JP6601153B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6601153B2
JP6601153B2 JP2015211457A JP2015211457A JP6601153B2 JP 6601153 B2 JP6601153 B2 JP 6601153B2 JP 2015211457 A JP2015211457 A JP 2015211457A JP 2015211457 A JP2015211457 A JP 2015211457A JP 6601153 B2 JP6601153 B2 JP 6601153B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound absorbing
absorbing material
band
shaped sound
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015211457A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017081405A (ja
Inventor
達朗 新澤
崇史 干場
雅公 成瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2015211457A priority Critical patent/JP6601153B2/ja
Priority to DE112016005000.3T priority patent/DE112016005000T5/de
Priority to US15/771,859 priority patent/US10933700B2/en
Priority to CN201680062414.4A priority patent/CN108349305B/zh
Priority to PCT/JP2016/080689 priority patent/WO2017073391A1/ja
Publication of JP2017081405A publication Critical patent/JP2017081405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6601153B2 publication Critical patent/JP6601153B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/002Noise damping elements provided in the tyre structure or attached thereto, e.g. in the tyre interior
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1272Width of the sipe
    • B60C11/1281Width of the sipe different within the same sipe, i.e. enlarged width portion at sipe bottom or along its length
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C5/00Inflatable pneumatic tyres or inner tubes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、タイヤ内面に接着した帯状吸音材に切り込みを入れることにより、接地時において帯状吸音材に生じる応力を緩和し、帯状吸音材の耐久性を改善すると共に、帯状吸音材からの放熱を促進し、高速耐久性を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
タイヤ騒音を発生させる原因の一つにタイヤ空洞部に充填された空気の振動による空洞共鳴音がある。この空洞共鳴音は、車両走行時に路面と接地するタイヤのトレッド部が路面の凹凸によって振動し、この振動がタイヤ空洞部内の空気を振動させることによって生じる。この空洞共鳴音の中で騒音となる周波数域があり、その周波数域の騒音レベルを低下させることがタイヤ騒音を低減するのに重要である。
このような空洞共鳴現象による騒音を低減させる方法として、タイヤ内面にスポンジ等の多孔質材料からなる吸音材を弾性固定バンドによりトレッド部の内周面に装着することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、吸音材の固定を弾性固定バンドに依存した場合、高速走行時において弾性固定バンドが変形してしまうという問題がある。
これに対して、帯状吸音材をタイヤ内面に直接接着して固定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この場合、タイヤ内面に帯状吸音材が直貼りされているためトレッド部に蓄熱が生じ、その蓄熱により高速耐久性が悪化するという問題がある。また、帯状吸音材をタイヤ内面に直貼りした場合、接地時に帯状吸音材がタイヤの撓みに追従することができず破断してしまうという問題がある。
特許4281874号公報 特許5267288号公報
本発明の目的は、タイヤ内面に接着した帯状吸音材に切り込みを入れることにより、接地時において帯状吸音材に生じる応力を緩和し、帯状吸音材の耐久性を改善すると共に、帯状吸音材からの放熱を促進し、高速耐久性を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って帯状吸音材が接着されており、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、前記帯状吸音材にタイヤ幅方向に対する角度θ1、θ2が0°≦θ1≦90°かつ0°≦θ2≦90°の範囲で互いに交差するように複数の切り込みが形成されていると共に、前記切り込みが前記帯状吸音材の車両内側の端部に隣接する領域に局所的に配置されており、前記切り込みの配置領域の幅Wcが前記帯状吸音材の幅Wsに対して10%〜80%であることを特徴とするものである。
