JP2017146146A - 微粒子検知システム - Google Patents

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雅幸 本村
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Abstract

【課題】被測定ガスに含まれる微粒子の量を適切に検知できる微粒子検知システムを提供する。
【解決手段】制御装置200は、放電電極体110に印加する放電電位PV2を出力する放電電位出力部210と、ヒータ130に通電して発熱部131を発熱させるヒータ通電部226と、を備える。ヒータ通電部226は、ヒータ130に対し、センサ素子100の空間内配置部100Hの表面に付着した水が除去されると見込まれる所定の第1時間t1通電する、第1ヒータ通電を行う。放電電位出力部210は、第1ヒータ通電が終了した後に、放電電位PV2を出力する。
【選択図】図8

Description

本発明は、微粒子検知システム、特に、通気管を流通する被測定ガスに含まれる微粒子を検知する微粒子検知システムに関する。
内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン)では、その排気ガス中にススなどの微粒子を含むことがある。このような微粒子を含む排気ガスは、フィルタで微粒子を捕集して浄化することが行われる。また、必要に応じてフィルタを高温にすることで、このフィルタに蓄積した微粒子を燃焼させて除去することも行われている。しかるに、フィルタが破損するなどの不具合を生じた場合には、未浄化の排気ガスが直接、フィルタの下流に排出されることとなる。そこで、排気ガス中の微粒子の量を直接計測したり、フィルタの不具合を検知すべく、排気ガス中の微粒子の量を検知可能な微粒子検知システムが求められている。
このような微粒子検知システムとして、例えば、特許文献1には、気中放電によりイオンを生成するセンサ素子と基準電位とされる基準電位部材とを有し、通気管に装着された状態で、前記イオンを用いて通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子を検知する微粒子センサ、及び、この微粒子センサを制御する制御装置、を備える微粒子検知システムが開示されている。このうち、センサ素子は、絶縁性のセラミックからなり、長手方向に延びる形状のセラミック基体と、このセラミック基体の長手方向先端側において外部に露出する露出部、及び、露出部に導通してセラミック基体の内部で長手方向後端側に延びる体内部、を含み、放電電位が印加されて基準電位部材と露出部との間に気中放電を生じさせる放電電極体と、を有する。制御装置は、放電電極体に印加する放電電位を出力する放電電位出力部を有している。
また、微粒子センサは、筒形状をなす筒状体であって、通気管の外部において当該筒状体によって囲まれたセンサ内部空間を形成する筒状体を有している。さらに、センサ素子は、センサ内部空間内に配置される空間内配置部であって、セラミック基体のうち放電電極体の体内部よりも長手方向後端側に位置する後端側部を含む空間内配置部を備えている。この空間内配置部は、セラミック基体の後端側部の表面上に露出して形成され、放電電極体の体内部に導通して放電電位とされる放電電位パッドと、セラミック基体の後端側部の表面上に露出して形成され、放電電位よりも基準電位に近い別電位とされる複数の別電位パッドとを有している。
特開2015-129712号公報
ところで、前述の微粒子検知システムでは、次のようなことが起こることがあった。具体的には、例えば、内燃機関の運転中、微粒子センサは、高温の排気ガスにより加熱されることで高温となる。なお、排気ガス中には多量の水分(水蒸気)が含まれており、この水分(水蒸気)が、内燃機関の運転中にセンサ内部空間内に漏洩(リーク)することがある。一方、内燃機関の運転が停止すると、微粒子センサは、外気により冷却される。このため、例えば、外気温が低い場合には、内燃機関の運転停止後、センサ素子の空間内配置部(センサ素子のうちセンサ内部空間内に配置される部位)の表面において、結露が発生することがあった。
前述のように、センサ素子の空間内配置部の表面には、放電電位パッドと別電位パッドとが形成されている。このため、空間内配置部の表面に水(結露により生じた水)が付着すると、放電電位パッドと別電位パッドとの間の電気絶縁性が低下する。このような状態で、放電電位パッドを通じて放電電極体に放電電位を印加するべく、制御装置の放電電位出力部によって放電電位を出力すると、放電電位パッドと別電位パッドとの間で電流リークが発生し、基準電位部材と放電電極体の露出部との間で気中放電を適切に発生させることができない虞があった。このため、排気ガス(被測定ガス)中の微粒子の量を適切に検知することができない虞があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、被測定ガスに含まれる微粒子の量を適切に検知できる微粒子検知システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、気中放電によりイオンを生成するセンサ素子と、基準電位とされる基準電位部材と、を有し、通気管に装着された状態で、前記イオンを用いて、前記通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子を検知する微粒子センサ、及び、前記微粒子センサを制御する制御装置、を備え、前記センサ素子は、絶縁性のセラミックからなり、長手方向に延びるセラミック基体と、前記セラミック基体の前記長手方向先端側において外部に露出する露出部、及び、前記露出部に導通して前記セラミック基体の内部で前記長手方向後端側に延びる体内部、を含み、放電電位が印加されて前記基準電位部材と前記露出部との間に前記気中放電を生じさせる放電電極体と、を有する微粒子検知システムにおいて、前記微粒子センサは、筒形状をなす筒状体であって、前記通気管の外部において当該筒状体によって囲まれたセンサ内部空間を形成する筒状体を有し、前記センサ素子は、前記セラミック基体のうち前記放電電極体の前記体内部よりも前記長手方向後端側に位置する後端側部を含み、前記センサ内部空間内に配置される空間内配置部と、前記セラミック基体内に配置された発熱部を含み、前記空間内配置部を加熱するヒータと、を備え、前記空間内配置部は、前記セラミック基体の前記後端側部の表面上に露出して形成され、前記放電電極体の前記体内部に導通して前記放電電位とされる放電電位パッドと、前記セラミック基体の前記後端側部の表面上に露出して形成され、前記放電電位よりも前記基準電位に近いまたは前記基準電位に等しい別電位とされる1または複数の別電位パッドと、を有し、前記制御装置は、前記放電電極体に印加する前記放電電位を出力する放電電位出力部と、前記ヒータに通電して前記発熱部を発熱させるヒータ通電部と、を備え、前記ヒータ通電部は、前記ヒータに対し、前記空間内配置部の表面に付着した水が除去されると見込まれる所定の第1時間通電する、第1ヒータ通電を行い、前記放電電位出力部は、前記第1ヒータ通電が終了した後に、前記放電電位を出力する微粒子検知システムである。
上述の微粒子検知システムでは、センサ素子が、センサ内部空間(通気管の外部において、微粒子センサの筒状体によって囲まれた空間)内に配置される空間内配置部を有している。この空間内配置部には、放電電位パッドと、1または複数の別電位パッドとが設けられている。なお、放電電位パッドは、セラミック基体の後端側部の表面上に露出して形成され、放電電極体の体内部に導通して放電電位とされるパッドである。また、別電位パッドは、セラミック基体の後端側部の表面上に露出して形成され、放電電位よりも基準電位に近いまたは基準電位に等しい別電位とされるパッドである。
