面の位置における排気ガスの流れを示している。図11では、排気ガスの流れ方向を矢印で示している。
実施例の微粒子センサ10では、図11に示すように、プロテクタ45の内部において、放電部112Bの周囲を旋回する排気ガスの旋回流SFを発生させることで、放電部112Bの周囲に生じたイオンが排気ガス中に含まれる微粒子に接触(付着)する機会を増大させることができる。このため、多くのイオンを微粒子に付着させることができる。これにより、比較例の微粒子センサ310に比べて、微粒子に付着したイオンの量に応じて流れる信号電流Isを大きくすることができ、微粒子センサ10の感度を向上させることができたと考えられる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまもない。
例えば、実施例では、センサ素子として、放電電極体110及びヒータ130を有するセンサ素子100を用いた。しかしながら、センサ素子として、放電電極体110及びヒータ130に加えて、先端側に補助電極部を備える補助電極体を有するセンサ素子を用いるようにしても良い(特開2015-129712号公報を参照)。補助電極体の補助電極部に対し、所定の電位(例えば、100〜200Vの正の直流電位)とされた補助電位を印加することにより、前述のコロナ放電によって生成したイオンCP(陽イオン)のうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPF(図8参照)に、補助電極部122からその径方向外側のプロテクタ45(捕集極)に向かう斥力を与えることができる。これにより、浮遊イオンCPFを、効率良く、捕集極(プロテクタ45)の各部に付着させて捕集を補助することができる。
また、実施例では、センサ素子100をなすセラミック基体101として、複数のセラミック層を厚み方向に積層した板状のセラミック積層体を例示した。
しかしながら、セラミック基体として、板状のほか、四角柱状、六角柱状、円柱状、円筒状などの形状に形成したセラミック基体を用いるようにしても良い。例えば、円柱状、円筒状のセラミック基体としては、複数のセラミック層を年輪状に積層したセラミック積層体や、1又は複数のセラミックシートを渦巻状に捲回して、径方向に複数のセラミック層が重なったセラミック積層体などが挙げられる。
また、実施例では、取り付け金具90の先端側GSに位置する筒状壁部93を、排気管EP内に挿入するようにして、筒状壁部93によってガス取入管(プロテクタ45)の後端側筒状部45tの外周を取り囲む形態とした。しかしながら、筒状壁部93によってプロテクタ45の後端側筒状部45tの外周を取り囲む形態とすることなく(筒状壁部93を排気管EP内に挿入することなく)、ガス取入管(プロテクタ45)の外周を包囲する筒状部材(筒状壁部)を、ガス取入管(プロテクタ45)と共に主体金具50の先端部50sに固設するようにしても良い。
1 微粒子検知システム
10 微粒子センサ
45 プロテクタ(ガス取入管)
45H 放電周囲部
45I ガス取入口
45O ガス排出口
45G ガイド体
50 主体金具
80 内筒
90 取り付け金具
93 筒状壁部
95 外筒
100 センサ素子
101 セラミック基体
110 放電電極体
112 針状電極部
112B 放電部
112BS 放電部の先端
112BK 放電部の後端
130 ヒータ
200 制御装置
ENG エンジン(内燃機関)
EG 排気ガス(被測定ガス)
EP 排気管(通気管)
CGND シャーシGND電位(接地電位)
SGND センサGND電位(第1電位)
PV2 放電電位
S 微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
GS 先端側(軸線方向先端側)
GK 後端側(軸線方向後端側)
GH 軸線方向
Is 信号電流
K ガス取入管の内部空間
SF 旋回流

Claims (6)