本発明では、帯状吸音材に複数の切り込みを形成し、これら切り込みのタイヤ幅方向に対する角度θ1、θ2が0°≦θ1≦90°かつ0°≦θ2≦90°の範囲で互いに交差する構成としているので、接地時にタイヤが撓んだ際に帯状吸音材の切り込みが開いて、タイヤの変形に追従し、帯状吸音材に生じる応力を緩和し、帯状吸音材の破断を抑制することが可能となる。これにより、帯状吸音材の耐久性を改善することができる。また、接地時に帯状吸音材の切り込みが開くことにより、帯状吸音材の放熱面積が増大するので、帯状吸音材からの放熱を促進し、空気入りタイヤの高速耐久性を向上させることが可能となる。
しかしながら、一般に車両が高速旋回する際、タイヤは高負荷、高撓み状態となり、帯状吸音材に大きな変形が生じ、帯状吸音材がリム又はタイヤ内壁と擦れることがあるため、上述のように帯状吸音材が複数の切り込みにより細分化されていることは帯状吸音材の耐久性を悪化させる要因となる。特に、高荷重、ハイパワーの車両に装着される低偏平タイヤにおいては、帯状吸音材の車両外側の端部に破断が生じ易い。そこで、切り込みを帯状吸音材の車両内側の端部に隣接する領域に局所的に配置し、帯状吸音材の車両外側の端部には切り込みを配置しないことにより、帯状吸音材の破断を防止することができる。なお、高荷重、ハイパワーの車両はネガティブキャンバー角を大きく設定していることから、上述のように切り込みを帯状吸音材の車両内側の端部に隣接する領域に配置することにより、応力緩和効果と放熱効果を維持したまま、帯状吸音材の車両外側の端部における破断を抑制することが可能となる。
また、切り込みの間隔tは帯状吸音材の幅Wsに対して5%〜90%であることが好ましく、更には15%〜30%がより好ましい。これにより、タイヤの高撓み状態での接地転動時に帯状吸音材の切り込みが開いて、タイヤの変形に追従し、帯状吸音材に生じる応力を緩和し、帯状吸音材の破断を抑制することが可能となる。その結果、帯状吸音材の耐久性を改善することが可能となる。
切り込みの深さdは帯状吸音材の厚さDに対して20%〜80%であることが好ましく、更には30%〜60%がより好ましい。これにより、接地時に帯状吸音材の切り込みが開き、帯状吸音材からの放熱を促進し、空気入りタイヤの高速耐久性を向上させることが可能となる。また、タイヤの高撓み状態での接地転動に起因する帯状吸音材の破断を効果的に抑制することが可能となる。
帯状吸音材の幅方向の端部のうち少なくとも車両外側に位置する端部に面取りが施されていることが好ましい。これにより、帯状吸音材の耐久性をより一層向上させることが可能となる。
帯状吸音材はその幅方向の中心はタイヤ赤道よりも車両内側となるように配置されていることが好ましい。帯状吸音材の貼付け位置を車両内側へ取り付けることで、高撓み時において帯状吸音材がリム又はタイヤ内壁と接触することを避けることができ、帯状吸音材の耐久性をより一層向上させることが可能となる。
帯状吸音材の体積はタイヤの内腔体積に対して10%〜30%であることが好ましい。これにより、帯状吸音材による吸音効果をより一層得ることが可能となる。このように帯状吸音材の体積を大きくすることで優れた騒音低減効果を得ることができ、しかも大型の帯状吸音材であっても良好な応力緩和効果と放熱効果を発揮することができる。空洞部の体積は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態でタイヤとリムとの間に形成される空洞部の体積である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。但し、タイヤが新車装着タイヤの場合には、このタイヤが組まれた純正ホイールを用いて空洞部の体積を求めることとする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが新車装着タイヤの場合には、車両に表示された空気圧とする。
帯状吸音材はタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することが好ましい。これにより、タイヤのインフレートによる膨張や、接地転動に起因する接着面のせん断ひずみに長時間耐えることが可能となる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す斜視断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す赤道線断面図である。 本発明の空気入りタイヤの内面に接着される帯状吸音材の一部を示す展開図である。 図3の吸音材のタイヤ周方向の断面図である。 本発明に係る空気入りタイヤの変形例を示す斜視断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。 図1及び図2は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1、図3及び図5において、INは車両装着時の車両内側であり、OUTは車両装着時の車両外側である。
図1において、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
上記空気入りタイヤにおいて、タイヤ内面4のトレッド部1に対応する領域には、タイヤ周方向に沿って接着層5を介して帯状吸音材6が接着されている。帯状吸音材6は、連続気泡を有する多孔質材料から構成され、その多孔質構造に基づく所定の吸音特性を有している。帯状吸音材6の多孔質材料としては発泡ポリウレタンを用いると良い。一方、接着層5としては、両面接着テープが好ましい。
帯状吸音材6には互いに交差した2方向に延びる複数の切り込み7が形成されている。ここで、図3に示すように、切り込み7のタイヤ幅方向に対する角度を角度θ1、角度θ2とする。図3においてTcはタイヤ周方向、Twはタイヤ幅方向である。このとき、切り込み7のタイヤ幅方向に対する角度θ1、θ2が0°≦θ1≦90°かつ0°≦θ2≦90°の範囲にあることを満足するように切り込み7が配置されている。
また、切り込み7は帯状吸音材6の車両内側の端部に隣接する領域に局所的に配置されている。即ち、図3において帯状吸音材6の車両内側の端部から一点鎖線までの帯状吸音材6内の領域が切り込み7の配置領域を示す。この切り込み7の配置領域の幅を幅Wcとし、帯状吸音材6の幅を幅Wsとする。このとき、切り込み7の配置領域の幅Wcが帯状吸音材6の幅Wsに対して10%〜80%であることを満足する。