このため、前述のように、結露により生じた水(以下、結露水ともいう)が空間内配置部の表面に付着した場合には、放電電位パッドと別電位パッドとの間の電気絶縁性が低下する。また、放電電位パッドに印加される放電電位は、放電電極体と基準電位部材との間で気中放電を発生させるための電位であるため、基準電位に対して高電位(例えば、1〜2kV)とされる。一方、別電位パッドに印加される別電位は、放電電位よりも基準電位に近いまたは基準電位に等しい。従って、放電電位パッドに印加される電位と別電位パッドに印加される電位との差は大きい。
このため、空間内配置部の表面に結露水が付着した状態で、放電電位パッドを通じて放電電極体に放電電位を印加するべく、制御装置の放電電位出力部によって放電電位を出力すると、放電電位パッドと別電位パッドとの間で電流リークが発生し、基準電位部材と放電電極体の露出部との間で気中放電を適切に発生させることができない虞がある。このため、被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができない虞がある。
これに対し、上述の微粒子検知システムでは、センサ素子が、空間内配置部を加熱するヒータを備えている。さらに、制御装置が、放電電極体に印加する放電電位を出力する放電電位出力部と、ヒータに通電して発熱部を発熱させるヒータ通電部と、を備えている。
そして、このヒータ通電部は、ヒータに対し、第1ヒータ通電を行う。具体的には、空間内配置部の表面に付着した水が除去されると見込まれる所定の第1時間(例えば、5分間)、ヒータへ通電する。これにより、空間内配置部の表面に付着している結露水を除去する(蒸発させる)ことができる。
さらに、上述の微粒子検知システムでは、前記第1ヒータ通電が終了した後に、放電電位出力部が、放電電極体に印加する放電電位を出力する。すなわち、第1ヒータ通電を行って、空間内配置部の表面に結露水が付着していない状態とした後に(結露水の付着により低下した放電電位パッドと別電位パッドとの間の電気絶縁性を回復させた後に)、放電電極体に印加する放電電位を出力する。これにより、放電電位パッドと別電位パッドとの間で電流リークが発生するのを防止できるので、気中放電を適切に発生させることができる。従って、被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができる。
なお、別電位としては、例えば、放電電極体の露出部を加熱するために設けられたヒータに印加するヒータ電位(第1ヒータ電位及び第2ヒータ電位)や、微粒子に付着しなかったイオンの捕集のために設けられた補助電極に印加する補助電位などが挙げられる。このため、別電位パッドとしては、ヒータに導通してヒータ電位とされるヒータパッド(第1ヒータパッド及び第2ヒータパッド)や、補助電極に導通して補助電位とされる補助電位パッドなどが挙げられる。
また、センサ内部空間は、筒状体によって囲まれている全ての空間であり、筒状体の内部に位置する他部材(すなわち、センサ内部空間内に位置する他部材)によって囲まれた空間も含まれる。
さらに、前記の微粒子検知システムであって、前記通気管は、内燃機関の排気管であり、前記被測定ガスは、排気ガスであり、前記ヒータ通電部は、前記内燃機関の運転が開始された後、前記放電電位出力部による前記放電電位の出力に先立って、前記第1ヒータ通電を行う微粒子検知システムとすると良い。
上述の微粒子検知システムによれば、内燃機関の運転が開始された後、内燃機関から排出される排気ガス中の微粒子の量を適切に検知することができる。
さらに、前記いずれかの微粒子検知システムであって、前記セラミック基体は、互いに背向する2つの主面を有する板状であり、前記放電電位パッドは、前記2つの主面のうち、一方の主面上に形成され、前記別電位パッドは、他方の主面上に形成されてなる微粒子検知システムとすると良い。
上述の微粒子検知システムでは、セラミック基体の一方の主面上に放電電位パッドが、他方の主面上に別電位パッドが形成されている。このため、放電電位パッドと別電位パッドとを同一主面上に設けた場合に比べて、両パッド間のセラミック基体沿面距離が大きくなり、両パッド間での電流リークが生じ難くなる。従って、被測定ガス中の微粒子の量を、より適切に検知することが可能となる。
実施形態にかかる微粒子検知システムを搭載した車両の概略図である。 実施形態にかかる微粒子センサの縦断面図である。 同微粒子センサの分解斜視図である。 微粒子検知システムの概略図である。 微粒子センサを構成するセンサ素子の斜視図である。 同センサ素子の分解斜視図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの説明図である。 実施形態にかかる微粒子検知の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施形態にかかる微粒子検知システム1を搭載した車両AMの概略図である。図2は、本実施形態にかかる微粒子センサ10の断面図である。図3は、微粒子センサ10の分解斜視図である。図4は、微粒子検知システム1の概略図である。但し、図4では、微粒子検知システム1に含まれる制御装置200を中心に図示し、微粒子センサ10については一部(電線165等)のみを図示している。
なお、図2に示すように、微粒子センサ10の長手方向GH(軸線AXが延びる方向に一致する、図2において上下方向)のうち、内側プロテクタ45が配置された側(図2において下方)を先端側GS、これと反対側の電線165,166等が延出する側(図2において上方)を後端側GKとする。
微粒子検知システム1(以下、単にシステム1ともいう)は、図1に示すように、微粒子センサ10と、この微粒子センサ10を制御する制御装置200とを備える。微粒子センサ10は、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに装着され、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)中のススなどの微粒子Sを検知する。詳細には、微粒子センサ10は、排気管EPに固定され、その先端側の一部が排気管EP内に配置されて、排気ガスEGに晒される(図2参照)。
制御装置200は、電線165〜168を介して微粒子センサ10に接続されている(図1、図4参照)。電線165〜168のうち、電線165,166は、三重同軸ケーブル(トライアキシャルケーブル)であり、電線167,168は、細径で単芯の絶縁電線である。このうち、電線165は、芯線(中心導体)として放電電位リード線161を含み、電線166は、芯線(中心導体)として補助電位リード線162を含む(図3,図4参照)。また、電線167は、芯線として第1ヒータリード線163を含み、電線168は、芯線として第2ヒータリード線164を含む(図3,図4参照)。
制御装置200は、図4に示すように、信号電流検知回路230及びヒータ通電回路226を含む計測制御回路220と、イオン源電源回路210と、補助電極電源回路240とを有している。このうち、イオン源電源回路210は、センサGND電位SGNDとされる第1出力端211と、放電電位PV2とされる第2出力端212とを有している。第2出力端212は、放電電位リード線161に接続されている。放電電位PV2は、センサGND電位SGNDを基準として、正の高電位(例えば、1〜2kV)とされている。なお、イオン源電源回路210は、その出力電流についてフィードバック制御され、自律的に、その実効値が予め定めた電流値(例えば、5μA)を保つ定電流電源を構成している。このイオン源電源回路210は、後述する放電電極体110に印加する放電電位PV2を出力する「放電電位出力部」に相当する。
一方、補助電極電源回路240は、センサGND電位SGNDとされる補助第1出力端241と、補助電位PV3とされる補助第2出力端242とを有している。補助第2出力端242は、補助電位リード線162に接続されている。補助電位PV3は、センサGND電位SGNDを基準として、正の直流高電位とされている。但し、補助電位PV3は、放電電位PV2のピーク電位よりも低い電位(例えば、DC100〜200Vの電位)とされている。より具体的には、補助電位PV3は、放電電位PV2よりもセンサGND電位SGND(基準電位)に近い電位とされている。