  1. 後端側から先端側に延びる筒状のガス取入管と、
    気中放電を発生させる放電部を有し、前記放電部が前記ガス取入管の内部に配置された放電電極体と、を備え、
    前記ガス取入管は、当該ガス取入管の後端側に位置して微粒子を含む被測定ガスを当該ガス取入管の内部に取り入れるガス取入口、及び、当該ガス取入管の先端側に位置して前記被測定ガスを当該ガス取入管の外部に排出するガス排出口、を有し、
    前記気中放電によって前記放電部の周囲に生じたイオンを、前記ガス取入口を通じて前記ガス取入管の内部に取り入れた前記被測定ガス中に含まれる前記微粒子に付着させ、前記微粒子に付着した前記イオンの量に応じて流れる信号電流を用いて前記被測定ガス中の前記微粒子を検知する
    微粒子センサにおいて、
    前記ガス取入口は、
    その全体が、前記放電部の先端よりも後端側に位置し、
    前記被測定ガスを前記ガス取入管の内部に導いて、前記ガス取入管内に取り入れた前記被測定ガスが前記放電部の周囲を旋回する旋回流を発生させるガイド体を備える
    微粒子センサ。
  2. 請求項1に記載の微粒子センサであって、
    前記ガス取入口は、その全体が、前記放電部の後端よりも後端側に位置する
    微粒子センサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の微粒子センサであって、
    前記ガス取入管は、
    当該ガス取入管の外部と内部との間を前記被測定ガス及び前記イオンが通過可能な開口として、前記ガス取入口と前記ガス排出口のみを有し、
    前記ガス排出口は、前記ガス取入管の先端部に配置されている
    微粒子センサ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子センサであって、
    前記ガス取入管の径方向周囲を間隙を介して取り囲む筒状の壁部を備え、
    前記ガス取入口の外方は、前記壁部に覆われている
    微粒子センサ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の微粒子センサであって、
    前記ガス取入管のうち前記放電部の周囲を囲む筒状の放電周囲部と、前記放電部との間には、ガス取入管の内部空間のみが存在する
    微粒子センサ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の微粒子センサであって、
    前記微粒子センサは、前記被測定ガスが流通する接地電位とされた金属製の通気管に装着され、
    前記ガス取入管は、前記接地電位とは異なる第1電位とされ、
    前記放電部は、前記接地電位及び前記第1電位とは異なる放電電位とされて、前記ガス取入管との間に前記気中放電を発生させ、
    前記微粒子センサは、前記微粒子に付着した前記イオンの量に応じて前記第1電位と前記接地電位との間に流れる前記信号電流を用いて、前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する
    微粒子センサ。
JP2016090180A 2016-04-28 2016-04-28 微粒子センサ Active JP6603612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016090180A JP6603612B2 (ja) 2016-04-28 2016-04-28 微粒子センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016090180A JP6603612B2 (ja) 2016-04-28 2016-04-28 微粒子センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017198570A JP2017198570A (ja) 2017-11-02
JP6603612B2 true JP6603612B2 (ja) 2019-11-06

Family

ID=60239189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016090180A Active JP6603612B2 (ja) 2016-04-28 2016-04-28 微粒子センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6603612B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS529398B2 (ja) * 1972-12-13 1977-03-15
JP2001311776A (ja) * 2000-04-27 2001-11-09 Toshiba Corp ダスト放射線モニタ
US7998417B2 (en) * 2008-08-22 2011-08-16 Board Of Regents, University Of Texas System Particulate matter sensor with a heater
JP5139940B2 (ja) * 2008-09-25 2013-02-06 日本碍子株式会社 粒子状物質検出装置
JP5171896B2 (ja) * 2010-07-15 2013-03-27 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
JP5862202B2 (ja) * 2011-10-28 2016-02-16 富士通株式会社 浮遊粒子状物質測定装置及び浮遊粒子状物質測定方法
EP2905600B1 (en) * 2012-10-04 2021-04-14 NGK Spark Plug Co., Ltd. Particulate sensor
JP2015072238A (ja) * 2013-10-04 2015-04-16 東京エレクトロン株式会社 パーティクル捕集治具およびパーティクル捕集方法、ならびにそれを用いたパーティクル計測装置
JP6196936B2 (ja) * 2014-05-19 2017-09-13 日本特殊陶業株式会社 微粒子検知システム
US10209173B2 (en) * 2014-08-22 2019-02-19 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Particulate sensor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017198570A (ja) 2017-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150192545A1 (en) Particulate sensor
JP6626435B2 (ja) 微粒子センサ
JP6285353B2 (ja) 微粒子センサ
US10401273B2 (en) Particle detection system
JP6225033B2 (ja) 微粒子センサ
JP6523978B2 (ja) 微粒子センサ、及び、微粒子検知システム
JP5588471B2 (ja) 微粒子検知システム
JP6603612B2 (ja) 微粒子センサ
JP6626406B2 (ja) 微粒子センサ
JP6329494B2 (ja) 微粒子センサ、及び、微粒子検知システム
JP6196936B2 (ja) 微粒子検知システム
JP6454237B2 (ja) 微粒子センサ
JP2019002804A (ja) 微粒子センサ
JP6464050B2 (ja) 微粒子センサ
JP6397705B2 (ja) 粒子検知システム
US20190368971A1 (en) Fine particle detection system
JP6412470B2 (ja) 微粒子センサ
JP2017146146A (ja) 微粒子検知システム
JP6596386B2 (ja) 微粒子検知システム
JP6506703B2 (ja) 微粒子検知システム
JP2017026369A (ja) 微粒子センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6603612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250