上述した空気入りタイヤにおいて、切り込み7のタイヤ幅方向に対する角度θ1、θ2はいずれも30°〜60°の範囲にあることが好ましい。また、切り込み7の配置領域の幅Wcは帯状吸音材6の幅Wsに対して30%〜60%であることが好ましい。これにより、接地時にタイヤが撓んだ際に帯状吸音材6の切り込み7が開いて、タイヤの変形に追従し、帯状吸音材6に生じる応力を緩和し、帯状吸音材6の破断を抑制することが可能となる。その結果、帯状吸音材6の耐久性を改善することが可能となる。また、接地時に帯状吸音材6の切り込み7が開くことにより、帯状吸音材6の放熱面積が増大するので、帯状吸音材6からの放熱を促進し、空気入りタイヤの高速耐久性を向上させることが可能となる。
図3に示すように、切り込み7の間隔を間隔tとする。このとき、切り込み7の間隔tは帯状吸音材6の幅Wsに対して5%〜90%であることが好ましく、更には15%〜30%がより好ましい。ここで言う間隔tとは、同一方向に延びる切り込み7の相互間隔である。また、帯状吸音材6の切り込み7の間隔をランダムに配置しても良いが、各方向の引張り歪に対し均一に対応できることから帯状吸音材6の切り込み7の間隔tを一定として切り込み7を等間隔に配置することがより好ましい。これにより、タイヤの高撓み状態での接地転動時に帯状吸音材6の切り込み7が開いて、タイヤの変形に追従し、帯状吸音材6に生じる応力を緩和し、帯状吸音材6の破断を抑制することができる。その結果、帯状吸音材6の耐久性を改善することが可能となる。
図4は帯状吸音材6のタイヤ周方向の断面図である。切り込み7の深さを深さdとし、帯状吸音材6の厚さを厚さDとする。このとき、切り込み7の深さdは帯状吸音材6の厚さDに対して20%〜80%であることが好ましく、更には30%〜60%がより好ましい。これにより、接地時に帯状吸音材6の切り込み7が開き、帯状吸音材6からの放熱を促進し、空気入りタイヤの高速耐久性を向上させることが可能となる。また、タイヤの高撓み状態での接地転動に起因する帯状吸音材6の破断を効果的に抑制することが可能となる。ここで、切り込み7の深さdが浅過ぎると帯状吸音材6からの放熱が鈍くなり、タイヤの高速耐久性が悪化する。一方、切り込み7の深さdが深すぎると、低温での転動時に帯状吸音材6が破断しやすくなると共に、切り込み7により区画された帯状吸音材6のブロック同士の摩耗が発生する。
図5に示すように、帯状吸音材6の幅方向の端部には面取りを施すことが可能である。図5においては、帯状吸音材の幅方向の端部のうち車両外側に位置する端部だけにタイヤ周方向に沿って面取り部10が形成されている。このように、帯状吸音材6の幅方向の端部のうち少なくとも車両外側に位置する端部に面取りが施されていることが好ましい。これにより、帯状吸音材6の耐久性をより一層向上させることが可能となる。
上記の空気入りタイヤでは、帯状吸音材6はその幅方向の中心がタイヤ赤道よりも車両内側となるように配置されていることが好ましい。帯状吸音材6の貼付け位置を車両内側偏らせることで、高撓み時において帯状吸音材6がリム又はタイヤ内壁と接触することを避けることができ、帯状吸音材6の耐久性をより一層向上させることが可能となる。
上記の空気入りタイヤにおいて、帯状吸音材6の体積はタイヤの内腔体積に対して10%〜30%であることが好ましい。また、帯状吸音材6の幅Wsがタイヤ接地幅に対して30%〜90%であることがより好ましい。これにより、帯状吸音材6による吸音効果をより一層得ることが可能となる。ここで、帯状吸音材6の体積がタイヤの内腔体積に対して10%を下回ると吸音効果を適切に得ることができない。また、帯状吸音材6の体積がタイヤの内腔体積に対して30%を超えると空洞共鳴現象による騒音の低減効果が一定となり、より一層の低減効果が望めなくなる。
また、図2に示すように、帯状吸音材6はタイヤ周方向の少なくとも1箇所に欠落部9を有することが好ましい。欠落部9とはタイヤ周上で帯状吸音材6が存在しない部分である。帯状吸音材6に欠落部9を設けることにより、タイヤのインフレートによる膨張や接地転動に起因する接着面のせん断ひずみに長時間耐えることができ、帯状吸音材6の接着面に生じるせん断歪みを効果的に緩和することが可能となる。このような欠落部9はタイヤ周上で1箇所又は3〜5箇所設けるのが良い。つまり、欠落部9をタイヤ周上の2箇所に設けると質量アンバランスに起因してタイヤユニフォミティの悪化が顕著になり、欠落部9をタイヤ周上の6箇所以上に設けると製造コストの増大が顕著になる。
なお、欠落部9をタイヤ周上の2箇所以上に設ける場合、帯状吸音材6がタイヤ周方向に途切れることになるが、そのような場合であっても、例えば、両面接着テープからなる接着層5のような他の積層物で複数の帯状吸音材6を互いに連結するようにすれば、これら帯状吸音材6を一体的な部材として取り扱うことができるため、タイヤ内面4への貼り付け作業を容易に行うことができる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
タイヤサイズ275/35ZR20で、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って帯状吸音材が接着されており、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、帯状吸音材にタイヤ幅方向に対する角度θ1、θ2をいずれも45°として互いに交差するように複数の切り込みを形成し、かつこれら切り込みを帯状吸音材の車両内側の端部に隣接する領域に局所的に配置した実施例1〜16のタイヤを製作した。
実施例1〜16において、切り込みの有無(車両外側、車両内側)、切り込みの配置領域(幅Wc/幅Ws×100%)、切り込みの間隔(間隔t/幅Ws×100%)、切り込みの深さ(深さd/厚さD×100%)及び帯状吸音材の幅方向の端部の面取りの有無を表1−1及び表1−2のように設定した。
比較のため、帯状吸音材に切り込みを全く設けない従来例のタイヤを用意した。また、切り込みを帯状吸音材の全域に配置したこと以外は実施例1と同じ構造を有する比較例1のタイヤ、及び切り込みを帯状吸音材の車両外側の端部に隣接する領域に局所的に配置したこと以外は実施例1と同じ構造を有する比較例2のタイヤをそれぞれ用意した。更に、切り込みの配置領域について表1−1のように設定したこと以外は実施例1と同じ構造を有する比較例3及び比較例4のタイヤをそれぞれ用意した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、キャンバー角付きの高速耐久性、高撓み時の帯状吸音材の耐久性、低温時(−20℃)の帯状吸音材の耐久性及びJターン試験時の帯状吸音材の耐久性、帯状吸音材同士の擦れによるブロックのちぎれ、及び帯状吸音材同士の擦れによるブロックの摩耗を評価し、その結果を表1−1及び表1−2に併せて示した。