さらに、計測制御回路220のうち、信号電流検知回路230は、センサGND電位SGNDとされる第1入力端231と、第2入力端232とを有している。この信号電流検知回路230は、第1入力端231と第2入力端232との間を流れる信号電流Isを検知する。なお、センサGND電位SGNDは、シャーシGND電位CGNDに対し、オフセット電圧Voffset(具体的には、0.5V)だけ高い電位とされる。従って、第2入力端232は、シャーシGND電位CGNDよりもオフセット電圧Voffset(具体的には、0.5V)だけ高い電位とされる。
また、ヒータ通電回路226は、PWM制御によって、後述するセンサ素子100のヒータ130に通電する回路である。このヒータ通電回路226は、第1ヒータリード線163に接続される第1ヒータ通電端226aと、第2ヒータリード線164に接続される第2ヒータ通電端226bを有する。なお、第2ヒータ通電端226b及び第2ヒータリード線164は、シャーシGND電位CGNDに導通して、このシャーシGND電位CGNDとされている。また、第1ヒータ通電端226a及び第1ヒータリード線163は、シャーシGND電位CGNDを基準とした電位とされている。
また、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240は、センサGND電位SGNDとされる内側回路ケース250に包囲されている。イオン源電源回路210の第1出力端211、補助電極電源回路240の補助第1出力端241、及び、信号電流検知回路230の第1入力端231は、この内側回路ケース250に接続している。
なお、本実施形態では、内側回路ケース250は、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、及び、絶縁トランス270の二次側鉄心271Bを収容して包囲すると共に、イオン源電源回路210の第1出力端211及び補助電極電源回路240の補助第1出力端241に導通して、センサGND電位SGNDとされている。また、イオン源電源回路210の第1出力端211及び補助電極電源回路240の補助第1出力端241は、電線165,166の同軸二重の外部導体165G,166Gのうち、センサGND電位SGNDとされる内側の外部導体165G1,166G1に導通している。
絶縁トランス270は、その鉄心271が、一次側コイル272を捲回した一次側鉄心271Aと、電源回路側コイル273及び補助電極電源側コイル274が捲回された二次側鉄心271Bとに、分離して構成されている。このうち、一次側鉄心271Aは、シャーシGND電位CGNDに導通している。一方、二次側鉄心271Bは、センサGND電位SGND(イオン源電源回路210の第1出力端211)に導通している。
さらに、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、内側回路ケース250、及び、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220は、シャーシGND電位CGNDとされる外側回路ケース260に包囲されている。さらに、信号電流検知回路230の第2入力端232、ヒータ通電回路226の第2ヒータ通電端226b、及び、絶縁トランス270の一次側鉄心271Aは、この外側回路ケース260に接続して、シャーシGND電位CGNDとされている。
なお、本実施形態では、外側回路ケース260は、その内部に、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、内側回路ケース250、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220、及び、絶縁トランス270の一次側鉄心271Aを収容して包囲している。さらに、この外側回路ケース260は、電線165,166の同軸二重の外部導体165G,166Gのうち、シャーシGND電位CGNDとされる外側の外部導体165G2,166G2に導通している。
計測制御回路220は、レギュレータ電源PSを内蔵している。なお、このレギュレータ電源PSは、電源配線BCを通じて、車両AMに搭載された外部のバッテリBTと接続されており、このバッテリBTで駆動される。また、バッテリBTのGND電位は、シャーシGND電位CGNDと共通にされている。また、この計測制御回路220は、マイクロプロセッサ202を含み、通信線CCを介して内燃機関を制御する制御ユニットECUと通信可能となっている。これにより、前述した信号電流検知回路230の測定結果(信号電流Isの大きさ)などの信号を、制御ユニットECUに送信可能となっている。
また、レギュレータ電源PSを通じて、外部から計測制御回路220に入力された電力の一部は、絶縁トランス270を介して、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に分配される。なお、絶縁トランス270においては、計測制御回路220の一部をなす一次側コイル272と、イオン源電源回路210の一部をなす電源回路側コイル273と、補助電極電源回路240の一部をなす補助電極電源側コイル274と、鉄心271(一次側鉄心271A,二次側鉄心271B)とは、互いに電気的に絶縁されている。このため、計測制御回路220から、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に電力を分配できる一方、これらの間の電気的絶縁を保つことができる。
次に、微粒子センサ10について、図2及び図3を参照して説明する。
微粒子センサ10は、図2に示すように、長手方向GH(図2において上下方向)の後端側(図2において上側)から先端側(図2において下側)に延びる形態をなしている。この微粒子センサ10は、長手方向GHに延びる板状をなし、気中放電によりイオンを生成するセンサ素子100を備える。このほか、このセンサ素子100と電気的絶縁を確保しつつ、センサ素子100を保持し、且つ、センサGND電位SGNDとされる主体金具50を備える。また、主体金具50と電気的絶縁を確保しつつ、主体金具50を囲んで保持し、且つ、排気管EPに取り付けられて、シャーシGND電位CGNDとされる取り付け金具90を備える。
より具体的には、微粒子センサ10は、自身の先端側GSに、筒状の取り付け金具90を備える。この取り付け金具90は、径方向外側に膨出して外形六角形状をなすフランジ部91を有する。さらに、この取り付け金具90は、フランジ部91よりも先端側GSの先端部90sの外周に、微粒子センサ10を排気管EPに固定するための雄ネジを有する。従って、微粒子センサ10は、取り付け金具90の先端部90sの雄ネジを用いて、排気管EPに別途固定された金属製の取付用ボスBOに取り付けられ、この取付用ボスBOを介して、排気管EPに固定される。このため、取り付け金具90は、排気管EPと同じシャーシGND電位CGNDとされる。
また、取り付け金具90の後端側GKには、金属製で筒状の外筒95が固設されている。具体的には、取り付け金具90の基端部90kに、外筒95の先端部95sが外嵌され、取り付け金具90の基端部90kと外筒95の先端部95sとがレーザ溶接されることで、取り付け金具90と外筒95とが一体とされている。なお、取り付け金具90と外筒95とが一体となった部材を、筒状体92とする。
取り付け金具90の径方向内側には、電気絶縁材からなる第1絶縁スペーサ60及び第2絶縁スペーサ61を介して、筒状の主体金具50及びこれと一体とされた内筒80が配置されている。また、これらと共に、取り付け金具90内には、筒状のスリーブ62及び環状の線パッキン63も配置されている。