キャンバー角付きの高速耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、空気圧360kPa、荷重5kN、キャンバー角−4°の条件でドラム試験機にて走行試験を実施した。具体的には、初期速度250km/hとし、20分毎に10km/hずつ速度を増加させ、タイヤに故障が発生するまで走行させ、その到達ステップ(速度)を測定した。その結果を表1−1及び表1−2に示す。
高撓み時の帯状吸音材の耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、走行速度80km/h、空気圧160kPa、荷重8.5kN、走行距離3,000kmの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した後、帯状吸音材の接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断の有無を目視により確認した。その結果を表1−1及び表1−2に示す。上記の項目において、脱落、破断が無い場合を「◎」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が一部あるが問題ない場合を「○」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が帯状吸音材全体の1/4以下の場合を「△」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が帯状吸音材全体の1/4以上の場合を「×」で示した。
低温時(−20℃)の耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、走行速度80km/h、空気圧160kPa、荷重5kN、走行距離3,000kmの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した後、帯状吸音材の接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断の有無を目視により確認した。その結果を表1−1及び表1−2に示す。上記の項目において、脱落、破断が無い場合を「◎」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が一部あるが問題ない場合を「○」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が帯状吸音材全体の1/4以下の場合を「△」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が帯状吸音材全体の1/4以上の場合を「×」で示した。
Jターン試験時の耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、空気圧180kPaを充填して、排気量3.5Lの欧州車に装着し、平坦なアスファルト路面上を時速60km/hにて直進走行で進入させた後、旋回半径20mとして旋回させる停車試験を10ターン実施した後、帯状吸音材の接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断の有無を目視により確認した。その結果を表1−1及び表1−2に示す。上記の項目において、脱落、破断が無い場合を「◎」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が一部あるが問題ない場合を「○」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が帯状吸音材全体の1/4以下の場合を「△」で示し、接着面の剥がれ又は帯状吸音材の破断が帯状吸音材全体の1/4以上の場合を「×」で示した。
帯状吸音材同士の擦れによるブロックのちぎれ:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、空気圧360kPa、荷重5kN、キャンバー角−4°のの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した。具体的には、初期速度250km/hとし、20分毎に10km/hずつ速度を増加させ、時速310km/hに達するまで走行させた後、帯状吸音材同士の擦れによるブロックのちぎれを目視により確認した。その結果を表1−1及び表1−2に示す。上記の項目において、帯状吸音材同士の擦れによるブロックのちぎれが無い場合を「◎」で示し、帯状吸音材のブロックのちぎれが一部あるが問題ない場合を「○」で示し、帯状吸音材のブロックのちぎれが帯状吸音材全体の1/4以下の場合を「△」で示した。
帯状吸音材同士の擦れによるブロックの摩耗:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、空気圧360kPa、荷重5kN、キャンバー角−4°のの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した。具体的には、初期速度250km/hとし、20分毎に10km/hずつ速度を増加させ、時速310km/hに達するまで走行させた後、帯状吸音材同士の擦れによるブロックの摩耗を目視により確認した。その結果を表1−1及び表1−2に示す。上記の項目において、帯状吸音材同士の擦れによるブロックの摩耗が無い場合を「◎」で示し、帯状吸音材のブロックの摩耗が一部あるが問題ない場合を「○」で示し、帯状吸音材のブロックの摩耗が帯状吸音材全体の1/4以下の場合を「△」で示した。
Figure 0006601153
Figure 0006601153
これら表1−1及び表1−2から判るように、実施例1〜16の空気入りタイヤはいずれも従来例との対比において、キャンバー角付きの高速耐久性、各種の帯状吸音材の耐久性、帯状吸音材同士の擦れによるブロックのちぎれ、及び帯状吸音材同士の擦れによるブロックの摩耗が同時に改善されていた。一方、比較例1〜4においては、帯状吸音材の切り込みが適切に形成されていないため実施例1〜16に比べて改善効果が少ないものであった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 タイヤ内面