具体的には、主体金具50は、略円筒状をなし、径方向外側に膨出する円環状のフランジ部51を有している。また、内筒80は、金属からなり、長手方向GHに延びる円筒状をなし、その先端部分が円環状のフランジ部81となっている。そして、主体金具50のフランジ部51に内筒80のフランジ部81が当接するようにして、主体金具50の基端部50kに内筒80の先端部80sが外嵌され、主体金具50の基端部50kと内筒80の先端部80sとをレーザ溶接することで、主体金具50と内筒80とが一体とされている。
また、一体とされた主体金具50及び内筒80は、両者のフランジ部51,81が、先端側GSに位置する第1絶縁スペーサ60と後端側GKに位置する第2絶縁スペーサ61とに挟まれて、取り付け金具90内に配置されている。さらに、第2絶縁スペーサ61の後端側GKには、スリーブ62が配置されている。取り付け金具90の最基端部90kkとスリーブ62との間には、線パッキン63が配置され、取り付け金具90の最基端部90kkは、径方向内側に屈曲して加締められている。
また、主体金具50の内部には、カップ状の金属カップ52が配設されている。さらに、この金属カップ52の底部には孔52bが空いており、この孔52bに、センサ素子100が挿通されている。また、センサ素子100の周りには、先端側GSから後端側GKに向けて順に、アルミナからなりセンサ素子100を保持する筒状のセラミックホルダ53、滑石粉末を圧縮して構成した第1粉末充填層54、及び、第2粉末充填層55、さらには、アルミナからなる筒状のセラミックスリーブ56が配設されている。このうち、セラミックホルダ53及び第1粉末充填層54は、金属カップ52内に位置している。
さらに、主体金具50の最基端部50kkと、セラミックスリーブ56との間には、加締リング57が配置されている。主体金具50の最基端部50kkは、径方向内側に屈曲して加締められ、加締リング57を介してセラミックスリーブ56を押圧している。これにより、第2粉末充填層55の粉末が圧縮されて、主体金具50内に金属カップ52及びセラミックスリーブ56が固定されると共に、センサ素子100も主体金具50によって気密に保持される。
また、主体金具50の先端部50sには、センサ素子100の先端部分を径方向外側から包囲する態様で、ステンレス製で二重の筒状をなす内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40が固設されている。この内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40は、センサ素子100を水滴や異物から保護する一方、排気ガスEGをセンサ素子100の周囲に導く。なお、内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40は、次のようにして、主体金具50の先端部50sに固設されている。具体的には、主体金具50の先端部50sに、内側プロテクタ45の後端側GKの径大部47を外嵌し、さらに、その外側に、外側プロテクタ40の後端側GKの径大部42を外嵌した後、これら嵌合部をレーザ溶接することで固設されている。
外側プロテクタ40のうち、筒状の胴部41には、その先端側GSの周上に、排気ガスEGを内部に導入するため長方形の外側導入孔40Iが複数形成されている。また、内側プロテクタ45の筒状の胴部46には、その先端側GS及び後端側GKの周上に、それぞれ三角形と丸型の内側導入孔45Iが複数形成されている(図2及び図3参照)。さらに、内側プロテクタ45の先端部分には、取り入れた排気ガスEG(被測定ガス)を排出するための丸型の排出口45Oが形成されており、この排出口45Oを含む内側プロテクタ45の先端部分は、外側プロテクタ40の先端部分の開口43から外部に突出している。
ここで、図7を参照して、微粒子センサ10の使用時における内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40への排気ガスEGの取り入れ及び排出について説明する。なお、図7において、排気ガスEGは、排気管EP内を左から右に向けて流通している。この排気管EP内を流通する排気ガスEGが、微粒子センサ10の外側プロテクタ40及び内側プロテクタ45の周囲を通ると、その流速が、内側プロテクタ45の排出口45Oの外側で上昇し、ベンチュリ効果により、排出口45O付近に負圧が生じる。
すると、この負圧により、内側プロテクタ45内に取り入れられた取入排気ガスEGIが排出口45Oから排出される。これと共に、外側プロテクタ40の外側導入孔40I周囲の排気ガスEGが、この外側導入孔40Iから外側プロテクタ40内に取り入れられ、さらに、内側プロテクタ45の内側導入孔45Iを通じて、さらに内側プロテクタ45内に取り入れられる。そして、内側プロテクタ45内の取入排気ガスEGIは、排出口45Oから排出されるので、内側プロテクタ45内には、後端側GKの内側導入孔45Iから先端側GSの排出口45Oに向けて流れる取入排気ガスEGIの気流が生じる。
また、本実施形態の微粒子センサ10では、図2に示すように、主体金具50の後端側GK(具体的には、セラミックスリーブ56の後端側GK)で、内筒80の内側には、電気絶縁材からなる絶縁ホルダ70が配置されている。この絶縁ホルダ70には、絶縁ホルダ70を長手方向GHに貫通する挿通孔70cが形成されており(図3参照)、この挿通孔70cにセンサ素子100が挿通されている。
また、絶縁ホルダ70の後端側GKには、第1絶縁部材71が、絶縁ホルダ70に隣接して配置されている。この第1絶縁部材71は、電気絶縁材からなり、長手方向GHに延びる筒状をなしている。さらに、第1絶縁部材71の後端側GKには、第2絶縁部材72が、第1絶縁部材71に隣接して配置されている。この第2絶縁部材72は、電気絶縁材からなり、長手方向GHに延びる筒状をなしている。第1絶縁部材71と第2絶縁部材72とは、長手方向GHに隣接して配置され、いずれも内筒80の内側に収容されている。
第1絶縁部材71は、自身を長手方向GHに貫通する挿通孔71cを有する。この挿通孔71c内には、センサ素子100が挿通されると共に、放電電位端子部材73が収容されている。第2絶縁部材72は、自身を長手方向GHに貫通する第1挿通孔72c及び第2挿通孔72dを有する。このうち、第2挿通孔72d内には、センサ素子100の後端部100Kが位置すると共に、後述する補助電位端子部材75、第1ヒータ端子部材76、及び、第2ヒータ端子部材77が、互いに絶縁された状態で収容されている。
なお、第1絶縁部材71は、挿通孔71c内において、放電電位端子部材73を、センサ素子100の放電電位パッド113(図5参照)に接触導通させつつ、放電電位端子部材73を保持している。これと共に、第1絶縁部材71は、放電電位端子部材73と内筒80とを電気的に絶縁している。
また、第2絶縁部材72は、第2挿通孔72d内において、補助電位端子部材75を、センサ素子100の補助電位パッド125に接触導通させつつ、補助電位端子部材75を保持している。さらに、第2絶縁部材72は、第2挿通孔72d内において、第1ヒータ端子部材76を、センサ素子100の第1ヒータパッド136に接触導通させつつ、第1ヒータ端子部材76を保持している。さらに、第2絶縁部材72は、第2挿通孔72d内において、第2ヒータ端子部材77を、センサ素子100の第2ヒータパッド137に接触導通させつつ、第2ヒータ端子部材77を保持している。これと共に、第2絶縁部材72は、補助電位端子部材75、第1ヒータ端子部材76、及び、第2ヒータ端子部材77を、内筒80と電気的に絶縁している。
さらに、第2絶縁部材72の第1挿通孔72c内において、放電電位端子部材73が、放電電位リード線161の一端部161tに接続されている。これにより、放電電位端子部材73が放電電位PV2とされると共に、放電電位端子部材73に接続する放電電位パッド113も放電電位PV2となる。
また、第2絶縁部材72の第2挿通孔72d内において、補助電位端子部材75が、補助電位リード線162の一端部162tに接続されている。これにより、補助電位端子部材75が補助電位PV3とされると共に、補助電位端子部材75に接続する補助電位パッド125も補助電位PV3となる。
さらに、第2挿通孔72d内において、第1ヒータ端子部材76が、第1ヒータリード線163の一端部163tに接続されている。これにより、第1ヒータ端子部材76が第1ヒータ電位PVhtとされると共に、第1ヒータ端子部材76に接続する第1ヒータパッド136も第1ヒータ電位PVhtとなる。
さらに、第2挿通孔72d内において、第2ヒータ端子部材77が、第2ヒータリード線164の一端部164tに接続されている。これにより、第2ヒータ端子部材77がシャーシGND電位CGNDとされると共に、第2ヒータ端子部材77に接続する第2ヒータパッド137もシャーシGND電位CGNDとなる。
内筒80の基端部80kには、センサGND接続金具82の先端部82sが外嵌され、レーザ溶接されている。また、センサGND接続金具82には、電線165〜168が挿通されている。なお、電線165,166の外部導体165G,166Gのうち、内側の外部導体165G1,166G1は、センサGND接続金具82に導通している。これにより、センサGND接続金具82に導通する内筒80、主体金具50、内側プロテクタ45、及び、外側プロテクタ40は、いずれもセンサGND電位SGNDとされている。
さらに、外筒95のうち、後端側GKの小径部96内には、フッ素ゴム製のグロメット84とシャーシGND接続金具83とが配設され、これらに、電線165〜168が挿通されている。なお、電線165,166の外部導体165G,166Gのうち、外側の外部導体165G2,166G2は、それぞれシャーシGND接続金具83に導通している。
シャーシGND接続金具83は、外筒95の小径部96と共に径方向内側に加締められている。これにより、グロメット84及びシャーシGND接続金具83は、外筒95の小径部96内に固定されている。これにより、排気管EP及び取付用ボスBOに導通する取り付け金具90、外筒95、及び、シャーシGND接続金具83は、いずれもセンサGND電位SGNDとは絶縁されたシャーシGND電位CGNDとされる。また、このシャーシGND電位CGNDは、前述したように、車両AMに搭載されたバッテリBT(図4参照)のGND電位と共通にされている。
ここで、微粒子センサ10を排気管EPに装着した状態で、排気管EPの外部において筒状体92(取り付け金具90と外筒95とが一体となった部材)によって囲まれた微粒子センサ10の内部空間を、センサ内部空間SISとする(図2参照)。なお、センサ内部空間SISは、筒状体92によって囲まれた全ての空間である。従って、筒状体92の内部に位置する内筒80によって囲まれた空間、さらには、内筒80の内側に配置された第1絶縁部材71及び第2絶縁部材72の内部空間など(すなわち、センサ内部空間SIS内に位置する他部材によって囲まれた空間)も、センサ内部空間SISに含まれる。
次いで、センサ素子100について詳細に説明する。センサ素子100は、図5及び図6に示すように、長手方向GHに延びる板状をなし、電気絶縁材(具体的にはアルミナ)からなるセラミック基体101を有している。このセラミック基体101内には、放電電極体110、補助電極体120、及び、ヒータ130が埋設されて一体焼結されている。
より具体的には、セラミック基体101は、アルミナグリーンシート由来のアルミナからなる3つのセラミック層102,103,104が重なっており、これらの層間には印刷により形成されたアルミナからなる2つの絶縁被覆層105,106が介在している。そして、絶縁被覆層105とセラミック層103との間には、放電電極体110が配置されている。さらに、セラミック層103と絶縁被覆層106の間には、補助電極体120が配置されている。さらに、絶縁被覆層106とセラミック層104の間には、ヒータ130が配置されている。そして、これらが一体化して、センサ素子100が形成されている。
なお、本実施形態では、センサ素子100のセラミック基体101は、図5に示すように、セラミック層103,104からなる第1セラミック部101A上に、セラミック層103,104よりも長手方向GHの長さが短くされた、セラミック層102からなる第2セラミック部101Bを積層した形態を有する。また、第2セラミック部101Bのうち長手方向GHの先端側GSに位置する第2先端101BSは、第1セラミック部101Aのうち長手方向GHの先端側GSに位置する第1先端101ASよりも長手方向GHの後端側GKに引き下がっている。
放電電極体110は、長手方向GHに延びる形態を有している。この放電電極体110は、白金線からなる針状電極部112、及び、この針状電極部112に導通するリード部111を有する。さらに、センサ素子100は、放電電極体110のリード部111(体内部)に導通する放電電位パッド113を有する。なお、リード部111と放電電位パッド113とは、セラミック層103の一方の表面103S1上に、パターン印刷により一体に形成されている。
また、リード部111と、針状電極部112のうち後端側GKの埋設部112Aとは、絶縁被覆層105及びセラミック層102で被覆されて、セラミック基体101内に(具体的には、セラミック層102とセラミック層103の層間に)埋設されている。従って、リード部111及び針状電極部112の埋設部112Aが、放電電極体110のうち「セラミック基体101の内部で長手方向GHに延びる体内部」に相当する。
一方、針状電極部112のうち先端側GSの部位は、セラミック基体101の先端側GSにおいて、第2セラミック部101Bの第2先端101BSから外部に露出する露出部112Bとなっている(図5参照)。この露出部112Bのうち先端側GSで先細の針状先端部112Sは、自身の先端がセラミック層103の表面103S1から2〜3mm離れるように折り曲げられて(従って、セラミック層103の表面103S1から離間して)、セラミック基体101外の空中に突出している。
なお、センサ素子100は、セラミック基体101のうち放電電極体110の体内部(リード部111)よりも長手方向GHの後端側GKに位置する後端側部101Kを含む部位であって、前述のセンサ内部空間SIS内に配置される空間内配置部100Hを有する(図2、図5参照)。この空間内配置部100Hは、内筒80の内側に配置された第1絶縁部材71及び第2絶縁部材72に包囲された状態で、微粒子センサ10のセンサ内部空間SIS内に配置されている(図2参照)。
放電電位パッド113は、センサ素子100の空間内配置部100Hに設けられている。具体的には、放電電位パッド113は、空間内配置部100Hにおいて、セラミック基体101の後端側部101Kの第1主面101S1上(セラミック層103の表面103S1上)に露出して形成されている。なお、前述したように、放電電位パッド113には、放電電位端子部材73が接触し導通する。
補助電極体120は、パターン印刷により、セラミック層103のうち表面103S1とは逆側の表面103S2上に形成されている。この補助電極体120は、センサ素子100の先端側GSに配置されて矩形状をなす補助電極部122、及び、この補助電極部122に導通してセンサ素子100の後端側GKに延びる補助電極リード部121を有する。この補助電極体120(補助電極リード部121及び補助電極部122)は、絶縁被覆層106で被覆されて、セラミック基体101内に(具体的には、セラミック層103とセラミック層104の層間に)埋設されている。
なお、補助電極体120の補助電極部122は、セラミック基体101の第1セラミック部101Aのうち、第2セラミック部101Bの第2先端101BSよりも長手方向GHの先端側GSの内部(セラミック層103とセラミック層104の層間)に埋設されている。