5 接着層
6 帯状吸音材
7 切り込み
8 空洞部
9 欠落部
10 面取り部

Claims (7)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って帯状吸音材が接着されており、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、
    前記帯状吸音材にタイヤ幅方向に対する角度θ1、θ2が0°≦θ1≦90°かつ0°≦θ2≦90°の範囲で互いに交差するように複数の切り込みが形成されていると共に、前記切り込みが前記帯状吸音材の車両内側の端部に隣接する領域に局所的に配置されており、前記切り込みの配置領域の幅Wcが前記帯状吸音材の幅Wsに対して10%〜80%であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記切り込みの間隔tが前記帯状吸音材の幅Wsに対して5%〜90%であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記切り込みの深さdが前記帯状吸音材の厚さDに対して20%〜80%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記帯状吸音材の幅方向の端部のうち少なくとも車両外側に位置する端部に面取りが施されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記帯状吸音材はその幅方向の中心がタイヤ赤道よりも車両内側となるように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記帯状吸音材の体積が前記タイヤの内腔体積に対して10%〜30%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記帯状吸音材がタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2015211457A 2015-10-28 2015-10-28 空気入りタイヤ Active JP6601153B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211457A JP6601153B2 (ja) 2015-10-28 2015-10-28 空気入りタイヤ
DE112016005000.3T DE112016005000T5 (de) 2015-10-28 2016-10-17 Luftreifen
US15/771,859 US10933700B2 (en) 2015-10-28 2016-10-17 Pneumatic tire
CN201680062414.4A CN108349305B (zh) 2015-10-28 2016-10-17 充气轮胎
PCT/JP2016/080689 WO2017073391A1 (ja) 2015-10-28 2016-10-17 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211457A JP6601153B2 (ja) 2015-10-28 2015-10-28 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017081405A JP2017081405A (ja) 2017-05-18
JP6601153B2 true JP6601153B2 (ja) 2019-11-06

Family

ID=58630041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015211457A Active JP6601153B2 (ja) 2015-10-28 2015-10-28 空気入りタイヤ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10933700B2 (ja)
JP (1) JP6601153B2 (ja)
CN (1) CN108349305B (ja)
DE (1) DE112016005000T5 (ja)
WO (1) WO2017073391A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7140668B2 (ja) * 2018-12-17 2022-09-21 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19806935C2 (de) * 1998-02-19 2001-10-18 Continental Ag Verfahren zum Herstellen eines Fahrzeugluftreifens mit einer an seiner Innenseele anhaftenden schallabsorbierenden Schaumstoffschicht sowie gemäß diesem Verfahren hergestellter Fahrzeugluftreifen
JP3995489B2 (ja) * 2002-02-05 2007-10-24 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ及びタイヤ空洞共鳴抑制装置
CN100493932C (zh) * 2003-08-04 2009-06-03 横滨橡胶株式会社 低噪音充气轮胎
WO2005032855A1 (ja) * 2003-10-01 2005-04-14 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 空気入りタイヤ
JP4044526B2 (ja) * 2004-01-27 2008-02-06 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤとリムとの組立体
JP4485280B2 (ja) 2004-08-04 2010-06-16 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP4507970B2 (ja) * 2005-04-25 2010-07-21 横浜ゴム株式会社 低騒音空気入りタイヤ