一方、補助電極体120の補助電極リード部121は、後端側GKの端部123から絶縁被覆層106の貫通孔106cを通じて、セラミック層104の一方の表面104S1上に形成した導通パターン124に導通している。さらに、この導通パターン124は、セラミック層104を貫通するスルーホール104h1を通じて、補助電位パッド125に導通している。
補助電位パッド125は、センサ素子100の空間内配置部100Hに設けられている。具体的には、補助電位パッド125は、空間内配置部100Hにおいて、セラミック基体101の後端側部101Kの第2主面101S2上(セラミック層104の他方の表面104S2上)に露出して形成されている。なお、前述したように、補助電位パッド125には、補助電位端子部材75が接触して導通する。したがって、補助電位パッド125は、放電電位PV2とは異なる電位であって、放電電位PV2よりも基準電位(センサGND電位SGND)に近い別電位(補助電位PV3)とされる「別電位パッド」となる。
また、セラミック層104の一方の表面104S1上には、ヒータ130が、パターン印刷により形成されている。ヒータ130は、センサ素子100の先端側GSに配置された発熱部131、及び、この発熱部131に導通してセンサ素子100の後端側GKに延びる2本のヒータリード部132,133を有する。このヒータ130は、セラミック層104の一方の表面104S1上に形成されて、絶縁被覆層106で被覆されている。これにより、ヒータ130(発熱部131,第1ヒータリード部132,第2ヒータリード部133)は、セラミック基体101内に(具体的には、セラミック層103とセラミック層104の層間に)埋設されている。ヒータ130の発熱部131を発熱させることで、センサ素子100の空間内配置部100Hを加熱することができる。
また、ヒータリード部132は、その後端側GKの端部134から、セラミック層104を貫通するスルーホール104h2を通じて、第1ヒータパッド136に導通している。第1ヒータパッド136は、センサ素子100の空間内配置部100Hに設けられている。具体的には、第1ヒータパッド136は、空間内配置部100Hにおいて、セラミック基体101の後端側部101Kの第2主面101S2上(セラミック層104の他方の表面104S2上)に露出して形成されている。なお、前述したように、第1ヒータパッド136には、第1ヒータ端子部材76が接触して導通する。したがって、第1ヒータパッド136は、放電電位PV2とは異なる電位であって、放電電位PV2よりも基準電位(センサGND電位SGND)に近い別電位(第1ヒータ電位PVht)とされる「別電位パッド」となる。
さらに、ヒータリード部133は、その後端側GKの端部135から、セラミック層104を貫通するスルーホール104h2を通じて、第2ヒータパッド137に導通している。第2ヒータパッド137は、センサ素子100の空間内配置部100Hに設けられている。具体的には、第2ヒータパッド137は、空間内配置部100Hにおいて、セラミック基体101の後端側部101Kの第2主面101S2上(セラミック層104の他方の表面104S2上)に露出して形成されている。なお、前述したように、第2ヒータパッド137には、第2ヒータ端子部材77が接触し導通する。したがって、第2ヒータパッド137は、放電電位PV2とは異なる電位であって、放電電位PV2よりも基準電位(センサGND電位SGND)に近い別電位(第2ヒータ電位=シャーシGND電位CGND)とされる「別電位パッド」となる。
このように、本実施形態のセンサ素子100では、空間内配置部100Hにおいて、放電電位パッド113が第1主面101S1(一方の主面)上に露出して形成される一方、別電位パッド(補助電位パッド125、第1ヒータパッド136、及び第2ヒータパッド137)が第2主面101S2(他方の主面)上に露出して形成されている。
次いで、微粒子検知システム1の電気的機能及び動作について説明する。
センサ素子100の放電電極体110は、放電電位リード線161を通じて、制御装置200のイオン源電源回路210に接続されている(図4参照)。また、補助電極体120は、補助電位リード線162を通じて、制御装置200の補助電極電源回路240に接続されている。また、ヒータ130は、第1,第2ヒータリード線163,164を通じて、制御装置200のヒータ通電回路226に接続されている。
また、電線165,166の内側の外部導体165G1,166G1も、制御装置200のうち、イオン源電源回路210の第1出力端211及び補助電極電源回路240の補助第1出力端241に接続され、センサGND電位SGND(基準電位)とされている。さらに、外部導体165G1,166G1に導通するセンサGND接続金具82等を介して、センサ素子100の周囲に配置された内側プロテクタ45(基準電位部材に相当する)も、センサGND電位SGND(基準電位)とされている。
ここで、イオン源電源回路210によって正の高電圧(例えば、1〜2kV)の放電電位PV2を出力させ、放電電位リード線161、放電電位端子部材73、及び、放電電位パッド113を通じて、放電電極体110の針状電極部112に放電電位PV2を印加する。すると、この針状電極部112の露出部112Bの針状先端部112Sと、センサGND電位SGND(基準電位)とされた内側プロテクタ45(基準電位部材)との間で、気中放電(具体的には、コロナ放電)を生じ、針状先端部112Sの周囲で、イオンCP(陽イオン)が生成される(図7参照)。
前述したように、外側プロテクタ40及び内側プロテクタ45の作用により、内側プロテクタ45内には、排気ガスEGが取り入れられ、センサ素子100付近において、後端側GKから先端側GSに向かう取入排気ガスEGIの気流が生じている。このため、生成されたイオンCPは、図7に示すように、取入排気ガスEGI中の微粒子Sに付着する。これにより、微粒子Sは、正に帯電した帯電微粒子SCとなって、取入排気ガスEGIと共に、排出口45Oに向けて流れ、排出される。
一方、補助電極体120の補助電極部122には、制御装置200の補助電極電源回路240から、補助電位リード線162、補助電位端子部材75、及び、補助電位パッド125を通じて、所定の電位(例えば、100〜200Vの正の直流電位)とされた補助電位PV3が印加される(図4参照)。これにより、生成したイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPF(図7参照)に、補助電極部122からその径方向外側の内側プロテクタ45(捕集極)に向かう斥力を与える。これにより、浮遊イオンCPFを、捕集極(内側プロテクタ45)の各部に付着させて捕集を補助する。かくして、確実に浮遊イオンCPFを捕集することができ、浮遊イオンCPFまでもが排出口45Oから排出されるのを防止する。
本システム1では、排出口45Oから排出された帯電微粒子SCに付着していた排出イオンCPHの電荷量に対応する信号(信号電流Is)を、信号電流検知回路230で検知する。なお、信号電流Isは、センサGND電位SGND(内側プロテクタ45等の電位)とシャーシGND電位CGND(排気管EP等の電位)との間を流れることになる。これにより、排気ガスEG中に含まれる微粒子Sの量(濃度)を検知することができる。
なお、前述したように、本実施形態では、センサ素子100の周囲に配置された内側プロテクタ45をセンサGND電位SGNDとし、この内側プロテクタ45と放電電極体110の針状電極部112との間でコロナ放電を生じさせる。さらに、この内側プロテクタ45を、浮遊イオンCPFを捕集する捕集極としても用いている。即ち、本実施形態では、内側プロテクタ45(捕集極)で浮遊イオンCPFの捕集を行うための捕集電位は、センサGND電位SGNDに等しい。
また、本システム1では、制御装置200の計測制御回路220のヒータ通電回路226により、第1ヒータパッド136及び第2ヒータパッド137を通じてヒータ130への通電を行う(第1ヒータパッド136と第2ヒータパッド137の間に所定のヒータ通電電圧を印加する)と、ヒータ130の発熱部131が発熱し、センサ素子100を加熱することができる。これにより、センサ素子100に付着した水滴等の異物を除去することができる。
なお、本実施形態では、ヒータ通電電圧として、車両AMのバッテリBTの直流のバッテリ電圧(DC12Vまたは24V)をヒータ通電回路226によりパルス制御した電圧を印加する。具体的には、第1ヒータリード線163及び第1ヒータ端子部材76を通じて、第1ヒータパッド136に印加される第1ヒータ電位PVhtは、このバッテリ電圧(DC12Vまたは24V)をパルス制御したプラス側の電位とされる。また、第2ヒータリード線164及び第2ヒータ端子部材77を通じて、第2ヒータパッド137に印加される第2ヒータ電位は、バッテリBTのGND電位と共通のシャーシGND電位CGNDとされる(図4参照)。
ところで、本実施形態の微粒子検知システム1では、次のようなことが起こることがあった。具体的には、エンジンENG(内燃機関)の運転中、微粒子センサ10は、高温の排気ガスEGにより加熱されることで高温となる。なお、排気ガスEG中には多量の水分(水蒸気)が含まれており、この水分(水蒸気)が、エンジンENGの運転中に微粒子センサ10のセンサ内部空間SIS内に漏洩(リーク)することがある。一方、エンジンENGの運転が停止すると、微粒子センサ10は、外気により冷却される。このため、例えば、外気温が低い場合には、エンジンENGの運転停止後、センサ素子100の空間内配置部100H(センサ素子100のうちセンサ内部空間SIS内に配置される部位)の表面において、結露が発生することがあった。
前述のように、センサ素子100の空間内配置部100Hの表面には、放電電位パッド113と別電位パッド(補助電位パッド125、第1ヒータパッド136、及び第2ヒータパッド137、以下これらを別電位パッド125,136,137ともいう)とが形成されている。このため、空間内配置部100Hの表面に水(結露により生じた水)が付着すると、放電電位パッド113と別電位パッド125,136,137との間の電気絶縁性が低下する。
しかも、放電電位パッド113に印加される放電電位PV2が、センサGND電位SGNDを基準とした正の高電位(1〜2kV)であるのに対して、補助電位パッド125に印加される補助電位PV3、第1ヒータパッド136に印加される第1ヒータ電位PVht及び第2ヒータパッド137に印加されるシャーシGND電位CGND(第2ヒータ電位)は、放電電位PV2よりもセンサGND電位SGND(基準電位)に近い。したがって、放電電位PV2と、これ以外の別電位(補助電位PV3、第1ヒータ電位PVht、及びシャーシGND電位CGND(第2ヒータ電位))との電位差は大きい。
このため、空間内配置部100Hの表面に結露水が付着した状態で、放電電位パッド113を通じて放電電極体110に放電電位PV2を印加するべく、イオン源電源回路210(放電電位出力部)によって放電電位PV2を出力すると、放電電位パッド113と別電位パッド(補助電位パッド125、第1ヒータパッド136、または第2ヒータパッド137)との間で電流リークが発生し、内側プロテクタ45(基準電位部材)と放電電極体110の露出部112Bとの間で気中放電(コロナ放電)を適切に発生させることができない虞があった。これにより、排気ガスEG(被測定ガス)中の微粒子Sの量を適切に検知することができない虞があった。
これに対し、本実施形態の微粒子検知システム1では、センサ素子100が、セラミック基体101内に配置された発熱部131(発熱抵抗体)を含むヒータ130を備えている。さらに、制御装置200が、ヒータ130に通電して発熱部131を発熱させるヒータ通電回路226(ヒータ通電部)を備えている。ヒータ通電回路226によりヒータ130に通電して発熱部131を発熱させることで、発熱部131の熱が空間内配置部100Hに伝達されて、空間内配置部100Hを加熱することができる。
より具体的には、ヒータ通電回路226は、ヒータ130に対し、次のような第1ヒータ通電を行う。具体的には、ヒータ通電回路226は、空間内配置部100Hの表面に付着した水が除去されると見込まれる所定の第1時間t1(例えば、5分間)、ヒータ130へ通電する。これにより、空間内配置部100Hの表面に付着している結露水を除去する(蒸発させる)ことができる。
なお、第1時間t1は、予め行った試験の結果に基づいて設定している。具体的には、空間内配置部100Hの表面に結露水が付着した状態で、ヒータ通電回路226によりヒータ130に通電して発熱部131を発熱させ、通電開始から空間内配置部100Hの表面に付着している結露水が完全に除去される(蒸発する)までの経過時間を測定する試験を行った。本実施形態では、この経過時間を第1時間t1に設定している。
さらに、本実施形態の微粒子検知システム1では、前述の第1ヒータ通電が終了した後に、イオン源電源回路210(放電電位出力部)が、放電電極体110に印加する放電電位PV2を出力する。すなわち、第1ヒータ通電を行って、空間内配置部100Hの表面に結露水が付着していない状態とした後に(結露水の付着により低下した放電電位パッド113と別電位パッド125,136,137との間の電気絶縁性を回復させた後に)、放電電極体110に印加する放電電位PV2を出力する。これにより、放電電位パッド113と別電位パッド125,136,137との間で電流リークが発生するのを防止できるので、内側プロテクタ45(基準電位部材)と放電電極体110の露出部112Bとの間で気中放電(コロナ放電)を適切に発生させることができる。従って、排気ガスEG(被測定ガス)中の微粒子Sの量を適切に検知することができる。
しかも、本実施形態の微粒子センサ10では、セラミック基体101の第1主面101S1(一方の主面)上に放電電位パッド113を設け、第1主面101S1に背向する第2主面101S2(他方の主面)上に別電位パッド125,136,137を設けている。このため、放電電位パッド113と別電位パッド125,136,137とを同一主面上に設けた場合に比べて、両パッド間のセラミック基体沿面距離L1(図5参照)が大きくなり、両パッド間での電流リークが生じ難くなる。なお、セラミック基体沿面距離L1は、セラミック基体101の表面に沿った、放電電位パッド113と別電位パッド125,136,137との間の最短距離である。
次に、本実施形態の微粒子検知の流れについて説明する。図8は、実施形態に係る微粒子検知の流れを示すフローチャートである。
エンジンENGのキースイッチ(図示なし)がONにされ、エンジンENGの運転が開始されると、ステップS1において、第1ヒータ通電を開始する。具体的には、マイクロプロセッサ202からの指令に基づいて、ヒータ通電回路226は、ヒータ130に通電して、発熱部131を発熱させる。その後、ステップS2において、マイクロプロセッサ202は、ヒータ通電回路226からヒータ130への通電時間が、予め設定した第1時間t1に達したか否かを判定する。
ステップS2において、ヒータ130への通電時間が第1時間t1に達した(YES)と判定されると、ステップS3に進み、マイクロプロセッサ202からの指令に基づいて、ヒータ通電回路226は、ヒータ130への通電を終了する。ステップS2において、ヒータ130への通電時間が第1時間t1に達していない(NO)と判定された場合は、通電時間が第1時間t1に達するまでステップS2の判定処理を繰り返す。ステップS1〜S3の処理を行うことにより、第1ヒータ通電が実行され、センサ素子100の空間内配置部100Hの表面に付着している結露水が除去される(蒸発する)。
ステップS3において、ヒータ130への通電を終了することにより第1ヒータ通電を終了したら、ステップS4に進み、マイクロプロセッサ202は、微粒子センサ10を駆動させる。具体的には、前述のように、イオン源電源回路210(放電電位出力部)によって放電電位PV2を出力させて、放電電極体110の針状電極部112に放電電位PV2を印加し、コロナ放電を発生させて、イオンCPを生成する等の処理を行う。