JP4299813B2 (ja) * 2005-07-20 2009-07-22 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
EP1795378B1 (en) * 2005-12-08 2011-05-25 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire with noise damper
JP4783135B2 (ja) * 2005-12-13 2011-09-28 住友ゴム工業株式会社 制音具付空気入りタイヤ
FR2908068B1 (fr) * 2006-11-02 2009-01-16 Michelin Soc Tech Procede de moulage d'un pneumatique ayant des performances en bruit ameliorees.
JP2008254339A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Bridgestone Corp タイヤの製造方法及びその装置並びに吸音材
JP2008308089A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2009023548A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2009034924A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Bridgestone Corp 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
JP5267288B2 (ja) * 2008-05-09 2013-08-21 横浜ゴム株式会社 タイヤ騒音低減装置
JP4525801B2 (ja) * 2008-06-20 2010-08-18 横浜ゴム株式会社 タイヤ騒音低減装置
JP5308906B2 (ja) * 2009-04-30 2013-10-09 株式会社ブリヂストン タイヤ内面への部材の貼付け方法
JP5111540B2 (ja) * 2010-03-12 2013-01-09 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
WO2015012007A1 (ja) 2013-07-22 2015-01-29 テルモ株式会社 ステントデリバリーシステム
JP6217360B2 (ja) * 2013-12-03 2017-10-25 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
CN105813854B (zh) 2014-01-23 2018-05-11 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
JP6043305B2 (ja) * 2014-02-07 2016-12-14 住友ゴム工業株式会社 制音具付き空気入りタイヤ及びタイヤ用制音具

Also Published As

Publication number Publication date
US20180326798A1 (en) 2018-11-15
JP2017081405A (ja) 2017-05-18
US10933700B2 (en) 2021-03-02
CN108349305A (zh) 2018-07-31
CN108349305B (zh) 2021-01-08
WO2017073391A1 (ja) 2017-05-04
DE112016005000T5 (de) 2018-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6904355B2 (ja) ランフラットタイヤ
US10226970B2 (en) Sound-suppressor-equipped pneumatic tire, and sound suppressor for tires
JP6607037B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6520710B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2017077893A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6583382B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6620507B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2018025854A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6601153B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2017065136A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6281265B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6939777B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6583383B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181016

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20190731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190923

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6601153

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250