次いで、ステップS5に進み、排気ガスEG中に含まれる微粒子Sの量を検知する。具体的には、前述のように、排出イオンCPHの電荷量に対応する信号(信号電流Is)を、信号電流検知回路230で検知する。これにより、排気ガスEG中に含まれる微粒子Sの量(濃度)を検知できる。
このように、本実施形態では、エンジンENG(内燃機関)の運転が開始された後、イオン源電源回路210(放電電位出力部)による放電電位PV2の出力に先立って、第1ヒータ通電を行い、センサ素子100の空間内配置部100Hの表面に付着している結露水を除去する。その後、イオン源電源回路210(放電電位出力部)によって放電電位PV2を出力させる。これにより、センサ素子100の空間内配置部100Hの表面に付着している結露水の影響で、放電電位パッド113と別電位パッド125,136,137との間で電流リークが発生するのを防止して、内側プロテクタ45(基準電位部材)と放電電極体110の露出部112Bとの間で気中放電(コロナ放電)を適切に発生させることができる。従って、本実施形態の微粒子検知システム1によれば、エンジンENG(内燃機関)の運転が開始された後、エンジンENGから排出される排気ガスEG中の微粒子Sの量を適切に検知することができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまもない。
例えば、実施形態では、センサ素子100が、放電電極体110の他に、補助電極体120及びヒータ130を有し、別電位パッドとして、補助電位パッド125、第1ヒータパッド136、及び第2ヒータパッド137の3つを有する構成を示した。
しかしながら、センサ素子100として、補助電極体120を有することなく、放電電極体110及びヒータ130を有し、別電位パッドとして、第1ヒータパッド136及び第2ヒータパッド137の2つを有する構成としても良い。
また、実施形態では、センサ素子100をなすセラミック基体101として、複数のセラミック層を厚み方向に積層した板状のセラミック積層体を例示した。
しかしながら、セラミック基体として、板状のほか、四角柱状、六角柱状、円柱状、円筒状などの形状に形成したセラミック基体を用いるようにしても良い。例えば、円柱状、円筒状のセラミック基体としては、複数のセラミック層を年輪状に積層したセラミック積層体や、1又は複数のセラミックシートを渦巻状に捲回して、径方向に複数のセラミック層が重なったセラミック積層体などが挙げられる。
また、実施形態では、エンジンENGの運転が開始された後、微粒子センサ10を駆動する前に、第1時間t1にわたって、ヒータ通電回路226によるヒータ130への通電処理(図8のステップS1〜S3の処理)を行うようにした。しかしながら、この通電処理に加えて、ステップS5における微粒子検知の処理が行われた後、センサ素子100のセラミック基体101のうち針状電極部112の周囲の部位に付着したススなどの異物を焼き飛ばす目的で、ヒータ通電回路226によるヒータ130への通電を間欠的に実行するようにしても良い。
1 微粒子検知システム
10 微粒子センサ
40 外側プロテクタ
45 内側プロテクタ(基準電位部材)
50 主体金具
80 内筒
90 取り付け金具
92 筒状体
95 外筒
100 センサ素子
100H 空間内配置部
101 セラミック基体
101K 後端側部
101S1 第1主面(一方の主面)
101S2 第2主面(他方の主面)
102,103,104 セラミック層
105,106 絶縁被覆層
110 放電電極体
111 リード部(体内部)
112 針状電極部
112A 埋設部(体内部)
112B 露出部
112S 針状先端部
113 放電電位パッド
120 補助電極体
121 補助電極リード部
122 補助電極部
125 補助電位パッド(別電位パッド)
130 ヒータ
131 発熱部
136 第1ヒータパッド(別電位パッド)
137 第2ヒータパッド(別電位パッド)
200 制御装置
210 イオン源電源回路(放電電位出力部)
226 ヒータ通電回路(ヒータ通電部)
ENG エンジン(内燃機関)
EG 排気ガス(被測定ガス)
EP 排気管(通気管)
CGND シャーシGND電位(第2ヒータ電位、別電位)
SGND センサGND電位(基準電位)
PV2 放電電位
PV3 補助電位(別電位)
PVht 第1ヒータ電位(別電位)
S 微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
GS 先端側(長手方向先端側)
GK 後端側(長手方向後端側)
GH 長手方向
SIS センサ内部空間
t1 第1時間

Claims (3)

  1. 気中放電によりイオンを生成するセンサ素子と、基準電位とされる基準電位部材と、を有し、通気管に装着された状態で、前記イオンを用いて、前記通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子を検知する微粒子センサ、及び、
    前記微粒子センサを制御する制御装置、を備え、
    前記センサ素子は、
    絶縁性のセラミックからなり、長手方向に延びるセラミック基体と、
    前記セラミック基体の前記長手方向先端側において外部に露出する露出部、及び、前記露出部に導通して前記セラミック基体の内部で前記長手方向後端側に延びる体内部、を含み、放電電位が印加されて前記基準電位部材と前記露出部との間に前記気中放電を生じさせる放電電極体と、を有する
    微粒子検知システムにおいて、
    前記微粒子センサは、筒形状をなす筒状体であって、前記通気管の外部において当該筒状体によって囲まれたセンサ内部空間を形成する筒状体を有し、
    前記センサ素子は、
    前記セラミック基体のうち前記放電電極体の前記体内部よりも前記長手方向後端側に位置する後端側部を含み、前記センサ内部空間内に配置される空間内配置部と、
    前記セラミック基体内に配置された発熱部を含み、前記空間内配置部を加熱するヒータと、を備え、
    前記空間内配置部は、
    前記セラミック基体の前記後端側部の表面上に露出して形成され、前記放電電極体の前記体内部に導通して前記放電電位とされる放電電位パッドと、
    前記セラミック基体の前記後端側部の表面上に露出して形成され、前記放電電位よりも前記基準電位に近いまたは前記基準電位に等しい別電位とされる1または複数の別電位パッドと、を有し、
    前記制御装置は、
    前記放電電極体に印加する前記放電電位を出力する放電電位出力部と、
    前記ヒータに通電して前記発熱部を発熱させるヒータ通電部と、を備え、
    前記ヒータ通電部は、前記ヒータに対し、前記空間内配置部の表面に付着した水が除去されると見込まれる所定の第1時間通電する、第1ヒータ通電を行い、
    前記放電電位出力部は、前記第1ヒータ通電が終了した後に、前記放電電位を出力する
    微粒子検知システム。
  2. 請求項1に記載の微粒子検知システムであって、
    前記通気管は、内燃機関の排気管であり、
    前記被測定ガスは、排気ガスであり、
    前記ヒータ通電部は、前記内燃機関の運転が開始された後、前記放電電位出力部による前記放電電位の出力に先立って、前記第1ヒータ通電を行う
    微粒子検知システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の微粒子検知システムであって、
    前記セラミック基体は、互いに背向する2つの主面を有する板状であり、
    前記放電電位パッドは、前記2つの主面のうち、一方の主面上に形成され、
    前記別電位パッドは、他方の主面上に形成されてなる
    微粒子検知システム。
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